JPH07309825A - オキシムエーテル誘導体、その用途およびその製造中間体 - Google Patents

オキシムエーテル誘導体、その用途およびその製造中間体

Info

Publication number
JPH07309825A
JPH07309825A JP10524694A JP10524694A JPH07309825A JP H07309825 A JPH07309825 A JP H07309825A JP 10524694 A JP10524694 A JP 10524694A JP 10524694 A JP10524694 A JP 10524694A JP H07309825 A JPH07309825 A JP H07309825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
alkyl
oxime ether
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10524694A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Osumi
忠司 大住
Tomoyuki Kusaba
友之 草場
Kazuya Ujihara
一哉 氏原
Jinko Takano
仁孝 高野
Makoto Fujimura
真 藤村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP10524694A priority Critical patent/JPH07309825A/ja
Publication of JPH07309825A publication Critical patent/JPH07309825A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 は水素原子等を表わし、R2 は置換されて
いてもよいフェニル基等を表わし、R3 は水素原子等を
表わし、R4 はC1 〜C6 アルコキシ基等を表わす。〕
で示されるオキシムエーテル誘導体、それを有効成分と
して含有することを特徴とする植物病害防除剤およびそ
の製造中間体。 【効果】本発明化合物は優れた植物病害防除効力を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】本発明は、オキシムエーテル誘導体、そ
の用途およびその製造中間体に関する。
【発明の構成】本発明者らは、優れた植物病害防除剤を
見い出すべく鋭意検討した結果、一般式 化4
【化4】 〔式中、R1 は水素原子、C1 〜C6 アルキル基(例え
ばメチル基、エチル基、イソプロピル基等)、C1 〜C
6 ハロアルキル基(例えばトリフルオロメチル基等)、
または置換されていてもよいフェニル基を表わし、R2
は各々が置換されていてもよい、フェニル基、ナフチル
基、スチリル基またはヘテロ環を表わし、R3 は水素原
子またはC1 〜C6 アルキル基(例えば、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基等)を表わし、R4 はC1 〜C
6 アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基
等)、メチルアミノ基またはジメチルアミノ基を表わ
す。また、R1 とR2 は末端で結合して、インダン環を
形成してもよい。〕で示されるオキシムエーテル誘導体
が優れた植物病害防除効果を示すことを見い出すと共
に、一般式 化5
【化5】 〔式中、R3 およびR4 は前記と同じ意味を表わし、X
はハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子等)を表
わすか、または、一般式 化6
【化6】 (式中、RはC1 〜C6 アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基等)を表わすか、またはC1 〜C6 アルキ
ル基(例えば、メチル基等)、もしくはハロゲン原子
(例えば、塩素原子等)で置換されていてもよいフェニ
ル基(例えば、トリル基等)を表わす。)で示されるス
ルホニルオキシ基を表わす。〕で示されるオキシムエー
テル化合物が、該オキシムエーテル誘導体を製造する際
の有用な中間体となることを見い出し、本発明に至っ
た。即ち、本発明は、前記一般式 化4で示されるオキ
シムエーテル誘導体(以下、本発明化合物と記す。)、
それを有効成分とする植物病害防除剤およびその製造中
間体を提供する。
【0002】本発明において、R1 におけるフェニル基
の置換基、ならびにR2 におけるフェニル基、ナフチル
基、スチリル基およびヘテロ環の置換基としては、例え
ば、C1 〜C6 アルキル基(例えば、メチル基等)、C
1 〜C6 アルコキシ基(例えば、メトキシ基等)、C1
〜C6 ハロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基
等)、C1 〜C6 ハロアルコキシ基(例えば、トリフル
オロメトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子等)、またはフェノキシ基があげられ、R
2 で示される置換されていてもよいヘテロ環のヘテロ環
としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピラゾー
ル、チオフェン、フラン等があげられる。本発明化合物
は、部分構造として、C=N 2重結合を有する為に、
幾何異性体が存在するが、そのいずれも本発明化合物に
含まれる。
【0003】本発明化合物が効力を有する植物病害とし
ては、イネのいもち病(Pyricularia oryzae)、ごま葉
枯病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctoni
a solani)、ムギ類のうどんこ病(Erysiphe graminis
f.sp. hordei, f.sp. tritici)、赤かび病(Gibberella
zeae)、さび病(Puccinia striiformis, P.graminis,
P.recondita, P.hordei)、雪腐病(Typhula sp.,Micron
ectriella nivalis)、裸黒穂病(Ustilago tritici, U.
