JPH07323173A - 鳩目穴かがりミシンの糸切り装置 - Google Patents

鳩目穴かがりミシンの糸切り装置

Info

Publication number
JPH07323173A
JPH07323173A JP14116694A JP14116694A JPH07323173A JP H07323173 A JPH07323173 A JP H07323173A JP 14116694 A JP14116694 A JP 14116694A JP 14116694 A JP14116694 A JP 14116694A JP H07323173 A JPH07323173 A JP H07323173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
thread
opener
swing
pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14116694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3426709B2 (ja
Inventor
Hideo Ando
英夫 安藤
Atsushi Kamano
淳 蒲野
Akihiro Funahashi
暁洋 舟橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP14116694A priority Critical patent/JP3426709B2/ja
Publication of JPH07323173A publication Critical patent/JPH07323173A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3426709B2 publication Critical patent/JP3426709B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 下糸の切断前に下糸を確実に保持すると共
に、下糸の切断後も引続き確実に保持して糸抜けを防止
する。 【構成】 揺動板48が待機位置から切断位置に揺動
し、その過程で下糸38と芯糸34が可動メス50に捕
捉される。揺動板48に配設したオープナ64が、下挟
持板に配設した開放ピン62を押し下げて下挟持板を開
放する。可動メス50に捕捉した芯糸34は固定板56
と上挟持板58との間に保持され、下糸38は下挟持板
と固定板56との間に挿入される。揺動板48が切断位
置に到来する前に、オープナ64は開放ピン62から離
脱し、下挟持板は閉成して下糸38を確実に保持する。
可動メス50と固定メス44とにより下糸38と芯糸3
4とが切断され、揺動板48が待機位置に向けて揺動す
ると、オープナ64は開放ピン62を押し下げない姿勢
となるよう揺動板48に対して揺動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、縫製終了時に下糸と
芯糸とを切断する際に、その切断端部を確実に保持し
て、次回の縫製が不能となるのを防止し得るようにした
鳩目穴かがりミシンの糸切り装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】加工布に予めまたは事後的に形成される鳩
目穴にかがり縫いを施す鳩目穴かがりミシンは、一般に
以下の基本的な構成を有している。すなわち、ミシンフ
レームのアーム部に設けられ下端部に縫針を備えた針棒
は、針棒上下駆動機構によって針棒が上下動され、加工
布がセットされる送り台は、送り装置によって鳩目穴の
切り込み形状に沿わせた送り駆動が与えられる。またア
ーム部に設けた針振り機構によって、縫針の針落ち点は
1針毎に左右に振らせられる。そして前記針棒の上下動
および針振りに併せて、ベッド部に設けたルーパー駆動
機構がルーパーを動作させ、両者の協働により鳩目穴に
沿ってかがり縫いが施される。なお前記ベッド部には、
下メスとハンマーとからなるカッター装置が設けられ、
これにより前記加工布に所要のタイミングで鳩目穴が切
り込まれる。
