JPH0453779Y2

JPH0453779Y2 -

Info

Publication number: JPH0453779Y2
Application number: JP1985177848U
Authority: JP
Priority date: 1985-11-19
Filing date: 1985-11-19
Publication date: 1992-12-17
Also published as: JPS6288706U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、別体のカバーを必要としない使い
捨ておむつに関する。

（従来の技術）近年市販されている使い捨ておむつは、便器内
に投棄することができないので、一般に、これに
排泄された大便を除去して家庭・病院などから生
じる一般ごみとともに投棄される。しかし、その
処理作業が煩わしいこともあつて、大便が全く除
去されていないか、または十分に除去されないま
ま投棄されることが少なくなく、そうした場合
に、公衆衛生上きわめて問題がある。

したがつて、従来、大便を被包して処理するた
めの透水性シートを使い捨ておむつの表面に剥離
可能に接着したものなどが提案されている。この
ような大便処理シートを剥離可能に構成するため
の手段としては、例えば、大便処理シートをおむ
つの表面シートに散点状に接合するか、または大
便処理シートの対向側や縦方向対向端だけをおむ
つの表面シートに接合してある。

（考案が解決しようとする問題点）大便処理シートの素材としては、所要の繊維か
らなる薄い不織布が好適に用いられようが、前記
公知のおむつにおいては、そのような大便処理シ
ートを単に所要大・形状に裁断しておむつの表面
に接合してあるにすぎないので、使用者はそれを
おむつの表面シートの任意の部位から剥離するこ
とになる。そのため、大便処理シートの剥離性が
悪いばかりでなく、それが所期の目的を果たしえ
ないような状態に破損したり、場合によつては、
表面シートも破損しておむつ内の吸収体の構成素
材である粉砕パルプなどがこぼれ落ちたりする、
といつた問題がある。

この考案の目的は、このような問題を簡単な手
段で解決することができるとともに、おむつの対
向側線からの排泄物の漏れ防止機能をも有する大
便処理シートを備える使い捨ておむつを提供する
ことにある。

（問題を解決するための手段）前記目的を達成するためのこの考案は、第１図
および第２図に示すように、透水性表面シート２
と、不透水性裏面シート３と、これら間にこれら
の外周縁が外側へ延出するように介在させた吸収
体４と、前記表面シート２の上面に剥離可能に接
合した透水性大便処理シート７とを含む使い捨て
おむつを前提とする。

この考案は、前記前提構成において、前記大便
処理シート７の対向側線近傍の内面で、かつ、前
記吸収体４の対向側縁から外側へ突出しない位置
に、それら対向側縁近傍に沿つて紐状物８を一体
的に取り付け、これによつて前記大便処理シート
７の対向側縁を隆起させることを特徴とする。

好ましい実施例においては、前記紐状物８を前
記大便処理シート７の対向側縁の折り返し部９で
被包する。

（考案の作用、効果）前記構成を有するこの考案においては、大便を
処理する場合には、大便処理シート７は、紐状物
８が位置する部分、好ましくはその縦方向一端を
摘持して表面シート２と離れる方向へ簡単に引つ
張ることができる。しかも、そのように引つ張る
と、大便処理シート７は紐状物８が位置する線上
に沿つて円滑に剥離するとともに、紐状物８が大
便処理シート７の対向側縁を補強しているので大
便処理シート７がその剥離過程で破損するような
ことがない。

一方、紐状物８は、大便処理シート７の対向側
に隆起縁部を形成する。したがつて、大便処理シ
ート７の表面に排泄された排泄物が横方向へ流動
したとき、対向側の隆起縁が、排泄物に対して障
壁ないし堤防機能を果たし、排泄物がおむつの対
向側縁へ更に流動してそこから漏出するのをでき
るだけ未然に防止する、という副次効果も奏す
る。

（実施例）第１図および第２図を参照して、この考案の実
施例に基づいて説明すると、以下のとおりであ
る。

おむつ１は、公知の素材からなり、かつ、公知
の構造を有するものであつてもよく、特にそれら
は問わない。しかし、一般的には、不織布などの
透水性表面シート２と、プラスチツクフイルムな
どの不透水性裏面シート３と、表裏面シート２，
３との間にこれらの外周縁が外側へ延出するよう
に介在させた粉砕パルプなどの吸収体４と、対向
側縁近傍にそれらの縦方向へ伸長下に配置した伸
縮部材５と、テープフアスナー６とを含むことが
好ましい。

表面シート２の上面には、吸収体４とほぼ同
長・幅の透水性大便処理シート７を位置させてあ
る。大便処理シート７としては、一般的には、所
要の繊維配合からなる目付７〜40g／m²の不織布
からなるものを用いる。大便処理シート７の対向
側縁の内面には、それらの縦方向に沿つて紐状物
８を一体的に取り付け、それら対向側の折り返し
部９で被包してある。

紐状物８は、10〜50番手の太さを有する。その
素材は、特に問わないが、一般的には、木綿、合
成繊維などを用い、しかも、大便処理シート７と
識別可能に着色して外部から透視可能であるよう
にしてあることが好ましい。

こうした大便処理シート７は、使用者が指先で
摘持して引つ張ることで表面シート２からこれを
破損することなく容易に剥離可能なように、紐状
物８が位置する対向側縁と縦方向の対向端１０と
の内面を連続的または間欠的に接合してある。ま
た、そのよう剥離可能である限り、大便処理シー
ト７の中央領域においても間欠的に接合してある
ことを妨げない。

なお、大便処理シート７への紐状物８の取り付
け、前者と表面シート２との接合は、接着剤、溶
着などのいずれによるものでもよい。また、紐状
物８は、その一端または両端を大便処理シート７
の縦方向対向端から若干延出させてそれを使用者
が摘持し易いようにしてあつてもよい。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係るおむつの実施例を示すも
ので、第１図は、おむつの展開平面図、第２図
は、第１図のＸ−Ｘに沿う断面図。２……表面シート、３……裏面シート、４……
吸収体、７……大便処理シート、８……紐状物、
９……折り返し部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 透水性表面シート２と、不透水性裏面シート
３と、これら間にこれらの外周縁が外側へ延出
するように介在させた吸収体４と、前記表面シ
ート２の上面に剥離可能に接合した透水性大便
処理シート７とを含む使い捨ておむつにおい
て、前記大便処理シート７の対向側縁近傍の内面
で、かつ、前記吸収体４の対向側縁から外側へ
突出しない位置に、それら対向側縁近傍に沿つ
て紐状物８を一体的に取り付け、これによつて
前記大便処理シート７の対向側縁を隆起させて
あることを特徴とする前記おむつ。 (2) 前記紐状物８を前記大便処理シート７の対向
側縁の折り返し部９で被包してある実用新案登
録請求の範囲第１項に記載のおむつ。