JPH07310052A - 耐熱性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造方法 - Google Patents
耐熱性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造方法Info
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- JPH07310052A JPH07310052A JP12956394A JP12956394A JPH07310052A JP H07310052 A JPH07310052 A JP H07310052A JP 12956394 A JP12956394 A JP 12956394A JP 12956394 A JP12956394 A JP 12956394A JP H07310052 A JPH07310052 A JP H07310052A
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- coating film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 主鎖がカルボシラン結合(Si−C)からな
るポリマ−、シリコン樹脂および無機充填剤を有機溶媒
に溶解、分散させた塗料およびその塗料による塗装鋼帯
の製造方法において、短時間に塗膜を硬化させることの
できる塗料および方法を提供する 【構成】 塗料にアミノシランカップリング剤を添加
し、最高到達板温250〜400℃で60〜180秒間
乾燥する。
るポリマ−、シリコン樹脂および無機充填剤を有機溶媒
に溶解、分散させた塗料およびその塗料による塗装鋼帯
の製造方法において、短時間に塗膜を硬化させることの
できる塗料および方法を提供する 【構成】 塗料にアミノシランカップリング剤を添加
し、最高到達板温250〜400℃で60〜180秒間
乾燥する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車マフラ
−、調理器ヒ−タ−、電気オ−ブン、化学プラントの部
材のように製造には成形加工を必要とし、かつ、250
〜800℃程度の耐熱性を必要とする用途に好適な耐熱
性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造方法に関す
る。
−、調理器ヒ−タ−、電気オ−ブン、化学プラントの部
材のように製造には成形加工を必要とし、かつ、250
〜800℃程度の耐熱性を必要とする用途に好適な耐熱
性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】自動車マフラ−、調理器ヒ−タ−の部材の
ように、400℃を越える高温や高濃度の腐食性イオン
を含んだ凝縮液にさらされたりする用途の部材は、加工
性に優れた耐熱性プレコ−ト鋼板が存在しなかったた
め、従来は未塗装素材を成形加工した後、耐熱塗料を塗
装する方法で製造していた。この塗装方法の一つとし
て、ポリカルボシランを金属アルコキシドで架橋したポ
リメタロカルボシランと無機充填剤とを有機溶媒に溶
解、分散させた耐熱性塗料(特開昭62−48773
号)またはこれにシリコン樹脂を添加した耐熱性塗料、
ポリカルボシラン、シリコン樹脂および無機充填剤を有
機溶媒に溶解、分散させた耐熱性塗料(特開昭62−2
35370号)、ポリカルボシランおよび/またはポリ
カルボシラスチレン、シリコン樹脂および無機充填剤を
有機溶媒に溶解、分散させた耐熱性塗料(特開平4−1
00872号)をスプレ−法で塗布した後、150℃程
度で20〜30分間予備加熱し、その後250〜450
℃で30〜40分間加熱する2段乾燥法する方法があ
る。これらの塗料はいずれも主鎖がカルボシラン結合
(Si−C)からなるポリマ−を無機充填剤のバインダ
−に用いて、乾燥の際の塗膜収縮をシリコン樹脂で抑制
したもので、シリコン樹脂、無機充填剤はポリマ−10
0重量部に対してともに10〜900重量部、好ましく
