JPH07312210A - 充電式小型電気機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充電池の取り出しの簡易化、回収作業の容易
化を図る。 【構成】 本体ケース１の内部に配線基板４を収納して
いる。本体ケース１の一部に充電池取出口１３を設けて
ある。充電池５は、この取出時に他の電子部品に邪魔さ
れることなくつかみ易いように配線基板４上の一端寄り
に配置する。充電池５はこれの断面の半分以上が充電池
取出口１３の開口縁１３ａから露出するようにし、もっ
てこれを取り出し易くしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、充電池が内蔵された小
型電気機器に係り、充電池の回収対策を講じたものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、充電式電気かみそり等の小型電気
機器の電源としては、充電池が、乾電池と異なって、繰
り返し使用を可能にするため、主流となりつつあるが、
Ni−Cd電池等の充電池はカドニウム等の有害物質を用い
ているので、何処にでも機器ごと廃棄することは公害防
止上好ましくない。したがって、廃棄処分するに際して
は機器内から充電池を回収する必要がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、充電池は乾電
池とは異なって機器から簡単に取り出すことができな
い。すなわち、充電池の機器への収納形態として、乾電
池と同様にコイルバネや板バネ等の接触端子板を使うこ
とが考えられるが、そうした場合は接触端子板との接触
抵抗が経時変化で増大し、大電流を取り出せるという充
電池の特性が発揮できなくなる。そのため、どうしても
充電池は機器内の配線基板上にハンダ付け等で確りと接
続固定されている必要がある。かかる充電池の取付け状
態から取り外すには、充電池のハンダ付け部分を除去し
たり、リード片を刃物等で切断することになるが、充電
池は配線基板上に密着状態に這いつくばっており、しか
も他の電子部品と近接して搭載されているため、この取
り出しが容易でなかった。特に、かかる充電池の取り出
しが機器のサービス員でなく、実際の一般使用者によっ
て行われる場合は、特殊な取り外し治具も持っていない
ため、困難極まりなかった。

【０００４】そこで本発明は、電気機器内において配線
基板上に対する充電池の搭載形態に改善を加えることに
よって、充電池の取り出しの簡易化を図り、もってその
回収作業の容易化に寄与することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の充電式小型電気機器では、本体ケース１の
内部に配線基板４を収納していること、配線基板４上の
一端寄りに充電池５を配線基板４と平行な水平実装状態
に搭載していること、本体ケース１の一部に、前記充電
池５の断面の半分以上を露出可能とする開口縁１３ａを
もつ充電池取出口１３が設けられていることを特徴とす
る。

【０００６】

【作用】配線基板４上の一端寄りに充電池５を実装する
ことにより、充電池５以外の他の電子部品を配線基板４
上に充電池に邪魔されることなくコンパクトに実装でき
るとともに、充電池５を充電池取出口１３から取り外す
ときに他の電子部品に邪魔されることなく、これを容易
につかむことができる。充電池取出口１３の開口縁１３
ａから充電池５の断面の半分以上が露出していると、充
電池５を充電池取出口１３から取り外すときに、開口縁
１３ａに邪魔されることなく充電池５の断面の半分以上
を確りとつかむことができるため、その取り外しが簡易
に行える。

【０００７】

【実施例】

（第１実施例）図１ないし図６は本発明を充電式電気か
みそりに適用した場合の一実施例を示している。図２に
おいて、この電気かみそりの角筒形状の本体ケース１は
半割型の前後ケース１ａ・１ｂをネジ等で一体的に結合
してなり、その上部にかみそり刃ユニット２を、その底
部に出退操作自在な充電用プラグ３をそれぞれ備えてい
る。本体ケース１の内部にはかみそり刃駆動用のモータ
（図示せず）および配線基板４等を収納配置している。
その配線基板４にはNi−Cd電池等の充電池５、その他に
トランス６等が搭載されるが、この場合、充電池５は配
線基板４の一端寄りに配置することにより、充電池５を
トランス６等の他の電子部品に邪魔されることなくつか
み易くするとともに、トランス６等の他の電子部品を充
電池５に邪魔されることなく実装できるようにしてい
る。本体ケース１の一部には充電池取出口１３が本体ケ
ース１の前面および側面の二面にわたって開口され、こ
の取出口１３に断面Ｌ字形状の開閉蓋１４が着脱自在に
取りつけられている。図４に示すように、前記配線基板
４上の充電池５は充電池取出口１３に臨むように、かつ
充電池５の断面の半分以上が本体ケース１の側面に形成
される充電池取出口１３の開口縁１３ａから露出するよ
うに配設されている。従って、開閉蓋１４を外すと、充
電池取出口１３の開口縁１３ａに邪魔されることなく充
電池５の断面の半分以上を容易につかむことができる。

【０００８】配線基板４の一端寄り上において充電池５
はその長手方向中央を該基板４の孔に嵌合固定した支持
台７に載せ、その両端を配線基板４から浮かせる形に搭
載している。また充電池５は陰陽両極端子８・９を配線
基板４上のリード材１０・１１とハンダ付け等で接続固
定し、通常時は前記支持台７上で水平姿勢に保持され
る。前記開閉蓋１４の内面には電池押え突部１５・１５
を設けて、開閉蓋１４を閉じたとき該突部１５・１５が
充電池５の周面上の支持台７の両側に位置する箇所を押
えつけることにより充電池５が本体ケース１内で容易に
ぐらつくことのないようにしている。

【０００９】図４において、前記リード材１０・１１は
中ほどにくびれ部１２等を設けて危険断面に形成してい
る。その危険断面箇所は、図１に示すように開閉蓋１４
を開け、指圧で充電池５を支持台７を支点にして前後に
シーソー揺動させて引張荷重を加えられたとき応力集中
でちぎれるように設定している。

【００１０】リード材１０・１１としては、薄い板片、
箔片、または銅線等の細い線材等を用いるが、特に銅箔
（３５μｍ厚）が前記充電池５のシーソー揺動に伴い切
断し易くて好ましい。またリード材１０・１１を危険断
面に形成する手段としては、前記したくびれ部１２に代
えて、図５に示すようにリード材１０・１１の中ほどに
孔あきによるミシン目１６を形成するか、または図６に
示すように板厚を薄くする溝１７を形成するもよい。

【００１１】（第２実施例）図７および図８は本発明の
第２実施例を示している。この実施例では、配線基板４
において充電池５の中央を支持台７に載せてその両端を
交互に前後にシーソー揺動させ得るように搭載する点に
ついては、第１実施例の場合と同様であるが、そのシー
ソー揺動に伴い配線基板４上のパターン１８のリード材
１０・１１との接続部１８ａが引きちぎられるようにし
た点が異なっている。前記パターン１８の接続部１８ａ
はこの切断が確実に行えるように小さい孔１９を該接続
部１８ａの全周にわたって環状に列設している。なお、
図７に示すように支持台７は２個以上であってもよい。
また、この実施例では、図７に示すように本体ケース１
の側面に形成される充電池取出口１３の開口縁１３ａは
配線基板４よりも低くなる深さにまで形成し、以てその
開口縁１３ａから充電池５の全体が露出するようにして
これをつかみ易くしている。

【００１２】（第３実施例）図９は本発明の第３実施例
を示している。この実施例では、配線基板４において充
電池５の中央を支持台７に載せてその両端を指荷重で交
互にシーソー揺動させ得るように搭載する点について
は、これ又第１実施例の場合と同様であるが、そのシー
ソー揺動に伴い配線基板４のリード材１０・１１との接
結部４ａが引きちぎられるようにした点が異なってい
る。前記基板４の接結部４ａはこの切断が確実かつ容易
に行えるように該接結部４ａの全周にノッチ２０を設け
ている。なお、支持台７は基板４に対し溶着するか、ま
たはアウトサート成形してもよい。充電池取出口１３の
開口縁１３ａから充電池５の全体が露出するようにして
ある点については第２実施例の場合と同様である。

【００１３】（第４実施例）図１０ないし図１２は本発
明の第４実施例を示している。この実施例では、支持台
７をリング形状に形成し、これを２個充電池５に通した
うえで配線基板４上に搭載する。充電池５の両端の端子
８・９が配線基板４上のリード材１０・１１にハンダ付
け等により接続されることは上記した実施例のものと同
様である。通常時は、図１１に示すように支持台７・７
は充電池５上で両者間の間隔を広げて配置するととも
に、開閉蓋１４の内面に設けた支持台移動止め部２１・
２１で支持台７・７の移動を止めておく。したがって、
この場合の支持台７は本体ケース１内での充電池５のガ
タ止め機能をも発揮する。そして、充電池５の取り外し
時には、図１２に示すように開閉蓋１４を外し、支持台
７・７は充電池５の中央に寄せてその両端をシーソー揺
動させる支点に使用される。充電池取出口１３の開口縁
１３ａから充電池５の全体が露出するようにしてある点
については第２実施例および第３実施例の場合と同様で
ある。

【００１４】（第５実施例）図１３および図１４は本発
明の第５実施例を示している。この実施例では、配線基
板４において支持台７の両側に対応する箇所に開口部２
２・２２を形成し、充電池５が支持台７を支点にしてそ
の両端が前記開口部２２内でシーソー揺動するものとす
る。そして、そのシーソー揺動に伴い充電池５の端子８
・９とリード材１０・１１とのスポット溶接部が剥がさ
れ得るようにしたものである。これによれば、開口部２
２を開けることにより支持台７の高さをできる限り低く
することができるため、本体ケース１の薄型化を図るこ
とができる。この場合、充電池５として四角形の薄型電
池を使用すれば、更に本体ケース１を薄型化できる。こ
の実施例においても充電池取出口１３の開口縁１３ａか
ら充電池５の全体が露出するようにしてこれをつかみ易
くしている。

【００１５】（第６実施例）図１５および図１６は本発
明の第６実施例を示している。この実施例は配線基板４
の充電池５の直下に対応する箇所に開口部２３を設ける
一方、充電池５の中央を支持する支持台７は本体ケース
１の内壁から前記開口部２３内に突出するように設けた
ものである。なお、充電池５の周面上は開閉蓋１４の内
面に設けた電池押え突部２４でがた止めを図っている。
かくして、図１６に示すように充電池５を支持台７を支
点にしてシーソー揺動させると、充電池５の端子８・９
とリード材１０・１１とのスポット溶接部が剥がされる
点については第５実施例の場合と同様である。

【００１６】（その他の実施例）充電池５の機器からの
取り出しに際し、本体ケース１の前ケース１ａと後ケー
ス１ｂとを分離させることによって、充電池５を上記各
実施例のように配線基板４から取り外すこともできる。
この場合は殊更、本体ケース１に充電池取出口１３およ
び開閉蓋１４を設ける必要はなくなる。また本発明は配
線基板４に搭載される充電池５が１個のみならず、２個
以上であっても同様に適用できることはいうまでもな
い。

【００１７】

【発明の効果】本発明の充電式小型電気機器は、配線基
板４上の一端寄りに充電池５を実装してあるので、充電
池５以外の他の電子部品は配線基板４上に充電池５に邪
魔されることなくコンパクトに実装できるとともに、充
電池５を取り出すときに他の電子部品に邪魔されること
なく、これを容易につかむことができる。しかも、充電
池５はこれの断面の半分以上が充電池取出口１３の開口
縁１３ａから露出するようにしてあるので、充電池取出
口１３の開口縁１３ａに妨げられることなく充電池５の
断面の半分以上を確りとつかむことができ、この取り出
しが極めて容易に行え、その回収作業が便利よくなると
いうものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の電気かみそり内の充電池の端子接
続部の切断状態を示す斜視図である。

【図２】第１実施例の電気かみそりをその開閉蓋を取り
外した状態で示す斜視図である。

【図３】第１実施例の電気かみそりの要部の縦断正面図
である。

【図４】第１実施例の電気かみそりの一部切欠き底面図
である。

【図５】第１実施例の充電池のリード材の変形実施例を
示す斜視図である。

【図６】第１実施例の充電池のリード材の更に別の変形
例を示す斜視図である。

【図７】第２実施例の電気かみそりの要部の縦断側面図
である。

【図８】第２実施例の配線基板の一部の平面図である。

【図９】第３実施例の配線基板の縦断側面図である。

【図１０】第４実施例の電気かみそりの要部の斜視図で
ある。

【図１１】第４実施例の電気かみそりの要部の縦断側面
図である。

【図１２】第４実施例の充電池の端子接続部の切断要領
を示す斜視図である。

【図１３】第５実施例の電気かみそりの要部の斜視図で
ある。

【図１４】第５実施例の充電池の取り外し状態を示す断
面図である。

【図１５】第６実施例の電気かみそりの要部の縦断側面
図である。

【図１６】第６実施例の充電池の取り外し状態を示す縦
断側面図である。

【符号の説明】

１ 本体ケース ４ 配線基板 ５ 充電池 １３ 充電池取出口 １３ａ 開口縁

【手続補正書】

【提出日】平成７年７月１７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】（その他の実施例）本発明は配線基板４に
搭載される充電池５が１個のみならず、２個以上であっ
ても同様に適用できることはいうまでもない。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケース１の内部に配線基板４を収納
   しており、 配線基板４上の一端寄りに充電池５を配線基板４と平行
   な水平実装状態に搭載しており、 前記本体ケース１の一部に、前記充電池５の断面の半分
   以上を露出可能とする開口縁１３ａをもつ充電池取出口
   １３が設けられていることを特徴とする充電式小型電気
   機器。