JPH07303281A - 簡易型携帯電話機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】着信音を消音しても発呼者を表示内容で確認で
きるようにする 【構成】着信音消音手段と、発呼側のメッセージを表示
する手段と、発呼側より送出された指定キーコードを対
応するメッセージ用データに変換する手段とを備え、着
信音消音モードをセットしたときには着信時着信音を消
音すると共に、発呼側より送出された上記指定キーコー
ドを解析して対応するメッセージデータを生成し、これ
を表示部上に表示する。こうすることによってどこの誰
からの着信であるかを表示部上のメッセージ内容だけに
よって確認できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ＰＨＳなどに適用し
て好適な簡易型携帯電話機に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、屋外では移動電話機として使用で
き、屋内ではコードレスの子機として屋内に設置されて
いる親機に接続して使用できるＰＨＳ（Personal Handy
System）のような簡易型携帯電話機が注目されてい
る。

【０００３】この種簡易型携帯電話機にも設置式電話機
と同じく留守録機能や短縮電話機能などを常備した機種
が開発されている。さらに、簡易型携帯電話機にはＬＣ
Ｄなどの表示装置を備え、ここに発呼先の電話番号など
を表示できるようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
簡易型携帯電話機にあっても、着信があると着信音が鳴
り、オフフック操作をするまでこの着信音は鳴り続ける
ようになっている。一方、簡易型携帯電話機はその機動
性の点から、往々にして鞄やハンドバックに入れたまま
出張先の会議や商談に臨む機会が増えている。会議中や
商談のさなかに着信があると着信音が鳴り響き、この音
によって会議や商談の進行を妨げることがしばしば発生
する。このようなときは着信音を消音できた方がよい。

【０００５】しかし、単純に着信音を消音してしまうと
今度は着信があったことを電話機所持者が全く気付かな
いということが起きてしまう。これでは移動電話機のメ
リットを生かせない。

【０００６】このような特定の場所に移動するときには
予め、着信音をユーザの意志で消音でき、しかもその場
合であってもどこの誰から着信があったかを確実に知ら
しめることができれば移動電話機としての機能を損なう
ことなく、その目的を充分に達成できる。

【０００７】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、目的に応じて着信音を消音で
きるようにすると共に、発呼側を特定できるようにした
簡易型携帯電話機を提案するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項１に記載したこの発明においては、着信音消
音手段と、発呼側のメッセージを表示する手段と、発呼
側より送出された指定キーコードを対応するメッセージ
用データに変換する手段とを備え、着信音消音モードを
セットしたときには着信時着信音を消音すると共に、発
呼側より送出された指定キーコードを解析して対応する
メッセージデータを生成し、これを表示部上に表示する
ようにしたことを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】着信音を消音できる着信音消音モード（消音モ
ードという）がセットされた状態で着信があると、図１
に示すように着信音を消音させると同時に応答メッセー
ジを発呼側に送信する。応答メッセージを受け取ること
によって発呼側では被呼側へのメッセージを送るべく対
応する指定キーコード（メッセージとコードとの関係は
予め登録されている）が入力される。

【００１０】被呼側ではこの指定キーコードを復調し登
録テーブルを参照して、対応するメッセージを生成して
これを表示部３７（図３）上に表示する。メッセージは
発呼側の名前を含むものであるから、これによってどこ
の誰からの着信であったかを表示部３７のメッセージ内
容で確認できる。メッセージによって発呼者を特定でき
るのでメッセージ確認後発呼者に連絡することができ
る。こうすれば、会議中や商談のさなかに着信があった
としても、会議や商談を妨げないし、ときどき表示部３
７を確認するだけで着信の有無も判別できる。

【００１１】

【実施例】続いて、この発明に係る簡易型携帯電話機の
一例を上述したＰＨＳに適用した場合につき、図面を参
照して詳細に説明する。

【００１２】説明の都合上図３から説明する。図３はこ
の発明を適用したＰＨＳ形電話機１０の一例を示す系統
図であって、送受信器１２は送話器１２ａと受話器１２
ｂを有する。送話器１２ａからの音声信号は無線部１４
において所定の信号形態となされた後アンテナ１６から
基地局に向けて送信される。アンテナ１６で受信した着
信信号は無線部１４で復調されたのち音声信号となって
受話器１２ｂに供給される。

