JPH0732629Y2 - トンネル築造システム - Google Patents

トンネル築造システム

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JPH0732629Y2
JPH0732629Y2 JP1991104325U JP10432591U JPH0732629Y2 JP H0732629 Y2 JPH0732629 Y2 JP H0732629Y2 JP 1991104325 U JP1991104325 U JP 1991104325U JP 10432591 U JP10432591 U JP 10432591U JP H0732629 Y2 JPH0732629 Y2 JP H0732629Y2
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mud
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muddy water
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二郎 猪瀬
平門 入江
禎 助川
信介 加藤
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帝都高速度交通営団
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、泥水シールド機を用い
たトンネル築造システムに関し、より詳細には、泥水シ
ールド機の掘削の際に生ずる地下水および発生土を処理
・改質することにより、所望土質によるトンネル内路床
を形成するインバート材として利用できるようにしたト
ンネル築造システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地下鉄、道路トンネル等を築造す
る場合には、まず、シールド機を用いて大口径で円形断
面の横抗を掘進し、これと同時に、この横抗の内面にコ
ンクリート製のセグメントを組み立ててトンネルを構築
し、この後に、新たな資材をトンネル外から搬入してト
ンネル内の底部に車輛運行用の路床を形成していた。し
かし、このような工法では地下水や発生土の排出量が多
大でその廃棄処理に困難を伴うばかりでなく、トンネル
や路床の構築作業が煩雑で、工期が長期化し、不経済で
ある等の問題点があった。したがって、この問題点を解
決すべく、シールド機の掘進の際に生ずる発生土(排
土)を路床材料として利用するトンネル構築工法が、す
でに、特公平3−40 800号公報により提案されてい
る。このトンネル構築工法によれば、シールド機の掘進
と同時にトンネル内路床を構築していくので工期が短縮
でき、そして、発生土の一部を路床材料として利用する
ので費用が安く経済的であり、トンネル外へ運び出す発
生土を削減できて、排土設備の簡便化にもつながる、等
の効果がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このトンネ
ル構築工法においては、地下水の処理については何ら言
及されておらず、その利用方法も考慮されていない。ま
たこの工法においては、発生土の土質が良好で、例え
ば、硬化剤や骨材を添加して練り混ぜるだけで所要の強
度を得られる場合とか、砂礫含有土のように硬化剤を加
えなくとも締め固めるだけで所要の強度を得られる場合
には、発生土をそのままインバート材に利用することが
できて、上述の諸効果を達成することができるものの、
実際のトンネル築造作業では長いトンネルの掘削中に、
このような路床材料として適した土質ばかりではなく、
発生土が柔らかかったり、あるいは、多量の地下水の混
入により泥水状となっていたりして路床材として利用す
ることが困難であることも多いという問題点があった。
