JPH07324042A - 炭化水素溶剤の製造方法 - Google Patents

炭化水素溶剤の製造方法

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JPH07324042A
JPH07324042A JP13834594A JP13834594A JPH07324042A JP H07324042 A JPH07324042 A JP H07324042A JP 13834594 A JP13834594 A JP 13834594A JP 13834594 A JP13834594 A JP 13834594A JP H07324042 A JPH07324042 A JP H07324042A
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extraction
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JP13834594A
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Hiromi Sato
弘美 佐藤
Yoshimi Otsuka
好美 大塚
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Eneos Corp
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の蒸留操作により高純度のシクロペンタ
ンなどの炭化水素溶剤を製造する方法を提供する。 【構成】 (I)選択的水素化処理物1を極性有機溶剤
による液液抽出塔3に導入し、ラフィネート4と抽出液
流I 5を得る工程、(II)抽出液流I 5を抽出蒸留塔6
に導入し、軽質炭化水素流7と抽出液流II 8を得る工
程、(III)抽出液流II 8を第1の蒸留塔9に導入し、
極性有機溶剤流と芳香族炭化水素流10とに分離する工
程、および(IV)軽質炭化水素流7の一部7bを液液抽
出塔3に還流するとともに、他部7aを第2の蒸留塔1
1に導入し、シクロペンタン留分12を高純度に含有す
る炭化水素溶剤を回収する工程からなる炭化水素溶剤の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シクロペンタンやメチ
ルシクロペンタンを高純度に含有する炭化水素溶剤の製
造方法に関するものである。さらに詳しくは、簡単な蒸
留操作により高純度のシクロペンタンやメチルシクロペ
ンタンを製造することができる炭化水素溶剤の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、硬質ウレタンの発泡剤にはフロン
系溶剤が使用されていたが、近年のフロン規制に伴い、
その使用が制限されつつある。そのため、代替品として
シクロペンタン溶剤が提案されており、高純度のシクロ
ペンタンの需要が旺盛になりつつある。従来のシクロペ
ンタンの製法は、例えば特開平2−300291号公報
に提案されているが、必ずしも高純度のシクロペンタン
を製造する方法とはいえない。上記公報に記載された方
法は、BTX(ベンゼン、トルエンおよびキシレン)製
造の際の副生物であるラフィネートを通常の蒸留により
製造する方法である。しかしながら、原料がラフィネー
トであるため、必然的に沸点の近接するパラフィンやイ
ソパラフィンを一定量以上含んでおり、従って、通常の
蒸留操作でシクロペンタンの純度を向上させるには限界
がある。
【0003】
【発明が解決する課題】上述の事情に鑑み、本発明者ら
は通常の蒸留操作により高純度のシクロペンタンなどの
炭化水素溶剤を製造する方法を研究し、本発明を完成し
た。
【0004】
【課題を解決する手段】すなわち、本発明の第1は、下
記工程(I)、(II)、(III)および(IV)からなるこ
とを特徴とする炭化水素溶剤の製造方法に関する。