【００１３】回線を接続するときは操作部１８で相手側
の電話番号が入力され、これがマイコンで構成された制
御部２０を経てＤＴＭＦ（Dual Tone Multiple Frequen
cy）の変復調部２２に供給されて２周波のダイヤル信号
が生成される。２周波のダイヤル信号は無線部１４に供
給される。

【００１４】音声録再ユニット２６は留守録モードのと
き着信メッセージを録音するためのもので音声メモリな
どが使用される。したがって無線部１４から得られる音
声出力がこの音声録再ユニット２６に供給されてこれが
録音（メモリ）される。音声録再ユニット２６で再生さ
れたメッセージはスイッチ３０を介して受話器１２ｂに
供給されるのでその内容を確認できる。

【００１５】音声合成ユニット３２には被呼側として動
作するときの応答メッセージ（定型文やオリジナル文で
あって、詳細は後述する）を生成するための音声データ
が格納され、留守録モードのようなときスイッチ３４を
介して無線部１４に音声データが供給されることによっ
て発呼側にその内容が送信される。送受信器１２側に設
けられたスイッチ３６ａ，３６ｂは着信音を消音すると
きに使用されるスイッチ（着信音消音手段）であって、
原理的にはスイッチ３６ｂだけが必要になる。

【００１６】表示手段として機能する表示部３７には相
手側の電話番号やメッセージなどの数字やカタカナが表
示される。マイコンで構成された制御部２０にはＥＥＰ
ＲＯＭなどのメモリ３８が設けられ、このメモリ３８に
は図５に示すような発呼側の指定キーコードと、それに
対応する数字やカタカナよりなるメッセージとの関係が
テーブル化されてメモリされている。したがって制御部
２０は指定キーコードをこれに対応するメッセージに変
換する機能を有する。

【００１７】上述した複数のスイッチ３０，３４，３６
ａ，３６ｂはいずれも制御部２０から得られる動作モー
ドに対応した制御信号によってコントロールされる。

【００１８】図５は簡易型携帯電話機１０の概観図であ
って、装置本体４０の上方に受話器１２ｂが、下方に送
話器１２ａが位置し、その中央上部に表示部３７が設け
られている。表示部３７としてはＬＣＤのような表示素
子を使用することができ、この例では２段構成で上段の
表示素子３７ａはメニュー内容が表示され、下段の表示
素子３７ｂにはメニュー内容に対する応答内容が表示さ
れる。応答内容は左右エリア４６，４８にそれぞれ表示
される。

【００１９】装置本体中央部にはファンクションキー４
２が、その下側にはテンキー４４がそれぞれ設けられ
る。ファンクションキー４２にあって５０，５２は左右
のシフトキーを、５４，５６は上下のシフトキーを示
す。５８は機能キーを示し、これでメニュー選択や、装
置に内蔵された各種の機能（短縮電話機能、留守録機能
など）の選択などが行なわれる。６０は登録キーであ
り、入力データの確定用などとして使用される。テンキ
ー４４にあって６２や６４は特殊入力キーである。

【００２０】さて、このように構成されたこの発明に係
るＰＨＳ形電話機１０にあっては通常周知の留守録モー
ドを有する他に、着信音を消音できる消音モードが用意
されている。消音モードが選択されたときは、発呼者に
対して指定キーコードでメッセージを入力してもらう必
要があるため留守録モードと消音モードとではメッセー
ジの内容が若干相違する。

【００２１】例えば留守録モードのときの発呼側に送出
する応答メッセージＡとしては、応答メッセージＡ・・
・「ただ今、来客中 お名前とご用件をどうぞ」 というような定型文である。