【0003】この鳩目穴かがりミシンは、前記ルーパー
の近傍に芯糸案内機構が設けられ、糸供給源から引出さ
れた芯糸を、前記縫針の左右の針落ち点の間に導出させ
て、該芯糸を縫目内に縫込ませて縫目を補強するように
なっている。また該ミシンの送り台には、かがり縫いが
終了した後に下糸と芯糸とを切断する糸切り装置が設け
られる。この糸切り装置は、加工布における鳩目穴に沿
って形成された縫目の終端と、ルーパーおよび芯糸案内
機構との間に臨む下糸および芯糸を挟む両側に、固定メ
スと可動メスとを備える。そして、可動メスが配設され
た揺動板を駆動機構により固定メスに向けて揺動させる
過程で、該可動メスにより下糸と芯糸とを捕捉すると共
に、この可動メスを固定メスに当接させることにより両
糸を切断するよう構成している。
【0004】前記固定メスに近接する位置に、前記可動
メスにより捕捉した下糸および芯糸を、その切断位置よ
りルーパーおよび芯糸案内機構側において保持する保持
手段が配設されており、下糸および芯糸は、保持手段に
より保持された状態で切断されるようになっている。こ
の保持手段は、固定板の上側および下側に挟持板を夫々
備え、その開放端が弾性的に開閉可能に構成されてい
る。そして、可動メスに捕捉された芯糸が、上挟持板と
固定板との間に強制的に挿入されて保持されると共に、
可動メスに捕捉された下糸が、下挟持板と固定板との間
に挿入されて保持される。なお、下挟持板の弾力は、固
定板との間に細い下糸を確実に保持するために強く設定
されており、このため下挟持板と固定板との間に下糸を
強制的に挿入すると、該糸が損傷したり切れるおそれが
ある。そこで、前記下挟持板に、固定板および上挟持板
を貫通して上方に突出する開放ピンを突設し、前記揺動
板に配設したオープナにより開放ピンを押し下げること
により下挟持板を僅かに開放した状態で、下糸を挿入す
るよう構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記保持手段では、下
糸および芯糸を切断する前に両糸を保持する必要がある
ため、前記揺動板に配設したオープナは、可動メスが固
定メスと当接する前に開放ピンを押し下げるよう位置決
め固定されている。またオープナは可動メスと一体的に
移動するため、可動メスと固定メスとにより下糸および
芯糸が切断され、該可動メスが待機位置に向けて復帰す
る所要位置までの間は、オープナは開放ピンを押し下げ
た状態となっている。すなわち、下挟持板は下糸が切断
される前後の間に亘って開放した状態となっている。
【0006】このオープナによる下挟持板の開放量は、
下糸の挿入は許容するが、該下糸が簡単には抜け落ちな
いような値に調整されるものであるが、このような微妙
な調整は煩雑で、確実性に欠ける難点がある。すなわ
ち、下挟持板に全く負荷(開放ピンによる押し下げ力)が
加わっていない状態で、固定板との間に下糸を確実に保
持しているわけではないので、前記可動メスが切断位置
から待機位置に復帰する際に下糸が抜け落ちてしまう問
題がある。このときには、次の縫製が不可能になると共
に、縫製を中断して手作業により下糸を保持手段に保持
させなければならず、ロスタイムにより作業能率が低下
する難点が指摘される。
【0007】
【発明の目的】この発明は、前述した下糸および芯糸の
糸切り装置に内在している欠点に鑑み、これを好適に解
決するべく提案されたものであって、下糸の切断前に該
下糸を確実に保持すると共に、下糸の切断後も引続き確
実に保持して、糸抜けにより次回の縫製が不能となるの
を未然に防止し得る手段を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明は、加工布の鳩目穴形状に
沿って形成された縫目の終端から針穴板および芯糸案内
機構に延在する下糸および芯糸を挟む一方の側に配設し
た固定メスと、他方の側に揺動自在に枢支した揺動板に
配設され、該揺動板を待機位置から切断位置に揺動する
過程で捕捉した前記下糸および芯糸を固定メスとの当接
作用により切断する可動メスと、前記可動メスにより捕
捉された下糸および芯糸を保持する保持手段とからな
り、前記保持手段を、固定板の上側に弾性的に配設さ
