JPH0730515B2 - 自動車内装材用表皮材 - Google Patents

自動車内装材用表皮材

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JPH0730515B2
JPH0730515B2 JP62095945A JP9594587A JPH0730515B2 JP H0730515 B2 JPH0730515 B2 JP H0730515B2 JP 62095945 A JP62095945 A JP 62095945A JP 9594587 A JP9594587 A JP 9594587A JP H0730515 B2 JPH0730515 B2 JP H0730515B2
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automobile interior
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dye
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JP62095945A
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文紀 木村
義征 住井
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日本バイリ−ン株式会社
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  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車内装材用表皮材に関する。さらに詳しく
は、本発明はリヤーパーセルなどに好適に使用しうる自
動車内装材用表皮材に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来より自動車のリヤーパーセルの表皮材には、原着フ
ァイバーからなるニードルパンチフェルトの片面のみに
バインダーを含浸し、他方表面を起毛調とした表皮材が
用いられている。かかる表皮材は成形を施した際に金型
によってその表面がつぶれて平滑となり、表面が白化し
て色ぶれを生じることがある。さらに該表皮材の起毛調
の表面は耐摩耗性に劣り、たとえばゴムなどでこすられ
たばあい、羽毛立ちが発生することがある。
一方、この耐摩耗性を向上させるためにバインダーをニ
ードルパンチフェルトの全体に含浸した表皮材が開発さ
れているが、かかる表皮材ではバインダーが表面まで付
着しているので白化または黄化の程度がひどく、成形時
の加圧または加熱によって白化または黄化がとくに顕著
になり、所望の色調を有する表皮材がえられなくなるこ
とがある。
かかる問題点を解決するために本発明者らは原着ファイ
バーからなるニードパンチフェルトの全体に、原着ファ
イバーと同系色の顔料を含有する樹脂を付着した表皮材
を作製してみたが(特開昭56−317号公報)、かかる表
皮材でも加圧加熱成形を経ると深絞りした部分に白化が
生じ、また、この白化を防止すべく顔料の含有量を増や
すと耐摩耗性をはじめるとする表皮材の耐久性が低下す
るため、必要な耐久性を維持しながら成形時に白化が生
じない表皮材はまだえられていなかった。
[発明が解決しようとする問題点] そこで本発明者らは、前記のような従来技術の問題点を
解消した自動車内装材用表皮材をうるべく鋭意研究を重
ねた結果、ポリエステル繊維からなる原着ファイバーか
ら構成されたニードルパンチフェルト全体に、バインダ
ーであるポリエステル系合成樹脂エマルジョンに着色料
として該原着ファイバーと同系色の染料を含有したもの
を付着させたばあい、耐摩耗性にすぐれ、表面の変色や
退色の小さい自動車内装材用表皮材がえられるというま
ったく新しい事実を見出し、本発明を完成するに至っ
た。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明はポリエステル繊維からなる原着ファ
イバーから構成されたニードルパンチフェルト全体に、
該原着ファイバーと同系色の着色料を含有するバインダ
ーを付着してなる自動車内装材用表皮材であって、前記
着色料が染料であり、前記バインダーがポリエステル系
合成樹脂エマルジョンであることを特徴とする自動車内
装材用表皮材に関する。
[作用および実施例] 本発明の自動車内装材用表皮材は、原着ファイバーから
なるニードルパンチフェルト全体に、該原着ファイバー
と同系色の着色料を含有するバインダーを付着すること
によりえられる。
前記ニードルパンチフェルトを構成している。原着ファ
イバーとしては、たとえば原液着色を施したポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロ
ピレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン
繊維、エチレン−酢酸ビニル共重合体繊維などの合成繊
維、レーヨン繊維、アセテート繊維などの半合成繊維、
