JPH07324145A - 表面保護用粘着シート - Google Patents
表面保護用粘着シートInfo
- Publication number
- JPH07324145A JPH07324145A JP19315494A JP19315494A JPH07324145A JP H07324145 A JPH07324145 A JP H07324145A JP 19315494 A JP19315494 A JP 19315494A JP 19315494 A JP19315494 A JP 19315494A JP H07324145 A JPH07324145 A JP H07324145A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- sensitive adhesive
- acid amide
- block
- block copolymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリオレフィン系樹脂製のシート基材層に、
粘着剤層が形成されてなる表面保護用粘着シートであっ
て、界面接着強度に優れ、経済的な速度での連続生産も
容易であり、且つ金属板等に貼着し、負荷がかかった状
態で長時間保管しても接着力の昂進が無いものを提供す
る。 【構成】 粘着剤層を形成する粘着剤組成物として、一
般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロック共重合体、または
これと一般式がＡ−Ｂで表されるブロック共重合体との
混合物（但し、Ａはスチレン系重合体ブロック、Ｂはブ
タジエン重合体ブロックもしくはイソプレン重合体ブロ
ックまたはこれらを水素添加して得られるオレフィイン
系重合体ブロック）と、脂肪酸アマイドとの混和物を使
用する。
粘着剤層が形成されてなる表面保護用粘着シートであっ
て、界面接着強度に優れ、経済的な速度での連続生産も
容易であり、且つ金属板等に貼着し、負荷がかかった状
態で長時間保管しても接着力の昂進が無いものを提供す
る。 【構成】 粘着剤層を形成する粘着剤組成物として、一
般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロック共重合体、または
これと一般式がＡ−Ｂで表されるブロック共重合体との
混合物（但し、Ａはスチレン系重合体ブロック、Ｂはブ
タジエン重合体ブロックもしくはイソプレン重合体ブロ
ックまたはこれらを水素添加して得られるオレフィイン
系重合体ブロック）と、脂肪酸アマイドとの混和物を使
用する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、基材層としてポリオレ
フィン系樹脂からなるシートを使用してなる表面保護用
粘着シートに関する。なお、本発明では、フイルム、テ
ープ及びシートを敢えて区別することなく、これらを総
称して単に「シート」という。
フィン系樹脂からなるシートを使用してなる表面保護用
粘着シートに関する。なお、本発明では、フイルム、テ
ープ及びシートを敢えて区別することなく、これらを総
称して単に「シート」という。
【０００２】
【従来の技術】従来より、合成樹脂板、化粧板、金属板
等の被着体表面に仮着させ、塵の付着や傷付き等を防ぐ
ための表面保護用粘着シートとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂製基材シート
の片面に、粘着剤層を設けたものが知られている（特開
昭６１−１０３９７５号公報参照）。このように、基材
層形成材料として特にポリオレフィン系樹脂製のものが
使用される理由は、防湿性、耐薬品性、電気絶縁性等に
優れているばかりでなく、使用後に焼却しても有毒ガス
を発生せず、後処理面でも問題が少ないからである。
等の被着体表面に仮着させ、塵の付着や傷付き等を防ぐ
ための表面保護用粘着シートとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂製基材シート
の片面に、粘着剤層を設けたものが知られている（特開
昭６１−１０３９７５号公報参照）。このように、基材
層形成材料として特にポリオレフィン系樹脂製のものが
使用される理由は、防湿性、耐薬品性、電気絶縁性等に
優れているばかりでなく、使用後に焼却しても有毒ガス
を発生せず、後処理面でも問題が少ないからである。
【０００３】ところで、上記公報記載の表面保護用粘着
シートの粘着剤層には、一般式がＡ−Ｂ−Ａ（但し、Ａ
はスチレン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエン共重
合体ブロック、イソプレン共重合体ブロックまたはエチ
レン−ブチレン共重合体ブロックを示す）で表されるブ
ロック共重合体エラストマーと、粘着性付与樹脂、可塑
剤等を含有する粘着剤組成物を用いて形成されている。
その理由は、基材層と粘着剤層とを、近時汎用されるよ
うになった共押出成形法を用いて粘着シートを成形する
場合に、粘着剤組成物のポリオレフィン系樹脂製基材シ
ートに対する投錨力に優れているからである。
シートの粘着剤層には、一般式がＡ−Ｂ−Ａ（但し、Ａ
