JPH07326052A - 磁気テ−プの製造方法 - Google Patents
磁気テ−プの製造方法Info
- Publication number
- JPH07326052A JPH07326052A JP14101494A JP14101494A JPH07326052A JP H07326052 A JPH07326052 A JP H07326052A JP 14101494 A JP14101494 A JP 14101494A JP 14101494 A JP14101494 A JP 14101494A JP H07326052 A JPH07326052 A JP H07326052A
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- JP
- Japan
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- film
- roll
- tension
- rotary
- wrinkles
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気テ−プ製造時に、基体フィルムのシワの
発生を防止する。 【構成】 供給ロ−ル1から巻取ロ−ル7へと所定のテ
ンションを付与しつつ、フィルム2を回転キャンロ−ル
4に添接して蒸発源5上を走行させ、この走行過程でフ
ィルム2上に磁性膜を形成する磁気テ−プの製造方法で
あり、トルク制御手段10において、トルクモ−タM1
,M2 の駆動電圧を制御することにより、走行するフ
ィルムのテンションを変化させて、回転キャンロ−ル4
等に添接するフィルムにシワが生じないようにする。
発生を防止する。 【構成】 供給ロ−ル1から巻取ロ−ル7へと所定のテ
ンションを付与しつつ、フィルム2を回転キャンロ−ル
4に添接して蒸発源5上を走行させ、この走行過程でフ
ィルム2上に磁性膜を形成する磁気テ−プの製造方法で
あり、トルク制御手段10において、トルクモ−タM1
,M2 の駆動電圧を制御することにより、走行するフ
ィルムのテンションを変化させて、回転キャンロ−ル4
等に添接するフィルムにシワが生じないようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空蒸着法、又はスパ
ッタリング法により、高分子フィルム基体上に磁性膜を
形成する磁気テ−プの製造方法に関する。
ッタリング法により、高分子フィルム基体上に磁性膜を
形成する磁気テ−プの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子フィルム基体(以下、単にフィル
ム)に磁性膜を形成するには、例えば、図4に示したよ
うな構成の装置により行われている。供給ロ−ル1に巻
回された厚さ約10μmのポリエチレンテレフタレ−ト
(PET)、ポリイミド(PI)、アラミド(PA)等
により形成されるフィルム2が、フリ−ガイドロ−ル3
(以下、単にガイドロ−ルと称す)を経て、回転キャン
ロ−ル4に沿って移動し、回転キャンロ−ル4内の加
熱、又は冷却機構により、所定の磁気特性が得られよう
に加熱、又は冷却され、フィルム表面に真空蒸着、又は
スパッタリング法により磁性膜が形成される。この場
合、符号5は真空蒸着法である場合には蒸発源であり、
スパッタリング法である場合には、タ−ゲットである。
また、符号9はマスクである。
ム)に磁性膜を形成するには、例えば、図4に示したよ
うな構成の装置により行われている。供給ロ−ル1に巻
回された厚さ約10μmのポリエチレンテレフタレ−ト
(PET)、ポリイミド(PI)、アラミド(PA)等
により形成されるフィルム2が、フリ−ガイドロ−ル3
(以下、単にガイドロ−ルと称す)を経て、回転キャン
ロ−ル4に沿って移動し、回転キャンロ−ル4内の加
熱、又は冷却機構により、所定の磁気特性が得られよう
に加熱、又は冷却され、フィルム表面に真空蒸着、又は
スパッタリング法により磁性膜が形成される。この場
合、符号5は真空蒸着法である場合には蒸発源であり、
スパッタリング法である場合には、タ−ゲットである。
また、符号9はマスクである。
【0003】そして、成膜が行われたフィルム2は、回
転キャンロ−ル4表面から離れ、ガイドロ−ル3を経
て、巻取ロ−ル7へと巻き取られる。この走行過程で
は、フィルム2は、図6に示すように常に一定のテンシ
ョンが付与されるようになっており、供給ロ−ル1及び
巻取ロ−ル7のトルクを一定にすることにより制御され
る構成となっている。
転キャンロ−ル4表面から離れ、ガイドロ−ル3を経
て、巻取ロ−ル7へと巻き取られる。この走行過程で
は、フィルム2は、図6に示すように常に一定のテンシ
ョンが付与されるようになっており、供給ロ−ル1及び
巻取ロ−ル7のトルクを一定にすることにより制御され
る構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した製
造方法は、フィルム走行過程において、常に一定のテン
ションが付与されることから、これが原因となってフィ
ルムにシワが発生し、磁気テ−プそのものに変形を来
し、不都合が生じるものであった。このシワの発生に
は、次のような原因が考えられる。
造方法は、フィルム走行過程において、常に一定のテン
ションが付与されることから、これが原因となってフィ
ルムにシワが発生し、磁気テ−プそのものに変形を来
し、不都合が生じるものであった。このシワの発生に
は、次のような原因が考えられる。
【0005】1)フィルムの熱変形;膜特性向上のため
にフィルム温度を高める必要があり、これは回転キャン
ロ−ル4を加熱してフィルム温度を高める方法や、走行
過程でハロゲンランプ、又は、ヒ−ズヒ−タによりフィ
ルムを加熱する方法が取られる。また、フィルム温度を
高める必要がなく、冷却を行う場合でも、蒸発源やスパ
ッタタ−ゲットからの輻射熱によりフィルムは、ある程
度加熱され、温度が上昇する。加熱されたフィルム2は
収縮や膨脹といった熱変形が生じる。フィルム走行方向
には、供給ロ−ル1及び巻取ロ−ル7により一定のテン
ションが付与されているため、走行方向の熱変形は吸収
され、幅方向のシワは発生しない。しかし、幅方向には
テンションが加えられていないため、例えば、フィルム
2が幅方向に膨脹すると、図5に示すようにフィルム2
の一部が回転キャンロ−ル4の表面から離れ、この部分
に空隙9が生じ、走行方向にシワが発生する。尚、図5
は回転キャンロ−ル4と、これに添接されるフィルム2
の断面部分図を示したものである。
にフィルム温度を高める必要があり、これは回転キャン
ロ−ル4を加熱してフィルム温度を高める方法や、走行
過程でハロゲンランプ、又は、ヒ−ズヒ−タによりフィ
ルムを加熱する方法が取られる。また、フィルム温度を
高める必要がなく、冷却を行う場合でも、蒸発源やスパ
ッタタ−ゲットからの輻射熱によりフィルムは、ある程
度加熱され、温度が上昇する。加熱されたフィルム2は
収縮や膨脹といった熱変形が生じる。フィルム走行方向
には、供給ロ−ル1及び巻取ロ−ル7により一定のテン
ションが付与されているため、走行方向の熱変形は吸収
され、幅方向のシワは発生しない。しかし、幅方向には
テンションが加えられていないため、例えば、フィルム
2が幅方向に膨脹すると、図5に示すようにフィルム2
の一部が回転キャンロ−ル4の表面から離れ、この部分
に空隙9が生じ、走行方向にシワが発生する。尚、図5
は回転キャンロ−ル4と、これに添接されるフィルム2
の断面部分図を示したものである。
【0006】2)2次電子による帯電;真空蒸着法の場
合、蒸着源5からの2次電子によりフィルム2が帯電
し、回転キャンロ−ル4にフィルム2が吸着する。回転
キャンロ−ル4から分離する際に、分離が幅方向で均一
に行われず、空隙9が生じ、走行方向にシワが発生す
る。
合、蒸着源5からの2次電子によりフィルム2が帯電
し、回転キャンロ−ル4にフィルム2が吸着する。回転
キャンロ−ル4から分離する際に、分離が幅方向で均一
に行われず、空隙9が生じ、走行方向にシワが発生す
る。
【0007】3)各ガイドロ−ル3、回転キャンロ−ル
4の平行度のずれ;各ガイドロ−ル3、回転キャンロ−
ル4の回転軸の平行度がずれている場合、フィルム2の
走行方向の位置によるテンションが不均一になり各ガイ
ドロ−ル3及び回転キャンロ−ル4の表面に空隙が生じ
シワが発生する。従来方法では、一定のテンションのも
とで行っており、幅方向の熱変形、フィルム2と回転キ
ャンロ−ル4及び各ガイドロ−ル3の分離不均一、位置
による走行方向のテンションの不均一が生じると、フィ
ルム2が幅方向に移動できず、フィルム2の一部が各ガ
イドロ−ル3、又は回転キャンロ−ル4から離れ、シワ
が発生した。
4の平行度のずれ;各ガイドロ−ル3、回転キャンロ−
ル4の回転軸の平行度がずれている場合、フィルム2の
走行方向の位置によるテンションが不均一になり各ガイ
ドロ−ル3及び回転キャンロ−ル4の表面に空隙が生じ
シワが発生する。従来方法では、一定のテンションのも
とで行っており、幅方向の熱変形、フィルム2と回転キ
ャンロ−ル4及び各ガイドロ−ル3の分離不均一、位置
による走行方向のテンションの不均一が生じると、フィ
ルム2が幅方向に移動できず、フィルム2の一部が各ガ
イドロ−ル3、又は回転キャンロ−ル4から離れ、シワ
が発生した。
【0008】本発明は、上述のような問題点を考慮し、
磁気テ−プ製造時に、フィルム基体上のシワの発生を防
止し、シワのない磁気テ−プを作製することにある。
磁気テ−プ製造時に、フィルム基体上のシワの発生を防
止し、シワのない磁気テ−プを作製することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、フィルム基体を、所定のテンションを
付与しつつ、供給側から巻取側へと連続的に走行させ、
真空蒸着法又はスパッタリング法により前記フィルム基
体上に連続的に磁性膜を形成する磁気テ−プの製造方法
において、走行時の前記所定のテンションを、所定のテ
ンション範囲で変化させるようにしたことを特徴とする
磁気テ−プの製造方法を提供する。
解決するために、フィルム基体を、所定のテンションを
付与しつつ、供給側から巻取側へと連続的に走行させ、
真空蒸着法又はスパッタリング法により前記フィルム基
体上に連続的に磁性膜を形成する磁気テ−プの製造方法
において、走行時の前記所定のテンションを、所定のテ
ンション範囲で変化させるようにしたことを特徴とする
磁気テ−プの製造方法を提供する。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
き説明する。まず、本発明は、次の事実に照らして成さ
れたものである。即ち、フィルムとガイドロ−ル表面、
又は、フィルムと回転キャンロ−ル表面の幅方向への摩
擦力は、これが小さければ、幅方向の熱変形、フィルム
と回転キャンロ−ルの分離不均一、位置による走行方向
のテンションの不均一が生じても、フィルムが幅方向に
移動し、図5に示したようなシワは発生しない。そし
て、この場合、幅方向への摩擦力は、テンションに比例
し、低テンション程、フィルムの幅方向への移動は容易
となる。しかし、テンションが低すぎると、幅方向にシ
ワが発生したり、フィルムがガイドロ−ル上をすべり、
フィルム表面にキズが発生する。しかも、走行安定性や
巻取状態の均一性を考慮すると、一般的にテンションの
時間的変化が少ない方が望ましい。本発明は、このよう
な事実に照らし、走行性や巻取状態に支障が生じない範
囲で、テンションを時間的に変化させ、テンションが一
時的に低くなる際に、フィルムの幅方向の移動を容易に
し、フィルムのシワを取り除くようにするものである。
き説明する。まず、本発明は、次の事実に照らして成さ
れたものである。即ち、フィルムとガイドロ−ル表面、
又は、フィルムと回転キャンロ−ル表面の幅方向への摩
擦力は、これが小さければ、幅方向の熱変形、フィルム
と回転キャンロ−ルの分離不均一、位置による走行方向
のテンションの不均一が生じても、フィルムが幅方向に
移動し、図5に示したようなシワは発生しない。そし
て、この場合、幅方向への摩擦力は、テンションに比例
し、低テンション程、フィルムの幅方向への移動は容易
となる。しかし、テンションが低すぎると、幅方向にシ
ワが発生したり、フィルムがガイドロ−ル上をすべり、
フィルム表面にキズが発生する。しかも、走行安定性や
巻取状態の均一性を考慮すると、一般的にテンションの
時間的変化が少ない方が望ましい。本発明は、このよう
な事実に照らし、走行性や巻取状態に支障が生じない範
囲で、テンションを時間的に変化させ、テンションが一
時的に低くなる際に、フィルムの幅方向の移動を容易に
し、フィルムのシワを取り除くようにするものである。
【0011】図1は、本磁気テ−プ製造法を実施するた
めの製造装置の概略構成図で、前記従来例で示した装置
と同一構成要素には、同一符号を付して詳細な説明は省
略する。供給及び巻取ロ−ル1,7には、これに直結さ
れるトルクモ−タM1 及びM2を介してトルク制御手段
10が接続されている。このトルク制御手段10におい
て、トルクモ−タM1 及びM2 の駆動力は、矢印で示さ
れるように付与され、しかも、フィルム2の回転キャン
ロ−ル4に対する静止摩擦力よりも弱めに設定されてい
る。したがって、供給ロ−ル1及び回転キャンロ−ル4
間と、巻取ロ−ル7及び回転キャンロ−ル4間とには、
夫々所定のテンションが付与されることになる。
めの製造装置の概略構成図で、前記従来例で示した装置
と同一構成要素には、同一符号を付して詳細な説明は省
略する。供給及び巻取ロ−ル1,7には、これに直結さ
れるトルクモ−タM1 及びM2を介してトルク制御手段
10が接続されている。このトルク制御手段10におい
て、トルクモ−タM1 及びM2 の駆動力は、矢印で示さ
れるように付与され、しかも、フィルム2の回転キャン
ロ−ル4に対する静止摩擦力よりも弱めに設定されてい
る。したがって、供給ロ−ル1及び回転キャンロ−ル4
間と、巻取ロ−ル7及び回転キャンロ−ル4間とには、
夫々所定のテンションが付与されることになる。
【0012】そして、このトルク制御手段10では、次
のような制御が行われる。即ち、図2に示すように、フ
ィルムテンションがテンションバイアスVbを中心にT
時間周期で、振幅V0 の範囲で変化するようにトルクモ
−タM1 ,M2 の電圧の制御が行われる。
のような制御が行われる。即ち、図2に示すように、フ
ィルムテンションがテンションバイアスVbを中心にT
時間周期で、振幅V0 の範囲で変化するようにトルクモ
−タM1 ,M2 の電圧の制御が行われる。
【0013】このような制御の基に、フィルム2は、供
給ロ−ル1からガイドロ−ラ3を介して、回転キャンロ
−ル4に添接され、ガイドロ−ラ3を経て巻取ロ−ル7
へと巻回されるようになっており、その走行過程におい
て、トルク制御手段10で各トルクモ−タM1 ,M2 を
前記したように制御し、走行中のフィルム2のテンショ
ンを周期的に変化させ、蒸発源5からフィルム表面に磁
性材料を蒸発して磁性層を連続的に形成しているもので
ある。
給ロ−ル1からガイドロ−ラ3を介して、回転キャンロ
−ル4に添接され、ガイドロ−ラ3を経て巻取ロ−ル7
へと巻回されるようになっており、その走行過程におい
て、トルク制御手段10で各トルクモ−タM1 ,M2 を
前記したように制御し、走行中のフィルム2のテンショ
ンを周期的に変化させ、蒸発源5からフィルム表面に磁
性材料を蒸発して磁性層を連続的に形成しているもので
ある。
【0014】次に、この方法の効果を検証するために、
複数のフィルムを用い、後述するパラメ−タを変化させ
て磁性層を形成した場合において、シワ或いは巻き取り
むらの生じかたにつき表1を参照して説明する。フィル
ムは、同表に示した仕様のポリイミドフィルム、アライ
ドフィルム及びポリエチレンテレフタレ−トフィルム
(PETフィルム)を用い、各フィルム上にはCoCr
磁性膜を0.2 μm形成した。そして、成膜時のポリイミ
ドフィルム及びアライドフィルムの温度を200℃と
し、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの温度を10
0℃とした。また、各フィルム走行速度を4cm/分と
し、各ガイドロ−ラ3及び回転キャンロ−ル4の表面を
硬質のCrメッキをし、それらの表面粗さを夫々1.6 S
(最大高さが1.5 μm以下),0.4 S(最大高さが0.4
μm以下)としたもので行った。
複数のフィルムを用い、後述するパラメ−タを変化させ
て磁性層を形成した場合において、シワ或いは巻き取り
むらの生じかたにつき表1を参照して説明する。フィル
ムは、同表に示した仕様のポリイミドフィルム、アライ
ドフィルム及びポリエチレンテレフタレ−トフィルム
(PETフィルム)を用い、各フィルム上にはCoCr
磁性膜を0.2 μm形成した。そして、成膜時のポリイミ
ドフィルム及びアライドフィルムの温度を200℃と
し、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの温度を10
0℃とした。また、各フィルム走行速度を4cm/分と
し、各ガイドロ−ラ3及び回転キャンロ−ル4の表面を
硬質のCrメッキをし、それらの表面粗さを夫々1.6 S
(最大高さが1.5 μm以下),0.4 S(最大高さが0.4
μm以下)としたもので行った。
【0015】そして、トルクモ−タM1 ,M2 の電圧を
制御して、テンションの最大値(Vb+1/2V0 )が
常に1kgになるようにフィルムテンションの振幅(V
0 )、テンションバイアス(Vb)、及び周期(T)を
夫々変化させて比較を行った。
制御して、テンションの最大値(Vb+1/2V0 )が
常に1kgになるようにフィルムテンションの振幅(V
0 )、テンションバイアス(Vb)、及び周期(T)を
夫々変化させて比較を行った。
【0016】この結果、同表に示すように、振幅
(V0 )を0kg、即ち、テンションを変化させない場
合には、いずれのフィルムにおいてもシワが発生してい
る(従来の方法)。そして、振幅を0.2 kgの範囲で変
化させても同様にいずれのフィルムにもシワが発生して
いる。これは振幅を微小範囲で変化させても効果のない
ことを示している。
(V0 )を0kg、即ち、テンションを変化させない場
合には、いずれのフィルムにおいてもシワが発生してい
る(従来の方法)。そして、振幅を0.2 kgの範囲で変
化させても同様にいずれのフィルムにもシワが発生して
いる。これは振幅を微小範囲で変化させても効果のない
ことを示している。
【0017】更に、振幅を0.4 kgにすると、シワの生
じないものが現われ、更に、振幅を大きくしていくと、
その効果が顕著に現われている。そして、振幅を0.8 k
gと1 kgにした場合について着目してみると、周期を
あまり短くしてしまうとその効果が現われいないことが
分かる。また、振幅を1 kgにした場合についてみる
と、振幅を大きくした場合にテンション周期をあまり長
くしてしまうと、巻きむらが生じてしまうことが分か
る。
じないものが現われ、更に、振幅を大きくしていくと、
その効果が顕著に現われている。そして、振幅を0.8 k
gと1 kgにした場合について着目してみると、周期を
あまり短くしてしまうとその効果が現われいないことが
分かる。また、振幅を1 kgにした場合についてみる
と、振幅を大きくした場合にテンション周期をあまり長
くしてしまうと、巻きむらが生じてしまうことが分か
る。
【0018】以上の検証結果からも、少なくとも、フィ
ルムのテンションを所定の振幅範囲で、所定の周期で、
変化するようにすれば、回転キャンロ−ル4及び各ロ−
ラ3において発生するシワの発生を防止できると共に、
巻取ロ−ルへの巻取むらをなくすことが確認できる。ま
た、本実施例の方法によれば、単にテンションを周期的
に変化するだけで良く、フィルムを積極的に振動させる
必要もなく、そのための新たな構成が不要で、装置の構
成も簡略化できる。
ルムのテンションを所定の振幅範囲で、所定の周期で、
変化するようにすれば、回転キャンロ−ル4及び各ロ−
ラ3において発生するシワの発生を防止できると共に、
巻取ロ−ルへの巻取むらをなくすことが確認できる。ま
た、本実施例の方法によれば、単にテンションを周期的
に変化するだけで良く、フィルムを積極的に振動させる
必要もなく、そのための新たな構成が不要で、装置の構
成も簡略化できる。
【0019】また、上述した製造方法は、前述した製造
装置に限らず、例えば、図3に示すような装置にも適用
できる。この装置は、前述の回転キャンロ−ル4が設け
らた箇所に加熱手段13を設け、フィルム2の走行を駆
動ロ−ラ15で行わせる構成のものである。供給ロ−ラ
1及び巻取ロ−ラ7の駆動力は、駆動ロ−ラ15表面に
対するフィルム2の静止摩擦力より小に設定されてお
り、供給ロ−ラ1から駆動ロ−ラ15に至るテンション
は、トルクモ−タM2 を制御し、巻取ロ−ラ7から駆動
ロ−ラ15に至るテンションはトルクモ−タM1 を制御
することにより行われ、その制御は図1で説明したと同
様にトルク制御手段10で行われるようになっている。
この装置においては、駆動ロ−ラ15及び各ロ−ラ3に
発生するシワを未然に防止できる。尚、上述の説明で
は、テンションを周期的に変化させるようにしたが、シ
ワの発生を防止できる周期の組み合わせでも良い。
装置に限らず、例えば、図3に示すような装置にも適用
できる。この装置は、前述の回転キャンロ−ル4が設け
らた箇所に加熱手段13を設け、フィルム2の走行を駆
動ロ−ラ15で行わせる構成のものである。供給ロ−ラ
1及び巻取ロ−ラ7の駆動力は、駆動ロ−ラ15表面に
対するフィルム2の静止摩擦力より小に設定されてお
り、供給ロ−ラ1から駆動ロ−ラ15に至るテンション
は、トルクモ−タM2 を制御し、巻取ロ−ラ7から駆動
ロ−ラ15に至るテンションはトルクモ−タM1 を制御
することにより行われ、その制御は図1で説明したと同
様にトルク制御手段10で行われるようになっている。
この装置においては、駆動ロ−ラ15及び各ロ−ラ3に
発生するシワを未然に防止できる。尚、上述の説明で
は、テンションを周期的に変化させるようにしたが、シ
ワの発生を防止できる周期の組み合わせでも良い。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の磁気テ−プの製造方法によれ
ば、所定のテンションを、所定のテンション範囲で変化
させたため、走行途中の回転キャンロ−ル及びガイドロ
−ラ等に添接するフィルム基体にシワを発生させること
なく、巻取ロ−ルへの巻取むらをなくすことができる。
また、この方法を採用する装置側の構成も簡略化でき
る。
ば、所定のテンションを、所定のテンション範囲で変化
させたため、走行途中の回転キャンロ−ル及びガイドロ
−ラ等に添接するフィルム基体にシワを発生させること
なく、巻取ロ−ルへの巻取むらをなくすことができる。
また、この方法を採用する装置側の構成も簡略化でき
る。
【図1】本発明の製造方法を適用するための磁気テ−プ
製造装置の概略構成図である。
製造装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施例におけるフィルムテンションの
制御方法を説明するための図である。
制御方法を説明するための図である。
