JPH0732546A - 複合板およびその製造方法 - Google Patents

複合板およびその製造方法

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JPH0732546A
JPH0732546A JP11794293A JP11794293A JPH0732546A JP H0732546 A JPH0732546 A JP H0732546A JP 11794293 A JP11794293 A JP 11794293A JP 11794293 A JP11794293 A JP 11794293A JP H0732546 A JPH0732546 A JP H0732546A
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JP
Japan
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veneer
mdf
softwood
hardwood
water content
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JP11794293A
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English (en)
Inventor
Daiji Ichikawa
大二 市川
Shinya Okamoto
進也 岡本
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Eidai Co Ltd
Original Assignee
Eidai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラワン合板の代替材料として十分な特性をも
った複合板を得ること。 【構成】 MDFを乾燥して含水率を2%にした後、該
MDFと、広葉樹単板と、針葉樹合板とを接着剤を介し
て圧力8kg/cm2 、温度120℃で7分間熱圧して
複合板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築材料や家具材料
として利用される複合板およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】今日、合板と言えばラワン合板を指すほ
ど、ラワン合板は建築材料や家具材料等として大量に使
用されている。これは熱帯雨林地方で生育しているラワ
ン原木がつい近年まで若干の波があったとしても他の材
料に比べて安定して、かつ安価に供給されてきたことと
密接な関係がある。
【0003】しかも、このラワン原木から製造されるラ
ワン合板は、表面の平滑性、湿気に対する寸法安定性、
曲げ強度、加工の容易性、軽量性等どれをとっても優れ
た材料であった。
【0004】ところが、ここ数年の間に地球環境の保護
の声が高まり、ラワン原木の乱伐やその他の理由による
熱帯雨林の急激な減少が世界の非難を浴びるようになっ
てきた。
【0005】そのためラワン合板に代わる材料としてパ
−ティクルボ−ド、MDF(中質繊維板)、針葉樹合板
等の利用が研究されてきたが、いずれもラワン合板に代
わるまでには到っていない。
【0006】例えば、パ−ティクルボ−ドでは、湿気に
対する寸法安定性、曲げ強度、加工の容易性、軽量性等
どれをとってもラワン合板に及ばなかった。また、最近
注目されているMDFは、表面平滑性においてはラワン
合板よりもはるかに優れているが、湿気に対する寸法安
定性が非常に悪く、ラワン合板の代替え材料としての地
位を確保するにはまだまだ不十分であった。また、針葉
樹合板はラワン合板の構成と同じであるため、寸法安定
性、曲げ強度、加工の容易性、および、植林可能なため
供給の安定性等に優れており、ラワン合板に比較的近い
材料であるが、節が多いことと、表面に軟硬(秋材部と
春材部)の差があること等が相まって平面平滑性が非常
に劣り、針葉樹合板表面に直接銘木単板や化粧紙等を接
着することは到底困難なことであった。
【0007】上記したように、パ−ティクルボ−ド、M
DF、針葉樹合板等を単独でラワン合板の代わりに使用
することは非常に難しいため、上記材料を複合して使用
する試みがなされてきた。例えば、針葉樹合板や薄手の
パ−ティクルボ−ド表面にMDFを接着剤を介して熱圧
接着したが、いずれも熱圧後四周が上方に反り、丁度お
椀状になる傾向があった。これは恐らく熱圧接着により
表面のMDFの含水率が下がり収縮するからと思われ
る。このようにお椀状に反った複合板を床板として使用
するために表面に化粧を施し、四周に実加工を施して釘
打ちあるいは接着剤で施工すると、突き合わせ面が盛り
上がって段違い状態になったり、その盛り上がった部分
の化粧が摩耗によってすり減り、その部分だけ基材が露
出して非常に見苦しくなる欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラワン合板
の代替材料として十分な特性をもつとともに、上述した
お椀状に反るという欠点を解消した複合板およびその製
造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、含水率を3%以下にしたMDFと、広