(I)石油系炭化水素の熱分解により低級オレフィンを
製造する際に副生する熱分解ガソリンおよび/または接
触改質により芳香族炭化水素の含有量を高めた接触改質
ガソリンの選択的水素化処理物を、極性有機溶剤による
液液抽出塔に導入し、塔頂からラフィネートを、塔底か
ら抽出液流をそれぞれ抜き出す工程、(II)液液抽出塔
から抜き出した抽出液流を抽出蒸留塔に導入し、塔頂か
ら軽質炭化水素流を、塔底から極性有機溶剤を含む抽出
液流をそれぞれ抜き出す工程、(III)極性有機溶剤を
含む抽出液流を第1の蒸留塔に導入し、極性有機溶剤流
と芳香族炭化水素流とに分離する工程、ならびに(IV)
抽出蒸留塔の塔頂から抜き出した軽質炭化水素流の一部
を液液抽出塔に還流するとともに、他部を第2の蒸留塔
に導入し、シクロペンタンおよび/またはメチルシクロ
ペンタンを高純度に含有する炭化水素溶剤を回収する工
程。また本発明の第2は、下記工程(I)、(II)、(I
II)、(IV)および(V)からなることを特徴とする炭
化水素溶剤の製造方法に関する。(I)石油系炭化水素
の熱分解により低級オレフィンを製造する際に副生する
熱分解ガソリンおよび/または接触改質により芳香族炭
化水素の含有量を高めた接触改質ガソリンの選択的水素
化処理物を、極性有機溶剤による液液抽出塔に導入し、
塔頂からラフィネートを、塔底から抽出液流をそれぞれ
抜き出す工程、(II)液液抽出塔から抜き出した抽出液
流を抽出蒸留塔に導入し、塔頂から軽質炭化水素流を、
塔底から極性有機溶剤を含む抽出液流をそれぞれ抜き出
す工程、(III)極性有機溶剤を含む抽出液流を第1の
蒸留塔に導入し、極性有機溶剤流と芳香族炭化水素流と
に分離する工程、(IV)抽出蒸留塔の塔頂から抜き出し
た軽質炭化水素流の一部を液液抽出塔に還流するととも
に、他部を第2の蒸留塔に導入し、シクロペンタンおよ
び/またはメチルシクロペンタンを高純度に含有する炭
化水素溶剤を回収する工程、ならびに(V)液液抽出塔
の塔頂から抜き出したラフィネートから、第3の蒸留塔
によりイソパラフィンおよび/またはナフテンを含有す
る炭化水素溶剤を回収する工程。
【0005】以下、本発明をさらに説明する。 工程(I):熱分解の原料である石油系炭化水素として
は、例えばナフサ、軽油、天然ガス、原油、重油などが
例示される。石油系炭化水素の熱分解は、管状分解炉
法、熱媒体分解法、接触分解法などのいずれの方法によ
っても行うことができる。上記石油系炭化水素を上記管
状分解炉法などにより、700℃以上の高温で熱分解す
ることにより、エチレンやプロピレンなどの低級オレフ
ィンを製造するが、このとき副生油として沸点範囲35
〜200℃の成分を主とするいわゆる熱分解ガソリンが
得られる。そのほか、オクタン価向上などのために白金
またはパラジウム触媒の存在下に芳香族炭化水素の含有
量を高めたいわゆる接触改質ガソリン、またはこれと熱
分解ガソリンとの混合物も工程(I)の原料とすること
ができる。
【0006】選択的水素化処理とは、オレフィン系炭化
水素や硫黄分などの不純物を選択的に水素化する処理方
法であり、1段水素化や2段以上の多段水素化を採用す
ることができる。例えば第1段階ではパラジウム系また
はニッケル系触媒を使用し、第2段階ではコバルト・モ
リブデン系触媒を使用して2段水素化処理を行うことが
できる。水素化の条件は、通常、反応温度50〜450
℃、好ましくは100〜350℃;反応圧力25〜50
0kg/cm2G、好ましくは30〜100kg/cm2G;液空間速
度(LHSV)1〜30hr-1、好ましくは1〜10h
r-1;水素ガス流量20〜500Nm3/kl-oil、好ましく
は150〜300Nm3/kl-oil である。なお、水素化処
理に先立ち、必要に応じて熱分解ガソリン、接触改質ガ
ソリンまたはこれらの混合物から軽質分、例えばC5
分や、重質留分、例えばC9以上の留分を除去すること
ができる。上記のように熱分解ガソリン、接触改質ガソ
