JPH07306172A - 燃料の混合比率検知装置 - Google Patents

燃料の混合比率検知装置

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JPH07306172A
JPH07306172A JP6098650A JP9865094A JPH07306172A JP H07306172 A JPH07306172 A JP H07306172A JP 6098650 A JP6098650 A JP 6098650A JP 9865094 A JP9865094 A JP 9865094A JP H07306172 A JPH07306172 A JP H07306172A
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dielectric constant
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Hiroyoshi Suzuki
尋善 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルコール混合燃料の電気伝導度の大小に関
わらず精度よく混合燃料中のアルコール混合率を検出す
る。 【構成】 燃料を充填した電極間の静電容量を検出する
静電容量検出部1、静電容量検出部1にコイル2を結合
したセンサ部(LC共振回路)A、電圧制御により所定
周波数の高周波信号を発振する電圧制御発振器10、セ
ンサ部Aに印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
を検出する位相比較器5、位相差の第1目標値を0°と
それ以外の第2目標値に交互に切り換え設定する目標値
切換手段8、位相比較器で検出された位相差と設定され
た目標値との差に応じて電圧制御発振器を電圧制御する
制御器9、位相差が第1目標値の時に高周波信号の周波
数により燃料の誘電率を算出すると共に、位相差が第1
目標値になった時の高周波信号の周波数より第2目標値
のなった時の周波数の偏移量より燃料の電気伝導度を算
出し、誘電率、電気伝導度より燃料混合比率を検知する
演算器12を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼器等に供給され
る混合燃料中の混合物の比率を検知する装置に関し、特
に自動車用エンジン等に用いられるアルコール混合燃料
中のアルコール混合比率を測定する燃料の混合比率検知
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、米国や欧州等の各国では、石油の
消費量の低減と自動車排気ガスによる大気汚染の低減を
図るためにガソリン中にアルコールを混合した燃料が自
動車用混合燃料として導入されつつある。このようなア
ルコール混合燃料をガソリン燃料の空燃比にマッチング
されたエンジンにそのまま用いると、アルコールはガソ
リンに比べ理論空燃比が小さいため、空燃比がリーン化
して運転が困難となる。そこで、アルコール混合燃料の
アルコール混合比率を検出し、この検出値に応じて空燃
比及び点火時期等を調整している。
【0003】従来、このようなアルコール混合比率の検
出装置には例えば特開平2-190755号公報に示されたもの
がある。この装置はガソリンの誘電率εg=2とアルコ
ール(ここではメタノールを例として示す。)の誘電率
εm=33の違いに着目し、アルコール混合燃料中に電
極を配置して電極間の静電容量を測定することにより燃
料の誘電率ε、即ちアルコール混合比率を検出するもの
である。
【0004】図19は係る従来装置に用いる静電容量検
出部Cの構造断面図である。図において、35はその両
端に燃料の出入口33a、33bを設けた金属製の筒状
ハウジング、31は筒状ハウジング(以下、単にハウジ
ングと記載する)35の内部にハウジング35と同軸に
配置された金属製の内部電極、32はハウジング35と
内部電極31の間に形成された燃料通路、36は内部電
極31に結合された電極リード、34は電極リード36
の燃料シールである。これらハウジング35、内部電極
31、電極リード36、燃料シール34には耐燃料性の
優れた材質が用いられる。内部電極31とハウジング3
5でコンデンサが形成され、その静電容量Cfは内部電
極31とハウジング35間の燃料通路32を通過する燃
料の誘電率εによって変化する。
【0005】従来装置では図20に示す等価回路のごと
く、静電容量検出部Cに対して並列にコイルLを接続し
て、燃料の静電容量CfとコイルLとでLC並列共振回
路を形成する。図において、Cfは内部電極31とハウ
ジング35間に充填される燃料によって形成される静電
容量、LはCfに対して並列に接続されたコイルであ
り、静電容量CfとコイルLでLC並列共振回路を形成
する。
【0006】係るLC並列共振回路の共振周波数を検出
する事により燃料の誘電率εを検出することができる。
図20のLC並列共振回路の場合、共振周波数f0は以
下の(1)式で与えられる。
【0007】 f0=1/√2π{L(Cf+Cp)} ・・・・(1) ここで、Lはコイルのリアクタンス、Cfは内部電極3
1とハウジング35間に形成された静電容量、Cpはコ
イルの浮遊容量およびLC並列共振回路の調整用容量の
和に相当する。
【0008】図21はガソリンにメタノールを混合した
場合のメタノール混合率に対する静電容量検出部Cの共
振周波数特性を示すもので、曲線Chに示すように共振
周波数f0はメタノール混合率の増加に伴い単調に低下
する。メタノール混合率を検出する回路としては、通常
構成の単純さから反結合型、コルピッツ型、ハートレー
型等の発振回路を用いて並列共振させ、その時の共振周
波数f0の信号を適当に分周して周波数出力するか、F
/V変換器を用いて電圧出力するかして出力信号よりメ
タノール混合率を検出していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のメタノール混合
比率検出装置は、静電容量検出部にコイルを並列接続し
てLC並列共振回路を構成し、この共振回路の共振周波
数を求めることで燃料の誘電率、即ちメタノール混合比
率を検出していた。しかしながら、メタノールは水に親
和性があるため、メタノール混合燃料は水分が混入し易
い。そのため、メタノールに水分が混入すると、元々水
分中に混入していた各種の塩類、金属イオン等の存在に
よりメタノールの混合率の高い領域では電気伝導度が増
大する可能性がある。
【0010】従って、メタノール混合率の高い領域にお
いて、燃料の電気伝導度の増加に伴い図20の等価回路
に示した静電容量Cfと等価回路的に並列な燃料の抵抗
Rf成分が低下して電気伝導度が増大し、LC並列共振
回路のQが低下して発振条件を満足させなくなり、発振
が停止して共振周波数の測定不能になるといった恐れが
あった。
【0011】また、発振が停止しないまでも発振が不安
定になったり、水の誘電率が大きい(ε=80)ため
に、図21の曲線Clのごとくメタノール混合率に対す
る共振周波数がずれてしまい、正確なメタノール混合率
の測定が出来ないといった問題点があった。
【0012】上記メタノール混合率測定誤差の補償方法
としては、特開平2-213760号公報に示す如く、容量検出
部に対して電極面積を小さくして抵抗Rfを大きくした
専用の検出用電極を別途設ける等して電気伝導度を測定
し、測定した誘電率と電気伝導度よりアルコール混合率
を算出する方法が提案されている。しかし、この方法は
ハウジング中に新たな電極を形成する必要があり、その
ためシールが複雑となる等、検出部の信頼性が低下した
り、検出部が大きくなる等の欠点があった。
【0013】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、混合燃料の電気伝導度の大小に
関わらず精度よく混合燃料中のアルコール混合率を検出
できる燃料の混合比率検知装置を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る燃
料の混合比率検知装置は、燃料の静電容量を検出する静
電容量検出部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列
結合されたコイルから構成されたLC共振回路と、制御
電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して前記
LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC共振
回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差を検
出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出された位
相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて前記
電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から構成
される位相同期回路と、前記制御器に対して位相差目標
値を0°である第1目標値と0°以外である第2目標値
に交互に切り換え設定する目標値切換手段と、この目標
値切換手段による第1目標値切り換え後の前記位相同期
回路の制御出力に基づいて前記燃料の誘電率を算出する
誘電率算出手段と、前記位相同期回路より出力される前
記第1目標値切り換え後の制御出力と前記第2目標値切
り換え後の制御出力との偏移量に基づいて前記燃料の電
気伝導度を算出する電気伝導度算出手段と、前記算出し
た誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合比率を検知
する混合比率検知手段とを備えたものである。
【0015】請求項2の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、燃料の静電容量を検出する静電容量検出部とこ
の静電容量検出部に等価回路的に並列結合されたコイル
から構成されたLC共振回路と、制御電圧によって周波
数の決まる高周波信号を発振して前記LC共振回路に印
加する電圧制御発振器、前記LC共振回路に印加された
高周波信号の電圧と電流の位相差を検出する位相比較
器、及び前記位相比較器で検出された位相差と予め設定
された位相差目標値との差に応じて前記電圧制御発振器
への制御電圧を制御する制御器から構成される位相同期
回路と、前記制御器に対して位相差目標値を0°である
第1目標値と0°以外である第2目標値に交互に切り換
え設定する目標値切換手段と、この目標値切換手段によ
る第1目標値切り換え後に前記電圧制御発振器より発振
される高周波信号の周波数に基づいて前記燃料の誘電率
を算出する誘電率算出手段と、前記電圧制御発振器より
発振される前記第1目標値切り換え後の高周波信号周波
数と前記第2目標値切り換え後の高周波信号の周波数と
の偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度を算出する電
気伝導度算出手段と、前記算出した誘電率及び電気伝導
度より前記燃料の混合比率を検知する混合比率検知手段
とを備えたものである。
【0016】請求項3の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、燃料の静電容量を検出する静電容量検出部とこ
の静電容量検出部に等価回路的に並列結合されたコイル
から構成されたLC共振回路と、制御電圧によって周波
数の決まる高周波信号を発振して前記LC共振回路に印
加する電圧制御発振器、前記LC共振回路に印加された
高周波信号の電圧と電流の位相差を検出する位相比較
器、及び前記位相比較器で検出された位相差と予め設定
された位相差目標値との差に応じて前記電圧制御発振器
への制御電圧を制御する制御器から構成される位相同期
回路と、前記制御器に対して位相差目標値を0°である
