JPH0731017Y2 - 弁装置のステム飛出し防止構造 - Google Patents

弁装置のステム飛出し防止構造

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JPH0731017Y2
JPH0731017Y2 JP3861892U JP3861892U JPH0731017Y2 JP H0731017 Y2 JPH0731017 Y2 JP H0731017Y2 JP 3861892 U JP3861892 U JP 3861892U JP 3861892 U JP3861892 U JP 3861892U JP H0731017 Y2 JPH0731017 Y2 JP H0731017Y2
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stem
shaped ring
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prevention structure
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JP3861892U
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Inventor
元章 外山
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北村バルブ製造株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ボール弁等の弁装置に
おけるステム飛出し防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なステム飛出し防止構造として
は、ステムに鍔を一体的に形成し、このステムを弁箱の
内側よりステム孔内に挿入して、このステムの鍔を弁箱
に内側から当接させるものがある。このような構造は、
簡単で、しかもシールが容易であるという利点を有して
いる反面、弁装置の高圧化に伴ってより高度な密封性を
得るために長いステムを使用しなければならない場合に
は新たな問題を引き起こしている。即ち図4に示すよう
に、弁箱内部の高さ寸法よりも長いステム(01)を弁箱(0
2)の内側よりステム孔(03)内に挿入するためには、ステ
ム孔(03)と整合するように弁箱下部に新たにステム挿入
孔(04)を設けなければならなくなる。この場合、ステム
(01)は、まずステム挿入孔(04)を介して弁箱(02)内に挿
入され、次いでステム孔(03)内に挿入される。その後ス
テム挿入孔(04)は適当な閉塞手段(05)によって密閉され
る。結局この構造は、構造の複雑化に加えて、ステム挿
入孔(04)の付加的なシールという新たな外部漏れの危険
性を含んでいる。
【0003】これに対して、ステムを弁箱の外部からス
テム孔内に挿入する形式の公知のステム飛出し防止構造
としては、特公昭60-5833号公報に開示されたものがあ
る。このステム飛出し防止構造は、図5に示すように、
弁箱(06)のステム孔(07)の内壁に設けた溝(08)に、半径
方向に縮めてステム孔(07)内に挿入された複数の円弧状
のストッパーリング(09)の外周部を拡開により嵌合さ
せ、このストッパーリング(09)の内周壁とステム(010)
の外周壁の間にブッシュ(011)を介在させ、そしてこの
ブッシュ(011)を介在位置に保持するためのスナップリ
ング(012)をステム(010)又はステム孔(07)に設けた別の
溝(013)に嵌合させている。
【0004】この場合ステム(010)の飛出し圧力、即ち
弁箱内の圧力は、ステム(010)と、ステムと一体の鍔(01
4)と、ストッパーリング(09)と、ステム孔(07)の内壁に
設けた溝(08)を介して弁箱(06)に伝達されている。この
ような構造は、確かに、ステム(010)と弁箱のステム孔
(07)との間の箇所以外に新たにシールすべき箇所が生じ
ないという点で有利である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、この公知のス
テム飛出し防止構造は、複数個のストッパーリング(0
9)、ブッシュ(011)並びにスナップリング(012)という比
較的小さくて多数の部品と、それらが嵌合する溝(08)、
(013)を必要とすることから、構造が複雑である上に、
製造及び組み立てにも多大な時間と労力が必要になる。
特にステム孔(07)の内壁に溝(08)を設けることは技術的
に極めて困難である。
【0006】そのうえストッパーリング(09)の幅、即ち
その外径と内径の差は、構造上ステム孔(07)の内径とス
テム(010)の外径との差によって必然的に制限されるた
めに、実際には比較的小さな寸法しか許されない。した
がってステム(010)に作用する飛出し圧力、即ち弁箱内
の圧力は、最終的に比較的小さなストッパーリング(09)
とそれが嵌入する溝(08)とによって受け止められるの
で、ストッパーリング(09)もしくは溝(08)に必然的に高
い応力が発生することになり、それに応じて受け止め可
能な飛出し圧力も比較的小さな値に制限されている。
【0007】この場合、ストッパーリング(09)、並びに
ストッパーリング(09)が嵌合する溝(08)を有する弁箱(0
6)の材質又は強度は、受け止め可能な飛出し圧力を決定
する際に特に考慮しなければならない因子となる。
【0008】本考案は、このような問題点に着目してな
されたもので、構造を簡素化して製造及び組み立てを容
易にするとともに、受け止め可能な飛出し圧力を十分に
大きくすることのできるステム飛出し防止構造を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の弁装置のステム飛出し防止構造は、ステム
孔を備えた弁箱と、ステム孔内に上方から挿入された、
鍔を有するステムと、弁箱内でこの鍔に隣接してステム
に横方向から装着されたC形リングと、C形リングに上
方から当接するとともにC形リングをほぼ全周にわたっ
て包囲しているスラストワッシャーとから成ることを特
徴としている。
【0010】
