JPH07323538A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH07323538A
JPH07323538A JP12113794A JP12113794A JPH07323538A JP H07323538 A JPH07323538 A JP H07323538A JP 12113794 A JP12113794 A JP 12113794A JP 12113794 A JP12113794 A JP 12113794A JP H07323538 A JPH07323538 A JP H07323538A
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JP
Japan
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carrier
recording head
ink
recording
contact electrode
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JP12113794A
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English (en)
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Tsutomu Kawai
力 河合
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 往復移動する記録ヘッドへの信号や電力の供
給にフレキシブルケーブルを使用しないことによって、
信頼性の向上および装置の小型化を図る。 【構成】 記録信号に応じてインクを吐出する記録ヘッ
ド11が一体化されたキャリア1は、ガイドレールを兼
ねる主インクタンク3に摺動自在に嵌合し、矢印A方向
に往復移動される。主インクタンク3の外周面には、キ
ャリア1の移動方向に沿って導電性部材からなるスリッ
プライン3aが形成される。キャリア1には、記録ヘッ
ド11に電気的に接続され、かつ、スリップライン3a
と接触するコンタクト電極4が設けられる。記録ヘッド
11を駆動するための記録信号や駆動電力は、スリップ
ライン3aおよびコンタクト電極4を経由して記録ヘッ
ド11に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを記録ヘッドの
吐出口から吐出させて記録を行なうインクジェット記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記
録装置は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板
等の被記録材上にドットパターンからなる画像を形成す
るように構成されている。
【0003】上記記録装置は、記録方式によりインクジ
ェット記録装置、ワイヤードット記録装置、サーマル記
録装置、レーザビーム記録装置に分けることができ、そ
のうちのインクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出
口から記録液(インク)滴を吐出飛翔させ、これを被記
録材に付着させて記録するように構成されている。
【0004】上記インクジェット記録装置は騒音の発生
が極めて少なく、かつ、高速記録が可能であり、しかも
特別な特性の被記録材を必要とせずに普通紙を使用でき
る等、多くの利点を有しており、種々のタイプの記録ヘ
ッドおよびインクジェット記録装置が提案されている。
【0005】中でも熱エネルギーをインクに作用させ
て、熱膨張による圧力を利用してインク滴を吐出させる
方式(バブルジェット方式)の記録ヘッドは、記録信号
に対する応答性がよく、吐出口の高密度化が容易である
等の利点を有している。
【0006】以下に、上述した従来のインクジェット記
録装置の一例について図9を参照して説明する。図9
は、従来のインクジェット記録装置の概略構成図であ
る。図9において、記録ヘッド111とインクタンク
(不図示)とが一体となったキャリア101は、ガイド
レール103に矢印A方向に摺動自在に嵌合されてい
る。記録ヘッド111には複数の吐出口111aが設け
られ、インクタンクから供給されたインクは、これら吐
出口111aから吐出される。一方、キャリア101の
一部位に結合されたワイヤ106が従動プーリ108と
駆動プーリ(不図示)との間に掛け回され、駆動モータ
(不図示)により駆動プーリを回転させることで、キャ
リア101が矢印A方向に往復移動される構成となって
いる。そして、キャリア101を往復移動させながら、
記録信号に基づいて記録ヘッド111の吐出口111a
からインクを吐出させることで、被記録材(不図示)に
記録が行なわれる。
【0007】また、記録ヘッド111への記録信号や駆
動電力の供給はコネクタ102aを介して接続されたフ
レキシブルケーブル102より行なわれ、キャリア10
1のインクタンク内のインクがなくなったら、記録ヘッ
ド111からフレキシブルケーブル102取り外してキ
