JPH0572166A - 燃料の誘電率検知装置 - Google Patents

燃料の誘電率検知装置

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JPH0572166A
JPH0572166A JP23806491A JP23806491A JPH0572166A JP H0572166 A JPH0572166 A JP H0572166A JP 23806491 A JP23806491 A JP 23806491A JP 23806491 A JP23806491 A JP 23806491A JP H0572166 A JPH0572166 A JP H0572166A
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fuel
dielectric constant
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conductive electrode
coil
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Akira Okada
章 岡田
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料の誘電率の変化に対するセンサ出力変化
が大きくとれ、燃料が安定して流れ、センサ間の出力ば
らつきが小さく、外部に影響されることなく、高精度に
燃料の誘電率を検知できる。 【構成】 スリットを有する筒状の導電性電極と略同軸
状に絶縁管を配置し、絶縁管に単層巻検出コイルを巻回
し、単層巻検出コイルのコイル周面と導電性電極の周面
間の静電容量により、この両者間の燃料の誘電率を検出
するようにしたものである。 【効果】 外部環境に影響されることなく、高精度に燃
料の誘電率を検知できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車などのエンジ
ンに用いられるアルコール混合燃料中のアルコール含有
率を測定するために、燃料の誘電率を非接触で検知でき
る燃料の誘電率検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、米国や欧州などの各国で、石油の
消費量の低減と、自動車排気ガスによる大気汚染の低減
を図るために、ガソリン中のアルコールを混合した燃料
が自動車用として導入されつつある。
【0003】このようなアルコール混合燃料をガソリン
燃料の空燃比にマッチングされたエンジンにそのまま用
いると、アルコールがガソリンに比べ、理論空燃比が小
さいため、空燃比がリーン化して運転が困難となるた
め、アルコール混合燃料中のアルコール含有率を検出し
て、この検出値に応じて空燃比,点火時期などを調整し
ている。
【0004】従来、上記のようなアルコール含有率の検
出には、アルコール混合燃料の誘電率を検出する方式
と、屈折率を検出する方式が主に提案されている。
【0005】これらの方式のうち、誘電率を検出する方
式の従来装置として、たとえば、特公昭63−3173
4号公報に記載されるように、非接触で液体中の誘電率
を検出するものが利用できる。この従来装置をアルコー
ル混合燃料中のアルコール含有率の検出に使用した場合
について、図9〜図11により説明する。
【0006】図9は従来の燃料の誘電率検知装置の構成
を示すブロック図である。この図9において、Aはセン
サ部であり、1は円筒状のセラミック,耐油性プラスチ
ックなどの絶縁体で形成され、その内部には燃料通路2
を形成した絶縁管である。
【0007】この絶縁管1の所定位置にリング状に巻回
して励起電極8が設けられている。この励起電極8より
所定の間隔をもって、絶縁管1に単層巻検出コイル4が
巻回されている。かくして、絶縁管1,燃料通路2,単
層巻検出コイル4,励起電極8とにより、センサ部Aが
構成されている。
【0008】一方、Bはセンサ部Aの検知回路である。
この検知回路Bにおける鋸歯状波発振回路21の出力が
電圧制御発振回路22に入力され、電圧制御発振回路2
2の出力が励起電極8に印加されるようになっている。
【0009】単層巻検出コイル4の他端、すなわち、励
起電極8より遠い方の他端はアースされ、近い方の一端
は全波整流回路23を介してピークディテクタ24に接
続されている。ピークディテクタ24の出力はサンプル
ホールド回路25に入力されるようになっている。
【0010】このサンプルホールド回路25には、鋸歯
状波発振回路21の出力も入力されるようになってお
り、この鋸歯状波発振回路21から出力される鋸歯状波
により、サンプルホールド回路25がスイープされて、
ピークディテクタ24からの出力、すなわち、ピークデ
ィテクトパルスがサンプルホールドされるようになって
いる。
