JPH07305056A - 蛍光体の熱処理方法及び装置 - Google Patents

蛍光体の熱処理方法及び装置

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JPH07305056A
JPH07305056A JP6097585A JP9758594A JPH07305056A JP H07305056 A JPH07305056 A JP H07305056A JP 6097585 A JP6097585 A JP 6097585A JP 9758594 A JP9758594 A JP 9758594A JP H07305056 A JPH07305056 A JP H07305056A
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JP
Japan
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container
phosphor
heat treatment
heating
gas
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JP6097585A
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Shigeo Ito
茂生 伊藤
Sadahisa Yonezawa
禎久 米沢
Hitoshi Toki
均 土岐
Yoshitaka Sato
義孝 佐藤
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Original Assignee
Futaba Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K11/00Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K11/00Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials
    • C09K11/08Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials

Abstract

(57)【要約】 【目的】結晶性が良好で発光中心の濃度を高められる蛍
光体の熱処理方法を提供する。 【構成】蛍光体を所定圧力のガス雰囲気中で急加熱した
後に急冷する。ZnGa2O4蛍光体の製造における2次焼成
を次の条件で行う。ガス雰囲気はArに20vol%のH2を混合
して得る。圧力は2 ×107Pa 。加熱温度1100℃に1時間
保持し、5秒で500 ℃まで冷却する。蛍光体のZnは分解
・飛散しない。蛍光体は良好な結晶性を維持し、発光中
心のドープが完全に進行して発光特性が向上する。雰囲
気圧力と蛍光体の相対輝度との関係を示す。大気圧で熱
処理した場合の試料の輝度が100%である。雰囲気圧力が
低いと蛍光体の分解が防止されないので相対輝度が低
い。雰囲気圧力が高くなると蛍光体の結晶が破壊される
ために輝度が低下する。2 ×10 6Pa 以上の雰囲気圧力で
輝度が改善される。5 ×106 〜1 ×109Pa の範囲におい
て特に良好な結果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光体の熱処理方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光体の母体結晶に発光中心となる添加
物を物理的にドープする蛍光体の製造方法において、結
晶性の改善のために従来は高温に加熱した後に徐々に冷
却する熱処理処理を施していた。また、ZnGa
2 4 、ZnGa2 4 :Mn等の蛍光体を製造する場
合には、これらを還元雰囲気で焼成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法によれ
ば、まず添加物を物理的な手法で蛍光体の母体結晶に注
入するので、母体結晶の表面には多くの格子欠陥が発生
していた。これを回復させるために常圧で熱処理を行っ
ていたが、温度を上げるに従って蛍光体が分解・飛散
(昇華)し、蛍光体構成元素の割合が変化して輝度が低
下する等の他の問題が発生していた。熱処理の温度は高
い程効果があるが、高すぎるとこのように蛍光体が分解
してしまい、逆効果となる。例えば、ZnS系の蛍光体
を1000℃で熱処理すると昇華して表面が荒れてしま
い、母体結晶に損傷を与えてしまう。
【0004】また、ZnGa2 4 、ZnGa2 4
Mn等の蛍光体を製造する際には、温度や還元ガスの濃
度で決まる還元の効果を強くするに従い、Zn、G
2 、(Mn)が還元されて飛散してしまう。このた
め、母体構成元素の割合がずれ、発光特性が悪化してし
まうという問題があった。
【0005】本発明は、良好な結晶性を維持しつつ発光
中心の濃度を高めることができる蛍光体の熱処理方法及
び装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された蛍