また、掘進が進んで発生土の土質が変化すると、それに
応じて路床材の強度、ひいては路床自体の強度も変化し
てしまうという問題点もあった。さらに、トンネル構築
用諸設備がトンネル内の基地に固定的に設置されていた
ために、長区間掘削の場合、余剰発生土水を後方の基地
まで搬送する搬送手段を必要とし、そのためにその区間
内の後続工事に支障を生じる問題点もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述の問題点
に鑑みてなされたものであり、請求項1に係る考案の構
成は、トンネル内を移動自在に設けられた台車上に、泥
水シールド工法に用いられるシールド機から排泥管を介
して接続されたスクリーンと、スクリーンにより分離さ
れた礫状物を貯留する廃棄土砂槽と、スクリーンにより
分離された砂状粒含有泥水を貯留する泥水受槽と、泥水
受槽の泥水を泥土と砂状粒とに分離する 分離装置と、分
離装置により分離された泥土を受け入れる調整槽と、調
整槽の余剰泥水を受け入れる余剰泥水槽と、前記分離装
置により分離された砂状粒を貯留する砂状粒貯留槽と、
この砂状粒貯留槽と、前記余剰泥水槽と、硬化剤槽が連
設された泥水撹拌槽とが搭載されるとともに、この泥水
撹拌槽には、泥水撹拌槽内で撹拌され混合された流動化
処理材を、トンネル内の路床形成型枠内に供給する送泥
管が連結されたことを特徴としている。
【0005】また、請求項2に係る考案の構成は、トン
ネル内を移動自在に設けられた台車上に、泥水シールド
工法に用いられるシールド機から排泥管を介して接続さ
れたスクリーンと、スクリーンにより分離された礫状物
を貯留する廃棄土砂槽と、スクリーンにより分離された
砂状粒含有泥水を貯留する泥水受槽と、泥水受槽の泥水
を泥土と砂状粒とに分離する分離装置と、分離装置によ
り分離された泥土を受け入れる調整槽と、調整槽の余剰
泥水を受け入れる余剰泥水槽と、前記分離装置により分
離された砂状粒を貯留する砂状粒貯留槽と、前記余剰泥
水槽の泥水を受け入れ、これを凝集させるスラリー槽
と、このスラリー槽からの泥水を圧縮して水と圧縮残土
とに分離するフィルタープレスユニットと、フィルター
プレスユニットにより分離された瀘水を貯留する瀘水槽
と、前記余剰泥水槽と、圧縮残土貯留槽と、硬化剤槽が
連設された泥水撹拌槽とが搭載されるとともに、この泥
水撹拌槽には、泥水撹拌槽内で撹拌され混合された流動
化処理材をトンネル内の路床形成型枠内に供給する送泥
管が連結されたことを特徴としている。
【0006】さらに、請求項3に係る考案の構成は、ト
ンネル内を移動自在に設けられた台車上に、泥水シール
ド工法に用いられるシールド機から排泥管を介して接続
されたスクリーンと、スクリーンにより分離された礫状
物を貯留する廃棄土砂槽と、スクリーンにより分離され
た砂状粒含有泥水を貯留する泥水受槽と、泥水受槽の泥
水を泥土と砂状粒とに分離する分離装置と、分離装置に
より分離された泥土を受け入れる調整槽と、調整槽の余
剰泥水を受け入れる余剰泥水槽と、前記分離装置により
分離された砂状粒を貯留する砂状粒貯留槽と、前記余剰
泥水槽の泥水を受け入れ、これを凝集させるスラリー槽
と、このスラリー槽からの泥水を圧縮して水と圧縮残土
とに分離するフィルタープレスユニットと、フィルター
プレスユニットにより分離された瀘水を貯留する瀘水槽
と、前記余剰泥水槽と、圧縮残土貯留槽と、硬化剤槽が
連設された泥水撹拌槽と、前記調整槽に接続された作泥
槽および希釈水槽とが搭載されるとともに、前記泥水撹
拌槽には、泥水撹拌槽内で撹拌され混合された流動化処
理材をトンネル内の路床形成型枠内に供給する送泥管が
連結されたことを特徴としている。
【0007】
【作用】請求項1に係る考案では、シールド機1の掘進
による発生土水を、スクリーンが礫状物と砂状粒含有泥
水とに分離する。分離された礫状物は廃棄土砂槽に貯留