は50〜500重量部にしたものである。
ように、400℃を越える高温や高濃度の腐食性イオン
を含んだ凝縮液にさらされたりする用途の部材は、加工
性に優れた耐熱性プレコ−ト鋼板が存在しなかったた
め、従来は未塗装素材を成形加工した後、耐熱塗料を塗
装する方法で製造していた。この塗装方法の一つとし
て、ポリカルボシランを金属アルコキシドで架橋したポ
リメタロカルボシランと無機充填剤とを有機溶媒に溶
解、分散させた耐熱性塗料(特開昭62−48773
号)またはこれにシリコン樹脂を添加した耐熱性塗料、
ポリカルボシラン、シリコン樹脂および無機充填剤を有
機溶媒に溶解、分散させた耐熱性塗料(特開昭62−2
35370号)、ポリカルボシランおよび/またはポリ
カルボシラスチレン、シリコン樹脂および無機充填剤を
有機溶媒に溶解、分散させた耐熱性塗料(特開平4−1
00872号)をスプレ−法で塗布した後、150℃程
度で20〜30分間予備加熱し、その後250〜450
℃で30〜40分間加熱する2段乾燥法する方法があ
る。これらの塗料はいずれも主鎖がカルボシラン結合
(Si−C)からなるポリマ−を無機充填剤のバインダ
−に用いて、乾燥の際の塗膜収縮をシリコン樹脂で抑制
したもので、シリコン樹脂、無機充填剤はポリマ−10
0重量部に対してともに10〜900重量部、好ましく
は50〜500重量部にしたものである。
【0003】しかし、この方法では、塗装は均一でな
く、乾燥にも長時間を要するため、生産能率が劣る。こ
のため、上記のような耐熱塗料を塗装したプレコ−ト鋼
板が要望されていた。しかし、上記のような耐熱塗料を
そのままプレコ−ト鋼板に適用しても、乾燥時間が極め
て長いため、鋼帯の連続塗装ラインで商業ベ−スで製造
することは困難である。また、製造したとしても、塗膜
が極めて硬いため、密着性、耐衝撃性が従来のポリエス
テル塗料を塗装したプレコ−ト鋼板に比べると比較にな
らない程劣り、実用上使用困難である。この対策とし
て、乾燥時間を例えば60〜180秒と短くして、塗膜
硬化を抑制することも考えられるが、硬化不十分な塗膜
は概して耐熱性が劣り、また、柔らかくてブロッキング
を生じるため、乾燥時間を短くすることはできない。
く、乾燥にも長時間を要するため、生産能率が劣る。こ
のため、上記のような耐熱塗料を塗装したプレコ−ト鋼
板が要望されていた。しかし、上記のような耐熱塗料を
そのままプレコ−ト鋼板に適用しても、乾燥時間が極め
て長いため、鋼帯の連続塗装ラインで商業ベ−スで製造
することは困難である。また、製造したとしても、塗膜
が極めて硬いため、密着性、耐衝撃性が従来のポリエス
テル塗料を塗装したプレコ−ト鋼板に比べると比較にな
らない程劣り、実用上使用困難である。この対策とし
て、乾燥時間を例えば60〜180秒と短くして、塗膜
硬化を抑制することも考えられるが、硬化不十分な塗膜
は概して耐熱性が劣り、また、柔らかくてブロッキング
を生じるため、乾燥時間を短くすることはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる点に
鑑み、短時間乾燥でも塗膜が十分硬化して、良好な耐ブ
ロッキング性、塗膜密着性、耐熱性が得られるように改
善した耐熱性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造
方法を提供するものである。
鑑み、短時間乾燥でも塗膜が十分硬化して、良好な耐ブ
ロッキング性、塗膜密着性、耐熱性が得られるように改
善した耐熱性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造
方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、主鎖がカルボ
シラン結合(Si−C)からなるポリマ−、シリコン樹
脂および無機充填剤を有機溶媒に溶解、分散させた塗料
において、該塗料にアミノシランカップリング剤を添加
した。また、塗装前処理を施した鋼帯に前記塗料を乾燥
塗膜厚5〜40μmになるように塗装した後、最高到達
板温250〜400℃で60〜180秒間乾燥すると、
