JPH0730236Y2 - ダイクッションピンの自動選択装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はプレスに設けられたダイクッションピンの自
動選択装置に関する。

〔従来の技術〕

従来ダイクッションが設けられたプレスには金型に応じ
て抜き差しが自在な複数のダイクッションピンが設けら
れていて、これらダイクッションピンを介して金型がダ
イクッションに弾性支持されている。

また上記ダイクッションピンは金型の形状や大きさに応
じて使用する位置や本数が変るため、従来では金型交換
時に作業員が手作業で使用するダイクッションピンの交
換を行っていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしプレスが大型化するとこれに伴い使用するダイク
ッションピンも大重量となるため手作業による交換作業
は作業能率が悪いと共に、作業に危険が伴うなどの欠点
があった。

この考案は上記欠点を改善する目的でなされたもので、
ダイクッションピンの交換作業が自動的に行なえるよう
にしたダイクッションピンの自動選択装置を提供しよう
とするものである。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

この考案は上記目的を達成するために、プレスのベッド
上に複数のダイクッションピンが上下動自在に収容され
たムービングボルスタを設け、またベッド内に設けらら
れたダイクッションパッド及び該ダイクッションパッド
上に固着された基板に上記ダイクッションピンと同一配
置で複数のピン孔をそれぞれ設けると共に、上記ダイク
ッションパッドの上面と基板の間に、ロータリアクチュ
エータによりダイクッションパッドのピン孔上面を開閉
する位置へ回動されるシャッタ板を各ピン孔毎に設け、
かつ上記ロータリアクチュエータと圧力源の間にロータ
リアクチュエータを選択的に動作させる電磁弁を設けた
もので、使用するダイクッションピンの近傍に設けられ
たシャッタ板によりダイクッションパッドのピン孔を閉
鎖して、ダイクッションピンをシャッタ板で下方より支
持することにより、使用するダイクッションピンが選択
できるようにしたダイクッションピンの自動選択装置を
提供するものである。

〔実施例〕

この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。

図において１はプレスのベッドで、このベッド１上にプ
レスに対して出入れ自在なムービングボルスタ２が載置
されている。

上記ムービングボルスタ２には、上下方向に開口する多
数のピン孔2aが等間隔に穿設されていて、これらピン孔
2a内に上下摺動自在にダイクッションピン３が収容され
ている。

上記各ダイクッションピン３の上端にはストッパ3aが突
設されていて、このストッパ3aがピン孔2aの上面開口部
に形成された凹段部2b内に上方より嵌入することによ
り、各ダイクッションピン３の上面とムービングボルス
タ２の上面が同一平面となるようになっていると共に、
ムービングボルスタ２内よりダイクッションピン３が脱
落しないようになっている。

また各ダイクッションピン３の下端側は、ダイクッショ
ンパッド４の上面に固着された基板５のピン孔5aよりダ
イクッションパッド４のピン孔4a内へ上方より遊嵌され
ている。

上記ダイクッションパッド４はベッド１内に設けられて
いて、図示しないダイクッションシリンダにより弾性支
持されていると共に、ムービングボルスタ２に設けられ
たピン孔2aと同配置でピン孔4aが形成されている。

また上記ダイクッションパッド４の上面と基板５の間に
は各ダイクッションピン３毎にシャッタ板６が設けられ
ている。

上記シャッタ板６は例えば半円状に形成されていて、直
線部の一端側が基板５上面に取付けられたロータリアク
チュエータ７の回転軸7aにキー止めされている。

上記ロータリアクチュエータ７は基板５に開口されたピ
ン孔5aの近傍に設置されていて、下向きに突設された回
転軸7aに上記シャッタ板６が取付けられ、ロータリアク
チュエータ７によりタイクッションパッド４に設けられ
たピン孔4aの上面を閉鎖する位置及び開放する位置へ回
動できるようになっている。

一方上記各ロータリアクチュエータ７は、各ロータリア
クチュエータ７毎に設けられた電磁弁10に連結弁８及び
絞り弁９を介して接続されている。

上記各電磁弁10にはエアなどの圧力源11より圧力が供給
されていて、電磁弁10を選択的に開閉することにより、
使用するダイクッションピン３及び使用しないダイクッ
ションピン３に応じてロータリアクチュエータ７により
シャッタ板６を開閉できるようになっている。

また基板５にはシャッタ板６を開放位置及び、閉鎖位置
に保持する係止機構12が設けられている。

上記係止機構12は圧縮ばね12aにより下方へ付勢された
ボール12bが設けられていて、このボール12bがシャッタ
板６の凹孔6aに嵌入することにより、シャッタ板６が係
止できるようになっている。

次に作用を説明すると、金型の交換に当って次に使用す
るダイクッションピン３を選択する場合、まずダイクッ
ションパッド４を下降させる。

次にこの状態で使用するダイクッションピン３と対応す
る電磁弁10を開放してロータリアクチュエータ７へ圧力
を供給すると、ロータリアクチュエータ７によりシャッ
タ板６が図示しないストッパに当接するまで回動され、
ダイクッションパッド４のピン孔4aが閉鎖されると共
に、シャッタ板６は係止機構12によりその位置に保持さ
れる。

次にこの状態でダイクッションパッド４を上昇させる
と、閉鎖されたシャッタ板６の上面に使用するダイクッ
ションピン３の下端が当接されて、使用するダイクッシ
ョンピン３が上昇され、使用しないダイクッションピン
３の下端は開放されたシャッタ板６の近傍を通過してダ
イクッションパッド４のピン孔4a内へ収容される。

これによって上昇したダイクッションピン３を介してム
ービングボルスタ２上の図示しない金型がダイクッショ
ンパッド４に弾性支持されるため、ダイクッションを使
用したプレス成形が行えるようになる。

〔考案の効果〕

この考案は以上詳述したように、各ダイクッションピン
毎に設けたシャッタ板を回転手段により選択的に回動し
て、ダイクッションパッドのピン孔を開閉することによ
り、使用するダイクッションピンと使用しないダイクッ
ションピンが選択できるようにしたことから、従来の作
業員が手作業で使用するダイクッションピンを交換して
いたときに比べて交換作業が安全かつ短時間で行えるよ
うになる。

またシャッタ板の開閉を遠隔操作で行えることから、ダ
イクッションピンの交換作業を自動化することも容易で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す断面図である。 １はベッド、２はムービングボルスタ、３はダイクッシ
ョンピン、４はダイクッションパッド、4aはピン孔、５
は基板、5aはピン孔、６はシャッタ板、７はロータリア
クチュエータ、10は電磁弁、11は圧力源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】プレスのベッド１上に複数のダイクッショ
   ンピン３が上下動自在に収容されたムービングボルスタ
   ２を設け、またベッド１内に設けらたダイクッションパ
   ッド４及び該ダイクッションパッド４上に固着された基
   板５に上記ダイクッションピン３と同一配置で複数のピ
   ン孔4a,5aをそれぞれ設けると共に、上記ダイクッショ
   ンパッド４の上面と基板５の間に、ロータリアクチュエ
   ータ７によりダイクッションパッド４のピン孔4a上面を
   開閉する位置へ回動されるシャッタ板６を各ピン孔4a毎
   に設け、かつ上記ロータリアクチュエータ７と圧力源11
   の間に、ロータリアクチュエータ７を選択的に動作させ
   る電磁弁10を設けてなるダイクッションピンの自動選択
   装置。