JP2755186B2 - 磁気抵抗効果ヘッド - Google Patents
磁気抵抗効果ヘッドInfo
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- JP2755186B2 JP2755186B2 JP27382194A JP27382194A JP2755186B2 JP 2755186 B2 JP2755186 B2 JP 2755186B2 JP 27382194 A JP27382194 A JP 27382194A JP 27382194 A JP27382194 A JP 27382194A JP 2755186 B2 JP2755186 B2 JP 2755186B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッド、特に磁気
抵抗効果を利用した磁気ヘッドに関する。
抵抗効果を利用した磁気ヘッドに関する。
【０００２】
【従来の技術】磁気記録機器の小型大容量化に伴って高
密度化が進展し、磁気ヘッドに対して高出力化が要求さ
れていることから、磁気抵抗効果（ＭＲ効果）を利用し
たＭＲヘッドが磁気ディスク装置に使用されている。
密度化が進展し、磁気ヘッドに対して高出力化が要求さ
れていることから、磁気抵抗効果（ＭＲ効果）を利用し
たＭＲヘッドが磁気ディスク装置に使用されている。
【０００３】ＭＲ効果を利用したヘッドの中でもさらに
高出力が得られるものとして、スピン・バルブ効果を利
用したＭＲヘッドも開発研究されている（例えば、特開
平４−３５８３１０号公報）。図４は、この感磁部を用
いたシールド型ＭＲヘッドを示したものである。このＭ
Ｒヘッドの感磁部１０は、ＦｅＭｎ層５（反強磁性層）
／ＮｉＦｅ層６（第１軟磁性層）／Ｃｕ層７（非磁性
層）／ＮｉＦｅ層８（第２軟磁性層）なる構成よりな
る。
高出力が得られるものとして、スピン・バルブ効果を利
用したＭＲヘッドも開発研究されている（例えば、特開
平４−３５８３１０号公報）。図４は、この感磁部を用
いたシールド型ＭＲヘッドを示したものである。このＭ
Ｒヘッドの感磁部１０は、ＦｅＭｎ層５（反強磁性層）
／ＮｉＦｅ層６（第１軟磁性層）／Ｃｕ層７（非磁性
層）／ＮｉＦｅ層８（第２軟磁性層）なる構成よりな
る。
【０００４】一方、図４のシールド型ＭＲヘッドとは別
に、ヨーク層からなるリング構造の磁気ヘッドが開発さ
れている。
に、ヨーク層からなるリング構造の磁気ヘッドが開発さ
れている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ここで図３に、磁束が
ギャップを挟んでヨーク層のある一方の磁極から入り、
他方の磁極へ流れる構造を有するリング構造の磁気ヘッ
ドに前記特開平４−３５８３１０号公報に開示された感
磁部を適用した例を示す。この図において、ヨーク層
３、感磁部１０、軟磁性膜４、軟磁性体１が磁気回路を
形成している。感磁部１０はＦｅＭｎ層５（反強磁性
層）、ＮｉＦｅ層６（第１軟磁性層）、Ｃｕ層７（非磁
性層）、ＮｉＦｅ層８（第２軟磁性層）からなり、絶縁
層２をギャップとし、非磁性層９を介して軟磁性体１上
に形成されている。感磁部１０と、絶縁層２をギャップ
とした軟磁性体１上には、軟磁性膜４、軟磁性膜４と同
じ材料よりなるヨーク層３が形成されている。
ギャップを挟んでヨーク層のある一方の磁極から入り、
他方の磁極へ流れる構造を有するリング構造の磁気ヘッ
ドに前記特開平４−３５８３１０号公報に開示された感
磁部を適用した例を示す。この図において、ヨーク層
３、感磁部１０、軟磁性膜４、軟磁性体１が磁気回路を
形成している。感磁部１０はＦｅＭｎ層５（反強磁性
層）、ＮｉＦｅ層６（第１軟磁性層）、Ｃｕ層７（非磁
性層）、ＮｉＦｅ層８（第２軟磁性層）からなり、絶縁
層２をギャップとし、非磁性層９を介して軟磁性体１上
に形成されている。感磁部１０と、絶縁層２をギャップ
とした軟磁性体１上には、軟磁性膜４、軟磁性膜４と同
じ材料よりなるヨーク層３が形成されている。
【０００６】しかし、この構造においては、感磁部１０
の第１及び第２軟磁性層は、高出力を得るためにはなる
べく薄いものが望まれるが、一方でこの感磁部１０のＮ
ｉＦｅ層６，８が薄く、磁気回路的に磁気抵抗が大きく
なるため感磁部１０を通過する磁束が減少し、大きな磁
気抵抗変化を発生させにくいという問題があった。