光体の熱処理方法は、所定圧力のガス雰囲気中で蛍光体
を加熱した後に冷却することを特徴としている。
【0007】請求項2に記載された蛍光体の熱処理方法
は、請求項1記載の蛍光体の熱処理方法において、前記
雰囲気ガスが稀ガスであることを特徴としている。
【0008】請求項3に記載された蛍光体の熱処理方法
は、請求項1記載の蛍光体の熱処理方法において、前記
雰囲気ガスが、稀ガスとH2 ,H2 S,O2 等のガスと
の混合ガス又は処理する蛍光体の構成元素を1種類以上
含むガスであることを特徴としている。
【0009】請求項4に記載された蛍光体の熱処理装置
は、その内部が所定圧力のガス雰囲気に設定される容器
と、容器内に収納された蛍光体を加熱した後に冷却する
処理手段を有することを特徴としている。
【0010】請求項5に記載された蛍光体の熱処理装置
は、所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に蛍光体を収
納する容器と、容器内の一部分において蛍光体を加熱す
る加熱手段と、容器内の一部分と他部分との間で蛍光体
を移動させる移動手段とを有することを特徴としてい
る。
【0011】請求項6に記載された蛍光体の熱処理装置
は、所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に蛍光体を収
納する容器と、容器内の一部分において蛍光体を加熱す
る加熱手段と、容器内の他部分において蛍光体を冷却す
る冷却手段と、容器内の一部分と他部分との間で蛍光体
を移動させる移動手段とを有することを特徴としてい
る。
【0012】請求項7に記載された蛍光体の熱処理装置
は、所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に蛍光体を収
納する容器と、容器の外部に設けられて加熱時に容器に
接近して容器内の蛍光体を加熱する加熱手段とを有する
ことを特徴としている。
【0013】請求項8に記載された蛍光体の熱処理装置
は、所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に蛍光体を収
納する容器と、容器の外部に設けられて加熱時に容器に
接近して容器内の蛍光体を加熱する加熱手段と、容器の
外部に設けられて冷却時に容器に接近して容器内の蛍光
体を冷却する冷却手段とを有することを特徴としてい
る。
【0014】
【作用】所定圧力のガス雰囲気中で蛍光体を急加熱した
後に急冷する。雰囲気のガス圧力によって蛍光体の分解
・飛散が抑制され、良好な結晶性が維持されながら発光
中心の濃度が高まる。
【0015】
【実施例】以下に説明する本実施例の蛍光体の熱処理方
法は、所定圧力のガス雰囲気中で蛍光体を急加熱した後
に急冷する。このような処理方法により、蛍光体は分解
・飛散することなく、良好な結晶性を維持したまま、発
光中心のドープが完全に進行してその発光特性が向上す
る。
【0016】(1) 実施例1 ZnGa2 4 の製造における2次焼成を次の条件下で
行う。ガス雰囲気は、不活性ガスの一例の稀ガスである
Arに20vol%のH2 を混合して得る。その圧力は
2×107 Paとする。加熱温度1100℃に1時間保
持し、5秒で500℃まで冷却する。Znの飛散がな
く、発光特性が向上した。
【0017】(2) 実施例2 ZnGa2 4 :Mnの製造において蛍光体母体にMn
をドープさせる2次焼成を次の条件下で行う。ガス雰囲
気は、不活性ガスであるArに5vol%のH 2 を混合
して得る。その圧力は2×107 Paとする。加熱温度
1100℃に1時間保持し、5秒で500℃まで冷却す
る。Zn及びMnの飛散がなく、Mnのドープが従来よ
りも良好に行われ、発光特性が向上した。
【0018】(3) 実施例3 ZnS:Ag,Clを、9×106 PaのAr雰囲気中
において900℃で1時間保持し、5秒で500℃まで
冷却する。結晶性が高められ、発光特性が向上した。
【0019】(4) 実施例4 ZnGa2 4 にMnをドープした後、9×106 Pa
のAr雰囲気中において1100℃で1時間保持し、5
秒で500℃まで冷却する。結晶性が改善され、発光特
性が向上した。
【0020】以上実施例1から実施例4の他、本発明者
は条件を変えて実験を行ったところ、図10に示すよう
な結果を得た。これは、本発明による熱処理方法を行っ
た際のガス雰囲気の圧力と、同方法によって処理された
蛍光体の相対輝度との関係を示している。なお、相対輝
度は、大気圧で熱処理した場合の試料の輝度を100%
として示してある。
【0021】図10に示すように、雰囲気圧力が低い場
合には蛍光体の分解を防止する効果がないために相対輝
度が低く、雰囲気圧力がある程度高くなると蛍光体の結
晶が破壊されるために輝度がやや低下する。従って、こ
の実験結果からわかるように、本発明の熱処理方法にお
いて蛍光体の輝度が改善されるのは雰囲気圧力が2×1
6 Pa以上の範囲である。特に5×106 〜1×10