リンまたはこれらの混合物に選択的水素化処理を行うこ
とにより、飽和炭化水素と芳香族炭化水素との混合物か
らなる選択的水素化処理物が得られる。
【0007】熱分解ガソリン、接触改質ガソリンまたは
これらの混合物を選択的に水素化した水素化処理物を、
次いで極性有機溶剤による液液抽出塔に導入する。液液
抽出のための極性有機溶剤としては、芳香族炭化水素に
対する溶解性が高く非芳香族炭化水素に対する溶解性が
低い極性有機溶剤であれば任意のものを使用することが
できる。通常の抽出溶剤としては、スルホラン、エチレ
ングリコール類、N−メチルピロリドン、ジメチルスル
ホキシド、ホルミルモルホリンなどが例示される。好ま
しくはスルホランである。適宜に水分を共存させて抽出
効率などを調整することもできる。極性有機溶剤による
液液抽出の方法としては、スルホランを使用するスルホ
ラン法、エチレングリコール類を使用するユデックス
法、N−メチルピロリドンを使用するアロソルバン法、
ジメチルスルホキシドを使用するDMSO法、ホルミル
モルホリンを使用するホルメックス法などが例示され
る。好ましくはスルホランを使用するスルホラン法であ
る。
【0008】以下、スルホラン法の例について説明す
る。前述の選択的水素化処理物は、液液抽出塔の下部へ
送入され、塔頂部より送入されるスルホラン溶剤と塔内
において向流で液液接触し、主として選択的水素化処理
物中の芳香族炭化水素がスルホラン中に抽出される。溶
剤および主たる抽出物の芳香族炭化水素からなる抽出液
流(いわゆるリッチソルベント)は、抽出塔の塔底から
抜き出される。また塔頂からは、抽出残油であるラフィ
ネートが抜き出される。上記液液抽出塔は好ましくは向
流多段抽出塔であり、例えば向流回転円板抽出塔が用い
られる。その操作条件は、スルホラン/選択的水素化処
理物の容量比0.5〜10、例えば2.6;抽出温度50
〜150℃、例えば70℃とすることができる。操作圧
力(塔底)は、液液抽出のための液相を保つに十分な圧
力とする。従って、3〜10kg/cm2、例えば5kg/cm2
ある。
【0009】工程(II):溶剤および主たる抽出物の芳
香族炭化水素からなる抽出液流(いわゆるリッチソルベ
ント)を、抽出蒸留塔の上部に送入する。抽出蒸留塔に
おいては、芳香族炭化水素とともに抽出された軽質炭化
水素を、リッチソルベントから抽出蒸留によって分離
し、塔頂から抜き出す。塔頂から抜き出された軽質炭化
水素流には、実質的に極性有機溶剤は含まれていない。
一方、抽出蒸留塔の塔底からは、スルホランと芳香族炭
化水素とからなる抽出液流が抜き出される。抽出蒸留塔
の操作条件として、抽出蒸留温度(塔底)は50〜20
0℃、例えば160℃である。操作圧力は、高すぎると
極性有機溶剤の劣化などを生じる懸念があるので、わず
かな加圧状態にすることが好ましく、塔底圧力として1
0kg/cm2以下、例えば1.5kg/cm2とすることができ
る。
【0010】工程(III):抽出蒸留塔の塔底から抜き
出したスルホランと芳香族炭化水素とからなる抽出液流
を、第1の蒸留塔に供給してスルホランと芳香族炭化水
素とに蒸留分離する。得られた芳香族炭化水素流から、
適宜のBTX蒸留装置により高純度のベンゼン、トルエ
ンおよびキシレンをそれぞれ分離して取得する。スルホ
ランと芳香族炭化水素とは沸点差が大きいために、第1
の蒸留塔における蒸留分離は容易に行うことができる。
この際回収されるスルホランは、必要に応じ適宜に精製
して液液抽出塔へ循環する。第1の蒸留塔の操作条件と
して、蒸留温度(塔底)は100〜200℃、例えば1
60℃とすることができる。操作圧力は、過熱による溶
剤の劣化を防止するために減圧とする。塔底圧力として
100〜600mmHg の範囲、例えば300mmHg とする
ことができる。
【0011】工程(IV):抽出蒸留塔の塔頂から抜き出
した軽質炭化水素流を、液液抽出塔の塔底に還流する。
この還流を行うことにより、抽出塔から重質非芳香族炭
