JPH08147631A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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Publication number
JPH08147631A
JPH08147631A JP28193794A JP28193794A JPH08147631A JP H08147631 A JPH08147631 A JP H08147631A JP 28193794 A JP28193794 A JP 28193794A JP 28193794 A JP28193794 A JP 28193794A JP H08147631 A JPH08147631 A JP H08147631A
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JP
Japan
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film
magnetic
bias applying
magnetoresistive
bias
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Application number
JP28193794A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Nakamoto
一広 中本
Yoshiaki Kawato
良昭 川戸
Hiroyuki Hoshiya
裕之 星屋
Makoto Aihara
誠 相原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】出力の高い磁気ヘッドを有し、高記録密度に適
した磁気記録再生装置を提供する。 【構成】自由層膜7、固定層膜8及び非磁性導体膜9の
3層からなるスピンバルブ(SV)膜11、並びに交換膜
10が、所定の幅及び高さにパターンニングされてあ
り、CoPt系合金の永久磁石膜からなるバイアス印加膜
12が、SV膜11及び交換膜10隣接して左右に一対
配置しているSVヘッドにおいて、バイアス印加膜12
の磁化の方向13を右斜め上方向に向かせて、磁気抵抗
効果(MR)膜幅方向とMR膜高さ方向の二成分を持たせ
てあり、SV膜11及び交換膜10の高さとバイアス印
加膜12の高さを等しくしてあり、バイアス印加膜12
は、SV膜11と電気的に接合する一対の電極の役割も
果たしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果膜(以
後、MR膜と略称)を用いた磁気ヘッドを備えた磁気記
録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気記録再生装置の大容量化、小
型化に伴って、磁気記録再生装置には再生出力の高い、
磁気抵抗効果ヘッド(以後、MRヘッドと略称)を搭載す
るようになった。
【0003】MRヘッドは、その動作原理によって、異
方性MR膜を有するヘッド(以後、AMRヘッドと略称)
と、多層膜を有するヘッド(以後、GMRヘッドと略称)
との2種類に区別されている。
【0004】AMRヘッドについては、磁気ヘッドと磁
気記録(松本光功著、総合電子出版社、182〜190
ページ)に記載されており、また、GMRヘッドについ
ては、フィジカル レビュー レターズ、61巻、19
88年、2472〜2745ページ(Physical Review
Letters、Vol.61(1988)p.2472〜274
5)に開示されている。
【0005】また、GMRヘッドを発展させた一例とし
て、スピンバルブヘッド(以後、SVヘッドと略称)が、
ダイジェスツ オブ ティー・エム・アール・シー、1
993年、B5(Digests of TMRC、1993、B
5)に開示されている。
【0006】AMRヘッドでは、線形性のよい、大きな
出力信号を得るため、MR膜高さ方向に適当なバイアス
磁界を印加することにより、MR膜の磁化方向を斜め方
向に向ける必要のあることが従来から知られており、こ
の実施手段の一例が、上述の「磁気ヘッドと磁気記録」
に記載されている。また、MR膜の磁区の不安定性に起
因するバルクハウゼンノイズの発生を抑止するため、M
R膜幅方向にバイアスを印加し、磁区制御をするバイア
ス印加膜を備える必要があることも公知であり、この実
施手段は、例えば特開平3−125311号公報に開示
されている。
【0007】また、AMRヘッドでは、反強磁性体膜か
らなるバイアス印加膜の磁気的な異方性の方向が、MR
膜幅方向であることが、例えば、アイトリプリイー ト
ランズアクション マガジン、29巻、6号、1993
年、3811ページ(IEEE Trans. Magn.、Vo
l.29、No.6、1993、p.3811)に開示
されている。
【0008】一方、SVヘッドでも、AMRヘッド同様
にMR膜高さ方向のバイアス磁界を適切にするための電
流の作る磁界と、自由層膜と固定層膜との間の層間結合
による磁界と、固定層膜から生じる反磁界との3種の磁
界のバランスをとることにより、自由層膜の磁化方向を
