JPH0731104B2 - トリクロロシラン溶液中の超微量成分捕集方法 - Google Patents

トリクロロシラン溶液中の超微量成分捕集方法

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JPH0731104B2
JPH0731104B2 JP31339091A JP31339091A JPH0731104B2 JP H0731104 B2 JPH0731104 B2 JP H0731104B2 JP 31339091 A JP31339091 A JP 31339091A JP 31339091 A JP31339091 A JP 31339091A JP H0731104 B2 JPH0731104 B2 JP H0731104B2
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trichlorosilane
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリクロロシラン溶液
中の超微量成分の定量に使用する微量成分捕集方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】トリクロロシランは、半導体シリコンの
製造原料として知られている。トリクロロシランから半
導体シリコンを製造する場合、トリクロロシランに含ま
れるB,P等の超微量成分を高感度に定量する必要があ
る。そのような定量法としては、ガスクロマトグラフ法
(以下GC法という)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】GC法による定量限界
は通常1ppbwであり、この程度の感度でも、かつては問
題がなかった。しかし、最近の半導体シリコンの高純度
化に伴い、その原料であるトリクロロシランでは、Pで
0.1ppbw、Bで0.01ppbwの各感度で微量成分を定量す
ることが要求されるようになり、GC法ではこのような
要求を満たすことが困難となった。
【0004】そこで、本出願人は、微量成分捕集剤で超
微量成分を捕集することにより、定量感度を高める方法
を試みた。この方法を図3に示す。この方法では、まず
ガラス製の捕集容器でトリクロロシラン溶液を採取す
る。次いで、微量成分捕集剤20を装入した石英製のビ
ーカー1にトリクロロシラン溶液30を移し替え、その
ビーカー1をボックス2内で下方から加熱器3により加
熱する。ボックス2内には、N2 ガスあるいはAr等の
不活性ガスをキャリアガスとして流通させる。ビーカー
1内のトリクロロシラン溶液30は、加熱により蒸発し
て排出される。トリクロロシラン溶液30に含まれる超
微量成分は、ビーカー1内に残留し、捕集剤20に捕集
されてトリクロロシランより高沸点の化合物に変えられ
る。
【0005】このような方法によれば、トリクロロシラ
ン溶液中の超微量成分が濃縮分離されるので、原理的に
は、一般の化学分析法や機器分析法でも半導体シリコン
の製造原料に必要な感度(Pで0.1ppbw、Bで0.01pp
bw)が確保される。しかし、実際には、期待するほどの
感度は得られなかった。その原因としては、捕集容器か
らビーカーへトリクロロシラン溶液を移し替えるときの
大気からの微量成分混入、トリクロロシラン溶液が大気
と接触することによる分解等が考えられる。
【0006】また、ボックス内にキャリアガスを流通さ
せるにもかかわらず、トリクロロシラン溶液の蒸発が遅
く、超微量成分の濃縮分離に長時間を要するという問題
があった。これは、1つには、キャリアガスの多くがビ
ーカーの上方を素通りし、ビーカー内の液面に充分に接
触しないためと考えられる。実際、トリクロロシラン溶
液の蒸発速度は、その液面が下がるほど遅くなる。第2
の原因は、加熱器の出力を充分に上げられないことであ
る。即ち、ビーカー内のトリクロロシラン溶液は均一に
加熱されていないために、加熱器の出力を上げると、局
部的な沸騰を生じ、ミクロ的な溶液飛散により、定量感
度を低下させてしまい、それがために、加熱器の出力が
制限されるのである。言い換えれば、トリクロロシラン
溶液は、その沸点直下の温度に出来るだけ均一に加熱す
ることが要求される。
【0007】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、トリクロロシラン溶液中の超微量成分を短時間で感
度よく濃縮分離できる超微量成分捕集方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の超微量成分捕集
方法は、上部に2本の細管を有する捕集容器を石英製と
なし、該捕集容器の内部に微量成分捕集剤を装入した
後、該捕集容器内にトリクロロシラン溶液を注入し、該
捕集容器の一方の細管から容器内を経由して他方の細管
へ窒素ガスあるいは不活性ガスを流通させながら、該捕
集容器を下方および側方から加熱して容器内のトリクロ
ロシランを蒸発させることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の超微量成分捕集方法においては、第1
に、捕集容器を石英製として、これを直接加熱し、トリ
クロロシラン溶液の移し替えを行わないので、大気と接
触による微量成分の混入等が防止される。第2に、捕集
容器内に窒素ガスあるいは不活性ガスが流通されるの
で、容器内のトリクロロシラン溶液は、その液面の高さ
に関係なく窒素ガスあるいは不活性ガスと効率よく接触
して蒸発排出が促進される。第3に、容器内のトリクロ
ロシラン溶液が下方および側方から加熱を受けることに
より、沸点直下に均一加熱され、これによってもその蒸
発排出が促進される。従って、トリクロロシラン溶液に
当初より含まれる超微量成分のみが、短時間で捕集剤に
捕集される。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の実施例に使用される捕集容器の斜
視図、図2は同捕集容器を使用した捕集方法の説明図で
ある。
【0011】捕集容器10は、円筒状で、その上面に突
設された2本の細管11,12を有する。この捕集容器
10は合成石英からなり、円筒状の本体には、目盛13
が設けられている。
【0012】本捕集方法では、まず、捕集容器10内を
窒素ガスあるいは不活性ガスで置換後、捕集容器10内
に微量成分捕集剤20を装入する。微量成分捕集剤は、
トリクロロシラン溶液30に含まれるP,B等の超微量
成分を捕集してトリクロロシランより高沸点の化合物に
変えるもので、Pに対しては例えばシュウカボロン(B
Br3 )、Bに対しては例えばトリフェニルクロルメタ
ン(TPCM)が用いられる。
【0013】これらの微量成分捕集剤がそれぞれ別々に
捕集容器10に装入されると、それぞれの捕集容器10
に、一方の細管から所定量(例えば1l)のトリクロロ
シラン溶液30を注入する。注入が終わると、細管1
1,12のそれぞれにテフロンチューブ14,14を介
して合成石英製の盲栓15,15を装着し、この状態
で、捕集容器10を加熱装置40に運ぶ。
【0014】加熱装置40は、Tiからなる固定台41
と、その上に複数立設された筒状加熱器42とを有す
る。筒状加熱器42は、Ti製の筒体の周囲をヒータで
包囲した構造であり、捕集容器10をほぼ完全に収容し
得る大きさとされている。筒状加熱器42内のヒータ
は、出力調節が可能な電源43に接続されている。44
は筒状加熱器42に設けたスリットで、捕集容器10の
目盛13および容器内部を視認するためのものである。
【0015】捕集容器10が筒状加熱器42内にセット
されると、捕集容器10の一方の細管11から窒素ガス
あるいはアルゴン等の不活性ガスを注入し、他方の細管
12からこれを排出させつつ、筒状加熱器42を作動さ
せる。これにより、捕集容器10内のトリクロロシラン
溶液30が加熱されて蒸発し、その蒸気は窒素ガスある
いは不活性ガスと共に捕集容器10の外に排出される。
このとき、トリクロロシラン溶液30に含まれるP,B
等の超微量成分は、それぞれの微量成分捕集剤20に捕
集される。捕集容器10内のトリクロロシラン溶液30
がなくなると、微量成分捕集剤20を取り出して、これ
に含まれる超微量成分の量を一般の化学分析法や機器分
析法(ICP−MS法等)により定量する。これによ
り、捕集容器10に採取されたトリクロロシラン溶液中
の超微量成分量が求められる。
【0016】本捕集方法によれば、トリクロロシラン溶
液30中の超微量成分が濃縮抽出されるので、その溶液
量を多くすることにより、定量感度があがる。捕集容器
10内に採取したトリクロロシラン溶液30を移し替え
しないので、大気からの微量成分混入や大気との接触に
よるトリクロロシランの分解が抑えられ、採取したトリ
クロロシラン溶液30に当初より含まれる超微量成分の
みが、微量成分捕集剤20に捕集される。
【0017】捕集容器10は、筒状加熱器42により周
囲から加熱され、また、その発熱が固定台41に伝わっ
て下方からも加熱される。そのため、容器内のトリクロ
ロシラン溶液30の均一加熱が可能となり、沸騰を生じ
ることなくその温度を沸点直下に保持できる。従って、
トリクロロシラン溶液30の蒸発が促進される。また、
捕集容器10内に流通される窒素ガスあるいは不活性ガ
スは、容器内のトリクロロシラン溶液30に効率よく接
触し、その蒸発排出を促進する。これらにより、トリク
ロロシラン溶液30の液量が多い場合も、これを短時間
で蒸発排出させることができる。
【0018】かくして、トリクロロシラン溶液30中の
超微量成分が、効率よく純粋に濃縮分離捕集され、高感
度の定量が可能となる。また、実施例のように、複数の
捕集容器10を同時加熱することより、B用の2サンプ
ルおよびP用の2サンプルを同時に処理するようなこと
もできる。
【0019】表1は、ガスクロマトグラフ法、図3のビ
ーカによる微量成分捕集法および本捕集方法を用いてト
リクロロシラン溶液中の微量成分を定量した場合の定量
限界および処理時間を示している。捕集剤はPについて
はシュウカボロン(1ml)、Bについてはトリフェニ
ルクロルメタン(100〜200mg)を使用した。捕
集に際してのトリクロロシラン採取液量は1lとした。
表1から明らかなように、本捕集方法により、半導体シ
リコンの製造に必要な定量感度が確保され、しかも、加
熱濃縮時間は、ビーカによる捕集に比して半減される。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の超微量成分捕集方法は、トリクロロシラン溶液中の微
量成分を純粋に濃縮分離捕集できるので、最近の半導体
シリコンの製造に必要とされるような高い感度での微量
成分の定量を可能にする。しかも、溶液の蒸発が速く、
濃縮分離を短時間で行い得るので、処理時間が比較的短
いという特長もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法に使用する捕集容器の斜視図である。
【図2】同捕集容器を用いた捕集方法の説明図である。
【図3】本出願人が試行した捕集方法の説明図である。
【符号の説明】
10 捕集容器 20 微量成分捕集剤 30 トリクロロシラン溶接 40 加熱装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に2本の細管を有する捕集容器を石
    英製となし、該捕集容器の内部に微量成分捕集剤を装入
    した後、該捕集容器内にトリクロロシラン溶液を注入
    し、該捕集容器の一方の細管から容器内を経由して他方
    の細管へ窒素ガスあるいは不活性ガスを流通させなが
    ら、該捕集容器を下方および側方から加熱して容器内の
    トリクロロシランを蒸発させることを特徴とするトリク
    ロロシラン溶液中の超微量成分捕集方法。
JP31339091A 1991-10-31 1991-10-31 トリクロロシラン溶液中の超微量成分捕集方法 Expired - Fee Related JPH0731104B2 (ja)

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