れ、前記可動メスに捕捉された芯糸を固定板との間で保
持する上挟持板と、固定板の下側に弾性的に配設され、
前記可動メスに捕捉された下糸を固定板との間で保持す
る下挟持板と、該下挟持板に設けられ、前記揺動板に配
設したオープナにより押し下げられて固定板に対して下
挟持板を開放させる開放ピンとから構成した鳩目穴かが
りミシンにおいて、前記オープナは、揺動板の揺動によ
り可動メスが固定メスと当接して下糸および芯糸を切断
する前に、前記開放ピンから離脱して下挟持板を閉成す
る形状に形成されると共に、該オープナは揺動板に揺動
自在に枢支され、該揺動板が待機位置から切断位置に揺
動する際には前記開放ピンを押し下げ可能な姿勢を保持
すると共に、揺動板が切断位置から待機位置に揺動する
際には開放ピンを押し下げない姿勢に揺動し得るよう構
成したことを特徴とする。
【0009】
【作用】鳩目穴かがりミシンでは、加工布の鳩目穴に沿
ったかがり縫いが終了すると、揺動板が待機位置から切
断位置に揺動し、その過程で、縫目の終端からルーパー
および芯糸案内機構に延在する下糸および芯糸が可動メ
スに捕捉される。揺動板に配設したオープナが、保持手
段の下挟持板に配設した開放ピンを押し下げ、下挟持板
を開放する。可動メスに捕捉された芯糸は保持手段にお
ける固定板と上挟持板との間に保持され、また下糸は開
放している下挟持板と固定板との間に挿入される。揺動
板が切断位置に到来する前に、オープナは開放ピンから
離脱し、これにより下挟持板は閉成して下糸を確実に保
持する。前記可動メスと固定メスとにより下糸と芯糸と
が切断され、揺動板が待機位置に向けて揺動すると、前
記オープナは、開放ピンを押し下げない姿勢となるよう
揺動板に対して揺動する。
【0010】
【実施例】次に、本発明に係る鳩目穴かがりミシンの糸
切り装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参
照しながら以下説明する。 (1) 鳩目穴かがりミシンの全体構造 本願の糸切り装置が実施される鳩目穴かがりミシンは、
基本的に次の構造を有している。すなわち図1におい
て、ミシンフレーム10は、略矩形の箱状をなすベッド
部12と、該ベッド部12の奥行方向から上部前方に延
びるアーム部14とから構成され、該フレーム10はミ
シンモータ(図示せず)を取付けたミシンテーブル16上
に載置されている。前記アーム部14の前方頭部には、
下端部に縫針18を備えた針棒20が、上下動可能でか
つ1針毎に左右の針振り運動可能に配設される。この針
棒20は、アーム部14に配設した針棒上下駆動機構
(図示せず)により上下駆動される。また前記ベッド部1
2には、針棒20の直下に位置して2個のルーパー(図
示せず)が設けられている。これらのルーパーは、針棒
20の上下動および針振り運動と同期して作動し、これ
により縫針18と協働して送り台24(後述)上に載置し
た加工布26に縫目を形成する。またルーパーの近傍
に、糸供給源から引出された芯糸34を、縫針18の左
右の針振り位置の間に導出させる芯糸案内機構(図示せ
ず)が配設され、芯糸34を縫目内に縫込ませることに
より縫目を補強するよう構成される。更に、ベッド部1
2には、ルーパーの奥行き側(後側)に位置する下メス2
8と、該下メス28に上方から接離するハンマー(図示
せず)とからなるカッター装置32が配設され、該カッ
ター装置32を所要タイミングで作動させることによ
り、前記加工布26に丸孔部と直線部とからなる鳩目穴
を切り込み得るようになっている。
【0011】前記ベッド部12の上面には、加工布26
が載置される送り台24が配設され、該送り台24には
該加工布26を前記切り込みの両側で押さえる布押さえ
36が設けられている。この送り台24は全体として薄
い矩形状の箱体をなし、図示しない2つのパルスモータ
を備えた送り装置により駆動されて、互いに直交するX
方向(左右方向)およびY方向(前後方向)に移動可能にな
っている。この送り台24は、原点位置に位置決めされ
ている状態で、その上面に載置された加工布26におけ
る鳩目穴の形成予定位置の上下に、前記下メス28とハ
ンマーとが臨むよう設定されている。そして送り台24
は、カッター装置32により加工布26に鳩目穴が形成