9 Paの範囲において良好な結果が得られ、5×107
〜5×108 Paの範囲においてさらに良好な結果が得
られる。
【0022】以上説明した各実施例では、不活性ガス雰
囲気を生成するために稀ガスであるArを用いた。雰囲
気ガスとしては、この他N2 等の中性ガスを含む各種非
反応性ガスを利用することができる。
【0023】次に、本発明の熱処理方法に有用な蛍光体
の熱処理装置の実施例について図1〜図9を参照して説
明する。なお、各実施例において構成乃至作用効果が共
通する部分については、記述を簡明にするため、図中に
同一の番号を付してその説明を省略する。
【0024】図1に示す熱処理装置1を説明する。熱処
理装置1の円筒形の容器2は、その軸線を水平にして設
置されている。この容器2には、容器2の内部を高真空
状態に排気するための排気装置3と、容器2の内部に雰
囲気ガスとしての不活性ガスを供給するための雰囲気ガ
ス供給装置4とが設けられている。この容器2の内部に
は処理すべき蛍光体の試料5が収納される。なお、図中
6はレギュレータバルブである。
【0025】容器2内には、容器2内に収納された試料
5を加熱した後に冷却するための処理手段7が設けられ
ている。本装置の処理手段7は、容器2内の一端部に近
い位置に設けられた加熱手段としての加熱ヒータ8と、
この加熱ヒータ8に対して蛍光体の試料5を出し入れす
る移動手段9とを有している。
【0026】加熱ヒータ8は螺旋形に巻かれたヒータ線
からなる。移動手段9は、試料5が載置されるトレイ1
0を有する。トレイ10は、容器2から外に突出した送
りねじ11と、送りねじ11に螺合した送りナット12
によって容器2の軸線方向に沿って移動する。この移動
手段9によれば、加熱ヒータ8と、加熱ヒータ8による
熱の影響を受けない容器2内の他端部近傍との間で、試
料5を自由に移動させることができる。
【0027】本実施例において、容器2内のトレイ10
に試料5となる蛍光体を載置し、容器2内を排気装置3
で排気した後、雰囲気ガス供給装置4によって容器2内
を適当な雰囲気ガスで適当な圧力に昇圧する。その後、
加熱ヒータ8を所定の加熱温度に設定し、トレイ10を
加熱ヒータ8内に移動させて試料5を急加熱し、所定時
間加熱後にトレイ10を加熱ヒータ8外に移動させて試
料5を急冷する。
【0028】図2に示す熱処理装置21を説明する。熱
処理装置21の円筒形の容器22の構成は、第1実施例
とほぼ同様である。
【0029】本装置21は、容器22内に収納された蛍
光体の試料5を加熱した後に冷却するための処理手段2
3を有している。本装置21の処理手段23は、容器2
2の外に設けられて容器22の内部の一端部寄りの部分
を加熱する加熱手段としての加熱装置24を有する。ま
た、処理手段23は、この加熱装置24によって加熱さ
れる容器22内の空間と、加熱されない空間との間で蛍
光体の試料5を出し入れする移動手段9を有する。
【0030】加熱装置24は加熱ヒータでもよいしラン
プ加熱器でもよい。移動手段9の構成は第1実施例と同
様である。
【0031】本実施例によっても、第1実施例と同様に
蛍光体の試料5を急速に加熱し、急速に冷却できる。
【0032】図3及び図4に示す熱処理装置31を説明
する。熱処理装置31の円筒形の容器32の構成は、第
1実施例とほぼ同様である。但し、この容器32の内部
には、前記第1乃至第2実施例のように、加熱手段や移
動手段の一部等はなく、トレイ33に載置した蛍光体の
試料5を収納することができるようになっているだけで
ある。
【0033】本装置31は、容器32内に収納された蛍
光体の試料5を加熱した後に冷却するための処理手段3
4を容器32の外部に有している。本装置31の処理手
段34は、容器32の外に設けられて容器32の外側か
ら内部を加熱する加熱手段としての加熱装置35を有す
る。また、処理手段34は、容器32の外に設けられて
容器32の外側から内部を冷却する冷却手段としての冷
却装置36を有する。
【0034】加熱装置35は加熱ヒータでもよいしラン
プ加熱器でもよい。加熱装置35は、容器32を内部に
収納できる寸法の円筒形状であり、軸線を中心に等分割
された2つの部分からなる。図4に示すように、各部分
は図示しない駆動手段によってそれぞれ上下方向に移動
し、必要に応じて容器32を囲んでこれを加熱するよう
になっている。
【0035】冷却装置36は例えば送風によって容器3
2の内部を冷却する送風手段によって構成できる。冷却
装置36は、容器32を内部に収納できる寸法の円筒形
状であり、軸線を中心に等分割された2つの部分からな
る。図4に示すように、各部分は図示しない駆動手段に
よってそれぞれ左右方向に移動し、必要に応じて容器3
2を囲んでこれを冷却するようになっている。
【0036】容器32内の試料5を加熱する際には、上
下に分割されている加熱装置35が閉じて、その内部に
取り囲んだ容器32の内部を急速に加熱する。加熱処理
終了後には、加熱装置35は再び上下に分割されて容器
32から離れる。これに連続して、左右に分割されてい
る冷却装置36が閉じ、その内部に取り囲んだ容器32