MR膜幅方向に向けることが、高出力化に際して重要で
あることが、前述の「ダイジェスツ オブ ティー・エ
ム・アール・シー」に開示されている。また、バルクハ
ウゼンノイズの発生を抑止するため、MR膜幅方向にバ
イアスを印加し、磁区制御をするバイアス印加膜が、A
MRヘッド同様に必要であることも公知である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】AMRヘッドの場合、
磁気記録再生装置の大容量化に伴って、トラック幅が狭
くなるが、このときには、公知の技術では、単位トラッ
ク幅当たりの再生出力が低くなり、装置が動作するため
の出力が不足するという問題があった。これは、トラッ
ク幅が狭くなると、MR幅方向のバイアス印加膜の影響
が強く出過ぎて、MR膜高さ方向のバイアスが十分に加
わらないためである。
【0010】また、SVヘッドの場合、公知の技術で
は、MR膜高さ方向のバイアス磁界は前述の3種の磁界
のバランスで決められる。しかし、この3種の磁界と
も、現状では制御しにくい。すなわち、SVヘッドに流
す電流値の上限値及び下限値は、磁気記録再生装置が動
作するための出力を満足し、かつヘッドの寿命を保証す
るという必要条件から、それぞれ決められる。したがっ
て、電流の作る磁界は、ある範囲内に限られる。また、
自由層膜と固定層膜との間に働く層間結合磁界は、自由
層膜/非磁性導体膜/固定層膜からなる多層膜の固有値
なので、大きく変化させることは困難である。更に、固
定層膜の膜厚を制度良く製造できないので、この多層膜
を作る場合に制約を伴う。したがって、固定層膜の作る
反磁界の大きさは、ある限られた範囲内に限定される。
【0011】以上のように、上述の3種の磁界は、ある
限られた範囲内でしか制御できない。そのため、SVヘ
ッドの場合、公知の技術では、MR膜高さ方向のバイア
ス磁界を適正に保つことができる範囲は、小さく限られ
ていた。
【0012】本発明の目的は、出力が高く、MR膜高さ
方向のバイアス磁界を適正に保つことができ、製造が容
易なMRヘッドを具備した、高記録密度の磁気記録再生
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、次のように
して達成することができる。
【0014】(1)信号を磁気的に記録する記録媒体と、
記録媒体から漏洩する磁界の変化を再生信号に変換する
磁気ヘッドとを備え、磁気ヘッドが、所定の大きさにパ
ターンニングされた単層膜又は多層膜からなる磁気抵抗
効果膜と、磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一対の電
極と、磁気抵抗効果膜を磁気抵抗効果膜の幅方向に磁区
制御するバイアス印加膜とを、少なくとも有している磁
気抵抗効果型ヘッドである磁気記録再生装置において、
バイアス印加膜における磁化の方向、又は磁気的な異方
性の方向が、磁気抵抗効果膜の幅方向と、この幅方向に
直交する磁気抵抗効果膜の高さ方向との二成分を有する
ように、バイアス印加膜に斜め方向に着磁しているこ
と。
【0015】(2)(1)において、磁気抵抗効果膜が、磁
気抵抗効果膜に流れる電流の方向と、磁気抵抗効果膜の
磁化方向とのなす角度によって抵抗が変化する異方性磁
気抵抗効果膜であり、バイアス印加膜が反強磁性体膜か
らなり、このバイアス印加膜を、磁気抵抗効果膜の左右
両端部に一対、及び磁気抵抗効果膜の上又は下に、それ
ぞれ積層して配置していること。
【0016】(3)(2)において、磁気抵抗効果膜におい
て、一対のバイアス印加膜によって仕切られて形成され
ている感磁部の幅が、2μm未満であること。
【0017】(4)(1)において、磁気抵抗効果膜が、自
由層膜/非磁性導体膜/固定層膜という構成を少なくと
も一つは有し、自由層膜と固定層膜は強磁性体膜からな
り、固定層膜の磁化方向は固定され、自由層膜の磁化方
向は磁界に対して回転し、自由層膜と固定層膜との各磁
化方向のなす角度により抵抗が変化する多層膜であり、
バイアス印加膜が反強磁性体膜からなり、このバイアス
印加膜を自由層膜の左右両端部に一対、磁気抵抗効果膜
の上又は下に積層して配置していること。
【0018】(5)(1)において、磁気抵抗効果膜が、自
由層膜/非磁性導体膜/固定層膜という構成を少なくと
も一つは有し、自由層膜と固定層膜は強磁性体膜からな
り、固定層膜の磁化方向は固定され、自由層膜の磁化方
向は磁界に対して回転し、自由層膜と固定層膜との各磁
化方向のなす角度により抵抗が変化する多層膜であり、
バイアス印加膜が永久磁石膜、又は反強磁性体膜と強磁
性体膜との積層膜からなり、このバイアス印加膜を磁気
抵抗効果膜に隣接するように、左右に一対配置している
こと。
【0019】(6)(5)において、バイアス印加膜の高さ
が、磁気抵抗効果膜とほぼ同一の高さを有しているこ
と。
【0020】(7)(5)において、バイアス印加膜におけ
る、磁気抵抗効果膜に最も近接している個所の高さが、
磁気抵抗効果膜とほぼ同一の高さを有していること。
【0021】(8)(4)又は(5)において、バイアス印加
膜における磁化の方向、又は磁気的な異方性の方向が、
磁気抵抗効果膜の幅方向に対して、下記の式を満たすθ
度、又はθ+90度、θ+180度、若しくはθ+27