され、砂状粒含有泥水は泥水受槽に貯留される。硬化剤
槽、泥水撹拌槽等を含むシステム全体が、シールド機の
掘進に従って移動し、常に掘進箇所の付近に位置する。
分離装置が泥水受槽の砂状粒含有泥水から砂状粒を分離
し、これを砂状粒貯留槽に貯留する。また、調整槽では
泥水受槽から供給を受けた泥土の比重が一定に保たれる
ように調整され、余剰泥水槽は調整槽の量が一定に保た
れるように作用する。そして、砂状粒貯留槽では、分離
装置により分離された砂状粒を一旦貯留した後に、この
砂状粒を泥水撹拌槽に供給する。泥水撹拌槽では砂状粒
と、泥水と、硬化剤とを撹拌して流動化処理材を作る。
そして、台車上に設けられたスクリーン、廃棄土砂槽、
泥水受槽、分離装置、調整槽、余剰泥水槽、砂状粒貯留
槽、硬化剤槽、泥水撹拌槽等を含むシステム全体が、シ
ールド機の掘進に従って移動し、常に掘進箇所の付近に
位置する。
【0008】また、請求項2に係る考案では、上記請求
項1に係る考案における余剰泥水槽までの作用に加え、
スラリー槽が余剰泥水槽からの泥水を凝集し、この凝集
された泥水をフィルタープレスユニットが水と圧縮残土
とに分離する。そして泥水撹拌槽では、砂状粒と、圧縮
残土と、泥水と、硬化剤とを撹拌して流動化処理材を作
る。そして、台車上に設けられたスクリーン、廃棄土砂
槽、泥水受槽、分離装置、調整槽、余剰泥水槽、砂状粒
貯留槽、スラリー槽、フィルタープレスユニット、濾水
槽、硬化剤槽、泥水撹拌槽等を含むシステム全体が、シ
ールド機の掘進に従って移動し、常に掘進箇所の付近に
位置する。さらに、請求項3に係る考案では、上記請求
項2に係る考案におけるフィルタープレスユニットまで
の作用に加え、作泥槽で高比重の泥水を作り、必要に応
じてこれを調整槽へ送るとともに、希釈水槽は給水源お
よび濾水槽からの給水を受け、これを必要に応じて調整
槽へ送る。そして泥水撹拌槽では、砂状粒と、圧縮残土
と、泥水と、硬化剤と、必要に応じて変比重泥水または
希釈水を加えて撹拌し、流動化処理材を作る。そして、
台車上に設けられたスクリーン、廃棄土砂槽、泥水受
槽、分離装置、調整槽、余剰泥水槽、砂状粒貯留槽、ス
ラリー槽、フィルタープレスユニット、濾水槽、硬化剤
槽、泥水撹拌槽、作泥槽、希釈水槽等を含むシステム全
体が、シールド機の掘進に従って移動し、常に掘進箇所
の付近に位置する。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づき本考案に係るトンネル築
造システムの実施例を説明する。図1において1は泥水
シールド工法に用いられるシールド機で、該シールド機
1により掘削されたトンネル2内には、図示されていな
い仮台枠上に台車案内用のレール3が敷設されており、
このレール3上には、後述の複数の台車が移動自在に設
置されている。シールド機1側の先頭台車である第1台
車4には破砕機5とポンプ6とが搭載され、破砕機5の
一方は排泥管7の一端が接続され、その他端はシールド
機1に接続されるとともに、破砕機5の他方はポンプ6
にパイプ14を介して接続されている。第1台車4に続
く第2台車8には泥水撹拌槽9と硬化剤槽10が搭載さ
れており、両槽9,10は、泥水撹拌槽9内に硬化剤槽
10内の硬化剤が適宜注入されるように注入パイプ13
を介して接続されるとともに、泥水撹拌槽9には槽内の
泥水が均一となるように、モータ11により回動される
撹拌機12が備えられ、かつ先端がトンネル2内に設置
された路床形成型枠15に臨設された送泥管16の後端
がポンプ17を介して接続されている。
【0010】第2台車8に続く第3台車18には泥水受
槽19と、泥水受槽19の上側に配設されたスクリーン
20とが搭載されており、泥水受槽19内には水中ポン
プ21が備えられ、かつ余剰泥水排出パイプ24が取付
けられるとともに、水中ポンプ21と前記泥水撹拌槽9
