JPH07324129A - クロルヒドリンラバーの製造法 - Google Patents
クロルヒドリンラバーの製造法Info
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- JPH07324129A JPH07324129A JP11799194A JP11799194A JPH07324129A JP H07324129 A JPH07324129 A JP H07324129A JP 11799194 A JP11799194 A JP 11799194A JP 11799194 A JP11799194 A JP 11799194A JP H07324129 A JPH07324129 A JP H07324129A
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Abstract
2:ハロゲン化ケイ素、成分3:(a)リン酸エステル
又は(b)オキシハロゲン化リンもしくは無水リン酸と
アルコールとの混合物よりなる3成分の加熱縮合生成物
に、アンモニア及び/又は特定の含窒素有機塩基化合物
を0.5〜40重量%吸着させた重合触媒の存在下、エ
ピクロルヒドリン又はエピクロルヒドリンとアリルグリ
シジルエーテルを炭化水素溶媒中で重合させる。 【効果】 ウォーレス硬度と押出し加工性の改善された
クロルヒドリンラバーが得られる。
Description
形加工性の改善されたクロルヒドリンラバーの製造法に
関する。
リルグリシジルエーテルとの共重合体のようなクロルヒ
ドリンラバー(以下CHRと略記する)は耐熱,耐油,
耐寒,耐ガス透過性等の点でバランスのとれた性能を有
し、耐油性ゴムとして種々の分野で多用されている。C
HRの製造法としては、本出願人による特公昭49−1
1639号明細書又は特公昭52−21039号明細書
に記載のようなアルミニウムアルコキサイド、ハロ
ゲン化ケイ素、リン化合物よりなる3成分の加熱縮合
反応生成物を触媒として用いる方法が有効である。この
方法によって特公昭61−58488号明細書に記載の
ごとくCHRの重合反応を脂肪族又は脂環族の炭化水素
溶媒中においてスラリー状態で行うことが可能となり、
溶液重合法に比べ重合設備のコンパクト化あるいは後処
理工程の効率化の点できわめて工業的に有利である。し
かしながら上記方法では生成するゴムの硬度が幾分硬い
傾向があり、そのため特に押出し成形加工性に不十分で
あるという課題があった。
的に有利なスラリー重合が可能であり、しかも生成する
ゴムとの硬度が軟化し、それによって成形加工性が改善
されたCHRの製造法を提供することにある。
めに、本発明者らは鋭意研究の結果、アルミニウムア
ルコキサイド、ハロゲン化ケイ素、リン化合物の加
熱縮合生成物である従来のCHR重合触媒を特定の塩基
に接触させてこれを吸着させた修飾型重合触媒を用いる
ことにより、この課題を解決しうることを見出し本発明
を完成した。
ニウムアルコキサイド、第2成分としてハロゲン化ケイ
素、第3成分として(a)リン酸エステル又は(b)オ
キシハロゲン化リンもしくは無水リン酸とアルコールと
の混合物よりなる3成分を反応して得た加熱縮合生成物
に対し、アンモニア及び/又は下記一般式(c)〜
(i)で示される含窒素有機塩基化合物の1種又は2種
以上を外数で0.5〜40重量%吸着させて得られる修
飾型重合触媒の存在下、エピクロルヒドリン又はエピク
ロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとを脂肪族も
しくは脂環族の炭化水素溶媒中で重合させることを特徴
とするクロルヒドリンラバーの製造法である。 NR1 3 (c)
基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表
し、互いに同一又は異なっていてもよい。また(c)式
中、2個のR1 が結合して環状構造をとっていてもよ
い。R2 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基又
はアルケニルオキシ基を表し、互いに同一又は異なって
いてもよい。R 3 は水素原子、メチル基又はエチル基を
表す。X,Yは窒素原子又はCH基であり、少なくとも
一方は窒素原子である。)
4、r又はsは0又は1の整数を表し、2個の環は互い
に共役芳香族性の構造を有する。)