はスチレン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエン共重
合体ブロック、イソプレン共重合体ブロックまたはエチ
レン−ブチレン共重合体ブロックを示す）で表されるブ
ロック共重合体エラストマーと、粘着性付与樹脂、可塑
剤等を含有する粘着剤組成物を用いて形成されている。
その理由は、基材層と粘着剤層とを、近時汎用されるよ
うになった共押出成形法を用いて粘着シートを成形する
場合に、粘着剤組成物のポリオレフィン系樹脂製基材シ
ートに対する投錨力に優れているからである。
【０００４】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技
術の場合、表面保護用シートを金属板等に仮着した後、
用済みとして比較的短時間のうちに剥離する場合はさし
て問題はないが、金属板等に仮着した状態で、保管のた
めにその多数枚を積み重ねたり或いはコイル状に巻回し
た形態で長時間経過すると、粘着剤層に多大な荷重をか
けることになる。その結果、接着力の昂進が著しくて用
済み後の剥離作業に難渋し、粘着シート自体が千切れた
り、部分的に被着体に残留したり、糊残りのために被着
体を汚染するという問題があり、特に、用済み後の剥離
作業の効率を上げるべく、手早く剥離しようとすると、
当然剥離力が増大するので、かかる傾向が強かった。
術の場合、表面保護用シートを金属板等に仮着した後、
用済みとして比較的短時間のうちに剥離する場合はさし
て問題はないが、金属板等に仮着した状態で、保管のた
めにその多数枚を積み重ねたり或いはコイル状に巻回し
た形態で長時間経過すると、粘着剤層に多大な荷重をか
けることになる。その結果、接着力の昂進が著しくて用
済み後の剥離作業に難渋し、粘着シート自体が千切れた
り、部分的に被着体に残留したり、糊残りのために被着
体を汚染するという問題があり、特に、用済み後の剥離
作業の効率を上げるべく、手早く剥離しようとすると、
当然剥離力が増大するので、かかる傾向が強かった。
【０００５】本発明は、上述のとおりの現状に鑑み、金
属板等に表面保護用粘着シートを仮着し、外力が働いた
状態で長期間経過しても、接着力の昂進がなく、用済み
後の低速乃至高速での剥離が容易な表面保護用粘着シー
トを提供することを目的としてなされたものである。
属板等に表面保護用粘着シートを仮着し、外力が働いた
状態で長期間経過しても、接着力の昂進がなく、用済み
後の低速乃至高速での剥離が容易な表面保護用粘着シー
トを提供することを目的としてなされたものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の表面保護用粘着
シートは、ポリオレフィン系樹脂からなる基材層の片面
に、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロック共重合体、
または該ブロック共重合体と一般式がＡ−Ｂで表される
ブロック共重合体との混合物（但しＡはスチレン系重合
体ブロック、Ｂはブタジエン重合体ブロックもしくはイ
ソプレン重合体ブロックまたはこれらを水素添加して得
られるオレフィン系重合体ブロックを示す）１００重量
部に対して、脂肪酸アマイド０．０５〜５重量部を混和
してなる組成物により粘着剤層が形成されていることを
特徴とするものであり、かくすることにより、上記目的
が達成される。
シートは、ポリオレフィン系樹脂からなる基材層の片面
に、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロック共重合体、
または該ブロック共重合体と一般式がＡ−Ｂで表される
ブロック共重合体との混合物（但しＡはスチレン系重合
体ブロック、Ｂはブタジエン重合体ブロックもしくはイ
ソプレン重合体ブロックまたはこれらを水素添加して得
られるオレフィン系重合体ブロックを示す）１００重量
部に対して、脂肪酸アマイド０．０５〜５重量部を混和
してなる組成物により粘着剤層が形成されていることを
特徴とするものであり、かくすることにより、上記目的
が達成される。
【０００７】つまり、粘着剤の主成分の一つとして、一
般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロック共重合体、または
該ブロック共重合体と一般式がＡ−Ｂで表されるブロッ
ク共重合体との混合物を使用し、ポリオレフィン系樹脂
からなる基材層に対するその優れた親和性乃至接着性を
利用して基材層に対する界面接着強度を向上させるとと
もに、共押出成形性を確保するようにしたことを狙いの
一つとする。
般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロック共重合体、または
該ブロック共重合体と一般式がＡ−Ｂで表されるブロッ
ク共重合体との混合物を使用し、ポリオレフィン系樹脂
からなる基材層に対するその優れた親和性乃至接着性を
利用して基材層に対する界面接着強度を向上させるとと
もに、共押出成形性を確保するようにしたことを狙いの
一つとする。
【０００８】また、粘着剤の主成分の一つとして、ブロ
ック共重合体に対して、特定範囲の配合量からなる脂肪
酸アマイドを使用して経時による粘着剤層の接着力昂進