ャリア101を交換できるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のインクジェット記録装置では、往復移動する記
録ヘッドへの記録信号や駆動電力の供給にフレキシブル
ケーブルを使用しているので、以下に示すような問題点
があった。 (1)記録ヘッドの交換時にはコネクタの着脱操作が必
要であり、その作業が煩雑で、しかもコネクタの接触不
良も出易かった。 (2)記録ヘッドの往復移動に伴いフレキシブルケーブ
ルの屈曲が繰り返されるので、記録ヘッドの移動負荷が
増加および変動するとともに、フレキシブルケーブルの
損傷や耐久性が問題となっていた。フレキシブルケーブ
ルの損傷をなくし、モータ制御性を向上させ、耐久性を
向上させるためには、フレキシブルケーブルを、記録ヘ
ッドの往復移動幅に応じて余裕を持った長さにして屈曲
半径を大きくし、しかも周囲の部材との接触もできるだ
け避けなければならないので、その分のスペースが余分
に必要になり、記録装置の大型化を招いてしまう。
【0009】そこで本発明は、往復移動する記録ヘッド
への信号や電力の供給にフレキシブルケーブルを使用し
ないことによって、信頼性が向上し、しかも小型のイン
クジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のインクジェット記録装置は、記録信号に応じて
インクを吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載
し、ガイドレールに案内されて往復移動するキャリアと
を有するインクジェット記録装置において、前記ガイド
レールの表面に前記キャリアの移動方向に沿って形成さ
れた、前記記録ヘッドに記録信号や駆動電力を供給する
ためのライン状電極と、前記キャリアに対して固定され
て前記記録ヘッドと電気的に接続され、前記ライン状電
極と常に接触するコンタクト電極とを有することを特徴
とする。
【0011】また、前記コンタクト電極は、前記ライン
状電極に対して複数箇所の接点を有するものでもよく、
この場合、前記コンタクト電極の形状は、前記キャリア
の移動方向に垂直な面に対称であってもよいし、コンタ
クト電極は記録ヘッドに直接設けられているものであっ
てもよい。
【0012】さらに、前記記録ヘッドは、インクを吐出
するために利用される熱エネルギーを発生するための電
気熱変換体を備えているものとしてもよい。
【0013】この場合、前記記録ヘッドは、前記電気熱
変換体によって印加される熱エネルギーにより、インク
に生じる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させ
るものとしてもよい。
【0014】
【作用】上記のとおり構成された本発明のインクジェッ
ト記録装置では、ライン状電極がガイドレールの表面に
キャリアの移動方向に沿って形成されるとともに、キャ
リアに対して固定されて記録ヘッドと電気的に接続され
たコンタクト電極がライン状電極と接触して設けられて
いるので、往復移動する記録ヘッドへの記録信号や駆動
電力は、これらライン状電極およびコンタクト電極を介
して供給される。その結果、記録ヘッドに前記信号や電
力を供給するためにフレキシブルケーブルを用いる必要
がなくなり、フレキシブルケーブルを使用することに起
因する様々な不具合が解消される。
【0015】また、コンタクト電極が、ライン状電極に
対して複数箇所の接点を有することで、コンタクト電極
とライン状電極との電気的な接続の信頼性が向上する。
このとき、さらにコンタクト電極の形状を、キャリアの
移動方向に垂直な面に対称とすることで、キャリアの往
方向への移動時と復方向への移動時とでの、コンタクト
電極とライン状電極との接触条件は同一になる。そのた
め、双方向でのコンタクト電極のライン状電極との摺動
性が安定し、往復印字精度が向上する。
【0016】さらに、コンタクト電極を記録ヘッドに直
接設けることで、コンタクト電極を含むキャリアの構成
が簡単になり、キャリアの小型化が図られる。また、記
録ヘッドに対するコンタクト電極の位置精度も向上す
る。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0018】(第1実施例)図1は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第1実施例の概略構成図であり、図2
は、図1に示したインクジェット記録装置の主インクタ
ンクとキャリアとの嵌合部の断面図である。
【0019】図1および図2に示すように、記録ヘッド
11とサブインクタンク12とが一体となったキャリア
1には貫通孔が設けられ、この貫通孔に、内部にインク
が収容された円筒状の主インクタンク3が摺動自在に挿
通される。キャリア1には、回転自在に軸支された従動
プーリ8とキャリアモータ9の回転軸に取り付けられた
駆動プーリ7とに掛け回されたワイヤ6の一部位が、ワ
イヤホルダ13において結合されており、キャリアモー
タ9を駆動してワイヤ6を回転させることにより、キャ
リア1が矢印A方向に往復移動される。また、キャリア