あるアルミニウムアルコキシドとしては例えばAl(O
CH3 )3 、Al(OC2 H5 )3 、Al(O−nC3
H7)3 、Al(O−isoC3 H7 )3 、Al(O−
nC4 H9 )3 、Al(O−isoC4 H9 )3 、Al
(O−tC4 H9 )3 、Al(O−secC
4 H9 ) 3 、Al(O−nC5 H11)3 、Al(O−i
soC5 H11)3 、Al(O−neoC5 H11)3 、A
l(O−tC5 H11)3 、Al(O−nC6 H13)3 、
Al(O−isoC6 H13)3 等の炭素数1〜6のアル
キルアルコキシドからなるアルミニウムトリアルコキシ
ド、Al(OCH2 C6 H5 )3 で代表される炭素数7
〜8のアラルキルオキシドからなるアルミニウムトリア
ラルキルオキシド、Al(O−C2 H5 )2 cl、Al
(O−nC3 H7 )2 cl、Al(O−isoC
3 H7 )2 cl、Al(O−isoC3 H7 )2 cl、
Al(O−nC4 H 9 )2 cl等の炭素数1〜4のアル
コキシドからなるアルミニウムジアルコキシドクロリ
ド、Al(O−C2 H5 )cl2 、Al(O−isoC
3 H7 )cl2、Al(O−nC4 H9 )cl2 等の炭
素数1〜4のアルコキシドからなるアルミニウムアルコ
キシドジクロリド等が挙げられる。Al(O−isoC
3 H7 ) 3 、Al(O−nC4 H9 )3 等が好ましい。
ケイ素としてはSiF4 、Sicl 4 、SiBr4 、S
iI4 等が挙げられSicl4 が好ましい。
の(a)リン酸エステルとしては、(CH3 )3 P
O4 、(C2 H5 )3 PO4 、(C3 H7 )3 PO4 、
(C4 H 9 )3 PO4 、(C5 H11)3 PO4 、(C6
H13)3 PO4 、(C7 H15)3PO4 、(C8 H17)
3 PO4 等の炭素数1〜8のアルキル基からなるリン酸
トリアルキルエステル、(CH2 =CHCH2 )3 PO
4 〔CH2 =C(CH3 )CH2 〕3 PO4 等の炭素数
3〜4のアルケニル基からなるリン酸トリアルケニルエ
ステル、(C6 H5 CH2 )3 PO4 で代表される炭素
数7〜8のアラルキル基からなるリン酸トリアラルキル
エステル、(C6 H5 )3 PO4 、(CH3C6 H4 )
3 PO4 等の炭素数6〜7のアリール又はアルキルアリ
ール基からなるリン酸トリアリール又はトリアルキルア
リールエステル、(cl2 CH2 CH 2 )3 PO4 で代
表される炭素数2〜3のハロアルキル基からなるリン酸
トリハロアルキルエステル、(CH3 )2 HPO4 、
(C2 H5 )2 HPO4 、(C3H7 )2 HPO4 、
(C4 H9 )2 HPO4 、(C5 H11)2 HPO4 (C
6 H 13)2 HPO4 、(C7 H15)2 HPO4 、(C8
H17)2 HPO4 等の炭素数1〜8のアルキル基からな
るリン酸水素ジアルキルエステル、(C6 H5 CH2)
2 HPO4 で代表される炭素数7〜8のアラルキル基か
らなるリン酸水素ジアラルキルエステル、(C6 H5 )
2 HPO4 、(CH3 C6 H4 )2 HPO4 等の炭素数
6〜7のアリール基又はアルキルアリール基からなるリ
ン酸水素系ジアリール又はジアルキルアリールエステ
ル、(CH2 =CHCH2 )2 HPO4 、〔(CH2 =
C(CH3 )CH2 〕2 HPO4 等の炭素数3〜4のア
ルケニル基からなるリン酸水素ジアルケニルエステル、
(CH3 )2 (CH3 CO)PO4、(C2 H5 )
2 (CH3 CO)PO4 、(C3 H7 )2 (CH3 C
O)PO4、(C4 H9 )2 (CH3 CO)PO4 、
(C8 H17)2 (CH3 CO)PO4等の炭素数1〜8
のアルキル基からなるリン酸ジアルキルエステルアセテ
ート、(CH3 )4 P2 O7 、(C2 H5 )4 P
2 O7 、(C3 H7 )4 P2 O7 、(C4 H9 )4 P2
O7 、(C5 H11)4 P2 O7 、(C6 H13)4 P2 O
7 、(C7 H15)4 P2 O7 、(C8 H17)4 P2 O7
等の炭素数1〜8のアルキル基からなるピロリン酸テト
ラアルキルエステル等が挙げられる。
リン又は無水リン酸とアルコールとの混合物におけるオ
キシハロゲン化リンとしてはPOcl3 、POBr3 、
POI3 等が挙げられ、またアルコールとしてはCH3