鋼帯の連続塗装ラインで能率よく製造できることを見い
だした。
シラン結合(Si−C)からなるポリマ−、シリコン樹
脂および無機充填剤を有機溶媒に溶解、分散させた塗料
において、該塗料にアミノシランカップリング剤を添加
した。また、塗装前処理を施した鋼帯に前記塗料を乾燥
塗膜厚5〜40μmになるように塗装した後、最高到達
板温250〜400℃で60〜180秒間乾燥すると、
鋼帯の連続塗装ラインで能率よく製造できることを見い
だした。
【0006】
【作用】アミノシランカップリング剤を添加すると、短
時間乾燥でも塗膜が十分硬化する理由は明確ではない
が、アミノシランカップリング剤はアルカリ性であるた
め、中性の塗料をアルカリ性にして、pH依存性のある
シリコン樹脂のシラノ−ル基を活性化し、硬化反応を促
進するためと考えられる。このため、エポキシ基、メル
カプト基、ビニル基、またはアクリル基などを有するシ
ランカップリング剤を添加しても、硬化は促進されな
い。アミノシランカップリング剤の場合、1級アミノシ
ランカップリング剤には塗膜硬化促進作用が、2級アミ
ノシランカップリング剤には架橋剤的作用が認められる
ので、両者を複合添加すると、両者の相乗効果を期待で
きる。
時間乾燥でも塗膜が十分硬化する理由は明確ではない
が、アミノシランカップリング剤はアルカリ性であるた
め、中性の塗料をアルカリ性にして、pH依存性のある
シリコン樹脂のシラノ−ル基を活性化し、硬化反応を促
進するためと考えられる。このため、エポキシ基、メル
カプト基、ビニル基、またはアクリル基などを有するシ
ランカップリング剤を添加しても、硬化は促進されな
い。アミノシランカップリング剤の場合、1級アミノシ
ランカップリング剤には塗膜硬化促進作用が、2級アミ
ノシランカップリング剤には架橋剤的作用が認められる
ので、両者を複合添加すると、両者の相乗効果を期待で
きる。
【0007】アミノシランカップリング剤は、塗料不揮
発分に対して0.5〜20.0重量%添加するのが好まし
い。0.5重量%未満であると、耐ブロッキング性があ
まり改善されず、20重量%を越えると、耐衝撃性、密
着性が低下する。アミノシランカップリング剤として
は、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
などが挙げられる。
発分に対して0.5〜20.0重量%添加するのが好まし
い。0.5重量%未満であると、耐ブロッキング性があ
まり改善されず、20重量%を越えると、耐衝撃性、密
着性が低下する。アミノシランカップリング剤として
は、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
などが挙げられる。
【0008】本発明の塗料は、鋼帯にリン酸塩処理、ク
ロメ−ト処理のような公知塗装前処理を施して、乾燥塗
膜厚5〜40μmになるように塗装した後、最高到達板
温250〜400℃で60〜180秒間乾燥すると、短
時間乾燥で塗膜を硬化させることができる。鋼帯は用途
により材質、表面処理などを選択するが、Al−Si合
金めっき鋼帯、ステンレス鋼帯が好ましい。塗膜厚は5
μm未満にすると、高温耐食性が不十分になり、40μ
mより厚くすると、硬化が不十分になり、耐ブロッキン
グ性が低下するので、塗膜厚は5〜40μmにする。な
お、この塗膜厚で耐熱性を維持しつつ密着性を良好にす
るには、無機充填剤をポリマ−100重量部に対して2
0〜100重量部にするのが好ましい。
ロメ−ト処理のような公知塗装前処理を施して、乾燥塗
膜厚5〜40μmになるように塗装した後、最高到達板
温250〜400℃で60〜180秒間乾燥すると、短
時間乾燥で塗膜を硬化させることができる。鋼帯は用途
により材質、表面処理などを選択するが、Al−Si合
金めっき鋼帯、ステンレス鋼帯が好ましい。塗膜厚は5
μm未満にすると、高温耐食性が不十分になり、40μ
mより厚くすると、硬化が不十分になり、耐ブロッキン
グ性が低下するので、塗膜厚は5〜40μmにする。な
お、この塗膜厚で耐熱性を維持しつつ密着性を良好にす
るには、無機充填剤をポリマ−100重量部に対して2