1の移動時のキャリア1の回転を防止するために、主イ
ンクタンク3に向けて突出する回り止めピン14をキャ
リア1に設け、この回り止めピン14を、主インクタン
ク3の軸方向に沿って主インクタンク3の外周面に形成
された回り止め溝3bに係合させている。以上の説明か
ら明らかなように、主インクタンク3はキャリア1のガ
イドレールを兼ねている。
【0020】主インクタンク3の一端部には、中間部で
キャリア1の側面に向けて折れ曲がったL字状の注射針
10が設けられており、この注射針10の中空部は主イ
ンクタンク3の内部と連通している。一方、キャリア1
の側面には、サブインクタンク12の開口部を覆うゴム
製のシート栓12aが設けられている。シート栓12a
は、キャリア1が主インクタンク3の一端部に移動した
ときに、注射針10と当接する位置に設けられている。
【0021】キャリア1が主インクタンク3の一端部に
移動すると、注射針10がシート栓12aを突き破り、
注射針10を介して主インクタンク3内のインクがサブ
タンク12に導かれ、キャリア1へインクが供給され
る。このように、容量の大きな主インクタンク3と容量
の小さなサブインクタンク12とを別々にし、サブイン
クタンク12へのインクの供給に注射針10を用いるこ
とで、キャリア1へのインク供給動作以外のときのイン
クの漏れを防止することができる。また、主インクタン
ク3がキャリア1のガイドレールを兼ねているので、記
録装置内のスペースが有効に利用される。
【0022】記録ヘッド11はキャリア1のヘッド基台
(不図示)に装着されており、インクを吐出するための
複数の吐出口11aを有する。ここで、記録ヘッド11
について図3を参照して説明する。
【0023】図3に示すように複数の吐出口11aは、
被記録材(不図示)と所定の間隔をおいて対面する吐出
口面11bに所定のピッチで形成されており、共通液室
11cと各吐出口11aとを連通する各液路11dの壁
面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための
電気熱変換体(発熱抵抗体など)11eが配設されてい
る。電気熱変換体11eは電極(不図示)を介して通電
され、これら電気熱変換体11eや電極は、記録ヘッド
11を構成するヘッド基板11f上に、半導体製造プロ
セスにより成膜形成される。共通液室11cはサブイン
クタンク12(図1参照)と連通しており、共通液室1
1cにはサブインクタンク12からインクが供給される
構成となっている。
【0024】サブインクタンク12から共通液室11c
に供給されて一時的に貯えられたインクは、毛管現象に
より液路11dに侵入し、吐出口11aでメニスカスを
形成して液路11dを満たした状態を保つ。このとき、
電極を介して電気熱変換体11eが通電されて発熱する
と、電気熱変換体11e上のインクが急激に加熱されて
液路11d内に気泡が発生し、この気泡の膨張により吐
出口11aからインクが吐出される。
【0025】ここでは、エネルギーを発生させるエネル
ギー発生素子として、電気熱変換体11eを示したが、
これに限らず、瞬間的に吐出圧力を加える機械的エネル
ギーを発生する圧電素子を用いてもよい。
【0026】次に、記録ヘッド11に記録信号や駆動電
力を供給するための電気配線について、再び図1および
図2を参照して説明する。
【0027】主インクタンク3の外周面には、キャリア
1の移動方向に沿って、ライン状電極としての複数のス
リップライン3aが埋設されている。各スリップライン
3aはそれぞれ導電性部材からなり、主インクタンク3
の一端に固定されたフレキシブル基板等の中継基板5を
介して、記録ヘッド11の駆動を制御するための制御基
板(不図示)に電気的に接続されている。
【0028】一方、キャリア1の主インクタンク3との
嵌合部には、各スリップライン3aに対応して複数のコ
ンタクト電極が設けられている。各コンタクト電極4
は、それぞれ記録ヘッド11のヘッド基板11f(図3
参照)に電気的に接続されてキャリア1に固定されてい
るコンタクト電極基板4aに電気的に接続されている。
また、各コンタクト電極4は、それぞれ先端部がスリッ
プライン3aへ向けて付勢された、ばね性を有する導電
性部材からなり、常時スリップライン3aに当接してい
る。
【0029】これにより各コンタクト電極4と各スリッ
プライン3aとは、キャリア1が往復移動しても常に互
いに電気的に接続されており、フレキシブルケーブルを
用いずに記録ヘッド11へ記録信号や駆動電力を供給す
ることができる。その結果、フレキシブルケーブルのた
めのスペースも必要なくなり、記録装置の小型化が達成
される。また、フレキシブルケーブルを用いないことに
よりキャリア1への負荷を増加させる要素がなくなるの
で、キャリア1の移動速度を高速にすることができ、高
速記録が可能となる。さらに、キャリア1を主インクタ
ンク3に嵌合させるだけでコンタクト電極4とスリップ
ライン3aとが電気的に接続されるのでコネクタも必要
なくなり、キャリア1の交換作業も簡単になるし、接続
不良も発生しない。