OH、C2 H5 OH、C3 H 7 OH、C4 H9 OH、C
5 H11OH、C6 H13OH、C7 H15OH、C8 H17O
H等の炭素数1〜8のアルキルアルコール、CyClO
−C6 H11OHで代表される脂環式アルコール、CH2
=CHCH2 OH、CH2 =C(CH3 )CH 2 OH等
の炭素数3〜4のアルケニルアルコール、C6 H5 CH
2 OHで代表される炭素数7〜8のアラルキルアルコー
ル、C6 H5 OH、CH3 C6 H4 OH等の炭素数6〜
7のフェノール、clCH2 CH2 OHで代表される炭
素数2〜3のハロアルキルアルコール等が挙げられる。
る対象となる重合触媒を調製するには、アルミニウム
アルコキサイドとハロゲン化ケイ素とのモル比は通常
10:1〜1:10の範囲,好ましくは3:1〜1:3
の範囲が選ばれる。またアルミニウムアルコキサイド
とハロゲン化ケイ素との合計に対する第3成分であ
るリン化合物のモル比は5:1〜1:5,好ましくは
4:1〜1:2の範囲が選ばれる。これら3成分の加熱
縮合の温度は80〜300℃,通常は100〜200℃
更に好ましくは110〜180℃である。加熱縮合の進
行に伴い、縮合物の炭素含量が減少していくが、本発明
に用いることのできる触媒は炭素含量として15〜35
重量%を有することが必要である
いることのできる一般式(c)〜(i)で示される含窒
素有機塩基化合物を以下例示する。
CH3 NH2 、(CH3 )2 NH、(CH3 )3 N、C
2 H5 NH2 、(C2 H5 )2 NH、(C2 H5 )
3 N、C 3 H7 NH2 、(C3 H7 )2 NH、(C3 H
7 )3 N、C4 H9 NH2 、(C 4 H9 )2 NH、(C
4 H9 )3 N、C5 H11NH2 、(C5 H11)2 NH、
(C5 H11)3 N、C6 H13NH2 、(C6 H13)2 N
H、(C6 H13)3 N、C 8 H17NH2 、(C8 H17)
2 NH、(C8 H17)3 N、CH3 N(C2 H5 ) 2 、
(C2 H5 )2 N(C4 H9 )、CH2 =CHCH2 N
H2 、(CH2 =CHCH2 )2 NH、(CH2 =CH
CH2 )3 N、C6 H5 NH2 、(C6 H5)2 NH、
(C6 H5 )3 N、CH3 C6 H4 NH2 、(CH3 C
6 H4 )2 NH、(CH3 C6 H4 ) 3 N、C6 H5 N
H(CH3 )、C6 H5 N(CH3 ) 2 、C6 H5 NH
(C2 H5 )、C6 H5 N(C2 H5 )2 、C6 H5 C
H2 NH2 、(C6 H5 CH2 )2 NH、(C6 H5 C
H2 )3 N、CH3 C6 H4 CH2 NH2 、(CH3 C
6 H4 CH2 )2 NH、(CH3 C6 H4 CH2 )3 N
は
は
ピリジン、2−クロルピリジン、3−クロルピリジン、
2,6−ジクロルピリジン、2,4,6−トリクロルピ
リジン、2−フルオロピリジン、3−フルオロピリジ
ン、2,6−ジフルオロピリジン、2,4,6−トリフ
ルオロピリジン、2−ブロモピリジン、3−ブロモピリ
ジン、2,6−ジブロモピリジン、2−ヨードピリジ
ン、3−ヨードピリジン、2,6−ジヨードピリジン、
2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、2,6−ジ
メチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、2
−エチルピリジン、3−エチルピリジン、2−プロピル
ピリジン、3−プロピルピリジン、2,6−ジプロピル
ピリジン、2,4,6−トリプロピルピリジン、2−ブ
チルピリジン、3−ブチルピリジン、2,6−ジブチル
ピリジン、2,4,6−トリブチルピリジン、2−アリ
ルピリジン、3−アリルピリジン、2,6−ジアリルピ
リジン、2,4,6−トリアリルピリジン、2−フェニ
ルピリジン、3−フェニルピリジン、2,6−ジフェニ
ルピリジン、2,4,6−トリフェニルピリジン、2−
メトキシピリジン、3−メトキシピリジン、2,6−ジ
メトキシピリジン、2,4,6−トリメトキシピリジ
ン、2−エトキシピリジン、3−エトキシピリジン、
2,6−ジエトキシピリジン、2,4,6−トリエトキ
シピリジン、2−アリルオキシピリジン、3−アリルオ
キシピリジン、2,6−ジアリルオキシピリジン、2,