を抑制することをいま一つの狙いとする。
ック共重合体に対して、特定範囲の配合量からなる脂肪
酸アマイドを使用して経時による粘着剤層の接着力昂進
を抑制することをいま一つの狙いとする。
【０００９】本発明の表面保護用粘着シートの基材に用
いられるポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エ
チレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフ
ィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル
メタクリレート共重合体、エチレン−ｎブチルアクリレ
ート共重合体、ポリプロピレン（ホモポリマ−、ランダ
ムコポリマー、ブロックコポリマー）等が挙げられる。
また、これらの樹脂は、単独で使用してもよく、任意の
組み合わせになる混合物も好適に使用できる。また、こ
れらのポリオレフィン系樹脂には、必要に応じて光安定
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤等を添加するこ
とができる。
いられるポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エ
チレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフ
ィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル
メタクリレート共重合体、エチレン−ｎブチルアクリレ
ート共重合体、ポリプロピレン（ホモポリマ−、ランダ
ムコポリマー、ブロックコポリマー）等が挙げられる。
また、これらの樹脂は、単独で使用してもよく、任意の
組み合わせになる混合物も好適に使用できる。また、こ
れらのポリオレフィン系樹脂には、必要に応じて光安定
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤等を添加するこ
とができる。
【００１０】本発明の表面保護用粘着シートの粘着剤組
成物に用いるところの、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表される
ブロック共重合体、並びに一般式がＡ−Ｂで表されるブ
ロック共重合体の構成成分の一つであるＡ成分（スチレ
ン系重合体ブロック）としては、重量平均分子量が４０
００〜１１５０００程度のものが好ましく、更に、８０
００〜６００００程度のものがより好ましい。また、そ
のガラス転移温度としては、通常２０℃以上のものが好
適に使用される。
成物に用いるところの、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表される
ブロック共重合体、並びに一般式がＡ−Ｂで表されるブ
ロック共重合体の構成成分の一つであるＡ成分（スチレ
ン系重合体ブロック）としては、重量平均分子量が４０
００〜１１５０００程度のものが好ましく、更に、８０
００〜６００００程度のものがより好ましい。また、そ
のガラス転移温度としては、通常２０℃以上のものが好
適に使用される。
【００１１】また、もう一つの構成成分であるＢ成分
（ブタジエン重合体ブロックもしくはイソプレン重合体
ブロックまたはこれらを水素添加して得られるオレフィ
ン系重合体ブロック）としては、重量平均分子量が２０
０００〜４５００００程度のものが好ましく、更に、５
００００〜３０００００程度のものがより好ましい。ま
た、そのガラス転移温度としては、−２０℃以下のもの
が好適に使用される。
（ブタジエン重合体ブロックもしくはイソプレン重合体
ブロックまたはこれらを水素添加して得られるオレフィ
ン系重合体ブロック）としては、重量平均分子量が２０
０００〜４５００００程度のものが好ましく、更に、５
００００〜３０００００程度のものがより好ましい。ま
た、そのガラス転移温度としては、−２０℃以下のもの
が好適に使用される。
【００１２】特に、ブタジエン重合体ブロックもしくは
イソプレン重合体ブロックを水素添加して飽和し、残存
二重結合のない形のオレフィン系重合体ブロックとした
ものを使用すれば、耐熱性や耐候性がより向上し、ひい
ては、層間接着性がより向上する。
イソプレン重合体ブロックを水素添加して飽和し、残存
二重結合のない形のオレフィン系重合体ブロックとした
ものを使用すれば、耐熱性や耐候性がより向上し、ひい
ては、層間接着性がより向上する。
【００１３】上記Ａ成分とＢ成分との配合割合（重量
比）としては、Ａ／Ｂ＝５／９５〜５０／５０が好まし
く、更にＡ／Ｂ＝１０／９０〜３０／７０とするのがよ
り好ましい。
比）としては、Ａ／Ｂ＝５／９５〜５０／５０が好まし
く、更にＡ／Ｂ＝１０／９０〜３０／７０とするのがよ
り好ましい。
【００１４】また、一般式Ａ−Ｂ−Ａで表されるブロッ
ク共重合体と、一般式Ａ−Ｂで表されるブロック共重合
体との配合割合（重量比）としては、Ａ−Ｂ−Ａ／Ａ−
Ｂ＝１００／０〜２０／８０が好ましく、更に、１００
／０〜５０／５０とするのがより好ましい。なお、これ
らＡ−Ｂ−ＡやＡ−Ｂは市販されているので、入手は容
易である。
ク共重合体と、一般式Ａ−Ｂで表されるブロック共重合