された後、スタートスイッチ(図示せず)の操作により原
点位置より前方の縫製開始位置に移動し、該加工布26
に形成された鳩目穴の切り込み形状に沿って移動するよ
う設定される。これにより該送り台24に載置した該加
工布26を縫針18の直下の必要位置に移動させ、前記
鳩目穴の切り込み縁部に順次かがり縫いを施すことがで
きる。なお、縫製が終了すると、送り台24は縫製位置
から原点位置に戻るよう制御される。
【0012】(2) 糸切り装置について 前記送り台24には、かがり縫いが終了した後に、加工
布26における鳩目穴に沿って形成された縫目の終端か
ら針穴板22および芯糸案内機構に延在している下糸3
8および芯糸34を切断する糸切り装置37が設けられ
る。図2において針穴板22の手前側(前側)に臨む送り
台24に、支持板40が左右方向に延在するよう配設固
定され、この支持板40の左端部に、取付板42が前後
調整可能に配設される。また取付板42のアーム部14
を指向する端部に、前記両糸38,34の左側に臨むよ
うに固定メス44がねじ止め固定され、その自由端を糸
38,34を指向する側に所要長さで延出している。両
糸38,34を挟んで取付板42と反対側(糸の右側)の
送り台24に、軸ピン46を介して揺動板48が水平揺
動自在に枢支されている。そして、この揺動板48のア
ーム部14を指向する端部に、前記両糸38,34を挟
んで固定メス44と対向する可動メス50がねじ止め固
定され、その自由端を糸38,34を指向する側に所要
長さで延出している。なお、可動メス50の固定メス4
4を指向する自由端には、図3に示す如く上下に2つの
凹部50a,50bが形成され、揺動板48の揺動によ
り可動メス50が固定メス44に向かって近接移動する
際に、その上側の凹部50aに芯糸34を捕捉すると共
に、下側の凹部50bに下糸38を捕捉して、両糸3
4,38を確実に分離するよう構成してある。
【0013】前記送り台24の下面に、シリンダ52が
配設され、そのピストロッド52aは、前記揺動板48
に連繋するレバー54に連繋されている。そして、シリ
ンダ52を正逆方向に付勢することにより、レバー54
を介して揺動板48は、図4に示す待機位置と図8に示
す切断位置との間を揺動するよう構成される。そして前
記可動メス50は、揺動板48が待機位置から切断位置
に揺動する過程で、その自由端に形成した一対の凹部5
0a,50bに芯糸34と下糸38とを捕捉し、揺動板
48が切断位置に到来することにより、前記固定メス4
4の自由端に、可動メス50の側面(アーム部14を指
向する面)が当接して下糸38および芯糸34を切断す
るようになっている。なお、可動メス50の側面は、弧
状に形成されて該メス50の円弧運動により固定メス4
4の自由端に側面が円滑に当接するよう設定されてい
る。
【0014】前記支持板40には、図2に示す如く、前
記可動メス50が下糸38および芯糸34を捕捉する位
置と、両メス44,50による糸切断位置との間に臨む
ように保持手段55が配設され、該保持手段55により
下糸38および芯糸34を保持するようになっている。
すなわち、支持板40には、固定板56が前面部におい
て前後方向に位置調整自在に配設されて、該支持板40
から後方に向けて所要長さだけ延出している。固定板5
6の上面には、上挟持板58が前部側においてねじ止め
され、後側を指向する自由端側と固定板56との間に芯
糸34を弾性的に保持するよう構成される(図9参照)。
また、固定板56の下面には、下挟持板60が前部側に
おいてねじ止めされ、後側を指向する自由端側と固定板
56との間に下糸38を弾性的に保持するよう構成され
る(図9参照)。なお、両挟持板58,60は、図5に示
す如く、その自由端が固定板56から離間する上下方向
に所要角度で折曲され、前記可動メス50により捕捉さ
れた糸34,38を、固定板56と挟持板58,60との
間に確実に案内するようになっている。また、下挟持板
60の所要個所には、固定板56および上挟持板58を
貫通して上方に延出する開放ピン62が突設され、該ピ
ン62を押し下げることにより、固定板56に対して下
挟持板60の自由端側が大きく開放するよう設定され
る。