4,6−トリアリルエトキシピリジン等が挙げられる。
キノリン、イソキノリン、2−メチルキノリン、2−エ
チルキノリン、8−メチルキノリン、8−エチルキノリ
ン、2−クロルキノリン等が挙げられる。
チレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエ
チレンジアミン、N,N,N′,N′−エトラエチルエ
チレンジアミン等が挙げられる。
ロール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミ
ジン、ピリダジン、インドール等が挙げられる。
上記の含窒素有機塩基化合物で修飾された重合触媒は、
アルミニウムアルコキサイド、ハロゲン化ケイ素、
上記のリン化合物の3成分の加熱縮合生成物である従
来の触媒を溶剤の存在下又は非存在下でアンモニア及び
/又は一般式(c)〜(i)で示される含窒素有機塩基
化合物の1種又は2種以上を接触することによって製造
することができる。接触の際の温度は−50〜140
℃,好ましくは−10〜120℃の範囲が適当である。
−50℃未満でも可能であるが経済的に不利であり、ま
た140℃を越えると触媒が変質し始める。
ン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、リ
グロイン、石油エーテル、流動パラフィン、パラフィン
ワックス等の混合系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素、ジクロルメタン、クロロホル
ム、ジクロルエタン、四塩化炭素、ブロモホルム等のハ
ロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソー
ル等のエーテル化合物、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物、N,N−
ジメチルホルムアミド等のアミド化合物、ジメチルスル
ホキシド等のスルホキシ化合物等及び上記の溶剤の2種
以上の混合物が挙げられる。触媒は使用する溶剤に可溶
でも不溶でもよいが、上記のアンモニア、含窒素有機塩
基化合物(以下、塩基という)は特に固体の場合は使用
する溶剤に可溶であることが好ましい。これら塩基と接
触後、そのまま又は必要に応じ貧溶媒で沈澱を析出させ
た後溶剤は濾過,留去等の方法によって除去される。必
要に応じて同一又は他の溶剤で触媒を洗浄することもで
きる。得られた固形状の修飾型重合触媒は、必要に応じ
て風乾、不活性ガス気流、減圧、加温等の方法によって
処理してもよい。
方法によって塩基の蒸気圧によって、できるだけ触媒全
体に拡散させることが望ましい。
は、修飾前の触媒に対し0.5重量%以上であることが
必要である。触媒後のアンモニア及び/又は含窒素有機
塩基化合物の量はもとの触媒100重量%に対し0.5
〜40重量%,好ましくは0.5〜20重量%の範囲で
ある。この範囲未満では生成するクロルヒドリンラバー
の硬度を低下させる効果がなく、この範囲を越えても特
に効果が助長されることはない。
は上記修飾型重合触媒の存在下、原料としてエピクロル
ヒドリン又はエピクロルヒドリンとアリルグリシジルエ
ーテルとを用い、脂肪族もしくは脂環族の炭化水素を溶
媒として行うことができる。原料モノマーとしてエピク
ロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとを用いる場
合には、エピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテ
ルはモル比で99:1〜80:20の範囲で行うことが
望ましい。重合反応で用いる脂肪族もしくは脂環族の炭
化水素としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、石油エーテル、石油ベン
ジル、リグロイン、流動パラフィン等が挙げられる。溶
剤の使用量はモノマーの濃度が3〜50重量%の範囲と
なるように決定される。
0.01〜5重量%の範囲が通常であるが、それ以上の
量を使用することもできる。重合反応温度は特別に制約
なく一般に−30〜150℃の温度範囲で実施できる。
また必要に応じ特公昭61−58488号明細書に記載
の如く、多段反応槽を用い、第1段目の重合変化率を1
0%以下とすることも可能である。
ウムイソプロポキサイド210g、四塩化ケイ素171
g、トリブチルホスフェート276gを入れ、吸湿を防
