JPH07320237A - 磁気抵抗効果素子 - Google Patents

磁気抵抗効果素子

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JPH07320237A
JPH07320237A JP6115502A JP11550294A JPH07320237A JP H07320237 A JPH07320237 A JP H07320237A JP 6115502 A JP6115502 A JP 6115502A JP 11550294 A JP11550294 A JP 11550294A JP H07320237 A JPH07320237 A JP H07320237A
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yoke
film
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magnetoresistive
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邦彦 石原
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英文 山本
Kazuhiko Hayashi
一彦 林
Junichi Fujikata
潤一 藤方
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人工格子磁気抵抗効果膜を用いた再生出力の
大きなヨーク型磁気抵抗効果ヘッドを提供する。 【構成】 磁気抵抗効果膜とヨーク前部5およびヨーク
後部6とのオーバーラップ長をそれぞれovl1,ov
l2としたとき、0<ovl1≦2.0μm 、0<ov
l2≦2.0μm とすることによって、磁気抵抗効果膜
が効率良く励磁され、高い再生出力が得られる。また、
磁気抵抗効果膜のMR高さwを、0<w≦10μm 、磁
気抵抗効果膜の繰り返し積層回数Nを、1≦N≦5とす
ることによって、それぞれ、再生出力がより高くなる効
果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気媒体等において磁
界強度を信号として読みとるための磁気抵抗効果素子に
係わり、特にヨーク型人工格子磁気抵抗効果素子におけ
る再生出力を向上させる構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気センサーの高感度化および磁
気記録における高密度化が進められており、これに伴い
磁気抵抗効果型磁気センサー(以下、MRセンサーとい
う)および磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッ
ドという)の開発が盛んに進められている。MRセンサ
ーもMRヘッドも、磁性材料からなる読み取りセンサー
部の抵抗変化により、外部磁界信号を読みだす訳である
が、MRセンサーおよびMRヘッドは、記録媒体との相
対速度が再生出力に依存しないことから、MRセンサー
では高感度が、MRヘッドでは高密度磁気記録において
も高い出力が得られるという特徴がある。
【0003】最近、非磁性薄膜層を介して隣り合う保磁
力の異なった2種類以上の磁性薄膜が積層された構造を
持ち、小さな外部磁場で大きな磁気抵抗変化を示す人工
格子磁気抵抗効果膜が発見された(特開平4−2189
82号公報、発明の名称:磁気抵抗効果素子)。この磁
気抵抗効果素子は、数Oe〜数十Oe程度の小さい外部
磁場で数%〜数十%の大きい抵抗変化率を示す。
【0004】上記先願の磁気抵抗効果素子において、実
用的なMRヘッドとして、磁気抵抗効果膜の両側に非磁
性絶縁体を介して軟磁性層を積層した構造のシールド型
人工格子磁気抵抗効果素子が提案されているが、再生波
形が極端な非対称となること、また磁気抵抗効果膜がヘ
ッド浮上面(以下、ABS面という)に露出しているこ
とにより磁気抵抗効果膜の腐食の問題があった。一方、
磁気抵抗効果膜をABS面から後退させ、外部磁界を軟
磁性ヨークを介して磁気抵抗効果膜に誘導する構造のヨ
ーク型人工格子磁気抵抗効果素子の場合、再生波形の対
称性が大きく改善され、磁気抵抗効果膜の腐食の問題が
なくなるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしヨーク型人工格
子磁気抵抗効果素子の場合には、ヨーク部における磁束
の損失によって、再生出力がシールド型人工格子磁気抵
抗効果素子に比較して大幅に減少するという問題があっ
た。
【0006】本発明の目的は、上記先願の磁気抵抗効果
膜を用いたヨーク型MRヘッドにおいて、再生信号の対
称性が良く、耐環境性に優れ、高い再生出力が得られる
MRヘッドを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、保磁力の異な
った2種類以上の磁性薄膜が非磁性層を介して積層され
た人工格子磁気抵抗効果膜に対し、非磁性絶縁層を介し
てヨークを配置したヨーク型磁気抵抗効果素子におい
て、磁気抵抗効果膜とヨーク前部およびヨーク後部との
オーバーラップ長をそれぞれovl1,ovl2とした
とき、0<ovl1≦2.0μm 、0<ovl2≦2.
