JPH07307475A - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JPH07307475A
JPH07307475A JP6123334A JP12333494A JPH07307475A JP H07307475 A JPH07307475 A JP H07307475A JP 6123334 A JP6123334 A JP 6123334A JP 12333494 A JP12333494 A JP 12333494A JP H07307475 A JPH07307475 A JP H07307475A
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純司 塩田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化及び歩留まりの向上を図った薄膜トラ
ンジスタの製造方法を提供する。 【構成】 半導体薄膜40上にメタルマスク50aを形
成し、このメタルマスクを介して半導体薄膜40noソ
ース領域およびドレイン領域に夫々ソース電極およびド
レイン電極を接合する薄膜トランジスタの製造方法にお
いて、メタルマスク50aを、シリサイドを形成しない
金属であるアルミニウムとシリサイドを形成する金属で
あるチタンとのアルミニウム合金で形成する。アルミニ
ウム合金をウェットエッチングにより加工する際の加工
精度が良く、メタルマスク50aが高精度に形成される
と共に、ウェットエッチングによるアルミニウム合金の
加工時にふっ酸を使用しないので、半導体薄膜40の下
にあるゲート絶縁膜30がふっ酸によって侵されること
がなく、ゲート絶縁膜の耐圧低下が引き起こされない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、薄膜トランジスタの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜トランジスタの製造方法とし
て、例えば、図2に示すように、逆スタガ型薄膜トラン
ジスタを製造する方法が知られている。この方法は、
(1)ガラス基板1の上面の所定個所にゲート電極2を
形成し、この形成後に、ゲート絶縁膜3、及び半導体層
4、及びSiN膜5を順次成膜する工程(図2(a)を
参照)と、(2)SiN膜5をふっ酸系のエッチング液
によるウェットエッチングにより加工し、マスク5aを
ゲート電極2に対応する半導体層4の上面の所定個所に
形成する工程(図2(b)を参照)と、(3)マスク5
aをマスクとして半導体層4のソース領域,ドレイン領
域4b,4bの表面にイオンドーピングによりn+層を
形成する工程(図2(c)を参照)と、(4)マスク5
aの上面及びこのマスクにより遮蔽されていない半導体
層4の上面全体を覆うようにソース電極,ドレイン電極
用メタル6を成膜する工程(図2(d)を参照)と、
(5)デバイスエリアを形成し、ソース電極,ドレイン
電極6a,6aを形成する工程(図2(e)を参照)
と、(6)パッシベーション膜7を成膜する工程(図2
(f)を参照)とを有している。このように、上記従来
の薄膜トランジスタの製造方法では、ソース電極,ドレ
イン電極6a,6aと半導体層4のソース領域,ドレイ
ン領域4b,4bのシリコン(Si)との間で低抵抗の
オーミックコンタクトを得るために、半導体層4のソー
ス領域,ドレイン領域4b,4bの表面にイオンドーピ
ングによりn+層を形成する際、半導体層4のチャネル
部4aの表面にn+層が形成されるのを阻止するための
マスク5aをSiN膜で形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の薄膜トランジスタの製造方法では、SiN膜5をふ
っ酸系のエッチング液によるウェットエッチングにより
加工し、マスク5aを半導体層4の上面の所定個所(チ
ャネル領域4aの表面に)形成しているが、(1)この
ウェットエッチング時に、レジスト寸法に対するSiN
膜5の加工精度が悪く、マスク5aを高精度に加工する
ことができず、薄膜トランジスタの小型化を図れないと
いう問題があり、また、(2)前記ウェットエッチング
時に、半導体層4にピンホールがあったり、ゲート電極
2の段差部の段差被覆性(ステップカバレッジ)が悪か
ったすると、半導体層4の下にあるゲート絶縁膜3がフ