第1目標値と0°以外である第2目標値に交互に切り換
え設定する目標値切換手段と、この目標値切換手段によ
る第1目標値切り換え後に前記電圧制御発振器に前記制
御器より印加される制御電圧に基づいて前記燃料の誘電
率を算出する誘電率算出手段と、前記制御器より電圧制
御発振器に印加される前記第1目標値切り換え後の制御
電圧と前記第2目標値切り換え後の制御電圧との偏移量
に基づいて前記燃料の電気伝導度を算出する電気伝導度
算出手段と、前記算出した誘電率及び電気伝導度より前
記燃料の混合比率を検知する混合比率検知手段とを備え
たものである。
【0017】請求項4の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、燃料の静電容量を検出する静電容量検出部とこ
の静電容量検出部に等価回路的に並列結合されたコイル
から構成されたLC共振回路と、制御電圧によって周波
数の決まる高周波信号を発振して前記LC共振回路に印
加する電圧制御発振器、前記LC共振回路に印加された
高周波信号の電圧と電流の位相差を検出する位相比較
器、及び前記位相比較器で検出された位相差と予め設定
された位相差目標値との差に応じて前記電圧制御発振器
への制御電圧を制御する制御器から構成される位相同期
回路と、位相差目標値が0°である第1目標値を設定す
る目標値設定手段と、前記第1目標値を中心にしてこの
第1目標値を所定幅で変調する目標値変調手段と、前記
第1目標値に対応する前記位相同期回路の制御出力に基
づいて前記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段と、
前記位相同期回路より出力される前記第1目標値に対応
する制御出力と変調幅に基づく制御出力の偏移量に基づ
いて前記燃料の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手
段と、前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料
の混合比率を検知する混合比率検知手段とを備えたもの
である。
【0018】請求項5の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、燃料の静電容量を検出する静電容量検出部とこ
の静電容量検出部に等価回路的に並列結合されたコイル
から構成されたLC共振回路と、制御電圧によって周波
数の決まる高周波信号を発振して前記LC共振回路に印
加する電圧制御発振器、前記LC共振回路に印加された
高周波信号の電圧と電流の位相差を検出する位相比較
器、及び前記位相比較器で検出された位相差と予め設定
された位相差目標値との差に応じて前記電圧制御発振器
への制御電圧を制御する制御器から構成される位相同期
回路と、位相差目標値が0°である第1目標値を設定す
る目標値設定手段と、前記第1目標値を中心にしてこの
第1目標値を所定幅で変調する目標値変調手段と、前記
第1目標値に対応して前記電圧制御発振器より発振され
る高周波信号周波数に基づいて前記燃料の誘電率を算出
する誘電率算出手段と、前記第1目標値に対応する高周
波信号の周波数と変調幅による前記高周波信号の周波数
の偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度を算出する電
気伝導度算出手段と、前記算出した誘電率及び電気伝導
度より前記燃料の混合比率を検知する混合比率検知手段
とを備えたものである。
【0019】請求項6の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、燃料の静電容量を検出する静電容量検出部とこ
の静電容量検出部に等価回路的に並列結合されたコイル
から構成されたLC共振回路と、制御電圧によって周波
数の決まる高周波信号を発振して前記LC共振回路に印
加する電圧制御発振器、前記LC共振回路に印加された
高周波信号の電圧と電流の位相差を検出する位相比較
器、及び前記位相比較器で検出された位相差と予め設定
された位相差目標値との差に応じて前記電圧制御発振器
への制御電圧を制御する制御器から構成される位相同期
回路と、位相差目標値が0°である第1目標値を設定す
る目標値設定手段と、前記第1目標値を中心にしてこの
第1目標値を所定幅で変調する目標値変調手段と、前記
第1目標値に対応して前記制御器より前記電圧制御発振
器に印加される制御電圧に基づいて前記燃料の誘電率を
算出する誘電率算出手段と、前記第1目標値に対応する
制御電圧と変調幅による前記制御電圧の偏移量に基づい
て前記燃料の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手段
と、前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の
混合比率を検知する混合比率検知手段とを備えたもので
ある。
【0020】請求項7の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃
料の混合比率検知装置において、誘電率算出手段で算出
された誘電率を偏移量により補正する誘電率補正手段を
備えたものである。
【0021】請求項8の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、燃料の静電容量を検出する静電容量検出部とこ
の静電容量検出部に等価回路的に並列結合されたコイル
から構成されたLC共振回路と、制御電圧によって周波
数の決まる高周波信号を発振して前記LC共振回路に印
加する電圧制御発振器、前記LC共振回路に印加された
高周波信号の電圧と電流の位相差を検出する位相比較
器、及び前記位相比較器で検出された位相差と予め設定
された位相差目標値との差に応じて前記電圧制御発振器
への制御電圧を制御する制御器から構成される位相同期
回路と、前記制御器に対して位相差目標値を0°を設定
する目標値設定手段と、位相差目標値0゜に対応する電
圧制御発振器よりの高周波信号の周波数に基づいて前記
燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段と、前記位相差
目標値をに0゜に設定した時の前記LC共振回路のイン
ピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、検出
されたインピーダンスより前記燃料の電気伝導度を算出
する電気伝導度算出手段と、前記算出した誘電率及び電
気伝導度により前記燃料の混合比率を検知する混合比率
検知手段とを備えたものである。
【0022】請求項9の発明に係る燃料の混合比率検知
装置は、請求項8に記載の燃料の混合比率検知装置にお
いて、インピーダンス検出装置で検出されたLC共振回
路のインピーダンスより誘電率算出値を補正する誘電率
補正手段を備えたものである。
【0023】請求項10の発明に係る燃料の混合比率検
知装置は、請求項8に記載の燃料の混合比率検知装置に
おいて、インピーダンス検出手段の出力によりLC共振
回路に印加する高周波信号のレベルを可変する印加信号
制御手段を備えたものである。
【0024】
【作用】請求項1の発明における燃料の混合比率検知装
置は、位相比較器によりLC共振回路に印加される高周
波信号の電圧電流位相差を検出し、この位相差が所定の
目標値となるように電圧制御発振器からLC共振回路に
印加される高周波信号周波数を制御するように位相同期
回路を構成し、位相差目標値を0°である第1目標値と
0°以外である第2目標値に前記切り換え手段で時系列
的に切り換え、目標値を0°に切り換えた後に位相同期
回路より出力される制御出力に基づいて燃料の誘電率を
算出し、第1目標値に対応する制御出力と位相差目標値
を第2目標値に切り換えた後に位相同期回路より出力さ
れる制御出力との偏移量に基づいて燃料の電気伝導度を
算出し、算出した誘電率及び電気伝導度により燃料の混
合比率を検知する。
【0025】請求項2の発明における燃料の混合比率検
知装置は、位相比較器によりLC共振回路に印加される
高周波信号の電圧電流位相差を検出し、この位相差が所
定の目標値となるように電圧制御発振器からLC共振回
路に印加される高周波信号周波数を制御するように位相
同期回路を構成し、位相差目標値を0°である第1目標
値と0°以外である第2目標値に前記切り換え手段で時
系列的に切り換え、目標値を0°に切り換えた後に電圧
制御発振器より出力される高周波信号の周波数に基づい
て燃料の誘電率を算出し、第1目標値に対応する高周波
信号周波数と位相差目標値を第2目標値に切り換えた後
に電圧制御発振器より出力される高周波信号の周波数と
の偏移量に基づいて燃料の電気伝導度を算出し、算出し
た誘電率及び電気伝導度により燃料の混合比率を検知す
る。
【0026】請求項3の発明における燃料の混合比率検
知装置は、位相比較器によりLC共振回路に印加される
高周波信号の電圧電流位相差を検出し、この位相差が所
定の目標値となるように電圧制御発振器からLC共振回
路に印加される高周波信号周波数を制御するように位相
同期回路を構成し、位相差目標値を0°である第1目標
値と0°以外である第2目標値に前記切り換え手段で時
系列的に切り換え、目標値を0°に切り換えた後に電圧
制御発振器に印加される制御電圧に基づいて燃料の誘電
率を算出し、第1目標値に対応する制御電圧と位相差目
標値を第2目標値に切り換えた後に電圧制御発振器に印
加される制御電圧との偏移量に基づいて燃料の電気伝導
度を算出し、算出した誘電率及び電気伝導度により燃料
の混合比率を検知する。
【0027】請求項4の発明における燃料の混合比率検
知装置は、位相比較器によりLC共振回路に印加される
高周波信号の電圧電流位相差を検出し、この位相差が所
定の目標値となるように電圧制御発振器からLC共振回
路に印加される高周波信号周波数を制御するように位相
同期回路を構成し、位相差目標値を目標値変調手段で0
°である第1目標値を中心として高周波信号の周波数に
比較して十分低い周波数で変調する。そして、LC共振
回路に印加される電圧制御発振器の出力信号の周波数を
共振周波数を中心として前記変調周波数で偏移させ、変
調後の第1目標値に対応する位相同期回路の制御出力よ
り変調前の第1目標値に対応する制御出力を分離し、こ
の制御出力より燃料の誘電率を算出し、第1目標値の変
調量に対応した制御出力の偏移量を変調された制御出力
より分離し、前記分離した変調前の第1目標値に対応す
る制御出力と偏移量により電気伝導度を算出し、算出結
果より燃料の混合比率を検知する。
【0028】請求項5の発明における燃料の混合比率検
知装置は、位相比較器によりLC共振回路に印加される
高周波信号の電圧電流位相差を検出し、この位相差が所
定の目標値となるように電圧制御発振器からLC共振回
路に印加される高周波信号周波数を制御するように位相
同期回路を構成し、目標値を目標値変調手段で0°であ
る第1目標値を中心として出力信号の周波数に比較して
十分低い周波数で変調する。そして、LC共振回路に印
加される電圧制御発振器の出力信号の周波数を共振周波
数を中心として前記変調周波数で偏移させ、第1目標値
に対応した共振周波数を変調された出力信号周波数より
分離して燃料の誘電率を算出し、第1目標値の変調量に
対応した周波数の偏移量を変調された出力信号周波数よ
り分離して、前記共振周波数の偏移量より燃料の電気伝
導度を算出し、算出結果より燃料の混合比率を検知す
る。
【0029】請求項6の発明における燃料の混合比率検
知装置は、位相比較器によりLC共振回路に印加される
高周波信号の電圧電流位相差を検出し、この位相差が所
定の目標値となるように電圧制御発振器からLC共振回
路に印加される高周波信号周波数を制御するように位相
同期回路を構成し、目標値を目標値変調手段で0°であ
る第1目標値を中心として出力信号の周波数に比較して
十分低い周波数で変調する。そして、LC共振回路に印
加される電圧制御発振器の出力信号の周波数を共振周波
数を中心として前記変調周波数で偏移させ、第1目標値