0μm とすることによって、磁気抵抗効果膜が効率良く
励磁され、高い再生出力が得られる。また、磁気抵抗効
果膜のMR高さwを、0<w≦10μm 、磁気抵抗効果
膜の繰り返し積層回数Nを、1≦N≦5とすることによ
って、それぞれ、再生出力がより高くなる効果が得られ
る。更に、前記磁気抵抗効果素子を用いてリング型磁気
抵抗効果素子とした場合には、磁界検出面から磁気抵抗
効果膜までの長さがリングのギャップ深さ以上であり、
かつギャップ深さをhとしたとき、0<h≦5μm とす
ることによって、再生出力の向上が可能となる。
【0008】
【作用】上記先願の磁気抵抗効果膜では、非磁性層を介
して隣り合った磁性薄膜の保磁力の違いにより、外部磁
場によって隣り合った磁性層の磁化の向きが互いに平行
から反平行となることによって抵抗変化が生じる。すな
わち、前記隣り合う磁性薄膜の各々の保磁力をHC2,H
C3(0<HC2<HC3)として、外部磁場が磁性薄膜の保
磁力HC2とHC3の間(HC2<H<HC3)であるとき、隣
り合った磁性薄膜の磁化の方向が互いに逆向きになり、
抵抗が増大する。このため磁気抵抗効果素子として作用
させるために、保磁力HC3の磁性薄膜における磁化は初
めに磁化飽和される。
【0009】このとき、微細加工された人工格子磁気抵
抗効果膜では膜端部において、非磁性薄膜を介して隣り
合った磁性薄膜の間で静磁結合が生じているため、外部
磁場ゼロの状態でも膜端部では隣り合った磁性層間で磁
化が反平行状態となっている。このため、保磁力HC2
磁性薄膜の磁化は、膜中央部から膜端部にかけて徐々に
反転した磁化分布となっており、外部磁界に対するダイ
ナミックレンジが膜端部では小さい。
【0010】ここで、人工格子磁気抵抗効果膜とヨーク
の位置および磁化の方向について説明する。簡素化のた
め、磁気抵抗効果膜は保磁力の異なった2種類の磁性薄
膜2および3を非磁性薄膜4を介して交互に3回積層し
た場合について説明する。磁性薄膜2および3の保磁力
C は、それぞれHC2,HC3(0<HC2<HC3)とす
る。このとき図1に示すように、磁性薄膜3の残留磁化
方向をY軸、また磁気抵抗効果膜に流すセンス電流の方
向をX軸とする。すなわち磁性薄膜3の磁化は、矢印7
方向に向いているとする。ここでは、磁気抵抗効果素子
の微細加工パターン幅は図1に示すMR高さwに相当す
る。電流ゼロの状態では静磁結合によって、膜端部では
磁性薄膜2と磁性薄膜3の磁化の向きは反平行、すなわ
ち磁性薄膜2の磁化はY軸負の方向に向こうとするの
で、磁性薄膜2の磁化は膜中央部から膜端部にかけて徐
々にY軸上負の方向に向いた磁化分布を持つ。
【0011】ヨーク型磁気抵抗効果素子の場合、磁気記
録媒体から発生した磁束は、前部ヨーク5から磁気抵抗
効果膜に導かれ、後部ヨーク6へと流れる。ここで、前
記人工格子磁気抵抗効果膜をヨーク型磁気抵抗効果素子
に用いた場合、前述した静磁結合によって、膜端部で
は、媒体から発生した磁界に対するダイナミックレンジ
が小さくなっているため、膜端部をヨークでカバーして
膜端部に直接大きな磁界が入らないようにし、ダイナミ
ックレンジの大きい膜中央部に磁束を導くことが、再生
出力を大きく向上させるための要因となる。一方、磁気
抵抗効果膜とヨーク前部及びヨーク後部とのオーバーラ
ップは、静磁結合の及ぶ膜端部のみを覆えば良いことか
ら、あるオーバーラップ長以上をもたせることは逆に再
生出力を低下させる結果となる。つまり、磁気抵抗効果
膜のMR高さwに関わらず、磁気抵抗効果膜とヨークと
のオーバーラップ長ovl1,ovl2は最適値を持
つ。
【0012】また、磁気抵抗効果膜のMR高さwを10
μm 以上にしても、磁気抵抗効果膜からの磁束の漏れが
顕著になり、磁気抵抗効果膜全体が効率良く励磁されな
くなり、再生出力は低下する。
【0013】一方、磁気抵抗効果膜における保磁力HC2
の磁性薄膜2の磁化は、磁気抵抗効果膜に流すセンス電
流によって生じる電流磁界の影響も大きく受ける。例え
ば、NiFe/Cu/Co/Cuを積層した人工格子膜
を考えるとNiFeのバルク比抵抗値は、室温で7μΩ
・cm、Cuは1.4μΩ・cm、Coは14μΩ・cmであ