体との配合割合（重量比）としては、Ａ−Ｂ−Ａ／Ａ−
Ｂ＝１００／０〜２０／８０が好ましく、更に、１００
／０〜５０／５０とするのがより好ましい。なお、これ
らＡ−Ｂ−ＡやＡ−Ｂは市販されているので、入手は容
易である。
【００１５】本発明の表面保護用粘着シートの粘着剤組
成物に使用する脂肪酸アマイドとしては、ラウリン酸ア
マイド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイ
ド、ベヘン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイ
ド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、リシノー
ル酸アマイド等のモノアマイド類、Ｎ−ステアリルステ
アリン酸アマイド、Ｎ−オレイルオレイン酸アマイド、
Ｎ−ステアリルオレイン酸アマイド、Ｎ−オレイルステ
アリン酸アマイド、Ｎ−ステアリルエルカ酸アマイド、
Ｎ−オレイルパルミチン酸アマイド等の置換アマイド
類、メチロールステアリン酸アマイド、メチロールベヘ
ン酸アマイド等のメチロールアマイド類、メチレンビス
ステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイ
ド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスス
テアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸ア
マイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイ
ド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビ
スステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベベン酸
アマイド、Ｎ，Ｎ′−ジステアリルアジピン酸アマイ
ド、Ｎ，Ｎ′−ジステアリルセバシン酸アマイド、エチ
レンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレ
イン酸アマイド、Ｎ，Ｎ′−ジオレイルアジピン酸アマ
イド、Ｎ，Ｎ′−ジオレイルセバシン酸アマイド、ｍ−
キシリレンビスステアリン酸アマイド、Ｎ，Ｎ′−ジス
テアリルイソフタル酸アマイド等のビスアマイド類が挙
げられる。
成物に使用する脂肪酸アマイドとしては、ラウリン酸ア
マイド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイ
ド、ベヘン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイ
ド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、リシノー
ル酸アマイド等のモノアマイド類、Ｎ−ステアリルステ
アリン酸アマイド、Ｎ−オレイルオレイン酸アマイド、
Ｎ−ステアリルオレイン酸アマイド、Ｎ−オレイルステ
アリン酸アマイド、Ｎ−ステアリルエルカ酸アマイド、
Ｎ−オレイルパルミチン酸アマイド等の置換アマイド
類、メチロールステアリン酸アマイド、メチロールベヘ
ン酸アマイド等のメチロールアマイド類、メチレンビス
ステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイ
ド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスス
テアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸ア
マイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイ
ド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビ
スステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベベン酸
アマイド、Ｎ，Ｎ′−ジステアリルアジピン酸アマイ
ド、Ｎ，Ｎ′−ジステアリルセバシン酸アマイド、エチ
レンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレ
イン酸アマイド、Ｎ，Ｎ′−ジオレイルアジピン酸アマ
イド、Ｎ，Ｎ′−ジオレイルセバシン酸アマイド、ｍ−
キシリレンビスステアリン酸アマイド、Ｎ，Ｎ′−ジス
テアリルイソフタル酸アマイド等のビスアマイド類が挙
げられる。
【００１６】本発明において、より好適に用いられる脂
肪酸アマイドとしては、ステアリン酸アマイド、オレイ
ン酸アマイド、ラウリル酸アマイド、メチレンビスステ
アリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド
が挙げられる。
肪酸アマイドとしては、ステアリン酸アマイド、オレイ
ン酸アマイド、ラウリル酸アマイド、メチレンビスステ
アリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド
が挙げられる。