0〜100重量部にするのが好ましい。
【0009】塗料の塗装は、ロ−ルコ−タ−法、カ−テ
ンフロ−法、スプレ−法、刷毛塗り法、ディッピング法
などの公知方法によればよいが、乾燥は最高到達板温2
50〜400℃で60〜180秒間加熱する。乾燥条件
がこの範囲を下回ると、塗膜硬化が不十分になり、耐熱
性、耐ブロッキング性および加工性が劣る。一方、前記
範囲を上回る条件で乾燥しても、塗膜は十分硬化してい
るので、生産性の低下、エネルギ−の浪費を招くだけで
ある。
ンフロ−法、スプレ−法、刷毛塗り法、ディッピング法
などの公知方法によればよいが、乾燥は最高到達板温2
50〜400℃で60〜180秒間加熱する。乾燥条件
がこの範囲を下回ると、塗膜硬化が不十分になり、耐熱
性、耐ブロッキング性および加工性が劣る。一方、前記
範囲を上回る条件で乾燥しても、塗膜は十分硬化してい
るので、生産性の低下、エネルギ−の浪費を招くだけで
ある。
【0010】
実施例1〜9 板厚0.5mm、板幅1000mmのSUS430鋼帯
(2B仕上げ)にアルカリ洗浄、水洗、水切りを施した
後、再度リン酸洗浄、水洗、水切り、乾燥を施して、ポ
リチタノカルボシラン、シリコン樹脂、無機充填剤を有
機溶剤に溶解、分散させた耐熱塗料[商品名;チラノコ
−ト、宇部興産(株)製]にN−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシランを塗料不揮発分に対して
0.5〜20.0重量%添加したものを塗装した。塗装は
ロ−ルコ−タ−法で乾燥塗膜厚で5〜40μmになるよ
うにし、最高到達板温250〜400℃で60〜180
秒間乾燥した。
(2B仕上げ)にアルカリ洗浄、水洗、水切りを施した
後、再度リン酸洗浄、水洗、水切り、乾燥を施して、ポ
リチタノカルボシラン、シリコン樹脂、無機充填剤を有
機溶剤に溶解、分散させた耐熱塗料[商品名;チラノコ
−ト、宇部興産(株)製]にN−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシランを塗料不揮発分に対して
0.5〜20.0重量%添加したものを塗装した。塗装は
ロ−ルコ−タ−法で乾燥塗膜厚で5〜40μmになるよ
うにし、最高到達板温250〜400℃で60〜180
秒間乾燥した。
【0011】比較例1〜6 実施例1〜9と同様の方法でシランカップリング剤を添
加しない耐熱塗料を乾燥塗膜厚で20μmになるように
塗装し、最高到達板温300℃で90秒間乾燥した。ま
た、同一アミノシランカップリング剤を0.3、4.0重
量%添加したものを乾燥塗膜厚で3〜50μmになるよ
うに塗装し、最高到達板温230〜450℃で60〜1
80秒間乾燥した。
加しない耐熱塗料を乾燥塗膜厚で20μmになるように
塗装し、最高到達板温300℃で90秒間乾燥した。ま
た、同一アミノシランカップリング剤を0.3、4.0重
量%添加したものを乾燥塗膜厚で3〜50μmになるよ
うに塗装し、最高到達板温230〜450℃で60〜1
80秒間乾燥した。
【0012】実施例10〜18 実施例1〜9と同様の方法で、N−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシランの代わりにN−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを
添加した耐熱塗料を塗装した。
ノプロピルトリメトキシシランの代わりにN−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを
添加した耐熱塗料を塗装した。
【0013】比較例7〜11 実施例10〜18と同様の方法でN−β(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを0.
3、4.0重量%添加した耐熱塗料を乾燥塗膜厚で3〜
50μmになるように塗装し、最高到達板温230〜4
50℃で60〜180秒間乾燥した。
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを0.
3、4.0重量%添加した耐熱塗料を乾燥塗膜厚で3〜
50μmになるように塗装し、最高到達板温230〜4
50℃で60〜180秒間乾燥した。
【0014】実施例19〜31 実施例1〜9と同様の方法で、アミノシランカップリン
グ剤として、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシランおよびN−β(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシランを複合添加した耐熱塗料
を塗装した。
グ剤として、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシランおよびN−β(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシランを複合添加した耐熱塗料
を塗装した。
【0015】比較例12〜17 実施例19〜31と同様の方法でアミノシランカップリ
ング剤として、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシランおよびN−β(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランを複合添加した耐熱塗
料を塗装し、最高到達板温230〜450℃で60〜1
80秒間乾燥した。
ング剤として、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシランおよびN−β(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランを複合添加した耐熱塗
料を塗装し、最高到達板温230〜450℃で60〜1
80秒間乾燥した。
【0016】以上のようにして得られた塗装鋼帯に対し
て下記条件で折り曲げ試験、デュポン衝撃試験、耐ブロ
ッキング試験、耐熱性試験および高温耐食性試験を実施
した。表1に実施例1〜9および比較例1〜6の試験結
果を示す。また、表2に実施例10〜18および比較例
7〜11の試験結果を示す。さらに、表3に実施例19
〜31および比較例12〜17の試験結果を示す。
て下記条件で折り曲げ試験、デュポン衝撃試験、耐ブロ
ッキング試験、耐熱性試験および高温耐食性試験を実施
した。表1に実施例1〜9および比較例1〜6の試験結
果を示す。また、表2に実施例10〜18および比較例
7〜11の試験結果を示す。さらに、表3に実施例19
〜31および比較例12〜17の試験結果を示す。
【0017】(1)折り曲げ試験 JIS G 3312 12.2.2に準拠して、180
度4T折り曲げを行い、その後折り曲げ部をセロハンテ
−プで剥離し、塗膜に異状のないものを○、塗膜が僅か
に脱落したものを△、全面脱落したものを×で評価し
た。
度4T折り曲げを行い、その後折り曲げ部をセロハンテ
−プで剥離し、塗膜に異状のないものを○、塗膜が僅か
に脱落したものを△、全面脱落したものを×で評価し
た。
【0018】(2)デュポン衝撃試験 JIS K 5400 6.13.3に準拠し、塗膜面を
上にして、撃心が直径12.7mmである1kgの分銅
を500mmの高さから落下させ、その後、衝撃部をセ
ロハンテ−プで剥離して、塗膜に異状のないものを5、
塗膜残存率が90%以上のものを4、90%未満70%
以上のものを3、70%未満50%以上のものを2、全
面脱落したものを1で評価した。
上にして、撃心が直径12.7mmである1kgの分銅
を500mmの高さから落下させ、その後、衝撃部をセ
ロハンテ−プで剥離して、塗膜に異状のないものを5、
塗膜残存率が90%以上のものを4、90%未満70%
以上のものを3、70%未満50%以上のものを2、全
面脱落したものを1で評価した。
【0019】(3)耐ブロッキング試験 100mm角の試験片の塗膜面を合わせて、60kg/
cm2に加圧した状態で40℃の雰囲気中に2時間放置
した後、剥離して、塗膜が人の手で力を加えても脱落し
ないものを×、人の手で僅かに力を加えると脱落するも
のを△、塗膜が自重で脱落するものを○で評価した。
cm2に加圧した状態で40℃の雰囲気中に2時間放置
した後、剥離して、塗膜が人の手で力を加えても脱落し
ないものを×、人の手で僅かに力を加えると脱落するも
のを△、塗膜が自重で脱落するものを○で評価した。
【0020】(4)耐熱性試験 試験片を大気雰囲気の600℃のマッフル炉に投入し
て、500時間後に取り出した後、塗膜に1mm間隔の
ゴバン目をカッタ−ナイフで入れて、その部分をセロハ
ンテ−プで剥離した。塗膜剥離状態は塗膜に異状のない
ものを○、塗膜が僅かに脱落したものを△、全面脱落し
たものを×で評価した。
て、500時間後に取り出した後、塗膜に1mm間隔の
ゴバン目をカッタ−ナイフで入れて、その部分をセロハ
ンテ−プで剥離した。塗膜剥離状態は塗膜に異状のない
ものを○、塗膜が僅かに脱落したものを△、全面脱落し
たものを×で評価した。
【0021】(5)高温耐食性試験 大気中で600℃に30分間加熱した後、10分間放冷
して、塗膜面に5%NaCl溶液を滴下するという工程
を1サイクルとするサイクル試験を10サイクル実施し
て、腐食状態を評価した。腐食状態は塗膜に異状のない
ものを○、塗膜が僅かに脱落したものを△、全面脱落し
たものを×で評価した。
して、塗膜面に5%NaCl溶液を滴下するという工程
を1サイクルとするサイクル試験を10サイクル実施し