【0011】サンプルホールド回路25の出力は低域通
過フィルタ26を介して、外部に出力Vout として出力
されるようになっている。図10はセンサ部Aの断面図
であり、図11はセンサ部Aの等価回路図である。
【0012】次に、上記従来の燃料の誘電率検知装置の
動作について説明する。図9において、検知回路Bの鋸
歯状波発振回路21からの鋸歯状波信号が電圧制御発振
回路22およびサンプルホールド回路25に出力され
る。
【0013】このうち、電圧制御発振回路22では、こ
の鋸歯状波信号が印加されることにより、鋸歯状信号の
スイープで周波数が制御され、その制御された周波数の
出力信号が電圧制御発振回路22から励起電極8に印加
される。この電圧制御発振回路22の出力により、単層
巻検出コイル4に電圧が誘起される。
【0014】この誘起電圧は、燃料通路2を流れる燃料
の誘電率εが異なると、異なった周波数で最大値を示
す。これを図10,図11に示すように、励起電極8と
単層巻検出コイル4の間の燃料の誘電率εに対応する静
電容量Cf と単層巻検出コイル4の自己インダクタンス
LとLC共振を生じ、共振周波数で単層巻検出コイル4
の誘起電圧が最大となるためである。
【0015】センサ部Aの概略的等価回路図は上述のよ
うに、図11に示すようであり、その直列共振周波数f
0 は(数1)に示すように表わされる。
【0016】
【数1】
【0017】この(数1)において、Lは、単層巻検出
コイル4の自己インダクタンス Cf は、励起電極8と単層巻検出コイル4との間の燃料
通路の容量で燃料の誘電率εに対応するものであり、 CS は、絶縁管1の管壁の容量、 CP は、励起電極8と単層巻検出コイル4との間の外部
浮遊容量、 CPaは、単層巻検出コイル4に並列に存在する浮遊容量
である。
【0018】共振周波数f0 は(数1)のように燃料の
誘電率εに依存するため、燃料の誘電率εが大きいほ
ど、共振周波数は低下する。
【0019】単層巻検出コイル4の誘起電圧は全波整流
回路23でDC信号に変換され、ピークディテクタ24
でその最大値が検出され、ピークディテクトパルスがサ
ンプルホールド回路25に出力される。
【0020】サンプルホールド回路25は鋸歯状発振回
路21からの鋸歯状波信号によりスイープされ、ピーク
ディテクトパルスがこのサンプルホールド回路25でホ
ールドされる。したがって、このときのホールド電圧は
共振周波数f0 に相当し、このサンプルホールド回路2
5の電圧出力が低域通過フィルタ26を介して外部にセ
ンサ出力Vout として出力される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の燃料の誘電率検
知装置は以上のように構成されているので、励起電極8
が単層巻検出コイル4の端面上に配置されているため、
以下に述べるごとき課題があった。
【0022】たとえば、L=20μH,絶縁管1の外径
φ=10mm,管壁の厚さt=1mm,単層巻検出コイル4の
端との距離d=2mmとした形状のセンサ部Aにおいて
は、燃料の誘電率ε=2のガソリンと、燃料の誘電率ε
=33の場合の共振周波数f0 は約8MHz 程度である
が、燃料の誘電率により変化する容量Cf に対して大き
な並列容量CP ,CPaが存在するため、共振周波数f0
の変化は、図8の破線で示す出力特性100のごとく、
約5%程度しか得られなかった。
【0023】また、励起電極8と単層巻検出コイル4の
端面との距離dが単層巻検出コイル4の端面との距離の
ため、精度が確保しにくく、センサ部における直列共振
周波数f0 のばらつきが大きく、さらに、絶縁管1の汚
れなどの表面状態,外部湿度などにより、浮遊容量CPa
が変化し、出力の再現性が悪いという欠点があった。
【0024】一方、この精度を確保しようとするため
に、上記距離dを大とすると、外部浮遊容量CP ,浮遊
容量CPaは小となるが、燃料通路の容量Cf も小となる
ため、直列共振周波数f0 が平均的に増大するのみで、
直列共振周波数f0 の変化率はかえって低下した。
【0025】すなわち、従来例においては、誘電率の変
化に対する出力変化率が大きくとれず、センサ間の出力
のばらつきが大きく、また、出力が外部状態により影響
され易いなど、センサ部の精度が悪いといった課題があ
った。
【0026】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、誘電率の変化に対するセンサ部の
出力変化が大きくとれるとともに、燃料通路の断面積が
できるだけ大きくでき、センサ間の出力ばらつきが小さ
く、外部状態により影響されない燃料の誘電率検知装置
を得ることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明に係る燃料の誘
電率検知装置は、燃料の通路の中途に設けられ、スリッ
トあるいは複数の小孔を有する筒状の導電性電極と、こ
