JPH07309167A - 事故車運搬車 - Google Patents

事故車運搬車

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Publication number
JPH07309167A
JPH07309167A JP10554494A JP10554494A JPH07309167A JP H07309167 A JPH07309167 A JP H07309167A JP 10554494 A JP10554494 A JP 10554494A JP 10554494 A JP10554494 A JP 10554494A JP H07309167 A JPH07309167 A JP H07309167A
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JP
Japan
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accident vehicle
support beam
carrier
vehicle
accident
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Application number
JP10554494A
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English (en)
Inventor
Masumi Ikeda
益視 池田
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IBIDEN SANGYO KK
Original Assignee
IBIDEN SANGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 事故車がどのような状態にあっても簡単に搭
載することができて、しかもその搭載作業を容易に行う
ことのできる事故車運搬車を簡単な構成によって提供す
ること。 【構成】 事故車200を荷台20上に搭載して運搬す
るための事故車運搬車であって、当該運搬車の車体に対
して前後に移動可能に組み付けた荷台20と、この荷台
20の略中央に前後動可能に組み付けた支持ビーム30
と、この支持ビーム30を前後動させる駆動装置と、支
持ビーム30に設けられて事故車200を所定量持ち上
げる持上装置40と、荷台20の後端に開閉自在に設け
られて事故車200を当該荷台20上に案内する案内プ
レート50を備えたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路上で事故に遭って
自走できなくなった車両を、早急に事故現場から修理工
場等へ運搬するための事故車運搬車に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば高速道路上で事故が発生して、自
走できなくなった車両が生じた場合には、この事故車を
早急に移動しないと、高速道路での大きな渋滞を生ずる
ことになり、大きな社会的損失を生じさせることにな
る。このことは、一般道路で自走できなくなった事故車
が生じても同様である。
【0003】このため、従来では、所謂レッカー車と呼
ばれる車両が利用されていたのであるが、このレッカー
車は、事故車の一方を持ち上げて事故車自身の車輪を利
用して運搬するものであるから、事故車は後輪または前
輪が動き得るものであることが前提となっている。とこ
ろが、特に高速道路上での事故では、前後両輪が動かな
くなる程の大きな事故になることが多く、上記のレッカ
ー車では事故車を運搬することができないのである。こ
のような前後両輪に損傷を受けた事故車は、その全体を
吊り上げるためのクレーン車と、事故車そのものを搭載
して運搬する運搬車との2台の出動が要求されることに
なり、多くの人員と機材が必要になっていたのである。
【0004】また、全ての事故車が、その前後車輪とも
損傷を受けないこともあり得るので、前述したレッカー
車も事故処理上用意しておかなければならないものであ
る。そうなると、事故に備えて合計三種類の車両を常備
しておかなければならないことになり、相当大きな費用
をかけて人員と機材とを用意しなければならないことに
なって、これまた大きな社会的損失を生じさせることに
なる。
【0005】そこで、本発明者等は、事故車がどのよう
な状態の損傷を受けていても、少ない人員で確実に搭載
でき、しかもその作業を短時間内に行うことができるよ
うな運搬車を開発できないものかと鋭意検討を重ねてき
た結果、本発明を完成したのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の実状
に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題
は、事故車の運搬を少ない人員と機材によって確実に行