に対応した制御電圧を変調された制御電圧より分離して
燃料の誘電率を算出し、第1目標値の変調量に対応した
制御電圧の偏移量を変調された制御電圧より分離して、
前記第1目標値に対応した制御電圧と偏移量により燃料
の電気伝導度を算出し、算出結果より燃料の混合比率を
検知する。
【0030】請求項7の発明における燃料の混合比率検
知装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
燃料の混合比率検知装置において、制御出力偏移量、周
波数偏移量、若しくは制御電圧偏移量より共振周波数の
補正係数を演算し、この補正係数により燃料の電気伝導
度の変化による共振周波数の変化分を演算した後、補正
後の共振周波数に対応した誘電率を算出し、誘電率算出
値と電気伝導度算出値より燃料の混合率を演算する。
【0031】請求項8の発明における燃料の混合比率検
知装置は、位相比較器によりLC共振回路に印加される
高周波信号の電圧電流位相差を検出し、この位相差が所
定の目標値となるように電圧制御発振器からLC共振回
路に印加される高周波信号周波数を制御するように位相
同期回路を構成し、位相差目標値を0°に設定した時に
電圧制御発振器より出力される高周波信号周波数に基づ
いて燃料の誘電率を算出し、また、LC共振回路の共振
時にLC共振回路に印加された電圧と流れた電流よりL
C共振回路のインピーダンスを検出し、この検出された
インピーダンスより電気伝導度を算出した後、誘電率算
出値及び電気伝導度算出値より燃料の混合比率を検知す
る。
【0032】請求項9の発明における燃料の混合比率検
知装置は、インピーダンス検出手段の出力で、電気伝導
度の変化によるLC共振周回路の共振周波数の変化分を
補正する。
【0033】請求項10の発明における燃料の混合比率
検知装置は、インピーダンス検出手段によって検出され
たLC共振回路のインピーダンスの大きさに応じてLC
共振回路に印加される高周波信号のレベルを可変してL
C共振回路間に発生する電圧とLC共振回路に印加され
る高周波信号の電圧レベルとの差のインピーダンスによ
る変化を減らし。
【0034】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は本実施例に係る燃料の混合比率検知装置を
示す構成図である。図において、Aはセンサ部であっ
て、このセンサ部Aは燃料の誘電率εより決定される静
電容量Cfを有する従来と同等の静電容量検出部1、静
電容量検出部1における静電容量Cfと等価的に並列結
合された自己インダクタンスLを持つコイル2より構成
されている。静電容量Cfとコイル2の自己インダクタ
ンスLの並列接続によりLC並列共振回路が構成されて
いる。LC並列共振回路の一端には高周波信号が印加さ
れ、他端は接地されている。
【0035】コイルは芯入りコイル或いは空芯コイルの
いずれも使用できるが、温度特性の面からは空芯コイル
が、大きさの点では芯入りコイルの使用が有利である。
いずれにしても、図20に示すコイルの持つ浮遊容量C
pの温度特性を考慮すると、コイル2の温度は燃料の温
度にできるだけ一致させた方が出力誤差を低減できる。
そのため、コイル2は静電容量検出部1に近接配置させ
るのがよい。
【0036】B1は混合比率検知部であり、この混合比
率検知部B1はLC並列共振回路の一端に直列接続した
抵抗3、抵抗3の他端に出力端子が接続された増幅器
4、増幅器4より出力され抵抗3とLC並列共振回路か
ら成る直列回路の全体にかかるP1点の電圧と抵抗3と
LC並列共振回路のインピーダンスに分圧されたP2点
の電圧との位相差を検出し、位相差に対応する位相差電
圧を出力する位相比較器5、位相比較器5より出力され
た位相差電圧を平均化してDC電圧として出力する低域
通過フィルタ6、位相差目標値0゜に対応する電圧を第
1目標値0゜として設定する第1目標設定器7a、位相
差目標値0゜より異なる位相差目標値に対応する電圧を
第2目標値θ2として設定する第2目標設定器7b、各
目標値を切り換え出力する目標値切換器8を備えてい
る。
【0037】尚、P1点とP2点との電圧信号の位相差
を比較するということはLC並列共振回路に流れる電流
と印加される電圧との位相を比較することと等価であ
る。
【0038】目標値切換器8は第1目標値に切り換え時
にHのタイミング信号Poutを出力し、第2目標値切り
換え時にLのタイミング信号Poutを出力する。目標値
切換器8より出力された目標値は加算器6aで低域通過
フィルタ6を出力した位相差電圧と比較されて偏差電圧
として出力される。
【0039】更に、混合比率検知部B1は、加算器6a
より出力された偏差電圧を積分してDC電圧の制御電圧
を出力する制御器9、制御器9より出力された制御電圧
のレベルに応じた周波数の高周波信号を発振し、増幅器
4及び抵抗3を通してLC並列共振回路に印加する電圧
制御発振器10、タイミング信号Poutのレベル切り換
えに同期して各目標値切り換え時の高周波信号を電圧制
御発振器10より入力して分周する分周器11、分周器
11の分周出力foutに基づいて共振周波数f0、共振周
波数f0に対する周波数偏移Δ、誘電率ε、電気伝導度
σ,メタノール混合比率等を演算する演算器12より構
成されている。
【0040】ここで、増幅器4、位相比較器5、低域通
過フィルタ6、制御器9、電圧制御発振器10より位相
同期(PLL)回路が構成されている。また、演算器1
2は誘電率算出手段、電気伝導度算出手段、及び混合比
率検知手段を有している。更に、タイミング信号Pout
及び分周出力foutは演算器12において図示しないデ
ィジタルポートに接続されている。また、Routは演算
器12からのメタノール混合比率出力を示している。抵
抗3、位相比較器5は入力容量の温度特性を考慮すると
やはり静電容量検出部Cに近接配置させるのがよい。
【0041】図2は、図1における抵抗3と図20に示
すLC並列共振回路が直列接続された直列回路に印加す
る高周波信号の周波数を可変した場合、抵抗3の一端P
1に印加される電圧に対して他端P2に発生する電圧の
ゲイン特性と各電圧間の位相特性を示した特性図であ
る。図において、ゲインがLC並列共振回路のインピー
ダンス特性に、位相がLC並列共振回路の電圧電流位相
特性に相当する。
【0042】各特性図中、グラフClは燃料の電気伝導
度σが低い場合、Chは燃料の電気伝導度σが高い場合
を示している。印加する高周波信号の周波数を可変した
時、グラフはLC並列共振回路の電圧電流位相差が0゜
となる並列共振周波数f0でゲインが最大となる並列共振
特性を示すが、電気伝導度σの高低によって最大となる
ゲインGh、Glが異なる。また、周波数を共振周波数
f0から偏移させて電圧電流位相差をθ2異ならせる場
合、周波数の共振周波数f0からの偏移量も電気伝導度σ
の高低により偏移量dfh,dflと異なってくる。こ
のグラフより、電気伝導度σが高いほど共振点よりの同
一位相偏移に対する周波数偏移量が大きくなることがわ
かる。ゲインG、位相θは各々以下の(2)式、(3)
式で与えられる。
【0043】 G=2πfLRf/√{R2Rf2(1−4π22LC)2+ 4π222(R+Rf)2}・・・・(2)
【0044】 tanθ=RRf/(R+Rf)*(1−4π22LC)/(2πfL) ・・・・(3)
【0045】ここで、前述した如くRfは燃料の抵抗を
示し、静電容量検出部Aの形状で決まる定数をKとする
と電気伝導度σは1/KRfで与えられる。図の如く燃
料の抵抗Rf、即ち電気伝導度σのみが変化した場合に
は、共振周波数fOは電気伝導度σによらず前述の
(1)式で与えられる。
【0046】図3は共振周波数f0に対する燃料の誘電
率εの関係を示す特性図であり、誘電率εは以下の
(4)式で示される。
【0047】ε=1/√(a+bf0)・・・・(4) a,bはセンサ部Aの形状、コイルのインダクタンスL
及び浮遊容量Cpによって決まる定数である。
【0048】共振周波数f0に対する誘電率εのデータ
は、予め演算器12のROM(図示せず。)内に(4)
式あるいはf0−εマップの形で記憶しておく。
【0049】図4は、図2に示すようにPLLの位相差
目標値が第1目標値0゜の場合の周波数、即ち共振周波
数f0と第2目標値θ2に収束させた場合の周波数との差
である周波数偏差dfを、共振周波数f0で正規化した
周波数偏移Δ(=df/f0)に対する燃料の電気伝導
度σの関係を示す特性図である。電気伝導度σは位相θ
の小なる領域で(3)式を周波数fで微分した以下の
(5)式で示される。
【0050】 σ=1/K*(GΔ/θ2+1/R)・・・・(5)
【0051】ここで、Gは共振周波数f0、コイルのイ
ンダクタンスLで決まる値である。電気伝導度σは周波
数偏移Δの増加に対し単調に増加する(図4の特性図を
参照)。周波数偏移Δに対する電気伝導度σのデータ
は、予め演算器12のROM内に上記(5)式あるいは
Δ−Kσマップの形で記憶しておく。
【0052】図5は燃料としてガソリンーメタノ−ル混
合燃料を用いた場合の誘電率ε、電気伝導度σに対する
メタノール混合率M(%)を示したグラフである。メタ
ノールは単独の状態でもガソリンに比較し電気伝導度σ
が大きいが、水と親和性が高いため水を導電性物質とし
て含有し易くなる。
【0053】その結果、水混入時の混合燃料では、水中
に含まれる電解質イオン等により、さらに電気伝導度σ
が高くなると共に、水の誘電率が大きい(ε=80)た
め、同一メタノール混合率における燃料の誘電率εも大
となる。誘電率εと電気伝導度σに対するメタノール混
合率Mのデータは、予め演算器12のROM内に(ε、
σ)−Mマップの形で記憶しておく。
【0054】次に本実施例の動作を各図を参照して説明
する。電圧制御発振器10で発振出力された高周波信号
は増幅器4で増幅され、燃料の誘電率εによる静電容量
Cfを回路要素として持つLC並列共振回路と抵抗3の
直列回路に印加される。この時、抵抗3の両端P1、P
2の電圧の位相が位相比較回路5で比較され、比較結果
は位相差電圧として低域通過フィルタ6に出力され、そ
こでLC並列共振回路の電圧電流位相差に応じたDC電
圧を信号θとして出力する。
【0055】信号θは加算器6aにおいて目標値切換器
8より出力された第1目標値0゜と比較され、偏差分は
制御器9で積分されて偏差に応じたDC電圧レベルの制
御電圧として電圧制御発振器10に出力される。電圧制
御発振器10は制御電圧により発振周波数を制御する。
以上の動作は位相同期がなされるまで繰り返され、位相
差は第1目標値0゜に収束されて位相差θ=0゜、即ち
LC並列共振回路を共振状態にする周波数の高周波信号
が電圧制御発振器10より発振される。
【0056】目標値切換器8は所定時間後に、位相差目
標値を第1目標値0゜より第2目標値θ2に切り換え
る。この結果、PLL回路は抵抗3の両端であるP1点
とP2点における電圧信号の位相差がθ2となるような
周波数の高周波信号をLC並列共振回路に出力する。こ
の時、第2目標値θ2に対応する周波数は図2に示すよ
うに(f0−df)に切り変わる。
【0057】目標値切換器8は位相差目標値切り換えに
同期したタイミング信号Poutを分周器11および演算
器12に出力しており、位相差目標値が第1目標値0゜
の時はHのタイミング信号Poutが、第2目標値θ2の時
にはタイミング信号PoutはHよりLに変わって出力さ
れる。分周器11は目標値切換器8からのHのタイミン
グ信号Poutが入力されると第1目標値0゜に対応する
共振周波数f0を分周して低周波の周波数信号foutとし
て演算器12のディジタル入力ポートに出力する。
【0058】目標値切換器8が第2目標値θ2に切り換
えられた場合は、タイミング信号PoutをLにして分周
器11と演算器12に出力する。この結果、分周器11
は分周結果をリセットして第2目標値θ2に対応する周
波数(f0ーdf)を分周して低周波の周波数信号fout
として演算器12のディジタル入力ポートへ出力する。
【0059】また、演算器12内のCPUはHのタイミ
ング信号Poutが入力されると、分周器11より入力さ
れた周波数信号foutより第1目標値0゜に対応する共
振周波数f0/Nを計測し、タイミング信号PoutがLに
切り替わると、その時、分周器11より入力された周波
数信号foutより第2目標値θ2に対応する周波数(f0
ーdf)/Nを計測すると共に、両周波数を基にして周
波数偏移Δ=df/f0を演算する。ここで、Nは分周
器11の分周率である。
【0060】今、メタノール混合率Mの未知な燃料がセ
ンサ部Aに導入されると、演算器12のCPUは、ディ
ジタル入力ポートより周波数信号foutとタイミング信
号Poutを読み込んでこの未知の燃料に対応した共振周
波数fe(f0)と周波数偏差dfより周波数偏移Δe=
df/feを算出する。 次に、ROM内に記憶されたf0
−εマップ或いは(4)式を用いて図3の如く共振周波数
feに対応した誘電率εeを算出する。
【0061】また、(5)式或いはROM内に記憶され
たΔ−σマップを用いて図4の如く周波数偏移Δeに対
応した電気伝導度σeを算出する。最後に、同様にRO
M内に図5の関係で記憶された(ε,σ)−Mマップを
用いて誘電率εe、電気伝導度σeよりP点でのメタノー
ル混合率Mを演算する。図5では、メタノール混合率M
を、P点を囲むメタノール混合率40%の2点Pi,j、
Pi,j+1、混合率60%の2点Pi+1,j、Pi+1,j+1の計
4点のε、σより補間演算して求めている。求められた
メタノール混合率Mは演算器12の出力ポート(図示せ
ず。)より出力信号Routとして出力される。
【0062】係る構成においては、発振回路にPLLを
用いているため従来装置の如く燃料の電気伝導度σが低
下しても発振が不安定となる事がなく、また単にPLL
の位相差目標値を切り換えるのみで誘電率ε、電気伝導
度σの両方の検出が出来るため、電気伝導度検出用の専
用の電極を設けなくても、正確かつ簡単にメタノール混
合率を検知できるという利点がある。
【0063】実施例2.上記、実施例1ではLC並列共
振回路の共振周波数f0より誘電率εを算出し、この共
振周波数f0に対応する周波数偏移量Δより燃料の電気
伝導度σを算出し、これら算出された誘電率ε及び電気
伝導度σよりメタノール混合率Mを検知した。
【0064】しかし、周波数信号を用いずに、電圧制御
発振器10がLC並列共振回路に共振周波数f0の高周
波信号を発振した時に、制御器9が電圧制御発振器10
に印加した制御器出力電圧より誘電率εを算出し、この
制御器出力電圧と目標値変化量に対応する制御器出力電
圧の偏移量より電気伝導度σを算出し、これら算出され
た誘電率ε及び電気伝導度σよりメタノール混合率Mを
検知してもよい。
【0065】図6は本実施例に係る燃料の混合比率検知
装置を示す構成図である。尚、図中、図1と同一符号は
同一又は相当部分を示す。図において、B2は本実施例
に係る混合比率検知部である。この混合比率検知部B2
における13は目標値切換器8からのタイミング信号P
outが入力されると信号レベルを反転して出力するイン
バータ回路、14は目標値切換器8よりHのタイミング
信号Poutが入力されると制御器9からの制御器出力電
圧(第1目標値0゜に対応する)をホールドするサンプ
ルホールド回路、15はインバータ13で反転されたH
レベルのタイミング信号Poutが入力されると制御器出
力電圧(第2目標値θ2に対応する)をホールドするサ
ンプルホールド回路、16はサンプルホールド回路14
でホールドされた制御器出力電圧よりサンプルホールド
回路15でホールドされた制御器出力電圧を減算して制
御電圧の偏差電圧DVoutを算出する減算回路、17は
内部にCPUを持つ演算器であり、サンプルホールド回
路14よりアナログ入力ポート(図示せず。)を介して
入力された制御器出力電圧Voutを共振周波数f0相応に
変換して誘電率εを演算すると共に、減算回路16で算
出された制御電圧の偏差電圧DVoutを周波数偏差df
相応に変換し、更に、共振周波数f0と周波数偏差df
より周波数偏移Δeを演算して電気伝導度σを演算し、
演算結果よりメタノール混合率Mを検知する。
【0066】次に、本実施例の動作について説明する。
PLLの位相差目標値である第1目標値0゜と第2目標
値θ2が所定のタイミングで交互に切り替わり、第1目
標値0゜に切り替わり時にはタイミグ信号PoutはHレ
ベルに、第2目標値θ2に切り替わり時にはタイミグ信
号PoutはLレベルに反転する。
【0067】この結果、第1目標値0゜に切り換え時
に、サンプルホールド回路14は制御器9から出力され
る共振周波数f0に対応する制御器出力電圧V1をホー
ルドして制御器出力電圧Voutとして演算器17へ出力
する。一方、第2目標値θ2に切り換え時には、サンプ
ルホールド回路15はインバータ13によってHレベル
に反転されたタイミング信号Poutにより、第2目標値
θ2に対応した制御器出力電圧V2をホールドすると共
に減算器16へ出力する。
【0068】減算器16はサンプルホールド回路14か
ら入力された制御器出力電圧Voutよりサンプルホール
ド回路15から入力された制御器出力電圧Voutを減算
して偏差電圧DVoutを演算器17へ出力する。
【0069】演算器17のCPUは制御器出力電圧Vou
tと偏差電圧DVoutをアナログ入力ポートより読み込
み、制御器出力電圧Voutを共振周波数feに換算すると
ともに、偏差電圧DVoutを周波数偏差dfに換算して
周波数偏移Δe=df/feを求める。
【0070】更に、実施例1と同様に共振周波数feよ
り誘電率εを演算すると共に、共振周波数feと周波数
偏差dfより演算された周波数偏移Δeから電気伝導度
σを演算して各演算結果よりメタノール混合率Mを検知
する。あるいは、制御器出力電圧Vout、偏差電圧DVo
utを周波数に換算せず、予め記憶されたVout−εマッ
プ、DVout/Vout−σマップを用いて誘電率ε、電気
伝導度σを求めてメタノール混合率Mを算出しても良
い。
【0071】また、上記実施例ではサンプルホールド回
路14、15、減算器16を用いて誘電率ε、電気伝導
度σに対応する電圧Vout、DVoutの形で演算器17に
入力して、演算器17で誘電率ε、電気伝導度σを求め
る場合を示したが、制御器9の出力電圧と目標値切換器
8のタイミング出力Poutを直接演算器17に入力して
誘電率ε、電気伝導度σを求めてもよい。
【0072】即ち、図示しないが、制御器9の出力電圧
Vをアナログ入力ポートを介して演算器17に入力する
とともに、タイミング出力Poutをディジタル入力ポー
トを介して演算器17に入力する。そして、タイミング
信号PoutがHレベルに切り替わった後の制御器出力電
圧Vhを測定して、制御器出力電圧Vhを共振周波数fe
に換算するとともに、タイミング信号PoutがLレベル
に切り替わった後の制御器出力電圧Vlを測定して、電圧
差VhーVlを求めてこれを周波数偏差dfに換算して周
波数偏移Δeを求めて、かかる共振周波数feと周波数
偏移Δeより上記実施例と同様に誘電率ε、電気伝導度
σを求める。かかる各実施例によれば、分周器11より
の周波数を計測するかわりに、制御器出力電圧に基づき
メタノール混合率Mを算出するようにしたため、通常回
路規模が大きくなる分周器11が省略でき、回路が簡単
かつ安価になるという利点がある。
【0073】実施例3.上記、実施例2では位相差目標
値を第1目標値0゜と第2目標値θ2に設定し、これら
目標値を目標値切換器8により交互に切り換えて共振周
波数と位相差変化に対する周波数偏移を得たが、第1目
標値0゜のみを設定し、この目標値を共振周波数より十
分低い周波数を有する交流信号で第1目標値のまわりに
変調させて共振周波数と位相差変化に対する周波数偏移
を得ても良い。
【0074】以下、本実施例を図について説明する。図
7は本実施例に係る燃料の混合比率検知装置を示す構成
図である。尚、図中、図6と同一符号は同一又は相当部
分を示す。図において、B3は本実施例による混合比率
検知部である。混合比率検知部B3は、制御器9の制御
目標位相を、第1目標値0゜を中心として振幅Δθで系
(PLL回路)の共振周波数f0より十分低い周波数fv
で変化させる変調器18、制御器9より出力される制御
器出力電圧から変調信号によるAC成分を除去し、共振
周波数f0に対応したDC電圧を制御器出力電圧Voutと
して演算器17へ出力する低域通過フィルタ19、制御
器9より出力される制御器出力電圧からDC成分を除去
し、AC成分、即ち変調信号を出力する高域通過フィル
タ20、高域通過フィルタ20から出力されたAC成分
を整流してその出力を周波数偏移Δfに対応した偏差電
圧DVoutとして演算器17へ出力する整流器21を有
する。
【0075】次に、本実施例の動作について説明する。
変調器18は第1目標値0゜を中心として振幅Δθで系
の共振周波数f0より十分低い周波数fvで位相差目標値
を変調させる。この時、電圧制御発振器10の出力周波
数も変調周波数fvで位相差目標値を変化し、抵抗3の
両端の電圧信号の位相差も変化することから位相比較器
5の位相差電圧も周波数fvで変化する。
【0076】しかし、位相比較器5の出力は低域通過フ
ィルタ6で平均化されるため、低域通過フィルタ6の出
力位相は0゜となり、結局、電圧制御発振器10の出力
は図8の系の位相特性に示すように共振周波数f0を中
心に変調周波数fvで、位相振幅Δθに対応した周波数
振幅Δfで変化する。この時、制御器9の制御器出力電
圧は共振周波数f0に対応したDC電圧を中心に、周波
数fvで振幅Δfに対応したAC電圧が重畳したものと
なっている。
【0077】制御器9の制御器出力電圧のAC成分は低
域通過フィルタ19により除去され、その出力Voutは
共振周波数f0に対応した出力電圧Voutとなる。また、
制御器9の出力のDC成分は高域通過フィルタ20によ
り除去され、AC成分である変調信号が整流器21で整
流されて出力される。この出力された信号は周波数振幅
Δfに対応した偏差電圧DVoutとなる。演算器17の
CPUは制御器出力電圧Vout、偏差電圧DVoutをアナ
ログ入力ポートより読み込み、制御器出力電圧Voutを
共振周波数feに換算して誘電率を演算するとともに、
偏差電圧DVoutをΔfeに換算して周波数偏移Δe=Δ
fe/feを求め電気伝導度σを演算する。そして、これ
ら演算結果より実施例1と同様の手順にて、メタノール
混合率Mを算出し出力ポートより出力信号Routとして
出力する。
【0078】或いは、制御器出力電圧Vout、偏差電圧
DVoutを周波数に換算せず、予め記憶されたVout−ε
マップ、DVout/Vout−σマップを用いて誘電率ε、
電気伝導度σを求めてメタノール混合率Mを算出しても
良い。
【0079】かかる実施例によれば、位相差目標値を時
系列的に切り換えること無く、単一の位相差目標値をも
とに同一タイミングで誘電率ε、電気伝導度σを算出し
てメタノール混合率Mを検出できるという利点がある。
【0080】実施例4.上記実施例において制御器9の
制御電圧出力によりメタノール混合率Mを検出する場合
を示したが、電圧制御発振器10の周波数出力によって
も、前記位相目標値を変調する方法でメタノール混合率
Mを検出することができる。
【0081】図示しないが、図7において演算器17に
は電圧出力Vout、DVoutに代えて、電圧制御発振器1
0の出力を分周器11で分周した低周波信号f/N(N
は分周率)がディジタル入力ポートより入力される。演
算器17は所定期間で前記低周波信号の周期Tを計測
し、逆算して瞬時周波数f(=N/T)を求め、前記所
定期間の瞬時周波数fの平均値を算出してこれらを共振
周波数feとし、前記所定期間での瞬時周波数fの最大
値fmaxと最小値fminとの差Δfと共振周波数feより
周波数偏移Δeを求めて、かかる共振周波数feと周波
数偏移Δeより、実施例3と同様の方法により誘電率
ε、電気伝導度σを求めてメタノール混合率Mを検出す
る。
【0082】かかる実施例によっても実施例3と同様の