綿、羊毛などの天然繊維などがあげられるが、本発明で
は、これらのなかでもとくに耐候性、耐光性、耐摩耗
性、耐熱性などにすぐれたポリエステル繊維が用いられ
る。該原着ファイバーは、本発明においては通常、その
繊度が0.5〜30デニール、繊維長が5〜100mmのものが用
いられる。
前記ニードルパンチフェルトは、前記原着ファイバーか
らなるウェブの一方表面からニードリングを施すことに
よりえられる。
前記ニードルパンチフェルトの厚さは、目的とする自動
車内装材用表皮材の強度および該ニードルパンチフェル
トを構成している繊維の種類などによって異なるので一
概には決定することができないが、通常0.1〜5mm、なか
んづく0.5〜3mmとなるように調整されるのが好ましい。
前記ニードルパンチフェルトの坪量は、50g/m2未満のば
あい、えられた表皮材を基材に設けた際に基材が透けて
見え、表面意匠効果が低下し、また500g/m2をこえると
えられる表皮材の伸長性が低下するので、50〜500g/m2
となるように調整されるのが好ましい。
前記バインダーとしては、たとえばポリエステル系、ア
クリル系、塩化ビニリデン系、アクリル酸エステル系、
酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビニル系、エチレン塩化
ビニル系、エチレン−塩化ビニル−酢酸ビニル系、アク
リル−スチレン系、アクリル−塩化ビニル系、スチレン
−ブタジエン系、メラミン系などの合成樹脂エマルジョ
ンがあげられるが、本発明では、これらのなかでも表皮
材に用いられるポリエステル繊維との結合力が高く、白
化の原因となる樹脂の使用量を少なくしても必要な強度
を有する表皮材がえられるので、ポリエステル系合成樹
脂エマルジョンが用いられる。前記バインダーは、通常
その固形分含有率が5〜65重量%となるように調整して
用いられる。
本発明においては、バインダーに含有される着色料とし
て染料が用いられる。該染料は、使用するバインダーに
応じて選択されるが、たとえばポリエステル系樹脂のば
あい、アントラキノン系、アゾ系などの分散染料が用い
られる。これらの染料はニードルパンチフェルトを構成
している原着ファイバーと同色となるように調整して用
いられる。
また、前記染料は前記合成樹脂エマルジョン中の含有量
が1〜10g/となるように調整してニードルパンチフェ
ルトに付着させるのが好ましい。前記染料の含有量は、
1g/未満のばあい、えられる表皮材の白化や黄化が目
だちやすくなり、また10g/をこえるばあい、えられる
表皮材のコストが高くなる。
前記染料はバインダーとともにニードルパンチフェルト
全体に塗布、含浸またはスプレーなどの手段によって付
着される。このとき、バインダーの総固形分量は前記ニ
ードルパンチフェルトに5〜100g/m2、なかんづく20〜5
0g/m2に調整して付着されるのが好ましい。かかる総固
形分量は50g/m2よりも多いばあい、えられる表皮材の風
合が硬くなって成形性に劣るようになり、またバインダ
ーによる白化や成形時の変色が目だつようになる。また
5g/m2よりも少ないばあい、耐摩耗性、強伸度などの耐
久性が低下するようになる。
なお、えられる表皮材は軽量化や成形性の点から、その
厚さは4mm以下、坪量は350g/m2以下であることが好まし
く、一方耐久性や強度などの点から厚さは1mm2以上、坪
量は100g/m2以上であるのが好ましい。
つぎに本発明の自動車内装材用表皮材を該表皮材のニー
ドリングが施された面が基材に接するように基材上に積
層し、該基材と表皮材とを加熱プレスなどの手段を用い
て一体化すると同時に成形することにより自動車内装材
がえられる。かかる基材としてはレジンフェルト、プラ
スチック発泡体、ポリプロピレンなどの樹脂に木屑を30
〜60%添加してなるウッドストックなど従来より用いら
れている基材があげられる。
かくしてえられる自動車内装材は、そのままあるいはさ
らに所定の形状に裁断するなどの加工を施して、リヤー
パーセル材をはじめ、たとえば、トランク材、ドア材な
どの自動車内装材として使用される。
つぎに本発明の自動車内装材用表皮材を実施例に基づい
てさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
実施例1〜3 ブルー系指定色に原液着色されたポリエステルファイバ
ー(繊度:6デニール、繊維長:76mm)をカーディング
し、ウェブ(坪量:170g/m2)を形成したのちニードリン
グ(針密度:200本/cm2、針深さ:10mm)を該ウェブの一
方表面のみから施してニードルパンチフェルトを作製し
た。つぎに該ニードルパンチフェルトのニードリングを
施した面から第3表に示すように分散染料およびバイン
ダーを混合した混合物を全体に含浸し、その後ドライヤ
ーにより乾燥させて自動車内装材用表皮材(厚さ:2.5m
m、坪量:190g/m2)を作製した。
つぎに得られた表皮材の物性として指定色に対する色相
差および耐摩耗性を下記の測定方法により調べた。その
結果を第3表に示す。
