JPH07315997A - 磁性ガーネット単結晶の製造方法 - Google Patents

磁性ガーネット単結晶の製造方法

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JPH07315997A
JPH07315997A JP13830994A JP13830994A JPH07315997A JP H07315997 A JPH07315997 A JP H07315997A JP 13830994 A JP13830994 A JP 13830994A JP 13830994 A JP13830994 A JP 13830994A JP H07315997 A JPH07315997 A JP H07315997A
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JP
Japan
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substrate
garnet
single crystal
magnetic garnet
crystal
Prior art date
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Withdrawn
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JP13830994A
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English (en)
Inventor
Katsumi Takahashi
勝美 高橋
Mitsunori Saito
光憲 斉藤
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Namiki Precision Jewel Co Ltd
Original Assignee
Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガーネット結晶を液相エピタキシャルにより
成長する場合の単結晶育成に有効な低コスト,再現性良
好なガーネット結晶の成長方法を提供する。 【構成】 白金系材料により形成した坩堝4および基板
保持体16を有し、非磁性ガーネット基板17(Gd3Ga512
(GGG)又はCaMgZr置換型Gd3Ga512(SGGG)又
はSc置換型Gd3Ga512(GSGG))は、レーザー加工
により基板外周部側面から上部面17b(穴角度30度以
上)に3個以上の取付穴9が形成され、この取付穴9に
ワイヤー15を取り付け、このワイヤー15に基板保持体16
を装着してなる液相エピタキシャル装置により、ガーネ
ット結晶を成長させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファラデー効果を利用
した光アイソレータに用いられる磁気光学ガーネットに
関するものであり、光サーキュレータ、光・磁界センサ
ー、光スイッチ用としての光学素子としても応用が期待
される磁気光学素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】光アイソレータ、光センサ
ー、光スイッチなどには、ファラデー素子として磁性ガ
ーネットが用いられている。磁性ガーネットの製造方法
としては液相エピタキシャル成長法(LPE法)が幅広
く知られている。LPE法はPbO−Bi23−B23をフ
ラックスとして磁性ガーネット((RBi)3(FeM)5
12(R:Yを含む希土類元素、M:Ti、Mn、Al、Ga))
を溶融後800℃前後に冷却してガーネットの過飽和を作
り成長させる単結晶育成技術である。
【0003】図3は、従来のガーネット単結晶のLPE
成長装置の模式断面図、図4は、その要部の基板保持体
の基板を装着した状態を示す斜視図である。
【0004】LPE成長装置は、図3に示すように、断
熱構造体1と電気炉ヒータ2、および引上げ機構3を主
体に構成され、4は坩堝、5は育成材料の融液(以下メ
ルトという)である。また、図4において6は基板保持
体であり、図3の引上げ機構3の先端に装着され、基板
7を図のように保持する。
【0005】LPE成長装置では、坩堝4にメルトを保
持しその温度を飽和温度以上とすることによりメルトの
均一化をはかり、しかるのち、メルトを飽和温度以下の
適当な過冷却温度に降温させ、その温度に保持しつつメ
ルトに基板7を浸してエピタキシャル成長を行う過程を
繰り返すものである。
【0006】従来、坩堝4の形成材料としては白金が、
また基板保持体6としては白金、または白金95%、金5
%の合金(以下白金系合金と呼ぶ)が用いられており
(例えば特開昭61-151090号公報、同63-117998号公
報)、また、結晶成長所用時間は成長する結晶の厚さに
もよるが、数時間ないし十数時間程度を要している。
【0007】しかしながら、前述のような従来の基板保
持体6と基板7を使用すると、メルト5に浸漬され接触
するホルダー部A部分が反応を起こし少しずつ溶解し、
溶けた白金は結晶成長過程でガーネット単結晶中に取込
まれるため、その結晶から形成した光学素子等は光吸収
ロスが大きく、この白金の混入が光吸収ロスを増大させ
る原因となる。
【0008】さらに、結晶成長時間が数時間ないし数十
時間となるため、例えばメルト5にPbO-B23-Bi23
系溶剤を使用して波長1.3μm用の光アイソレータ用の結
晶(RBi)3Fe512をCa-Mg-Zr置換型GGG(ガドリニ
ウム ガリウム ガーネット)基板に300μm成長させる
場合、通常の基板保持体6では、そのホルダー部A部分
が溶解し、次第に細くなって2,3回の使用にしか耐え
られない。
【0009】また、ガーネット結晶の膜成長面に基板保
持体6のホルダー部Aがあるため、ホルダー部Aの周辺
にはガーネット結晶膜がうまく成長できず、ホルダー部
にメルト中のフラックスが堆積し、基板,成長膜,フラ
ックスの熱膨張に大きな差が出る為、常温に冷却した際
ワレの原因となり、使用できるガーネット結晶の量が少
なくなるという問題がある。
【0010】本発明の目的は、上記のような欠点を解決
し、ガーネット結晶を液相エピタキシャルにより成長す
る場合の単結晶育成に有効な、低コスト,再現性良好な
ガーネット結晶の成長方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題を解決するためになされたもので、実施例に対応する
図1,図2で説明すると、本発明の磁性ガーネット単結
晶の製造方法は、白金系材料により形成した坩堝4およ
び基板保持体16を有し、非磁性ガーネット基板17(Gd3G
a512(GGG)又はCaMgZr置換型Gd3Ga512(SGG
G)又はSc置換型Gd3Ga512(GSGG))は、レーザ
ー加工により基板外周部側面から上部面17b(穴角度30
度以上)に3個以上の取付穴9が形成され、この取付穴
9にワイヤー15を取り付け、このワイヤー15に基板保持
体16を装着してなる液相エピタキシャル装置により、ガ
ーネット結晶を成長させるようにしたものである。
【0012】
【作用】一般に、ガーネット結晶を液相エピタキシャル
成長させる場合、メルト中の白金等をガーネット結晶中
に取込むと、ガーネット結晶中のFe3+イオンがFe2+やFe
4+となり、波長1.3μmないし1.55μmにおける光吸収ロ
スを増大させる。この光吸収ロスを減ずるには、坩堝お
よび、基板保持体からメルトに溶解する白金の量を減ず
ることが有効であり、本発明によれば、基板保持体16の
ホルダー部分が溶解することなく、何回でも繰り返し使
用でき、メルトに溶解する白金の量も軽減されるので光
吸収ロスが軽減される。また、ガーネット結晶の膜成長
面に基板保持体6のホルダー部がないので、使用できる
ガーネット結晶の量が多く、低コスト,再現性良好なガ
ーネット結晶の成長ができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。図1は本発明の実施例の非磁性ガーネッ
ト基板を説明する図である。図2は本発明の実施例の基
板と基板保持体の関係を説明する図である。
【0014】本発明の実施例による磁性ガーネット単結
晶の製造方法は、白金系材料により形成した坩堝4およ
び基板保持体16を有し、非磁性ガーネット基板17(Gd3G
a512(GGG)又はCaMgZr置換型Gd3Ga512(SGG
G)又はSc置換型Gd3Ga512(GSGG))は、レーザ
ー加工により基板外周部側面から上部面17b(穴角度30
度以上)に3個以上の取付穴9が形成され、この取付穴
9にワイヤー15を輪にして取り付け、このワイヤー15に
基板保持体16を装着してなる液相エピタキシャル装置に
より、ガーネット結晶を成長させるようにしたものであ
る。
【0015】本発明は、基板外周部から基板上部面17b
に穴角度30度以上(取付の安定のため好ましくは45度)
で、レーザー加工により穴径0.5mm以上(ワイヤー15を
通し易くするため好ましくは0.7mm〜1.0mm)の貫通穴3
個以上(好ましくは4個から8個)を作り単結晶育成時
に基板ホールド治具が融液面に付着しないようにしてい
る。
【0016】このように、基板ホールド治具が成長育成
面17aに無いため、育成中治具にフラックスが付着する
ことが無く、育成後の膜に結晶欠陥は発生しにくい。
【0017】本発明の方法によれば、基板はGGG、S
GGG、GSGGのいずれの材質もレーザー加工が可能
で、磁性ガーネット単結晶は結晶欠陥の無い膜が得られ
る。
【0018】このように基板材質による影響はなく、レ
ーザー加工の可能な基板であれば、Nd3Ga512をはじめ
としてR3Ga512の非磁性基板も磁性ガーネット単結晶
の育成基板として使用可能である。
【0019】育成する磁性ガーネット単結晶としては、
3-XBiXFe5-YY12の化学式で表され、(R:Yを含
む希土類元素の1つ以上、0.5≦X≦1.5で好ましくは1.