葉樹単板と、複数枚の針葉樹単板とが順次接着剤を介し
て積層された複合板に係る。なおMDFには予め銘木単
板が接着されていてもよく、その場合は銘木単板貼りM
DF自体が3%以下の含水率になっていることが必要で
ある。また、途中にはさまれている広葉樹単板の繊維方
向は、この広葉樹単板と接する針葉樹単板の繊維方向と
を直交させることもできる。さらに、上記複合板を製造
するには、MDFを乾燥して含水率を3%以下にした
後、該MDFと、広葉樹単板と、針葉樹合板とを接着剤
を介して積層し熱圧してもよいが、上記MDFと広葉樹
単板と複数枚の針葉樹単板とを接着剤を介して積層し、
一挙に熱圧して複合板を製造するようにしてもよい。
【0010】以下、この発明を実施例図を用いて説明す
る。図1〜図4はこの発明の複合板の製造工程をそれぞ
れ示す斜視図である。1はMDFで、経済的な面から見
れば厚みは2〜3mm程度が好ましいが、これに限定さ
れるものではない。このMDFは予め、熱盤や乾燥炉で
含水率が3%以下になるように乾燥されている。ただし
多段式熱盤乾燥の場合、MDFに余り圧力をかけること
はMDFの厚み減少を伴い望ましくないので注意を用す
る。図3、図4では乾燥する前に銘木単板2が表面に貼
られたもので、この場合は銘木単板貼りMDFを含水率
3%以下になるように乾燥する。3は広葉樹単板、4、
5および6は針葉樹単板で、これらの単板は、それぞれ
繊維方向が直交した状態を示しているが、これに限定さ
れたものではなく、例えば広葉樹単板3の繊維方向と広
葉樹単板と接する針葉樹単板4の繊維方向が同一方向で
あってもよい。
【0011】針葉樹単板4、5、6は、複合板を製造す
るにあたり、図1および図3に示すように予め合板の形
態をとっていてもよいが、図2および図4に示すように
MDF1と広葉樹単板3と三枚の針葉樹単板4、5、6
とを接着剤を介して一挙に複合板としてもよい。積層熱
圧する際、広葉樹単板や針葉樹単板の含水率は使用する
接着剤によっても若干の差異があるにしてもほぼ平衡含
水率、あるいはそれを若干下回る程度で、通常のラワン
合板製造時に使用されるラワン単板の含水率とほぼ同じ
である。また、熱圧条件も温度110℃〜130℃、圧
力6〜10kg/cm2 、時間3〜10分間程度であ
り、従来の合板製造時の熱圧条件と同じか、あるいはそ
れと近似している。
【0012】この発明では、積層するMDFの含水率を
3%以下、好ましくは2%以下にしておくことが最も重
要である。このようにすることによって製造された複合
板はお椀状に反ることなく、ほぼ平滑な状態か、若干逆
お椀状になる。
【0013】また、MDFと針葉樹材との間に広葉樹材
をはさんでおくことも重要である。なぜなら、針葉樹材
の表面にMDFを貼着すると、針葉樹材の表面が平滑で
ないことと、MDFの表面が非常にツルツルしているた
めと思われるが、接着強度があまりないため、MDFと
も針葉樹材ともなじみやすい広葉樹単板を両者の間には
さんでおく必要がある。また、針葉樹材とMDFにまた
がって実加工を施した時も、広葉樹材をはさんでおくと
実自体の強度が大きくなる利点もある。
【0014】
【実施例1】厚み2.7mmの針葉樹を原料としたMD
Fを温度120℃の熱盤内で20分間乾燥して含水率を
2%にした。別に表板として厚さ1.7mmのラジア−
タパイン、心板として厚さ3.2mmのラジア−タパイ
ン、裏板として厚さ1.7mmのラジア−タパインを尿
素メラミン樹脂接着剤を介して圧力8kg/cm2 、温
度120℃の熱圧条件で4分間熱圧して針葉樹合板を製
造した。上記含水率2%のMDFと針葉樹合板とを、両
面に尿素メラミン樹脂接着剤を380g/m2塗布した
厚さ3.2mmのラワン単板を介して積層し、圧力8k
g/cm2 、温度120℃で7分間熱圧して大きさが9
45mm×1840mmの複合板を形成し、これを三分
割して所望の複合板を得た。この複合板の反りを製造後
48時間経ってから測定したところ、長手方向で4.0
mm、幅方向で1.0mm逆お椀状に反っていたが、全
体としてはほぼ平滑なものであった。なお、反りの割合
を示す数値は、複合板を水平面においた時に中央部が凸
になっている場合をプラスで示し、長手方向の中央部と
水平面との距離、幅方向の中央部と水平面との距離を測
定した。
【0015】
【実施例2】実施例1に用いたMDFの代わりに、厚み
0.3mmのナラ単板を厚み2.7mmのMDFの表面
に接着した銘木単板貼りMDFを使用する以外は、実施
例1と同様にして複合板を得た。この複合板の反りを4
8時間後に測定したところ、長手方向で3.0mm、幅
方向で1.0mm逆お椀状に反っていたが、全体として
はほぼ平滑なものであった。
【0016】
【実施例3】実施例1に用いた針葉樹合板の代わりに、
表板、心板および裏板として、それぞれ厚さ1.7m
m、3.2mm、1.7mm、のラジア−タパインの単
板を用い、MDF、ラワン単板、三枚のラジア−タパイ
ン単板を接着剤を介して積層し、圧力8kg/cm2
温度120℃で8分間熱圧して所望の複合板を得た。こ
の複合板の反りを48時間後に測定したところ、長手方
向、幅方向ともほとんど0であった。
【0017】
【実施例4】実施例2において、銘木単板貼りMDFの
含水率を1.0%にした以外は実施例2と同様にして所
望の複合板を得た。この複合板の48時間後の反りは、
長手方向で2.0mm、幅方向で1.0mmで逆お椀状
に反っていたが、全体としてはほぼ平滑なものであっ
た。
【0018】
【実施例5】実施例2において、ラワン単板の繊維方向
を針葉樹合板の表単板の繊維方向と同一方向にした以外
は実施例2と同様にして所望の複合板を得た。この複合
板の48時間後の反りは、長手方向で5.0mm、幅方
向で2.0mmで逆お椀状に反っていたが、全体として
はほぼ平滑なものであった。
【0019】
【実施例6】実施例2において、ラワン単板の厚みを
2.0mmとした以外は実施例2と同様にして所望の複
合板を得た。この複合板の48時間後の反りは、長手方
向で4.0mm、幅方向で2.0mmで逆お椀状に反っ
ていたが、全体としてはほぼ平滑なものであった。
【0020】
【実施例7】実施例2において、針葉樹合板の単板厚み
構成を、表板3.2mm、心板3.2mm、裏板3.2
mmにした以外は実施例2と同様にして所望の複合板を
得た。この複合板の48時間後の反りは、長手方向で
3.0mm、幅方向で1.0mmで逆お椀状に反ってい
たが、全体としてはほぼ平滑なものであった。
【0021】
【実施例8】実施例2において、MDFの厚みを2.5
mmとした以外は実施例2と同様にして所望の複合板を
得た。この複合板の48時間後の反りは長手方向で4.
0mm、幅方向で1.0mmで逆お椀状に反っていた
が、全体としてはほぼ平滑なものであった。
【0022】
【比較例1】実施例1において、MDFの含水率を8
%、あるいは4%に変えた以外は実施例1と同様にして
二種類の複合板を得た。含水率8%のMDFを用いた複
合板の48時間後の反りは、長手方向で−18.0m
m、幅方向で−11.0mmで完全なお椀状に反ってい
た。また、含水率4%のMDFを用いた複合板の48時
間後の反りは、長手方向で−6.0mm、幅方向で−
2.0mmでお椀状に反っていた。なお、中央部が凹に
なっている場合、複合板を裏向けにし、長手方向の中央
部と水平面との距離、幅方向の中央部と水平面との距離
を測定した数値にマイナスを付した。
【0023】
【発明の効果】以上のように、この発明の複合板は、広
葉樹単板の使用量を最小限に抑えることができ、かつ逆
お椀状に若干反っているか、あるいはほぼ平滑なもので
あって、床板や壁板として施工してもなんら問題が生じ
ないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る複合板の製造工程を示す斜視
図。
【図2】この発明に係る複合板の他の製造工程を示す斜
視図。
【図3】この発明に係る複合板の他の製造工程を示す斜
視図。
【図4】この発明に係る複合板の他の製造工程を示す斜
視図。
【符号の説明】
1. MDF 2. 銘木単板 3. 広葉樹単板 4. 針葉樹単板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水率を3%以下にしたMDFと、広葉
    樹単板と、複数枚の針葉樹単板とが順次接着剤を介して
    積層された複合板。
  2. 【請求項2】 含水率を3%以下にした銘木単板貼りM
    DFと、広葉樹単板と、複数枚の針葉樹単板とが順次接
    着剤を介して積層された複合板。
  3. 【請求項3】 広葉樹単板の繊維方向が、広葉樹単板と
    接する針葉樹単板の繊維方向と直交していることを特徴
    とする請求項1あるいは請求項2記載の複合板。
  4. 【請求項4】 MDFを乾燥して含水率を3%以下にし
    た後、該MDFと、広葉樹単板と、針葉樹合板とを接着
    剤を介して積層熱圧することを特徴とする複合板の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 銘木単板を表面に接着した銘木単板貼り
    MDFを乾燥して含水率を3%以下にした後、該銘木単
    板貼りMDFと、広葉樹単板と、針葉樹合板とを接着剤
    を介して積層熱圧することを特徴とする複合板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 広葉樹単板の繊維方向を、針葉樹合板の
    表板の繊維方向と直交させた状態で積層することを特徴
    とする請求項4あるいは請求項5記載の複合板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 MDFを乾燥して含水率を3%以下にし
    た後、該MDFと、広葉樹単板と、複数枚の針葉樹単板
    とを接着剤を介して積層熱圧することを特徴とする複合
    板の製造方法。
  8. 【請求項8】 銘木単板を表面に接着した銘木単板貼り
    MDFを乾燥して含水率を3%以下にした後、該銘木単
    板貼りMDFと、広葉樹単板と、複数枚の針葉樹単板と
    を接着剤を介して積層熱圧することを特徴とする複合板
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 広葉樹単板の繊維方向を、最上層の針葉
    樹単板の繊維方向と直交させた状態で積層することを特
    徴とする請求項7あるいは請求項8記載の複合板の製造
    方法。
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