【作用】組み立てに際し、まず鍔を有するステムが弁箱
のステム孔内に上方から挿入され、この挿入されたステ
ムに下方からスラストワッシャーが嵌装され、そしてス
テムのスラストワッシャーと鍔との間の部分にC形リン
グが横方向から装着される。その後ステムを持ち上げれ
ば、ステムは、鍔とC形リングとスラストワッシャーを
介して弁箱のステム孔周辺の内壁に当接して、その飛出
しが防止される。この場合スラストワッシャーは、C形
リングをほぼ全周にわたって包囲しているので、組み立
て後にC形リングがステムから外れる心配がない。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1において、ボール弁体(1)を回転させるため
の連結部(2)を有するステム(3)は、連結部(2)の上方
に一体成形された鍔(4)を備えている。ステム(3)の鍔
(4)の上方には、C形リング(5)を装着するための溝
(6)が刻設されている。C形リング(5)は、後で詳細に
説明するように、この溝(6)内に横方向から装着されて
いる。
【0012】弁箱(7)のステム孔(8)内にラジアルベア
リング(14)の装着されたステム(3)を挿入した状態で、
C形リング(5)とステム孔(8)周辺の弁箱内壁(9)との
間にはスラストワッシャー(10)とスラストベアリング(1
1)およびラジアルベアリング(14)が介装されている。ス
ラストワッシャー(10)は、C形リング(5)の外形にほぼ
適合する凹部(12)をもってC形リング(5)をほぼ全周に
わたって包囲している。
【0013】この場合弁箱内の圧力、即ちステム(3)の
飛出し圧力は、鍔(4)、C形リング(5)、スラストワッ
シャー(10)及びスラストベアリング(11)を介して、即ち
各部材相互の比較的大きな接触面積を介して弁箱内壁
(9)に伝達される。C形リング(5)は凹部(12)によって
ほぼ全周にわたって包囲されているので、使用中にC形
リング(5)がずれたり脱落するようなことはなく、それ
ゆえC形リング(5)と弁箱内壁(9)等との不必要な接触
も回避される。
【0014】また弁箱内壁(9)に、スラストベアリング
(11)及びスラストワッシャー(10)を収容する凹部(13)を
形成するれば、スラストベアリング(11)及びスラストワ
ッシャー(10)を、遊びもしくはがたを伴うことなく確実
に保持することができる。
【0015】図2には、ステム(3)、C形リング(5)、
スラストワッシャー(10)及びスラストベアリング(11)の
詳細な構成が示されている。ステム(3)の鍔(4)上には
溝(6)が設けられている。C形リング(5)を溝(6)内に
横方向から装着できるように、溝(6)の直径は、C形リ
ング(5)の開口部の幅よりも若干小さくなっている。こ
の溝(6)は、C形リング(5)の軸線方向上方への移動を
阻止するためのものであり、それゆえC形リング(5)の
開口部に続く円弧部分の内径は溝(6)の半径よりもほん
の少しだけ大きい。しかしながら溝(6)は必ずしも必要
なものではなく、省略することもできる。スラストワッ
シャー(10)の凹部(12)は、C形リング(5)の外形部の半
径よりも若干大きい内径を有している。スラストベアリ
ング(11)は、この実施例の場合、低摩擦の合成樹脂製の
リング部材として構成されている。
【0016】図3には、ステム飛出し防止構造の組み立
て工程が概略的に示されている。組み立てに際して、ま
ず初めにステム(3)が弁箱(7)の外側からステム孔(8)
内に挿入される。この場合、勿論ステム(3)の鍔(4)の
外径は、ステム孔(8)の内径よりも小さく、それゆえス
テム(3)の挿入に際して鍔(4)が障害になることはな
い。次にステム(3)の弁箱(7)内の部分に、スラストベ
アリング(11)とスラストワッシャー(10)が順に嵌装さ
れ、その後でC形リング(5)が横方向からステム(3)
に、つまりは溝(6)内に装着される。
【0017】最後にステム(3)が引き上げられると、C
形リング(5)がスラストワッシャー(10)の凹部(12)内
に、そしてスラストベアリング(11)とスラストワッシャ
ー(10)が弁箱(7)の凹部(13)内にそれぞれ嵌入せしめら
れて、ステム飛出し防止構造の組み立て工程が完了す
る。
【0018】
【考案の効果】本考案は次の効果を奏する。(a) ステ
ムの鍔とC形リングとスラストワッシャーを介して飛出
し圧力を弁箱に伝えているために、必要とする部品の数
が少なく、しかもステムもしくは弁箱に溝を刻設する必
要もないので、構造が簡単となり、それゆえ製造及び組
み立てに要する労力と時間を大幅に削減することができ
る。
【0019】(b) スラストワッシャーとC形リング
が、ステム孔を通すことなく、弁箱内側から直接ステム
に嵌装ないし装着されるので、本質的にステム孔の内径
及びステムの外径に左右されることなく、必要に応じて
任意の大きさに構成することができる。それゆえC形リ
ングとスラストワッシャーとの間の接触面積、もしくは
スラストワッシャーと弁箱内壁との間の接触面積を適宜
大きくすることによって、C形リング、スラストワッシ
ャー及び弁箱の材質を特に考慮することもなく、受け止
め可能な飛出し圧力を所望の大きさに設定することがで
きる。
【0020】(c) スラストワッシャーが、C形リング
をほぼ全周にわたって包囲しているので、組み立て後に
C形リングがステムから外れる心配はない。それゆえC
形リングと弁箱内壁もしくはその他の部材との不必要な
接触も回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のステム飛出し防止構造の縦断面図であ
る。
【図2】本考案のステム飛出し防止構造の各部品の詳細
図である。
【図3】本考案のステム飛出し防止構造の組み立て説明
図である。
【図4】従来のステム飛出し防止構造の縦断面図であ
る。
【図5】従来の別のステム飛出し防止構造の縦断面図で
ある。
【符号の説明】
(1)ボール弁体 (2)連結部 (3)ステム (4)鍔 (5)C形リング (6)溝 (7)弁箱 (8)ステム孔 (9)弁箱内壁 (10)スラストワ
ッシャー (11)スラストベアリング (12)凹部 (13)凹部 (14)ラジアルベ
アリング

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステム孔を備えた弁箱と、ステム孔内に
    上方から挿入された鍔を有するステムと、弁箱内でこの
    鍔に隣接してステムに横方向から装着されたC形リング
    と、C形リングに上方から当接するとともにC形リング
    をほぼ全周にわたって包囲しているスラストワッシャー
    とから成ることを特徴とする弁装置のステム飛出し防止
    構造。
  2. 【請求項2】 スラストワッシャーと弁箱内壁との間に
    スラストベアリングが介装されている請求項1記載の弁
    装置のステム飛出し防止構造。
  3. 【請求項3】 スラストワッシャーが、C形リングの外
    形に適合する凹部を有していて、この凹部内にC形リン
    グが嵌入している請求項1又は2記載の弁装置のステム
    飛出し防止構造。
  4. 【請求項4】 弁箱のステム孔周辺の内壁には、スラス
    トワッシャーを収容する凹部が形成されている請求項1
    ないし3のいずれかに記載の弁装置のステム飛出し防止
    構造。
JP3861892U 1992-05-13 1992-05-13 弁装置のステム飛出し防止構造 Expired - Lifetime JPH0731017Y2 (ja)

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JP3861892U JPH0731017Y2 (ja) 1992-05-13 1992-05-13 弁装置のステム飛出し防止構造

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Publication Number Publication Date
JPH0592584U JPH0592584U (ja) 1993-12-17
JPH0731017Y2 true JPH0731017Y2 (ja) 1995-07-19

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JP5289878B2 (ja) * 2008-09-22 2013-09-11 株式会社キッツ ボールバルブのステム飛出し防止構造とその組込方法
JP6088216B2 (ja) * 2012-11-13 2017-03-01 株式会社テイエルブイ 配管ジョイント付スチームトラップ
KR101595272B1 (ko) * 2014-09-16 2016-02-18 대우조선해양 주식회사 볼 밸브 스템의 돌발 이탈 방지구조 및 설치 방법

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JPH0592584U (ja) 1993-12-17

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