【００２２】これに対して消音モードでは、 応答メッセージＢ・・・「来客中 お名前とご用件をコ
ードで入力して下さい」 のような内容となる。これは、消音モードが選択された
ときはメッセージを録音するのではなく、表示部３７上
に発呼者のメッセージ（電話番号を含む）を表示するた
めである。

【００２３】指定キーコードとメッセージとの関係を図
５を参照して説明する。例えば特殊キー６２とこれに続
く４桁の数字は発呼者の名前を表示するものとして取り
決めておく。図５のように例えば「＃１２３４」コード
のときは「安達」という名前を指定することになり、こ
の指定コードによって表示部３７には「アダチ」がカタ
カナ表示される。別の４桁の数字を使用すれば別の名前
を指定することができる。

【００２４】また、この４桁の数字の次に８桁若しくは
６桁の数字が入力されたときは発呼者側の電話番号を表
すものとする。したがって例えば、「＃１２３４３２９
１６２５１」と指定コードが入力されたときは、「アダ
チ３２９１６２５１」というように表示されるものとす
る。これで発呼者が「安達」さんで、その電話番号が
「３２９１−６２５１」であることが判る。

【００２５】同様に、特殊キー６４と２桁の数字で特定
のメッセージを表すものとする。本例では「＊１２」で
「デンワ シキュウ」というメッセージを表している。
したがって入力指定キーコードが「＊１２３２９１６２
５１」であるときには、「デンワ シキュウ３２９１６
２５１」と表示される。別の２桁数字を使用すると別の
メッセージを表示できる。したがって、図５に示すよう
な関係がテーブル化されてメモリ３８に予め登録され
る。この登録テーブルの関係を遵守して始めて消音モー
ドが機能する。

【００２６】録音モードがセットされると図３に示す制
御部２０が動作してスイッチ３６ａ，３６ｂが開放状態
に制御されると共に、図１に示すような手順でメッセー
ジが表示される。

【００２７】まず、着信があると受話器１２ｂ側に設け
られたスイッチ３６ｂがオフ状態であるので着信音は鳴
らない。つまり消音されることになる（ステップ８１，
８２）。着信後被呼側から応答メッセージＢが発呼側に
送信され、このメッセージＢによって発呼者は指定キー
コードを入力する（ステップ８３，８４）。

【００２８】指定キーコードが入力されると、そのキー
データがＤＴＭＦ変復調部２２で復調されたのち制御部
２０に供給されるから、復調されたキーデータがメモリ
３８に記憶される（ステップ８５，８６）。その後復調
キーデータとメモリ３８内のテーブルのデータが参照さ
れて、対応する数字データと文字データがリードされ、
これが表示部３７に供給されてメッセージが所定時間だ
け表示される（ステップ８７）。回線が切断されるとこ
の表示処理動作は終了する（ステップ８８）。

【００２９】被呼者は着信直後に表示内容を見るとは限
らず、どちらかと言えば見ない確率の方が高い。そのた
め、再表示モードが必要である。図２はその再表示処理
ルーチンの一例を示すもので、例えば特定の機能キー４
２と特定のテンキー４４の組み合せによって表示キーを
表すものとすれば、この表示キーを操作することによっ
て復調キーデータがリードされ、これによって対応する
メッセージが生成されて表示部３７に供給される（ステ
ップ９１，９２）。その表示時間ｔが規定の時間Ｔａを
経過するまでは表示状態が継続され、所定時間Ｔａを経
過したときはメッセージが消灯されると共に復調キーデ
ータが消去される（スッテプ９３，９４，９５）。

【００３０】所定の時間Ｔａとはメッセージの内容を確
認し、必要に応じてメッセージの内容をメモできるに充
分な時間であって、１０〜２０秒程度に設定される。メ
ッセージを表示した後はこの復調キーデータは不要にな
るので、これを消去してメモリ３８を有効に活用できる
ようにしている。

【００３１】図６は指定コードの登録手順を示す具体例
であって、最初は名前を登録する。最初のメニュー画面
では同図Ａのような表示がなされ、左シフトキー５０を
操作すると４桁の番号入力モードとなり（同図Ｂ）、テ
ンキー４４を使用して４桁の番号を入力し登録キー６０
を操作すると番号が確定する（同図Ｃ）。