の第１及び第２軟磁性層は、高出力を得るためにはなる
べく薄いものが望まれるが、一方でこの感磁部１０のＮ
ｉＦｅ層６，８が薄く、磁気回路的に磁気抵抗が大きく
なるため感磁部１０を通過する磁束が減少し、大きな磁
気抵抗変化を発生させにくいという問題があった。
【０００７】本発明の目的は、前記問題を解決してヘッ
ド出力を増大した磁気抵抗効果ヘッドを提供することで
ある。
ド出力を増大した磁気抵抗効果ヘッドを提供することで
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気抵抗効
果ヘッドは、記録媒体に対向する側に媒体からの磁束が
ギャップを挟んで一方の磁極から入り、他方の磁極へ流
れる磁気回路を構成するリング型磁気ヘッドであって、
前記磁気回路の一部となる感磁部が反強磁性層／第１軟
磁性層／非磁性層／第２軟磁性層の構造よりなり、記録
媒体に対抗する側にギャップを有する磁気抵抗効果ヘッ
ドにおいて、少なくとも前記感磁部上に前記の第２軟磁
性層と磁気的に結合している磁気交換結合層を有し、さ
らに前記磁気交換結合層上に軟磁性層を有することを特
徴としている。ここで、交換結合層は感磁部の上のみな
らず、図１に示したように絶縁層２の上部及び感磁部の
側壁部に形成されていてもかまわない。
果ヘッドは、記録媒体に対向する側に媒体からの磁束が
ギャップを挟んで一方の磁極から入り、他方の磁極へ流
れる磁気回路を構成するリング型磁気ヘッドであって、
前記磁気回路の一部となる感磁部が反強磁性層／第１軟
磁性層／非磁性層／第２軟磁性層の構造よりなり、記録
媒体に対抗する側にギャップを有する磁気抵抗効果ヘッ
ドにおいて、少なくとも前記感磁部上に前記の第２軟磁
性層と磁気的に結合している磁気交換結合層を有し、さ
らに前記磁気交換結合層上に軟磁性層を有することを特
徴としている。ここで、交換結合層は感磁部の上のみな
らず、図１に示したように絶縁層２の上部及び感磁部の
側壁部に形成されていてもかまわない。
【０００９】なお、交換結合層は、比抵抗が磁気感部の
比抵抗より大きいものの方が、軟磁性層１５へ電流が流
れないようにして効率を上げることが可能となるので好
適である。このようなものとしてはＭｎＺｎフェライ
ト、ＮｉＺｎフェライト等が挙げられる。
比抵抗より大きいものの方が、軟磁性層１５へ電流が流
れないようにして効率を上げることが可能となるので好
適である。このようなものとしてはＭｎＺｎフェライ
ト、ＮｉＺｎフェライト等が挙げられる。
【００１０】
【作用】本発明の磁気抵抗効果ヘッドを図１に示す。
【００１１】図１は図３と同様な、絶縁層２をギャップ
としたリング型の磁気ヘッドである。磁気コアは、軟磁
性体１と感磁部１０の上層に交換結合層２０を形成し、
しかる後にヨークとなる軟磁性層１５が形成される。軟
磁性層１５の付加によりリングヘッドの磁気抵抗が低下
し、ヨークの効果がより大きくなる。交換結合層２０
は、第２軟磁性層８及び軟磁性層１５の磁化を交換結合
させ同一方向に磁化を向ける。これにより、軟磁性層１
５の磁化方向に交換結合層膜２０を通すことによって軟
磁性層８の磁化も変化するため、軟磁性層８だけの場合
よりも出力が大きくなる。また、交換結合層２０は、第
１軟磁性層６及び第２軟磁性層８より比抵抗を大きくす
ることにより、感磁部１０に流すセンス電流が軟磁性層
１５に流れることを抑制し、感磁部１０の出力の低下を
防止する。
としたリング型の磁気ヘッドである。磁気コアは、軟磁
性体１と感磁部１０の上層に交換結合層２０を形成し、
しかる後にヨークとなる軟磁性層１５が形成される。軟
磁性層１５の付加によりリングヘッドの磁気抵抗が低下
し、ヨークの効果がより大きくなる。交換結合層２０
は、第２軟磁性層８及び軟磁性層１５の磁化を交換結合
させ同一方向に磁化を向ける。これにより、軟磁性層１
５の磁化方向に交換結合層膜２０を通すことによって軟
磁性層８の磁化も変化するため、軟磁性層８だけの場合
よりも出力が大きくなる。また、交換結合層２０は、第
１軟磁性層６及び第２軟磁性層８より比抵抗を大きくす
ることにより、感磁部１０に流すセンス電流が軟磁性層
１５に流れることを抑制し、感磁部１０の出力の低下を
防止する。
【００１２】
（実施例１）図１の断面図を用いて本発明の実施例を説
明する。
明する。
【００１３】Ｍｎ−Ｚｎフェライト上に溝加工を施しガ
ラスを溶着後鏡面研磨を行い、ガラス溝の非磁性体部９