(指定色に対する色相差) えられた表皮材の試験片を晴天の日の午前10時に北窓に
て直射日光の下において、JIS L 0804に規定する変退色
用グレースケールにより、目視にて判定を行なった。そ
の判定基準を第1表に示す。
(耐摩耗性) JIS L 1021に準じて、テーバ形摩耗試験機により摩耗輪
CS−10に500gの荷重をかけて、えられた表皮材の試験片
(直径130mm)と接触させ、70rpmの速度で500回転させ
た後、試験片の表面状態を目視にて判定を行なった。そ
の判定基準を第2表に示す。
(総合判定) 前記のようにして本発明の自動車内装材用表皮材の物性
である指定色に対する色相差および耐摩耗性を測定し、
判定したあと、それぞれ下記の評価を行なった。
(総合評価) ◎:各物性とも実用上充分に満足しうる。
(いずれも4級をこえるもの) ○:各物性とも実用上満足しうる。
(いずれも4級以上のもの) △:実用性にやや欠ける。
(いずれか一方が3〜4級で他方が4級以上のもの) ×:実用上好ましくない。
(いずれか一方が3級以下のもの) 比較例1 第1表に示すように染料を用いずにバインダーのみをバ
インダーの固形分の付着量が30g/m2となるように調整し
てニードルパンチフェルトのニードリングを施した面か
らフエルトの厚さの1/3まで含浸したほかは実施例1と
同様にして自動車内装材用表皮材(厚さ:2.5mm、坪量:2
00g/m2、バインダーの含浸層の厚さ:1mm)を作製した。
えられた表皮材の物性として指定色に対する色相差およ
び耐摩耗性を実施例1〜3と同様にして測定した。その
結果を第3表に示す。
比較例2および3 第1表に示すように染料を用いずにバインダーのみを用
いたほかは実施例1と同様にしてバインダーの固形分の
付着量が15g/m2となるように調整して自動車内装材用表
皮材(厚さ:2.0mm、坪量:185g/m2)を作製した。
えられた表皮材の物性として指定色に対する色相差およ
び耐摩耗性を実施例1〜3と同様にして測定した。その
結果を第3表に示す。
比較例4 ポリエステル樹脂エマルジョンのかわりにポリウレタン
樹脂エマルジョン(トーヨーポリマー(株)製、品番:
メルシー535)を用いたほかは、実施例3と同様にして
自動車内装材用表皮材を作製した。
えられた表皮材の物性として耐摩耗製を実施例1〜3と
同様にして測定した。その結果を第3表に示す。
第3表の結果から明らかなように、実施例1〜3でえら
れた本発明の自動車内装材用表皮材は、従来の自動車内
装材用表皮材である比較例1のニードルパンチフェルト
の一方表面のみに着色料を用いずにバインダーを含浸し
たものや比較例2および3のニードルバンチフェルトの
全面に着色料を用いずにバインダーを含浸したものに比
べて指定色に対する色相差および耐摩耗ともにすぐれて
いることがわかる。
[発明の効果] 本発明の自動車内装材用表皮材は、ポリエステル繊維か
らなる原着ファイバーから構成されたニードルパンチフ
ェルト全体に、着色料が染料であり、バイダーがポリエ
ステル系合成樹脂エマルジョンである、該原着ファイバ
ーと同系色の着色料を含有するバインダーを付着させる
ことによってえれたものであるので、バインダーが付着
されているにもかかわらず、ニードルパンチフェルトの
白化や黄化がほとんど目だたず、しかも本発明の表皮材
は成形時の加圧や加熱によって白化や黄化といった変色
や退色がほとんどなく、さらには表面の耐摩耗性にきわ
めてすぐれたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル繊維からなる原着ファイバー
    から構成されたニードルパンチフェルト全体に、該原着
    ファイバーと同系色の着色料を含有するバインダーを付
    着してなる自動車内装材用表皮材であって、前記着色料
    が染料であり、前記バインダーがポリエステル系合成樹
    脂エマルジョンであることを特徴とする自動車内装材用
    表皮材。
JP62095945A 1987-04-18 1987-04-18 自動車内装材用表皮材 Expired - Lifetime JPH0730515B2 (ja)

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JP62095945A JPH0730515B2 (ja) 1987-04-18 1987-04-18 自動車内装材用表皮材

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JP62095945A JPH0730515B2 (ja) 1987-04-18 1987-04-18 自動車内装材用表皮材

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JPS63264977A JPS63264977A (ja) 1988-11-01
JPH0730515B2 true JPH0730515B2 (ja) 1995-04-05

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