【００１７】上記脂肪酸アマイドの、粘着剤組成物中に
占める割合は、一般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック共重合体、
または該ブロック共重合体と一般式Ａ−Ｂのブロック共
重合体との混合物１００重量部に対して、０．０５〜５
重量部の範囲内で使用する必要がある。０．０５重量部
未満では、上述の接着力の昂進を充分に抑制することが
できず、５重量部を超えると、被着体に対する接着性が
不十分となり、表面保護用としての機能を果たすことが
できない。
占める割合は、一般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック共重合体、
または該ブロック共重合体と一般式Ａ−Ｂのブロック共
重合体との混合物１００重量部に対して、０．０５〜５
重量部の範囲内で使用する必要がある。０．０５重量部
未満では、上述の接着力の昂進を充分に抑制することが
できず、５重量部を超えると、被着体に対する接着性が
不十分となり、表面保護用としての機能を果たすことが
できない。
【００１８】上述の各成分を用いて本発明の表面保護用
粘着シートの粘着剤組成物を調製するには、各成分の混
合物に対して、必要に応じて粘着性付与樹脂、安定剤等
の各種添加剤を加えて均一に攪拌・混合すればよい。粘
着性付与樹脂としては、例えば水素添加石油樹脂、脂肪
族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹
脂、芳香族炭化水素樹脂、ロジン樹脂等が挙げられ、ま
た、安定剤としては、例えばヒンダードフェノール、フ
ォスファイト、ベンゾトリアゾール、ヒンダードアミン
等が挙げられる。
粘着シートの粘着剤組成物を調製するには、各成分の混
合物に対して、必要に応じて粘着性付与樹脂、安定剤等
の各種添加剤を加えて均一に攪拌・混合すればよい。粘
着性付与樹脂としては、例えば水素添加石油樹脂、脂肪
族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹
脂、芳香族炭化水素樹脂、ロジン樹脂等が挙げられ、ま
た、安定剤としては、例えばヒンダードフェノール、フ
ォスファイト、ベンゾトリアゾール、ヒンダードアミン
等が挙げられる。
【００１９】粘着剤組成物の、粘着シート基材への塗布
方法としては特に限定はないが、熱溶融方式が好まし
く、中でも共押出ラミネート法が好適である。また、こ
のようにして得られる粘着シートの厚みは、被着体の種
類やその用途等によるが、使い易さの点では通常１０〜
８０μｍである。また、粘着剤層の厚みとしては、通常
５〜３０μｍである。
方法としては特に限定はないが、熱溶融方式が好まし
く、中でも共押出ラミネート法が好適である。また、こ
のようにして得られる粘着シートの厚みは、被着体の種
類やその用途等によるが、使い易さの点では通常１０〜
８０μｍである。また、粘着剤層の厚みとしては、通常
５〜３０μｍである。
【００２０】
【作用】本発明の表面保護用粘着シートは、粘着剤層形
成用組成物として、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロ
ック共重合体、または該共重合体と一般式がＡ−Ｂで表
されるブロック共重合体との混合物を成分の一つとして
使用するので、基材層との界面接着強度に優れ、且つ基
材層と粘着剤層とを共押出成形法により一挙に連続的に
積層することができる。
成用組成物として、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロ
ック共重合体、または該共重合体と一般式がＡ−Ｂで表
されるブロック共重合体との混合物を成分の一つとして
使用するので、基材層との界面接着強度に優れ、且つ基
材層と粘着剤層とを共押出成形法により一挙に連続的に
積層することができる。
【００２１】また、該組成物の今一つの成分として、ブ
ロック共重合体に対して、特定範囲の配合量からなる脂
肪酸アマイドを使用するから、被着体、特に金属板、塗
装鋼板に対して、容易に仮着することができ、更に、保
管のために積み重ねたり、コイル状に巻回して保管する
等、負荷がかかった状態で長時間を経ても、接着力の昂
進が発生せず、用済み後の低速乃至高速の剥離が容易と
なる。
ロック共重合体に対して、特定範囲の配合量からなる脂
肪酸アマイドを使用するから、被着体、特に金属板、塗
装鋼板に対して、容易に仮着することができ、更に、保
管のために積み重ねたり、コイル状に巻回して保管する
等、負荷がかかった状態で長時間を経ても、接着力の昂
進が発生せず、用済み後の低速乃至高速の剥離が容易と
なる。
【００２２】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
る。
【００２３】（実施例１〜１５、比較例１〜６）基材層
形成材料としては、低密度ポリエチレン（三井石油化学
工業社製、商品名：ミラソン１６）を使用し、ブロック
共重合体として、スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体の水素添加物（シェル化学社製、商品名：
クレイトンＧ１６５７）、脂肪酸アマイドとして、ラウ