ぐために窒素ガスを流しながら撹拌下に加熱し、120
〜165℃に約40分間で昇温させた。この間にガス状
物質と約240gの液状物質が留出した。容器内の残留
物質は約330gであった。残留物を冷却後、ヘキサン
を加えて傾斜する洗浄を2回くり返した後、吸湿をさけ
て乾燥して縮合生成物(修飾前触媒)を得た。元素分析
によるとこの触媒の炭素含量は23重量%であった。
l、アルミニウム−n−ブトキサイド123g、四塩化
ケイ素85g、オキシ塩化リン77g及びエチルアルコ
ール84gを混合し、撹拌下加熱してヘキサン及び揮発
性留出物を留出させながら、120〜160℃にて約4
0分間で昇温させた。この物質を参考例1と同様に処理
し縮合生成物(修飾前触媒)を得た。元素分析によると
この触媒の炭素含量は26重量%であった。
を入れ、これにモレキュラーシーブ4A(ユニオン昭和
(株)社製)で乾燥したヘキサン23mlを加え、窒素
気流下で撹拌した。トリエチルアミン1.4g(触媒に
対し9.2重量%)をヘキサン10mlに溶解させた溶
液を25℃で滴下し、その後2時間撹拌を続けた。濾過
後ヘキサン50mlで洗浄した後、得られた粉体を窒素
気流下で乾燥し、塩基で修飾された触媒(触媒A−1)
を得た。このものは100℃、5Torrで1時間熟成
後、元素分析で求めた窒素原子の重量%より、修飾前触
媒に対し8.7重量%が吸着されていた。
ンレス反応器に、窒素気流下、予めモレキュラーシーブ
4Aで乾燥しておいた30重量%のエピクロルヒドリン
−ヘキサン溶液6000gを加え、続いて予め5Tor
r,100℃で1時間処理した上記触媒A−1を10.
8g加え60℃で撹拌しながら9時間反応させた。重合
変化率はヘキサン中に残存するエピクロルヒドリンをガ
スクロマトグラフィーで定量することによって求めた。
反応後、濾取したポリマーに水を加え、水蒸気を約3時
間通して洗浄し、濾取後50℃の送風乾燥機で乾燥し1
410gのCHRを得た。
1+4 (100℃)は54、ウォーレス硬度は34/28
であった。ムーニー粘度は70℃で5分間素練りしたC
HRについて、(株)島津製作所製ムーニービスコメー
ターSMV−201を用いJISK−6300に従って
測定した。ウォーレス硬度は取得したCHRを70℃で
5分間素練りし、130℃で5分間コールドプレスした
シートを23℃で14日間保存したものをH・W・ウォ
ーレス社製WALLACEMICRO−INDENTA
TION TESTERを用いIRHDの原理に従って
測定した。測定値のa/bのa及びbは測定開始後それ
ぞれ10秒後と30秒後に指す値を示し、30秒になる
までに測定限界値である28に達してしまったものはb
で記した。取得したCHRについて表1に示す条件で加
硫を行い、その主な物性を測定した結果を表1に示し
た。
ダー社製プラスチューダーPLE331(測定用エクス
トリューダー10DW付)を用い、表1の配合における
加硫剤に係るもの、すなわち鉛丹とエチレンチオウリア
を除いた配合物をニーダーで120℃で2分間素練り、
9分間混練りを行ったものについて押出し成形を行い、
成形品の表面状態についてASTM−2230に従って
4点法で評価した。押出し条件はシリンダー温度50
℃、ダイ温度70℃、圧縮比3、L/D=10、D=1
9.1(mm)、回転数30r・p・mで行った。本実
施例で得られたCHRの評価は(4444)であった。
記号はそれぞれ(S&P,E,S,C)に対応してい
る。
た条件で実施例1と同様にして含窒素有機塩基により修
飾された触媒(A−2〜A−14)を得た。これらの修
飾型重合触媒A−2〜A−14を用い、表3に示した条
件で実施例1と同様にしてエピクロルヒドリンの重合反
応を行いCHRを得た。得られたCHRのムーニー粘度
とウォーレス硬度を比較例と共に表3に示した。上記の
各条件で得られた各CHRを実施例1と同様にして加硫
した結果、それらの物性値は表1に示したものと殆んど
同じであった。また、それぞれのCHRを実施例1と同
様にして押出し加工性を評価した結果を表3に示した。
量、なお吸着量は元素分析で求めた窒素原子の重量%よ
り算出した。 2)N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ン *ヘキサン20mlに溶解
の。 2)エピクロマーH(ダイソー社商品名、エピクロルヒ
ドリンホモポリマー)
入れ、これにピリジン5.28g(原触媒に対し35.