の導電性電極との間に燃料が導入されるとともに、導電
性電極とほぼ同軸状に所定間隔離して周面が対向するよ
うに配置され、共振周波数が燃料の誘電率に相当する単
層巻検出コイルとを設けたものである。
【0028】
【作用】この発明においては、単層巻検出コイルと導電
性電極との間に形成された間隔を燃料の通路として燃料
を流し、燃料の誘電率を単層巻検出コイルのコイル周面
と筒状の導電性電極の周面間の静電容量により検出する
ことにより、メタノール含有率を精度よく検出するとと
もに、導電性電極は筒面にスリットまたは複数の小孔を
備えているから、燃料通路の断面積を大きくする作用を
する。
【0029】
【実施例】以下、この発明の燃料の誘電率検知装置の実
施例について図面に基づき説明する。図1はその一実施
例の構成を示す構成説明図である。この図1において、
図9と同一部分には同一符号を付して述べる。
【0030】この図1において、センサ部Aは断面して
示されており、絶縁管1はセラミック、耐油性プラスチ
ックなどの絶縁体で形成され、内部に燃料が導通し、円
筒状に形成されている。また、センサ部Aは図2に一部
を破断して拡大斜視図として示されており、この図から
も明らかなように、筒状の導電性電極3が配置されてい
る。
【0031】この導電性電極3は外周面が絶縁管1の内
周面と略平行して対向し、絶縁管1と略同軸状に位置
し、さらに、導電性電極3と絶縁管1との間に所定の間
隔をもって、燃料通路2が形成されるようになってい
る。この導電性電極3には、軸方向にスリット3aが形
成され、このスリット3aを通して燃料が導電性電極3
と燃料通路2との間を自由に流通するようになってい
る。
【0032】上記導電性電極3はチタン,ステンレス、
表面がアルマイト処理されたアルミニウムなどが燃料に
対する耐性上好ましいものである。この導電性電極3と
対向するように、絶縁管1の外側には、単層巻検出コイ
ル4が巻回されている。この単層巻検出コイル4の両端
から導出される一方のリード4bは図1に示すように、
アースされ、他方のリード4aは検知手段としての検知
回路B内の0°位相比較器11の入力端に接続されてい
る。
【0033】また、上記導電性電極3の上端はフランジ
5の下面に取り付けられており、このフランジ5の端縁
近傍の下面に上記絶縁管1の上端面が燃料シール7を介
して結合されている。
【0034】さらに、絶縁管1の底面には燃料を導くニ
ップル6aが連結されており、絶縁管1の上端近傍に
は、燃料通路2を流通した燃料を排出するためのニップ
ル6bが連結されている。
【0035】次に、上記検知回路B内の構成について説
明する。この検知回路B内における10は直列抵抗であ
り、抵抗値RS を有する。この直列抵抗10は、単層巻
検出コイル4のリード4aと直列に接続されて、このリ
ード4aと直列回路を形成するとともに、その一端は増
幅器15の出力端に接続され、他端は0°位相比較器1
1の一方の入力端に接続されている。
【0036】この0°位相比較器11の他方の入力端と
増幅器15の出力端が共通に接続されている。この0°
位相比較器11はリード4aと直列抵抗10との接続点
の信号と、直列抵抗10の増幅器15の出力端側の信
号、すなわち、直列回路への印加信号との位相を比較す
るものである。
【0037】0°位相比較器11の出力は低域通過フィ
ルタ12を通して比較積分器13の一方の入力端に接続
されている。この比較積分器13の他方の入力端には、
基準電源から所定の基準電圧Vref が印加されている。
比較積分器13の出力は出力端子T2に出力するととも
に、電圧制御発振器14の入力端に印加するようになっ
ている。
【0038】この電圧制御発振器14は比較積分器13
の出力に応じて発振周波数を制御して、増幅器15と分
周器16に出力するようになっている。増幅器15は電
圧制御発振器14の出力信号を増幅して、直列抵抗1
0,リード4aを通して単層巻検出コイル4に出力する
とともに、0°位相比較器11に出力するようになって
いる。
【0039】また、分周器16は電圧制御発振器14の
出力信号を分周して、出力端子T1から出力信号fout
を出力するようになっている。
【0040】次に、動作について説明するが、センサ部
Aの単層巻検出コイル4の共振周波数の検出方法につい
て説明する。燃料通路2にメタノール混合ガソリンを流
した状態で、増幅器15より直列抵抗10と、単層巻検
出コイル4の直列回路に高周波信号が与えられ、直列抵
抗10の両端の信号、すなわち、前記直列回路にかかる
電圧信号と、単層巻検出コイル4にかかる電圧信号とが
0°位相比較器11に入力され、両者の位相差が比較さ
れる。
【0041】この場合、増幅器15に正弦波増幅器を用
い、直列回路に印加する高周波信号を正弦波とすれば、
直列回路に印加する電圧信号も正弦的になるため、0°