の内部を急速に冷却する。冷却装置36が送風手段であ
る場合には、送風の温度を下げることにより冷却速度を
さらに大きくすることができる。本実施例によっても、
前記各実施例と同様に蛍光体の試料5を急速に加熱し、
急速に冷却できる。
【0037】図5〜図7に示す熱処理装置41を説明す
る。この熱処理装置41は円盤形の容器42を有してい
る。図示はしないが、この容器42には、容器42の内
部を高真空状態に排気するための排気装置と、容器42
の内部に雰囲気ガスとしての不活性ガスを供給するため
の雰囲気ガス供給装置とが設けられている。この容器4
2の内部には処理すべき蛍光体の試料5が収納される。
【0038】容器42内は、隔壁43によって加熱部4
4と冷却部45に分けられている。加熱部44は、容器
42の内部又は外部に設けた蛍光体の加熱手段によって
容器42内の蛍光体を加熱する部分である。冷却部45
は、容器42の内部又は外部に設けた蛍光体の冷却手段
によって容器42内の蛍光体を冷却する部分である。
【0039】また、容器42内の隔壁43の下方には、
容器42の内形状に沿った形状である円板形の回転板4
6が蛍光体の移動手段として設けられている。回転板4
6の底面の中心には、板面と垂直に回転軸47が設けら
れている。回転軸47は、容器42の底板42aを気密
に貫通しており、容器42の外部に設けられた図示しな
い駆動手段に連結されている。駆動手段を駆動すること
により回転板46は容器42内で回転し、回転板46上
の試料5を加熱部44と冷却部45の間で移動させる。
【0040】前記隔壁43の下部には扉48が設けられ
ている。回転板46の回転に伴って移動してきた蛍光体
のトレイ49が当たると、閉止されている該扉48はト
レイ49に押されて開く。又は図示しない開閉駆動手段
を設け、回転板46の回転に伴うトレイ49の移動に応
じて扉48を開閉するように構成してもよい。
【0041】加熱手段は、図6(a)に示すように容器
42内に設けられた加熱ヒータ50でもよい。また、図
6(b)に示すように、容器42に設けた照射窓51を
介して容器42の外部から容器42内の試料5を加熱す
るレーザー照射手段やランプ加熱器でもよい。
【0042】冷却手段は、図7に示すように容器42内
に設けられて容器42外から冷却水乃至液体窒素等の冷
却媒体の供給を受ける冷却装置52でもよいし、又は容
器42外に設けられて容器42の壁越しに容器42内の
試料5を冷却する送風手段等であってもよい。なお、冷
却部45にはペルチエ素子を設けて温度を測定するよう
にしてもよい。
【0043】本実施例において、容器42内のトレイ4
9に試料5となる蛍光体を載置し、容器42内を排気装
置で排気した後、雰囲気ガス供給装置によって容器42
内を非反応性の雰囲気ガスで適当な圧力に昇圧する。そ
の後、加熱手段を所定の加熱温度に設定し、トレイ49
を加熱部44内に移動させて試料5を急加熱し、所定時
間加熱後に回転板46を回転させてトレイ49を冷却部
45に移動させ、試料5を冷却手段によって急冷する。
本実施例によっても、前記各実施例と同様に蛍光体を急
速に加熱し、急速に冷却できる。
【0044】図8に示す熱処理装置61を説明する。こ
の熱処理装置61の円筒形の容器62は、軸線が鉛直に
なるように設置されている。容器62には、排気装置3
と、雰囲気ガス供給装置4とが設けられている。この容
器62の内部には処理すべき蛍光体の試料5が収納され
る。
【0045】容器62内には、円筒形の炉心管63が設
けられている。炉心管63は上端が閉止され、下端が開
放されている。炉心管63の上部には加熱手段としての
加熱ヒータ64が巻装されており、下部には冷却手段と
しての冷却コイル65が巻装されている。容器62には
試料5の移動手段66が設けられている。移動手段66
は、炉心管63の内部で試料5のトレイ67を上下動さ
せ、加熱ヒータ64の内部又は冷却コイル65の内部に
該トレイ67を設定することができる。
【0046】本実施例において、容器62内のトレイ6
7に試料5となる蛍光体を載置し、容器62内を排気装
置3で排気した後、雰囲気ガス供給装置4によって容器
62内を適当な雰囲気ガスで適当な圧力に昇圧する。そ
の際、この炉心管63により、雰囲気ガスを容器62内
に導入した時の容器内飛散物質による試料5の汚染を防
止することができる。
【0047】その後、加熱ヒータ64を所定の加熱温度
に設定し、トレイ67を加熱ヒータ64内に移動させて
試料5を急加熱する。所定時間加熱後にトレイ67を下
降させて冷却コイル65内に設定し、試料5を急冷す
る。
【0048】図9に示す熱処理装置71を説明する。こ
の熱処理装置71の円筒形の容器72は、図8に示した
熱処理装置61の炉心管63に相当するものである。但
し、下端面も閉止してあり、気密構造になっている。こ
の熱処理装置71は、容器72内に設定する不活性ガス
雰囲気が比較的低圧の場合に利用する。その他の構成と
作用・効果は図8に示した熱処理装置61とほぼ同様で
ある。
【0049】
【発明の効果】本発明の蛍光体の熱処理方法によれば、
所定圧力のガス雰囲気中で蛍光体を加熱した後に冷却す