【００３２】次は名前の入力モードに遷移し（同図
Ｄ）、同じくテンキー４４を使用して対応するカタカナ
を入力して登録キー６０を押すと、入力した名前が確定
する（同図Ｅ）。名前が確定すると次はメッセージの入
力モードとなり、この場合は右シフトキー５２を操作し
てメッセージ入力モードに遷移する（同図Ｆ）。テンキ
ーによってメッセージの入力が行なわれ、登録キー６０
によってその内容が確定する（同図Ｇ）。

【００３３】この一連の処理で指定キーコードとこれに
対応したメッセージの登録が終了する。複数の発呼者が
消音モードによって着信すると考えられるときは、以上
の登録処理を発呼者ごとに行なうことになる。

【００３４】図７は表示部３７上に表示される実際の表
示内容の一例を示す。まず消音モード（図ではこれを
「ジドウ オウトウＢ」と表示している）のセットに対
する確認モードがあり、確認を示す左シフトキー５０を
操作することによって消音モードがセットされる（同図
Ａ）。この消音モードで着信があると同図Ｂのように着
信状態が表示される。このとき着信音は鳴らない。

【００３５】次に発呼者が指定キーコードを入力する
と、同図Ｃの表示状態を経て同図Ｄのように発呼者の名
前が表示され、これに続けてさらに指定キーコードが入
力されると例えば同図Ｅのようなメッセージが表示され
る。この状態で回線が切断されるが、回線が切断される
と着信回数がインクリメントされて同図Ｆのように
「１」となる。この状態でさらに確認モードを選択する
と、この例では着信回数が「１」であるため同図Ｇに示
すように表示部３７上には「アリマセン」のような定型
メッセージが表示される。下シフトキー５６を押すと同
図Ｆの表示状態に戻る。

【００３６】上述した実施例はこの発明をＰＨＳ形電話
機に適用したがその他の簡易型携帯電話機にも適用でき
る。

【００３７】

【発明の効果】以上のように、この発明に係る簡易型携
帯電話機では、留守録モードとして着信音を消音できる
新しいモードを設けると共に、この消音モードがセット
されたときには発呼者側からの指定キーコード入力によ
って対応するメッセージを表示部上に表示できるように
したものである。

【００３８】これによれば、着信音によって会議や商談
の信号が妨げられるようなことがなくなると共に、その
場合でもどこの誰からの着信であったことが表示部で確
認できるので速やかにその発呼者と連絡をとれるなどの
特徴を有する。したがってこの発明では上述したように
ＰＨＳ形電話機のような簡易型携帯電話機に適用して好
適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の着信処理動作を説明するためのフロ
ーチャートである。

【図２】再表示処理動作の一例を示すフローチャートで
ある。

【図３】この発明に係る簡易型携帯電話機の一例を示す
系統図である。

【図４】そのキー配置状態を示す図である。

【図５】指定キーコードとメッセージの関係を示す図で
ある。

【図６】メッセージ登録手順を示す図である。

【図７】メッセージ表示状態を示す図である。

【符号の説明】

２０ 制御部 ２２ ＤＴＭＦ変復調部 ３２ 音声合成ユニット ３７ 表示部 ３８ メモリ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 着信音消音手段と、発呼側のメッセージ
   を表示する手段と、発呼側より送出された指定キーコー
   ドを対応するメッセージ用データに変換する手段とを備
   え、 着信音消音モードをセットしたときには着信時着信音を
   消音すると共に、発呼側より送出された上記指定キーコ
   ードを解析して対応するメッセージデータを生成し、こ
   れを表示部上に表示するようにしたことを特徴とする簡
   易型携帯電話機。
2. 【請求項２】 上記メッセージは発呼者の氏名、電話番
   号、メッセージのいずれか１つ若しくは２つ以上である
   ことを特徴とする請求項１記載の簡易型携帯電話機。