JPH07328392A - 逆浸透膜分離装置の処理法 - Google Patents
逆浸透膜分離装置の処理法Info
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Abstract
て、逆浸透膜分離装置の供給液のpHを6.5以下およ
び/または温度を30℃以下とすることを特徴とする逆
浸透膜分離装置の処理法。 【効果】 原水の水質にかかわらず、常に安定して、信
頼性よく、また経済的に脱塩水を製造することが可能と
なった。
Description
分離方法に関するものであり、特に超純水製造、カン水
淡水化、海水淡水化、廃水の再利用等の方法に関するも
のである。
淡水化、医療、工業用純水、超純水の製造、工業廃水処
理など幅広い分野に利用されている。これらの膜による
分離において、微生物による分離装置の汚染は、被処理
液中の微粒子、TOC(全有機炭素)を増加させ、得ら
れる透過水の水質を悪化することや、膜面上で微生物が
繁殖したり、あるいは微生物およびその代謝物などから
なる有機性物質が膜面に付着したりして、膜の透過性、
分離性を低下させるなどの問題を生じる。そのため膜分
離装置の殺菌は膜分離を行なう上で重要な技術である。
膜分離装置の殺菌法は種々提案されており、一般的には
殺菌剤を常時、あるいは間欠的に供給液に添加する方法
がとられている。
が用いられてきたが、最近では用いる膜に合せて、クロ
ラミン類、過酸化水素、過酢酸、亜硫酸水素ナトリウム
などの塩素に代る新しい殺菌方法が提案されている。し
かし、その価格および操作の容易さから、塩素系殺菌剤
が用いられているのが現状である。逆浸透膜はその素材
の特徴から塩素などの酸化性物質によって化学的に劣化
を生じる。最近では耐酸化剤性の比較的高い膜素材が開
発されているがその耐久性も充分なものであるとはいえ
ない。そこで、一般的には塩素系などの殺菌剤をもちい
て供給液の殺菌を行ない、逆浸透膜に供給する前に還元
剤を用いて遊離塩素を還元して分離操作が行なわれてい
る。還元剤としては、亜硫酸水素ナトリウムが広く用い
られている。
酸ナトリウムもしくは亜硫酸水素ナトリウムを用いるこ
とによって微生物の発生や殺菌剤による膜性能の劣化の
影響なく逆浸透膜装置で安定して脱塩水を製造すること
が出来る。しかし、近年になって、亜硫酸水素ナトリウ
ムを添加して遊離塩素の無い状態で運転しているにもか
かわらず膜性能が低下する現象があることがわかり、こ
れまでの操作方法では必ずしも充分でないことが明らか
になってきた。この現象は、ポリアミド系の逆浸透膜
や、これよりも耐酸化剤性が高いといわれている酢酸セ
ルロース系の膜においても起きていることが明らかとな
ってきた。
に本発明は下記の構成を有する。すなわち、「分離精製
を行なう逆浸透膜分離装置において、逆浸透膜分離装置
の供給液のpHを6.5以下および/または温度を30
℃以下とすることを特徴とする逆浸透膜分離装置の処理
法。」に関するものである。
塩素などの酸化性物質を還元剤で完全に消去しているに
もかかわらず、膜性能が低下する問題についてその原因
究明と対策について検討した結果、銅、クロムなどのイ
オンが極く少量を存在している系ではこれらの重金属が
触媒となって還元剤が反応して酸化性物質が生成するこ
とを見出し、さらにこれらの反応速度がpHや温度で大
きく変わり、これらpHおよび/または温度を制御する
ことにより膜性能の低下が抑制できることを見出した。
いて脱塩水を製造する際に、問題となる膜性能の低下、
殺菌剤を還元剤によって還元しているにもかかわらず、
膜性能が低下する問題について鋭意検討を行ない、pH
および/または温度を制御することで膜の性能低下が顕
著に抑制でき、安定して脱塩水を製造できることを見出