nuda)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoide
s)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Sept
oria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、カ
ンキツの黒点病(Diaporthe citri)、そうか病(Elsino
e fawcetti)、果実腐敗病(Penicillium digitatum,
P. italicum)、リンゴのモニリア病(Sclerotinia mal
i)、腐らん病(Valsa mali)、うどんこ病(Podosphae
ra leucotricha)、斑点落葉病(Alternaria mali)、黒
星病(Venturia inaequalis)、ナシの黒星病(Venturia
nashicola)、黒斑病(Alternaria kikuchiana)、赤星
病(Gymnosporangium haraeanum)、モモの灰星病(Scle
rotinia cinerea)、黒星病(Cladosporium carpophilu
m)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp. )、ブドウ
の黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella
cingulate)、うどんこ病(Uncinula necator)、さび
病(Phakopsora ampelopsidis)、べと病(Plasmopara v
iticola)、カキの炭そ病(Gloeosporium kaki)、落葉病
(Cercospora kaki, Mycosphaerella nawae)、ウリ類の
炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、うどんこ病(Sp
haerotheca fuliginea)、つる枯病(Mycosphaerella m
elonis) 、べと病(Pseudoperonospora cubensis)、ト
マトの輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Clados
porium fulvum)、疫病(Phytophthora infestans)、ナ
スの褐紋病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysip
he cichoracearum)、アブラナ科野菜の黒斑病(Altern
aria japonica)、白斑病(Cercosporella brassicae)、
ネギのさび病(Puccinia allii)、ダイズの紫斑病(Ce
rcospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycines)、
黒点病(Diaporthe phaseolorum var. sajae)、インゲ
ンの炭そ病(Colletotrichum lindemuthianum)、ラッカ
セイの黒渋病(Mycosphaerella personnatum)、褐斑病
(Cercospora arachidicola)、エンドウのうどんこ病
(Erysiphe pisi )、ジャガイモの夏疫病(Alternaria
solani)、疫病(Phytophthora infenstas)、イチゴの
うどんこ病(Sphaerotheca humuli)、チャの網もち病
(Exobasidium reticulatum)、白星病(Elsinoe leucos
pila)、タバコの赤星病(Alternaria longipes)、うど
んこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭そ病(Colletot
richum tabacum)、テンサイの褐斑病(Cercospora bet
icola)、バラの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ
病(Sphaerotheca pannosa)、キクの褐斑病(Septoria
chrysanthemi-indici)、白さび病(Puccinia horian
a)、種々の作物の灰色かび病(Botrytis cinerea)、
菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、等が挙げられ
る。
【0004】本発明化合物は、例えば、一般式 化7
【化7】 〔式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意味を表わ
す。〕で示されるオキシム化合物と、それに対し通常0.
5〜5当量の一般式 化5で示されるオキシムエーテル
化合物とを通常溶媒中、通常0.5〜2当量の塩基の存在
下、通常−20℃〜200℃で、通常0.5時間〜24時
間反応させることによって製造することができる。使用
し得る溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、リグ
ロイン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジ
クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
t−ブタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、
メチルセロソルブ、ジエチレングリコール、グリセリン
等のアルコール類、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、炭酸ジエチル等のエステル類、ニトロエタン、ニト
ロベンゼン等のニトロ化物、アセトニトリル、イソブチ
ロニトリル等のニトリル類、ピリジン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジエチルアニリン、トリブチルアミン、N
−メチルホルモリン等の第三級アミン、ホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、アセトアミド等の酸アミド類、ジメチルスル
ホキシド、スルホラン等の硫黄化合物、水等あるいはそ
れらの混合物が挙げられる。使用し得る塩基としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基、
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアル
カリ金属アルコキシド等が挙げられる。反応終了後の反
応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行い、
必要ならばクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等によっ
てさらに精製することにより、本発明化合物を単離する
ことができる。
【0005】本発明化合物を製造する際の原料化合物で
ある前記一般式 化5で示されるオキシムエーテル化合
物は、例えば、M. Z. Jovichich Ber. Deutsch. chem.