効果を奏するとともに、LC並列共振回路の共振周波数
を直接検知するため、PLL系の回路誤差を除去でき、
より精度よくメタノール混合率Mの検出が可能になると
いう利点がある。
【0083】実施例5.図9〜図12は実施例1〜3の
センサ部Aに図19とは異なる従来の他の構造を有する
静電容量検出部を有するセンサ部を用いた場合の実施例
を説明するもので、図9はセンサ部Aの構造断面図、図
10はその等価回路図、図11はセンサ部Aに抵抗Rを
直列接続した直並列回路の周波数特性図、図12は周波
数偏移Δに対する共振周波数f0の補正係数kを示すグ
ラフである。図9において、30はその周壁に単層巻の
コイル2が配置された絶縁材製の円筒状ハウジング、3
1は円柱状内部電極であり、この円柱状内部電極31は
円筒状ハウジング30の内壁に対して所定の間隙(後述
する燃料通路)を介して円筒状ハウジング30内に設置
されている。
【0084】32は円筒状ハウジング30と内部電極3
1の間に形成された燃料通路、33は内部電極31と電
気的に接続されるとともに燃料出入口33a、33bが
形成されたフランジ、34は燃料シールであり、これら
の接液部は耐燃料性の優れた材質が用いられる。図にお
いてコイル2の一端は図1の抵抗3に直列接続され、コ
イル2の他端および内部電極31は接地されている。
【0085】図9に示すセンサ部Aにおいては、コイル
2の内筒面が電極の役割を果たしている。そして、燃料
通路32に充填された燃料の静電容量Cfの検出部は、
内部電極31と円筒状ハウジング30の内壁面とで挟ま
れた間隙で形成されている。かかる、センサ部Aの等価
回路は実際にはLCRの分布定数回路となるが、単純化
すると図10の形で近似できる。
【0086】図10においてCsは円筒状ハウジング3
0の円筒壁の容量であり、図のごとく燃料の静電容量C
fはCsと直列接続の形となり、これにコイル2のLが並
列接続している。かかるセンサ部Aでは、Csの両端の
抵抗、即ちハウジング30の円筒壁の抵抗が高いため、
燃料の電気伝導度σが増加して抵抗Rfが小となっても
共振のQの低下が小さいという特徴がある。しかしなが
ら、センサ部Aの共振周波数f0は(1)式で示すごと
き単純な形とならず、図11の周波数特性の如く電気伝
導度σが高いほど共振周波数f0が低下する。
【0087】そこで、演算器12のCPUは、測定した
周波数偏移ΔeよりΔ−σマップ(図4参照)を用いて
Δeに対応した電気伝導度σeを演算すると共に、予めR
OM内に記憶された図12の補正係数kのグラフよりΔ
eに対応したkeを読み出す。 かかる補正係数kは、
誘電率εを不変とした時の電気伝導度σの変化による共
振周波数f0の変化を解析的に求めてROM内に予め記
憶しておく。CPUは、補正係数keにより共振周波数
feの電気伝導度σの変化による変化分を補正し、補正
後の共振周波数kef0よりf0−εマップを用いて共振
周波数kefeに対応した誘電率εeを算出し、算出され
た誘電率εe、電気伝導度σeよりメタノール混合率Mを
演算する。
【0088】かかる実施例においては、電気伝導度σe
により共振周波数f0が変化するようなセンサ部を用い
た場合においても、共振周波数f0を電気伝導度σeの変
化に合わせて補正することで正確にメタノール混合率M
を算出できるという利点がある。本実施例は実施例1、
2、3の混合比率検知装置B1、B2、B3を構成する
演算器12、17において入力或いは演算された共振周
波数f0と演算された電気伝導度σとを基に実施するこ
とができる。
【0089】実施例6.上記、各実施例では位相差の目
標値に偏差を与えて周波数偏移を生成して電気伝導度σ
を演算するようにしたが、位相差の目標値に偏差を与え
なくてもLC並列共振回路の共振時のインピダースより
電気伝導度σを演算することできる。それは、LC並列
共振回路の共振時におけるインピーダンスは燃料中の電
気伝導度によって決まる抵抗成分Rfと等しくなるた
め、共振時におけるLC並列共振回路のインピーダンス
を検出することでインピーダンスの逆数である電気伝導
度σを求めることができる。
【0090】以下、本実施例を図について説明する。図
13は本実施例に係る燃料の混合比率検知装置を示す構
成図である。尚、図中、図1と同一符号は同一または相
当部分を示す。図において、B4は本実施例に係る混合
比率検知部であり、この混合比率検知部B4は、抵抗3
とセンサ部Aの接続部よりLC並列共振回路における出
力電圧V1を検出して整流出力する整流器22、整流器
22の出力を所定増幅率g1で増幅する増幅器23、電
圧制御発振器10の発振出力を一定の電圧レベルに増幅
した定電圧出力V0を抵抗RとLC並列共振回路の直列
回路に印加する定電圧増幅器24、出力電圧V1、定電
圧出力V0、抵抗3の抵抗値R、増幅器23の増幅率g
1、センサ部Aの形状できまる定数kより燃料の電気伝
導度σを演算し、分周器11より出力された分周後の共
振周波数foutより燃料の誘電率εを演算し、各演算結
果より燃料中のメタノール混合比率を演算して出力する
演算器25を含んでいる。
【0091】次に、本実施例の動作について説明する。
定電圧増幅器24で増幅された高周波信号(定電圧出力
V0)が抵抗3とセンサ部Aによる直列回路に印加され
る。この時、印加される高周波信号の周波数は抵抗3の
両端間の電圧位相差が設定された目標値0°となるよう
PLLを通して周波数制御されている。そのため、電圧
位相差が目標値0゜になる場合、高周波信号の周波数は
LC並列共振回路の共振周波数f0に一致している。
【0092】共振周波数f0の高周波信号は分周器11
によりN分周されてfout=f0/Nとして演算器25の
ディジタル入力ポート(図示せず。)に入力される。一
方、センサ部Aと抵抗3の接続部に現れた出力電圧V1
は整流器22により整流されて増幅器23に入力されて
増幅され、Voutとして演算器25のアナログポートに
入力される。この時、センサ部AのインピーダンスZは
純抵抗Rf、即ち電気伝導度σに相当する。電気伝導度
σは出力電圧V1、定電圧出力V0、抵抗3の抵抗値
R、増幅器23の増幅率g1、センサ部Aの形状できま
る定数kを用いて次式で与えられる。
【0093】 σ=1/kR*(g1V0/Vout−1)・・・・・(6)
【0094】次に、(6)式の導出方法を図16(a)
の等価回路を用いて説明する。抵抗3、即ちR間に発生
する電圧は以下の(6a)式で表せる。
【0095】V0−V1=Ri・・・(6a)
【0096】また、LC並列共振回路の両端に発生する
電圧(出力電圧V1)は以下の(6b)式で表せる。
【0097】 V1=Zi(Z=LC並列共振回路のインピーダンス)・・・(6b)
【0098】次に、LC並列共振回路の共振時における
(6a)式と(6b)式よりアドミタンス1/Zを求め
るため以下(6c)を導く。
【0099】R/Z=V0/V1−1・・・(6c)
【0100】また、共振時におけるアドミタンスは1/
Z=1/Rf=kσ・・・(6d)で表され、また増幅
器23の出力電圧Voutより見たLC並列共振回路間に
発生する電圧V1は、V1=Vout/g1・・・(6e)
であるから、電気伝導度σは(6c)式と(6d)式よ
り以下の(6f)式にて表せる。
【0101】Rkσ=V0/V1−1・・・(6f)
【0102】 ∴ 電気伝導度σ=1/kR(V0/V1−1)・・・(6g)
【0103】また、V1を式(6e)にて表せば電気伝
導度σは結局(6)式で示す形となる。
【0104】演算器25のCPUはディジタル入力ポー
トより読み込んだfoutより算出した共振周波数feから
(4)式あるいはf0−εマップを用いて図3の如くfe
に対応した誘電率εeを算出しする。この誘電率εeと
演算器25において(6)式より算出された電気伝導度
σよりメタノール混合率Mを演算する。
【0105】上記、説明から明らかなように、本実施例
は、LC並列共振回路のインピーダンスを検出して電気
伝導度σを算出するようにしているため、PLLの目標
位相差を変化させて電気伝導度を演算する場合に比較し
て混合比率検出回路を簡素化できるという利点がある。
【0106】実施例7.上記、実施例6では電圧制御発
振器10から出力された高周波信号を定電圧増幅器24
で定電圧増幅してLC並列共振回路に出力したが、定電
圧増幅器24に代えて通常の増幅器を用いても良い。以
下、本実施例を図について説明する。図14は本実施例
に係る燃料の混合比率検知装置を示す構成図である。
尚、図中、図14と同一符号は同一又は相当部分を示
す。図において、B5は本実施例に係る混合比率検知部
であり、この混合比率検知部B5は、電圧制御発振器1
0より出力された高周波信号を増幅した出力電圧V0を
抵抗3とLC並列共振回路との直列回路に印加する増幅
器4、増幅器4の出力電圧V0を整流する整流器22
a、LC並列共振回路間に発生した電圧V1を整流する
整流器22b、整流器22bの出力を出力電圧Voutと
して増幅出力する増幅器23、整流器22aの出力と整
流器22bの出力の偏差を増幅して偏差電圧DVoutと
して演算器25へ出力する差動増幅器26を含む。
【0107】次に、本実施例の動作を説明する。演算器
25は分周器11より共振周波数feの周波数信号をf
outとして入力すると共に、共振時にLC並列共振回路
間に発生した電圧を出力電圧Voutとして整流器22a
及び増幅器23を通して入力する。
【0108】更に、演算器25は整流器22bの出力と
増幅器4の整流出力との偏差を偏差電圧DVoutとして
入力する。偏差電圧DVoutはLC並列共振回路になが
れる電流に相当する。
【0109】演算器25は入力された出力電圧Vout、
偏差電圧DVout、予め設定された増幅器23の増幅率
2、差動増幅器26の増幅率率g3、抵抗3の抵抗値
R、センサ部Aの形状できまる定数Kより、以下の
(7)式からセンサ部(LC並列共振回路)の共振時に
おけるインピーダンスに相当する電気伝導度σを求め
る。
【0110】 σ=1/kR*g2DVout/(g3Vout)・・・・(7)
【0111】次に、(7)式の導出方法を図16(b)
の等価回路を用いて説明する。抵抗3、即ちR間に発生
する電圧は以下の(7a)式で表せる。
【0112】V0−V1=Ri・・・(7a)
【0113】また、LC並列共振回路の両端に発生する
電圧(出力電圧V1)は以下の(7b)式で表せる。
【0114】 V1=Zi(Z=LC並列共振回路のインピーダンス)・・・(7b)
【0115】次に、LC並列共振回路の共振時における
(7a)式と(7b)式よりアドミタンス1/Zを求め
るため以下の(7c)式を導く。
【0116】 R/Z=(V0−V1)/V1・・・(7c)
【0117】また、共振時におけるアドミタンスは1/
Z=1/Rf=kσ・・・(7d)で表され、また増幅
器23の出力電圧Voutより見たLC並列共振回路間の
電圧V1は、V1=Vout/g2・・・(7e)であり、
また差動増幅器26の差動電圧DVoutより見た抵抗3
(R)間の電圧V0−V1はV0−V1=DVout/g3
・・・(7f)であるから、電気伝導度σは(7c)式
と(7d)式より以下の(7g)式にて表せる。
【0118】 Rkσ=(V0−V1)/V1・・・(7g)
【0119】 ∴ 電気伝導度σ=1/kR(V0−V1)/V1・・・(7h)
【0120】また、V1を(7e)式で、V0−V1を
(7f)式で表せば電気伝導度σは結局(7)式に示す
形となる。
【0121】演算器25のCPUはディジタル入力ポー
トより読み込んだfoutより算出した共振周波数feから
(4)式あるいはf0−εマップを用いて図3の如くfe
に対応した誘電率εeを算出する。この誘電率εeと演
算器25において(7)式より算出された電気伝導度σ
よりメタノール混合率Mを演算する。
【0122】上記、説明から明らかなように、本実施例
は、LC並列共振回路のインピーダンスを検出して電気
伝導度σを算出するようにしているため、PLLの目標
位相差を変化させて電気伝導度を演算する場合に比較し
混合比率検出回路を簡素化できるという利点がある。
【0123】実施例8.上記、実施例7ではLC並列共
振回路のインピーダンスを基に電気伝導度σを演算する
のみであったが、センサ部A、即ちLC並列共振回路の
共振時のインピーダンス相当値である電気伝導度σに応
じて増幅器4の増幅率を可変しても良い。
【0124】図15は本実施例に係る燃料の混合比率検
知装置を示す構成図である。尚、図中、図14と同一符
号は同一又は相当部分を示す。図において、B6は本実
施例における混合比率検知部、25aは本実施例におけ
る演算器であり、この演算器25aは実施例6における
演算器25の機能に加え演算された電気伝導度σの大き
さに応じて電圧制御発振器10より出力される高周波信
号の増幅率を可変する制御信号を出力する。27は演算
器25aより出力された制御信号により増幅率が可変さ
れるゲイン可変増幅器である。
【0125】次に、本実施例の動作について説明する。
LC並列共振回路の共振時に演算した電気伝導度σが小
さい、即ちLC並列共振回路のインピーダンスが大きい
場合には、LC並列共振回路間に発生する電圧V1が大
きくなる。この結果、抵抗3の両端の電圧信号レベルの
差が小さくなり、差動増幅器26からの差動電圧DVou
tが小さくなり電気伝導度σの算出精度が低下する可能
性がある。逆にインピーダンスが小さい場合には、電圧
V1が小さくなり、位相比較器5の位相比較制度が悪化
する可能性がある。
【0126】そこで、演算器25aは、演算された電気
伝導度σ、即ちLC並列共振回路のインピーダンスが所
定値以上の場合にはゲイン可変増幅器27の増幅率を大
になるように調整して、抵抗3の両端の電圧信号レベル
の差を大として、差動増幅器26が適当な差動電圧DV
outを確保できるようにする。LC並列共振回路のイン
ピーダンスが所定値以下の場合にも同様にゲイン可変増
幅器の増幅率を大になるように調整して、電圧V1を大
とし、電圧振幅が位相比較器5のスレッシュホールドレ
ベルのヒステリシス幅より十分大になるように位相比較
精度を確保する。
【0127】このように、LC並列共振回路のインピー
ダンスによりLC並列共振回路にかかる高周波信号のレ
ベルを可変することで、電気伝導度σの変化に拘わらず
精度よくメタノール混合率Mを求めることができる。
【0128】上記実施例6,7,8では共振周波数f0
を分周器11を用いて周波数で検出する例を示したが、
電圧制御発振器の電圧出力を用いてもよい。この場合、
演算器はアナログ入力ポートのみを持つ演算器17でよ
い。
【0129】実施例9.上記、実施例6,7,8では電
気伝導度σが変化してもLC並列共振回路のゲインのみ
が変化し、共振周波数は一定であるセンサ部Aを用いた
場合で動作説明を行った。本実施例では、図9に示すセ
ンサ部のように電気伝導度σが変化すると共振周波数が
変化するセンサ部を図13及び図14に示す燃料の混合
比率検知装置に用いた場合に、分周器から入力された共
振周波数fout(fe)を補正する方法について説明す
る。
【0130】図17は図13において増幅器23より出
力された電圧出力Voutと共振周波数の補正係数kの関
係を説明するグラフであり、演算器25はこのグラフに
基づいて作成してROMに記憶したk−Voutマップよ
り共振時における出力電圧Veに対応する補正係数keを
読み出す。そして、演算器25は補正係数keにより共
振周波数feの電気伝導度σによる変化分を補正し、補
正後の周波数kefeよりf0−εマップを用いて周波数
kefeに対応した誘電率εeを算出し、算出された誘電
率εe、電気伝導度σeよりメタノール混合率Mを演算す
る。
【0131】図18は図14において差動増幅器26よ
り出力された偏差電圧DVoutと共振周波数の補正係数
kの関係を説明するグラフであり、演算器25はこのグ
ラフに基づいて作成してROMに記憶したk−DVout
マップより共振時における偏差電圧DVeに対応する補
正係数keを読み出す。そして、演算器25は補正係数
keにより共振周波数feの電気伝導度σによる変化分を
補正し、補正後の周波数kefeよりf0−εマップを用
いて周波数kefeに対応した誘電率εeを算出し、算出
された誘電率εe、電気伝導度σeよりメタノール混合率
Mを演算する。
【0132】係る実施例によれば、電気伝導度σeによ
り共振周波数f0が変化するようなセンサ部を用いた場
合でも正確にメタノール混合率Mを算出できるという利
点がある。
【0133】上記各実施例においては演算器としてCP
Uを内蔵したものを示したがCPUを用いない回路で構
成してもよい、また本装置をメタノール混合燃料中のメ
タノール混合率の検出に用いた場合を示したが、混合に
より誘電率、電気伝導度が変化する他の混合液体の混合
比率検出用として広く適用が可能である。
【0134】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、燃料の静電容
量を検出する静電容量検出部とこの静電容量検出部に等
価回路的に並列結合されたコイルから構成されたLC共
振回路と、制御電圧によって周波数の決まる高周波信号
を発振して前記LC共振回路に印加する電圧制御発振
器、前記LC共振回路に印加された高周波信号の電圧と
電流の位相差を検出する位相比較器、及び前記位相比較
器で検出された位相差と予め設定された位相差目標値と
の差に応じて前記電圧制御発振器への制御電圧を制御す
る制御器から構成される位相同期回路と、前記制御器に
対して位相差目標値を0°である第1目標値と0°以外
である第2目標値に交互に切り換え設定する目標値切換
手段と、この目標値切換手段による第1目標値切り換え
後の前記位相同期回路の制御出力に基づいて前記燃料の
誘電率を算出する誘電率算出手段と、前記位相同期回路
より出力される前記第1目標値切り換え後の制御出力と
前記第2目標値切り換え後の制御出力との偏移量に基づ
いて前記燃料の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手
段と、前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料
の混合比率を検知する混合比率検知手段とを備えたの
で、燃料の電気伝導度が低下しても発振が不安定となる
事がなく、また電気伝導度検出用の専用の電極を設けな
くても、正確かつ簡単に燃料の混合率を検知できるとい
う効果がある。
【0135】請求項2の発明によれば、燃料の静電容量
を検出する静電容量検出部とこの静電容量検出部に等価
回路的に並列結合されたコイルから構成されたLC共振
回路と、制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を
発振して前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、
前記LC共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流
の位相差を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で
検出された位相差と予め設定された位相差目標値との差
に応じて前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制
御器から構成される位相同期回路と、前記制御器に対し
て位相差目標値を0°である第1目標値と0°以外であ
る第2目標値に交互に切り換え設定する目標値切換手段
と、この目標値切換手段による第1目標値切り換え後に
前記電圧制御発振器より発振される高周波信号の周波数
に基づいて前記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段
と、前記電圧制御発振器より発振される前記第1目標値
切り換え後の高周波信号の周波数と前記第2目標値切り
換え後の高周波信号の周波数との偏移量に基づいて前記
燃料の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手段と、前
記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合比
率を検知する混合比率検知手段とを備えたので、請求項
1の効果に加えて、単に位相目標値を切り換えるのみで
誘電率及び電気伝導度の双方を演算するためLC共振回
路に印加する高周波信号の周波数を直接計測して混合比
率検知精度を向上させることができる効果がある。
【0136】請求項3の発明によれば、燃料の静電容量
を検出する静電容量検出部とこの静電容量検出部に等価
回路的に並列結合されたコイルから構成されたLC共振
回路と、制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を
発振して前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、
前記LC共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流
の位相差を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で
検出された位相差と予め設定された位相差目標値との差
に応じて前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制
御器から構成される位相同期回路と、前記制御器に対し
て位相差目標値を0°である第1目標値と0°以外であ
る第2目標値に交互に切り換え設定する目標値切換手段
と、この目標値切換手段による第1目標値切り換え後に
前記電圧制御発振器に印加される制御電圧に基づいて前
記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段と、前記制御
器より電圧制御発振器に印加される前記第1目標値切り
換え後の制御電圧と前記第2目標値切り換え後の制御電
圧との偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度を算出す
る電気伝導度算出手段と、前記算出した誘電率及び電気
伝導度より前記燃料の混合比率を検知する混合比率検知
手段とを備えたので、請求項1の効果に加えて制御器に
印加される制御電圧、および制御電圧の偏移量を直接用
いて誘電率、及び電気伝導度を演算するため検出回路が
簡単かつ安価になるという効果がある。
【0137】請求項4の発明によれば、燃料の静電容量
を検出する静電容量検出部とこの静電容量検出部に等価
回路的に並列結合されたコイルから構成されたLC共振
回路と、制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を
発振して前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、
前記LC共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流
の位相差を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で
検出された位相差と予め設定された位相差目標値との差
に応じて前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制
御器から構成される位相同期回路と、位相差目標値が0
°である第1目標値を設定する目標値設定手段と、前記
第1目標値を中心としてこの第1目標値を所定幅で変調
する目標値変調手段と、前記第1目標値に対応する前記
位相同期回路の制御出力に基づいて前記燃料の誘電率を
算出する誘電率算出手段と、前記位相同期回路より出力
される前記第1目標値に対応する制御出力と変調幅に基
づく制御出力の偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度
を算出する電気伝導度算出手段と、前記算出した誘電率
及び電気伝導度より前記燃料の混合比率を検知する混合
比率検知手段とを備えたので、請求項1の効果に加え
て、位相目標値を切り換えることなく、同一タイミング
で誘電率及び電気伝導度を測定して燃料の混合比率を検
知することで混合比率検知処理が迅速になるという効果
がある。
【0138】請求項5の発明によれば、燃料の静電容量
を検出する静電容量検出部とこの静電容量検出部に等価
回路的に並列結合されたコイルから構成されたLC共振
回路と、制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を
発振して前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、
前記LC共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流
の位相差を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で
検出された位相差と予め設定された位相差目標値との差
に応じて前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制
御器から構成される位相同期回路と、位相差目標値が0
°である第1目標値を設定する目標値設定手段と、前記
第1目標値を中心にしてこの第1目標値を所定幅で変調
する目標値変調手段と、前記第1目標値に対応して前記
電圧制御発振器より発振される高周波信号周波数に基づ
いて前記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段と、前
記第1目標値に対応する高周波信号周波数と変調幅によ
る前記高周波信号周波数の偏移量に基づいて前記燃料の
電気伝導度を算出する電気伝導度算出手段と、前記算出
した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合比率を検
知する混合比率検知手段とを備えたので、請求項4の効
果に加えて、同一タイミングで誘電率及び電気伝導度の
双方を演算するためLC共振回路に印加する高周波信号
の周波数を直接計測して混合比率検知精度を向上させる
ことができる効果がある。
【0139】請求項6の発明によれば、燃料の静電容量
を検出する静電容量検出部とこの静電容量検出部に等価
回路的に並列結合されたコイルから構成されたLC共振
回路と、制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を
発振して前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、
前記LC共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流
の位相差を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で
検出された位相差と予め設定された位相差目標値との差
に応じて前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制
御器から構成される位相同期回路と、位相差目標値が0
°である第1目標値を設定する目標値設定手段と、前記
第1目標値を中心にしてこの第1目標値を所定幅で変調
する目標値変調手段と、前記第1目標値に対応して前記
制御器より前記電圧制御発振器に印加される制御電圧に
基づいて前記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段
と、前記第1目標値に対応する制御電圧と変調幅による
前記制御電圧の偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度
を算出する電気伝導度算出手段と、前記算出した誘電率
及び電気伝導度より前記燃料の混合比率を検知する混合
比率検知手段とを備えたので、請求項4の効果に加え
て、制御器に印加される制御電圧、および制御電圧の偏
移量を用いて誘電率、及び電気伝導度を演算するため検
出回路が簡単かつ安価になるという効果がある。
【0140】請求項7の発明によれば、請求項1ないし
請求項4のいずれかに記載の燃料の混合比率検知装置に
誘電率算出手段で算出された誘電率を偏移量により補正
する誘電率補正手段を備えたので、請求項1ないし請求
項4のいずれかの発明の効果に加えて、周波数の偏移量
或いは制御電圧の偏移量より誘電率算出値を補正して電
気伝導度より燃料の混合比を検知することで混合比検知
精度が向上する効果がある。
【0141】請求項8の発明によれば、燃料の静電容量
を検出する静電容量検出部とこの静電容量検出部に等価
回路的に並列結合されたコイルから構成されたLC共振
回路と、制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を
発振して前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、
前記LC共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流
の位相差を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で
検出された位相差と予め設定された位相差目標値との差
に応じて前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制
御器から構成される位相同期回路と、前記制御器に対し
て位相差目標値を0°を設定する目標値設定手段と、位
相差目標値0゜に対応する電圧制御発振器よりの高周波
信号周波数に基づいて前記燃料の誘電率を算出する誘電
率算出手段と、前記位相差目標値を0゜に設定した時の
前記LC共振回路のインピーダンスを検出するインピー
ダンス検出手段と、検出されたインピーダンスより前記
燃料の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手段と、前
記算出した誘電率及び電気伝導度により前記燃料の混合
比率を検知する混合比率検知手段とを備えたので、LC
共振回路のインピーダンス変化に従うLC共振回路の電
圧出力より電気伝導度を検出することにしたので目標位
相を変化させて電気伝導度を検出するのに比較して簡易
な回路構成で燃料の混合比を検知できる効果がある。
【0142】請求項9の発明によれば、請求項8に記載
の燃料の混合比率検知装置にインピーダンス検出手段で
検出されたLC共振回路のインピーダンスより誘電率算
出値を補正する誘電率補正手段を備えたので、請求項8
の効果に加えて電気伝導度により変化する共振周波数に
より誘電率を求めても電気伝導度の逆数であるインピー
ダンスにより誘電率を補正することで電気伝導度の変化
に拘わらず精度よく燃料の混合比を求めることができる
という効果がある。
【0143】請求項10の発明によれば、請求項8に記
載の燃料の混合比率検知装置にインピーダンス検出手段
の出力によりLC共振回路に印加する高周波信号のレベ
ルを可変する印加信号制御手段を備えたので、請求項8
の効果に加えてあるインピーダンスの逆数である電気伝
導度により共振周波数が変化するような場合においても
正確に燃料の混合率を検知できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による燃料の混合比率検
知装置を示す構成図である。
【図2】 この発明に用いられるLCR直並列回路の周
波数特性図である。
【図3】 共振周波数に対する燃料の誘電率の特性図で
ある。
【図4】 周波数偏移に対する燃料の電気伝導度係数の
特性図である。
【図5】 誘電率、電気伝導度に対するメタノール混合
率の特性図である。
【図6】 この発明の実施例2による燃料の混合比率検
知装置を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施例3による燃料の混合比率検
知装置を示す構成図である。
【図8】 実施例3における周波数−位相特性図上での
動作説明図である。
【図9】 センサ部Aの構造断面図である。
【図10】 センサ部Aの等価回路図である。
【図11】 図10におけるLCR直並列回路の周波数
特性図である。
【図12】 周波数偏移Δに対する共振周波数f0の補
正係数kを示すグラフである。
【図13】 この発明の実施例5による燃料の混合比率
検知装置を示す構成図である。
【図14】 この発明の実施例6による燃料の混合比率
検知装置を示す構成図である。
【図15】 この発明の実施例7による燃料の混合比率
検知装置を示す構成図である。
【図16】 実施例5,6の動作を説明するためのLC
並列共振回路とその周囲の回路の等価回路である。
【図17】 制御器出力電圧Voutに対する共振周波数
f0の補正係数kを示すグラフである。
【図18】 電位差DVoutに対する共振周波数f0の補
正係数kを示すグラフである。
【図19】 従来装置の静電容量検出部Cの構造断面図
である。
【図20】 従来装置の静電容量検出部Cの等価回路図
である。
【図21】 メタノール混合率に対する共振周波数特性
図である。
【符号の説明】
A センサ部、B1〜B6 混合比検知部、1 静電容
量検出部、 2 コイル、 3 抵抗、4,23 増幅
器、5 位相比較器、6,19 低域通過フィルタ、
7,7a,7b 位相目標値、8 目標値切換器、9
制御器、10 電圧制御発振器、11 分周器、12,
17,25,25a 演算器、13 インバータ回路、
14,15 サンプルホールド回路、16 減算回路、
18 変調器、20 高域通過フィルタ、22a,22
b 整流器、24 定電圧増幅器、26 差動増幅器、
27 ゲイン可変増幅器。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の静電容量を検出する静電容量検出
    部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列結合された
    コイルから構成されたLC共振回路と、 制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して
    前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC
    共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
    を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出され
    た位相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて
    前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から
    構成される位相同期回路と、 前記制御器に対して位相差目標値を0°である第1目標
    値と0°以外である第2目標値に交互に切り換え設定す
    る目標値切換手段と、 この目標値切換手段による第1目標値切り換え後の前記
    位相同期回路の制御出力に基づいて前記燃料の誘電率を
    算出する誘電率算出手段と、 前記位相同期回路より出力される前記第1目標値切り換
    え後の制御出力と前記第2目標値切り換え後の制御出力
    との偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度を算出する
    電気伝導度算出手段と、 前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合
    比率を検知する混合比率検知手段とを備えたことを特徴
    とする燃料の混合比率検知装置。
  2. 【請求項2】 燃料の静電容量を検出する静電容量検出
    部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列結合された