り、センス電流はCu非磁性層を主に流れると考えられ
る。いま、磁気抵抗効果膜の繰り返し積層回数Nを3回
として考えた場合、磁性薄膜2の1層目および3層目に
着目すると、センス電流はそれぞれの膜の片側に多く流
れていることから、外部磁場ゼロの状態でも、電流磁界
によって1層目および3層目の磁化は互いに逆方向とな
るように反転した状態となっている。これは、磁性薄膜
2の1層目および3層目は、外部磁場に対して動きにく
くなっていることを示している。磁気抵抗効果膜に流す
センス電流の電流密度を一定として考えると、繰り返し
積層回数を増やしていった場合、電流磁界の影響は更に
強くなり、磁性薄膜2のうち外部磁場に対して動きにく
くなっている層を増やすことになり、結果として再生出
力は低下する。このため、繰り返し積層回数Nは5回以
下で十分である。
【0014】また、前記ヨーク型磁気抵抗効果素子にお
いて、特にリング型ヨーク磁気抵抗効果素子とした場合
には、磁界検出面から磁気抵抗効果膜までの長さをリン
グのギャップ深さ以上とすることによって、磁気抵抗効
果膜から直接下側ヨークへと漏れる必要外の磁束を減少
させることが可能となり、更にリングのギャップ深さh
を5μm 以下とすることによって、前部ヨークからギャ
ップを介して下側ヨークへと漏れる磁束を減少させるこ
とができる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。ここでは、リング型ヨーク磁気抵抗効果素子とし
た。図2(a),(b)は、それぞれヘッドの断面図お
よび正面図である。強磁性体基板による下側ヨーク8
(例えば、NiZnフェライト)には溝(例えば、幅:
〜30μm 、深さ:〜30μm )が形成され、この溝に
は非磁性絶縁体9(例えば、ガラス)が充填される。こ
の非磁性絶縁体9上に磁気抵抗効果膜1を形成し、電極
10(例えば、Au:〜0.24μm )および非磁性絶
縁層11(例えば、Al2 3 :〜0.2μm )を介し
てヨーク前部5およびヨーク後部6(例えば、NiF
e:〜1μm )が形成されている。ただし、(b)正面
図では非磁性絶縁層11は省略した。磁気抵抗効果膜1
は、例えば図1に示すような構成となり、磁性薄膜2に
NiFeを、磁性薄膜3にCoを、また非磁性薄膜にC
uを選び、1.5nm厚のNiFe薄膜、3.5nm厚のC
u薄膜、1.5nm厚のCo薄膜および3.5nmのCu薄
膜を順に形成する工程を繰り返したものである。なお、
最後のCu薄膜は形成されていない。また、媒体は垂直
2層媒体とし、例えば、垂直媒体12の膜厚を0.1μ
m 、ビット長を1μm 、また媒体下地層13の膜厚を
0.05μm とした。
【0016】図3は、MR高さが5μm および10μm
のときの、磁気抵抗効果膜とヨークとのオーバーラップ
長に対する再生出力を示したものである。ただし再生出
力は、オーバーラップがゼロのときの値で規格化されて
いる。この図より、MR高さが5μm から10μm へと
倍の長さになっても、再生出力が最大となるオーバーラ
ップ長は1.0〜1.5μm の間に存在し、ほとんど変
わっていないことがわかる。また、他のMR高さの場合
についても、磁気抵抗効果膜とヨーク前部およびヨーク
後部とのオーバーラップ長をそれぞれovl1,ovl
2としたとき、0<ovl1≦2.0μm 、0<ovl
2≦2.0μm のとき再生出力は大きくなる。
【0017】この結果を、磁気抵抗効果膜の内部磁化の
分布から説明する。ここでは、本発明における磁気抵抗
効果素子を用いたヨーク型MRヘッドの、垂直2層媒体
による信号磁界の変化に対する磁化解析を積分要素法に
よって行った結果について示す。またセンス電流はCu
薄膜4にのみ流れる(電流密度:1×107 A/cm2
と仮定した。図4、図5は、それぞれMR高さが5μm
および10μm の場合について、NiFe薄膜2(2層
目)のMR高さ方向における内部磁化分布の計算結果を
示したものである。このとき、磁気抵抗効果膜の繰り返
し積層回数は3回、また磁気抵抗効果膜1とヨーク前部
5およびヨーク後部6とのオーバーラップ長は、それぞ
れ1μm である。媒体からの外部磁界がゼロの場合、N
iFe薄膜2の端部では、Co薄膜3との静磁結合によ