Ges., 28, 2683 (1895); ibid, 35, 151 (1902) 等に記
載の方法で調製したオキシムを原料とし、下記反応式
化8に従って製造することができる。
【化8】 〔式中、R3 、R4 およびRは前記と同じ意味を表わ
す。〕
【0006】本発明化合物を植物病害防除剤の有効成分
として用いる場合は、他の何らの成分も加えずそのまま
でもよいが、通常は固体担体、液体担体、界面活性剤、
その他の製剤用補助剤と混合して、乳剤、水和剤、懸濁
剤、粒剤、粉剤、液剤等に製剤する。これらの製剤には
有効成分として本発明化合物を、重量比で、通常0.1〜
99.9%、好ましくは1〜90%含有する。固体担体とし
ては、例えばカオリンクレー、アッタパルジャイトクレ
ー、ベントナイト、酸性白土、バイロフィライト、タル
ク、珪藻土、方解石、クルミ粉、尿素、硫酸アンモニウ
ム、合成含水酸化珪素等の微粉末あるいは粒状物が挙げ
られ、液体担体としては、例えばキシレン、メチルナフ
タレン等の芳香族炭化水素、イソプロパノール、エチレ
ングリコール、セロソルブ等のアルコール、アセトン、
シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン、大豆油、綿
実油等の植物油、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、水等が挙げられ、乳化、分散、湿展等のために用い
られる界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステ
ル塩、アルキル(アリール)スルホン酸塩、ジアルキル
スルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリー
ルエーテルリン酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル等の非イオン界面活性剤等が挙げられる。製剤用
補助剤としては、例えばリグニンスルホン酸塩、アルギ
ン酸塩、ポリビニルアルコール、アラビアガム、CMC
(カルボキシメチルセルロース)、PAP(酸性リン酸
イソプロピル)等が挙げられる。
【0007】これらの製剤は、そのままであるいは水で
希釈して茎葉散布するか、または、土壌に散粉、散粒し
て混和するかあるいは土壌施用する等の種々の形態で使
用する。また、他の植物病害防除剤と混合して用いるこ
とにより、防除効力の増強を期待できる。さらに、殺虫
剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物成長調節剤、肥
料、土壌改良剤と混合して用いることもできる。なお、
本発明化合物は、水田、畑地、果樹園、茶園、牧草地、
芝生地等の植物病害防除剤の有効成分として用いること
ができる。本発明化合物を植物病害防除剤の有効成分と
して用いる場合、その施用量は、1アールあたり、通常
0.01g〜100g、好ましくは、0.1g〜10gであ
り、乳剤、水和剤、懸濁剤、液剤等を水で希釈して施用
する場合、その施用濃度は、通常0.0001%〜10%、好
ましくは0.001%〜1%であり、粒剤、粉剤等はなんら
希釈することなくそのまま施用する。
【0008】
【実施例】次に、製造例、製剤例、試験例等にて本発明
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定
されない。
【0009】まず、本発明化合物の製造例を示す。 製造例1 アセトフェノンオキシム0.38g(2.81mM)をジメチル
ホルムアミド5mlに溶解させ、10℃以下で60%油性
水素化ナトリウム0.11g(2.81mM)を添加した。同一
温度で1時間攪拌した後、2−メトキシイミノ−3−ブ
ロモプロピオン酸エチル0.63g(2.81mM)をジメチル
ホルムアミド5mlに溶かした液を滴下した。室温にて1
晩攪拌した後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液
を水洗後、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(溶出液;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に付