2重量%)を加え窒素を流通させながら反応器を100
℃で2時間加熱した。原触媒に対しピリジンの吸着量は
7.1重量%であった。実施例1と同様にして30重量
%のエピクロルヒドリン−ヘキサン溶液6000gの入
った20Lの反応器に、上記の修飾された触媒をヘキサ
ン30mlを加えて反応させCHR1420gを得た。
取得したCHRのムーニー粘度は56、ウォーレス硬度
は32/28であった。また実施例1と同様にして加硫
したものの物性値は表1に示したものと殆んど同じであ
った。更に実施例1と同様にして押出し加工性を評価し
た結果(4444)であった。
モル比で98:2からなるエピクロルヒドリンとアリル
グリシジルエーテルを30重量%含むヘキサン溶液60
00gを用いた他は実施例8と同様にして、アリルグリ
シジルエーテルが共重合されたCHR1350gを得
た。取得したポリマーのムーニー粘度は47、ウォーレ
ス硬度は31/28であった。このものを実施例1と同
様に押出し加工性を評価した結果(4444)であっ
た。参考例1の触媒を用いて同様にして得られたアリル
グリシジルエーテルを含むCHRの押出し加工性は(4
332)であった。
とトルエン30mlを加え15時間放置して溶解させ
た。続いてアンモニア0.15gを含むトルエン20m
lを上記溶液に0℃で加え、その温度で2時間撹拌後、
減圧下で溶媒を留去しアンモニアで修飾された重合触媒
を残渣として得た。この触媒を5Torrの減圧下、1
00℃で1時間加熱して得られたもののアンモニアの吸
着量は0.91重量%であった。重合触媒として上記の
アンモニアで修飾された触媒10.8gを用いた以外
は、実施例1と同様にしてエピクロルヒドリンを重合
し、CHR1010gを得た。取得したCHRのムーニ
ー粘度は51、ウォーレス硬度は33/28であった。
また実施例と同様に加硫したものの物性値は表1に示し
たものと殆んど同じであった。更に実施例1と同様にし
て押出し加工性を評価した結果(4444)であった。
モレキュラーシーブ4Aで乾燥したヘキサン23mlを
加え、窒素気流下撹拌した。ピリジン2.6gをヘキサ
ン20mlに溶解させた溶液を25℃で滴下し、その後
2時間撹拌を続けた。30Torrの減圧下ヘキサンと
過剰のピリジンを留去し、次いで5Torrの減圧下1
00℃で1時間加熱した。この触媒のピリジン吸着量は
8.4重量%であった。上記の修飾された重合触媒を用
い、実施例1と同様にしてエピクロルヒドリンを重合さ
せCHR1350gを得た。取得したCHRのムーニー
粘度は52、ウォーレス硬度は32/28であった。ま
た実施例1と同様にして加硫したものの物性値は表1に
示したものと殆んど同じであった。更に実施例1と同様
にして押出し加工性を評価した結果(4444)であっ
た。
によるCHRの製造法によれば、修飾を行わない従来の
重合触媒を使用した場合に比べ、重合反応性に不利な結
果を与えることなく、ムーニー粘度や加硫物性も従来の
CHRと同等のものが得られ、加えてウォーレス硬度と
押出し加工性が大幅に改善されていることが明らかであ
る。
加工性の改善されたクロルヒドリンラバーを得ることが
できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 第1成分としてアルミニウムアルコキサ
イド、第2成分としてハロゲン化ケイ素、第3成分とし
て(a)リン酸エステル又は(b)オキシハロゲン化リ
ンもしくは無水リン酸とアルコールとの混合物よりなる
3成分を反応して得た加熱縮合生成物に対し、アンモニ
ア及び/又は下記一般式(c)〜(i)で示される含窒
素有機塩基化合物の1種又は2種以上を外数で0.5〜
40重量%吸着させて得られる修飾型重合触媒の存在
下、エピクロルヒドリン又はエピクロルヒドリンとアリ
ルグリシジルエーテルとを脂肪族もしくは脂環族の炭化
水素溶媒中で重合させることを特徴とするクロルヒドリ
ンラバーの製造法。 NR1 3 (c) 【化1】 (但し、式中R1 は水素原子、炭素数1〜8のアルキル
基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表
し、互いに同一又は異なっていてもよい。また(c)式
中、2個のR1 が結合して環状構造をとっていてもよ
い。R2 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基又
はアルケニルオキシ基を表し、互いに同一又は異なって
いてもよい。R 3 は水素原子、メチル基又はエチル基を
表す。X,Yは窒素原子又はCH基であり、少なくとも
一方は窒素原子である。) 【化2】 (但し、式中p及びqは0〜4の整数でp+q=3又は
4、r又はsは0又は1の整数を表し、2個の環は互い
に共役芳香族性の構造を有する。) - 【請求項2】 加熱縮合生成物の炭素含有量が15〜3
5重量%である請求項1に記載のクロルヒドリンラバー
の製造法。 - 【請求項3】 第1成分としてアルミニウムイソプロポ
キシド、第2成分として四塩化ケイ素、第3成分として
トリブチルホスフェートを反応して得た加熱縮合生成物
を用いる請求項1又は2に記載のクロルヒドリンラバー
