JPH07324935A - 地磁気方位センサ及びその製造方法 - Google Patents

地磁気方位センサ及びその製造方法

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JPH07324935A
JPH07324935A JP6119415A JP11941594A JPH07324935A JP H07324935 A JPH07324935 A JP H07324935A JP 6119415 A JP6119415 A JP 6119415A JP 11941594 A JP11941594 A JP 11941594A JP H07324935 A JPH07324935 A JP H07324935A
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JP
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sensor
geomagnetic
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gap
magnetic
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JP6119415A
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English (en)
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Masayoshi Fujita
正儀 藤田
Takehiro Nagaki
猛弘 永木
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Original Assignee
Sony Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C17/00Compasses; Devices for ascertaining true or magnetic north for navigation or surveying purposes
    • G01C17/02Magnetic compasses
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  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実用的な感度及び高い方位精度を有し、構造
が簡素であってしかも小型化、低価格化を可能とする。 【構成】 上記センサ基板1を、強磁性体コアK1 ,K
2 ,K3 ,K4 が非磁性材料、例えばガラス材にて連結
されて正方形状とし、すなわち所定幅の各ギャップ
1 ,G2 ,G3 ,G4 内にガラス材が充填されたかた
ちに構成する。そして、絶縁膜2を介して、この絶縁膜
2上の上記各ギャップG1 ,G2 ,G3 ,G4に対向す
る所定箇所にそれぞれMRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M
4 を成膜して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果素子を用
いた地磁気方位センサに関するものであり、特に強磁性
体コアと組み合わせて高感度化を図った新規な地磁気方
位センサ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラー陰極線管では、電子銃か
ら出射された電子ビームの軌道が、地磁気により曲げら
れ、蛍光面上でのビーム到達位置(ランディング)が変
化することがある。特に高精細度陰極線管においては、
ランディング余裕度が小さいために、前記ランディング
の変化(位置ずれ)が色純度の劣化等の問題を引き起こ
す。
【0003】これを補正するために、通常、ランディン
グ補正コイルが陰極線管に取り付けられており、このラ
ンディング補正コイルに地磁気の方位に応じて自動的に
ランディング補正に必要な最適電流を流すことにより、
電子ビームの軌道を制御してミスランディングを防止す
るようにしている。
【0004】したがって、前記ランディング補正に際し
ては、地磁気の方位を正確に検出する必要があり、いわ
ゆる地磁気方位センサが使用されている。あるいは、従
来から用いられてきた磁石式の方位計(磁気コンパス)
の代替として、携帯型の方位計としても地磁気方位セン
サが使用されている。
【0005】上述のように、地磁気方位センサは、様々
な用途に使用されるが、その代表的な構造としては、い
わゆるフラックスゲート型のものと、磁気抵抗効果型
(MR型)のものが知られている。
【0006】前者は、図11に示すように、パーマロイ
コア101に電気信号出力用コイル102と励磁用コイ
ル103を巻回してなるもので、地磁気を前記パーマロ
イコアで集束し、これを電気信号出力用コイル102に
伝えるような構造とされている。
【0007】そして、このフラックスゲート型の地磁気