し、2−メトキシイミノ−3−(α−メチルベンジリデ
ン)アミノオキシプロピオン酸エチル(化合物2)0.57
g(収率73%)を得た。 製造例2 2−メトキシイミノ−3−(α−メチルベンジリデン)
アミノオキシプロピオン酸エチル0.37g(1.33mM)
(化合物2:製造例1で製造)をメタノール20mlに溶
解させ、これに40%メチルアミンメタノール溶液を1
0ml加え、2時間加熱還流させた。反応液を濃縮した
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、N−
メチル−2−メトキシイミノ−3−(α−メチルベンジ
リデン)アミノオキシプロピオン酸アミド(化合物3)
0.31g(収率89%)を得た。
【0010】本発明化合物の具体例のいくつかを化合物
番号および物性値と共に表1〜表4に示す。(一般式
化4で示される化合物の置換基の定義で示す。)尚、該
表においてMeはメチル基を表わし、Etはエチル基を
表わす。
【表1】一般式 化4で示される化合物
【0011】
【表2】(表1の続き)
【0012】
【表3】(表2の続き)
【0013】
【表4】(表3の続き)
【0014】次に本発明化合物を製造する際の原料化合
物である一般式 化5で示されるオキシムエーテル化合
物の製造例を示す。 中間体の製造例1 2−メトキシイミノ−3−ヒドロキシブタン酸メチル
〔該化合物は以下のようにして得た: 2−ヒドロキシ
イミノ−3−オキソブタン酸メチル(4.30g,29.7m
M)、およびヨウ化メチル(4.63g,32.6mM)をジメ
チルホルムアミド40mlに溶解させ、5℃以下で60%
油性水素化ナトリウム1.25g(31.2mM)を添加した。
室温にて5時間攪拌後、氷水を加え酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗後、濃縮し、n−ヘキサンを加えて析
出した結晶をろ別することにより、2−メトキシイミノ
−3−オキソ−ブタン酸メチル3.52g(収率75%)を得
た。それ(22.0mM)をメタノール30mlに溶解させ、
10℃以下でNaBH4 0.38g(11.0mM)を添加し
た。同一温度で3時間攪拌後、氷水を加え、クロロホル
ムで抽出した。抽出液を濃縮することにより2−メトキ
シイミノ−3−ヒドロキシブタン酸メチル3.24g(収率
92%)を得た。〕3.24g(20.1mM)をピリジン20ml
に溶解させ、10℃以下でp−トルエンスルホニルクロ
リド(4.03g,21.1mM)を添加した。室温にて一夜攪
拌を続行した。反応液に氷水を加え、塩酸酸性とした
後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を濃縮し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;n−ヘキ
サン:酢酸エチル=4:1)に付し、2−メトキシイミ
ノ−3−クロロブタン酸メチル1.70g(収率47%)を
得た。1 H−NMR(CDCl3 /TMS) δ(ppm):1.73(3H,d,J=7Hz)、3.88(3
H,s)、3.93(3H,s)、4.78(1H,t,J=7
Hz) 中間体の製造例2 2−メトキシイミノ−3−ヒドロキシ−4−メチルペン
タン酸エチル1.60g(8.47mM)をピリジン20mlに溶
解させ、10℃以下でp−トルエンスルホニルクロリド
(1.69g,8.89mM)を添加した。室温にて一夜攪拌を
続行した。反応液に氷水を加え、塩酸酸性とした後、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液;n−ヘキサン:
酢酸エチル=4:1)に付し、2−メトキシイミノ−3
−p−トルエンスルホニルオキシ−4−メチルペンタン
酸エチル1.44g(収率50%)を得た。1 H−NMR(CDCl3 /TMS) δ(ppm):0.92(3H,d,J=7Hz)、1.03(3
H,d,J=7Hz)、1.27(3H,t,J=7H
z)、1.8−2.4(1H,m)、2.42(3H,s)、3.