0度であること。
【0022】
【数3】 θ=arctan(L/h・α・β)………………………………………(1) ここに、βは、
【0023】
【数4】 β=(Bs2・t2)/(Bs1・t1)………………………………………(2) ただし、Lは左右に一対配置しているバイアス印加膜の
間隔、hは磁気抵抗効果膜の高さ、αは磁界に及ぼす形
状因子であり、1≦α≦3である。また、Bs1、t1
自由層膜の飽和磁束密度、膜厚を、また、Bs2、t2
固定層膜の飽和磁束密度、膜厚をそれぞれ示す。
【0024】(9)(4)又は(5)において、磁気抵抗効果
膜が、固定層膜/非磁性導体膜/自由層膜/非磁性導体
膜/固定層膜という構成を有すること。
【0025】(10)信号を磁気的に記録する記録媒体
と、記録媒体から漏洩する磁界の変化を再生信号に変換
する磁気ヘッドとを備え、磁気ヘッドが、所定の大きさ
にパターンニングされた単層膜又は多層膜からなる磁気
抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一対
の電極と、磁気抵抗効果膜を磁気抵抗効果膜の幅方向に
磁区制御するバイアス印加膜とを、少なくとも有してい
る磁気抵抗効果型ヘッドである磁気記録再生装置におい
て、磁気抵抗効果膜が、自由層膜/非磁性導体膜/固定
層膜という構成を少なくとも一つは有し、自由層膜と固
定層膜は強磁性体膜からなり、固定層膜の磁化方向は固
定され、自由層膜の磁化方向は磁界に対して回転し、自
由層膜と固定層膜との各磁化方向のなす角度により抵抗
が変化する多層膜であり、永久磁石膜、又は反強磁性体
膜と強磁性体膜との積層膜からなり、磁気抵抗効果膜に
隣接するように、左右に一対配置しているバイアス印加
膜である第1のバイアス印加膜と、永久磁石膜、又は反
強磁性体膜と強磁性体膜との積層膜からなり、磁化方
向、又は磁気的な異方性の方向が、少なくとも磁気抵抗
効果膜の高さ方向成分を持ち、磁気抵抗効果膜の上又は
下に積層して配置しているバイアス印加膜である第2の
バイアス印加膜とを有すること。
【0026】(11)(10)において、第2のバイアス印
加膜の高さを、磁気抵抗効果膜の高さにほぼ等しくし、
第2のバイアス印加膜の幅を、磁気抵抗効果膜の幅の約
2倍以上に広くしていること。
【0027】(12)(10)において、第1のバイアス印
加膜における 磁気抵抗効果膜に最近接している部分の
高さを、磁気抵抗効果膜の高さにほぼ等しくしているこ
と。
【0028】
【作用】本発明では、バイアス印加膜の磁化方向、又は
磁気的な異方性の方向が、MR膜幅方向とMR膜高さ方
向の二成分を持つように、バイアス印加膜に斜め方向に
着磁する。したがって、MR膜幅方向にバイアス磁界を
印加して磁区制御をする働きと、MR膜高さ方向にバイ
アス磁界を印加する働きとの二つを、同時に一つのバイ
アス印加膜で行うことができる。すなわち、斜め方向に
着磁されたバイアス印加膜のMR膜幅方向成分で、MR
幅方向にバイアス磁界を印加して、磁区を制御すること
ができ、それと同時に、MR膜高さ方向成分で、MR膜
高さ方向にバイアスを印加することができる。
【0029】AMRヘッドでは、反強磁性体膜からなる
バイアス印加膜の磁気的な異方性の方向が、従来では、
「従来の技術」の項で説明したように、MR膜幅方向を
向いている。したがって、MR膜の左右両端部に積層さ
れた固定部である一対のバイアス印加膜によって仕切ら
れた、積層物を有していない感磁部の幅が小さい場合、
すなわち、この幅が2μm未満の場合には、バイアス印
加膜の影響を強く受ける。そのため、本来、MR膜高さ
方向のバイアスを受けて、斜め方向に向いていた感磁部
の磁化の方向が、MR膜幅方向に向けられてしまう。す
なわち、MR膜高さ方向のバイアスが不足する。
【0030】したがって、本発明では、これを補うた
め、反強磁性体膜からなるバイアス印加膜を、MR膜の
左右両端に積層配置し、斜め方向に着磁した。すなわ
ち、新たなバイアス印加膜を形成することによって、M
R膜高さ方向のバイアス磁界を制御することが容易とな
った。
【0031】なお、このように斜め方向に着磁する方法
は、よく知られているように、バイアス印加膜が永久磁
石膜の場合は、所望の方向に十分に強い磁界を加えれば
よく、また、バイアス印加膜が反強磁性体膜を含む場合
は、十分に高温に加熱した状態で、所望の方向に十分に
強い磁界を加え、この磁界中で冷却すれはよい。したが
って、このような簡単な手段によって、新たなバイアス
印加膜を形成することができる。
【0032】一般に、強磁性体膜のMR膜と反強磁性体
膜とを積層すると交換結合し、結果として積層された反
強磁性体膜の近くのMR膜の磁化は、反強磁性体膜とほ
ぼ同じ方向を向く。したがって、感磁部の幅が狭い場合
は、感磁部の磁化方向は固定部の磁化に拘束され、固定
部の磁化方向に近くなるので、反強磁性体膜からなるバ
イアス印加膜を斜め方向に着磁したときは、感磁部の磁
化方向は斜めに向けられる。
【0033】このように、AMRヘッドでは、斜め方向
に着磁されたバイアス印加膜のMR幅方向成分で、MR
幅方向にバイアス磁界が印加されて、磁区制御が行わ
れ、また、MR膜高さ方向成分で、MR膜高さ方向にバ
イアス磁界が印加されるように作用する。