の製造法。 - 【請求項4】 含窒素有機塩基化合物がN,N′−ジメ
チルアニリン、N,N′−ジエチルアニリン、トリエチ
ルアミン、n−ブチルアミン、ピリジン又はキノリンで
ある請求項1〜3のいずれかに記載のクロルヒドリンラ
バーの製造法。
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---|---|---|---|
JP11799194A JP3218860B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | クロルヒドリンラバーの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11799194A JP3218860B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | クロルヒドリンラバーの製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07324129A true JPH07324129A (ja) | 1995-12-12 |
JP3218860B2 JP3218860B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=14725329
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11799194A Expired - Lifetime JP3218860B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | クロルヒドリンラバーの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3218860B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6159389A (en) * | 1998-03-24 | 2000-12-12 | Daiso Co., Ltd. | Polyether copolymer and crosslinked solid polymer electrolyte |
US6878491B1 (en) | 1998-10-13 | 2005-04-12 | Daiso Co., Ltd. | Solid polymer electrolyte and use thereof |
EP1956037A1 (de) * | 2007-02-09 | 2008-08-13 | Basf Se | Verfahren zur anionischen Polymerisation von Epoxiden und Oxetanen |
JP2012517519A (ja) * | 2009-02-11 | 2012-08-02 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 延性ポリマーバインダー及び該バインダーを使用する電池構成成分 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP11799194A patent/JP3218860B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
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US6159389A (en) * | 1998-03-24 | 2000-12-12 | Daiso Co., Ltd. | Polyether copolymer and crosslinked solid polymer electrolyte |
US6878491B1 (en) | 1998-10-13 | 2005-04-12 | Daiso Co., Ltd. | Solid polymer electrolyte and use thereof |
EP1956037A1 (de) * | 2007-02-09 | 2008-08-13 | Basf Se | Verfahren zur anionischen Polymerisation von Epoxiden und Oxetanen |
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US9056944B2 (en) | 2009-02-11 | 2015-06-16 | Dow Global Technologies Llc | Ductile polymer binders and battery components using the same |
JP2016041810A (ja) * | 2009-02-11 | 2016-03-31 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 延性ポリマーバインダー及び該バインダーを使用する電池構成成分 |
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