0≦X≦1.3 M:Ti、Mn、Ga、Alの0または1つ以上、
0≦Y≦0.5で、好ましくは、0≦Y≦0.2)Bi置換型磁
性ガーネット単結晶の育成が可能である。
【0020】Bi置換量としては、1.0以下になるとファ
ラデー回転能が減少し、育成膜を厚く作製する必要があ
り、歩留まりが低下する。1.3以上になると成長温度が
低下し結晶欠陥が発生しやすくなるので好ましくない。
【0021】Feサイトの置換は、飽和磁場の減少に有効
でかつBi置換量の増大に有効な方法である。飽和磁場の
比較的小さい希土類を用いたBi置換型磁性ガーネットの
場合、Feサイトの置換は必要でないがGdを用いたBi置換
型磁性ガーネット単結晶の場合、Bi置換量を増加させる
ことが可能である。
【0022】本発明の磁性ガーネットの製造においてM
の置換量としては0≦Y≦0.2が好ましい。
【0023】実施例による、ガーネット結晶の成長方法
において、本発明の基板と、従来の基板の両方を用い
て、PbO−Bi23−B23をフラックス成分として構成
元素の酸化物を調合、メルト後800℃前後まで冷却し、
ガーネットの過冷却を作り、LPE法によりBi置換型磁
性ガーネット単結晶を育成した後、クラック,結晶欠陥
を観察した結果を表1に示す。但し、使用基板としてG
GG、SGGG、GSGG基板を用いた。
【0024】
【表1】
【0025】表1より明らかなように、従来の非磁性ガ
ーネット基板に比べ、結晶性も良好で、得られる良品の
チツプ枚数も多くなった。
【0026】
【発明の効果】本発明によると、実施例で詳細に説明し
たとおり、基板保持体6のホルダー部6a部分が溶解する
ことなく、何回でも繰り返し使用でき、メルトに溶解す
る白金の量も軽減されるので、光吸収ロスが軽減され
る。また、ガーネット結晶の膜成長面に基板保持体のホ
ルダー部がない為、フラックスが堆積せず、クラック,
ワレが発生しないので、使用できるガーネット結晶の量
が多く取れ、低コスト,再現性良好なガーネット結晶を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の非磁性ガーネット基板を説明
する図。
【図2】本発明の実施例の基板と基板保持体の関係を説
明する図。
【図3】従来のガーネット結晶のLPE成長装置の模式
断面図。
【図4】従来の基板を基板保持体に装着して示す斜視
図。
【符号の説明】
1 断熱構造体 2 電気炉ヒータ 3 引上げ機構 4 坩堝 5 エッチング材料の融液(メルト) 6,16 基板保持体 7,17 非磁性ガーネット基板 17a ガーネット成膜面 17b 上部面 9 取付穴 15 ワイヤー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金系材料により形成した坩堝および基
    板保持体を有し、非磁性ガーネット基板(Gd3Ga5
    12(GGG)又はCaMgZr置換型Gd3Ga512(SGGG)
    又はSc置換型Gd3Ga512(GSGG))は、レーザー加
    工により基板外周部側面から上部(穴角度30度以上)に
    3個以上の取付穴が形成され、前記取付穴にワイヤーを
    取り付け、このワイヤーに基板保持体を装着してなる液
    相エピタキシャル装置により、ガーネット結晶を成長さ
    せることを特徴とする磁性ガーネット単結晶の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記取付穴の径が0.5mm以上であること
    を特徴とする請求項1記載の磁性ガーネット単結晶の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記非磁性基板(GGG又はSGGG又
    はGSGG)の厚みが0.5mm以上であることを特徴とす
    る請求項1記載の磁性ガーネット単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 磁性ガーネットとして、R3-XBiXFe5-Y
    Y12の組成式但し、 R:Yを含む希土類元素の1つ又は2つ以上(0.5≦X≦
    1.5) M:Ti、Mn、Ga、Alを含む(0≦Y≦0.5) で表されるものを使用することを特徴とする請求項1記
    載の磁性ガーネット単結晶の製造方法。
JP13830994A 1994-05-26 1994-05-26 磁性ガーネット単結晶の製造方法 Withdrawn JPH07315997A (ja)

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