ってNiFe薄膜2の磁化はCo薄膜3の磁化とは逆方
向に磁化が向いている分布となっており、このためY軸
負の方向への外部磁界に対するダイナミックレンジは非
常に小さくなっている。ここで、MR高さが5μm ある
いは10μm のどちらの場合においても、静磁結合をし
ている膜端部の長さはほとんど変わらず、この部分をヨ
ークでオーバーラップすることによって媒体からの外部
磁界は、静磁結合の影響が比較的小さくダイナミックレ
ンジの広い膜中央部に導かれ、磁気抵抗効果膜を効率良
く励磁できることがわかる。
【0018】また図6は、磁気抵抗効果膜のMR高さに
対する再生出力の結果を示したものである。この図よ
り、MR高さが10μm 以上のときは、磁気抵抗効果膜
からの磁束の漏れが顕著となって再生出力が低下するこ
とから、MR高さは10μm 以下が望ましい。
【0019】一方、図7は磁気抵抗効果膜の繰り返し積
層回数に対する再生出力の結果を示したものであり、繰
り返し積層回数の増加とともに再生出力が大きく減少す
ることがわかる。この結果を前述した磁化解析の結果か
ら説明する。図8、図9は、それぞれ繰り返し積層回数
が3回および5回の場合について、NiFe薄膜2の各
層における内部磁化分布の計算結果を示したものであ
る。ここでは媒体からの外部磁界がゼロの場合であり、
磁気抵抗効果膜1のMR高さは3μm 、また磁気抵抗効
果膜1とヨーク前部5およびヨーク後部6とのオーバー
ラップ長は、それぞれ1μm である。繰り返し積層回数
が3回の場合についてみると、NiFe薄膜2の1層目
および3層目はセンス電流磁界の影響を受けて、磁化が
それぞれ逆方向にすでに向いており、特に1層目の磁化
はMR高さ方向の全域にわたってY軸負の方向に飽和し
ていることがわかる。これは、媒体からの外部磁界がY
軸負の方向であるときには、NiFe薄膜2の1層目の
磁化は動けないことを示している。一方、繰り返し積層
回数が5回の場合、NiFe薄膜2の1層目および2層
目がともにY軸負の方向に飽和しており、媒体からの外
部磁界に対して磁化回転できない磁性層が増えているこ
とがわかる。つまり、繰り返し積層回数の増加ととも
に、磁気抵抗効果膜全体で見た場合のダイナミックレン
ジが小さくなり、結果として再生出力の低下につなが
る。このため、繰り返し積層回数は5回以下が望まし
い。
【0020】また図10は、リングのギャップ深さを3
μm とした場合について、磁界検出面から磁気抵抗効果
膜までの距離を変化させたときの再生出力を示したもの
である。この図より、磁界検出面から磁気抵抗効果膜ま
での距離をギャップ深さ以上にすることによって、再生
出力が向上していることがわかる。一方図11より、再
生出力はギャップ深さに大きく依存し、5μm 以下のと
き再生出力は大きくなる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヨ
ーク型人工格子磁気抵抗効果素子において、磁気抵抗効
果膜とヨーク前部およびヨーク後部とのオーバーラップ
長をそれぞれovl1,ovl2としたとき、0<ov
l1≦2.0μm 、0<ovl2≦2.0μm とするこ
とによって、磁気抵抗効果膜が効率良く励磁され、高い
再生出力が得られる。また、磁気抵抗効果膜のMR高さ
wを、0<w≦10μm、磁気抵抗効果膜の繰り返し積
層回数Nを、1≦N≦5とすることによって、それぞ
れ、再生出力がより高くなる効果が得られる。更に、前
記磁気抵抗効果素子を用いてリング型磁気抵抗効果素子
とした場合には、磁界検出面から磁気抵抗効果膜までの
長さがリングのギャップ深さ以上であり、かつギャップ
深さをhとしたとき、0<h≦5μm とすることによっ
て、再生出力の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用原理を説明する磁気抵抗効果素子
の断面図である。
【図2】実施例におけるヨーク型磁気抵抗効果ヘッドの
断面図および正面図である。
【図3】実施例における磁気抵抗効果膜とヨークとのオ
ーバーラップ長に対する再生出力を示す図である。
【図4】実施例におけるMR高さ5μm の場合の、Ni