を形成する。ガラス溝加工したフェライト基板１上にア
ルミナを０．１５μm スパッタリングで形成する。その
後、ＮｉＦｅ膜１００オングストローム（以後、Ａと略
す）をした時とした反強磁性層５としてＦｅＭｎ層を１
００Ａ形成し、順次軟磁性層６としてＮｉＦｅ層を１５
０Ａ、非磁性層７としてＣｕ層を２５Ａ、軟磁性層８と
してＮｉＦｅ層を１５０Ａ形成した。これらを形成後感
磁部としてパターンニングを行い、センス電流を流す電
極を形成した。その後、交換結合層２０としてＮｉＺｎ
フェライト層を２００Ａ形成し、さらに軟磁性層１５と
してＮｉＦｅ層を３μm 形成し、パターンニングを行っ
た。
ラスを溶着後鏡面研磨を行い、ガラス溝の非磁性体部９
を形成する。ガラス溝加工したフェライト基板１上にア
ルミナを０．１５μm スパッタリングで形成する。その
後、ＮｉＦｅ膜１００オングストローム（以後、Ａと略
す）をした時とした反強磁性層５としてＦｅＭｎ層を１
００Ａ形成し、順次軟磁性層６としてＮｉＦｅ層を１５
０Ａ、非磁性層７としてＣｕ層を２５Ａ、軟磁性層８と
してＮｉＦｅ層を１５０Ａ形成した。これらを形成後感
磁部としてパターンニングを行い、センス電流を流す電
極を形成した。その後、交換結合層２０としてＮｉＺｎ
フェライト層を２００Ａ形成し、さらに軟磁性層１５と
してＮｉＦｅ層を３μm 形成し、パターンニングを行っ
た。
【００１４】本発明において、反強磁性層５としてはＮ
ｉＯ層、ＮｉＯ／ＣｉＯ層などの反強磁性層でも良い。
交換結合層２０は、ＮｉＦｅ層などの金属層より高い比
抵抗を有したもので、ＭｎＺｎフェライトでも良い。
ｉＯ層、ＮｉＯ／ＣｉＯ層などの反強磁性層でも良い。
交換結合層２０は、ＮｉＦｅ層などの金属層より高い比
抵抗を有したもので、ＭｎＺｎフェライトでも良い。
【００１５】このようにして作製したヘッドを、媒体と
してＣｏＣｒＴａ垂直磁化膜／ＮｉＦｅ膜の垂直２層媒
体を用い、主磁極型の垂直時期ヘッドで記録を行い、ト
ラック幅１μm あたりの再生特性を出力（μＶ／μm ）
及びＤ５０密度（出力が孤立出力の１／２となる密度）
の両点から評価した。評価結果を表１に示す。
してＣｏＣｒＴａ垂直磁化膜／ＮｉＦｅ膜の垂直２層媒
体を用い、主磁極型の垂直時期ヘッドで記録を行い、ト
ラック幅１μm あたりの再生特性を出力（μＶ／μm ）
及びＤ５０密度（出力が孤立出力の１／２となる密度）
の両点から評価した。評価結果を表１に示す。
【００１６】（実施例２）図２の断面図を用いて第２番
目の実施例について説明する。
目の実施例について説明する。
【００１７】アルミナチタン酸カーバイド（ＡｌＴｉ
Ｃ）基板上に軟磁性層１としてＣｏＺｒＭｏ層を３μm
形成し、非磁性体層９としてアルミナ層を形成してパタ
ーンニングを行った。その後、ギャップ層２をアルミナ
で０．１５μm 形成し、その上に感磁部１０を形成し
た。これらを形成後感磁部としてパターンニングを行
い、センス電流を流す電極を形成した。さらに感磁部上
には交換結合層２０としてＦｅＮ層を１００Ａ、ＮｉＦ
ｅ層を３μm 形成し、パターンニングを行った。
Ｃ）基板上に軟磁性層１としてＣｏＺｒＭｏ層を３μm
形成し、非磁性体層９としてアルミナ層を形成してパタ
ーンニングを行った。その後、ギャップ層２をアルミナ
で０．１５μm 形成し、その上に感磁部１０を形成し
た。これらを形成後感磁部としてパターンニングを行
い、センス電流を流す電極を形成した。さらに感磁部上
には交換結合層２０としてＦｅＮ層を１００Ａ、ＮｉＦ
ｅ層を３μm 形成し、パターンニングを行った。
【００１８】このようにして作製したヘッドを、実施例
１と同様の媒体を用いて再生特性を調べた。結果を表１
に示す。
１と同様の媒体を用いて再生特性を調べた。結果を表１
に示す。
【００１９】（比較例１）実施例１と同様のリング型ヘ
ッドにおいて、ヨーク層が図３で示したように軟磁性層
４とヨーク３とに分離した従来ヘッドを試作した。ヨー
ク構造以外は、感磁部の層構成及び諸元は同じとした。
ッドにおいて、ヨーク層が図３で示したように軟磁性層
４とヨーク３とに分離した従来ヘッドを試作した。ヨー
ク構造以外は、感磁部の層構成及び諸元は同じとした。
【００２０】このようにして作製したヘッドを、実施例
１と同様の媒体を用いて再生特性を調べた。結果を表１
に示す。
１と同様の媒体を用いて再生特性を調べた。結果を表１
に示す。
