JPH0731022U - 紙おむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、大便の排泄後の処理を簡便にす
るため、大便をシートにくるみ、そのまま水洗便所等に
投棄し得る衛生的な紙おむつを提供することを目的とす
るものである。 【構成】 背面部、股下部及び前面部が連なり、シート
状に形成された吸水層３を上面側を高吸収性ポリマーや
不織布等からなる通水性シート４、下面側を防水性素材
よりなる防水性シート５で覆い積層してなる紙おむつ本
体１の上面に、水溶性の材質からなる水溶性シート２を
重ねて剥離可能に固着した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は大便排泄時の処理を容易とし、紙おむつを衛生的に破棄処理ができる 紙おむつに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の紙おむつは、背面部、股下部及び前面部が連なり、シート状に形成され た吸水層の上面側を高吸収ポリマー、パルプ、不織布等からなる通水性シート、 下面側をビニールフイルム等の防水性素材よりなる防水性シートで覆い、両者の 周囲を接着し、積層してなる紙おむつ本体の通水性シート側を身体に当て、臀部 下から股間を通して腹部上に当てがって係止材で固着して使用するのが一般的に 知られ使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の紙おむつでは、尿による水分は吸水層に吸水されるが、 大便の排泄時の処理方法は、紙おむつから便器内に直接大便を破棄するか、トイ レットペーパーで拭き取っているが、付着した大便はなかなか奇麗に拭き取れず 拭きとっているうちにおむつの中で便が広がっていき、かなりの量がおむつ内に 残ったままの状態となり、また紙おむつを交換した後に便をされると新しいおむ つに交換しなければならないという不経済なこともあり、大便の排泄後の処理は 容易なものではなかった。

【０００４】 更に、紙おむつはごみとして別な場所に投棄するようにしているため、便が付 着したままのおむつは、燃焼処理するには燃えにくく、かなりの時間を費やさな ければならず、またそのままごみ箱等に捨てると、大便が付着したままなので、 ごみ箱の中で数日間置くことになり、悪臭、ハエ等を誘発することになり不衛生 なものであった。

【０００５】 本考案は、以上の問題点を解消し、大便排泄後は大便をシートに包み、そのま ま水洗便所等に投棄し得るようにしてその処理を簡便とし、ごみ箱等に捨てても 衛生的に処理できる紙おむつを提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は従来の技術が有する欠点を解消するため、背面部、股下部及び前面部 が連なり、シート状に形成された吸水層３を上面側を高吸収性ポリマーや不織布 等からなる通水性シート４、下面側を防水性素材よりなる防水性シート５で覆い 積層してなる紙おむつ本体１の上面に、水溶性の材質からなる水溶性シート２を 重ねて剥離可能に固着した。

【０００７】

【作用】

本考案の使用方法を説明すると、背面部、股下部及び前面部が連なる紙おむつ の上面に固着されている水溶性シート２の上に臀部を置き、通常の紙おむつと同 様に身体に当てがったのち、大便８の排泄があれば、前記水溶性シート２をおむ つから剥離して便と一緒に包み、そのまま水洗便所等に投入し、水と一緒に流し て処理する。尚、この水溶性シート２は水洗便所等で使用しても残留物とならな い性質の材質を用いる。 また紙おむつ本体１は、大便が付着していないのでごみとしてごみ箱に捨てる ことができ、またごみとして燃やしても短時間で燃やすことができる。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 紙おむつ本体１は、背面部、股下部及び前面部が連なる紙おむつであって、シ ート状に形成された吸水層３の上面側を通水性シート４、下面側をビニールフイ ルム、その他の防水性素材の防水シート５で覆い、両者の周囲を接着し積層して なり、水分の漏出がないよう固着されていて、両側がえぐられて股ぐりが形成さ れ、この股ぐり部分６にギャザが設けられ、当てがいやすく、身体に装着しても 水分の漏れることがなく、また両側の一端部にマジックテープ（登録商標）その 他の係止材で係止部７が設けられている。 尚、紙おむつの形状は股ぐりが形成されていないフラットタイプでもよい。

【０００９】 水溶性シート２は水洗便所等で流せる材質を用いて、前記通水性シート４の上 面に全体を剥離可能な接着手段で固着し、水溶性シート２の幅は適宜な幅にて形 成し、紙おむつ本体１の長手方向の長さとほぼ等しい長方形に形成する。 従って、水溶性シート２は紙おむつ本体１の内面に固定されるので、そのうえ に臀部を置き身体に当てがって装着した後は激しく動きまわってもずれやはずれ ることがない。

【考案の効果】

本考案は以上のような構成よりなるので、下記に記載するように数々の効果を 奏する。 大便が排泄されても、水溶性シートにより大便を確実に捕捉するので水溶性シ ートだけを剥離して包み、そのまま水洗便所等に投棄して流すだけなので手間が かからず処理が簡単、容易となり、また紙おむつに便が付着していないので、ご みとしてごみ箱に捨てても悪臭を放出せず衛生的であり、また燃焼するにも時間 を費やさず、短時間で処理できる。 また使用可能な状態にある紙おむつが便の付着だけで新しい紙おむつに交換し なくても良いので、交換が一回でも削減することができ経済的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の外観を示す斜視図。

【図２】図１Ａ−Ａ線の拡大断面図。

【図３】本考案の使用状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 紙おむつ本体 ２ 水溶性シート ３ 吸水層 ４ 通水性シート ５ 防水性シート ６ 股ぐり部分 ７ 係止部 ８ 大便

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 背面部、股下部及び前面部が連なり、シ
   ート状に形成された吸水層を上面側を高吸収性ポリマー
   や不織布等からなる通水性シート、下面側を防水性素材
   よりなる防水性シートで覆い積層してなる紙おむつ本体
   の上面側に、水溶性の材質からなる水溶性シートを重ね
   て剥離可能に固着したことを特徴とした紙おむつ。