リン酸アマイド（日本化成社製、商品名：ダイヤミッド
Ｙ）、ステアリン酸アマイド（日本化成社製、商品名：
ダイヤミッド２００）、オレフィン酸アマイド（日本化
成社製、商品名：ダイヤミッド０−２００）、メチレン
ビスステアリン酸アマイド（日本化成社製、商品名：ダ
イヤミッド２００ビスＬＡ）もしくはエチレンビスラウ
リン酸アマイド（日本化成社製、商品名：スリバックス
Ｌ）、粘着性付与樹脂として、水素添加石油樹脂（トー
ネックス社製、商品名：エスコレッツ５３００）、酸化
防止剤として高分子型フェノール系酸化防止剤（チバガ
イギー社製、商品名：イルガノックス１０１０）をそれ
ぞれ表１に示すとおりの割合で配合してなる組成物を使
用した。
形成材料としては、低密度ポリエチレン（三井石油化学
工業社製、商品名：ミラソン１６）を使用し、ブロック
共重合体として、スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体の水素添加物（シェル化学社製、商品名：
クレイトンＧ１６５７）、脂肪酸アマイドとして、ラウ
リン酸アマイド（日本化成社製、商品名：ダイヤミッド
Ｙ）、ステアリン酸アマイド（日本化成社製、商品名：
ダイヤミッド２００）、オレフィン酸アマイド（日本化
成社製、商品名：ダイヤミッド０−２００）、メチレン
ビスステアリン酸アマイド（日本化成社製、商品名：ダ
イヤミッド２００ビスＬＡ）もしくはエチレンビスラウ
リン酸アマイド（日本化成社製、商品名：スリバックス
Ｌ）、粘着性付与樹脂として、水素添加石油樹脂（トー
ネックス社製、商品名：エスコレッツ５３００）、酸化
防止剤として高分子型フェノール系酸化防止剤（チバガ
イギー社製、商品名：イルガノックス１０１０）をそれ
ぞれ表１に示すとおりの割合で配合してなる組成物を使
用した。
【００２４】そして、積層後の各層の厚みが、基材層：
６０μｍ、粘着剤層：１０μｍとなるように、これら各
層を形成する成分を、共押出成形法により積層成形し、
表面保護用粘着シートのサンプルを得た。
６０μｍ、粘着剤層：１０μｍとなるように、これら各
層を形成する成分を、共押出成形法により積層成形し、
表面保護用粘着シートのサンプルを得た。
【００２５】上記各実施例及び比較例の粘着シートのサ
ンプルについて、初期粘着力、加圧経時後の粘着力の各
項目について試験した。その測定乃至評価結果を表１に
示す。なお、試験方法については次のとおりである。
ンプルについて、初期粘着力、加圧経時後の粘着力の各
項目について試験した。その測定乃至評価結果を表１に
示す。なお、試験方法については次のとおりである。
【００２６】初期粘着力：巻重体から巻き戻した表面保
護用シートを、ラミネーターで塗装鋼板に貼り付け、２
３℃で３０分放置後、２３℃の温度下、３００ｍｍ／分
の速度、１８０°の剥離角度で剥離する際に要する力
を、ｇ／２５ｍｍ幅換算値で示す。
護用シートを、ラミネーターで塗装鋼板に貼り付け、２
３℃で３０分放置後、２３℃の温度下、３００ｍｍ／分
の速度、１８０°の剥離角度で剥離する際に要する力
を、ｇ／２５ｍｍ幅換算値で示す。
【００２７】加圧経時後の粘着力（その１）：巻重体か
ら巻き戻した表面保護用シートを、ラミネーターで塗装
鋼板に貼り付け、２３℃の温度下、５００ｔ／ｍ2 の荷
重をかけ、３日間放置後、２３℃の温度下、３００ｍｍ
／分の高速度、１８０°の剥離角度で剥離する際に要す
る力を、ｇ／２５ｍｍ幅換算値で示す。
ら巻き戻した表面保護用シートを、ラミネーターで塗装
鋼板に貼り付け、２３℃の温度下、５００ｔ／ｍ2 の荷
重をかけ、３日間放置後、２３℃の温度下、３００ｍｍ
／分の高速度、１８０°の剥離角度で剥離する際に要す
る力を、ｇ／２５ｍｍ幅換算値で示す。
【００２８】加圧経時後の粘着力（その２）：巻重体か
ら巻き戻した表面保護用シートを、ラミネーターで塗装
鋼板に貼り付け、２３℃の温度下、５００ｔ／ｍ2 の荷
重をかけ、３日間放置後、２３℃の温度下、２０ｍｍ／
分の低速度、１８０°の剥離角度で剥離する際に要する
力を、ｇ／２５ｍｍ幅換算値で示す。
ら巻き戻した表面保護用シートを、ラミネーターで塗装
鋼板に貼り付け、２３℃の温度下、５００ｔ／ｍ2 の荷
重をかけ、３日間放置後、２３℃の温度下、２０ｍｍ／
分の低速度、１８０°の剥離角度で剥離する際に要する
力を、ｇ／２５ｍｍ幅換算値で示す。
【００２９】
【表１】
【００３０】なお、一般に、粘着力は３００ｇ／２５ｍ
ｍを超えると剥離困難となり、５０ｇ／２５ｍｍ未満で
は自然剥離が発生する。
ｍを超えると剥離困難となり、５０ｇ／２５ｍｍ未満で
は自然剥離が発生する。
【００３１】表１の結果から明らかなように、ブロック
共重合体と脂肪酸アマイドの所定量を用いた各実施例の
ものは、適度の初期粘着力を有すると共に、荷重条件下
での経時によっても、接着力の昂進は見られず、剥離の
作業性に優れているのに対して、脂肪酸アマイドを省い
た比較例１の場合は、荷重条件下での経時により、著し
く接着力が昂進することが明らかであり、比較例２〜６
のように、脂肪酸アマイドの使用量が多すぎると、適正
な接着力が得られないことも明らかである。
共重合体と脂肪酸アマイドの所定量を用いた各実施例の
ものは、適度の初期粘着力を有すると共に、荷重条件下