し、本発明に到達したものである。
水、濃縮、分離などの目的で被処理液を加圧下で逆浸透
膜モジュールに供給し、透過液と濃縮液に分離するため
の装置をいい、通常は逆浸透膜エレメント、耐圧容器、
加圧ポンプなどで構成される。該逆浸透膜装置に供給さ
れる被分離液は通常、殺菌剤、凝集剤、さらに還元剤、
pH調整剤などの薬液添加と砂濾過、活性炭濾過、保安
フィルターなどの前処理が行なわれる。例えば、海水の
脱塩の場合には、海水を取込んだ後、沈殿池で粒子など
を分離し、またここで殺菌剤を添加して殺菌を行なう。
さらに、塩化鉄などの凝集剤を添加して砂濾過を行な
う。ろ液は貯槽に貯められ、硫酸などでpHを調整した
後高圧ポンプに送られる。この送液中に亜硫酸水素ナト
リウムなどの還元剤を添加して殺菌剤を消去し、保安フ
ィルターを透過した後、高圧ポンプで昇圧されて逆浸透
モジュールに供給される。ただし、これらの前処理は、
用いる供給液の種類、用途に応じて適宜採用される。
部の成分、例えば溶媒を透過させ他の成分を透過させな
い半透性の膜である。その素材には酢酸セルロース系ポ
リマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ビニ
ルポリマーなどの高分子素材がよく使用されている。ま
たその膜構造は膜の少なくとも片面に緻密層を持ち、緻
密層から膜内部あるいはもう片方の面に向けて徐々に大
きな孔径の微細孔を有する非対称膜、非対称膜の緻密層
の上に別の素材で形成された非常に薄い活性層を有する
複合膜がある。膜形態には中空糸、平膜がある。しか
し、本発明の方法は、逆浸透膜の素材、膜構造や膜形態
によらず利用することができいづれも効果がある。代表
的な逆浸透膜としては、例えば酢酸セルロース系やポリ
アミド系の非対称膜およびポリアミド系、ポリ尿素系の
活性層を有する複合膜などがあげられる。これらのなか
でも、酢酸セルロース系の非対称膜、ポリアミド系の複
合膜に本発明の方法が有効であり、さらに芳香族系のポ
リアミド複合膜では効果が大きい。
ロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピ
オン酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロースの有
機酸エステルの単独もしくはこれらの混合物並びに混合
エステルを用いたものが挙げられる。ポリアミド系の膜
としては脂肪族、芳香族のポリアミドで線状ポリマー、
架橋ポリマーが挙げられる。
際に使用するために形態化したものであり平膜は、スパ
イラル、チューブラー、プレート・アンド・フレームの
モジュールに組み込んで、また中空糸は束ねた上でモジ
ュールに組み込んで使用することができるが、本発明は
これらの逆浸透膜モジュールの形態に左右されるもので
はない。
加される殺菌剤は、供給液中あるいは前処理装置中での
菌類、微生物の繁殖、付着などを防ぐために添加される
もので、塩素系殺菌剤、過酸化水素類、過酢酸類、クロ
ラミン類などが使用できる。一般には殺菌力の点から酸
化性物質が、さらに、価格、殺菌力、取り扱いの容易さ
などで塩素系の殺菌剤が使用しやすい。
よるが一般的に供給液に添加した後の濃度で0.1〜5
0ppm程度であり、塩素系殺菌剤においては供給液中
の残留塩素濃度が0.1〜50ppm、あとの還元剤の
添加量を減らすためことと、殺菌に最低必要な添加量を
考えると0.1〜20ppm、さらに好ましくは0.1
〜10ppmである。残留塩素とは、遊離塩素と結合塩
素の合計をいい、残留塩素の濃度測定はJIS−K01
01に記載されているオルトトリジン法などによって簡
単に行なうことができる。
系の殺菌剤が直接接触すると膜性能が低下する。特にポ
リアミド系やポリ尿素系の複合膜は酢酸セルロース系の
非対称膜に比較して耐塩素性が劣り、酢酸セルロース系
の非対称膜においてもそのpHなど条件によっては大き
な性能低下が起こる。そこで、実際のプラントの多くで
は塩素系殺菌剤の使用時には逆浸透膜に直接塩素が接触
するのを防ぐために、被処理液を逆浸透膜モジュールに
供給する前に還元剤を添加して残存する殺菌剤を還元す
ることが必要である。また、クロラミン類など膜性能へ
の影響のない、あるいは少ない殺菌剤の使用時において
も運転の安定化、トラブル時の対策のために、還元剤を
添加することが好ましい。
く、逆浸透膜への影響のないものを使用することができ
る。代表的なものとしては亜硫酸塩、重亜硫酸塩が挙げ
られる。さらに価格が安価である、取り扱いが用意であ
るなどの点から亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウ
ムなどが好ましい。用いる還元剤の濃度は供給液中に残
存している殺菌剤を全て消去するのに充分な量が必要で
ある。また、還元剤は供給液中に溶存している酸素とも
反応するので、残存殺菌剤と溶存酸素の量を考慮して殺
菌剤添加量の1〜10倍当量添加するのが好ましい。さ
らに、殺菌剤を完全に消去することと還元剤の使用量を
低減することを考慮すると殺菌剤の1.1〜5倍当量の
還元剤が好ましい。通常、還元剤は殺菌剤よりも過剰に
加えられるので逆浸透膜装置の供給液には未反応の還元
剤あるいはその反応生成物が混在している。
ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ
金属やアルカリ土類金属のイオン、アンモニウムイオン
などが含まれているが、重金属イオンが含まれている場
合も多い。特に、廃水や海水を供給液とする場合には、
重金属イオンが含まれている。ここで、重金属イオンと
は元素周期表における第I〜VII のb族および第VIII族
の金属のイオンのことである。また、これらの濃度は、
例えば、海水では、おおよそ10〜20ppm程度の範
囲である。これらの中でも特に鉄、銅、コバルト、クロ
ム、ニッケル、マンガンは後述の通り酸化性物質の生成
が多く、膜性能の低下を引き起こす物質であるので本発
明の効果が大きい。
するような供給液の系では供給液中に重金属、特に銅、
コバルト、クロム、ニッケルなどの金属が存在する場合
には、これらの重金属が触媒となって亜硫酸イオンが亜
硫酸ラジカルとなり、ここから酸化性の過硫酸、さらに
この過硫酸が供給液中の塩素イオンと反応して、過塩素
酸イオン、塩素が発生することを見出した。また、その
反応の条件と過硫酸、塩素の発生量、さらに膜性能の変
化について検討した結果、pHが6.5以下あるいは温
度30℃以下ではこれら酸化性物質の発生量が非常に少
ないこと、そのため膜性能の変化が少ないことを見出し
た。酸化性物質の発生量はpHおよび温度が低いほど少
なく、同時に膜性能の低下もpHおよび温度が低いほど
少なくなるが、特にpHは6.5以下、温度は30℃以
下で膜性能の安定性が大きい。pHのコントロールには
通常硫酸や塩酸を添加し、温度のコントロールには冷却
機が必要でありこれらの薬品の添加量および冷却機の運
転コストの面などから、本発明における逆浸透膜装置の
運転方法においては、pHは3〜6.5、好ましくは5
〜6.5さらに好ましくは6〜6.4である。pHが低
すぎると薬品費がかさみ、また弱荷電性の膜の場合は充
分な膜性能が発揮できない。また、pHが高い場合には
酸化性物質の発生が大きく膜性能の低下が大きく好まし
くない。これまでの実際の逆浸透膜装置の運転において
はpHを6〜7の範囲に調製していることが多いが、p
Hが6.5以上になった場合には膜性能の低下が起こる
ため、本発明においてはpHの調節範囲、特にpH6.