【0034】一方、SVヘッドでは、反強磁性体膜から
なるバイアス印加膜を、自由層膜の左右両端部に積層配
置することによって、自由層膜と反強磁性体膜とが交換
結合する。したがって、バイアス印加膜を斜め方向に着
磁することによって、前述したように、感磁部の磁化を
斜め方向に向けることができる。すなわち、MR膜幅方
向にバイアス磁界を印加し、磁区制御をしながら、前述
の3種の磁界、すなわち電流の作る磁界、自由層膜と固
定層膜との間の層間結合磁界、及び固定層膜から生じる
反磁界の3種の磁界によるバイアス磁界とは異なる、新
たなMR膜高さ方向のバイアス磁界を印加できるので、
バイアス磁界を制御しやすい。
【0035】また、SVヘッドでは、バイアス印加膜を
永久磁石膜、又は反強磁性体膜と強磁性体膜との積層膜
とし、MR膜に隣接するように、左右に一対配置し、斜
め方向に着磁するので、MR幅方向にバイアスを印加
し、磁区制御をしながら、前述の3種の磁界によるバイ
アス磁界とは異なる、新たなMR膜高さ方向のバイアス
磁界を印加することができる。
【0036】これは、例えば、前述の一対のバイアス印
加膜を右斜め上方向に着磁した場合、それらのバイアス
印加膜の間に位置するMR膜には、左斜め下方向の磁界
が印加されるためである。すなわち、この左斜め下方向
の磁界のうち、左方向成分であるMR膜幅方向成分がM
R幅方向のバイアス磁界を印加して、磁区制御をする磁
界として、また、下方向成分であるMR高さ成分が新た
なMR膜高さ方向のバイアス磁界として作用することに
よる。
【0037】また、この場合、バイアス印加膜における
MR膜に最も近接している個所の高さを、MR膜の高さ
にほぼ等しくするので、MR膜高さ方向のバイアス磁界
は、より高くなるので、効果的である。
【0038】バイアス印加膜の飽和磁束密度や膜厚、及
び着磁する方向は、外部磁界によって磁化方向が回転す
る自由層膜が、うまく磁区制御され、所望のMR膜高さ
方向のバイアス磁界が得られるように設定する。すなわ
ち、着磁する方向は、MR膜幅方向とMR膜高さ方向と
の磁荷の釣合いから、下記の式(3)及び式(4)を満足す
るように設定する。
【0039】
【数5】 Bs1・t1・cosθ1=Bs2・t2・cosθ2 ………………………………(3) Bs1・t1・sinθ1=−Bs3・t3・sinθ3・L/h・α …………………(4) ここに、Bs、t1、θ1はバイアス印加膜の、また、
Bs2、t2、θ2は自由層膜の、また、Bs3、t3、θ3
固定層膜の、それぞれ飽和磁束密度、膜厚、磁化方向と
MR幅方向とのなす角度である。Lは二つのバイアス印
加膜の間隔であり、hはMR膜の高さである。αは磁界
に及ぼす形状補正因子で、実験的に求まるものであり、
1〜3が望ましいことを、本発明者は見出している。
【0040】また、SVヘッドの場合、動作点では、自
由層膜の磁化方向と、電流方向とのなす角度θ2は0度
付近が、また、固定層膜の磁化の電流方向となす角度θ
3は90度付近が、それぞれ望ましいことが、前述の
「フィジカル レビュー レターズ」に開示されてい
る。したがって、上述の式(3)及び式(4)において、θ
2=0度、θ3=90度と置くことにより、式(5)を導く
ことができる。
【0041】
【数6】 θ1=arctan(L/h・α・β) ………………………………………(5) ただし、
【0042】
【数7】 β=−(Bs3・t3)/(Bs2・t2) ……………………………………(6) すなわち、式(5)及び式(6)から、バイアス印加膜の望
ましい着磁方向θ1を求めることができる。
【0043】また、SVヘッドの場合、前述のバイアス
印加膜(以後、このバイアス印加膜を第1のバイアス印
加膜と称する。)に加えて、永久磁石膜、又は反強磁性
体膜と強磁性体膜との積層膜からなり、その磁化方向、
又は磁気的な異方性の方向が、少なくともMR高さ方向
成分を有し、そのMR高さ成分方向が第1のバイアス印
加膜の磁化方向、又は磁気的な異方性の方向における、
MR高さ成分方向と等しくなるように着磁したバイアス
印加膜(以後、このバイアス印加膜を第2のバイアス印
加膜と称する。)を、前記MR膜の上又は下に積層して
配置している。
【0044】すなわち、第1のバイアス印加膜の作るM
R膜高さ方向のバイアス磁界に、第2のバイアス印加膜
の作るMR膜高さ方向のバイアス磁界が足し合わされる
ので、MR膜高さ方向のバイアス磁界を高くすることが
可能となる。
【0045】また、第1のバイアス印加膜と第2のバイ
アス印加膜との各高さを、ほぼ等しくするので、バイア
ス印加膜の作るMR膜高さ方向のバイアス磁界は、より
高くなり、より大きな効果が得られる。
【0046】なお、第2のバイアス印加膜の磁化の方
向、又は磁気的な異方性の方向が、MR膜幅方向成分を
持っている場合、第1のバイアス印加膜の作るMR膜幅
方向のバイアス磁界を減らしてしまうことがある。しか
し、本発明では、第2のバイアス印加膜の幅を、MR膜
の幅の約2倍以上に広くしているので、その影響がMR
膜に及ぶことは少ない。
【0047】
【実施例】本発明の第1実施例を、図1を用いて説明す
る。本実施例はAMRヘッドを実施の対象にした場合で
あり、図1は本実施例のAMRヘッドの斜視図である。
【0048】1はNiFe系の合金からなるMR膜を示し
ている。MR膜1は、所定の膜幅及び膜高さにパターン
ニングされており、MR膜1により、記録媒体の発生す
る磁界が電圧、すなわち出力信号に変換されるようにな
っている。
【0049】2はNiFe系の合金からなる、MR膜高さ
方向のバイアス印加膜を示しており、MR膜高さ方向の
バイアス印加膜2の作るバイアス磁界によって、MR膜
1がMR膜高さ方向にバイアスされるようになってい
る。3は、MR膜1と、MR膜高さ方向のバイアス印加
膜2とが交換結合しないように置かれた非磁性導体から
なるスペーサを示している。
【0050】4は、FeMn系合金の反強磁性体膜からな
るバイアス印加膜、すなわちMR膜幅方向にバイアス磁
界を印加して、磁区を制御する膜であり、MR膜1の両
端部に一対を積層配置している。なお、バイアス印加膜
4の材料として、NiMn系合金又はCrMn系合金などの
反強磁性体膜を使用することもできる。また、MR膜1
における、一対のバイアス印加膜4の間には、感磁部5
を有している。
【0051】すなわち、MR膜1、MR膜高さ方向のバ
イアス印加膜2、及び非磁性導体からなるスペーサ3と
も、同じ大きさの直方体状を示しており、MR膜1の両
端部に、一対のバイアス印加膜4をそれぞれ接触させ、
かつ、MR膜1におけるバイアス印加膜4の位置とは反
対側において、MR膜1に、順次、非磁性導体からなる
スペーサ3、及びMR膜高さ方向のバイアス印加膜2を
積み重ねた状態にしている。
【0052】本実施例では、バイアス印加膜4の磁気的
な異方性の方向6は、MR膜幅方向とMR膜高さ方向の
二成分を持つように、右斜め上方向に向かせている。ま
た、感磁部5の幅を、1.5μmにとっている。更に、バ
イアス印加膜4は、MR膜1に電気的に接合する一対の
電極の役割も有している。
【0053】本実施例では、バイアス印加膜4が斜め方
向に着磁されるため、MR膜1はMR膜幅方向に磁区制
御されるとともに、MR膜高さ方向のバイアス磁界を受
けるようになった。したがって、感磁部5の幅が小さ
く、2μm未満の場合であっても、MR膜高さ方向のバ
イアス磁界が適正に保たれるようになった。この結果、
再生信号を高くすることができ、高記録密度に適した磁
気記録再生装置を得ることができた。
【0054】本発明の第2実施例を、図2を用いて説明
する。本実施例はSVヘッドを実施の対象にした場合で
あり、図2は本実施例のSVヘッドの斜視図である。
【0055】7は、NiFe系の合金膜からなる単層膜状
の自由層膜である。なお、自由層膜7として、NiFe系
の合金膜とCo膜との積層膜を使用することもできる。
【0056】8は、NiFe系の合金膜からなる単層膜状
の固定層膜である。なお、固定層膜8として、NiFe系
の合金膜とCo膜との積層膜を使用することもできる。
固定層膜8は、FeMn系合金の反強磁性体で形成された
交換膜10によって、MR高さ方向の磁化を持つよう
に、磁化の方向が固定されるようした。なお、交換膜1
0として、NiMn系合金やCrMn系合金、NiOなどの
反強磁性体を使用することもできる。
【0057】9は、自由層膜7と固定層膜8との間に積
層された、SV効果を示す非磁性導体膜であり、本実施
例では、非磁性導体膜としてCu膜を使用した。なお、
Cu膜のほかに、Au膜又はAg膜などを使用することも
できる。
【0058】また、自由層膜7、固定層膜8及び非磁性
導体膜9の3層によってSV効果が生じるので、これら
の3層を合わせたものをSV層11と称することにす
る。SV層11は、所定のMR膜幅及びMR膜高さにパ
ターンニングされており、SV層11により、記録媒体
の発生する磁界が、電圧すなわち出力信号に変換される
ようになっている。
【0059】4は、第1実施例の場合と同じバイアス印
加膜であり、本実施例では、一対のバイアス印加膜4
を、自由層膜7の両端部に積層配置している。バイアス
印加膜4の磁気的な異方性の方向6は、第1実施例の場
合と同様に、MR幅方向とMR高さ方向との二成分を持
つように、右斜め上方向に向かせている。また、バイア
ス印加膜4は、SV層11に電気的に接合する一対の電
極の役割も有している。
【0060】本実施例では、バイアス印加膜4は、斜め
方向に着磁されているため、自由層膜7はMR膜幅方向
に磁区制御されるとともに、MR膜高さ方向のバイアス
磁界を受ける。したがって、MR膜高さ方向のバイアス
磁界を決定する従来の3種の磁界、すなわち電流の作る
磁界、自由層膜7と固定層膜8との間に働く強磁性的な
結合による磁界、及び固定層膜8から生じる反磁界に、
MR膜高さ方向のバイアス磁界を加えた4種の磁界のバ
ランスで決めることが可能になる。
【0061】したがって、バイアス磁界の最適化、すな
わち自由層膜7の磁化方向をMR膜幅方向に、簡単に向
けることができるようになった。この結果、再生信号を
高くすることが可能となり、高記録密度に適した磁気記
録再生装置を得ることができた。なお、SVヘッドはA
MRヘッドに比べて高い出力が得られるため、本実施例
で得られた装置のほうが、第1実施例で得られた装置に
比べて、高記録密度に適している。
【0062】本発明の第3実施例を、図3を用いて説明
する。本実施例は、第2実施例と同様にSVヘッドを実
施の対象にしており、図3は本実施例のSVヘッドの斜
視図である。
【0063】自由層膜7、固定層膜8及び非磁性導体膜
9からなるSV層11、並びに交換膜10の構成材料及
び機能については、第2実施例の場合と同じである。
【0064】12は、CoPt系合金の永久磁石膜からな
るバイアス印加膜で、MR膜幅方向のバイアス磁界を印
加し、磁区制御をするものである。なお、バイアス印加
膜12として、CoCr系合金又はCoCrPt系合金など
の永久磁石膜を使用することもできる。バイアス印加膜
12は、SV層11に隣接して、左右に一対配置してい
る。また、バイアス印加膜12は、NiFe系の合金膜
と、FeMn系合金やNiMn系合金、CrMn系合金、Ni
Oのような反強磁性体膜とを積層させたものに置き換え
ても同様の効果を得ることができる。
【0065】本実施例では、バイアス印加膜12の活用
が、できるだけ効果的であるように、バイアス印加膜1
2の高さをSV層11の高さに等しくした。バイアス印
加膜12の磁化の方向13は、右斜め上方向に向かせて
あり、MR幅方向とMR膜高さ方向の二成分を持たせて
いる。また、バイアス印加膜12は、SV層11に電気
的に接合する一対の電極の役割も有している。
【0066】なお、本実施例では、磁化の方向13は、
右斜め上方向に向かせてあるが、この方向が、右斜め下
方向、左斜め上方向又は左斜め下方向であっても、右斜
め上方向の場合と同様の効果を得ることができる。
【0067】本実施例では、バイアス印加膜12が斜め
に着磁されているため、SV層11はMR膜幅方向に磁
区制御されるとともに、MR膜高さ方向のバイアス磁界
を受ける。したがって、前述の従来の3種の磁界に、上
述のバイアス磁界を加えた4種の磁界のバランスで、M
R高さ方向のバイアス磁界の決定を可能にしている。し
たがって、バイアス磁界の最適化が簡単になり、再生信
号を高くすることができ、高記録密度に適した磁気記録
再生装置を得ることができた。
【0068】なお、本実施例のSVヘッドでは、SV層
11は感磁部5にのみ存在する。第2実施例のSVヘッ
ドでは、SV層は感磁部の両側にも存在したため、隣接
トラックの信号などの雑音を若干、再生するので出力雑
音比が劣った。すなわち、本実施例の装置のほうが第2
実施例の装置に比べて、高記録密度に適している。
【0069】本実施例におけるバイアス印加膜の着磁角
度に対するバイアス磁界の依存性を、図4に示す。着磁
角度が大きくなるにつれてバイアス磁界も大きくなる傾
向にあるが、バイアス磁界は、0エルステッドであるこ
とが望ましい。したがって、着磁角度の最適値は55度
付近となる。このように、バイアス印加膜の着磁角度を
変えることによって、バイアス磁界の最適化を図ること
が可能となる。
【0070】本発明の第4実施例を、図5を用いて説明
する。本実施例もSVヘッドを実施の対象にしており、
図5は、本実施例のSVヘッドの斜視図である。
【0071】自由層膜7、固定層膜8及び非磁性導体膜
9からなるSV層11、並びに交換膜10の構成材料及
び機能については、第2実施例及び第3実施例の各場合
と同じであり、それらの詳細は、第2実施例で説明し
た。また、バイアス印加膜12の構成材料及び機能につ
いては、第3実施例の場合と同じである。
【0072】本実施例は、第3実施例のように構成され
たSVヘッドおいて、バイアス印加膜12と同じ膜から
なるバイアス印加膜14をSV層11に積層させた場合
である。
【0073】バイアス印加膜14は、第3実施例で説明
したバイアス印加膜12のように、NiFe系の合金膜
と、FeMn系合金やNiMn系合金、CrMn系合金、Ni
Oのような反強磁性体膜とを積層させたものに置き換え
ても同様の効果を得ることができる。また、また、バイ
アス印加膜12とバイアス印加膜14とが同一材料でな
くとも、同様の効果を得ることができる。
【0074】本実施例では、バイアス印加膜12及びバ
イアス印加膜14の活用が、できるだけ効果的であるよ
うに、それらの高さを、いずれもSV層11の高さに等
しくした。すなわち、バイアス印加膜の高さをMR膜の
高さとほぼ等しくすることによって、より大きいバイア
ス磁界がMR膜に印加できるようにした。
【0075】更に、バイアス印加膜12の磁区制御効果
を損なわないため、バイアス印加膜14の幅を、SV層
11の幅の3倍程度にした。バイアス印加膜12及びバ
イアス印加膜14の磁化の方向は、本実施例では右斜め
上方向に向かせてあり、MR膜幅方向とMR膜高さ方向
の二成分を持たせている。また、バイアス印加膜12
は、SV層11に電気的に接合する一対の電極の役割も
有している。
【0076】本実施例では、バイアス印加膜12が斜め
方向に着磁されているため、SV層11はMR膜幅方向
に磁区制御されるとともに、MR膜高さ方向のバイアス
磁界を受ける。また、バイアス印加膜14も斜めに着磁
されているため、それらのバイアス磁界の合成により、
SV層11は、より大きなMR膜高さ方向のバイアス磁
界を受ける。したがって、バイアス磁界を比較的広い範
囲で変化させることができる。そのため、バイアス磁界
の最適化が、第3実施例の方法で困難な場合には、製造
工程が多くなる欠点はあるが、本実施例の方法を適用し
てバイアス磁界の最適化を図ることができる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、バイアス印加膜におけ
る磁化の方向、又は磁気的な異方性の方向が、MR膜幅
方向とMR膜高さ方向の二成分を持つように斜め方向に
着磁することにより、MR膜幅方向のバイアス印加によ
る磁区制御と、MR高さ方向のバイアス適正化とを同時
に行うことができる。この結果、製造しやすく出力の高
いMRヘッドを備えた、高記録密度に適した磁気記録再
生装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のAMRヘッドの斜視図で
ある。
【図2】本発明の第2実施例のSVヘッドの斜視図であ
る。
【図3】本発明の第3実施例のSVヘッドの斜視図であ
る。
【図4】図3のSVヘッドにおけるバイアス磁界とバイ
アス印加膜の着磁角度との関係線図である。
【図5】本発明第4実施例のSVヘッドの斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…MR膜、2…MR膜高さ方向のバイアス印加膜、3
…非磁性導体のスペーサ、4…バイアス印加膜、5…感
磁部、6…磁気的な異方性の方向、7…自由層膜、8…
固定層膜、9…非磁性導体膜、10…交換膜、11…S
V層、12、14…バイアス印加膜、13…磁化の方
向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相原 誠 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号を磁気的に記録する記録媒体と、前
    記記録媒体から漏洩する磁界の変化を再生信号に変換す
    る磁気ヘッドとを備え、前記磁気ヘッドが、所定の大き
    さにパターンニングされた単層膜又は多層膜からなる磁
    気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜に電気的に接合す
    る一対の電極と、前記磁気抵抗効果膜を前記磁気抵抗効
    果膜の幅方向に磁区制御するバイアス印加膜とを、少な
    くとも有している磁気抵抗効果型ヘッドである磁気記録
    再生装置において、前記バイアス印加膜における磁化の
    方向、又は磁気的な異方性の方向が、前記磁気抵抗効果
    膜の幅方向と、この幅方向に直交する前記磁気抵抗効果
    膜の高さ方向との二成分を有するように、前記バイアス
    印加膜に斜め方向に着磁していることを特徴とする磁気
    記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記磁気抵抗効果膜が、前記磁気抵抗効
    果膜に流れる電流の方向と、前記磁気抵抗効果膜の磁化
    方向とのなす角度によって抵抗が変化する異方性磁気抵
    抗効果膜であり、前記バイアス印加膜が反強磁性体膜か
    らなり、このバイアス印加膜を、前記磁気抵抗効果膜の
    左右両端部に一対、及び前記磁気抵抗効果膜の上又は下
    に、それぞれ積層して配置している請求項1記載の磁気
    記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗効果膜において、一対の前
    記バイアス印加膜によって仕切られて形成されている感
    磁部の幅が、2μm未満である請求項2記載の磁気記録
    再生装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気抵抗効果膜が、自由層膜/非磁
    性導体膜/固定層膜という構成を少なくとも一つは有
    し、前記自由層膜と前記固定層膜は強磁性体膜からな
    り、前記固定層膜の磁化方向は固定され、前記自由層膜
    の磁化方向は磁界に対して回転し、前記自由層膜と前記
    固定層膜との各磁化方向のなす角度により抵抗が変化す
    る多層膜であり、前記バイアス印加膜が反強磁性体膜か
    らなり、このバイアス印加膜を前記自由層膜の左右両端
    部に一対、前記自由層膜の上又は下に積層して配置して
    いる請求項1記載の磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記磁気抵抗効果膜が、自由層膜/非磁
    性導体膜/固定層膜という構成を少なくとも一つは有
    し、前記自由層膜と前記固定層膜は強磁性体膜からな
    り、前記固定層膜の磁化方向は固定され、前記自由層膜
    の磁化方向は磁界に対して回転し、前記自由層膜と前記
    固定層膜との各磁化方向のなす角度により抵抗が変化す
    る多層膜であり、前記バイアス印加膜が永久磁石膜、又
    は反強磁性体膜と強磁性体膜との積層膜からなり、この
    バイアス印加膜を前記磁気抵抗効果膜に隣接するよう
    に、左右に一対配置している請求項1記載の磁気記録再
    生装置。
  6. 【請求項6】 前記バイアス印加膜の高さが、前記磁気
    抵抗効果膜とほぼ同一の高さを有している請求項5記載
    の磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記バイアス印加膜における前記磁気抵
    抗効果膜に最も近接している個所の高さが、前記磁気抵
    抗効果膜とほぼ同一の高さを有している請求項5記載の
    磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記バイアス印加膜における磁化の方
    向、又は磁気的な異方性の方向が、前記磁気抵抗効果膜
    の幅方向に対して、下記の式を満たすθ度、又はθ+9
    0度、θ+180度、若しくはθ+270度である請求
    項4又は5記載の磁気記録再生装置。 【数1】 θ=arctan(L/h・α・β)………………………………………(1) ここに、βは、 【数2】 β=(Bs2・t2)/(Bs1・t1)……………………………………(2) ただし、Lは左右に一対配置している前記バイアス印加
    膜の間隔、hは前記磁気抵抗効果膜の高さ、αは磁界に
    及ぼす形状因子であり、1≦α≦3である。また、B
    s1、t1は前記自由層膜の飽和磁束密度、膜厚を、ま
    た、Bs2、t2は前記固定層膜の飽和磁束密度、膜厚を
    それぞれ示す。
  9. 【請求項9】 前記磁気抵抗効果膜が、前記固定層膜/
    前記非磁性導体膜/前記自由層膜/前記非磁性導体膜/
    前記固定層膜という構成を有する請求項4又は請求項5
    記載の磁気記録再生装置。
  10. 【請求項10】 信号を磁気的に記録する記録媒体と、
    前記記録媒体から漏洩する磁界の変化を再生信号に変換
    する磁気ヘッドとを備え、前記磁気ヘッドが、所定の大
    きさにパターンニングされた単層膜又は多層膜からなる
    磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜に電気的に接合
    する一対の電極と、前記磁気抵抗効果膜を前記磁気抵抗
    効果膜の幅方向に磁区制御するバイアス印加膜とを、少
    なくとも有している磁気抵抗効果型ヘッドである磁気記
    録再生装置において、前記磁気抵抗効果膜が、自由層膜
    /非磁性導体膜/固定層膜という構成を少なくとも一つ
    は有し、前記自由層膜と前記固定層膜は強磁性体膜から
    なり、前記固定層膜の磁化方向は固定され、前記自由層
    膜の磁化方向は磁界に対して回転し、前記自由層膜と前
    記固定層膜との各磁化方向のなす角度により抵抗が変化
    する多層膜であり、永久磁石膜、又は反強磁性体膜と強
    磁性体膜との積層膜からなり、前記磁気抵抗効果膜に隣
    接するように、左右に一対配置しているバイアス印加膜
    である第1のバイアス印加膜と、永久磁石膜、又は反強
    磁性体膜と強磁性体膜との積層膜からなり、磁化方向、
    又は磁気的な異方性の方向が、少なくとも前記磁気抵抗
    効果膜の高さ方向成分を持ち、前記磁気抵抗効果膜の上
    又は下に積層して配置しているバイアス印加膜である第
    2のバイアス印加膜とを有することを特徴とする磁気記
    録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記第2のバイアス印加膜の高さを、
    前記磁気抵抗効果膜の高さにほぼ等しくし、前記第2の
    バイアス印加膜の幅を、前記磁気抵抗効果膜の幅の約2
    倍以上に広くしている請求項10記載の磁気記録再生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記第1のバイアス印加膜における前
    記磁気抵抗効果膜に最も近接している部分の高さを、前
    記磁気抵抗効果膜の高さにほぼ等しくしている請求項1
    0記載の磁気記録再生装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0768642A2 (en) * 1995-10-13 1997-04-16 Read-Rite Corporation Magnetic head with biased GMR element and sense current compensation
US6108176A (en) * 1997-09-17 2000-08-22 Fujitsu Limited Magnetic head having increased electrode height and increased SVE-electrode contact area for reducing head noise and magnetic storage device having same
KR100376028B1 (ko) * 1999-03-02 2003-03-15 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 자기 저항 효과 소자 및 그 제조 방법
US7116534B2 (en) 2002-12-13 2006-10-03 Hitachi Global Storage Technologies Japan, Ltd. Magnetoresistive head

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