方位センサでは、励磁コイル103により交流バイアス
磁界HB をパーマロイコア101中に発生させ、バイア
ス磁界が反転したときに発生するパルス状の電圧を信号
として検出する。このパルス状電圧の電圧値は、地磁気
の方位によって変化するので、地磁気センサとして利用
することができる。
【0008】しかしながら、このフラックスゲート型の
地磁気方位センサは、コイルにより地磁気を電気信号に
変換するため、感度を上げるためには電気信号出力用コ
イル102の巻き数を多くしたり、集束効果を高めるた
めにパーマロイコア101の形状を大きくする必要があ
る。したがって、小型化や低価格化は難しい。
【0009】一方、後者(MR型)は、図12に示すよ
うに、磁気抵抗効果素子(MRセンサチップ)111を
形成したMRセンサチップ110を空心コイル112の
中に入れ、これらMRセンサチップ110に対して45
゜方向の交流バイアス磁界H Bを印加してなるものであ
る。等価回路を図13に示す。地磁気方位センサとして
使用する場合には、図12に示す構造のものを空心コイ
ルの巻回方向が直交するするように1組使用する。
【0010】このMR型の地磁気方位センサは、MRセ
ンサを使用しているため、フラックスゲート型の地磁気
方位センサに比べて感度が高いが、MRセンサチップ1
10のみで地磁気を感知しているため、0.3ガウス程
度の地磁気の方位を検出するには不十分である。
【0011】また、このMR型の地磁気方位センサで
は、MRセンサチップ110に対して45゜方向のバイ
アス磁界HBを加えていること、感度向上のためにMR
カーブを無理に急峻なものとしていることから、MR特
性にヒステリシスを持っており、これを解消するために
信号処理用回路が複雑なものとなったり、方位精度が±
10゜と悪い等の不都合を有する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来知
られる地磁気方位センサでは、感度の点で不満を残して
おり、また小型化、低価格化も難しい。そこで本発明
は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたもので、実用
的な感度を有し、しかも小型且つ簡素な形状をなし、組
み立てが容易な地磁気方位センサ及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の地磁気方位セン
サは、地磁気を強磁性体コアで集束することにより大き
な磁束密度に変換し、これをコア間のギャップ上に配置
したMR素子で検出するものである。
【0014】すなわち、本発明の地磁気方位センサは、
周方向に配列され地磁気を集束する複数の強磁性体コア
が所定のギャップをもって非磁性材料で連結されてセン
サ基板とされ、磁気抵抗効果素子がこのセンサ基板上の
ギャップ位置に当該ギャップにおける磁界方向に対して
略直交するように配されていることを特徴とするもので
ある。
【0015】このとき、磁気抵抗効果素子を非磁性膜を
介してセンサ基板上に成膜する。具体的には、ギャップ
内に充填された非磁性材料をガラス材料とし、また非磁
性膜の材料をSiO2 として構成する。
【0016】本発明の地磁気方位センサにおいては、M
Rセンサ(以下、MRセンサと称する。)は、互いに直
交するX軸方向とY軸方向での出力を得るため、最低で
も2箇所に互いに直交するように配置する。好ましく
は、等角度間隔(90゜間隔)で4つのMRセンサを配
置する。
【0017】一方、強磁性体コアは、前記MRセンサの
配置に応じて等角度間隔(例えば90゜間隔)でギャッ
プを有し、且つ閉磁路を構成するように、周方向に配列
する。このとき、強磁性体コアの配列状態は、90゜回
転させても対称となる構造とすることが好ましく、具体
的には、円環状、あるいは正方形状に配列する。
【0018】上記強磁性体コアには、パーマロイ、珪素
鋼板、各種ソフトフェライト等、高透磁率、高飽和磁束
密度を有する軟磁性材(いわゆるソフト材)を用い、バ
イアス磁界の印加と地磁気の集束に利用する。
【0019】したがって、上記強磁性体コアには、励磁
用コイルを巻回し、それに電流IBを流すことによって
バイアス磁界HB を発生させ、MRセンサを磁界感度が
高く且つ直線性(リニアリティ)の良いところで使用す
る。なお、バイアス磁界HB(電流IB )は、交流であ
ってもよいし、直流であってもよい。
【0020】ただし、電流IB の電流値は、バイアス磁
界HB が強磁性体系部(強磁性体コアによって構成され
る閉磁路)の飽和磁束密度以下で透磁率値の前後までと
し、回転磁化範囲を避けるとともに、強磁性体系部の磁
化量に余裕を持たせ、地磁気の集束にも利用する。
【0021】MRセンサを交流バイアスで使用した場
合、方位信号(低周波数)を交流信号(高周波数)に重
畳した電気信号として取り出すことができるため、MR
センサにより発生するオフセット及び温度ドリフト等の
ノイズ成分をハイパスフィルタ(HPF)等による回路
処理で取り除くことができ、高方位精度を得ることがで
きる。
【0022】上記地磁気方位センサを作製するに際して
は、先ず、強磁性体からなる原板の一主面にギャップと
なる溝部を形成し、この溝部内に非磁性材料を充填させ
て基体を作製する。次いで、上記基体の溝が形成される
面と反対側の面を前記溝に到るまで研削した後、上記基
体の一方の主面上の溝位置に磁気抵抗効果素子を形成
し、上記基体からセンサ基板毎に各地磁気方位センサを
切り出す。
【0023】ここで、磁気抵抗効果素子を上記基体のど
ちらの主面上に形成してもよいが、研削を施した側の主
面においては上記溝内に充填された非磁性材料の表面に
段差がなくこの主面全体に亘って平坦化されているため
に、この主面上に磁気抵抗効果素子を形成することが好
ましい。
【0024】
【作用】本発明の地磁気方位センサにおいて、強磁性体
コアは、バイアス磁界の磁路を構成するとともに、地磁
気を集束するいわゆる集束ホーンとして機能する。その
結果、互いに直交するMRセンサに加わる地磁気の総量
は、それぞれ地磁気とMRセンサのなす角度に応じて決
まり、各MRセンサから強磁性体コアにより構成される
閉磁路の中心を通る地磁気線に直角に引いた線に比例す
る。
【0025】また、上記地磁気方位センサは、上記各強
磁性体コアがギャップ内に非磁性材料が充填されて連結
された構造を有している。すなわち、本発明において
は、例えば下地となる基体上に各強磁性体コアを所定の
ギャップをもって配設する必要がなく、周方向に配列さ
れ地磁気を集束する複数の強磁性体コアが所定のギャッ
プをもって非磁性材料で連結されたセンサ基板上のギャ
ップ位置に磁気抵抗効果素子が配されているので、非常
に簡素且つ小型の形状に構成されている。
【0026】したがって、強磁性体コアとMRセンサと
の相対的な位置精度が向上してMRセンサへの正確なバ
イアス磁界の印加が可能となって安定したMR特性を得
ることが可能となり、地磁気が効率的にMRセンサへ磁
気信号として供給されて、高出力が得られ、その方位が
高精度に検出される。
【0027】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明を適用した地磁気方位セン
サの基本構造の一例を示すものである。この地磁気方位
センサは、フェライトからなる4つの強磁性体コア
1 ,K2,K3 ,K4 が、90゜間隔で所定幅gのギ
ャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 を形成するように正方形
状に組み合わされてセンサ基板1が形成され、このセン
サ基板1の表面の全面にSiO2 よりなる絶縁膜2が成
膜され、この絶縁膜2上の上記各ギャップG1 ,G2
3 ,G4 に対向する所定箇所にそれぞれMRセンサM
1 ,M2 ,M3 ,M4 が成膜され構成されている。
【0029】上記センサ基板1は、強磁性体コアK1
2 ,K3 ,K4 が非磁性材料、例えばガラス材にて連
結されて正方形状とされており、すなわち所定幅の各ギ
ャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 内にガラス材が充填され
たかたちに構成されている。また、上記センサ基板1の
中心部には各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 に所定
のバイアス磁界を印加するための後述する励磁用コイル
を巻線する空孔部3が形成されている。このセンサ基板
1上に上記の如く絶縁膜2が成膜され、この非磁性膜2
上の各該当箇所にMRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4
び各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 と外部電極とを
接続するための6つの電極4a〜4fがそれぞれ成膜さ
れている。
【0030】上記各強磁性体コアK1 ,K2 ,K3 ,K
4 のうち、強磁性体コアK1 ,K2にはそれぞれ励磁用
コイルC1 ,C2 が巻回され、ギャップG1 ,G2 ,G
3 ,G4 上に配置される各MRセンサM1 ,M2
3 ,M4 に対してバイアス磁界HBを直角に印加する
ようになっている。なお、各MRセンサM1 ,M2 ,M
3,M4 は、各ギャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 上に非
磁性膜2を介して成膜する形で形成されており、したが
って、各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 の膜面に対
して略平行にバイアス磁界HB が印加される。
【0031】上記MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M
4 は、例えばX軸方向検出用の2つのMRセンサM1
3 と、これと直交するY軸方向検出用の2つのMRセ
ンサM2,M4 に分類される。なお、本実施例において
は、各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 に、温度特性
(中点電位等)補正用のMRセンサ(図示は省略す
る。)を接続してもよい。この場合、S/N及び方位精
度を向上させるために、温度特性補正用の各MRセンサ
は、ギャップの外(したがって強磁性体コアK1
2 ,K3 ,K4 上)にMRセンサM1 ,M2 ,M3
4 に対して直交するように、すなわち強磁性体コアK
1 ,K2 ,K3 ,K4 中の磁気信号に対して平行になる
ように配置することが好ましい。
【0032】上記地磁気方位センサを作製するには、先
ず図2に示すように、磁性材料、ここではフェライトよ
りなる原板11上に所定の溝部12を形成する。この溝
部12は、格子状に所定幅及び所定間隔をもって形成さ
れるものである。
【0033】次いで、上記溝部12内に、非磁性材料、
ここではガラス材を充填させた後に、図3に示すよう
に、レーザ加工の手法により上記溝部12の交差点を中
心とした上記原板11を貫通する円形状の空孔部3を形
成することにより基体21を作製する。なお、上記原板
に粉末成形プレスやモールド成形の手法により溝部12
及び空孔部3を形成した後に、上記溝部12内にガラス
材を充填させるようにしてもよい。
【0034】ここで、上記基体21の下部の主面に対し
て、ガラス材が充填された上記溝部の底が露出するまで
(例えば、上記図3中の一点鎖線Mで示す位置まで)研
削を施す。なお、次工程にて各MRセンサM1 ,M2
3 ,M4 を形成する際に、これらを上記基体のどちら
の主面上に形成してもよいが、研削を施した側の主面に
おいては上記溝内に充填された非磁性材料の表面に段差
がなくこの主面全体に亘って平坦化されているために、
この主面上に各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 を形
成することが好ましい。
【0035】その後、基体21の一主面を研削しポリッ
シュを施すことにより平坦化させ、この平坦化された基
体21の表面上に非磁性膜、ここではSiO2 よりなる
絶縁膜2を成膜する。
【0036】そして、上記絶縁膜2上において、図4に
示すように、ガラス材が充填された上記溝部12上に該
当する所定箇所にそれぞれMRセンサM1 ,M2
3 ,M 4 を所定組成膜するとともに、絶縁膜2上の所
定の4箇所に各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 と外
部電極とを接続するための4つの電極4a〜4dとなる
電極部22をそれぞれ所定数成膜する。
【0037】次いで、強磁性体コアK1 ,K2 にそれぞ
れ巻線を施すことにより励磁用コイルC1 ,C2 を形成
した後、所定組の各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4
と所定数の電極部22が形成された基体21を規定位置
にて切断することにより、上記図1に示す如き構造を有
する上記地磁気方位センサが完成する。
【0038】上述の構成を有する地磁気方位センサの等
価回路は、図5に示す通りである。すなわち、X軸方向
検出用の2つのMRセンサM1 ,M3 においては、差動
アンプA1 よりX出力が出力される。同様に、Y軸方向
検出用の2つのMRセンサM2 ,M4 においては、差動
アンプA2 よりY出力が出力される。
【0039】地磁気検出用のMRセンサM1 ,M2 ,M
3 ,M4 には、定電位電源VCCが接続され、センス電流
B が供給される。また、X軸方向検出用のMRセンサ
1 とMRセンサM3 には、180゜方位の異なるバイ
アス磁界(HB及び−HB)が印加され、同様にY軸方向
検出用のMRセンサM2 とMRセンサM4 にも180゜
方位の異なるバイアス磁界(HB 及び−HB )が印加さ
れる。
【0040】上記構成の地磁気方位センサにおいて、M
RM1 ,M2 ,M3 ,M4 センサは、次のような特徴を
持っている。 (1)磁界の強度により抵抗値が変化する。(磁気抵抗
効果) (2)弱い磁界を感知する能力に優れている。 (3)抵抗値変化を電気信号として取り出すことができ
る。
【0041】本発明の地磁気方位センサにおいては、こ
の特徴を利用して地磁気による磁気信号を電気信号に変
換する。図6は、MRセンサのMR特性曲線を示すもの
である。この図6において、横軸はMRセンサに垂直に
加わる磁界の強さ、縦軸はMRセンサの抵抗値の変化、
あるいは出力電圧変化(MRセンサに直流電流を流した
場合)である。
【0042】MRセンサの抵抗値は、磁界零で最大とな
り、大きな磁界(MRセンサのパターン形状等にもよる
が100〜200ガウス程度)を印加したときに約3%
小さくなる。MRセンサ出力のS/N(出力電圧振幅)
及び歪率向上のためには、図6に示すように、バイアス
磁界HB が必要となる。このバイアス磁界HBは、先に
も述べたように、強磁性体コアにK1 ,K2 励磁用コイ
ルC1 ,C2 を巻き、これに電流IB を流すことによっ
て与えられる。
【0043】このとき、X軸方向検出用のMRセンサM
1 に印加されるバイアス磁界の方向とMRセンサM3
印加されるバイアス磁界の方向は、互いに180゜反転
している。同様に、Y軸方向検出用のMRセンサM2
印加されるバイアス磁界の方向とMRセンサM4 に印加
されるバイアス磁界の方向も、互いに180゜反転して
いる。
【0044】ここで、地磁気信号HE が入ってくると、
例えばX軸方向検出用のMRセンサM1 及びM3 に加わ
る磁界の強さは以下のようになる。 MRセンサM1 : HB +HE MRセンサM3 : −HB +HE
【0045】交流バイアス磁界印加とすると、MRセン
サM1 に印加される磁界は図6中線Aで示すように変化
し、この磁界の変化が図6中線Bで示すように電圧変化
として出力される。一方、MRセンサM3 に印加される
磁界は図6中線Cで示すように変化し、この磁界の変化
が図6中線Dで示すように電圧変化として出力される。
【0046】このMRセンサM1 からの出力(線B)と
MRセンサM3 からの出力(線D)の出力差Lが、差動
信号(X出力)として取り出される。Y軸方向検出用の
MRセンサM2 ,M4 についても同様であり、差動信号
(Y出力)が取り出される。
【0047】これら差動信号は地磁気HE の方位により
変化し、それぞれHE sinθ、H E cosθに比例す
る。したがって、横軸に方位θをとって出力電位をプロ
ットすると、X出力及びY出力は図7に示すようなもの
となる。したがって、これらX出力及びY出力から、地
磁気に対する方位θを算出することができる。
【0048】すなわち、X出力とY出力の比X/Yは、
これら出力がHE sinθ、HE cosθに比例するこ
とから、sinθ/cosθで表わすことができる。 X/Y=sinθ/cosθ=tanθ したがって、 θ=tan-1(X/Y) (ただし、0≦θ≦180゜のときX≧0、180゜<
θ<360゜のときX<0である。)
【0049】以上によって地磁気HE の方位θを知るこ
とができるが、次に強磁性体コアK 1 ,K2 ,K3 ,K
4 による地磁気集束原理について説明する。
【0050】先ず、図8に、フェライト、パーマロイ等
からなる強磁性体コアKが地磁気にどのような影響を与
えるのかを模式的に図示した。強磁性体は空気中に比べ
て磁気抵抗が小さいため、地磁気が吸い寄せられるよう
に曲げられ、強磁性体コアK中を通って再び外へ出る。
【0051】したがって、上記強磁性体コアKは、地磁
気を集束し、大きな磁束密度に変換する。(実際は、地
磁気は強磁性体コアKを磁化し、ギャップに大きな磁界
を発生する。) 図9は、円形の強磁性体コアKを用いた場合に地磁気が
どのように各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 に伝わ
るのかを示したものであり、各MRセンサM1,M2
3 ,M4 に磁気信号として印加される地磁気の総量
は、各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 から強磁性体
コアKの中心を通る地磁気線HEOに垂直に引いた線の長
さに相当する。
【0052】X軸方向検出用MRセンサM1 ,M3 に印
加される地磁気の総量:rsinθ Y軸方向検出用MRセンサM2 ,M4 に印加される地磁
気の総量:rcosθ したがって、これら地磁気の総量に基づいて出力される
地磁気方位センサ出力(X出力,Y出力)より、先の計
算式に従って地磁気HE の方位θが算出される。
【0053】図10に示すように強磁性体コアKが正方
形の場合も同様であり、強磁性体コアKの中心点を回転
中心として90゜回転させたときに対称となる形状であ
れば、いずれの場合にも同様の出力を得ることができ
る。
【0054】前述のように、励磁用コイルC1 ,C2
コアとして機能する強磁性体コアK 1 ,K2 を軟磁性体
(ソフト強磁性体)とし、地磁気の集束ホーンとして使
用すると、空心コイルやマグネットを使用したときに比
べて出力が大きくなり、感度が向上する。
【0055】さらに、上記地磁気方位センサにおいて
は、各強磁性体コアK1 ,K2 ,K3,K4 がギャップ
1 ,G2 ,G3 ,G4 内に非磁性材料であるガラス材
が充填されて連結された構造を有している。すなわち、
本発明においては、例えば下地基板上に各強磁性体コア
を所定のギャップをもって配設する必要がなく、周方向
に配列され地磁気を集束する複数の強磁性体コアK1
2 ,K3 ,K4 が所定の各ギャップG1 ,G2
3 ,G4 をもってガラス材で連結されたセンサ基板1
上の各ギャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 位置にそれぞれ
MRセンサM1 ,M2,M3 ,M4 が配されているの
で、非常に簡素且つ小型の形状に構成されている。した
がって、強磁性体コアK1 ,K2 ,K3 ,K4 とMRセ
ンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 との相対的な位置精度が向
上して各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M 4 への正確な
バイアス磁界の印加が可能となって安定したMR特性を
得ることが可能となり、地磁気が効率的にMRセンサM
1 ,M2 ,M3 ,M4 へ磁気信号として供給されて、高
出力が得られ、その方位が高精度に検出される。
【0056】以上、本発明を適用した実施例について説
明してきたが、本発明がこれら実施例に限定されるわけ
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で形状、材
質、寸法等、任意に変更することが可能である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明からも明かなように、本発明
によれば、実用的な感度を有し、しかも小型且つ簡素な
形状をなし、組み立てが容易な地磁気方位センサを提供
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した地磁気方位センサの一構成例
を模式的に示す斜視図である。
【図2】原板上に溝部が形成された様子を模式的に示す
斜視図である。
【図3】溝部が形成された原板の所定箇所に各孔部が形
成されて基体が作製された様子を模式的に示す斜視図で
ある。
【図4】基体上に非磁性膜が成膜され、この非磁性膜上
の所定箇所に各MRセンサ及び各電極部が成膜された様
子を模式的に示す一部拡大斜視図である。
【図5】図1に示す地磁気方位センサの等価回路図であ
る。
【図6】MRセンサのMR特性曲線を示す特性図であ
る。
【図7】出力電圧と方位との関係を示す特性図である。
【図8】強磁性体コアによる地磁気の集束状態を示す模
式図である。
【図9】円形コアを用いた場合に各MRセンサのに印加
される地磁気の総量を示す模式図である。
【図10】正方形コアを用いた場合に各MRセンサのに
印加される地磁気の総量を示す模式図である。
【図11】従来のフラックスゲート型の地磁気方位セン
サの一例を模式的に示す概略平面図である。
【図12】従来のMR型の地磁気方位センサの一例を模
式的に示す概略平面図である。
【図13】図12に示す地磁気方位センサの等価回路図
である。
【符号の説明】
1 ,M2 ,M3 ,M4 MRセンサ K1 ,K2 ,K3 ,K4 強磁性体コア G1 ,G2 ,G3 ,G4 ギャップ C1 ,C2 励磁用コイル 1 センサ基板 2 絶縁膜 3 空孔部 4a〜4d 電極 11 原板 12 溝部 21 基体 22 電極部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】次いで、所定組の各MRセンサM1
2 ,M3 ,M4 と所定数の電極部22が形成された基
体21を規定位置である図4中の一点鎖線A,Bに沿っ
て切断した後、強磁性体コアK1 ,K2 にそれぞれ巻線
を施すことにより励磁用コイルC 1 ,C2 を形成するこ
とにより、上記図1に示す如き構造を有する上記地磁気
方位センサが完成する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に配列され地磁気を集束する複数
    の強磁性体コアが所定のギャップをもって非磁性材料で
    連結されてセンサ基板とされ、 磁気抵抗効果素子がこのセンサ基板上のギャップ位置に
    当該ギャップにおける磁界方向に対して略直交するよう
    に配されていることを特徴とする地磁気方位センサ。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗効果素子が非磁性膜を介してセ
    ンサ基板上に成膜されていることを特徴とする請求項1
    記載の地磁気方位センサ。
  3. 【請求項3】 ギャップ内に充填された非磁性材料がガ
    ラス材料であることを特徴とする請求項1記載の地磁気
    方位センサ。
  4. 【請求項4】 非磁性膜がSiO2 よりなることを特徴
    とする請求項2記載の地磁気方位センサ。
  5. 【請求項5】 略直交する少なくとも一対の磁気抵抗効
    果素子を有することを特徴とする請求項1記載の地磁気
    方位センサ。
  6. 【請求項6】 強磁性体コアが軟磁気特性を有する強磁
    性体よりなることを特徴とする請求項1記載の地磁気方
    位センサ。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つの強磁性体コアに励磁用
    コイルが巻回され、この励磁用コイルに電流を供給する
    ことでギャップ内の磁気抵抗効果素子にバイアス磁界が
    印加されることを特徴とする請求項1記載の地磁気方位
    センサ。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の地磁気方位センサを作製
    するに際して、 強磁性体からなる原板の一主面にギャップとなる溝部を
    形成し、この溝部内に非磁性材料を充填させて基体を作
    製した後、 基体の溝が形成される主面と反対側の面を前記溝に到る
    まで研削し、前記基体の一主面上の溝位置に磁気抵抗効
    果素子を形成した後に、上記基体からセンサ基板毎に各
    地磁気方位センサを切り出すことを特徴とする地磁気方
    位センサの製造方法。
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