【0030】(第2実施例)図4は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第2実施例の主インクタンクとキャリ
アとの嵌合部の断面図である。
【0031】本実施例は、主インクタンク23の軸方向
におけるキャリア21の嵌合長を長くし、各コンタクト
電極24をそれぞれキャリア21の内部に収納したもの
である。その他の構成については第1実施例と同様であ
るので、その説明は省略する。
【0032】このようにキャリア21の嵌合長を長くす
ることで、キャリア21の摺動性を向上させることがで
きる。また、コンタクト電極24をキャリア21の内部
に収納することで、外部からの力によるコンタクト電極
24の変形や破損が防止される。
【0033】(第3実施例)図5は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第3実施例の主インクタンクとキャリ
アとの嵌合部の断面図である。
【0034】本実施例では、コンタクト電極34が1本
のスリップライン33aに対して2箇所で接触するよう
に、コンタクト電極34は、それぞれ中央部がコンタク
ト電極基板34aに支持されている。また、コンタクト
電極34の、主インクタンク33の軸方向すなわちキャ
リア31の移動方向に沿った形状は、それぞれコンタク
ト電極基板34aに対して面対称となっている。その他
の構成については第2実施例と同様であるので、その説
明は省略する。
【0035】上述したように、コンタクト電極34の形
状を、コンタクト電極34の中央部を通り主インクタン
ク33の軸方向に垂直な面に対して対称とし、両端部で
同一のスリップライン33aに接触するように支持する
ことで、キャリア31の往方向への移動時と復方向への
移動時とでの、コンタクト電極34のスリップライン3
3aとの接触条件が同一となり、キャリア31の往復移
動によるコンタクト電極34のスティックスリップも発
生しなくなる。また、1本のスリップライン33aに対
する接点数が増加することによる効果も加わり、双方向
におけるコンタクト電極34とスリップライン33aと
の接触安定性およびキャリア31の摺動性が向上する。
その結果、キャリア31の往復印字精度をより向上させ
ることができる。
【0036】ところで、キャリア31の摺動性をよくす
るために主インクタンク33の外周面に潤滑剤を塗布し
た場合には、コンタクト電極34とスリップライン33
aとの接点が1箇所であると、キャリア31の往復移動
を繰り返すことにより、主インクタンク33に塗布され
た潤滑剤は次第にキャリア31の移動範囲外へ押し出さ
れる。しかし、本実施例のようにコンタクト電極34の
両端部をスリップライン33aに接触させることで、潤
滑剤はコンタクト電極34の2つの接点間で保持される
ので、キャリア31の往復移動を繰り返すことによる潤
滑剤切れのおそれもなくなる。
【0037】ここでは、コンタクト電極34を1本のス
リップライン33aに対して2箇所で接触させた例を示
しているが、3箇所以上で接触させてもよい。
【0038】(第4実施例)図6は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第4実施例の主インクタンクとキャリ
アとの嵌合部の断面図である。
【0039】本実施例第3実施例の変形例でありは、コ
ンタクト電極44の両端部を互いに内側に曲げて、スリ
ップライン43aとの接触部における呼び込み角を向い
合わせた点が、第3実施例と異なる。これによりコンタ
クト電極44のアーム長が長くなり弾性効果が向上する
ので、コンタクト電極44はスリップライン43aに、
より確実に接触する。また、主インクタンク43の外周
面に潤滑剤を塗布した場合に、コンタクト電極44のス
リップライン43aとの接点間で潤滑剤を保持させる効
果を増すことができる。
【0040】(第5実施例)図7は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第5実施例の概略構成図である。
【0041】図7において、記録ヘッド61とインクタ
ンク(不図示)とが一体となったキャリア51は、平板
状のガイドレール52に矢印A方向に摺動自在に係合し
ている。キャリア51には、駆動プーリ57と従動プー
リ58とに掛け回されたワイヤ56の一部位が結合され
ている。駆動プーリ57には、キャリアモータ(不図
示)の回転軸に取り付けられた駆動ギア59aと噛み合
う伝達ギア59bが、互いに同軸上に一体的に設けられ
ており、キャリアモータを駆動することによりワイヤ5
6が回転し、キャリア51が矢印A方向に往復移動する
構成となっている。
【0042】記録ヘッド61は、基本的には第1実施例
のものと同様の構成で複数の吐出口61aからインクを
吐出するものであり、そのヘッド基板61fはキャリア
51のヘッド基台64に装着されている。ヘッド基板6
1fには、記録ヘッド61に記録信号や駆動電力を供給
するための複数のコンタクト電極54が設けられてい
る。一方、ガイドレール52の上面には、各コンタクト
電極54に応じて複数のスリップライン52aがキャリ
ア51の移動方向に沿って形成されており、各スリップ
ライン52aには、それぞれに対応するコンタクト電極
54が常に接触している。各コンタクト電極54および
各スリップライン52aは、それぞれ上述した各実施例
で示したものと同様の機能を有するもので、各コンタク
ト電極54と各スリップライン52aとの接触により両
者は互いに電気的に接続されている。これにより、記録
ヘッド61を駆動するための記録信号および駆動電力
は、記録ヘッド制御用の制御基板(不図示)から中継基
板55を介して各スリップライン52aに供給され、さ
らに各コンタクト電極54を介してヘッド基板61fへ
と供給される。
【0043】このように、各コンタクト電極54をヘッ
ド基板61fに直接設けることで、上述した各実施例で
用いていたコンタクト電極基板が必要なくなる。その結
果、キャリア51の部品点数が減り、キャリア51の構
成が簡単になるとともに、キャリア51の小型化が図ら
れる。また、ヘッド基板61fとコンタクト電極54と
の間に介在する部品がなくなることで、ヘッド基板61
fに対するコンタクト電極54の位置精度が向上する。
【0044】(第6実施例)図8は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第6実施例の主インクタンクとキャリ
アとの嵌合部の断面図である。
【0045】本実施例は、第1実施例と同様に円筒状の
主インクタンク73がキャリア71のガイドレールを兼
ね、主インクタンク73の外周面に複数のスリップライ
ン73aを設けたものであるが、各スリップライン73
aにそれぞれ接触する複数のコンタクト電極74を、キ
ャリア71のヘッド基台84に装着された記録ヘッド
(不図示)のヘッド基板81fに直接設けた点が、第1
実施例と異なる。その他の構成は第1実施例と同様であ
る。
【0046】このように、主インクタンク73によって
キャリア71をガイドする場合においても、各コンタク
ト電極74をそれぞれ記録ヘッドのヘッド基板81fに
直接設けることにより、第5実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0047】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0048】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0049】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0050】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0051】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0052】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0053】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0054】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0055】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0056】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには
送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの
であってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ガイドレ
ールにライン状電極を形成するとともに、記録ヘッドに
電気的に接続されたコンタクト電極を、ライン状電極に
接触するようにキャリアに対して固定して設けることに
より、往復移動される記録ヘッドに、フレキシブルケー
ブルを使用しないで記録信号や駆動電力を供給すること
ができるようになる。その結果、フレキシブルケーブル
のためのスペースが必要なくなり、記録装置の小型化が
達成される。また、キャリアへの負荷を増加させたり、
負荷変動の要素がなくなるので、キャリア1の移動速度
を高速制御することができ、高速記録が可能となる。さ
らに、キャリアをガイドレールに取り付けるだけでコン
タクト電極とライン状電極とが電気的に接続されるの
で、キャリアの交換作業も簡単になるし、接続不良も防
止することができる。
【0058】また、コンタクト電極がライン状電極に対
して複数箇所の接点を有することで、コンタクト電極と
ライン状電極との電気的な接続の信頼性を向上させるこ
とができる。このとき、さらにコンタクト電極の形状
を、キャリアの移動方向に垂直な面に対称とすること
で、キャリアの往方向への移動および復方向への移動で
のコンタクト電極のライン状電極との摺動性を安定させ
ることができ、往復印字精度を向上させることができ
る。
【0059】さらに、コンタクト電極を記録ヘッドに直
接設けることで、コンタクト電極を含むキャリアの構成
を簡単にすることができ、キャリアの小型化が図られ