ッ酸によって侵されてしまい、これによってゲート絶縁
膜3の耐圧が低下し、歩留まりが悪くなってしまうとい
う問題があった。この発明は、上記従来技術の問題点に
着目してなされたもので、その課題は小型化及び歩留ま
りの向上を図った薄膜トランジスタの製造方法を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1記載の発明は、半導体薄膜上にマスクを形
成し、このマスクを介して半導体薄膜のソース領域およ
びドレイン領域に夫々ソース電極およびドレイン電極を
接合する薄膜トランジスタの製造方法において、前記マ
スクを、シリサイドを形成しない金属、またはこの金属
とシリサイドを形成する金属との合金で形成するもので
ある。好ましくは、前記合金は、アルミニウムとシリサ
イドを形成する金属とのアルミニウム合金である(請求
項2)。さらに好ましくは、前記合金は、シリサイドを
形成する金属の含有量が10wt%程度以下のものであ
る(請求項3)。さらに好ましくは、前記半導体薄膜の
ソース領域およびドレイン領域の少なくとも表面にはド
ーパントが拡散されており、前記マスクは、前記ソース
領域およびドレイン領域間のチャネル部の表面にドーパ
ントが注入されるのを阻止するためのマスクである(請
求項4)。さらに好ましくは、前記ソース領域,ドレイ
ン領域および前記マスク上にソース電極およびドレイン
電極用メタルを成膜しかつ前記ソース領域およびドレイ
ン領域上にソース電極およびドレイン電極を形成した後
に、前記マスクを除去する(請求項5)。さらに好まし
くは、前記半導体薄膜のソース領域およびドレイン領域
にドーパントを注入する時に、基板温度を200°程度
以下に抑えて処理する(請求項6)。
【0005】
【作用】請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法
では、半導体薄膜上に形成するマスクを、シリサイドを
形成しない金属、またはこの金属とシリサイドを形成す
る金属との合金で形成するので、シリサイドを形成しな
い金属または合金をウェットエッチング等により加工す
る際の加工精度が良く、マスクが高精度に形成されると
共に、ウェットエッチング等によるシリサイドを形成し
ない金属または合金の加工時にふっ酸を使用しないの
で、半導体薄膜の下にある層がふっ酸によって侵される
ことがなく、その層の耐圧低下等が引き起こされない。
また、請求項2及び3に記載の製造方法では、シリサイ
ドを形成しない金属によりアルミニウムの拡散が抑えら
れ、マスクと半導体薄膜との間で相互拡散の起こる温度
が高くなる。また、請求項4に記載の製造方法では、マ
スクと半導体薄膜のチャネル部との接触部にシリサイド
が形成されず、チャネル部のショートが防止される。ま
た、請求項5に記載の製造方法では、ソース電極および
ドレイン電極用メタルを成膜する際に、マスクは、ソー
ス電極およびドレイン電極用メタルがチャネル部に直接
接触するのを防止する保護マスクとなる。また、請求項
6に記載の製造方法では、マスクのアルミニウムと半導
体薄膜のチャネル部のシリコンとの間のより相互拡散が
より確実に抑えられる。
【0006】
【実施例】以下、この発明の一実施例に係る薄膜トラン
ジスタの製造方法を図面に基づいて説明する。図1
(a)〜(i)は一実施例に係る逆スタガ型薄膜トラン
ジスタの各製造工程を示している。これらの図を順に参
照しながら、逆スタガ型薄膜トランジスタの製造方法を
説明する。
【0007】まず、図1(a)に示すように、ガラス基
板10の上面の所定個所にクロムやアルミニウム等の導
電材料からなるゲート電極用メタルをスパッタ等により
成膜し、パターニングによりゲート電極20を形成す
る。次に、ゲート電極20及びガラス基板10の上面全
体にシリコンの酸化物や窒化物等からなるゲート絶縁膜
30をスパッタやプラズマCVD等により成膜する。
次に、ゲート絶縁膜30の上面全体にアモルファスシリ
コンやポリシリコン等からなる半導体薄膜40を成膜す
る。次に、図1(b)に示すように、半導体層40の上
面全体にマスク用メタル50を成膜する。このメタル5
0は、シリサイドを形成しない金属であるアルミニウム
と、シリサイドを形成する金属であるチタンとのアルミ
ニウム合金である。また、一般に、アルミニウムのよう
なシリサイドを形成しない金属は半導体薄膜40のシリ
コンとの相互拡散を比較的低温度で起こしやすく、ガラ