とがパイプ22により接続されている。またスクリーン
20は前記第1台車4のポンプ6に一端が接続されたパ
イプ23の他端が接続されている。第3台車18に続く
第4台車25は、それ自体が第3台車18上のスクリー
ン20により分離された礫状物26を貯留する廃棄土砂
槽に構成されている。図中、27は泥水撹拌槽9から路
床形成型枠15内に供給された流動化処理材、27aは
流動化処理材が硬化して形成された路床、28はセグメ
ントである。
【0011】したがって、この装置では、シールド機1
の掘進による発生泥土は、排泥管7を介して破砕機5に
送られ、破砕機5でたとえば約30mm以下の大きさに
まで破砕され、礫状物、砂、粘土、シルト等の大小の粒
子が泥水状に混合した状態で、ポンプ6によりパイプ2
3を介してスクリーン20に送られる。そして、スクリ
ーン20では、これらの内から礫状物等の大粒のものだ
けが分離されて、第4台車25の廃棄土砂槽に貯留され
るとともに、残りのシルトと粘土と砂とが含まれた泥水
が泥水受槽19へ送られる。この泥水受槽19内の泥水
は、水中ポンプ21によりパイプ22を介して泥水撹拌
槽9へ送られ、余剰泥水は図示されていない余剰泥水処
理装置へ余剰泥水排出パイプ24を介して送られる。泥
水撹拌槽9では、泥水受槽19から供給された泥水と、
硬化剤槽10から供給された硬化剤とをモータ11によ
り回動される撹拌機12により均一に撹拌・混合して流
動化処理材27が作られる。このようにして作られた流
動化処理材27は、ポンプ17により、送泥管16を介
してトンネル2内の路床形成型枠15内に流し込まれ、
硬化して路床27aが形成される。路床27aが形成さ
れた後、路床形成型枠15を移動させ、あるいはシール
ド機1の掘進に伴って各台車4,8,18,25を移動
させたときは、その移動量に応じて送泥管16を伸縮さ
せ、あるいは脱着・増減させる。
【0012】図2乃至図4は、本考案に係るトンネル築
造システムの他の実施例を示すもので、図1におけると
同一符号は同一構成よりなり、同一作用を有するものが
示されており、前記図1の実施例とは泥水受槽19以降
の泥水処理機構と各台車の配置を異にしている。すなわ
ち、第1台車4に続く第2台車29は、それ自体が第3
台車18前方の泥水受槽19上のスクリーン20により
分離された礫状物26を貯留する廃棄土砂槽に構成され
ている。第3台車18後方の泥水受槽19上には一次分
離機30が設置されており、さらにその上側にはサイク
ロン31が配設されているとともに、このサイクロン3
1と泥水受槽19内の水中ポンプ21がパイプ32によ
り接続されている。第3台車18に続く第4台車33
は、それ自体が第3台車18後方の泥水受槽19上の一
次分離機30とサイクロン31により分離された、砂状
粒34を貯留する砂状粒貯留槽に構成されている。
【0013】第4台車33に続く第5台車35には、調
整槽36と余剰泥水槽37が搭載されており、両槽3
6,37はオーバーフロー管38により連通され、かつ
それぞれポンプ39,40を介した循環パイプ41,4
2により接続されるとともに、各槽内の泥水が均一とな
るように、モータ43,44により回動される撹拌機4
5,46が備えられている。調整槽36と前記サイクロ
ン31は、パイプ47により接続され、かつ調整槽36
は、一端が前記シールド機1の切羽に接続されたポンプ
48を備えた送泥管49の他端が接続されている。
【0014】第5台車35に続く第6台車50には、図
1の実施例におけると同様、泥水撹拌槽9と硬化剤槽1
0が搭載されており、両槽9,10は泥水撹拌槽9内に
硬化剤槽10内の硬化剤が適宜注入されるように注入パ
イプ13を介して接続されるとともに、泥水撹拌槽9に
は槽内の泥水が均一となるように、モータ11により回
動される撹拌機12が備えられ、かつ先端がトンネル2
内に設置された路床形成型枠15に臨設された送泥管1