位相比較器11としては、乗算器を用いればよい。0°
位相比較器11は上記両者の位相差に相当する信号を出
力し、低域通過フィルタ12は上記位相差に比例した直
列電圧信号を出力し、比較積分器13は低域通過フィル
タ12の位相0°の出力に相当する基準電圧Vref と、
低域通過フィルタ12の出力を比較積分し、比較積分器
13の電圧出力により、上記直列回路に増幅器15を通
して印加される高周波信号の周波数が電圧制御発振器1
4により決定される。
【0042】すなわち、この直列回路および0°位相比
較器11,低域通過フィルタ12,比較積分器13,電
圧制御発振器14,増幅器15の回路により、位相同期
ループが形成され、電圧制御発振器14の発振周波数は
上記直列回路にかかる電圧信号と、単層巻検出コイル4
にかかる電圧信号の位相差0°となるように制御され
る。
【0043】このため、比較積分器13の電圧出力V
out あるいは電圧制御発振器14の周波数出力はセンサ
部Aの上記並列共振周波数、すなわち、燃料の誘電率、
さらに換言すれば、メタノール含有率に対応する値とな
る。
【0044】この電圧制御発振器14の出力周波数はセ
ンサ部Aの大きさにもよるが、数MHz の高周波であるた
め、分周器16により出力特性に適当な周波数まで分周
されて、周波数出力Vout が出力端子T1から出力され
る。
【0045】次に、この発明の他の実施例について説明
する。図1,図2で示したセンサ部Aにおける導電性電
極3はスリット3aを設けた場合を例示したが、図3に
示すようにしてもよい。この図3はセンサ部Aの他の実
施例の一部を破断して示す拡大斜視図である。この図3
の実施例では、導電性電極3に複数の小孔3bを設けた
ものである。その他の部分は図1,図2のセンサ部Aと
同じである。
【0046】この図3のように、導電性電極3に複数の
小孔3bを形成することにより、センサ部Aの燃料通路
2の断面積が大きくなり、センサ部Aの圧力損失が小さ
くなるという効果があり、常に新しい燃料が素早くセン
サ部Aに導かれるという効果も得られる。
【0047】また、空気などによる気泡が筒状の導電性
電極3内に入り込んだ場合、導電性電極3内に気泡がと
どまることなく、図3の矢印方向に燃料の流れととも
に、抜けて行くという効果も得られる。
【0048】図4はこの発明におけるセンサ部Aのさら
に異なる実施例(以下、第3実施例という)の一部を破
断して示す拡大斜視図であり、図5はこの第3の実施例
のセンサ部Aを燃料通路に取り付けた状態を示す断面図
である。この図4,図5に示すように、この第3の実施
例では、単層巻検出コイル4は絶縁管1にモールドさ
れ、絶縁管1の外側に略同軸状に複数の小孔3bを備え
た筒状の導電性電極3を配置した構造としている。
【0049】すなわち、図3の第2の実施例の場合と
は、導電性電極3と、絶縁管1と単層巻検出コイル4の
配置関係が逆になっている。この第3の実施例の構造に
おいても、センサ部Aでの燃料の圧力損失が小さくな
り、常に新しい燃料が素早くセンサ部Aに導かれ、気泡
が筒状の導電性電極3内にとどまることなく、図5の矢
印で示すように、燃料の流れとともに抜けて行くという
効果がある。
【0050】図6は上記図1,図2で示した第1の実施
例のセンサ部Aの断面図であり、図7はこのセンサ部A
の等価回路図である。この図6,図7の両図において、
f は、導電性電極3と絶縁管1の内周の間の燃料通路
2を燃料が流れるときの静電容量、 CS は、絶縁管1の厚さ方向の静電容量、 CPcは、従来例と同じく、単層巻検出コイル4に並列に
存在する浮遊容量、である。上記静電容量Cf は上記従
来例と同じく、単層巻検出コイル4の自己インダクタン
スLと直列共振回路を形成し、その共振周波数fm
(数2)で与えられ、共振周波数fm は燃料の誘電率ε
が大なるほど低下する。
【0051】
【数2】
【0052】この場合、誘電率の変化に対する共振周波
数fm の変化率は、図7の等価回路図に示すごとく、従
来例のように、静電容量Cf に対する並列容量CP ,C
Paの寄与がないため、燃料の誘電率の変化に対する出力
変化率が大きくとれ、かつ絶縁管1の寸法、導電性電極
3の寸法精度を高めることにより、静電容量Cf ,静電
容量CS の幾何容量精度を上げられるため、センサ部A
の出力のばらつきを低減できるという利点がある。
【0053】図8はL=30μH,絶縁管1の外径φ=
10mm,管壁の厚さt=1mm,絶縁管1内の内周と導電
性電極3の外周間の燃料通路2の幅d=2mmとした形状
のセンサ部Aにおいて、上記図1に示した検知回路Bを
接続した場合のセンサ部の出力特性を同程度の寸法の従
来のセンサ部Aの出力特性100と比較して示すもので
ある。
【0054】燃料の誘電率ε=2のガソリンと、誘電率
ε=33のメタノールの場合の共振周波数fm の変化
は、この実施例センサ部Aでは出力特性200(実線)