での経時によっても、接着力の昂進は見られず、剥離の
作業性に優れているのに対して、脂肪酸アマイドを省い
た比較例１の場合は、荷重条件下での経時により、著し
く接着力が昂進することが明らかであり、比較例２〜６
のように、脂肪酸アマイドの使用量が多すぎると、適正
な接着力が得られないことも明らかである。
【００３２】
【発明の効果】本発明の表面保護用粘着シートは、粘着
剤層形成用組成物として、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表され
るブロック共重合体、または該共重合体と一般式がＡ−
Ｂで表されるブロック共重合体との混合物を成分の一つ
として使用するので、基材層との界面接着強度に優れ、
且つ基材層と粘着剤層とを共押出成形法により一挙に連
続的に積層することができる。
剤層形成用組成物として、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表され
るブロック共重合体、または該共重合体と一般式がＡ−
Ｂで表されるブロック共重合体との混合物を成分の一つ
として使用するので、基材層との界面接着強度に優れ、
且つ基材層と粘着剤層とを共押出成形法により一挙に連
続的に積層することができる。
【００３３】また、該組成物の今一つの成分として、ブ
ロック共重合体に対して、特定範囲の配合量からなる脂
肪酸アマイドを使用するから、被着体、特に金属板、塗
装鋼板に対して、容易に仮着することができ、更に、保
管のために積み重ねたり、コイル状に巻回して保管する
等、負荷がかかった状態で長時間を経ても、接着力の昂
進が発生せず、用済み後の低速乃至高速の剥離が容易と
なる。
ロック共重合体に対して、特定範囲の配合量からなる脂
肪酸アマイドを使用するから、被着体、特に金属板、塗
装鋼板に対して、容易に仮着することができ、更に、保
管のために積み重ねたり、コイル状に巻回して保管する
等、負荷がかかった状態で長時間を経ても、接着力の昂
進が発生せず、用済み後の低速乃至高速の剥離が容易と
なる。
【００３４】従って、界面接着強度に優れた表面保護用
粘着シートを経済的な速度で製造することができると共
に、用済み後の剥離の際、その剥離速度如何にかかわら
ず、剥離作業が容易であり、剥離後の被着体も綺麗であ
る。
粘着シートを経済的な速度で製造することができると共
に、用済み後の剥離の際、その剥離速度如何にかかわら
ず、剥離作業が容易であり、剥離後の被着体も綺麗であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｋ 5/20 ＫＦＺ Ｃ０９Ｊ 109/06 ＪＤＳ
Claims (1)
- 【請求項１】 ポリオレフィン系樹脂からなる基材層の
片面に、一般式がＡ−Ｂ−Ａで表されるブロック共重合
体、または該ブロック共重合体と一般式がＡ−Ｂで表さ
れるブロック共重合体との混合物（但しＡはスチレン系
重合体ブロック、Ｂはブタジエン重合体ブロックもしく
はイソプレン重合体ブロックまたはこれらを水素添加し
て得られるオレフィン系重合体ブロックを示す）１００
重量部に対して、脂肪酸アマイド０．０５〜５重量部を
混和してなる組成物により粘着剤層が形成されているこ
とを特徴とする表面保護用粘着シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19315494A JPH07324145A (ja) | 1994-04-07 | 1994-08-17 | 表面保護用粘着シート |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6929694 | 1994-04-07 | ||
| JP6-69296 | 1994-04-07 | ||
| JP19315494A JPH07324145A (ja) | 1994-04-07 | 1994-08-17 | 表面保護用粘着シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07324145A true JPH07324145A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=26410497
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19315494A Pending JPH07324145A (ja) | 1994-04-07 | 1994-08-17 | 表面保護用粘着シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07324145A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20110244229A1 (en) * | 2010-03-30 | 2011-10-06 | Nitto Denko Corporation | Rolled adhesive tape or sheet |
| JP2014167074A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Nippon Zeon Co Ltd | 表面保護材用粘着剤および表面保護材 |
| JP2015120881A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-07-02 | シーアイ化成株式会社 | 弾性フィルム |
| WO2018118898A1 (en) * | 2016-12-22 | 2018-06-28 | 3M Innovative Properties Company | Phase separated pressure-sensitive adhesive compositions |
-
1994
- 1994-08-17 JP JP19315494A patent/JPH07324145A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20110244229A1 (en) * | 2010-03-30 | 2011-10-06 | Nitto Denko Corporation | Rolled adhesive tape or sheet |
| JP2014167074A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Nippon Zeon Co Ltd | 表面保護材用粘着剤および表面保護材 |
| JP2015120881A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-07-02 | シーアイ化成株式会社 | 弾性フィルム |
| WO2016021504A1 (ja) * | 2013-11-19 | 2016-02-11 | シーアイ化成株式会社 | 弾性フィルム |
| WO2018118898A1 (en) * | 2016-12-22 | 2018-06-28 | 3M Innovative Properties Company | Phase separated pressure-sensitive adhesive compositions |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR100225664B1 (ko) | 압력 민감 점착 조성물 및 이것을 사용한 압력 민감 점착 테이프 또는 시트 | |
| WO2010064583A1 (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP2006219520A (ja) | 表面保護シート、およびその製造方法 | |
| JP2007126512A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP2000136367A (ja) | 表面保護フィルム用の粘着性組成物及び表面保護フィルム | |
| WO1997032721A1 (fr) | Feuille auto-adhesive destinee a la protection de surfaces | |
| JP2017110112A (ja) | フィルム及び非結晶性ポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材 | |
| JPH07324145A (ja) | 表面保護用粘着シート | |
| JP2506849B2 (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP2974530B2 (ja) | 表面保護フィルム | |
| KR20190113807A (ko) | 점착성 수지 조성물 및 그것으로 이루어지는 적층 필름 | |
| JPH06240216A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP2003119435A (ja) | 表面保護フィルム及びその製造方法 | |
| JP2007270022A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP2002338918A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JPH09188857A (ja) | 表面保護フィルム及びその製造方法 | |
| JPH09217046A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JPH0726213A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP3857899B2 (ja) | 表面保護フィルム | |
| JPH0812952A (ja) | 表面保護フイルム | |
| JP2001139898A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP2003055619A (ja) | 表面保護フィルム | |
| JP2000313860A (ja) | 養生シート | |
| JP4409647B2 (ja) | 表面保護フィルム | |
| JPH07224255A (ja) | 表面保護フイルム |