73(3H,s)、4.19(2H,q,J=7Hz)、4.67
(1H,d,J=9Hz)、7.23(2H,d,J=8H
z)、7.72(2H,d,J=8Hz)
【0015】一般式 化5で示されるオキシムエーテル
化合物の例を以下に示す。 2−メトキシイミノ−3−クロロブタン酸メチル 2−メトキシイミノ−3−ブロモブタン酸メチル 2−メトキシイミノ−3−クロロブタン酸エチル 2−メトキシイミノ−3−(メタンスルホニルオキシ)
ブタン酸メチル N−メチル−2−メトキシイミノ−3−クロロブタン酸
アミド N,N’−メチル−2−メトキシイミノ−3−クロロブ
タン酸アミド 2−メトキシイミノ−3−クロロプロパン酸メチル 2−メトキシイミノ−3−ブロモプロパン酸メチル 2−メトキシイミノ−3−クロロプロパン酸エチル 2−メトキシイミノ−3−(メタンスルホニルオキシ)
プロパン酸メチル N−メチル−2−メトキシイミノ−3−クロロプロパン
酸アミド N,N’−メチル−2−メトキシイミノ−3−クロロプ
ロパン酸アミド 2−メトキシイミノ−3−p−トルエンスルホニルオキ
シ−4−メチルペンタン酸エチル
【0016】次に製剤例を示す。なお、本発明化合物は
表1〜表4の化合物番号で示し、部は重量部を表わす。 製剤例1 本発明化合物1〜39の各々50部、リグニンスルホン
酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウム2部および
合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合して各々の水和
剤を得る。 製剤例2 本発明化合物1〜39の各々10部、ポリオキシエチレ
ンスチリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼン
スルホン酸カルシウム6部およびキシレン70部をよく
混合して各々の乳剤を得る。 製剤例3 本発明化合物1〜39の各々2部、合成含水酸化珪素1
部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト
30部およびカオリンクレー65部をよく粉砕混合し、
水を加えてよく練り合せた後、造粒乾燥して各々の粒剤
を得る。 製剤例4 本発明化合物1〜39の各々25部、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエート3部、CMC3部および水
69部を混合し、有効成分の粒度が5ミクロン以下にな
るまで湿式粉砕して各々の懸濁剤を得る。 製剤例5 本発明化合物1〜39 10部、ポリオキシエチレンス
チリルフェニルエーテル1部および水89部を混合し、
各々の液剤を得る。
【0017】次に、本発明化合物が植物病害防除剤の有
効成分として有用であることを試験例で示す。なお、本
発明化合物は表1〜表4の化合物番号で示す。防除効力
は、調査時の供試植物の発病状態すなわち葉、茎等の菌
叢、病斑の程度を肉眼観察し、菌叢、病斑が全く認めら
れなければ「5」、10%認められれば「4」、30%
程度認められれば「3」、50%程度認められれば
「2」、70%認められれば「1」、それ以上で化合物
を供試していない場合の発病状態と差が認められなけれ
ば「0」として、6段階に評価し、それぞれ5,4,
3,2,1、0で示す。
【0018】試験例1 コムギうどんこ病防除試験(治
療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林73
号)を播種し、温室内で10日間育成した。第2葉が展
開したそのコムギの幼苗にコムギうどんこ病菌の胞子を
ふりかけ、接種した。接種後15℃の温室で2日間育成
し製剤例2に準じて乳剤にした供試化合物を水で希釈し
て所定濃度にし、それをそのコムギの幼苗の葉面に充分
付着するように茎葉散布した。散布後、15℃のグロー
スルームで6日間育成し防除効力を調査した。その結果
を表5に示す。
【表5】
【0019】試験例2 コムギさび病防除試験(予防効
果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林73
号)を播種し、温室内で10日間育成した。製剤例2に
準じて乳剤にした供試化合物を水で希釈して所定濃度に
し、それを第2葉が展開したそのコムギの幼苗で茎葉散
布した。風乾後、コムギさび病菌の胞子を接種し、23
℃、暗黒、多湿条件で1昼夜保ち、次いで23℃照明下
で6日間育成したのち、防除効力を調べた。その結果を
表6に示す。
【表6】
【0020】試験例3 コムギ葉枯病防除試験(予防効
果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林73
号)を播種し、温室内で8日間育成した。製剤例2に準
じて乳剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、
それをそのコムギの幼苗の葉面に充分付着するように茎
葉散布した。散布後、葉枯病菌の胞子懸濁液を噴霧接種
した。接種後、15℃、暗黒、多湿下で3日間置き、さ
らに15℃照明下で18日間生育させて、防除効力を調
査した。その結果を表7に示す。
【表7】
【0021】試験例4 コムギ眼紋病防除試験(予防効
果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林73
号)を播種し、温室内で10日間育成した。製剤例2に
準じて乳剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度に
し、それをそのコムギの幼苗の葉面に充分付着するよう
に茎葉散布した。散布後、コムギ眼紋病菌の胞子懸濁液
をコムギの株元に接種し、15℃多湿下で14日間保っ
た後、防除効力を調査した。その結果を表8に示す。
【表8】
【0022】試験例5 ブドウうどんこ病防除試験(予
防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(ベリー
A)を播種し、温室内で1ケ月半育成した。製剤例4に
準じて懸濁剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度に
し、それをそのブドウの幼苗の葉面に充分付着するよう
に茎葉散布した。散布後、植物を風乾し、うどんこ病菌
の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、25℃の温室
で14日間育成し、防除効力を調査した。その結果を表
9に示す。
【表9】
【0023】試験例6 コムギうどんこ病防除試験(浸
透移行効果) 90ml容のプラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ
(農林73号)を播種し、温室内で10日間育成した。
第2葉が展開したそのコムギの幼苗に、製剤例2に準じ
て乳剤に製剤した供試化合物の50ppm 溶液をポット当
たり50ml灌注処理した。処理5日後にコムギうどんこ
病菌の胞子をふりかけ接種した。その後15℃のグロー
スルームで10日間保った後、防除効力を調査した。そ
の結果を表10に示す。
【表10】
【0024】
【発明の効果】本発明化合物は優れた植物病害防除効力
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 43/56 A C07C 251/38 8829−4H 309/65 7419−4H 309/73 7419−4H C07D 213/53 231/12 231/38 A B 231/44 307/52 333/22 (72)発明者 高野 仁孝 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 藤村 真 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、C1 〜C6 アルキル基、C1
    〜C6 ハロアルキル基または置換されていてもよいフェ
    ニル基を表わし、R2 は各々が置換されていてもよい、
    フェニル基、ナフチル基、スチリル基またはヘテロ環を
    表わし、R3 は水素原子またはC1 〜C6 アルキル基を
    表わし、R4 はC1 〜C6 アルコキシ基、メチルアミノ
    基またはジメチルアミノ基を表わす。また、R1 とR2
    は末端で結合して、インダン環を形成してもよい。〕で
    示されるオキシムエーテル誘導体。
  2. 【請求項2】R1 におけるフェニル基の置換基、ならび
    にR2 におけるフェニル基、ナフチル基、スチリル基お
    よびヘテロ環の置換基が、C1 〜C6 アルキル基、C1
    〜C 6 アルコキシ基、C1 〜C6 ハロアルキル基、C1
    〜C6 ハロアルコキシ基、ハロゲン原子またはフェノキ
    シ基である請求項1記載のオキシムエーテル誘導体。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のオキシムエーテ
    ル誘導体を有効成分として含有することを特徴とする植
    物病害防除剤。
  4. 【請求項4】一般式 化2 【化2】 〔式中、R3 は水素原子またはC1 〜C6 アルキル基を
    表わし、R4 はC1 〜C 6 アルコキシ基、メチルアミノ
    基またはジメチルアミノ基を表わし、Xはハロゲン原子
    を表わすか、または、一般式 化3 【化3】 (式中、RはC1 〜C6 アルキル基を表わすか、または
    1 〜C6 アルキル基もしくはハロゲン原子で置換され
    ていてもよいフェニル基を表わす。)で示されるスルホ
    ニルオキシ基を表わす。〕で示されるオキシムエーテル
    化合物。
JP10524694A 1994-05-19 1994-05-19 オキシムエーテル誘導体、その用途およびその製造中間体 Pending JPH07309825A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10524694A JPH07309825A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 オキシムエーテル誘導体、その用途およびその製造中間体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10524694A JPH07309825A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 オキシムエーテル誘導体、その用途およびその製造中間体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07309825A true JPH07309825A (ja) 1995-11-28

Family

ID=14402298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10524694A Pending JPH07309825A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 オキシムエーテル誘導体、その用途およびその製造中間体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07309825A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997043248A1 (en) * 1996-05-13 1997-11-20 Shionogi & Co., Ltd. α-SUBSTITUTED BENZYL ETHER DERIVATIVES AND PESTICIDES COMPRISING THE SAME AS ACTIVE INGREDIENTS
EP0727141A3 (en) * 1995-01-20 1998-01-28 American Cyanamid Company Fungicidal methods, compounds and compositions containing benzophenones
JP2010065019A (ja) * 2008-08-11 2010-03-25 Univ Of Tokyo オキシム型環状金属錯体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0727141A3 (en) * 1995-01-20 1998-01-28 American Cyanamid Company Fungicidal methods, compounds and compositions containing benzophenones
WO1997043248A1 (en) * 1996-05-13 1997-11-20 Shionogi & Co., Ltd. α-SUBSTITUTED BENZYL ETHER DERIVATIVES AND PESTICIDES COMPRISING THE SAME AS ACTIVE INGREDIENTS
JP2010065019A (ja) * 2008-08-11 2010-03-25 Univ Of Tokyo オキシム型環状金属錯体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5034142B2 (ja) 植物病害防除剤組成物
JPH0532662A (ja) 置換ピラゾール誘導体および農園芸用殺菌剤
JPH09208565A (ja) テトラゾリノン誘導体、その用途およびその製造中間体
JP3726306B2 (ja) ピラゾールカルボン酸誘導体および植物病害防除剤
JPH0665237A (ja) 置換ピラゾール誘導体および農園芸用殺菌剤
EP1072598A1 (en) Pyrazolinone derivatives
JPH07309825A (ja) オキシムエーテル誘導体、その用途およびその製造中間体
JPH0995486A (ja) トリアゾロン誘導体、その用途およびその製造中間体
JPH0948766A (ja) トリアゾロン誘導体、その用途およびその製造中間体
JP3780541B2 (ja) 植物病害防除剤
JP4039707B2 (ja) 置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびその誘導体を有効成分とする農園芸用殺菌剤
JPH0827133A (ja) 双環式化合物、その用途およびその製造中間体
JP3704732B2 (ja) ジチオカルボンイミド誘導体およびその用途
JPH0725840A (ja) アミド化合物およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JP2001019691A (ja) ピラゾールベンゾオキサジンまたはピラゾールベンゾチアジン化合物および農園芸用殺菌剤
JP3094630B2 (ja) イミニウム塩、その製造法及びそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤
JPH07330735A (ja) ピラゾリルオキシ酢酸誘導体、その用途およびその製造中間体
JP2666099B2 (ja) 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JPH09143143A (ja) カーバメート誘導体およびその用途
JP5360244B2 (ja) 植物病害防除剤組成物
JP2760045B2 (ja) ベンジルカーバゼート誘導体及びそれを含有する農園用殺菌剤
JPH09104676A (ja) トリアゾロン誘導体およびその用途
JPH05194398A (ja) アクリル酸誘導体、その製造法およびそれを有効成分として含有する植物病害防除剤
JPH06220049A (ja) オキサゾリノン誘導体および農園芸用殺菌剤
JPH05345751A (ja) 置換アニリド誘導体および農園芸用殺菌剤