【0015】前記揺動板48には、可動メス50が待機
位置から切断位置まで移動する間に、前記下挟持板60
の開放ピン62に係合・離脱して下挟持板60の開閉を
行なうオープナ64が配設されている。このオープナ6
4は、その基部66が軸ピン68を介して揺動板48に
水平揺動自在に枢支されると共に、該基部66から可動
メス50の延出方向に作動部70が所要長さで延出して
いる。作動部70の下面レベルは、下挟持板60が閉成
した状態での開放ピン62の上端よりも低くなるよう設
定され、該作動部70の下面に開放ピン62の上端が当
接した状態で、下挟持板60が開放されるよう構成され
る(図7参照)。また作動部70の延出寸法は、図6に示
す如く、可動メス50により捕捉された下糸38および
芯糸34が保持手段55の自由端側の直前まで移動され
たときに、当該作動部70の自由端が開放ピン62の上
端に係合してこれを押し下げるよう設定される。これに
より、下糸38は固定板56と下挟持板60との間に円
滑に挿入される。なお、作動部70の自由端側の下面
は、図3に示す如きテーパが形成され、開放ピン62を
円滑に作動部70の下面に導びくようになっている。
【0016】前記オープナ64における作動部70の可
動メス50と対向する側面には、該可動メス50が切断
位置に到来する直前の位置まで揺動板48が揺動したと
きに、前記開放ピン62と対応する位置に凹部70aが
形成されている。すなわち、オープナ64の自由端から
下面に導びかれて下挟持板60を開放した開放ピン62
は、該オープナ64の移動により凹部70aと対応する
位置に到来すると、オープナ64の下面から離脱して下
挟持板60を閉成するようになっている。これにより、
固定板56と下挟持板60との間に下糸38が、その切
断前に確実に保持される。
【0017】前記オープナ64における基部66には、
軸ピン68の枢支位置に近接して弧状孔66aが穿設さ
れ、この弧状孔66aに、揺動板48に固定した固定ピ
ン72が挿通されて、該オープナ64は軸ピン68を中
心として弧状孔66aの長さ分だけ水平揺動可能になっ
ている。また、揺動板48に一端を固定したU字形状の
板ばね74の他端が、オープナ64の基部66に形成し
た溝66bに係合されており、作動部70の自由端を常
には可動メス50に近接する方向(図1において時計方
向)に付勢するよう設定される。なお、基部66におけ
る作動部70の延出方向と反対側にストッパ66cが形
成され、前記板ばね74の付勢によりストッパ66cが
揺動板48の側面に当接して位置決めされるようになっ
ている。すなわち、前記揺動板48が待機位置から切断
位置に揺動する際には、前記板ばね74およびストッパ
66cにより所要の姿勢に位置決めされたオープナ64
が開放ピン62の上方を移動し(図7)、該ピン62がそ
の下面から離脱して前記凹部70aに臨んだ後に、揺動
板48が待機位置に戻る際には、作動部70の側面が開
放ピン62の周面に当接した状態で板ばね74の弾力に
抗して開放ピン62から退避する姿勢となる方向に揺動
する(図11)。
【0018】
【実施例の作用】次に、実施例に係る糸切り装置の作用
につき説明する。原点位置に臨む送り台24に加工布2
6をセットし、前記カッター装置32を作動すると、該
加工布26には、丸孔部と直線部とからなる鳩目穴が切
り込み形成される。次いでミシンのスタートスイッチを
操作すると、送り台26は原点位置から縫成開始位置ま
で前進移動した後、鳩目穴の形状に沿って移動しつつ、
前記縫針18とルーパーとにより加工布26にかがり縫
いがなされる。
【0019】前記かがり縫いが終了すると、送り台24
は前記原点位置に向けて復帰移動し、かがり縫いの終端
と針穴板22および芯糸案内機構との間に下糸38と芯
糸34とが張った状態で臨む。このとき糸切り装置37
の可動メス50は、図4に示す如く、両糸38,34を
挟んで固定メス44と反対側の待機位置に臨んでいる。
また、前記上下の挟持板58,60は、図5に示すよう
に固定板56に当接した閉成状態となっている。
【0020】次いで、糸切り装置37のシリンダ52が
所定方向に付勢され、レバー54を介して揺動板48が
反時計方向に揺動し、前記可動メス50の凹部50a,
