JPH07313246A - 固体または半固体状製品の包装ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも１つの固体製品を収容可能で、こ
の製品を穴部に弾性的に保持でき、使用者が製品を簡単
な操作にて、穴部から取り出し、新しい固体製品と交換
が可能な、包装および提供用のユニットを提供する。 【構成】 固体または半固体の粘稠度を有する少なくと
も１つの製品（Ｐ、Ｐ´）を包装および提供するユニッ
トであって、該製品が支持体の穴部（２、２´）に収容
され、該穴部はほぼ平坦な底部（４）と、該底部にほぼ
直交する側壁（５）とによって画成されてなるユニット
において、穴部（２、２´）への製品（Ｐ、Ｐ´）の保
持、穴部（２、２´）からの製品（Ｐ、Ｐ´）の取り出
し、および、新しい製品（Ｐ、Ｐ´）の配置を確実にす
るための手段であって、弾性、可撓性、耐衝撃性を有
し、すべての方向に変形可能な弾性保持手段（Ｅ、Ｅ
´）が穴部（２、２´）を画成する側壁の少なくとも一
部と製品の間に設けられたユニット。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、化粧品等の、固体また
は半固体さらには半液体の粘稠度を有する少なくとも１
つの製品（物質）を包装し、提供するためのユニット、
例えば、ケースに粉末を収容もしくは圧入することによ
って得られた、少なくとも１つの固体状で、脆性を有す
る製品を入れるメークアップコンパクトのようなユニッ
トに関する。このような固体製品としては、ほほ紅類、
アイシャドー類、メークアップファンデーション類など
が挙げられ、半固体製品さらには半液体製品としては、
流れないクリーム状の外観を有するメークアップファン
デーション類が挙げられる。

【０００２】

【従来の技術】従来のメークアップコンパクトは、一般
に、一または複数の所定形状の穴部を有する基部を具備
しており、各穴部に、例えば、皿状容器に入れられた固
体状のメークアップ製品が収容されるようになってい
る。コンパクトに収容された、これらの異なるメークア
ップ製品が消費される比率は一様でないため、固体製品
の容器を穴部から簡単に取り出し、新しい製品の容器と
取り替えできることが望ましい。

【０００３】また、使用者が、自身で選んだ色調のメー
クアップ製品のセットを構成できることが望ましい。ま
た、容器の交換性に加えて、穴部に容器が強固に固定さ
れることが必要である。

【０００４】この目的のため、仏国特許公開第２５８５
９３５号において、本出願人は、基部と、該基部に連結
した蓋部を具備するメークアップコンパクトの内部の穴
部に、固体製品を含有する容器を配置し、各容器の下に
連結したレバーを操作して、使用者が、使用済みの製品
の容器を取り出せるようにしたメークアップコンパクト
を、既に、提案している。

【０００５】しかしながら、このメークアップコンパク
トは、容器の製造において、かなりの誤差が生じるの
で、穴部に容器を良好に保持することが困難であるとい
う欠点を有する。実際、容器は一般的に金属材料により
形成され、充填時にかなりの変形を受ける。寸法が変わ
りやすいため、穴部に容器を挿入することが困難で、場
合によっては、不可能か、または、摩擦により穴部に良
好に保持することができる十分な寸法を容器が持つよう
にできない。さらに、コンパクトが衝撃を受けた場合、
製品は粉砕し、破壊されるおそれがある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段】本発明は、これらの事情に鑑みてなされたも
のであって、特に、これらの欠点を解消することを目的
としている。この目的のために、少なくとも１つの固体
製品を収容可能で、この製品を穴部に弾性的に保持で
き、使用者が製品を簡単な操作にて、穴部から取り出
し、新しい固体製品と交換が可能なメークアップコンパ
クトのような、固体製品の包装および提供用のユニット
を提案する。

【０００７】よって、本発明は、固体または半固体の粘
稠度を有する少なくとも１つの製品を包装し提供するた
めのユニットからなる新規な工業品であって、上記製品
が、支持体の穴部であって、ほぼ平坦な底部と、該底部
にほぼ直交する側壁とによって画成された穴部に収容さ
れたものにおいて、穴部への製品の位置決め保持、穴部
からの製品の取り出し、および、新しい製品の自在な配
設を確実にするために、弾性、可撓性、耐衝撃性を有
し、すべての方向に変形可能な手段を、穴部を画成する
側壁の少なくとも一部と製品の間に位置させて設けたこ
とを特徴とする。

【０００８】弾性的に保持されるため、本発明のコンパ
クトに収容される製品は、寸法のバラツキを持っていて
もよく、特に、弾性手段があそびを補償する。さらに、
この弾性手段により、運搬中に生じる衝撃または振動に
対して良好な耐性を有する。この弾性、耐衝撃手段は、
２つの弾性特性、すなわち、圧縮可撓性である、材料そ
のものによる第１の弾性と、伸長弾性である第２の弾性
を有している。よって、弾性、耐衝撃手段は、全ての方
向に変形可能である。特に、水平方向に圧縮されると、
垂直方向に広がり、また、その逆も成り立つ。

【０００９】本発明の包装ユニットは、メークアップ製
品、塗料、または靴墨用のケースであってもよい。

【００１０】目、例えば瞼のメークアップ用のユニット
は、一般に、異なった色の数種の製品を有しており、特
定の色調に対する使用者の好みにより、ある製品は、他
に先駆けて使い果たされる。本発明によれば、使用済み
の製品を、新しいものに簡単に交換することができる。
同様に、付与された色調が、もはや流行のものではない
場合、使用者は、メークアップユニットを有したまま
で、流行遅れの色調を除去し、そこに好みの色の新しい
製品を配置することができる。さらに、使用者は、購入
時に自身のコンパクト用に、色を組み合わせることがで
きる。

【００１１】好ましくは、固体または半固体製品の保持
体は、微紛状の組成物が圧密された皿状容器（パン）に
よって構成される。溶媒中に微紛状の組成物を懸濁させ
て入れて容器を満たし、ついで、必要に応じて溶媒を蒸
発させて製品を固化させることもでき、さらには、半流
体状のままにしておいてもよい。

【００１２】本発明のユニットは、好ましくは、１つま
たは複数の容器に加えて、場合により、支持体を構成し
または担持する基部を具備しており、各製品を弾性的に
保持する手段は、製品が支持体に形成された穴部に弾性
的に吊持されるように、この支持体に各容器を確実に弾
性保持するようになっている。

【００１３】穴部は、丸みを帯びた角部を有する平行六
面体の形状で、断面が正方形または方形にすることがで
きる。また、変形例として、円形または卵形の横断面と
することもできる。

【００１４】好ましくは、弾性保持は、Ｏ−リングによ
って構成されてもよい。このＯ−リングは、穴部が、側
壁の高さで、方形または正方形の断面を有する場合、穴
部の４つの角部の中間で切断された４つのスロットに収
容することができる。また、このＯ−リングは、製品の
上部、例えば、穴部の４つの角部において、製品より上
部を切断した４つのスロットに、その周部を配置するこ
ともできる。

【００１５】本発明の好ましい態様として、Ｏ−リング
は、必要に応じて、発泡体の形態をとる熱可塑性または
加流化エラストマーで作製されたものでもよい。

【００１６】このエラストマー材料の硬度は、好ましく
は、１５ショアＡから２５ショアＤの範囲の硬度から選
択される。

【００１７】この材料は、好ましくは、シリコーンエラ
ストマー類、天然ゴム類、合成ゴム類、ポリエチレン／
ポリプロピレン／ポリエステルのエラストマー類、ポリ
ウレタンのエラストマー類、ポリスチレンのエラストマ
ー類、ポリエーテルアミドブロックエラストマー類から
選択することができる。

【００１８】本発明の第１の実施態様では、支持体は、
側壁によって穴部を画成する中間板（中間部材）から構
成され、製品を収容する穴部の底部は、中間板が底部を
有しているか、有していないかによって、基部および／
または中間板で形成されており、弾性保持手段により、
確実に、容器が板に弾性的に保持される。

【００１９】上記第１の実施態様としては、弾性保持手
段は中間板に連結されていてもよい。またこの実施態様
の変形例として、弾性保持手段を容器に連結してもよ
い。

【００２０】第２の実施態様では、支持体が基部を有し
ており、穴部の側壁と底部が中間板の一部を形成し、弾
性保持手段が基部に中間板を確実に保持している。必要
に応じて、この中間板は、製品用の容器からなり、接着
によって、または上述したように第２の弾性保持手段に
よって固定することができる。この第２の実施態様で
は、弾性保持手段は、中間板または基部に連結されてい
てもよい。

【００２１】特定の場合には、容器の側壁は、弾性的に
変形可能な材料からなるＯ−リングが、例えば、二重注
入または鋳込みによって取り付けられた少なくとも１つ
の区域を有するものであってもよい。この変形例は、中
間板の存在下で使用されてもよいし、またはそうでなく
てもよい。

【００２２】容器は、金属または熱可塑性の材料にて、
従来の方法で作製されたものであってよい。

【００２３】容器には、好ましくは、支持体に具備され
た弾性保持手段と穴部の底部との間に位置する区間に収
容されるようにされた担持係合ビード部が設けられても
よい。

【００２４】第３の実施態様では、穴部が基部に形成さ
れ、弾性保持手段が、中間板を使用することなく、製品
用の容器を直接保持しており、基部に直接容器が保持さ
れるため、基部が支持体となっている。この第３の実施
態様によれば、弾性保持手段は、容器または基部に連結
されている。

【００２５】ある場合には、あそびの補償および振動に
対する保護の観点から、支持体と製品との間、例えば中
間板と基部との間、または基部と容器との間に、発泡体
または変形可能な材料、特にエラストマー材料から作製
された成形スパイクのような補助圧縮手段を設けること
も可能である。

【００２６】使用者が、随意に製品の容器の一つを他の
ものに交換する場合、この操作を容易にする次のような
手段を設けてもよい。 −第１の例は、支持体の底部に、製品取り出し用の孔を
設け、製品の交換を行わなければならない場合に製品の
取り出しを行う、細長いまたは先細りの部材の挿入を可
能にしたものである。この細長い部材は、ヘアピンまた
は紙用クリップであってもよい。製品の容器が、底部を
有する中間部材に収容されている場合、前記細長い部材
は、基部に設けられた第１の孔と、中間部材に設けられ
た第２の孔を貫通しなければならない。 −第２の例は、支持体に、容器取り出し用の回動手段を
設けたものである。この回動取出手段（回動手段）は、
レバー腕部であってもよく、一つの腕部は使用者によっ
て動かすことが可能で、容器の下部に収容された第２の
腕部は、第１の腕部を動かして、上げることが可能であ
るものである。このような取出手段は、仏国特許公開第
２５８５９３５号に記載されている。

【００２７】また、本発明は、固体の粘稠度を有する少
なくとも１つのメークアップ製品用の包装、提供ユニッ
トであって、上述したようなユニットからなり、ほほ紅
類、アイシャドウ類、ブラッシャー類、芳香パウダー類
のような製品を圧密し、または入れたことを特徴とする
ユニットを提供する。

【００２８】添付の図面に表されたいくつかの実施例に
より、本発明を詳細に説明するが、これらは単に例証の
ためのもので、本発明を限定するものではない。以下の
記載はメークアップコンパクトに関するものであるが、
本発明は、さらに広い応用範囲を有することは言うまで
もない。

【００２９】

【実施例】図１に示すメークアップ製品Ｐ、Ｐ´の包装
および提供用のユニットは、基部Ｂ、蓋部Ｃ、および基
部に収容される中間板３（中間部材）を具備するコンパ
クト１からなるものである。これらの３つの部材は、例
えば、プラスチック材料から成形され、ほぼ、丸みを帯
びた角部を持つ方形を有し、丸みを帯びた終縁部を構成
するため、漸次薄くなる周縁部を除いては一様な厚みを
有するものである。

【００３０】基部Ｂは、側壁１３で囲まれた底部４を有
するもので、前記側壁１３は底部４の全周縁にわたって
配設されている。同様に、底部を有しない中間板３は、
金属または熱可塑性材料で作製された皿状容器（パン）
６、６´を収容する一または複数の穴部（キャビティ）
２、２´を画成する側壁５を有するものである。図１に
おいては、２つの穴部２、２´が設けられているが、ユ
ニットの大きさによっては、穴部は１つでもよく、また
は３つ、４つ、５つ、またはそれ以上とすることも可能
である。

【００３１】それぞれの容器６、６´は、例えば、微粉
状の組成物を圧密したり、液状組成物を入れて冷却また
は溶媒を蒸発させることによって固化させて得られた固
体または半固体製品Ｐ、Ｐ´で満たされている。

【００３２】穴部２、２´は、断面方形の平行六面体の
形状を有するもので、中間板の側壁５によって画成さ
れ、平行六面体の４つの角部５ｅの各々には、弾性保持
手段Ｅ、Ｅ´を可視できるように、スロット５ｆが設け
られている。

【００３３】これらの手段Ｅ、Ｅ´は、エラストマー、
例えば、シリコーンエラストマー、天然ゴム、合成ゴ
ム、ポリエチレン／ポリプロピレン／ポリエステルのエ
ラストマー、ポリウレタンのエラストマー、ポリスチレ
ンのエラストマーおよびポリエーテルアミノブロックエ
ラストマーから選択されるエラストマーで作製されたＯ
−リング１８によって構成されている。

【００３４】このように、穴部２、２´内に配置された
各々の容器６、６´は、側壁５に、決して密接すること
はなく、スロット５ｆに現れる各Ｏ−リングの４つの区
域によって、弾性的に吊持されている。

【００３５】弾性リング（弾性保持手段）Ｅ、Ｅ´のこ
れら４つの可視区域の配置により、各々の容器６、６´
は、穴部２、２´中の所定の位置に弾性的に保持され、
ユニットの運搬中に圧密された製品を破壊するおそれの
ある衝撃を弱めることができる。リング（弾性保持手
段）Ｅ、Ｅ´の領域にて、穴部２、２´中に容器をより
確実に保持できるようにするため、弾性保持手段Ｅ、Ｅ
´に接触している容器６、６´の側面に、細溝または粗
部（図示せず）を形成してもよい。

【００３６】基部Ｂは、その前面１３ａに開口部８ａを
有する。また、基部Ｂと中間板３によって形成されるサ
ブアセンブリには、前面１３ａの反対側に、基部を蓋部
Ｃに相対して傾動させる連結手段７が設けられている。
ヒンジを形成する連結部の第１部位には蓋部が取り付け
られ、該第１の部位に組合される第２の部位には図示し
たように、基部Ｂが設けられてもよいし、また中間板３
が設けられてもよい。蓋部の中央部の内側には鏡１４が
設けられている。さらに、蓋部Ｃのヒンジ７の反対側の
縁部には、中間板３の弾性的に変形する側面１５に設け
られた受部１６と対をなす受部係合手段１０が設けられ
ており、また、中間板３の操作部材８は、基部Ｂの前面
１３ａを切り欠いた開口部８ａから突出する。

【００３７】さらに、底部４には、容器６、６´を交換
する場合、容器６、６´を取り出すための細長い道具、
例えばヘアピンや紙用クリップが挿入可能な孔１１、１
１´が設けられている。

【００３８】加えて、中間板３には、メークアップ製品
用のブラシまたはパフのようなアプリケータＡを収容す
る凹部２０を設けてもよい。

【００３９】所望するならば、中間板３は、接着または
他の手段により、基部に接合されていてもよく、また
は、Ｏ−リング１１８の形態を有する弾性手段により基
部に吊持されていてもよい（図２参照）。

【００４０】図２は、本発明の第２の実施例を示す縦断
面図である。図１と同様か類似した機能を有する部材類
には、図１の符号に１００を加えた数字を付した。よっ
て、説明は部分的に繰り返すのみとする。

【００４１】図２において、ユニット１０１には、底部
１０４および側壁１１３によって穴部１００を画成する
基部Ｂが設けられている。この穴部１００には、外側壁
１０５と底部１０３ａとを備えた中間板１０３（中間部
材）が配置されている。中間板１０３の外側壁１０５と
基部Ｂの側壁１１３との間の周方向に延びる空間部に
は、図１のリング１８と同様の構造のＯ−リング１１８
の形態を有する弾性保持手段Ｅが配設されている。この
リング１１８は、外側壁１０５に接合されている。中間
板１０３には、製品Ｐ、Ｐ´の容器１０６、１０６´を
収容する穴部１０２、１０２´が設けられており、容器
は、接着、溶接、または係合によって固定されてもよい
し、または図１に示すようなＯ−リングによって吊持さ
れてもよい。

【００４２】基部Ｂには、取出孔１１１、１１１´が設
けられており、これらの機能は、図５の説明の際に、さ
らに明確に説明する。また、底部１０３ａには、孔１１
１、１１１´に対応して、２つの孔１０３ｂ、１０３´
ｂが設けられている。

【００４３】図３は、変形例を示すもので、容器６０
が、底部と４面の側壁６０ａ−６０ｄによって形成さ
れ、各側壁には、エラストマーで成形された厚肉の区域
６１が設けられ、該厚肉区域６１が、容器６０の弾性保
持手段Ｅを構成し、よって、容器６０を穴部に配置する
と、容器６０は、中間板３の穴部２の側壁５（図１）、
または、中間板が存在しない場合は、基部Ｂの側壁２０
５（図３参照）に可撓的に当接する。この場合、側壁５
または２０５には、Ｏ−リングが備わっていない。

【００４４】図４は、本発明の第３の実施例の縦断面図
である。図１と同様かまたは類似した機能を有する部材
類には、図１の符号に２００を加えた数字を付けて、説
明を省略する。

【００４５】この実施例では、コンパクトは中間板を有
していない。よって、ユニット２０１は、底部２０４と
側壁２０５とによって画成される穴部２０２を形成する
基部を有する。この穴部には、圧密されたパウダーＰで
満たされた容器２０６が配設されており、エラストマー
で作製されたＯ−リング２１８によって、穴部２０２に
弾性的に保持されている。

【００４６】図５は、図４と同様の図であり、容器２０
６が取り出される工程が示されている。この取出しのた
め、本変形例では、使用者は、細長い道具２１２、例え
ば、ヘアピンまたは紙用クリップを基部Ｂの底部を切り
欠いた孔２１１に挿入し、容器に押し付けて、容器２０
６を取り出すことができる。その後、新しい容器２０６
を単に圧力を加えて、穴部２０２内に位置決め配置する
ことができる。

【００４７】図６ａおよび図６ｂは、本発明の他の変形
例を示すもので、容器３０６の取り出し用の一体手段を
有するメークアップユニット３０１を示すものである。
このユニットは、基部Ｂ、蓋部Ｃ、底部３０３ａを有す
る中間板３０３から構成されている。図１と同様かまた
は類似した機能を有する部材類には、図１の符号に３０
０を加えた数字を付して、それらの説明の繰り返しを避
ける。

【００４８】基部Ｂは、容器３０６を収容する穴部３０
２と、アプリケータを入れる凹部３２０とが配された中
間板３０３を有する。この穴部３０２は、中間板３０３
の底部３０３ａと、４つの側壁３０５ａ−３０５ｄによ
って画成されている。凹部３２０から穴部３０２を分け
る側壁３０５ｄは、その中央部が切除され、この切除に
より、２つの対向する部位３２１ａ、３２１ｂが形成さ
れている。これらの部位には、容器３０６を取り出すた
めの手段３１３を構成するレバー３２２の枢軸３２２
ｂ、３２２ｃを保持する、止まり穴部（盲穴）が配され
ている。このレバーは回動自在に枢支されている。

【００４９】中間板の底部３０３ａには、基部Ｂの底部
３０４を可視可能にするスロット３１９が設けられてい
る。レバーの腕部３２２ｄは、このスロット３１９に収
容されているため、容器３０６が所定位置にある場合、
その自由端は、容器３０６の底部の一部に当接してい
る。腕部３２２ｄの反対側には腕部３２２ａが設けら
れ、使用者がこの腕部３２２ａを動かすと、蝶番式に回
転して穴部３０２から容器３０６が取り出される。

【００５０】穴部３０２の４つの角部３０５ｅの各々に
は、穴部３０２に容器３０６を確実に保持する弾性リン
グ３１８からなる弾性保持手段Ｅが設けられている。十
分に弾性的な状態で、より固く保持するため、リング３
１８と板の底部３０３ａとの間に収容される厚肉部また
はビード部３１４を、容器３０６に設けてもよい。もち
ろん、この厚肉部は、先の実施例の場合と同様にして容
器に設けることができる。

【００５１】図７および図８には、各々、弾性保持手段
が、環状の周縁チャンネル部材４１８および５１８の形
態をとるメークアップコンパクト４０１および５０１が
示されている。これらのチャンネル部材４１８、５１８
は、断面略Ｌ字形の帯状体であり、頂部から容器４０
６、５０６を保護するため、基部Ｂ（図７）の上端部、
および板５０３と基部Ｂ（図８）の上端部にわたって設
けられている。容器は、容器４０６または５０６の底部
を向いたチャンネル部材４１８または５１８の縁部４２
６または５２６がその上縁部に戴置された状態で、各
々、基部Ｂ（図７）と板５０３に弾性的に係合保持され
ている。チャンネル部材４１８および５１８は、例え
ば、あそびを補償し、容器４１８および５１８の位置決
めを容易にするという観点から、成形エラストマーで形
成され；変形可能な材料から形成された、圧縮手段４２
４および５２４が、各々、容器４０６とコンパクト４０
１の基部Ｂとの間（図７）、または中間板５０３とコン
パクト５０１の基部Ｂとの間（図８）に設けられてい
る。

【００５２】圧縮手段４２４は、可撓性のエラストマー
発泡体の形態をとり、圧縮手段５２４は、成形された可
撓性の弾性スパイクの形態をとる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施例に係るメークアップコン
パクトの斜視図であり、２つの製品の容器がコンパクト
の中に配置される前の開放状態を示す。

【図２】 本発明の第２実施例に係るコンパクトの縦断
面図である。

【図３】 変形例における成形弾性保持手段を有する容
器に包装された固体製品ブロックの分解斜視図である。

【図４】 本発明の第３実施例を示すもので、コンパク
トの基部と容器との間に弾性保持手段が設けられた、図
２と同様の断面図である。

【図５】 図４の断面図について、配置された固体また
は半固体製品の容器を道具を用いて取り出す工程を示す
概略図である。

【図６】 （ａ）は、固体または半固体製品の取り出し
用の一体手段を具備する、本発明の変形例に係るユニッ
トの分解斜視図であり、（ｂ）は、（ａ）のＸ−Ｘ線に
沿った縦断面図であり、レバーにより製品の容器を取り
出す工程を示す。

【図７】 本発明のユニットの他の変形例を示す断面図
である。

【図８】 本発明のユニットのさらに他の変形例を示す
断面図である。

【符号の説明】

２、１０２、２０２、３０２…穴部 ４、１０３ａ、２０４、３０３ａ、３０４…底部 ５、１１３、２０５、３０５ａ−３０５ｄ…側壁 ６、１０６、６０、２０６、３０６…容器 ３、１０３、３０３…中間板（中間部材） １８、１１８、２１８、３１８ …Ｏ−リング １１、１１´、１１１、１１１´、１０３ｂ、１０３´
ｂ、２１１…孔 Ｅ、Ｅ´…弾性保持手段 Ｂ…基部

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 固体または半固体の粘稠度を有する少な
   くとも１つの製品（Ｐ、Ｐ´）を包装および提供するユ
   ニットであって、該製品が支持体の穴部（２、１０２、
   ２０２、３０２）に収容され、該穴部はほぼ平坦な底部
   （４、１０３ａ、２０４、３０３ａ−３０４）と、該底
   部にほぼ直交する側壁（５、１１３、２０５、３０５ａ
   −３０５ｄ）とによって画成されてなるユニットにおい
   て、 穴部（２、１０２、２０２、３０２）への製品（Ｐ、Ｐ
   ´）の保持、穴部（２、１０２、２０２、３０２）から
   の製品（Ｐ、Ｐ´）の取り出し、および、新しい製品
   （Ｐ、Ｐ´）の配置を確実にするための手段であって、
   弾性、可撓性、耐衝撃性を有し、すべての方向に変形可
   能な弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）が、穴部（２、１０２、
   ２０２、３０２）を画成する側壁の少なくとも一部と製
   品の間に位置させられて、設けられたことを特徴とする
   固体または半固体状製品の包装ユニット。
2. 【請求項２】 製品（Ｐ、Ｐ´）が、穴部（２、１０
   ２、２０２、３０２）に配置される容器（６、１０６、
   ６０、２０６、３０６）に収容され、弾性保持手段
   （Ｅ、Ｅ´）が、容器と前記側壁（５、１１３、２０
   ５、３０５ａ−３０５ｄ）との間に設けられたことを特
   徴とする請求項１記載のユニット。
3. 【請求項３】 製品（Ｐ）が、少なくとも１つの容器
   （２０６）に収容されてなるユニットにおいて、 支持体をなす基部（Ｂ）を有し、弾性保持手段（Ｅ）が
   基部（Ｂ）に容器を弾性的に保持する構成とされたこと
   を特徴とする請求項１または２に記載のユニット。
4. 【請求項４】 製品（Ｐ）が、少なくとも１つの容器
   （６、３０６）に収容され、支持体が中間部材（３、３
   ０３）によって構成されたユニットにおいて、 中間部材が側壁（５、３０５ａ−３０５ｄ）を有してお
   り、弾性保持手段（Ｅ）が該中間部材に容器を弾性的に
   固定する構成とされたことを特徴とする請求項１または
   ２に記載のユニット。
5. 【請求項５】 支持体が基部（Ｂ）からなるユニットに
   おいて、 製品（Ｐ、Ｐ´）を収容する穴部（１０２）の側壁（１
   ０５）と底部（１０３ａ）が中間部材（１０３）の一部
   を形成し、弾性保持手段（Ｅ）が前記基部（Ｂ）に該中
   間部材を弾性的に固定する構成とされたことを特徴とす
   る請求項１または２に記載のユニット。
6. 【請求項６】 容器（６、１０６、２０６、３０６）
   に、弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）と底部（４、１０４、２
   ０４、３０４）との間に収容される係合ビード部（３１
   ４）が設けられたことを特徴とする請求項２ないし５の
   いずれか１項に記載のユニット。
7. 【請求項７】 弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）が穴部（２、
   １０２、２０２、３０２）を画成する側壁（５、１１
   ３、２０５、３０５ａ−３０５ｄ）に接合されたことを
   特徴とする請求項１ないし６のいずれか１項に記載のユ
   ニット。
8. 【請求項８】 弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）が容器（６
   ０）に接合されたことを特徴とする請求項２ないし６の
   いずれか１項に記載のユニット。
9. 【請求項９】 弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）が中間部材
   （３、１０３、３０３）に接合されたことを特徴とする
   請求項４または５に記載のユニット。
10. 【請求項１０】 弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）がＯ−リン
    グ（１８、１１８、２１８、３１８）によって構成され
    たことを特徴とする請求項１ないし９のいずれか１項に
    記載のユニット。
11. 【請求項１１】 弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）が注入また
    は鋳込みによって成形された材料によって構成されたこ
    とを特徴とする請求項１ないし１０のいずれか１項に記
    載のユニット。
12. 【請求項１２】 弾性保持手段（Ｅ、Ｅ´）が熱可塑性
    または加流化エラストマーであることを特徴とする請求
    項１ないし１１のいずれか１項に記載のユニット。
13. 【請求項１３】 エラストマー材料が発泡体の形態であ
    ることを特徴とする請求項１２記載のユニット。
14. 【請求項１４】 エラストマー材料が１５ショアＡから
    ２５ショアＤの範囲で選択される硬度を有することを特
    徴とする請求項１３記載のユニット。
15. 【請求項１５】 エラストマー材料がシリコーンエラス
    トマー類、天然ゴム類、合成ゴム類、ポリエチレン／ポ
    リプロピレン／ポリエステルのエラストマー類、ポリウ
    レタンのエラストマー類、ポリスチレンのエラストマー
    類、ポリエーテルアミドブロックエラストマー類から選
    択されることを特徴とする請求項１２ないし１４のいず
    れか１項に記載のユニット。
16. 【請求項１６】 支持体に、製品（Ｐ、Ｐ´）の交換を
    行う場合に、製品の取り出しを行う細長いまたは先細り
    の部材の挿入が可能とされた製品取り出し用の孔（１
    １、１１´、１１１、１１１´、１０３ｂ、１０３´
    ｂ、２１１）が設けられたことを特徴とする請求項１な
    いし１５のいずれか１項に記載のユニット。
17. 【請求項１７】 支持体に、製品（Ｐ、Ｐ´）取り出し
    用の回動手段（３１３）が設けられたことを特徴とする
    請求項１ないし１５のいずれか１項に記載のユニット。
18. 【請求項１８】 回動手段がレバー（３２２）であり、
    その第１の腕部（３２２ａ）は使用者によって動かすこ
    とが可能で、その第２の腕部（３２２ｄ）は容器（３０
    ６）の部位（３１９）の下部に収容され、第１の腕部
    （３２２ａ）を動かして、第２の腕部を上げることが可
    能な構成とされたことを特徴とする請求項１７に記載の
    ユニット。
19. 【請求項１９】 あそびの補償および／または振動に対
    する保護のために、製品（Ｐ、Ｐ´）の下部であって、
    支持体（Ｂ）と前記製品（Ｐ、Ｐ´）との間に、圧縮手
    段（４２４、５２４）を設けたことを特徴とする請求項
    １ないし１８のいずれか１項に記載のユニット。
20. 【請求項２０】 固体または半固体の粘稠度の少なくと
    も１つのメークアップ製品を包装および提供するもので
    ある、請求項１ないし１９のいずれか１項に記載のユニ
    ット。