6の後端がポンプ17を介して接続されている。また、
泥水撹拌槽9には余剰泥水槽37から泥水が供給される
送泥パイプ68が送泥ポンプ69を介して接続されると
ともに、前記第4台車である砂状粒貯留槽33の砂状粒
34中に一端が開口された砂状粒供給管70の他端が接
続されている。
【0015】第6台車50に続く第7台車51には、濾
水槽52が搭載され、この濾水槽52内には水中ポンプ
53が備えられるとともに、濾水槽52の上側にはフィ
ルタープレスユニット54が配設されている。水中ポン
プ53からは、後述の希釈水槽82と接続するための濾
水パイプ90が導出されており、フィルタープレスユニ
ット54には、後述のスラリー槽58からの泥水が供給
される凝集泥水供給パイプ64の末端が接続されてい
る。第7台車51に続く第8台車55は、それ自体が第
7台車51の濾水槽52上に配設されたフィルタープレ
スユニット54により圧縮・分離された圧縮残土56を
貯留する圧縮残土貯留槽に構成されるとともに、一端が
圧縮残土56中に開口されたパイプ92の他端が第6台
車50の泥水撹拌槽9に接続されている。
【0016】第8台車55に続く第9台車57には泥水
をスラリー化するスラリー槽58と泥水を凝集させる凝
集剤が貯留されているパック槽59が搭載されており、
このスラリー槽58は、前記第5台車35の余剰泥水槽
37から泥水の供給を受けるため、一端が余剰泥水槽3
7に送泥ポンプ61を介して接続された送泥パイプ60
の他端が接続され、かつ槽内の泥水を均一にスラリー化
させるための、モータ62により回動される撹拌機63
が備えられるとともに、スラリー化された泥水を前記フ
ィルタープレスユニット54へ送泥する凝集泥水供給パ
イプ64の一端が凝集泥水供給ポンプ65を介して接続
され、他端がフィルタープレスユニット54に接続され
ている。パック槽59は、両端が余剰泥水槽37とスラ
リー槽58とに接続されている送泥パイプ60に、凝集
剤供給ポンプ66を介して凝集剤注入パイプ67が接続
されている。
【0017】第9台車57に続く第10台車71には、
作泥ユニットが搭載されており、この作泥ユニットとし
ては、後述の清水槽81からの清水を一時的に貯水する
貯水槽72と、泥水を作る作泥槽73とからなるものが
用いられ、貯水槽72と作泥槽73とはポンプ74を介
して給水パイプ75により接続されている。作泥槽73
には槽内の泥水を均一にするための、モータ76により
回動される撹拌機77が備えられるとともに、泥水を前
記第5台車35の調整槽36に送泥するための送泥管7
8の一端がポンプ79を介して接続され、他端が上記調
整槽36に接続されている。
【0018】第10台車71に続く第11台車80に
は、給水源からの清水を貯留する清水槽81と、この清
水と濾水槽52からの濾水を希釈水として調整槽36に
送水するための希釈水槽82が搭載されている。清水槽
81には給水源からの給水パイプ87が接続され、かつ
1対の水中ポンプ83,84が備えられており、一方の
水中ポンプ83に一端が接続された給水パイプ85の他
端が前記第10台車71の貯水槽72に接続されるとと
もに、他方の水中ポンプ84に一端が接続された給水パ
イプ86の他端が希釈水槽82に接続されている。希釈
水槽82には水中ポンプ88が備えられており、この水
中ポンプ88に一端が接続された希釈水パイプ89の他
端が前記第5台車35の調整槽36に接続されている。
第7台車51における濾水槽52内の水中ポンプ53に
一端が接続された濾水パイプ90の他端は、希釈水槽8
2に接続されている。希釈水槽82からはオーバーフロ
ーパイプ91が導出されており、その先端は図示されて
いない地下水処理装置への排水溝へ臨ませている。
【0019】したがって、この実施例による泥水受槽1
9内の泥水は、水中ポンプ21によりパイプ32を介し
てサイクロン31に送られ、サイクロン31では砂状粒