で示すように、約20%であり、同程度の寸法の従来の
センサ部Aに比べ、共振周波数fm の変化の範囲は大幅
に向上している。
【0055】なお、上記各実施例では、メタノール含有
率の検出に用いた場合を示したが、他の液体中の誘電率
検出用として広く適用が可能である。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、燃料
通路の中に燃料を挾んで略同軸状に筒状の導電性電極と
単層巻検出コイルを配置するとともに、この単層巻検出
コイルの共振周波数を燃料の誘電率に相当するように
し、燃料通路の燃料の誘電率を単層巻検出コイルのコイ
ル周面と筒状の導電性電極の周面間の静電容量により検
出するように構成したので、誘電率の変化に対するセン
サ部の出力変化が大きくとれ、外部環境の影響を受けな
い精度のよいセンサ部が得られる効果がある。
【0057】また、導電性電極には、スリットあるいは
複数の小孔が設けてあるので、センサ部の燃料通路の断
面積が大きくなり、センサ部の圧力損失が小さくなる。
したがって、常に新しい燃料が素早くセンサ部に導か
れ、気泡が筒状導電性電極内にとどまることなく、燃料
の流れとともに抜けて行くという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による燃料の誘電率検知装
置の構成説明図である。
【図2】同上実施例におけるセンサ部の一部を破断して
示す拡大斜視図である。
【図3】この発明の第2の実施例による燃料の誘電率検
知装置におけるセンサ部の一部を破断して示す拡大斜視
図である。
【図4】この発明の第3の実施例による燃料の誘電率検
知装置におけるセンサ部の一部を破断して示す拡大斜視
図である。
【図5】図4のセンサ部を燃料通路に取り付けた状態を
示す断面図である。
【図6】図1の実施例におけるセンサ部の断面図であ
る。
【図7】図1の実施例におけるセンサ部の等価回路図で
ある。
【図8】図1の実施例と従来例の検知回路の出力特性比
較図である。
【図9】従来の燃料の誘電率検知装置の構成説明図であ
る。
【図10】図9の燃料の誘電率検知装置のセンサ部の断
面図である。
【図11】図9の燃料の誘電率検知装置のセンサ部の等
価回路図である。
【符号の説明】
1 絶縁管 2 燃料通路 3 導電性電極 3a スリット 3b 小孔 4 単層巻検出コイル 5 フランジ 11 0°位相比較器 12 低域通過フィルタ 13 比較積分器 14 電圧制御発振器 15 増幅器 16 分周器 A センサ部 B 検知回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明に係る燃料の誘
電率検知装置は、燃料の通路の中途に設けられ、スリッ
トあるいは複数の小孔を有する筒状の導電性電極と、こ
の導電性電極との間に燃料が導入されるとともに、導電
性電極とほぼ同軸状に所定間隔離して周面が対向するよ
うに配置され、共振周波数が燃料の誘電率に相当する単
層巻検出コイルと前記共振周波数を検出する手段を設け
たものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料通路の途中に設けられ筒面にスリッ
    トあるいは複数の小孔を有する筒状の導電性電極と、こ
    の導電性電極と同軸となるように導電性電極の周面と所
    定の間隔を隔てられて導電性電極との間に上記燃料が導
    入されかつ共振周波数が上記燃料の誘電率に相当する単
    層巻検出コイルと、この単層巻検出コイルの共振周波数
    を検出する検知手段とを備えた燃料の誘電率検知装置。
JP23806491A 1991-09-18 1991-09-18 燃料の誘電率検知装置 Pending JPH0572166A (ja)

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JP23806491A Pending JPH0572166A (ja) 1991-09-18 1991-09-18 燃料の誘電率検知装置

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JP (1) JPH0572166A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998059216A1 (de) * 1997-06-21 1998-12-30 Micro-Epsilon Messtechnik Gmbh & Co. Kg Wirbelstromsensor
JP2014025735A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Aisan Ind Co Ltd センサ装置

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