ス基板10の温度(基板温度)が高いと、半導体薄膜4
0のチャネル部40a(図1(d)を参照)のシリコン
がアルミニウム中に拡散してチャネル部40aが形成さ
れなくなったり、アルミニウムがチャネル部40aのシ
リコン中に拡散してチャネル部40aがショートしてし
まったりする。そこで、アルミニウムの拡散を抑えて上
記相互拡散の起こる温度を高くするために、前記アルミ
ニウム合金は、シリサイドを形成しない金属であるチタ
ンの含有量が10wt%程度以下のものにしてある。次
に、図1(c)に示すように、マスク用メタル50を非
ふっ酸系のエッチング液によるウェットエッチングによ
り加工し、メタルマスク(マスク)50aをゲート電極
20に対応する半導体薄膜40の上面の所定個所に形成
する。前記非ふっ酸系のエッチング液として、リン酸、
酢酸及び水の混合液を用いる。
【0008】次に、図1(d)に示すように、メタルマ
スク50aをマスクとして半導体薄膜40のソース領域
およびドレイン領域40b,40bの少なくとも表面に
リンイオン等のドーパントを注入してn+層を形成す
る。このとき、メタルマスク50aのアルミニウムと半
導体薄膜40のチャネル部40a(ソース・ドレイン領
域40b,40bの間での領域)のシリコンとの間の相
互拡散をできるだけ抑えるために、ガラス基板10の温
度(基板温度)を200℃程度以下に抑える。また、メ
タルマスク50aは、ソース領域,ドレイン領域40
b,40bの表面にn+層を形成する際に、n+層がチャ
ネル部40aの表面に形成されるのを阻止するためのマ
スクになっている。
【0009】次に、図1(e)に示すように、半導体薄
膜40のソース領域,ドレイン領域40b,40b及び
メタルマスク50aの上面全体を覆うようにソース・ド
レイン電極用メタル60をプラズマCVD等により成膜
する。ソース・ドレイン電極用タル60として、クロ
ム、ニッケル、タングステン、モリブデン等のシリサイ
ド化可能な金属を用いる。このような金属は、プラズマ
CVDにより成膜する際半導体薄膜40の表面に拡張さ
れたn+層との接合面にシリサイド層61を形成する。
ソース電極およびドレイン電極用メタル60はスパッタ
等他の方法により形成することも可能である。但し、こ
の場合、成膜時にシリサイド層は形成されないので、こ
の後に熱処理を施こす必要がある。前記メタル60の成
膜時において、メタルマスク50aは、ソース電極およ
びドレイン電極用メタル60がチャネル部40aの表面
に直接接触するのを防止するための保護マスクになって
いる。このような保護マスクが必要な理由は、ソース電
極およびドレイン電極用メタル60として一般にシリサ
イドを形成する金属が用いられるので、ソース電極およ
びドレイン電極用メタル60の成膜時にそのメタル60
がチャネル部40aの表面に触れないようにしないと、
チャネル部40aの表面にシリサイドが形成されてチャ
ネル部40aがショートしてしまうからである。
【0010】次に、図1(f)に示すように、素子分離
等によりデバイスエリアを形成する。次に、図1(g)
に示すように、ソース電極およびドレイン電極用メタル
60を硝酸セリウムアンモン等のエッチング液によるウ
ェットエッチングにより加工し、ソース電極,ドレイン
電極60a,60aを半導体薄膜40のソース領域,ド
レイン領域40b,40b上に形成する。なお、前記エ
ッチング液として、例えばTW液等の有機アルカリ系の
ものを用いてもよい。次に、図1(h)に示すように、
ソース電極,ドレイン電極60a,60aを半導体薄膜
40のソース領域,ドレイン領域40b,40b上に形
成した後に、メタルマスク50aを非ふっ酸系のエッチ
ング液によるウェットエッチングにより除去する。そし
て、図1(i)に示すように、パッシベーション膜7を
成膜すると逆スタガ型薄膜トランジスタが完成する。な
お、パッシベーション膜7の成膜時における加熱は、イ
オンドーピングにより形成された前記n+層の活性化を
兼ねている。
【0011】このように、上記一実施例によれば、半導
体薄膜40上に形成するメタルマスク50aを、シリサ
イドを形成しない金属であるアルミニウムと、シリサイ
ドを形成する金属であるチタンとのアルミニウム合金で
形成しているので、このアルミニウム合金をウェットエ
ッチングにより加工する際の加工精度が上記従来技術の
SiN膜よりも良く、メタルマスク50aが高精度に形
成される。また、ウェットエッチングによるアルミニウ
ム合金の加工時にふっ酸を使用しないので、半導体薄膜
40のソース領域,ドレイン領域40b,40bにピン
ホールがあったり、ゲート電極20の段差部の段差被覆
性(ステップカバレッジ)が悪かったりしても、半導体
薄膜40の下にあるゲート絶縁膜30がふっ酸によって
侵されることがなく、ゲート絶縁膜30の耐圧低下が引
き起こされない。したがって、小型化及び歩留まりの向
上を図ることができる。
【0012】また、上記一実施例によれば、メタルマス
ク50aをアルミニウムとチタンのアルミニウム合金で
形成し、かつこの合金をチタンの含有量が10wt%程
度以下のものとしたので、チタンによりアルミニウムの
拡散が抑えられ、これによってメタルマスク50aのア
ルミニウムと半導体薄膜40のチャネル部40aのシリ
コンとの相互拡散の起こる温度が高くなる。したがっ
て、チャネル部40aのシリコンがメタルマスク50a
のアルミニウム中に拡散してチャネル部40aが形成さ
れなくなるのが防止されると共に、これとは逆にメタル
マスク50aのアルミニウムがチャネル部40aのシリ
コン中に拡散してチャネル部40aがショートしてしま
うのが防止される。さらに、上記一実施例によれば、半
導体薄膜40のソース領域,ドレイン領域40b,40
bの少なくとも表面にリンイオン等のドーパントを注入
してn+層を形成する際に、ガラス基板10の温度(基
板温度)を200℃程度以下に抑えているので、上記相
互拡散がより一層抑えられる。これによって、チャネル
部40aが形成されなくなったり、チャネル部40aが
ショートしてしまうのがより確実に防止される。
【0013】さらに、上記一実施例によれば、n+層が
チャネル部40aの表面に形成されるのを阻止するため
のメタルマスク50aを、前記アルミニウム合金で形成
しているため、メタルマスク50aと半導体薄膜40の
チャネル部40aとの接触部にシリサイドが形成されな
いので、チャネル部40aのショートが防止される。
【0014】さらにまた、上記一実施例によれば、ソー
ス電極およびドレイン電極用メタル60を成膜する際
に、メタルマスク50aは、ソース電極およびドレイン
電極用メタル60がチャネル部50aの表面に直接接触
するのを防止するための保護マスクになっているので、
メタル60がチャネル部40aに接触するのがメタルマ
スク50aにより防止される。これによって、ソース電
極およびドレイン電極用メタル60の成膜時に、チャネ
ル部40aの表面にシリサイドが形成されず、チャネル
部40aがショートするのを防止できる。
【0015】なお、上記一実施例において、前記アルミ
ニウム合金を用いる代わりに、アルミニウムやインジウ
ム等のシリサイドを形成しない金属を用いて前記メタル
マスク50aを形成してもよい。また、前記アルミニウ
ム合金を用いる代わりに、アルミニウムとシリコン(ケ
イ素)との合金、アルミニウムとシリコン及び銅との合
金、アルミニウムと銅との合金等のアルミニウム合金を
用いてもよい。さらに、前記アルミニウム合金を用いる
代わりに、インジウム等のシリサイドを形成しない金属
と、シリサイドを形成する金属との合金を用いてもよ
い。
【0016】また、上記実施例では半導体薄膜40にリ
ンイオンを注入してn+層を形成する場合で説明した
が、リンイオンを含む混合ガスを用いて半導体薄膜40
上にn+層を成膜するようにしてもよい。又、ソース領
域およびドレイン領域に拡散するドーパントは、ボロン
イオン等のアクセプタ不純物でもよい。また、上記一実
施例では、この発明に係る薄膜トランジスタの製造方法
を逆スタガ型(ボトムゲート型)薄膜トランジスタに適
用しているが、この発明はこれに限らず、ゲ−ト電極が
半導体層よりも上方にあるトップゲート型の薄膜トラン
ジスタや、上部ゲード電極及び下部ゲ−ト電極を有する
ダブルゲート型の薄膜トランジスタ等にも適用すること
ができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明(請求項
1に記載の発明)に係る薄膜トランジスタの製造方法に
よれば、半導体薄膜上に形成するマスクを、シリサイド
を形成しない金属、またはこの金属とシリサイドを形成
する金属との合金で形成するので、シリサイドを形成し
ない金属または合金をウェットエッチング等により加工
する際の加工精度が良く、マスクが高精度に形成される
と共に、ウェットエッチング等によるシリサイドしない
金属または合金の加工時にふっ酸を使用しないので、半
導体薄膜の下にある層がふっ酸によって侵されることが
なく、その層の耐圧低下等が引き起こされない。したが
って、小型化及び歩留まりの向上を図ることができる。
また、請求項2及び3に記載の発明に係る薄膜トランジ
スタの製造方法によれば、シリサイドを形成しない金属
によりアルミニウムの拡散が抑えられ、マスクと半導体
薄膜との間で相互拡散の起こる温度を高くすることがで
きる。また、請求項4に記載の発明に係る薄膜トランジ
スタの製造方法よれば、マスクと半導体薄膜のチャネル
部との接触部にシリサイドが形成されないので、チャネ
ル部のショートを防止できる。また、請求項5に記載の
発明に係る薄膜トランジスタの製造方法によれば、ソー
ス・ドレイン電極用メタルを成膜する際に、マスクは、
ソース・ドレイン電極用メタルがチャネル部に直接接触
するのを防止する保護マスクとなるので、ソース・ドレ
イン電極用メタルが半導体薄膜のチャネル部に接触する
のがマスクにより防止される。これによって、ソース電
極およびドレイン電極用メタルの成膜時に、チャネル部
の表面にシリサイドが形成されず、チャネル部のショー
トを防止できる。また、請求項6に記載の発明に係る薄
膜トランジスタの製造方法によれば、マスクのアルミニ
ウムと半導体薄膜のチャネル部のシリコンとの間のより
相互拡散がより確実に抑えられる。これによって、チャ
ネル部が形成されなくなったり、チャネル部のショート
をより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(i)の各図は、この発明の一実施例
に係る薄膜トランジスタの製造方法の各工程を示す図で
ある。
【図2】(a)〜(f)の各図は、従来の薄膜トランジ
スタの製造方法の各工程を示す図である。
【符号の説明】
10 ガラス基板 20 ゲート電極 30 ゲート絶縁膜 40 半導体薄膜 40a チャネル部 40b ソース領域,ドレイン領域 50 マスク用メタル 50a メタルマスク(マスク) 60 ソース電極およびドレイン電極用メタル 60a ソース電極,ドレイン電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体薄膜上にマスクを形成し、このマ
    スクを介して半導体薄膜のソース領域およびドレイン領
    域に夫々ソース電極およびドレイン電極を接合する薄膜
    トランジスタの製造方法において、 前記マスクを、シリサイドを形成しない金属、またはこ
    の金属とシリサイドを形成する金属との合金で形成する
    ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記合金は、アルミニウムとシリサイド
    を形成する金属とのアルミニウム合金であることを特徴
    とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記合金は、シリサイドを形成する金属
    の含有量が10wt%程度以下のものであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体薄膜のソース領域およびドレ
    イン領域の少なくとも表面にはドーパントが拡散されて
    おり、前記マスクは、前記ソース領域およびドレイン領
    域間のチャネル部の表面にドーパントが注入されるのを
    阻止するためのマスクであることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ソース領域,ドレイン領域及び前記
    マスク上にソース電極およびドレイン電極用メタルを成
    膜しかつ前記ソース領域およびドレイン領域上にソース
    電極およびドレイン電極を形成した後に、前記マスクを
    除去することを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記半導体薄膜のソース領域およびドレ
    イン領域にドーパントを注入する時に、基板温度を20
    0°程度以下に抑えて処理することを特徴とする請求項
    5に記載の製造方法。
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