る。また、記録ヘッドに対するコンタクト電極の位置精
度も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の第1実施例
の概略構成図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録装置の主イン
クタンクとキャリアとの嵌合部の断面図である。
【図3】図1に示したインクジェット記録装置の記録ヘ
ッドの要部の拡大断面図である。
【図4】本発明のインクジェット記録装置の第2実施例
の主インクタンクとキャリアとの嵌合部の断面図であ
る。
【図5】本発明のインクジェット記録装置の第3実施例
の主インクタンクとキャリアとの嵌合部の断面図であ
る。
【図6】本発明のインクジェット記録装置の第4実施例
の主インクタンクとキャリアとの嵌合部の断面図であ
る。
【図7】本発明のインクジェット記録装置の第5実施例
の概略構成図である。
【図8】本発明のインクジェット記録装置の第6実施例
の主インクタンクとキャリアとの嵌合部の断面図であ
る。
【図9】従来のインクジェット記録装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1、21、31、51、71 キャリア 3、23、33、73 主インクタンク 3a、33a、52a、73a スリップライン 3b 回り止め溝 4、24、34、54、74 コンタクト電極 4a、34a コンタクト電極基板 5、55 中継基板 6、56 ワイヤ 7、57 駆動プーリ 8、58 従動プーリ 9 キャリアモータ 10 注射針 11、61 記録ヘッド 11a、61a 吐出口 11b 吐出口面 11c 共通液室 11d 液路 11e 電気熱変換体 11f、61f、81f ヘッド基板 12 サブインクタンク 12a シート栓 13 ワイヤホルダ 14 回り止めピン 52 ガイドレール 59a 駆動ギア 59b 伝達ギア 64、84 ヘッド基台

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録信号に応じてインクを吐出する記録
    ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載し、ガイドレールに案
    内されて往復移動するキャリアとを有するインクジェッ
    ト記録装置において、 前記ガイドレールの表面に前記キャリアの移動方向に沿
    って形成された、前記記録ヘッドに記録信号や駆動電力
    を供給するためのライン状電極と、 前記キャリアに対して固定されて前記記録ヘッドと電気
    的に接続され、前記ライン状電極と常に接触するコンタ
    クト電極とを有することを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記コンタクト電極は、前記ライン状電
    極に対して複数箇所の接点を有する請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記コンタクト電極の形状は、前記キャ
    リアの移動方向に垂直な面に対称である請求項2に記載
    のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 コンタクト電極は記録ヘッドに直接設け
    られている請求項1、2または3に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生するための電気熱変
    換体を備えている請求項1、2、3または4に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは、前記電気熱変換体に
    よって印加される熱エネルギーにより、インクに生じる
    膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させる請求項
    5に記載のインクジェット記録装置。
JP12113794A 1994-06-02 1994-06-02 インクジェット記録装置 Pending JPH07323538A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011046118A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Seiko Epson Corp 印刷装置
US8256856B2 (en) 2008-09-30 2012-09-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid droplet jetting apparatus
JP2020524102A (ja) * 2017-10-04 2020-08-13 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. プリンタキャリッジの走査

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