えるようにすることである。
【0007】そして、本発明の目的とするところは、事
故車がどのような状態にあっても簡単に搭載することが
できて、しかもその搭載作業を容易に行うことのできる
事故車運搬車を簡単な構成によって提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず請求項1に係る発明の採った手段は、実施例
において使用する符号を付して説明すると、「事故車2
00を荷台20上に搭載して運搬するための事故車運搬
車100であって、当該運搬車100の車体10に対し
て前後に移動可能に組み付けた荷台20と、この荷台2
0の略中央に前後動可能に組み付けた支持ビーム30
と、この支持ビーム30を前後動させる駆動装置24
と、支持ビーム30に設けられて事故車200を所定量
持ち上げる持上装置40と、荷台20の後端に開閉自在
に設けられて事故車200を当該荷台20上に案内する
案内プレート50を備えたことを特徴とする事故車運搬
車100」である。
【0009】すなわち、この発明に係る事故車運搬車1
00は、荷台20を車体10に対して前後動可能とする
ことにより、この荷台20の後端が地面に着くようにし
たものであり、このようにした荷台20に対して支持ビ
ーム30を駆動装置24によって前後動し得るようにし
たものである。また、この事故車運搬車100は、荷台
20の後端に移動させた支持ビーム30を利用して、持
上装置40による事故車200の持ち上げを行うととも
に、案内プレート50を利用して事故車200を荷台2
0上に引き上げるようにしたものである。
【0010】そして、この事故車運搬車100は、持上
装置40によって支持ビーム30側に持ち上げたままの
事故車200を、駆動装置24によって支持ビーム30
を前方へ移動させることにより、事故車200を荷台2
0上に搭載させるものであり、最後に荷台20を車体1
0上の所定位置に移動させて、当該事故車運搬車100
に対する事故車200の搭載を完了するようにしたもの
である。
【0011】また、上記の課題を解決するために、請求
項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に係る事
故車運搬車100の支持ビーム30を「荷台20上を移
動する基台31と、この基台31に高さ調整可能に支持
した支柱32と、この支柱32の上端にて前後調整可能
に組み付けたビーム本体33とにより構成したこと」で
ある。
【0012】すなわち、この請求項2に係る事故車運搬
車100は、事故車200が種々の型式のものであって
も、また事故の状況によって事故車200の変形が激し
くしても、全ての状況に対応できるようにしたものであ
る。つまり、事故車200は、この支持ビーム30を利
用して持上装置40により持ち上げられるものである
が、その持ち上げ作業の際に、支柱32の高さやビーム
本体33の長さを自由に調整できるようにすることによ
って、持上装置40による事故車200の持ち上げを最
良の状態で行えるようにしたものである。
【0013】
【発明の作用】次に、各請求項に係る事故車運搬車10
0の作用を、事故車200の搭載作業に合わせて説明す
るが、請求項1に係る事故車運搬車100は請求項2に
係るそれに実質的に含まれるものであるため、以下では
この請求項2に係る事故車運搬車100を中心とした説
明を行う。
【0014】まず、事故現場に到着した事故車運搬車1
00は、図10に示すように、その車体10から荷台2
0を後方に移動させて、荷台20の後端が路面上に着く
ようにするのである。この荷台20の車体10に対する
前後動は、車体10側に設けてある案内レール11を利
用して、図示しない駆動装置によって行われるものであ
るが、そのような構造は一般的な車両運搬車等において
採用されているものである。以上のようにして荷台20
を車体10の後方に移動させれば、この荷台20は、図
10に示したように、事故車200の引き上げを無理な
く行える程度に緩く傾斜したものとなる。
【0015】次に、荷台20の後端側に立設してあった
案内プレート50を、これを固定していた固定具51を
外して図4に示すように後方に倒すのである。これによ
り、荷台20の後端と路面とは、図9にも示すように、
完全に平坦にかつ緩やかな面となり、事故車200が例
えその前後両輪に損傷を受けていて転動できないもので
あったとしても、この事故車200の引き上げを可能に
しているのである。
【0016】さて、ここで支持ビーム30を荷台20の
後端部に移動させるのであるが、以下に示す実施例で
は、支持ビーム30を前後動させる駆動装置24として
ワイヤ24aを巻き取り・巻き戻しするウインチを採用
している。このウインチである駆動装置24をフリーの
状態にしてワイヤ24aの展長を自在にすれば、傾斜し
ている荷台20上を支持ビーム30は後方に移動するの
である。勿論、ワイヤ24aの先端はフック等を利用し
て支持ビーム30側に連結しておくものである。
【0017】この支持ビーム30は、基台31に対して