50bに、前記芯糸34と下糸38とが上下の関係で分
離されて捕捉される。また、可動メス50に捕捉された
芯糸34および下糸38が、前記上下の挟持板58,6
0の自由端まで移動されると、図6および図7に示す如
く、揺動板48に配設したオープナ64における作動部
70の自由端が、下挟持板60の開放ピン62の上端に
係合し、該開放ピン62が作動部70の下面に導びかれ
る。すなわち、開放ピン62は作動部70により所要量
だけ押し下げられ、固定板56に対して下挟持板60が
大きく開放されるに至る。そして、揺動板48の揺動に
より可動メス50に捕捉された上側の芯糸34は、固定
板56と上挟持板58との間に強制的に挿入されて保持
される。また下糸38は、大きく開放している固定板5
6と下挟持板60との間を抵抗なく挿入される。なお、
オープナ64は、前記ストッパ66cおよび板ばね74
により開放ピン62を押し下げ得る姿勢を保持した状態
で、切断位置まで移動する。
【0021】前記揺動板48が更に揺動し、前記可動メ
ス50が切断位置に到来する直前に、図8および図9に
示す如く、オープナ64における作動部70の下面から
開放ピン62が離脱して凹部70aに臨む。これによ
り、下挟持板60は閉成して固定板56との間で下糸3
8を確実に保持する。この状態で、可動メス50が固定
メス44に当接して芯糸34および下糸38の切断が行
なわれる。
【0022】前記シリンダ52が逆付勢され、切断位置
から待機位置に向けて揺動板48が揺動を開始すると、
固定メス44から可動メス50が離間する。また、前記
オープナ64の作動部70は、図10および図11に示
す如く、その側面が開放ピン52の周面に当接した状態
で該ピン52から退避する姿勢となる方向に揺動しつつ
移動する。そして、開放ピン52から作動部70が離間
すると、当該オープナ64は前記板ばね74の付勢作用
下に、ストッパ66cが揺動板48の側面に当接する元
の姿勢に復帰する。
【0023】このように、実施例では固定メス44と可
動メス50とによる糸切断時には、下糸38を固定板5
6と下挟持板60との間に確実に保持し、しかもオープ
ナ64が待機位置に復帰する際には下挟持板60を開放
しないので、下糸38の切断端部は固定板56と下挟持
板60との間から抜け落ちることはない。従って、下糸
38の切断端部が抜け落ちることにより、次回の縫製が
不能となるのを未然に防止することができ、作業能率の
低下を抑制し得る。
【0024】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る鳩
目穴かがりミシンの糸切り装置によれば、固定メスと可
動メスとによる下糸の切断前に、該下糸を固定板と下挟
持板との間に確実に挟持することができる。しかも、揺
動板が切断位置から待機位置に揺動する際には、オープ
ナは開放ピンを押し下げない姿勢に揺動して下挟持板を
開放しないので、下糸の切断端部は次の縫製まで確実に
保持される。従って、切断端部の抜け落ちによる縫製不
能が生ずるのを未然に防止することができ、抜け落ちに
よる縫製作業の中断に伴うロスタイムの発生を抑制し、
作業能率の向上を図り得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る糸切り装置が実施される鳩目穴か
がりミシンの概略構成を示す全体斜視図である。
【図2】実施例に係る糸切り装置を示す概略平面図であ
る。
【図3】実施例に係る糸切り装置を示す概略斜視図であ
る。
【図4】実施例に係る糸切り装置において、揺動板が待
機位置に臨んでいる状態を示す説明図である。
【図5】図4に示す状態での保持手段の側面図である。
【図6】実施例に係る糸切り装置において、オープナの
作動部が開放ピンを押し下げる状態を示す説明図であ
る。
【図7】図6に示す状態での保持手段の側面図である。
【図8】実施例に係る糸切り装置において、オープナの
作動部下面から開放ピンが離脱して凹部に臨んだ状態を
示す説明図である。
【図9】図8に示す状態での保持手段の側面図である。
【図10】実施例に係る糸切り装置において、揺動板が
切断位置から待機位置に揺動する状態を示す説明図であ
る。
【図11】図10に示す状態での保持手段の側面図であ
る。
【符号の説明】
22 針穴板 26 加工布 34 芯糸 38 下糸 44 固定メス 48 揺動板 50 可動メス 55 保持手段 56 固定板 58 上挟持板 60 下挟持板 62 開放ピン 64 オープナ 70a 凹部 74 板ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工布(26)の鳩目穴形状に沿って形成さ
    れた縫目の終端から針穴板(22)および芯糸案内機構に延
    在する下糸(38)および芯糸(34)を挟む一方の側に配設し
    た固定メス(44)と、他方の側に揺動自在に枢支した揺動
    板(48)に配設され、該揺動板(48)を待機位置から切断位
    置に揺動する過程で捕捉した前記下糸(38)および芯糸(3
    4)を固定メス(44)との当接作用により切断する可動メス
    (50)と、前記可動メス(50)により捕捉された下糸(38)お
    よび芯糸(34)を保持する保持手段(55)とからなり、 前記保持手段(55)を、固定板(56)の上側に弾性的に配設
    され、前記可動メス(50)に捕捉された芯糸(34)を固定板
    (56)との間で保持する上挟持板(58)と、固定板(56)の下
    側に弾性的に配設され、前記可動メス(50)に捕捉された
    下糸(38)を固定板(56)との間で保持する下挟持板(60)
    と、該下挟持板(60)に設けられ、前記揺動板(48)に配設
    したオープナ(64)により押し下げられて固定板(56)に対
    して下挟持板(60)を開放させる開放ピン(62)とから構成
    した鳩目穴かがりミシンにおいて、 前記オープナ(64)は、揺動板(48)の揺動により可動メス
    (50)が固定メス(44)と当接して下糸(38)および芯糸(34)
    を切断する前に、前記開放ピン(62)から離脱して下挟持
    板(60)を閉成する形状に形成されると共に、 該オープナ(64)は揺動板(48)に揺動自在に枢支され、該
    揺動板(48)が待機位置から切断位置に揺動する際には前
    記開放ピン(62)を押し下げ可能な姿勢を保持すると共
    に、揺動板(48)が切断位置から待機位置に揺動する際に
    は開放ピン(62)を押し下げない姿勢に揺動し得るよう構
    成したことを特徴とする鳩目穴かがりミシンの糸切り装
    置。
  2. 【請求項2】 前記オープナ(64)に開放ピン(62)を押し
    下げない凹部(70a)を形成し、前記揺動板(48)が切断位
    置に到来する直前に、前記開放ピン(62)が凹部(70a)に
    臨むよう設定した請求項1記載の鳩目穴かがりミシンの
    糸切り装置。
  3. 【請求項3】 前記オープナ(64)は、揺動板(48)との間
    に弾性的に配設した弾性手段(74)により、常には開放ピ
    ン(62)を押し下げ可能な姿勢に付勢されている請求項1
    または2記載の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置。
JP14116694A 1994-05-30 1994-05-30 鳩目穴かがりミシンの糸切り装置 Expired - Fee Related JP3426709B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14116694A JP3426709B2 (ja) 1994-05-30 1994-05-30 鳩目穴かがりミシンの糸切り装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14116694A JP3426709B2 (ja) 1994-05-30 1994-05-30 鳩目穴かがりミシンの糸切り装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07323173A true JPH07323173A (ja) 1995-12-12
JP3426709B2 JP3426709B2 (ja) 2003-07-14