が分離されて一次分離機30へ送られるとともに、泥水
から砂状粒が分離された残りのたとえば74ミクロン以
下のシルトと粘土とが含まれた泥土は、泥水パイプ47
を介して調整槽36へ送られる。一次分離機30では、
砂状粒中に含まれている水分が分離されて再び泥水受槽
19へ送られる。一方、水分を除去された砂状粒34は
第4台車である砂状粒貯留槽33へ送られて貯留され
る。
【0020】調整槽36では泥水の比重と量が常時一定
となるように調整され、この泥水の一部は送泥管49に
よりシールド機1の切羽へ送られる。ここで、調整槽3
6内の比重の調整は、調整槽36内の泥水の比重が所定
比重以上になったときには、希釈水槽82から水中ポン
プ88により希釈水パイプ89を介して希釈水を供給す
ることにより比重を下げ、他方、泥水の比重が所定比重
以下になったときには作泥槽73からポンプ79により
送泥管79を介して高比重の泥水を供給して比重を高め
る。また、調整槽36内の泥水が所定量以上となったと
きには、オーバーフロー管38により、またはポンプ3
9により循環パイプ41を介して泥水を余剰泥水槽37
へ送る。一方、調整槽36内の泥水が所要量以下となっ
たときには希釈水槽82並びに作泥槽73から希釈水と
高比重泥水の供給を受け、または余剰泥水槽37からポ
ンプ40により循環パイプ42を介して泥水の供給を受
けて所要量になるように調整される。
【0021】余剰泥水槽37内の泥水が所要量以上とな
った場合には、送泥ポンプ61により送泥パイプ60を
介してスラリー槽58に送る。スラリー槽58ではパッ
ク槽59から凝集剤供給ポンプ66により凝集剤注入パ
イプ67を介して注入されるれる凝集剤と泥水とを撹拌
して、泥を凝集させた状態にし、凝集泥水供給ポンプ6
5により凝集泥水供給パイプ64を介してフィルタープ
レスユニット54へ送る。そして、フィルタープレスユ
ニット54では、この凝集物を絞って、濾水を濾水槽5
2に送るとともに、残ったヘドロ状の圧縮残土は第8台
車である圧縮残土貯留槽55に貯留する。なお、この圧
縮残土は必要に応じて人為的に、または適宜手段により
パイプ92から泥水撹拌槽9へ送るようにしてもよい。
濾水槽52内の濾水は水中ポンプ53により希釈水槽8
2へ送られる。
【0022】泥水撹拌槽9では、余剰泥水槽37から送
泥ポンプ69により送泥パイプ68を介して供給される
泥水と、砂状粒貯留槽33からスクリューコンベアーま
たはエアーパイプ等、適宜手段により砂状粒供給管70
を介して供給される砂状粒、および、硬化剤槽10から
供給される硬化剤を撹拌混合して流動化処理材27を作
る。この流動化処理材27には圧縮残土貯留槽55から
圧縮残土を供給・混合させても良いことは前述の通りで
ある。そして、この流動化処理材27はポンプ17によ
り送泥管16を介して、トンネル2内の路床形成型枠1
5に流し込み、これを硬化させて路床27aを形成す
る。なお、調整槽36、余剰泥水槽37、泥水撹拌槽
9、スラリー槽58、作泥槽73内は、それぞれの撹拌
機45,46,12,63,77により泥水を撹拌し、
槽内の泥水を均一化する。
【0023】また、廃棄土砂槽25,29,砂状粒貯留
槽33,圧縮残土貯留槽55内の土砂等がそれぞれの槽
内に充満されたときには各槽が地上へのリフトコンベア
ー等が設置された場所へ移動したときに、該リフトコン
ベアーにより地上へ排出させ、あるいは各槽内の土砂等
を、トンネル2内に移動自在に設けられた排出土運搬車
等に移し、上記リフトコンベアーの設置された場所へ搬
送し該リフトコンベアーにより地上へ排出させる。
【0024】上記両実施例のトンネル築造システムは、
図に示すように、シールド機1以外はすべてトンネル2
内を移動自在に第1台車4乃至第11台車80上に搭載
されており、シールド機1が掘削して前進すると、これ
と等速度でシステム全体が前進するようになっている。
従って、従来のようにシールド機1からの排泥のために
長距離の排泥管7を設置することなく、後続する処理設
備により発生土と地下水を処理、改質して流動化処理材
として路床の形成材料として利用して、トンネルの掘削
と略同時に路床の形成工事も行なうようになっている。
なお、本実施例では上記のように構成されたものが示さ
れているが、いずれも台車の数や連結順、台車に搭載す
る装置の種類や数等は工事内容や取扱上の事情等に応じ
て適宜変更しうることは自明である。
【0025】
【考案の効果】以上、説明した通り、本考案のトンネル
築造システムによれば、掘削による発生土や地下水を路
床材として利用するので、路床の構築費用が安く経済的
であるばかりでなく、トンネル外へ運び出す発生土や地
下水の排出量を減少させることができるので、排土・排
水設備等の簡便化にもつながる。また、シールド機の掘
進と略同時にトンネル内路床を構築して行くので工期が
短縮でき、発生土と地下水の処理に要する設備は従来の
システムと径庭なく簡潔な構成であり、安価に実現が可
能である。さらに、台車上に設けられたスクリーン、泥
水受槽、泥水撹拌槽等を含むシステム全体が、シールド
機の掘進に従って移動するので、これらのシステム全体
が常時、掘進箇所の付近に配置されることになり、工事
の効率化に役立ち、かつこれらの装置が固定式のものに
比し、長距離工区における排土・排水設備、搬送設備の
延長等による負担を軽減してコストの低下を図ることが
できるとともに、工期を大幅に短縮することができる効
果がある。また、流動化処理材からシルト粘土の供給を
減少させて砂状粒を骨材として用いることによりインバ
ートの強度向上を図ることができるとともに、調整槽に
より泥水の比重を一定に保つようにしているので、切羽
への泥水圧の安定管理をも図ることができる。
【0026】また、請求項2に係る考案では、請求項1
の効果に加えて、通常は廃棄される圧縮残土をインバー
トに混入できるようにしたので、これを適宜使用するこ
とにより産業廃棄物を減少させることができて、環境汚
染の防止に寄与し得られる。さらに請求項3に係る考案
では、請求項2の効果に加えて、掘削時の発生土や地下
水の過不足、泥水濃度の濃淡を適宜調節することができ
るので、インバートの均質化をより一層安定させること
ができる効果を併有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るトンネル築造システムの一実施例
の構成図。
【図2】本考案に係るトンネル築造システムの他の実施
例のトンネル内での先頭装置の配置状態を示す側面図。
【図3】図2に続く中間装置の配置状態を示す側面図。
【図4】図3に続く後部装置の配置状態を示す側面図。
【符号の説明】
1・・・シールド機 30・・・一次分
離機 2・・・トンネル 31・・・サイク
ロン 4・・・第1台車 33・・・第4台
車(砂状粒貯留槽) 7・・・排泥管 34・・・砂状粒 8・・・第2台車 35・・・第5台
車 9・・・泥水撹拌槽 36・・・調整槽 10・・・硬化剤槽 37・・・余剰
泥水槽 12・・・撹拌機 50・・・第6
台車 15・・・路床形成型枠 51・・・第7
台車 16・・・送泥管 52・・・濾水
槽 18・・・第3台車 54・・・フィ
ルタープレスユニット 19・・・泥水受槽 55・・・第8
台車(圧縮残土貯留槽) 20・・・スクリーン 56・・・圧縮
残土 25・・・第4台車(廃棄土砂槽) 57・・・第9
台車 26・・・礫状物 58・・・スラ
リー槽 27・・・流動化処理材 71・・・第1
0台車 29・・・第2台車(廃棄土砂槽) 80・・・第1
1台車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−24481(JP,A) 特開 平2−54092(JP,A) 特公 昭55−546(JP,B2) 特公 平3−40800(JP,B2)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル内を移動自在に設けられた台車上
    に、泥水シールド工法に用いられるシールド機から排泥
    管を介して接続されたスクリーンと、スクリーンにより
    分離された礫状物を貯留する廃棄土砂槽と、スクリーン
    により分離された砂状粒含有泥水を貯留する泥水受槽
    と、泥水受槽の泥水を泥土と砂状粒とに分離する分離装
    置と、分離装置により分離された泥土を受け入れる調整
    槽と、調整槽の余剰泥水を受け入れる余剰泥水槽と、前
    記分離装置により分離された砂状粒を貯留する砂状粒貯
    留槽と、この砂状粒貯留槽と、前記余剰泥水槽と、硬化
    剤槽が連設された泥水撹拌槽とが搭載されるとともに、
    この泥水撹拌槽には、泥水撹拌槽内で撹拌され混合され
    た流動化処理材を、トンネル内の路床形成型枠内に供給
    する送泥管が連結されたことを特徴とするトンネル築造
    システム。
  2. 【請求項2】トンネル内を移動自在に設けられた台車上
    に、泥水シールド工法に用いられるシールド機から排泥
    管を介して接続されたスクリーンと、スクリーンにより
    分離された礫状物を貯留する廃棄土砂槽と、スクリーン
    により分離された砂状粒含有泥水を貯留する泥水受槽
    と、泥水受槽の泥水を泥土と砂状粒とに分離する分離装
    置と、分離装置により分離された泥土を受け入れる調整
    槽と、調整槽の余剰泥水を受け入れる余剰泥水槽と、前
    記分離装置により分離された砂状粒を貯留する砂状粒貯
    留槽と、前記余剰泥水槽の泥水を受け入れ、これを凝集
    させるスラリー槽と、このスラリー槽からの泥水を圧縮
    して水と圧縮残土とに分離するフィルタープレスユニッ
    トと、フィルタープレスユニットにより分離された瀘水
    を貯留する瀘水槽と、前記余剰泥水槽と、圧縮残土貯留
    槽と、硬化剤槽が連設された泥水撹拌槽とが搭載される
    とともに、この泥水撹拌槽には、泥水撹拌槽内で撹拌さ
    れ混合された流動化処理材をトンネル内の路床形成型枠
    内に供給する送泥管が連結されたことを特徴とするトン
    ネル築造システム。
  3. 【請求項3】トンネル内を移動自在に設けられた台車上
    に、泥水シールド工法に用いられるシールド機から排泥
    管を介して接続されたスクリーンと、スクリーンにより
    分離された礫状物を貯留する廃棄土砂槽と、スクリーン
    により分離された砂状粒含有泥水を貯留する泥水受槽
    と、泥水受槽の泥水を泥土と砂状粒とに分離する分離装
    置と、分離装置により分離された泥土を受け入れる調整
    槽と、調整槽の余剰泥水を受け入れる余剰泥水槽と、前
    記分離装置により分離された砂状粒を貯留する砂状粒貯
    留槽と、前記余剰泥水槽の泥水を受け入れ、これを凝集
    させるスラリー槽と、このスラリー槽からの泥水を圧縮
    して水と圧縮残土とに分離するフィルタープレスユニッ
    トと、フィルタープレスユニットにより分離された瀘水
    を貯留する瀘水槽と、前記余剰泥水槽と、圧縮残土貯留
    槽と、硬化剤槽が連設された泥水撹拌槽と、前記調整槽
    に接続された作泥槽および希釈水槽とが搭載されるとと
    もに、前記泥水撹拌槽には、泥水撹拌槽内で撹拌され混
    合された流動化処理材をトンネル内の路床形成型枠内に
    供給する送泥管が連結されたことを特徴とするトンネル
    築造システム。
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