支柱32及びビーム本体33を立設状態で設けたもので
あるからその重心が高いため、その荷台20上での前後
動の際不安定なものとなるが、以下の実施例では次のよ
うにしているため、この支持ビーム30が転倒するよう
なことはない。
【0018】すなわち、まず図6の実施例では、支持ビ
ーム30の基台31は、これに設けた各上部ローラ34
が荷台20側のレール板21上に当接しているととも
に、基台31に一体化した各保持アーム35がレール板
21の案内溝22を介して下方に延び、これら各保持ア
ーム35の先端が各上部ローラ34側に向けて折曲して
ある。これにより、もし基台31が傾斜した際には、保
持アーム35の先端が案内溝22を越えてレール板21
の下面に当接することになり、支持ビーム30は転倒す
ることなく前後動するのである。
【0019】また、図7に示した実施例においては、上
記各保持アーム35の下端に下部ローラ36が設けてあ
って、この下部ローラ36がレール板21の下面に当接
しているから、これら上部ローラ34及び下部ローラ3
6がレール板21を挾んだ状態となっている。従って、
図7の実施例における支持ビーム30は、荷台20上を
転倒することなく前後動するのである。
【0020】さらに、図8に示した実施例においては、
レール板21の上面または下面に基台31側に設けた各
上部ローラ34を案内する前後方向の長尺な案内レール
37が荷台20の上面に一体化してあるのである。従っ
て、基台31に設けた各上部ローラ34は、これらの案
内レール37によって案内されるから、支持ビーム30
は、荷台20上を転倒することなく前後動するのであ
る。
【0021】荷台20の後端まで移動させた支持ビーム
30に対しては、持上装置40を使用して事故車200
を持ち上げるのであるが、事故車200の型式あるいは
損傷状態に応じてビーム本体33の高さ及び突出量を調
整するのである。すなわち、この支持ビーム30におい
ては、支柱32の基台31に対する高さ調整が、また支
柱32の上端に対するビーム本体33の突出両調整が自
在なものとしてあるから、事故車200の持ち上げに最
も適したものとなるように、各支柱32及びビーム本体
33の位置調整を行うのである。実施例では、各支柱3
2及びビーム本体33側に複数の位置決め穴が形成して
あるから、これらの穴を適宜選択して、基台31側の穴
及び支柱32側の穴に挿通した止めピンをそれぞれ挿通
することにより固定を行うのである。
【0022】なお、支持ビーム30の基台31には、図
5に示すように、ストッパピン38を挿通するための穴
が形成してあり、この穴内に挿通したストッパピン38
を荷台20のレール板21側に形成してあるピン穴23
に挿通することにより、当該支持ビーム30の引き上げ
作業時における移動を阻止するようにするものである。
このストッパピン38は、荷台20が図10に示したよ
うな緩やかな傾斜をしていること、支持ビーム30が自
重によって荷台20の後端に位置していること、及び荷
台20の後端にはストッパの役目も果たす案内プレート
50が存在していること等の理由によって、必ずしも必
要となるものではなく、作業上の安全を確保するための
ものである。
【0023】以上のように支持ビーム30を準備した
後、この支持ビーム30を利用して持上装置40による
事故車200の持ち上げを行うのであるが、実施例では
この持上装置40として所謂チェーンブロック40aを
採用している。このチェーンブロック40aを、支持ビ
ーム30を構成しているビーム本体33の適所に懸架さ
せて、そのフックの先端に、両端を事故車200の所定
箇所に接続した車結チェーン41に掛けるのである。な
お、実施例のビーム本体33には、チェーンブロック4
0aを懸架するための係止具が複数設けてあるのであ
り、この係止具を適宜選択することによっても、チェー
ンブロック40aによる事故車200の持ち上げを最良
な状態で行えるようにしている。
【0024】次に、チェーンブロック40aのチェーン
を一人の作業者が引くことにより、事故車200の前方
を僅かに浮かせるのである。そして、この作業者が荷台
20側の駆動装置24を作動させて、図11にも示すよ
うに、支持ビーム30を荷台20の前方へと移動させる
のである。これにより、事故車200の設置している側
の車輪に損傷がない場合は当然として、損傷している場
合であっても、荷台20がそもそも緩やかな傾斜をして
いるものであり、また荷台20と路面間には両者の段差
を完全に無くしている案内プレート50が存在している
から、事故車200は支持ビーム30に吊下されながら
荷台20上を前方へと容易に移動するのである。荷台2
0の移動が完了すれば、図示しない駆動装置を操作し
て、事故車200をのせたままの荷台20を車体10上
に移動させるのである。なお、このとき、事故車200
の持上装置40による持ち上げは解除しておいてもよ
い。
【0025】従って、この事故車運搬車100によれば
事故車200の荷台20上への持ち上げから搭載までを
一人の作業者でもって十分行えるのであり、この場合、
事故車200の型式や損傷状態も問わないものである。
しかも、この事故車運搬車100一台で、従来のレッカ
ー車、クレーン車及び運搬車それぞれの機能を事故車2
00に対して発揮し得るのであるから、これら三種類の
大型機材を揃えておく必要は全くないのである。
【0026】
【実施例】次に、各請求項に係る発明を図面に示した実
施例について説明するが、上記作用の項でも述べたよう
に、請求項1に係る事故車運搬車100は請求項2に係
るそれに実質的に含まれるものであるため、以下では請
求項2に係る事故車運搬車100を中心とした説明を行
う。
【0027】図1には、本発明に係る事故車運搬車10
0であって、その車体10上に荷台20を通常状態であ
る載置状態にした場合の側面図が示してある。この事故
車運搬車100の基本構成は、その荷台20を車体10
上の案内レール11に対して前後動し得るようにしたも
のであり、図示しない駆動装置によって、荷台20は図
10に示したように車体10の後方に移動し得るものと
してある。そして、この荷台20上には、図1及び図2
に示すように、支持ビーム30とこれを前後動させるた
めの駆動装置24が搭載してあるのである。
【0028】支持ビーム30は、主として、荷台20上
を移動する基台31と、この基台31に高さ調整可能に
支持した支柱32と、この支柱32の上端にて前後調整
可能に組み付けたビーム本体33とからなるものであ
り、基台31は、図3に示すように、荷台20の中央に
設けたレール板21上に次のような種々な手段よって組
み付けたものである。
【0029】すなわち、この支持ビーム30の基台31
は、図5に示すように、その両側端に取付られて前後方
向に配列された多数の上部ローラ34を介してレール板
21上に載置されているものである。そして、まず図6
の実施例では、支持ビーム30の基台31は、これに設
けた各上部ローラ34を荷台20側のレール板21上に
当接させてあるとともに、基台31に一体化した各保持
アーム35をレール板21の案内溝22を介して下方に
延在せてあり、これら各保持アーム35の先端を各上部
ローラ34側に向けて延在するように折曲したものであ
る。これにより、もし基台31が傾斜した際には、保持
アーム35の先端が案内溝22を越えてレール板21の
下面に当接することになり、支持ビーム30は転倒する
ことなく前後動するのである。
【0030】また、図7に示した実施例においては、支
持ビーム30の基台31は、これに設けた各上部ローラ
34を荷台20側のレール板21上に当接させてあると
ともに、上記各保持アーム35の下端に下部ローラ36
が設けてあって、この下部ローラ36をレール板21の
下面に当接させてある。つまり、レール板21には、図
3にも示したように、前後方向に延在する長尺な2本の
案内溝22が互いに平行に形成してあるのであり、これ
ら各案内溝22を通して、基台31側に一端(上端)を
固着した保持アーム35の下端がレール板21の下方に
延びていて、これら各レール板21の下端に各下部ロー
ラ36が設けてあるのである。すなわち、この図7の実
施例では、上部ローラ34及び下部ローラ36がレール
板21を挾んだ状態となっているのであり、支持ビーム
30の基台31は、その上部ローラ34及び下部ローラ
36によってレール板21を挟み込んだ状態でレール板
21側に移動可能かつ分離不能に取付けてあるのであ
る。従って、支持ビーム30は、荷台20上を転倒する
ことなく前後動するのである。
【0031】さらに、図8に示した実施例においては、
基台31には保持アーム35を設けないで上部ローラ3
4のみを設けたものであり、一方、荷台20の上面また
は下面に、前後方向の長尺な案内レール37が一体化し
てあるのである。これら各案内レール37は、図8に示
したように、断面コ字状のものであり、この中に基台3
1に設けた各上部ローラ34を収納するようにしたもの
である。各案内レール37をレール板21の上面に設け
る場合は、図8に示した通りであるが、このように案内
レール37が荷台20上に突出した状態が不都合である
場合には、各案内レール37をレール板21の下面に設
けるようにすればよい。この場合には、支持ビーム30
の支柱32のみを通す案内溝22をレール板21の中央
に一本のみ形成すればよいことになる。以上のように構
成すれば、基台31に設けた各上部ローラ34は、これ
らの案内レール37によって案内されるから、支持ビー
ム30は、荷台20上を転倒することなく前後動するの
である。
【0032】なお、本実施例では、荷台20として所謂
電動ウインチを採用しているものであり、このウインチ
はワイヤ24aの巻取り・巻戻しを行うものである。こ
のウインチは、図2にも示したように、荷台20の前部
側部に設けているので、ワイヤ24aを荷台20の前端
中央に取付けた滑車25を介して支持ビーム30側に接
続することにより、支持ビーム30のウインチによる前