【００２１】
【表１】
【００２２】以上より、トラック幅１μm あたりの再生
特性は、出力及びＤ５０密度とも、本発明の方が優れて
いることが認められた。
特性は、出力及びＤ５０密度とも、本発明の方が優れて
いることが認められた。
【００２３】
【発明の効果】本発明の磁気抵抗効果ヘッドの構造によ
り、リング型ヘッドのヨーク部に適用された感磁部の磁
気抵抗による効率を低下させず、ヘッド出力を増大させ
ることが可能となった。
り、リング型ヘッドのヨーク部に適用された感磁部の磁
気抵抗による効率を低下させず、ヘッド出力を増大させ
ることが可能となった。
【図１】本発明の実施例１に示したリング型の磁気ヘッ
ド断面図である。
ド断面図である。
【図２】本発明の実施例２に示したリング型の磁気ヘッ
ド断面図である。
ド断面図である。
【図３】比較例１に示した従来のリング型の磁気ヘッド
の断面図である。
の断面図である。
【図４】スピンバルブ効果を利用した従来のシールド型
磁気ヘッドの模式図である。
磁気ヘッドの模式図である。
１ 軟磁性体 ２ 絶縁層 ３ ヨーク ４ 軟磁性層 ５ 反強磁性層 ６ 第１軟磁性層 ７ 非磁性層 ８ 第２軟磁性層 ９ 非磁性層 １０ 感磁部 １５ ヨークとなる軟磁性層 ２０ 交換結合層 ３０ シールド
Claims (2)
- 【請求項１】記録媒体に対向する側に媒体からの磁束が
ギャップを挟んで一方の磁極から入り、他方の磁極へ流
れる磁気回路を構成するリング型磁気ヘッドであって、
前記磁気回路の一部となる感磁部が反強磁性層／第１軟
磁性層／非磁性層／第２軟磁性層の構造よりなり、記録
媒体に対抗する側にギャップを有する磁気抵抗効果ヘッ
ドにおいて、少なくとも前記感磁部上に磁気交換結合層
を有し、さらに前記磁気交換結合層上に軟磁性層を有す
ることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。 - 【請求項２】磁気感磁部と接する磁気交換結合層の比抵
抗が磁気感部の比抵抗より大きいことを特徴とする請求
項１記載の磁気抵抗効果ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27382194A JP2755186B2 (ja) | 1994-11-08 | 1994-11-08 | 磁気抵抗効果ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27382194A JP2755186B2 (ja) | 1994-11-08 | 1994-11-08 | 磁気抵抗効果ヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08138214A JPH08138214A (ja) | 1996-05-31 |
| JP2755186B2 true JP2755186B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=17533034
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27382194A Expired - Fee Related JP2755186B2 (ja) | 1994-11-08 | 1994-11-08 | 磁気抵抗効果ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2755186B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6538843B1 (en) * | 1999-11-09 | 2003-03-25 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic head |
-
1994
- 1994-11-08 JP JP27382194A patent/JP2755186B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08138214A (ja) | 1996-05-31 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980203 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |