JPH07301957A - 電子写真用キャリアの製造方法 - Google Patents

電子写真用キャリアの製造方法

Info

Publication number
JPH07301957A
JPH07301957A JP6157825A JP15782594A JPH07301957A JP H07301957 A JPH07301957 A JP H07301957A JP 6157825 A JP6157825 A JP 6157825A JP 15782594 A JP15782594 A JP 15782594A JP H07301957 A JPH07301957 A JP H07301957A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
resin
coating
core material
fluidized bed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6157825A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Sato
祐弘 佐藤
Shinya Mayama
進也 間山
Hiroshi Aoto
寛 青砥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP6157825A priority Critical patent/JPH07301957A/ja
Publication of JPH07301957A publication Critical patent/JPH07301957A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリア粒子の造粒がなく、且つ被覆樹脂粉
の生成がなく、均一な樹脂被覆膜を有する電子写真用キ
ャリアの効率のよい製造方法を提供すること。 【構成】 攪拌羽根によりキャリア芯材に剪断応力を加
え、且つ浮遊流動させながらキャリア芯材の表面に被覆
樹脂溶液をスプレーにより塗布する流動床コーティング
装置を用いるキャリア製造方法において、スプレーノズ
ルが流動化ベッド室壁面に配置されており、且つスプレ
ーノズルに供給される空気圧が2.5kg/cm2
上、且つ流量が35 l/min.以上であり、且つス
プレーノズルへの被覆樹脂溶液の供給液速度が15ml
/min.以下の条件下でキャリア芯材の表面に樹脂を
被覆することを特徴とする電子写真用キャリアの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトナーと混合して静電荷
像現像剤を構成する電子写真用キャリアの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】静電荷像を現像する為に、従来よりトナ
ーとキャリアとが混合された二成分現像剤が用いられて
いる。この際に使用されるキャリアとしては、トナーの
フィルミングを防止し、耐久性を向上させる等の目的
で、樹脂が表面に被覆されたキャリアが使用されてい
る。この様な樹脂被覆キャリアの製造方法としては、流
動床コーティング装置を用いてキャリア表面に樹脂液を
被覆する方法が一般に知られている。例えば、特開昭5
8−202457号においては、流動化ベッド法により
キャリア芯材を浮遊させながらコート液を噴霧し、高温
にて乾燥後、再びコート液の噴霧と乾燥を繰り返してキ
ャリアを製造する方法が提案されている。又、特開昭6
2−153962号においては、キャリア芯材を浮遊流
動又は流動させながら被覆液をスプレーあるいは浸漬
し、剪断力を加えながらキャリア芯材に被覆層を形成さ
せる方法が提案されている。又、特開平3−14096
9号においては、流動床コーティング装置の吸気温度と
被覆樹脂液の樹脂濃度を制御して被覆する方法が提案さ
れている。又、特開平5−216284号及び特開平5
−216285号には、流動床コーティング装置の流動
床内の雰囲気温度を制御しつつ間欠的に樹脂液をスプレ
ーする方法や、流動床内の雰囲気温度と流動エアー量を
制御してスプレーを行なう方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、流動床
を形成させながらスプレーコーティングする際には、ス
プレー状態や流動床の形成状態よっては、キャリア粒子
の造粒が生じたり、或いはスプレー時に被覆樹脂がキャ
リア芯材に付着せずに単独で樹脂粉を生成してしまうと
いう問題がある。尚、こうした傾向は被覆樹脂量が多く
なるにつれて顕著になる。又、上記で提案されている各
種の方法では、キャリア芯材にある程度樹脂が被覆され
た状態とすることはいずれも可能であるが、キャリア芯
材が殆ど露出することがない様な表面性が均一な樹脂被
覆を達成することは困難であった。更に、たとえ被覆状
態が均一な被膜を形成することが出来たとしても、得ら
るキャリアは、被覆後の収率が低くなる傾向にあった。
更に、そうしたキャリアを用いて作製された現像剤を印
字の際に使用すると、カブリやトナー飛散が生じ易いと
いう問題もあった。従って、本発明の目的は、上記の従
来技術の問題点を解決し、キャリア粒子の造粒がなく、
且つ被覆樹脂粉の生成がなく、均一な樹脂被覆膜を有す
る電子写真用キャリアの効率のよい製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、攪拌羽根に
よりキャリア芯材に剪断応力を加え、且つ浮遊流動させ
ながらキャリア芯材の表面に被覆樹脂溶液をスプレーに
より塗布する流動床コーティング装置を用いるキャリア
製造方法において、スプレーノズルが流動化ベッド室壁
面に配置されており、且つスプレーノズルに供給される
空気圧が2.5kg/cm2 以上、且つ流量が35 l
/min.以上であり、且つスプレーノズルへの被覆樹
脂溶液の供給液速度が15ml/min.以下の条件下
でキャリア芯材の表面に樹脂を被覆することを特徴とす
る電子写真用キャリアの製造方法である。
【0005】
【作用】本発明者等は、上記の従来技術の問題点を解決
する為に鋭意検討した結果、流動床を用いるキャリアの
被覆の際に、流動床の形成状態と被覆樹脂溶液のスプレ
ー状態とを所定の範囲内に設定することにより、上記の
目的が達成されることを見い出し本発明を完成した。
【0006】
【好ましい実施態様】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、流動床コーティング装置を用いるキャリア製
造方法において、攪拌羽によりキャリア芯材に剪断力を
加えつつ、浮遊流動させながらキャリア芯材の表面に樹
脂被膜を形成する際の条件が、スプレーノズルが流動化
ベッド室壁面に配置されていて、且つスプレーノズルに
供給される空気圧が2.5kg/cm2以上で且つ流量
が35 l/min.以上であり、且つ被覆樹脂溶液のス
プレーノズルへの供給液速度が15ml/min.以下
のであることを特徴とする。
【0007】本発明で用いられるキャリア芯材として
は、鉄粉、フェライト粉等の一般に使用されているもの
をいずれも好ましく使用することが出来る。キャリア芯
材の粒径としては、10〜1000μm、好ましくは2
0〜100μm程度が適当である。本発明により製造さ
れる樹脂被覆キャリアのキャリア芯材に対する樹脂の塗
布量は、1.0%〜20重量%、好ましくは2.0〜
5.0重量%である。又、スプレーされるされる際に使
用される被覆樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が2〜20重
量%であり、好ましくは5〜10重量%である。
【0008】本発明で使用することの出来るキャリア被
覆樹脂としては、一般的に知られている熱可塑性の樹脂
をいずれも使用することが出来る。具体的には例えば、
ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−
アクリレート系共重合体やスチレン−メタクリレート系
共重合体等のアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、
酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカー
ボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフ
ロロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニル
アセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロ
ース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロ
ース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、
飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート
の様な芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
アセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル
スルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサル
ファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等を挙げること
が出来る。更に、熱可塑性樹脂に硬化剤等を混合し硬化
させて使用することも出来る。
【0009】図1は、本発明において使用されるキャリ
ア芯材の表面被覆の実施に用いられる流動床スプレーコ
ーティング装置の概念図である。以下、これについて説
明する。図1において、給気ブロワー(1)により供給
された空気は、ヒーター(10)で加熱後に、多孔性の
回転ディスク(4)及び攪拌羽根(5)が配置されてい
る流動化ベッド室(2)へと多孔性の回転ディスク
(4)の下側より供給されて、流動化ベッド室(2)内
のキャリア芯材(3)を浮遊流動させる。更に、流動化
ベッド室(2)の底部に配置された攪拌羽根(5)と多
孔性の回転ディスク(4)を高速で回転させることで、
キャリア芯材(3)を旋回しながら浮遊流動させること
が出来る。
【0010】一方、被覆樹脂溶液(11)は、ポンプ
(5)により流動化ベッド室(2)の壁面に設置された
スプレーノズル(6)に送られ、ノズル(6)から圧縮
空気(7)と共に流動化ベッド室(2)にスプレーされ
る。ノズル(6)からスプレーされた被覆樹脂溶液(1
1)は、キャリア芯材(3)の表面に付着し、乾燥しな
がら被覆膜を形成する。流動化ベッド室(2)に送り込
まれた空気及びスプレーされた被覆樹脂溶液(11)の
溶媒の揮発分は、排気ブロワー(9)に引かれて上部の
バグフィルター(8)を通過して外部へと排出される。
【0011】本発明では上記の様な流動床スプレーコー
ティング装置を使用することによっって、キャリア芯材
(3)に剪断応力を加えつつ、流動化ベッド室(2)の
底部からの送風によりキャリア芯材(3)を浮遊流動さ
せた状態で、流動化ベッド室(2)壁面に配置されてい
るスプレーノズル(6)から被覆樹脂溶液(11)をス
プレーしてキャリア芯材の表面に樹脂を被覆する。本発
明においては、キャリア芯材の表面に樹脂を被覆する際
のスプレー条件を、ノズルに供給される空気圧を2.5
kg/cm2 且つ流量を35 l/min.以上とし、ス
プレーノズルへの被覆樹脂溶液の供給速度を15ml/
min.以下とする。
【0012】攪拌羽根(5)は流動化ベッド室(2)内
に配置されており、該羽根を400〜1000rpm
の高速で回転させることによって、キャリア芯材(3)
に剪断応力が働く為、キャリア粒子の造粒が防止され
る。又、攪拌羽根(5)の形状としては、羽が予め所定
の角度を有しており、回転した際に、キャリア芯材
(3)を上方に舞い上げる力と適度の剪断応力の働く形
状のものが好ましく用いられる。
【0013】本発明においては、スプレー条件を、スプ
レーノズル(6)に供給される圧縮空気圧が2.5kg
/cm2 以上で且つ流量を35 l/min.以上とし、
又、被覆樹脂溶液の供給速度を15ml/min.以下
の範囲で設定することにより、スプレーノズル(6)か
らスプレーされた被覆樹脂溶液(11)がキャリア芯材
表面で付着、キャリア粒子の造粒や被覆樹脂粉の生成が
起きない。即ち、圧縮空気圧が2.5kg/cm2 未満
の場合には、ノズル(6)からスプレーされる被覆樹脂
溶液(11)が十分に小さな液滴とならずにキャリア表
面での乾燥速度が遅くなる為、造粒してしまい、又、圧
縮空気の流量が35 l/min.未満の場合にも、スプ
レーされる被覆樹脂液滴の乾燥が遅くなり造粒が発生す
る傾向にある。又、同様の理由で被覆樹脂溶液の供給速
度も15ml/min.未満とする必要がある。
【0014】本発明で使用される流動床スプレーコーテ
ィング装置においては、スプレーノズル(6)が流動化
ベッド室(2)の壁面に配置されていることが重要であ
る。即ち、流動しながらキャリアがノズル先端を常にこ
する為、被覆樹脂が析出してノズルに詰まったり、或い
はノズル近傍にキャリアが付着して造粒物を生成するこ
とがない。更に、キャリアがノズルをこする状態で被覆
樹脂溶液がスプレーされる為に、極めて効率よくキャリ
ア表面に被覆樹脂溶液が塗布され、被覆樹脂溶液が単独
で樹脂粉を生成することもない。本発明においては、上
記で説明した様なスプレーノズル(6)を更に複数個配
置して用いることも生産効率の点から好ましい態様であ
る。又、被覆樹脂スプレー時における流動化ベッド室
(2)への給気温度は、20〜90℃、好ましくは30
〜80℃とする。風量は、排気ブロワー(1)に通じる
排気口に取付けられた弁の開閉を調節することで、ある
程度制御することが出来る。本発明にかかる方法は、感
光ドラムへのキャリア付着が生じ易い低磁気力のキャリ
アに、均一な樹脂被覆を施すことによって高抵抗化して
キャリア付着を抑制しようとする場合のキャリアの製造
の際に、特にその効果が発揮される。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて本発明を説明
するが、本発明は実施例よって何ら制限されるものでは
ない。 (実施例1)スチレン−メチルメタクリレート−2−エ
チルヘキシルアクリレート共重合体(モノマー組成重量
比=50:40:10、重量平均分子量=65,00
0)の10wt%トルエン溶液を調製し、キャリア被覆
樹脂溶液とした。次に、図1に示す流動床コーティング
装置を用い、上記で得られた被覆樹脂溶液を、平均粒径
43μm、飽和磁化20emu/gの球形フェライト粒
子からなるキャリア芯材(3)1.5kgの表面にスプ
レー塗布し、樹脂被覆キャリアを作製した。この時の攪
拌羽根(5)の回転速度は450rpmであり、又、ス
プレー条件は、スプレーノズルへの空気圧が3.4kg
/cm2、流量が48 l/min.であり、被覆樹脂溶
液の供給速度を8.0ml/min.として行なった。
次に、スプレー終了後、得られたキャリアを流動化ベッ
ド室(2)中で、温度80℃で30分間乾燥して溶剤を
除去後、樹脂被覆キャリアを得た。この結果、流動化ベ
ッド室から取り出した樹脂被覆キャリアには殆ど造粒が
認められず、又、被覆樹脂成分の微粉も認められなかっ
た。又、得られたキャリアの樹脂被覆量を熱天秤(TG
A−7:パーキンエルマー社製)を用いて定量したとこ
ろ、キャリア芯材に対して2.1重量%であった。又、
キャリア粒子の表面を走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、キャリア芯材が均一に且つ完全に樹脂で被覆されて
いることが確認された。
【0016】一方、下記の成分を十分予備混合を行った
後、溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径1〜
2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式によ
る微粉砕機で微粉砕し、更に、得られた微粉砕物をエル
ボージェット分級機を用いて分級して、重量平均粒径が
8.4μmの負帯電性のシアン色の微粉体を得た。 ・プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸とを縮合して得られたポリエステル 樹脂 100重量部 ・銅フタロシアニン顔料 5重量部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4重量部 上記で得られたシアン色の微粉体100重量部と、ヘキ
サメチルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.
5重量部とアルミナ微粉体0.2重量部とをヘンシェル
ミキサーにより混合して、シアントナーを調製した。
【0017】上記で得られたキャリアとシアントナーと
を、トナー濃度が5.5重量%となる様に混合して二成
分系現像剤を得た。この現像剤をキヤノン製フルカラー
レーザー複写機CLC−500に搭載し、画出し試験を
行った。このとき、現像器の現像剤担持体(現像スリー
ブ)と現像剤規制部材(磁性ブレード)との距離を60
0μm、現像スリーブと静電潜像担持体(感光ドラム)
との距離を450μm、又、現像スリーブと感光ドラム
との周速比を1.3:1、現像スリーブの現像極の磁場
が1000ガウス、更に現像条件は、交番電界1800
VP−P、周波数2000Hzとなる様に設定した。こ
の結果、得られた画像は、ベタ画像の濃度が高く、又、
カブリもなく、ハーフトーン部及びライン画像の再現性
も良好であった。又、画像上にはキャリア付着がなく、
現像時のトナー飛散も認められなかった。
【0018】(実施例2)実施例1で用いたと同様のキ
ャリア芯材1.0kgを用い、スプレー条件及び被覆樹
脂溶液を以下のものとする以外は実施例1と同様にし
て、本実施例にかかる樹脂被覆キャリアを作製した。即
ち、スチレン−ブチルアクリレート−2−ヒドロキシエ
チルアクリレート共重合体(モノマー組成重量比=7
0:25:5、重量平均分子量=37,000)をトル
エン/キシレン=90/10の混合溶媒に溶解し、5重
量%の被覆樹脂溶液を調製し、該樹脂溶液を、スプレー
ノズルへの空気圧3.8kg/cm2、流量40 l/m
in.、被覆樹脂溶液の供給速度6ml/min.のスプ
レー条件で塗布した。スプレー終了後、キャリアを80
℃で30分間乾燥して溶剤を除去後、樹脂被覆キャリア
を得た。
【0019】この結果、流動化ベッド室(2)から取り
出されたキャリアには殆ど造粒がなく、又、被覆樹脂粉
の生成も認められなかった。得られたキャリアの樹脂被
覆量を熱天秤(TGA−7:パーキンエルマー社製)で
定量したところ、キャリア芯材に対する樹脂被覆量は
3.1重量%であった。又、得られたキャリアの表面を
走査型電子顕微鏡で観察したところ、キャリア芯材が露
出することもなく完全に樹脂で被覆されていた。得られ
たキャリアを用いて実施例1と同様にして画出し試験を
行なった。この結果、ベタ画像の濃度が高く、又、カブ
リもなく、ハーフトーン部の再現性、ライン画像の再現
性も良好であった。又、画像上へのキャリア付着はな
く、現像時のトナー飛散も認められなかった。
【0020】(実施例3)キャリア芯材として50μm
の球形マグネタイトを用い、スプレー条件を空気圧4.
0kg/cm2、流量50 l/min.、被覆樹脂溶液
の供給速度8.2ml/min.とすること以外は実施
例2と同様にしてキャリアを製造した。得られたキャリ
アは造粒もなく、又被覆樹脂の微粉も認められなかっ
た。又、得られたキャリアの樹脂被覆量を熱天秤(TG
A−7:パーキンエルマー社製)で定量したところ、
2.7重量%であった。又、走査型電子顕微鏡でキャリ
ア表面の観察を行なったところ、キャリア芯材の露出は
全く認められず、均一な樹脂被膜が形成されていること
が分かった。このキャリアを用いて実施例1 と同様に
して現像剤を作製後、画出し試験を行なった。その結
果、ベタ画像は十分高く、又ハーフトーン部やライン画
像の再現性も良好であった。又画像上にはカブリやキャ
リア付着も無く、トナー飛散もなかった。
【0021】(比較例1)スプレー条件を、空気圧2.
2kg/cm2、流量30l/min.、被覆樹脂供給液
速度8.0ml/min.とすること以外は、実施例1
と同様にして本比較例の樹脂被覆キャリアの作製を行な
ったが、スプレー塗布及び乾燥後に得られた樹脂被覆キ
ャリアにはかなりの造粒が認められた。又、得られた樹
脂被覆キャリアについて、走査型電子顕微鏡で表面観察
を行なったところ、樹脂の被覆ムラがあり、ところどこ
ろにキャリア芯材が露出していた。このキャリアを用い
て実施例1と同様にして現像剤を作製後、該現像剤を用
いて画出しを行なった。その結果、画像濃度は高いもの
の、カブリがあり、又、画像上の白地部にはかなりのキ
ャリア付着があり、現像時にはトナー飛散も認められ
た。
【0022】(比較例2)流動化ベッド室内(2)の攪
拌羽根(5)を取り外したこと以外は実施例1と同様に
して、本比較例の樹脂被覆キャリアを作製した。この結
果、流動化ベッド室(2)から取り出したキャリアはか
なり造粒しており、200メッシュで篩い分けしたとこ
ろ収率が30%であった。又、走査型電子顕微鏡で表面
観察を行なったところ、樹脂の被覆にムラがあり、とこ
ろどころにキャリア芯材が露出していた。篩い分け後の
キャリアの樹脂被覆量を熱天秤(パーキンエルマー社
製:TGA−7)を用いて定量したところ、0.8重量
%であった。更に、本比較例のキャリアを用い、実施例
1と同様にして二成分系現像剤を調製し、該現像剤をも
ちいて画出し試験を行なったところ、画像濃度が低く、
ハーフトーン部にガサツキが認められ、又、カブリもあ
った。更に、画像の白地部にはかなりのキャリア付着が
認められた。
【0023】(比較例3)流動化ベッド室(2)のスプ
レーノズル(6)の位置を図2に示した様に配置し、実
施例1と同様にして本比較例のキャリアを作製した。乾
燥後に流動化ベッド室(2)をみると、スプレーノズル
(6)の先端付近にキャリア付着が認められた。又、得
られた樹脂被覆キャリアには造粒が認められ、バグフィ
ルターには被覆樹脂粉がかなり付着していた。又、樹脂
被覆後のキャリアを走査型電子顕微鏡で表面観察したと
ころ、樹脂の被覆ムラがあり、表面への樹脂微粉の付着
も認められた。又、この樹脂被覆キャリアを用い、実施
例1と同様にして画出し試験を行なった。その結果、得
られた画像は、画像濃度が高いもののカブリが生じてお
り、又、トナー飛散も認められた。又、画像上の白地部
へのキャリア付着も認められた。
【0024】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、キ
ャリアの造粒や被覆樹脂粉の発生を生じることなく、均
一な被覆膜を有する電子写真用の樹脂被覆キャリアが効
率よく提供される為、当該キャリアを用いれば、濃度が
高く、且つカブリのない画像が安定して得られ、且つ印
字の際にトナー飛散が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャリア芯材の表面被覆の実施に用いられる流
動床スプレーコーティング装置の概念図である。
【図2】キャリア芯材の表面被覆の実施に用いられる別
の態様の流動床スプレーコーティング装置の概念図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 攪拌羽根によりキャリア芯材に剪断応力
    を加え、且つ浮遊流動させながらキャリア芯材の表面に
    被覆樹脂溶液をスプレーにより塗布する流動床コーティ
    ング装置を用いるキャリア製造方法において、スプレー
    ノズルが流動化ベッド室壁面に配置されており、且つス
    プレーノズルに供給される空気圧が2.5kg/cm2
    以上、且つ流量が35 l/min.以上であり、且つ
    スプレーノズルへの被覆樹脂溶液の供給液速度が15m
    l/min.以下の条件下でキャリア芯材の表面に樹脂
    を被覆することを特徴とする電子写真用キャリアの製造
    方法。