化水素の含有量の少ない抽出液流が得られる。すなわ
ち、芳香族炭化水素とともにスルホラン中に抽出された
軽質炭化水素を還流することにより、抽出塔内における
軽質炭化水素の割合が相対的に増大し、その結果抽出塔
から重質非芳香族炭化水素の含量が少ない抽出液流が得
られる。
【0012】さらに、本発明者らは、この抽出蒸留塔塔
頂からの軽質炭化水素流が著しい特徴を有することを見
出した。すなわち、軽質炭化水素流中には、脂肪族炭化
水素の含有量が少なく、脂環族炭化水素が多く含まれて
いる。脂環族炭化水素は、主としてシクロペンタンやメ
チルシクロペンタンからなる。液液抽出塔の塔頂から抜
き出されるラフィネート中にも、シクロペンタンやメチ
ルシクロペンタンは含まれているが、ラフィネートの場
合にはこれらの沸点に近接する沸点を有する脂肪族炭化
水素が多い。前述の特開平2−300291号公報に提
案されているラフィネートを用いる方法が、必ずしも高
純度のシクロペンタン溶剤の製法とはいい難いのはこの
理由による。一方、抽出蒸留塔の塔頂から抜き出した軽
質炭化水素流においては、シクロペンタンやメチルシク
ロペンタンの沸点に近接する沸点を有する脂肪族炭化水
素がラフィネートと比較するとはるかに少ない。なお、
この軽質炭化水素流にはベンゼンなどの軽質芳香族炭化
水素も含まれているが、シクロペンタンやメチルシクロ
ペンタンはベンゼンなどとは沸点が十分離れているの
で、これらの分離は容易である。従って、抽出蒸留塔塔
頂からの軽質炭化水素流を利用すれば、特に高度の精密
蒸留操作を行わなくても、通常の蒸留操作により極めて
高純度のシクロペンタンまたはメチルシクロペンタンを
容易に回収することができる。例えば、90重量%以
上、好ましくは95重量%以上の高い純度で回収するこ
とが可能である。前述のように、ベンゼンとは沸点が十
分離れており、その分離除去は容易であるため、ベンゼ
ンなどの軽質芳香族炭化水素は実質的に含まれていな
い。従って、本発明において、抽出蒸留塔の塔頂から抜
き出した軽質炭化水素流の一部を抽出塔へ環流するとと
もに、他部を第2の蒸留塔に導入し、より軽質な脂肪族
炭化水素やベンゼンなどの軽質芳香族炭化水素を分離除
去すれば、容易に高純度のシクロペンタンまたはメチル
シクロペンタンを得ることができる。この蒸留は、前述
の通り特に高度の精密な蒸留装置とする必要はなく、通
常の蒸留段数を有する蒸留装置で十分である。第2の蒸
留塔により分離除去したより軽質な脂肪族炭化水素やベ
ンゼンなどの軽質芳香族炭化水素は、好ましくは、前記
還流とともにまたは別途に、抽出塔へ還流する。
【0013】上記還流における還流比は、ベンゼン、ト
ルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素に要求される純
度に応じて適宜に決定することができる。例えば、還流
/選択的水素化処理物の比が0.1〜20(容量比)、
例えば1.0とすることができる。また、抽出蒸留塔の
塔頂から抜き出した軽質炭化水素流において、還流に用
いる量と溶剤製造のために蒸留する量との割合は、同様
にベンゼン、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素
に要求される純度に応じて適宜に決定することができ
る。例えば1:99〜99:1(重量比)の範囲とする
ことができる。
【0014】工程(V):液液抽出塔の塔頂から抜き出
したラフィネートから、蒸留工程によりイソパラフィン
を含有する炭化水素溶剤を回収する。イソパラフィンと
しては、イソヘキサンを高純度で回収することが可能で
ある。前記工程(IV)において、抽出蒸留塔の塔頂から
抜き出した軽質炭化水素流の一部を液液抽出塔に還流す
るとともに、他部を蒸留してシクロペンタンおよび/ま
たはメチルシクロペンタンを高純度に含有する炭化水素
溶剤を回収することにより、液液抽出塔の塔頂からのラ
フィネート中に含まれるシクロペンタンやメチルシクロ
ペンタンの含有量が低減する結果となり、ラフィネート
中のイソパラフィン含有量が相対的に増大する。このた
め、簡単な蒸留操作により高純度のイソパラフィン、例
えばイソヘキサンを得ることができる。
【0015】上述のようにして製造されるシクロペンタ
ン、メチルシクロペンタンは、極めて高純度であるた
め、硬質ウレタン発泡のための発泡剤として好適であ
る。そのほか、イソヘキサンも含め、化学原料、あるい
はゴム揮発油、塗料、接着剤、抽出溶剤、脱脂溶剤、農
薬、インキおよびドライクリーニングなどの各種溶剤ま
たは機械、電子および電機部品の洗浄溶剤などに使用す
ることができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述する。 <実施例>図1は、使用した溶剤製造装置の概略系統図
である。まず、エチレン、プロピレン製造のためのナフ
サクラッカーから得た熱分解ガソリンを、パラジウム系
触媒/コバルト・モリブデン系触媒を用いて選択的に2
段水素化処理を行った。得られた選択的水素化処理物1
を、スルホラン2を用いる液液抽出塔3に導入した。塔
頂からラフィネート4、塔底から抽出液流I 5をそれぞ
れ抜き出した。液液抽出の条件は以下の通りである。 スルホラン/選択的水素化処理物の容量比:2.6 抽出温度:70℃ 操作圧力(塔底):5kg/cm2 抽出液流I 5を抽出蒸留塔6へ導入し、抽出蒸留塔6の
塔頂から軽質炭化水素流7を抜き出し、一方、塔底から
スルホランとベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素からなる抽出液流II 8を抜き出した。抽出
蒸留塔6の操作条件は以下の通りである。 抽出蒸留温度(塔底):160℃ 塔底圧力:1.5kg/cm2 塔底から抜き出した抽出液流II 8を第1蒸留塔9に導
入し、溶剤のスルホラン 2aとベンゼン、トルエンお
よびキシレンからなる芳香族炭化水素流10に分離し
た。第1蒸留塔9の操作条件は以下の通りである。 蒸留温度(塔底):160℃ 塔底圧力:300mmHg 抽出蒸留塔6から抜き出した軽質炭化水素流7からその
一部7aを常法の蒸留方法による第2蒸留塔11に供給
し、シクロペンタン留分12を回収した。軽質炭化水素
流7の残部は、液液抽出塔3への還流7bとして用い
た。還流の条件は以下の通りである。 還流/選択的水素化処理物の比:1.0(容量比) なお、抽出蒸留塔の塔頂から抜き出した軽質炭化水素流
のうち、還流に用いた量と溶剤製造のための残余の軽質
炭化水素の量との比は15:1(重量比)であった。更
に、液液抽出塔3の塔頂から抜き出したラフィネート4
を、第3の蒸留塔(図示せず)に供給してイソヘキサン
留分を回収した。シクロペンタン留分およびイソヘキサ
ン留分の分析結果をそれぞれ表1および表2に示す。
【0017】<比較例>抽出蒸留塔6の塔頂から抜き出
した軽質炭化水素流7をすべて還流した他は実施例と同
様にして行った。液液抽出塔3の塔頂から抜き出したラ
フィネート4を、前記第2蒸留塔11と同様の蒸留性能
を有する蒸留塔(図示せず)に供給して蒸留することに
よりシクロペンタン留分およびイソヘキサン留分を回収
した。これらの分析結果をそれぞれ表1および表2に示
す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表に示すように、本発明の方法に従い、抽
出蒸留塔の塔頂から抜き出した軽質炭化水素流を用いる
ことによって、ラフィネートを利用する方法よりも高純
度のシクロペンタンを得ることができる。また、本発明
の方法によれば、ラフィネートからより高純度のイソヘ
キサンが得られる。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ラフィネートを
利用する方法よりも高純度のシクロペンタンまたはメチ
ルシクロペンタンを得ることができる。また、軽質炭化
