JPH0730578U - 車両用交流発電機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】冷却風量をアップさせ、発電機出力の増大を計
ることができる車両用交流発電機を提供する。 【構成】ロータ７の両側面に冷却ファン８を設け、リア
ブラケット２に装着された圧入ボルト１４にファンガイ
ド１２を固定する。 【効果】冷却風量をアップさせ、発電機出力の増大が可
能となる。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】 本考案は、車両特に自動車の充電装置として使用される交流発電機の冷却構造 の改良に関する。 【０００２】 【従来の技術】 従来この種の交流発電機は、例えば特開昭55−66250 号公報等に示される様に 、ロータの一側面に遠心ファンよりなる送風ファンを結合し、その回転により発 電機本体をなすリヤ側ブラケットの通風口から、冷却風を発電機本体内に吸入し 、吸入した空気を主にロータの爪型コアの空間、ステータとのエアギャップ部を 通してフロント側ブラケットに導き、フロント側ブラケットの通風口より外部に 排出して発電機の冷却を行う構成のものが主であった。 【０００３】 【考案が解決しようとする課題】 しかしこの種の冷却構造はロータの爪型コア空間部の通風抵抗が大きく、ステ ータコイル整流装置等の冷却が十分できず大きな発電機出力を得ることができな かった。 【０００４】 また、従来の交流発電機にあっては、ステータコイルと整流装置との接続線が リヤ側ブラケットに接触することがあるという欠点を有していた。 【０００５】 本考案の目的は、冷却風量をアップさせ、発電機出力の増大を計ることのでき る車両用交流発電機を提供することにある。 【０００６】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するために本考案では、ロータの両側面に遠心ファンを設け ると共に、リヤ側ブラケットに装着された整流装置固定用ボルトにファンガイド を固定して設ける。 【０００７】 【作用】 このように遠心ファン及びファンガイドを設けたことにより、冷却風量がアッ プする。 【０００８】 【実施例】 以下、本考案の実施例について説明する。 【０００９】 図１には、本考案の一実施例が示されている。 【００１０】 図において、フロント側ブラケット１と、リヤ側ブラケット２との間に環状の ステータ３をはさんで、図示しないスルーボルトにより一体に結合され、発電機 本体が形成されている。このステータ３は、ステータコアおよび図示しないスロ ットを通して巻かれたステータコイルから構成されている。上記ブラケット１， ２には回転軸４が回転自在にベアリング５，６により支持されており、この回転 軸４には、ロータ７が結合されている。このロータ７は、１対の爪形のロータコ ア７ａ，７ｂ、とヨーク７ｃと、その間に組込まれたコイル７ｄを有する。 【００１１】 又ロータコア７ａ，７ｂの両側面には遠心ファン８ａ，８ｂがプロジェクショ ン溶接等で固着されている。又回転軸４にはＶプーリ９が結合されており、この Ｖプーリ９は図示しないベルトによりエンジン等により回転される。 【００１２】 上記第１の遠心ファン８ａは、その回転により冷却風をフロント側ブラケット １の冷却風吸入用の通風口１ａよりとり入れ、ステータコイル３ｂを冷却して、 吐出用の通風口１ｂより矢印Ａに示す如く吐出する。又、第二の遠心ファン８ｂ は、リヤ側ブラケット２の冷却吸入用の通風口２ａよりとり入れＩＣレギュレー タ１０，三相全波整流装置１１、を冷却しステータコイル３ｂも冷却しながら吐 出用通風口２ｂより矢印Ｂ，Ｃに示す如く吐出する。 【００１３】 またロータコア７ａ，７ｂの爪間もフロント側からリヤ側に矢印Ｄに示す様に 冷却風が流れる。 【００１４】 この時第２の遠心ファン８ｂの羽根部と微少な間隙をおいて対面するファンガ イド１２を上記三相全波整流装置１１の固定用ボルト１３により保持することに より第２の遠心ファン８ｂの風量増大が計られ、ステータコイル３ｂとの全波整 流装置１１の接続部の冷却も向上する。 【００１５】 ファンガイドの固定方法について図２〜図５を用いて説明する。 【００１６】 図において三相全波整流装置１１は、カソード側を共通に接続する冷却フィン １１ａとアノード側を共通に接続する冷却フィン１１ｂとを絶縁ブッシュ１１ｃ を介し重ね合わせ、異極側リード接続用端子台１１ｄを介し圧入ボルト１３で一 体に固定する（図５）。またＩＣレギュレータ１０と一体化されたブラシホルダ ー１０ａと、ファンガイド１２とは圧入ボルト１４，１５によって固定されると ともに出力端子となる。 【００１７】 また三相全波整流装置圧入ボルト１３にはナット１６が螺合されておりファン ガイド１２は全部で３ケ所で固定されている。 【００１８】 ステータコイルとの接続は、ファンガイド１２に設けられた溝１２ａ，ｂ，ｃ にそって端子台１１ｄのターミナル１１ｅに半田付されるため、口出線がリヤブ ラケット２の円周方向に接触するおそれが少なくなる。 【００１９】 したがって、本実施例によれば、発電機に内蔵される冷却ファンの風量増大を 計るためのファンガイドを効果的に整流装置に固定し、整流器自身の冷却の改善 も計れる上、ステータコイル口出線の固定もファンガイドで固定できるため、口 出線の接続が確実に行なえ、口出線のブラケットへの接触等も防止できるという すぐれた効果がある。 【００２０】 【考案の効果】 以上説明したように、本考案によれば、冷却風量をアップさせ、発電機出力の 増大を計ることができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本考案の実施例を示す発電機の断面図。 【図２】整流装置にファンガイドを固定したときの正面
図。 【図３】図２の一部部分断面図。 【図４】図２の他の一部分断面図。 【図５】図２のさらに他の一部分断面図。 【符号の説明】 １…フロントブラケット、２…リヤブラケット、３…ス
テータ、４…シャフト、５…ベアリング、６…ベアリン
グ、７…ロータ、８…冷却ファン、９…プーリ、１０…
ＩＣレギュレータ、１１…全波整流装置、１２…ファン
ガイド、１３…圧入ボルト、１４…圧入ボルト、１５…
圧入ボルト、１６…ナット。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 本田 義明 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所佐和工場内

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １．発電機本体に電機子コイルを有するステータを固定
   し、該ステータの内側に回転するロータを配置し、前記
   発電機本体の内部で前記ロータの一側面と対向する部分
   に冷却フィンを固定し、該冷却フィン上に整流素子を配
   設して、かつ前記ロータの側面に遠心ファンを結合した
   車両用交流発電機において、上記遠心ファンと上記冷却
   フィンの間にファンガイドを設け上記ファンガイドを冷
   却フィンを固定するボルトに固対したことを特徴とする
   車両用交流発電機。 ２．実用新案登録請求の範囲第１項記載の考案におい
   て、上記ファンガイドは電機子コイルを案内させるため
   の溝部が形成されていることを特徴とする車両用交流発
   電機。