後動を可能にしているものである。
【0033】本実施例の支持ビーム30においては、図
5に示したように、その基台31の一部にストッパピン
38を挿通するための穴37aが形成してあり、一方レ
ール板21の中央部にも所々にピン穴23が形成してあ
る。すなわち基台31の穴37aに挿通したストッパピ
ン38をレール板21側のピン穴23に通すことによ
り、当該支持ビーム30のレール板21上での位置決め
固定を行えるようにしてあるのであるが、このストッパ
ピン38は必ずしも必要なものではない。また、支持ビ
ーム30の支柱32は、図2に示したように、基台31
側に固定される部分と、その中に挿入される部分とに分
割したものであり、両者間にはストッパピン38のよう
なピンを挿通するための穴が形成してある。これらのピ
ン及び穴によって当該支柱32の高さは自由に変えられ
るものである。
【0034】さらに、この支持ビーム30の支柱32の
上端には、図1及び図2に示したように、門型の挿通部
材32aが固着してあり、この挿通部材32aに先端が
僅かに上方に傾斜する状態でビーム本体33が挿通して
あるのである。このビーム本体33も、挿通部材32a
に対して前後調整可能にしてあるものであり、そのため
に、このビーム本体33には複数の、また挿通部材32
aには一つの穴が形成してあって、この穴内に挿通した
ピンにより、位置調整したビーム本体33を挿通部材3
2aに対して固定するようにしているのである。なお、
本実施例では、持上装置40としてチェーンブロック4
0aを採用しているので、このチェーンブロック40a
を懸架できるようにするための係止具が、上述した挿通
部材32aあるいはビーム本体33にそれぞれ設けてあ
るものである。
【0035】持上装置40は、支持ビーム30のビーム
本体33に向けて事故車200を持ち上げるためのもの
であり、車結チェーン41を有しているものである。こ
の車結チェーン41は、事故車200の一部に直接接続
されるものであり、一般的には事故車200自身が有し
ている索引用フックに接続されるものである。事故車2
00を一般のクレーン車によって持ち上げる場合は、事
故車200の屋根の下に通したワイヤーまたは棒を介し
て行うことが多いが、近年の車両のように、屋根の構造
が比較的柔らかく形成してあると、その持ち上げの際に
屋根に損傷を与えてしまうことになる。ところが、上記
の車結チェーン41を採用して事故車200のフックを
利用するようにすれば、そのおそれは全くなくなるもの
であり、有利である。
【0036】また、実施例の持上装置40は、図9等に
示したようにチェーンブロック40aを採用しているの
であるが、次のように更に自動化を図るように実施して
もよい。つまり、荷台20上の駆動装置24として採用
した電動ウインチと同様なものを、駆動装置24とは反
対側にさらに設けておくとともに、このウインチに巻回
してあるワイヤを反対側に設けておき、このウインチに
巻回してあるワイヤーを支持ビーム30内に通し、その
先端をビーム本体33の先端から出しておくのである。
勿論、このワイヤの先端には車結チェーン41を吊下す
るためのフックを設けておくのである。このようにして
おけば、事故車200に接続してある車結チェーン41
の吊り上げを電動ウインチによって自動的に行えるので
ある。
【0037】そして、この事故車運搬車100おいて
は、図1、図4及び図9に示したように、荷台20の後
端に案内プレート50が開閉自在に設けてある。この案
内プレート50は、その固定具51を外すことにより、
図4に示したように後方へ倒すことができるものであ
り、逆に起立させた案内プレート50を各固定具51に
よって荷台20側に固定することにより、図1に示した
状態を維持できるようにしたものである。また、この案
内プレート50は、これを後方へ倒したとき、図4に示
したように、その先端が路面に当接するものであり、こ
れによって路面と荷台20上とを滑らかな平面で結ぶよ
うにするものである。従って、この案内プレート50
は、作用の項で詳述したように、事故車200を持ち上
げてこれを荷台20上に引き上げるに際しての案内を行
うのであり、図1に示したように起立させたときには、
荷台20上に搭載した事故車200等の保護を行うもの
でもある。
【0038】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る発明
においては、上記実施例にて例示した如く、「事故車2
00を荷台20上に搭載して運搬するための事故車運搬
車100であって、当該運搬車100の車体10に対し
て前後に移動可能に組み付けた荷台20と、この荷台2
0の略中央に前後動可能に組み付けた支持ビーム30
と、この支持ビーム30を前後動させる駆動装置24
と、支持ビーム30に設けられて事故車200を所定量
持ち上げる持上装置40と、荷台20の後端に開閉自在
に設けられて事故車200を当該荷台20上に案内する
案内プレート50を備えたこと」にその構成上の特徴が