【図3】本発明の方法を適用するための他の磁気テ−プ
製造装置の概略構成図である。
製造装置の概略構成図である。
【図4】従来の磁気テ−プ製造方法が適用される磁気テ
−プ製造装置の概略構成図である。
−プ製造装置の概略構成図である。
【図5】フィルムのシワの生じ方を説明するための図で
ある。
ある。
【図6】従来方法によるフィルムテンションの制御方法
を説明するための図である。
を説明するための図である。
1 供給ロ−ル 2 フィルム 4 回転キャンロ−ル 5 蒸発源、スパッタ源 7 巻取ロ−ル 10 トルク制御手段 M1 ,M2 トルクモ−タ
Claims (1)
- 【請求項1】フィルム基体を、所定のテンションを付与
しつつ、供給側から巻取側へと連続的に走行させ、真空
蒸着法又はスパッタリング法により前記フィルム基体上
に連続的に磁性膜を形成する磁気テ−プの製造方法にお
いて、 走行時の前記所定のテンションを、所定のテンション範
囲で変化させるようにしたことを特徴とする磁気テ−プ
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14101494A JPH07326052A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 磁気テ−プの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14101494A JPH07326052A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 磁気テ−プの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07326052A true JPH07326052A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=15282194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14101494A Pending JPH07326052A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 磁気テ−プの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07326052A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007302928A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 長尺基材連続処理用の搬送機構、それを用いた処理装置およびそれによって得られる長尺部材 |
JP2013147701A (ja) * | 2012-01-19 | 2013-08-01 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 長尺帯状体の搬送制御方法と長尺帯状体の表面処理方法 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP14101494A patent/JPH07326052A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007302928A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 長尺基材連続処理用の搬送機構、それを用いた処理装置およびそれによって得られる長尺部材 |
US20110095121A1 (en) * | 2006-05-10 | 2011-04-28 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Feeding mechanism for continuous processing of elongate base material, processing apparatus and thin film forming apparatus using the same, and elongate member produced thereby |
JP2013147701A (ja) * | 2012-01-19 | 2013-08-01 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 長尺帯状体の搬送制御方法と長尺帯状体の表面処理方法 |
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