て、腐食状態を評価した。腐食状態は塗膜に異状のない
ものを○、塗膜が僅かに脱落したものを△、全面脱落し
たものを×で評価した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】 (注)カップリング剤の左側はN−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシランの添加量を、右側はN−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シランの添加量を示している。
ノプロピルトリメトキシシランの添加量を、右側はN−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シランの添加量を示している。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐熱塗料は、短
時間乾燥でも塗膜が十分硬化して、良好な耐ブロッキン
グ性、塗膜密着性、耐熱性を示す。このため、鋼帯の連
続塗装ラインで能率よく耐熱塗装鋼帯を製造できる。
時間乾燥でも塗膜が十分硬化して、良好な耐ブロッキン
グ性、塗膜密着性、耐熱性を示す。このため、鋼帯の連
続塗装ラインで能率よく耐熱塗装鋼帯を製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高花 達利 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新製 鋼株式会社鉄鋼研究所塗覆装研究部内 (72)発明者 坂井 哲男 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新製 鋼株式会社鉄鋼研究所塗覆装研究部内 (72)発明者 福本 博光 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新製 鋼株式会社鉄鋼研究所塗覆装研究部内 (72)発明者 高井 邦男 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社無機材料研究所内 (72)発明者 小島 弘 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社無機材料研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 主鎖がカルボシラン結合(Si−C)
からなるポリマ−、シリコン樹脂および無機充填剤を有
機溶媒に溶解、分散させた塗料において、、該塗料にア
ミノシランカップリング剤を添加したことを特徴とする
耐熱性塗料。 - 【請求項2】 アミノシランカップリング剤を塗料不
揮発分に対して0.5〜20.0重量%添加したことを特
徴とする請求項1に記載の耐熱性塗料。 - 【請求項3】 塗装前処理を施した鋼帯に請求項1の
塗料を乾燥塗膜厚5〜40μmになるように塗装した
後、最高到達板温250〜400℃で60〜180秒間
乾燥することを特徴とする耐熱性塗装鋼帯の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1の塗料の無機系充填剤をポリ
マ−100重量部に対して20〜100重量部にして塗
装することを特徴とする請求項3に記載の耐熱性塗装鋼
帯の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12956394A JPH07310052A (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 耐熱性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12956394A JPH07310052A (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 耐熱性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07310052A true JPH07310052A (ja) | 1995-11-28 |
Family
ID=15012588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12956394A Pending JPH07310052A (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 耐熱性塗料およびその塗料による塗装鋼帯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07310052A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020188918A1 (ja) * | 2019-03-18 | 2020-09-24 | 株式会社スリーボンド | 硬化性コーティング剤組成物および硬化被膜 |
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1994
- 1994-05-19 JP JP12956394A patent/JPH07310052A/ja active Pending
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