JP6157825A 1994-04-28 1994-04-28 電子写真用キャリアの製造方法 Pending JPH07301957A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6157825A JPH07301957A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 電子写真用キャリアの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6157825A JPH07301957A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 電子写真用キャリアの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07301957A true JPH07301957A (ja) 1995-11-14

Family

ID=15658146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6157825A Pending JPH07301957A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 電子写真用キャリアの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07301957A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10339973A (ja) * 1997-06-06 1998-12-22 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用キャリアの製造方法、電子写真用キャリア、静電潜像現像剤及び画像形成方法
JP2003076070A (ja) * 2001-09-04 2003-03-14 Ricoh Co Ltd 電子写真現像剤用コートキャリア及びその製造方法並びに製造装置
JP2010217329A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Ricoh Co Ltd 電子写真用キャリアの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10339973A (ja) * 1997-06-06 1998-12-22 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用キャリアの製造方法、電子写真用キャリア、静電潜像現像剤及び画像形成方法
JP2003076070A (ja) * 2001-09-04 2003-03-14 Ricoh Co Ltd 電子写真現像剤用コートキャリア及びその製造方法並びに製造装置
JP2010217329A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Ricoh Co Ltd 電子写真用キャリアの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001075315A (ja) 磁性体分散型樹脂キャリア、二成分系現像剤及び画像形成方法
US5223365A (en) Magnetic toner
US3767578A (en) Carrier material for electrostatographic developer
JP2010015066A (ja) 樹脂被覆キャリア、2成分現像剤、現像装置および画像形成装置
JPH07301957A (ja) 電子写真用キャリアの製造方法
JP2003043754A (ja) 補給用現像剤
JP4086433B2 (ja) 二成分系現像剤及び画像形成方法
JPH10339973A (ja) 電子写真用キャリアの製造方法、電子写真用キャリア、静電潜像現像剤及び画像形成方法
JP3937893B2 (ja) 補給用現像剤
JP3883408B2 (ja) 電子写真用現像剤、キャリア及びその製造方法並びに画像形成方法
GB2096176A (en) Process for producing controlled density metal bodies
JP2002214844A (ja) 電子写真用キャリアとその製造方法
JPS6238697B2 (ja)
JP2002278168A (ja) キャリア、現像剤及びその製造方法、画像形成方法、画像形成装置
JP3350738B2 (ja) 静電荷像現像用キャリア
JP3036132B2 (ja) 電子写真用キャリア
JPH09114139A (ja) 電子写真用キャリア及び帯電付与部材
JP2009169443A (ja) 磁性体分散型樹脂キャリア、二成分系現像剤及び画像形成方法
JP2002207324A (ja) 電子写真用キャリアとその製造方法、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JP2016173518A (ja) 現像装置および画像形成装置
JPH11258858A (ja) 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用キャリアの製造方法、静電荷像現像剤及び画像形成方法
JPH05289405A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法及び非磁性一成分現像方法
JP3344211B2 (ja) 静電潜像現像剤及び画像形成方法
JP2015081939A (ja) 樹脂被覆キャリア
JPS6057352A (ja) 電子写真現像剤用キヤリア