るので、雰囲気ガスのガス圧力によって蛍光体の分解・
飛散が抑制され、良好な結晶性が維持されながら発光中
心の濃度が高まる。従って、発光特性が向上するという
効果がある。
【0050】本発明の蛍光体の熱処理装置によれば、蛍
光体を収納した容器の内部を所定圧力のガス雰囲気に設
定し、この蛍光体を加熱した後に冷却することができる
ので、雰囲気ガスのガス圧力によって蛍光体の分解・飛
散を抑制しながら、良好な結晶性を維持しつつ発光中心
の濃度を高めることができる。従って、発光特性に優れ
た蛍光体を製造することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蛍光体の熱処理装置の第1実施例
を示す正面図である。
【図2】本発明に係る蛍光体の熱処理装置の第2実施例
を示す正面図である。
【図3】(a)は本発明に係る蛍光体の熱処理装置の第
3実施例の示す断面図、(b)は(a)図におけるA−
A線断面図である。
【図4】第3実施例の熱処理装置の作用を示す側面図で
ある。
【図5】本発明に係る蛍光体の熱処理装置の第4実施例
を示す断面図である。
【図6】第4実施例の熱処理装置の加熱部の変形例を示
す部分断面図である。
【図7】第4実施例の熱処理装置の冷却部の変形例を示
す部分断面図である。
【図8】本発明に係る蛍光体の熱処理装置の第5実施例
を示す正面図である。
【図9】本発明に係る蛍光体の熱処理装置の第6実施例
を示す正面図である。
【図10】本発明に係る蛍光体の熱処理方法において、
熱処理時の雰囲気圧力と得られた蛍光体の相対輝度との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,21,31,41,61 71 熱処理装置 2,22,32,42,62,72 容器 5 蛍光体の試料 7,23,34 処理手段 8,50,64 加熱手段としての加熱ヒータ 9,66 移動手段 24,35 加熱手段としての加熱装置 36,52 冷却手段としての冷却装置 46 移動手段としての回転板 51 加熱手段の一部を構成する照射窓 65 冷却手段としての冷却コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 義孝 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定圧力のガス雰囲気中で蛍光体を加熱
    した後に冷却することを特徴とする蛍光体の熱処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記雰囲気ガスが稀ガスである請求項1
    記載の蛍光体の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 前記雰囲気ガスが稀ガスとH2 ,H
    2 S,O2 の中から選ばれたガスとの混合ガス又は処理
    する蛍光体構成元素が1種類以上含まれるガスである請
    求項1記載の蛍光体の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 その内部が所定圧力のガス雰囲気に設定
    される容器と、容器内に収納された蛍光体を加熱した後
    に冷却する処理手段を有する蛍光体の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に
    蛍光体を収納する容器と、容器内の一部分において蛍光
    体を加熱する加熱手段と、容器内の一部分と他部分との
    間で蛍光体を移動させる移動手段とを有する蛍光体の熱
    処理装置。
  6. 【請求項6】 所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に
    蛍光体を収納する容器と、容器内の一部分において蛍光
    体を加熱する加熱手段と、容器内の他部分において蛍光
    体を冷却する冷却手段と、容器内の一部分と他部分との
    間で蛍光体を移動させる移動手段とを有する蛍光体の熱
    処理装置。
  7. 【請求項7】 所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に
    蛍光体を収納する容器と、容器の外部に設けられて加熱
    時に容器に接近して容器内の蛍光体を加熱する加熱手段
    とを有する蛍光体の熱処理装置。
  8. 【請求項8】 所定圧力のガス雰囲気に設定した内部に
    蛍光体を収納する容器と、容器の外部に設けられて加熱
    時に容器に接近して容器内の蛍光体を加熱する加熱手段
    と、容器の外部に設けられて冷却時に容器に接近して容
    器内の蛍光体を冷却する冷却手段とを有する蛍光体の熱
    処理装置。
JP6097585A 1994-05-11 1994-05-11 蛍光体の熱処理方法及び装置 Pending JPH07305056A (ja)

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