Fe薄膜2(2層目)の内部磁化分布を示す図である。
【図5】実施例におけるMR高さ10μm の場合の、N
iFe薄膜2(2層目)の内部磁化分布を示す図であ
る。
【図6】実施例における磁気抵抗効果膜のMR高さに対
する再生出力を示す図である。
【図7】実施例における磁気抵抗効果膜の繰り返し積層
回数に対する再生出力を示す図である。
【図8】実施例における繰り返し積層回数が3回の場合
の、NiFe薄膜2の内部磁化分布を示す図である。
【図9】実施例における繰り返し積層回数が5回の場合
の、NiFe薄膜2の内部磁化分布を示す図である。
【図10】実施例における磁気抵抗効果膜の、磁界検出
面からの距離に対する再生出力を示す図である。
【図11】実施例におけるリングのギャップ深さに対す
る再生出力を示す図である。
【符号の説明】
1 磁気抵抗効果膜 2 磁性薄膜 3 磁性薄膜 4 非磁性薄膜 5 ヨーク前部 6 ヨーク後部 7 磁化方向 8 下側ヨーク 9 非磁性絶縁体 10 電極 11 非磁性絶縁層 12 垂直媒体 13 媒体下地層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤方 潤一 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保磁力の異なった2種類以上の磁性薄膜が
    非磁性層を介して積層された人工格子磁気抵抗効果膜に
    対し、非磁性絶縁層を介してヨークを配置したヨーク型
    磁気抵抗効果素子において、磁気抵抗効果膜とヨーク前
    部およびヨーク後部とのオーバーラップ長をそれぞれo
    vl1,ovl2としたとき、0<ovl1≦2.0μ
    m 、0<ovl2≦2.0μm であることを特徴とする
    磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】保磁力の異なった2種類以上の磁性薄膜が
    非磁性層を介して積層された人工格子磁気抵抗効果膜に
    対し、非磁性絶縁層を介してヨークを配置したヨーク型
    磁気抵抗効果素子において、磁気抵抗効果膜のMR高さ
    wが、0<w≦10μm であることを特徴とする磁気抵
    抗効果素子。
  3. 【請求項3】保磁力の異なった2種類以上の磁性薄膜が
    非磁性層を介して積層された人工格子磁気抵抗効果膜に
    対し、非磁性絶縁層を介してヨークを配置したヨーク型
    磁気抵抗効果素子において、磁気抵抗効果膜の繰り返し
    積層回数Nが、1≦N≦5であることを特徴とする磁気
    抵抗効果素子。
  4. 【請求項4】保磁力の異なった2種類以上の磁性薄膜が
    非磁性層を介して積層された人工格子磁気抵抗効果膜に
    対し、非磁性絶縁層を介してヨークを配置し、更にリン
    グ型としたリング型ヨーク磁気抵抗効果素子において、
    磁界検出面から磁気抵抗効果膜までの長さがリングのギ
    ャップ深さ以上であり、かつギャップ深さをhとしたと
    き、0<h≦5μm であることを特徴とする磁気抵抗効
    果素子。
JP6115502A 1994-03-24 1994-05-27 磁気抵抗効果素子 Expired - Fee Related JP2658872B2 (ja)

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JPH07288347A (ja) * 1994-04-18 1995-10-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気抵抗効果素子及び磁気抵抗効果型ヘッド

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JPH07288347A (ja) * 1994-04-18 1995-10-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気抵抗効果素子及び磁気抵抗効果型ヘッド

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