あり、これにより、事故車がどのような状態にあっても
簡単に搭載することができて、しかもその搭載作業を容
易に行うことのできる事故車運搬車を簡単な構成によっ
て提供することができるのである。
【0039】すなわち、この請求項1に係る事故車運搬
車100によれば、これ1台でレッカー車、クレーン車
及び車両運搬車の機能を図すことができるのであり、し
かもその一連の作業を一人ででも行うことができるので
ある。従って、道路での事故車200の発生に備えて種
々な機材を用意しておく場合に、この事故車運搬車10
0を採用すれば、機材の量及び人員を多いに削減するこ
とができるのであり、社会的負担を大きく軽減すること
ができるのである。
【0040】特に、この事故車運搬車100は、事故車
200の損傷が激しくて全ての車輪が動かなくなってい
るものであっても、これを荷台20上に簡単に引き上げ
ることができるのであり、道路上の事故車200を短時
間内に除去することができて、道路の交通渋滞を短時間
内に無くすことができるのである。
【0041】また、請求項2に係る発明によれば、上記
支持ビーム30を「荷台20上を移動する基台31と、
この基台31に高さ調整可能に支持した支柱32と、こ
の支柱32の上端にて前後調整可能に組み付けたビーム
本体33とにより構成」したことにその構成上の特徴が
あり、これにより、請求項1に係る発明と同様な効果を
発揮することができる他、次のような効果をも発揮する
ことができるのである。
【0042】すなわち、この請求項2に係る事故車運搬
車100によれば、その支持ビーム30における支柱3
2の高さ調整、及びビーム本体33の突出量の調整を行
うことができるのであるから、事故車200がどのよう
な型式・大きさのものであっても対応できるだけでな
く、事故車200の損傷状態がどのようであってもこれ
に十分対応できるのであり、事故車200の処理を確実
に行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る事故車運搬車の側面図である。
【図2】 同事故車運搬車が有している支持ビームを中
心にしてみた部分斜視図である。
【図3】 傾斜させたときの荷台を後方からみた斜視図
である。
【図4】 荷台の後端に設けてある固定具を下ろした状
態の部分斜視図である。
【図5】 傾斜させた荷台の後端部側に移動させた支持
ビームの部分斜視図である。
【図6】 図5中の1−1線に沿ってみた部分拡大断面
図である。
【図7】 図6で示した部分の他の実施例を示す部分拡
大断面図である。
【図8】 図6で示した部分のさらに他の実施例を示す
部分拡大断面図である。
【図9】 事故車を持上装置を介して支持ビームに連結
した状態を示す部分斜視図である。
【図10】 荷台を後方へズラせて事故車を搭載する直
前の状態を示した事故車運搬車の側面図である。
【図11】 事故車の荷台上への引き上げが完了したと
きの事故車運搬車の側面図である。
【符号の説明】
100 事故車運搬車 10 車体 11 案内レール 20 荷台 21 レール板 22 案内溝 23 ピン穴 24 駆動装置 24a ワイヤ 30 支持ビーム 31 基台 32 支柱 32a 挿通部材 33 ビーム本体 34 上部ローラ 35 保持アーム 36 下部ローラ 37 案内レール 38 ストッパピン 40 持上装置 40a チェーンブロック 41 車結チェーン 50 案内プレート 51 固定具 200 事故車

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 事故車を荷台上に搭載して運搬するため
    の事故車運搬車であって、 当該運搬車の車体に対して前後に移動可能に組み付けた
    荷台と、この荷台の略中央に前後動可能に組み付けた支
    持ビームと、この支持ビームを前後動させる駆動装置
    と、前記支持ビームに設けられて事故車を所定量持ち上
    げる持上装置と、前記荷台の後端に開閉自在に設けられ
    て事故車を当該荷台上に案内する案内プレートを備えた
    ことを特徴とする事故車運搬車。
  2. 【請求項2】 前記支持ビームを、前記荷台上を移動す
    る基台と、この基台に高さ調整可能に支持した支柱と、
    この支柱の上端にて前後調整可能に組み付けたビーム本
    体とにより構成したことを特徴とする請求項1に記載の
    事故車運搬車。
JP10554494A 1994-05-19 1994-05-19 事故車運搬車 Pending JPH07309167A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013095410A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Yuji Hisamatsu 車両を車に搭載するための装置および搭載方法

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