Family

ID=15285676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14116694A Expired - Fee Related JP3426709B2 (ja) 1994-05-30 1994-05-30 鳩目穴かがりミシンの糸切り装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3426709B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001334083A (ja) * 2000-05-29 2001-12-04 Juki Corp 穴かがりミシンの制御装置
KR100354568B1 (ko) * 1999-10-27 2002-09-30 주식회사 에이스침대 침대 매트리스의 아이릿 결착장치
EP1582615A2 (de) * 2004-04-01 2005-10-05 Dürkopp Adler Aktiengesellschaft Nähmaschine
EP1584725A2 (de) * 2004-03-31 2005-10-12 Dürkopp Adler Aktiengesellschaft Augen-Knopfloch-Nähmaschine
CN100366812C (zh) * 2001-11-19 2008-02-06 重机公司 锁扣眼缝纫机
EP2228477A3 (en) * 2009-03-13 2015-03-11 JUKI Corporation Thread cutting device for sewing machine
CZ306625B6 (cs) * 1999-12-16 2017-04-05 Juki Corporation Odstřihovač niti pro šicí stroj

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100354568B1 (ko) * 1999-10-27 2002-09-30 주식회사 에이스침대 침대 매트리스의 아이릿 결착장치
CZ306625B6 (cs) * 1999-12-16 2017-04-05 Juki Corporation Odstřihovač niti pro šicí stroj
CZ306917B6 (cs) * 1999-12-16 2017-09-13 Juki Corporation Odstřihovač niti pro šicí stroj
JP2001334083A (ja) * 2000-05-29 2001-12-04 Juki Corp 穴かがりミシンの制御装置
CN100366812C (zh) * 2001-11-19 2008-02-06 重机公司 锁扣眼缝纫机
EP1584725A2 (de) * 2004-03-31 2005-10-12 Dürkopp Adler Aktiengesellschaft Augen-Knopfloch-Nähmaschine
JP2005288169A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Duerkopp Adler Ag 目穴型ボタン穴ミシン
EP1584725A3 (de) * 2004-03-31 2006-10-04 Dürkopp Adler Aktiengesellschaft Augen-Knopfloch-Nähmaschine
JP4669726B2 (ja) * 2004-03-31 2011-04-13 デュルコップ アードラー アクチエンゲゼルシャフト 目穴型ボタン穴ミシン
EP1582615A2 (de) * 2004-04-01 2005-10-05 Dürkopp Adler Aktiengesellschaft Nähmaschine
EP1582615A3 (de) * 2004-04-01 2006-09-27 Dürkopp Adler Aktiengesellschaft Nähmaschine
EP2228477A3 (en) * 2009-03-13 2015-03-11 JUKI Corporation Thread cutting device for sewing machine

Also Published As

Publication number Publication date
JP3426709B2 (ja) 2003-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1707659B1 (en) Wiper device
JP3426709B2 (ja) 鳩目穴かがりミシンの糸切り装置
JP3372613B2 (ja) 環縫いミシンの空環縫込み装置
JP2009207820A (ja) 穴かがりミシン
JP3779912B2 (ja) ボタン穴かがりミシン
JPH07100093B2 (ja) 糸切り機構付きミシン
JP3508371B2 (ja) 鳩目穴かがりミシン
JP2000300885A (ja) ミシンの下糸切り装置
JP4441034B2 (ja) 玉縁縫い装置の上糸切断装置。
US5046437A (en) Device in a button sewing machine for maintaining looseness in needle thread while preventing the thread from being pulled out of the sewing needle
JPS5955286A (ja) 平複数針ミシンの飾糸自動切断装置
JP3531524B2 (ja) ミシンの下糸切断装置
JPH088780Y2 (ja) 布ガイド付押えを備えたオーバロックミシン
CN112226928B (zh) 绗缝线切断装置
JPS6142950Y2 (ja)
JP3445658B2 (ja) 鳩目穴かがりミシンの芯糸繰出し装置
JP4451542B2 (ja) 鳩目穴かがりミシンの送り制限装置
JPH02213385A (ja) ミシンの糸切装置
JPH05115650A (ja) ミシン
JPH0117262Y2 (ja)
JPH0343919B2 (ja)
JPH09206487A (ja) ボタン付けミシンのボタン保持装置
JP2709472B2 (ja) ミシン
JPH0123439Y2 (ja)
JP2650515B2 (ja) ミシンのルーパー構造

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080509

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100509

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110509

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120509

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120509

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130509

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees