JP2647563B2 - 燃料の誘電率検知装置 - Google Patents

燃料の誘電率検知装置

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JP2647563B2 JP2248891A JP2248891A JP2647563B2 JP 2647563 B2 JP2647563 B2 JP 2647563B2 JP 2248891 A JP2248891 A JP 2248891A JP 2248891 A JP2248891 A JP 2248891A JP 2647563 B2 JP2647563 B2 JP 2647563B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼器等に供給され
る燃料の誘電率を非接触で検知して燃料の性状を判別す
る燃料の誘電率検知装置に関し、特に自動車等のエンジ
ンに用いられるアルコール混合燃料中のアルコール含有
率を測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、米国や欧州等の各国で、石油の消
費量の低減と、自動車排気ガスによる大気汚染の低減を
図るため、ガソリン中にアルコールを混合した燃料が自
動車用として導入されつつある。このようなアルコール
混合燃料をガソリン燃料の空燃比にマッチングされたエ
ンジンにそのまま用いると、アルコールがガソリンに比
べて理論空燃比が小さいために空燃比がリーン化して運
転が困難となる。このため、アルコール混合燃料中のア
ルコール含有率を検出して、この検出値に応じて空燃
比、点火時期等を調整している。
【0003】従来、上記のようなアルコール含有率の検
出にはアルコール混合燃料の誘電率を検出する方式と、
屈折率を検出する方式が主に提案されている。かかる方
式の内、誘電率を検出する方式の従来装置として、例え
ば特公昭63−31734号公報に記載されたように非
接触で液体中の誘電率を検出するものが利用できる。こ
の従来装置をアルコール混合燃料中のアルコール含有率
の検出に使用した場合につき、図7,図8を用いて説明
する。
【0004】図7は従来の燃料の誘電率検知装置を示す
構成図で、1はセラミック、耐油性プラスチック等の絶
縁体で作られ、内部に燃料通路2を設けた絶縁管、8は
絶縁管1の一部にリング状に巻回された励起電極、4は
励起電極8より所定距離離れてやはり絶縁管1に巻回さ
れた単層巻検出コイルであり、かかる1,2,4,8で
示す構成要素によりセンサ部が形成されている。20は
定周波発振器で増幅器15を介して励起電極8に一定周
波数の電圧を供給しており、一方検出コイル4の一端は
接地され、他端の信号が高域通過フィルタ17、全波整
流器18、増幅器15を順に介して出力Vout として出
力される。また、図8は従来装置の出力特性を示す図
で、メタノール含有率に対する従来装置の出力Vout
示している。
【0005】次にかかる構成の従来装置の動作について
説明する。図7におけるセンサ部の励起電極8に印加す
る電圧の周波数を変化させると、検出コイル4の誘起電
圧は、燃料の誘電率が異なると異なった周波数で最大値
を示す。これは、励起電極8と検出コイル4の間の燃料
の誘電率εに対応する静電容量Cf と検出コイル4の自
己インダクタンスLとでLC共振を生じ、共振周波数で
コイルの誘起電圧が最大となるためであり、この共振周
波数fは概略次式で表わされる。
【0006】
【数1】
【0007】ここで、 S はセンサ部の形状できまる静
電容量、k,a,bは同じくセンサ部の形状により決ま
る定数である。共振周波数fは上記数1式のように燃料
の誘電率εに依存するため、燃料の誘電率εが大きくな
るほど共振周波数fは低下する。例えば、所定のセンサ
形状で測定した結果では、燃料が誘電率ε=33のメタ
ノールでは共振周波数fm は約5MHz であり、誘電率ε
=2のガソリンでは共振周波数fg は約5.7MHz であ
った。
【0008】そこで、燃料通路2にメタノール混合ガソ
リンを流し、定周波発振器20より、共振周波数fm
りやや高い周波数fo の信号を発振させ、増幅器15を
介し励起電極8を一定電圧で励起する。すると、検出コ
イル4に生じた誘起電圧信号は高域通過フィルタ17で
交流成分のみが抽出され、全波整流器18で全波整流さ
れてその交流振幅が検出され、増幅器15で所定の電圧
範囲に調整されて出力される。この時、周波数fo での
誘起電圧はメタノールの含有率が大きくなるほど大きく
なるため、したがって出力Vout は図8の実線に示すご
とく、メタノール含有率にほぼ比例する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
構成の従来装置では、燃料に特に導電率の高い不純物、
例えば燃料配管系の金属くず、錆等で生じる金属イオン
が混入した場合や、イオン系の燃料添加剤、雨水等がわ
ずかに混入した場合、誘電率ε、即ちメタノール含有率
は殆ど変わらないにも関わらず、出力Vout が図8の破
線で示すように大幅に低下するといった問題点があっ
た。
【0010】これは、上記数1式にあるように共振点周
波数は金属くず等の混入による導電率の上昇によっては
ほとんど影響を受けないのにも関わらず、図7の従来の
構成では、一定周波数における誘起電圧の大きさを出力
としているので、燃料の導電率の上昇により、LC共振
のQが低下し、同一周波数f0での誘起電圧が大きく低
下するためである。また、センサ部の環境の温湿度が変
化しても、励起電極8と検出コイル4との間の絶縁抵抗
が変化(導電率の変化と電気的には等価)するため、出
力変動が生じる等、燃料中のわずかな不純物やセンサ部
の環境による励起電極8と検出コイル4との間の導電率
の変化のため、正確なメタノール含有率の検出が困難に
なるなどの問題点があった。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、燃料中の不純物等による燃料の導
電率の上昇やセンサ部の温湿度環境等の変化にかかわら
ず常に精度良く燃料の性状を検出することのできる燃料
の誘電率検知装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の燃料の誘電率
検知装置は、燃料通路に相対して設けられた導電性電極
と、前記導電性電極との間に燃料が導入されるように、
前記導電性電極と所定間隔離してコイルの柱面が対向配
置され、一リード端が前記導電性電極と同電位の単層巻
コイルと、前記単層巻コイルの他リード端と直列接続さ
れ直列回路をなす抵抗と、前記直列回路に高周波信号を
印加する印加手段と、前記単層巻コイルと抵抗との接続
部の信号と前記直列回路に印加される高周波信号が入力
され、両者の位相差を比較検出する位相比較器と、前記
位相比較器の出力の直流信号成分を出力する低域通過フ
ィルタと、前記低域通過フィルタに接続され、前記単層
巻コイルと抵抗との接続部の信号と前記直列回路に印加
される高周波信号の位相差が0゜となるよう出力信号が
制御される比較積分器と、前記比較積分器に接続され、
前記直列回路に出力される前記高周波信号の周波数が前
記比較積分器の出力信号に応じて変化する電圧制御発振
器を備え、前記比較積分器の電圧出力信号、あるいは前
記電圧制御発振器の周波数出力信号により前記燃料の誘
電率を検出することを特徴とする。
【0013】
【作用】この発明における燃料の誘電率検知装置は、比
較積分器の出力信号により、電圧制御発振器で単層巻コ
イルと抵抗との接続部の信号と直列回路に印加される高
周波信号の位相差が0°となるよう高周波信号の周波数
を制御し、この時の比較積分器の出力信号、あるいは高
周波信号の周波数より燃料の誘電率を検出する。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。図
1はこの発明に係わる燃料の誘電率検知装置の一実施例
を示す構成図、図2はこの一実施例のセンサ部の構造
図、図3はセンサ部インピーダンスの周波数特性図であ
る。図1及び図2において、従来例と同一又は相当部分
には図7と同じ符号を付してあり、Aはセンサ部であっ
て、1はセラミック、耐油性プラスチック等の絶縁体で
形成され、内部に燃料が導かれる円筒容器状絶縁管、3
は絶縁管1の内側に設けられ、その柱面が絶縁管1の柱
面と略平行でかつ絶縁管1と同軸の円柱状の導電性電極
で、材料としてチタン、ステンレス、表面がアルマイト
処理されたアルミニウム等が燃料に対する耐性上好まし
い。
【0015】4は絶縁管1の外側の導電性電極3と対向
する位置に巻回された単層巻コイル、4a,4bは単層
巻コイル4のリード、2は単層巻コイル4の内周面と絶
縁管1の管壁を隔てて導電性電極3の円柱外周面との間
に形成された燃料通路である。5は導電性電極3が取付
けられ、絶縁管1と燃料シール7を介して結合されて全
体で燃料容器を形成するフランジで、ここでは導電性電
極3が一体に形成された例を示す。この導電性電極3と
一体のフランジ5は単層巻コイル4のリード4bととも
に接地されており、導電性電極3と単層巻コイル4の一
リード端(リード4b)とは同電位である。6は燃料通
路2に燃料を導く一対のニップルで、フランジ5を貫通
するように設けられている。
【0016】Bは検知回路部を示しており、10は単層
巻コイル4とリード4aにより直列に接続されて直列回
路を形成する抵抗、11は単層巻コイル4と抵抗10と
の接続部の信号と、抵抗10の他端の信号、即ち前記直
列回路への印加信号が接続された0°位相比較器であ
る。
【0017】12は0゜位相比較器11の出力が接続さ
れた低域通過フィルタ、13は低域通過フィルタ12の
出力と位相0゜に相当する所定基準電圧Vrefが接続さ
れた比較積分器である。14は比較積分器13の出力が
接続された電圧制御発振器、15は電圧制御発振器14
の出力の増幅器であり、その出力は前記直列回路に接続
され、印加された高周波電流は単層巻コイル4を通ると
共に、単層巻コイル4から燃料通路2を通って導電性電
極3に流れる。また、16は電圧制御発振器14の出力
周波数の分周器である。
【0018】次にかかる実施例につきメタノール混合ガ
ソリン中のメタノール含有率を検知する場合を例にと
り、その動作を説明する。図3は図2における燃料通路
2に流す燃料をガソリンGあるいはメタノールM(但
し、不純物混入の場合M′)とし、単層巻コイル4のリ
ード4a,4b間に印加する高周波信号の周波数を可変
にした場合の単層巻コイル4を含むセンサ部のインピー
ダンスZの周波数特性を示す図である。
【0019】単層巻コイル4に印加する高周波信号の周
波数を変化させると、単層巻コイル4の自己インダクタ
ンスLと単層巻コイル4と導電性電極3間の静電容量C
により、特定の周波数でインピーダンス|Z|が最大、
電流−電圧位相∠θ°が0°なるLC共振を生じる。
【0020】この共振周波数fは、概略、上記数1式と
同じようになり、単層巻コイル4と導電性電極3間の燃
料通路2を流れる燃料の誘電率εに依存して、誘電率ε
が大きくなるほど、即ち誘電率ε=2のガソリンと誘電
率ε=33のメタノールの混合燃料においては、メタノ
ールの含有率が高いほど低下する。ここで、上記数1式
のk,a,bは従来装置と同じくセンサ部Aの形状によ
り決まる定数であり、例えば絶縁管1の径や肉厚、絶縁
管1の材料の誘電率、導電性電極3と単層巻コイル4の
間隔、単層巻コイル4の自己インダクタンスL等によ
る。
【0021】次に図1において、かかる共振周波数の検
出方法を具体的に説明する。燃料通路2にメタノール混
合ガソリンを流した状態で、増幅器15より抵抗10と
単層巻コイル4の直列回路に高周波信号が与えられ、抵
抗10の両端の信号、即ち前記直列回路にかかる電圧信
号と、単層巻コイル4にかかる電圧信号が0°位相比較
器11に入力され、両者の信号の位相差が比較される。
これらの電圧信号の位相差を比較することは図3に示す
インピーダンスの電流−電圧位相∠θ°の比較と等価で
ある。
【0022】前記増幅器15に正弦波増幅器を用いて前
記直列回路に印加する高周波信号を正弦波とすれば、前
記電圧信号も正弦的になるため、0°位相比較器11と
して乗算器を用いればよい。
【0023】0°位相比較器11は前記両者の信号の位
相差に相当する信号を出力し、低域通過フィルタ12は
前記位相差に比例した直流電圧信号を出力し、比較積分
器13は低域通過フィルタ12の位相0°の出力に相当
する基準電圧Vref と、低域通過フィルタ12の出力を
比較積分し、比較積分器13の電圧出力により、前記直
列回路に増幅器15を介して印加される高周波信号の周
波数が電圧制御発振器14により決定される。
【0024】即ち、かかる直列回路、および符号11〜
15で示す回路により位相同期ループが形成され、電圧
制御発振器14の発振周波数は前記直列回路にかかる電
圧信号と、単層巻コイル4にかかる電圧信号の位相差が
0°となるように制御されるため、比較積分器13の電