5以下での調節が重要である。一方、供給液の温度は通
常冷却などの特別な手段を用いずに運転を行なっている
ため、気温などの環境温度による供給液自身の温度の上
昇やポンプの発熱などによる供給液の加熱により30℃
を越える温度となる場合があった。通常の逆浸透膜装置
の運転は25℃を基準としているものが多いが、夏場な
ど一時的に温度が上がる場合は特に問題ないとされてき
た。しかしながら、極く短い時期であっても供給液温度
が上昇すると酸化性物質の発生と、それによる膜性能の
低下が引き起こされるため、本発明では常に供給液温度
を30℃以下とすることが重要である。温度の範囲は1
5〜30℃、好ましくは20〜30℃、さらに好ましく
は、20〜25℃である。温度が高すぎると膜性能の低
下が大きく、温度が低すぎると透過水量が下がり、経済
的でなく、冷却費もかさみ、好ましくない。
で重金属が触媒する重亜硫酸塩などからの酸化性物質の
生成反応に作用し、反応速度、反応率を低下させるもの
と考えられる。
下水などのカン水、海水、工場廃水などを前処理し、還
元剤を含んだ溶液をあげることができる。本発明はいず
れの供給液でも効果を得ることができるが、特に海水の
場合に効果が大きい。
は、プラントの前処理、あるいは逆浸透膜分離装置のト
ラブルや定期点検、あるいはその他の理由によって、逆
浸透膜装置の運転を一定時間停止する場合のことをい
う。停機の時間は数分〜数日、長い場合には数カ月〜数
年にわたる場合がある。本発明の停機時にキレート剤を
添加する方法は、特に停機中に膜性能が低下する現象に
対して膜性能の維持に効果がある。重金属イオンによる
重亜硫酸塩などからの酸化性物質の生成には数秒〜数分
の反応時間を必要とする。よって、例えば、海水の場合
では、逆浸透膜分離装置の供給液のpHを6.5以下お
よび/または温度を30℃以下とする条件を満たさない
状態である時間の総計が、5分以下、より好ましくは2
分以下、さらに好ましくは1分以下であることが好まし
い。ゆえに、寒冷期には、水温が30℃以下であって
も、夏場に1日でも、それどころか、たとえ1時間で
も、30℃を越えることは好ましくはない。また、水温
が30℃を越えることがない寒冷地であっても、一般
に、逆浸透膜分離装置では、供給液の送液用に用いる圧
縮ポンプにより、40℃程度に昇温してしまうので、か
かる地域でも、冷却装置があることが好ましい。
に該時間は、重金属イオン濃度に依存するので、該時間
は下記の数式で示されるT分以下であることが好まし
い。
((t−25)×0.15))} (t:温度[℃]、c:重金属イオン濃度[ppb]) より好ましくはT×0.5分以下、さらに好ましくは、
T×0.2分以下である。
め酸化剤が発生する前に、液は排出されてプラントによ
っては、膜性能の低下が認められない場合もある。しか
し、停機時には液が流れず、膜に接触した液中で酸化性
物質が生成し、膜性能の劣化を引き起こす。従って、本
発明は特に停機時に効果がある。停機中のpHは供給液
側に充填する溶液に硫酸、塩酸などを添加して調節す
る。停止中に供給液側溶液のpHが変化する可能性があ
るので、燐酸、炭酸などを加えて充填液を緩衝液として
おいてもかまわない。
説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定
されるものではない。
式により求めた。
度)/(供給液中の溶質濃度)}×100 塩透過率(SP)は100から排除率を引いた値で示
す。
の膜を透過する透過水量あるいは単位時間にエレメント
を透過する透過水量で求めた。
70膜を逆浸透膜評価装置にセットし、1500ppm
の食塩水を供給液として圧力15 kg/cm2 、pH6.
7、温度25℃の条件で逆浸透分離を行なったところ、
脱塩率99.72%(SP=0.28)、造水量1.0
5 m3 /m2 ・d であった。さらに同じ条件で連続して装
置の運転を行なったところ、100時間後、脱塩率9
9.69%(SP=0.31)、造水量1.03 m3 /m
2 ・d 、500時間後、脱塩率99.67%(SP=
0.33)、造水量1.09 m3 /m2 ・d であり、10
00時間後、脱塩率は99.67%(SP=0.3
3)、造水量1.08 m3 /m2 ・d であった。
80膜を逆浸透膜評価装置にセットし、35000pp
mの食塩水を供給液として圧力56 kg/cm2 、pH6.
8、温度25℃の条件で逆浸透分離を行なったところ、
脱塩率99.50%(SP=0.50)、造水量0.7
m3 /m2 ・d であった。さらに同じ条件で連続して装置
の運転を行なったところ、100時間後、脱塩率99.
50%(SP=0.50)、造水量0.68 m3 /m2 ・
d 、500時間後、脱塩率99.49%(SP=0.5
1)、造水量0.67 m3 /m2 ・d であり、1000時
間後、脱塩率は99.48%(SP=0.52)、造水
量0.68 m3 /m2 ・d であった。
70膜を逆浸透膜評価装置にセットし、1500ppm
の食塩水を供給液とし、これに50ppbの銅と20p
pmの亜硫酸水素ナトリウムを添加して圧力15 kg/cm
2 、pH6.3、温度25℃の条件で逆浸透分離を行な
ったところ、脱塩率99.71%(SP=0.29)、
造水量1.1 m3 /m2 ・d であった。さらに同じ条件で
連続して装置の運転を行なったところ、100時間後、
脱塩率99.69%(SP=0.31)、造水量1.0
9 m3 /m2 ・d 、500時間後、脱塩率99.66%
(SP=0.34)、造水量1.06 m3 /m2 ・d であ
り、1000時間後、脱塩率は99.64%(SP=
0.36)、造水量1.07 m3 /m2 ・d であった。
80膜を逆浸透膜評価装置にセットし、35000pp
mの食塩水を供給液とし、これに10ppbの銅と20
ppmの亜硫酸水素ナトリウム、10ppmのヘキサメ
タ燐酸ナトリウム塩を添加して圧力56 kg/cm2 、pH
6.2、温度24℃の条件で逆浸透分離を行なったとこ
ろ、脱塩率99.51%(SP=0.49)、造水量
0.66 m3 /m2 ・d であった。さらに同じ条件で連続
して装置の運転を行なったところ、100時間後、脱塩
率99.51%(SP=0.49)、造水量0.64 m
3 /m2 ・d 、500時間後、脱塩率99.47%(SP
=0.53)、造水量0.63 m3 /m2 ・d であり、1
000時間後、脱塩率は99.45%(SP=0.5
5)、造水量0.64 m3 /m2 ・d であった。
を含む海水に塩素殺菌、砂濾過などの前処理を行なった
液に、亜硫酸水素ナトリウム20ppmを添加し、硫酸
でpHを6.4に調製した後、25℃で56 kg/cm2 に
昇圧した供給液を東レ製逆浸透膜モジュールSU−81
0に供給し、回収率10%で運転を行なった。初期脱塩
率99.67%(SP=0.33)、造水量4.4 m3
/m2 ・dであった。さらに同じ条件で連続して装置の運
転を行なったところ、100時間後、脱塩率99.65
%(SP=0.35)、造水量4.3 m3 /m2 ・d 、5
00時間後、脱塩率99.62%(SP=0.38)、
造水量4.2 m3 /m2 ・dであり、1000時間後、脱
塩率は99.60%(SP=0.40)、造水量4.1
m3 /m2 ・d であった。
分離を行なったところ、脱塩率99.69%(SP=
0.31)、造水量1.07 m3 /m2 ・d であった。さ
らに同じ条件で連続して装置の運転を行なったところ、
100時間後、脱塩率99.54%(SP=0.4
6)、造水量1.13 m3 /m2 ・d 、500時間後、脱
塩率99.31%(SP=0.69)、造水量1.19
m3 /m2 ・d であり、1000時間後、脱塩率は98.
82%(SP=1.18)、造水量1.4 m3 /m2 ・d
であった。
透分離を行なったところ、脱塩率99.70%(SP=
0.30)、造水量1.1 m3 /m2 ・d であった。さら
に同じ条件で連続して装置の運転を行なったところ、1
00時間後、脱塩率99.48%(SP=0.52)、
造水量1.2 m3 /m2 ・d 、500時間後、脱塩率9
9.24%(SP=0.76)、造水量1.35 m3 /m
2 ・d であり、1000時間後、脱塩率は98.86%
(SP=1.14)、造水量1.5m3 /m2 ・d であっ
た。
透分離を行なったところ、脱塩率99.49%(SP=
0.51)、造水量0.69 m3 /m2 ・d であった。さ
らに同じ条件で連続して装置の運転を行なったところ、
100時間後、脱塩率99.26%(SP=0.7
4)、造水量0.71 m3 /m2 ・d 、500時間後、脱
塩率98.92%(SP=1.08)、造水量0.78
m3 /m2 ・dであり、1000時間後、脱塩率は98.
28%(SP=1.72)、造水量0.88 m3 /m2 ・
d であった。
透分離を行なったところ、初期脱塩率99.48%(S
P=0.52)、造水量4.3 m3 /m2 ・d であった。
さらに同じ条件で連続して装置の運転を行なったとこ
ろ、100時間後、脱塩率99.27%(SP=0.7
3)、造水量4.3 m3 /m2 ・d 、500時間後、脱塩
率99.22%(SP=0.78)、造水量4.4 m3
/m2 ・d であり、1000時間後、脱塩率は98.48
%(SP=1.52)、造水量4.5 m3 /m2 ・d であ
った。
を含む海水に塩素殺菌、砂濾過などの前処理を行なった
液に、亜硫酸水素ナトリウム20ppmを添加し、硫酸
でpHを6.3に調製した後、25℃で56 kg/cm2 に
昇圧した供給液を東レ製逆浸透膜モジュールSU−81
0に供給し、回収率10%で運転を行なった。初期脱塩
率99.64%(SP=0.36)、造水量4.4 m3
/m2 ・dであった。24時間運転後、10ppmのヘキ
サメタ燐酸ナトリウムを含む1000ppmの亜硫酸水
素ナトリウム水溶液で供給液側を置換した後、pH6.
4、温度25℃に保って装置を停止した。10日間の停
止の後、再度上述の条件で運転を行なったところ、脱塩
率99.62%(SP=0.38)、造水量4.3m3 /
m2 ・d であった。
℃とした以外は実施例4と同様の方法で逆浸透分離装置
の運転、停止、及び再運転を行なったところ、停止前脱
塩率99.66%(SP=0.34)、造水量4.4 m
3 /m2 ・d 、停止後脱塩率99.21%(SP=0.7
7)、造水量4.7 m3 /m2 ・d であった。
水を製造する上で、装置を安定に運転するために、殺菌
剤を添加し、さらに還元剤で殺菌剤を消去していたにも
かかわらず、逆浸透膜の性能が低下していた現象および
逆浸透膜装置の停機時に膜性能が低下した現象に対し
て、原水の水質にかかわらず、常に安定して、信頼性よ
く、また経済的に脱塩水を製造することが可能となっ
た。
Claims (14)
- 【請求項1】 分離精製を行なう逆浸透膜分離装置にお
いて、逆浸透膜分離装置の供給液のpHを6.5以下お
よび/または温度を30℃以下とすることを特徴とする
逆浸透膜分離装置の処理法。 - 【請求項2】 逆浸透膜分離装置の供給液が、あらかじ
め還元剤を添加されていることを特徴とする請求項1記
載の逆浸透膜分離装置の処理法。 - 【請求項3】 還元剤が亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩で
あることを特徴とする請求項2記載の逆浸透膜分離装置
の処理法。 - 【請求項4】 逆浸透膜分離装置の供給液が、重金属イ
オンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の逆浸
透膜分離装置の処理法。 - 【請求項5】 逆浸透膜がセルロース系、ポリアミド系
の膜であることを特徴とする請求項1記載の逆浸透膜分
離装置の処理法。 - 【請求項6】 逆浸透膜が複合膜であることを特徴とす
る請求項1記載の逆浸透膜分離装置の処理法。 - 【請求項7】 逆浸透膜がポリアミド系複合膜であるこ
とを特徴とする請求項1記載の逆浸透膜分離装置の処理
法。 - 【請求項8】 逆浸透膜が芳香族ポリアミド系複合膜で
あることを特徴とする請求項1記載の逆浸透膜分離装置
の処理法。 - 【請求項9】 逆浸透膜が酢酸セルロース系複合膜であ
ることを特徴とする請求項1記載の逆浸透膜分離装置の
処理法。 - 【請求項10】 請求項1記載の条件を満たさない状態
である時間の総計が、5分以下であることを特徴とする
請求項1乃至9記載の逆浸透膜分離装置の処理法。 - 【請求項11】 請求項1記載の条件を満たさない状態
である時間の総計が、下記の数式で示されるT分以下で
あることを特徴とする請求項1乃至9記載の逆浸透膜分
離装置の処理法。 T=7142.8÷{c× exp( exp((t−25)×
0.15))} (t:温度[℃]、c:重金属イオン濃度[ppb]) - 【請求項12】 逆浸透膜分離装置が停機状態であるこ
とを特徴とする請求項1乃至11記載の逆浸透膜分離装
置の処理法。 - 【請求項13】 逆浸透膜分離装置が運転状態であるこ
とを特徴とする請求項1乃至11記載の逆浸透膜分離装
置の処理法。 - 【請求項14】 請求項1乃至13記載の逆浸透膜分離
装置の処理法を行なうために、供給液の冷却装置を供え
たことを特徴とする逆浸透膜分離装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12886894A JP3547018B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 逆浸透処理方法および造水方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12886894A JP3547018B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 逆浸透処理方法および造水方法 |
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