水素流の一部を還流するとともに、他部を抜き出してシ
クロペンタンなどを除くために、本発明の方法によるラ
フィネートからは、より高純度のイソパラフィン、たと
えばイソヘキサンを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶剤製造装置の概略系統図である。
【符号の説明】
1 選択的水素化処理物 2、2a スルホラン 3 液液抽出塔 4 ラフィネート 5 抽出液流I 6 抽出蒸留塔 7、7a 軽質炭化水素流 7b 還流 8 抽出液流II 9 第1蒸留塔 10 芳香族炭化水素流 11 第2蒸留塔 12 シクロペンタン留分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程(I)、(II)、(III)および
    (IV)からなることを特徴とする炭化水素溶剤の製造方
    法、(I)石油系炭化水素の熱分解により低級オレフィ
    ンを製造する際に副生する熱分解ガソリンおよび/また
    は接触改質により芳香族炭化水素の含有量を高めた接触
    改質ガソリンの選択的水素化処理物を、極性有機溶剤に
    よる液液抽出塔に導入し、塔頂からラフィネートを、塔
    底から抽出液流をそれぞれ抜き出す工程、(II)液液抽
    出塔から抜き出した抽出液流を抽出蒸留塔に導入し、塔
    頂から軽質炭化水素流を、塔底から極性有機溶剤を含む
    抽出液流をそれぞれ抜き出す工程、(III)極性有機溶
    剤を含む抽出液流を第1の蒸留塔に導入し、極性有機溶
    剤流と芳香族炭化水素流とに分離する工程、ならびに
    (IV)抽出蒸留塔の塔頂から抜き出した軽質炭化水素流
    の一部を液液抽出塔に還流するとともに、他部を第2の
    蒸留塔に導入し、シクロペンタンおよび/またはメチル
    シクロペンタンを高純度に含有する炭化水素溶剤を回収
    する工程。
  2. 【請求項2】 下記工程(I)、(II)、(III)、(I
    V)および(V)からなることを特徴とする炭化水素溶剤
    の製造方法、(I)石油系炭化水素の熱分解により低級
    オレフィンを製造する際に副生する熱分解ガソリンおよ
    び/または接触改質により芳香族炭化水素の含有量を高
    めた接触改質ガソリンの選択的水素化処理物を、極性有
    機溶剤による液液抽出塔に導入し、塔頂からラフィネー
    トを、塔底から抽出液流をそれぞれ抜き出す工程、(I
    I)液液抽出塔から抜き出した抽出液流を抽出蒸留塔に
    導入し、塔頂から軽質炭化水素流を、塔底から極性有機
    溶剤を含む抽出液流をそれぞれ抜き出す工程、(III)
    極性有機溶剤を含む抽出液流を第1の蒸留塔に導入し、
    極性有機溶剤流と芳香族炭化水素流とに分離する工程、
    (IV)抽出蒸留塔の塔頂から抜き出した軽質炭化水素流
    の一部を液液抽出塔に還流するとともに、他部を第2の
    蒸留塔に導入し、シクロペンタンおよび/またはメチル
    シクロペンタンを高純度に含有する炭化水素溶剤を回収
    する工程、ならびに(V)液液抽出塔の塔頂から抜き出
    したラフィネートから、第3の蒸留塔によりイソパラフ
    ィンおよび/またはナフテンを含有する炭化水素溶剤を
    回収する工程。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11315038A (ja) * 1998-03-05 1999-11-16 Ec Erdoelchemie Gmbh シクロペンタン及び/又はシクロペンテンを単離する方法
CN116082113A (zh) * 2023-03-13 2023-05-09 新疆天利石化股份有限公司 一种加氢碳九轻组分生产高纯环戊烷与甲基环戊烷的方法

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