    コイルから構成されたLC共振回路と、 制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して
    前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC
    共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
    を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出され
    た位相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて
    前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から
    構成される位相同期回路と、 前記制御器に対して位相差目標値を0°である第1目標
    値と0°以外である第2目標値に交互に切り換え設定す
    る目標値切換手段と、 この目標値切換手段による第1目標値切り換え後に前記
    電圧制御発振器より発振される高周波信号の周波数に基
    づいて前記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段と、 前記電圧制御発振器より発振される前記第1目標値切り
    換え後の高周波信号の周波数と前記第2目標値切り換え
    後の高周波信号の周波数との偏移量に基づいて前記燃料
    の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手段と、 前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合
    比率を検知する混合比率検知手段とを備えたことを特徴
    とする燃料の混合比率検知装置。
  3. 【請求項3】 燃料の静電容量を検出する静電容量検出
    部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列結合された
    コイルから構成されたLC共振回路と、 制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して
    前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC
    共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
    を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出され
    た位相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて
    前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から
    構成される位相同期回路と、 前記制御器に対して位相差目標値を0°である第1目標
    値と0°以外である第2目標値に交互に切り換え設定す
    る目標値切換手段と、 この目標値切換手段による第1目標値切り換え後に前記
    制御器より前記電圧制御発振器に印加される制御電圧に
    基づいて前記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段
    と、 前記制御器より電圧制御発振器に印加される前記第1目
    標値切り換え後の制御電圧と前記第2目標値切り換え後
    の制御電圧との偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度
    を算出する電気伝導度算出手段と、 前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合
    比率を検知する混合比率検知手段とを備えたことを特徴
    とする燃料の混合比率検知装置。
  4. 【請求項4】 燃料の静電容量を検出する静電容量検出
    部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列結合された
    コイルから構成されたLC共振回路と、 制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して
    前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC
    共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
    を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出され
    た位相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて
    前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から
    構成される位相同期回路と、 位相差目標値が0°である第1目標値を設定する目標値
    設定手段と、 前記第1目標値を中心にしてこの第1目標値を所定幅で
    変調する目標値変調手段と、 前記第1目標値に対応する前記位相同期回路の制御出力
    に基づいて前記燃料の誘電率を算出する誘電率算出手段
    と、 前記位相同期回路より出力される前記第1目標値に対応
    する制御出力と変調幅に基づく制御出力の偏移量に基づ
    いて前記燃料の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手
    段と、 前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合
    比率を検知する混合比率検知手段とを備えたことを特徴
    とする燃料の混合比率検知装置。
  5. 【請求項5】 燃料の静電容量を検出する静電容量検出
    部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列結合された
    コイルから構成されたLC共振回路と、 制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して
    前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC
    共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
    を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出され
    た位相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて
    前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から
    構成される位相同期回路と、 位相差目標値が0°である第1目標値を設定する目標値
    設定手段と、 前記第1目標値を中心にしてこの第1目標値を所定幅で
    変調する目標値変調手段と、 前記第1目標値に対応して前記電圧制御発振器より発振
    される高周波信号周波数に基づいて前記燃料の誘電率を
    算出する誘電率算出手段と、 前記第1目標値に対応する高周波信号の周波数と変調幅
    による前記高周波信号周波数の偏移量に基づいて前記燃
    料の電気伝導度を算出する電気伝導度算出手段と、 前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合
    比率を検知する混合比率検知手段とを備えたことを特徴
    とする燃料の混合比率検知装置。
  6. 【請求項6】 燃料の静電容量を検出する静電容量検出
    部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列結合された
    コイルから構成されたLC共振回路と、 制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して
    前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC
    共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
    を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出され
    た位相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて
    前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から
    構成される位相同期回路と、 位相差目標値が0°である第1目標値を設定する目標値
    設定手段と、 前記第1目標値を中心にしてこの第1目標値を所定幅で
    変調する目標値変調手段と、 前記第1目標値に対応して前記制御器より前記電圧制御
    発振器に印加される制御電圧に基づいて前記燃料の誘電
    率を算出する誘電率算出手段と、 前記第1目標値に対応する制御電圧と変調幅による前記
    制御電圧の偏移量に基づいて前記燃料の電気伝導度を算
    出する電気伝導度算出手段と、 前記算出した誘電率及び電気伝導度より前記燃料の混合
    比率を検知する混合比率検知手段とを備えたことを特徴
    とする燃料の混合比率検知装置。
  7. 【請求項7】 誘電率算出手段で算出された誘電率を偏
    移量により補正する誘電率補正手段を備えたことを特徴
    とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料
    の混合比率検知装置。
  8. 【請求項8】 燃料の静電容量を検出する静電容量検出
    部とこの静電容量検出部に等価回路的に並列結合された
    コイルから構成されたLC共振回路と、 制御電圧によって周波数の決まる高周波信号を発振して
    前記LC共振回路に印加する電圧制御発振器、前記LC
    共振回路に印加された高周波信号の電圧と電流の位相差
    を検出する位相比較器、及び前記位相比較器で検出され
    た位相差と予め設定された位相差目標値との差に応じて
    前記電圧制御発振器への制御電圧を制御する制御器から
    構成される位相同期回路と、 前記制御器に対して位相差目標値を0°を設定する目標
    値設定手段と、 位相差目標値0゜に対応する電圧制御発振器よりの高周
    波信号周波数に基づいて前記燃料の誘電率を算出する誘
    電率算出手段と、 前記位相差目標値を0゜に設定した時の前記LC共振回
    路のインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段
    と、 検出されたインピーダンスより前記燃料の電気伝導度を
    算出する電気伝導度算出手段と、 前記算出した誘電率及び電気伝導度により前記燃料の混
    合比率を検知する混合比率検知手段とを備えたことを特
    徴とする燃料の混合比率検知装置。
  9. 【請求項9】 検出されたLC共振回路のインピーダン
    スより誘電率算出値を補正する誘電率補正手段を備えた
    ことを特徴とする請求項8に記載の燃料の混合比率検知
    装置。
  10. 【請求項10】 前記インピーダンス検出手段の出力に
    より前記LC共振回路に印加する高周波信号のレベルを
    可変する印加信号制御手段を備えたことを特徴とする請
    求項8に記載の燃料の混合比率検知装置。
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