圧出力Vout あるいは電圧制御発振器14の周波数出力
はセンサ部の前記並列共振周波数、即ち燃料の誘電率
ε、換言すればメタノール含有率に対応した値となる。
【0025】かかる電圧制御発振器14の出力周波数
は、センサ部Aの大きさにもよるが、図2に示すごとき
小形な形状の実施例では、図3にて示したように数MHz
の高周波であるため分周器16により出力測定に適当な
周波数まで分周されて周波数出力fout される。
【0026】図4は、位相比較器としてエクスクルーシ
ブオア回路19を用いて前記直列回路にかかる電圧信号
と、単層巻コイル4にかかる電圧信号の位相差を0°と
するように位相同期ループを形成した検知回路Bの具体
的回路例を示すものであり、図1と同一の部分には同符
号を付してその説明を省略し、また、回路の各部分の信
号P1〜P6のタイムチャートを図5に示している。
【0027】図4において、センサ部Aの構成は図1の
センサ部Aの構成と全く同じである。17a〜17cは
インバータ回路、18a,18bはDフリップフロップ
回路(以下、D・FFと略称する)、20はオペアン
プ、21は直流カットコンデンサである。
【0028】図4において、電圧制御発振器14から出
力される高周波数の矩形波信号(P1)は第1のD・F
F18aのCKポートに入力され、第2のD・FF18
bのCKポートには矩形波信号(P1)をインバータ回
路17aで位相反転した信号が入力される。ここで、第
2のD・FF18bのDポートには第1のD・FF18
aの反転出力ポート反転Qの信号が入力され、第1のD
・FF18aのDポートには第2のD・FF18bの出
力ポートQの信号が入力されている。このため、前記直
列回路にかかる第1のD・FF18aの出力ポートQの
信号(P2)は前記矩形波信号(P1)の立上がりでデ
ータが更新されて、信号(P1)を1/2分周した信号
となる。
【0029】他方インバータ回路17bを介してエクス
クルーシブオア回路19の一方に入力される第2のD・
FF18bの出力ポートQの信号(P3)は信号(P
1)の立下がりでデータが更新され、前記信号(P2)
と同一周波数で、位相が90°異なる信号となる。エク
スクルーシブオア回路19の他方の入力には、抵抗10
と単層巻コイル4との接続点、即ち単層巻コイル4にか
かる電圧信号(P4)がインバータ回路17cを介して
入力され、信号(P3)の位相反転信号と比較される。
【0030】ここで、単層巻コイル4に生じる電圧信号
(P4)が図5の如く正弦的となるため、電源電圧VS
を抵抗Rにより1/2分圧してオペアンプ20で制御
し、直流成分のみを直流カットコンデンサ21で接地部
より分離してインバータ回路17cの判定レベルにその
直流レベルを制御する。このことで、インバータ回路1
7cは波形整形器として作用しており、従ってインバー
タ回路17cの出力(P5)はLC共振周波数において
は信号(P2)と逆相、即ち信号(P3)の逆相信号と
90°位相がずれた矩形波信号となる。従って、エクス
クルーシブオア回路19の出力(P6)は、結局前記直
列回路への印加信号と、単層巻コイル4にかかる電圧信
号の位相差が0°の時、即ち前記LC共振周波数の時に
デューティ50%となる。なお、両者の位相差が0°で
ない場合の各信号P1〜P6の波形の変化の様子を図5
に横矢印で示した。
【0031】エクスクルーシブオア回路19の出力(P
6)は低域通過フィルタ12に入力され、その直流出力
電圧は前記共振周波数の時に電源電圧Vs の1/2とな
る。このため、かかる出力を電源電圧Vs の1/2の基
準電位Vref を持つ比較積分器13に入力し、その出力
で電圧制御発振器14の周波数を制御する。すると、か
かる検知回路Bは直列回路への印加信号と、単層巻コイ
ル4にかかる電圧信号の位相差が0°となるよう電圧制
御発振器14の周波数が制御される位相同期ループとし
て作用するため、電圧制御発振器14の周波数を分周器
16で分周した周波数出力fout は前記共振周波数、即
ち燃料の誘電率εに対して単調に減少する関数となる。
【0032】図6は図4の検知回路を用いたかかる装置
の実施例のアルコール混合ガソリンにおけるアルコール
含有率に対する周波数出力fout を示したもので、メタ
ノール含有率が増加し、誘電率εが大なるとともに単調
に出力が低下する特性となる。
【0033】かかる構成においては、図3の実線(M;
メタノール)と破線(M’;不純物混入のメタノール)
で示すように、燃料中の不純物による導電率の上昇やセ
ンサ部Aの温湿度環境変化による絶縁抵抗の低下(導電
率の低下と電気的には等価)により共振点のQが低下し
ても、上記数1式及び図3の破線で表わしたように位相
が0°となる共振点周波数には殆ど影響しないため、従
来装置(図7)のごとく一定周波数における誘起電圧の
大きさを出力とするのに対して出力変動を生じることが
ないという利点がある。
【0034】上記実施例ではセンサ部の単層巻コイルと
導電性電極が同軸の例を示したが、必ずしも同軸でなく
とも良く、単に単層巻コイルと電極との間に燃料による
静電容量が存在するようにすれば良い。例えば、図7の
従来例のセンサ部において電極8を接地し、電極8から
遠い側のコイル端子に抵抗10を接続し、電極8に近い
側のコイル端子に電圧を印加するよう構成すれば、同様
の効果が得られる。また、上記実施例では本装置をメタ
ノール燃料中のメタノール含有率の検出に用いた場合を
示したが、他の液体中の誘電率検出用として広く適用が
可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、燃料通路の中途に燃料を挾んで導電性電極と単層巻
コイルを設け、前記単層巻コイルと直列に抵抗を接続
し、前記単層巻コイルと前記抵抗との接続部の信号と前
記直列回路に印加する信号の位相差が0°となるように
位相比較器、低域通過フィルタ、比較積分器、電圧制御
発振器で前記直列回路に印加する信号の周波数をフィー
ドバック制御し、前記比較積分器の電圧出力あるいは前
記電圧制御発振器の出力周波数より燃料の誘電率を検知
するようにしたため、燃料中の不純物等による燃料の導
電率の上昇やセンサの温湿度環境等の変化に関わらず常
に精度良く燃料の性状を検知できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる燃料の誘電率検知装置の一実
施例を示す構成図である。
【図2】この一実施例のセンサ部の構造図である。
【図3】センサ部インピーダンスの周波数特性図であ
る。
【図4】他の実施例による検知回路部の具体例を示す図
である。
【図5】具体的回路におけるタイムチャート図である。
【図6】具体的回路例での出力特性図である。
【図7】従来の燃料の誘電率検知装置を示す構成図であ
る。
【図8】従来装置の出力特性図である。
【符号の説明】
1 絶縁管 2 燃料通路 3 導電性電極 4 単層巻コイル 4a,4b リード 10 抵抗 11 0°位相比較器 12 低域通過フィルタ 13 比較積分器 14 電圧制御発振器 17a〜17c インバータ回路 18a,18b D・FF 19 エクスクルーシブオア回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料通路に相対して設けられた導電性電
    極と、前記導電性電極との間に燃料が導入されるよう
    に、前記導電性電極と所定間隔離してコイルの柱面が対
    向配置され、一リード端が前記導電性電極と同電位の
    層巻コイルと、前記単層巻コイルの他リード端と直列接
    続され直列回路をなす抵抗と、前記直列回路に高周波信
    号を印加する印加手段と、前記単層巻コイルと抵抗との
    接続部の信号と前記直列回路に印加される高周波信号が
    入力され、両者の位相差を比較検出する位相比較器と、
    前記位相比較器の出力の直流信号成分を出力する低域通
    過フィルタと、前記低域通過フィルタに接続され、前記
    単層巻コイルと抵抗との接続部の信号と前記直列回路に
    印加される高周波信号の位相差が0゜となるよう出力信
    号が制御される比較積分器と、前記比較積分器に接続さ
    れ、前記直列回路に出力される前記高周波信号の周波数
    が前記比較積分器の出力信号に応じて変化する電圧制御
    発振器を備え、前記比較積分器の電圧出力信号、あるい
    は前記電圧制御発振器の周波数出力信号により前記燃料
    の誘電率を検出することを特徴とする燃料の誘電率検知
    装置。
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