JPH07301485A - 高水分含有物質の回分式真空乾燥方法および回分式真空乾燥装置 - Google Patents

高水分含有物質の回分式真空乾燥方法および回分式真空乾燥装置

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JPH07301485A
JPH07301485A JP6113405A JP11340594A JPH07301485A JP H07301485 A JPH07301485 A JP H07301485A JP 6113405 A JP6113405 A JP 6113405A JP 11340594 A JP11340594 A JP 11340594A JP H07301485 A JPH07301485 A JP H07301485A
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直正 林田
Katsuji Ide
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない動力費で経済的に高水分含有物質の回
分式真空乾燥を行なう。 【構成】 加熱用ジャケット1および均一な混合用攪拌
機2を備えた乾燥機本体3と、蒸発水分を吸引して乾燥
機本体3内を負圧にする真空ポンプ4および吸引した蒸
発水分を凝縮するためのコンデンサ5を備えた真空装置
6とからなる回分式真空乾燥装置により回分式真空乾燥
を行なう方法において、乾燥機本体3の内部の真空を保
持しつつ処理物を連続的あるいは断続的に供給し、真空
装置6のコンデンサ5における交換熱量を計測して処理
物の供給速度を制御することにより乾燥機本体3内に保
有する処理物量を最適に維持するように処理物供給量を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃水処理装置において
発生する汚泥などのように含有水分の高い物質を効率良
く乾燥する高水分含有物質の回分式真空乾燥方法および
回分式真空乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下水処理やし尿処理などの廃水処
理においては、生物学的処理が広く実施されているが、
この場合、余剰汚泥が発生し、この余剰汚泥の処理が新
たな問題となっている。従来公知の汚泥処理方法として
は、スラリー状の汚泥をベルトフィルターなどを用いて
脱水したのち乾燥して、肥料などに再利用するか、ある
いは焼却処分するのが一般的である。乾燥前の脱水汚泥
は、脱水機の種類にもよるが通常80〜90%の水分を
含むために、乾燥に非常に多くの熱エネルギーを必要と
し、そのため経済的な乾燥機が求められている。乾燥機
としては、バンド乾燥機,通気回転乾燥機,流動層乾燥
機などが多く用いられているが、いずれも高温の熱風を
用いるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高温の熱風により被乾
燥物を直接加熱する前記従来の方式は、乾燥機本体のほ
かに熱風発生炉,ガス循環装置,除湿装置,除塵装置,
脱臭装置などの付帯設備を必要とし、そのため全体とし
て非常に大きな設備となり、かつ建設費,運転費が共に
高くなると共に大きな敷地面積を必要とする。これに対
して、真空乾燥方式は、低温で乾燥できるので、設備が
コンパクトになることなどの利点があるが、しかし、次
の問題点がある。真空乾燥機の運転中は乾燥室内を真空
に保つため、被乾燥物を連続して供給しかつ排出するこ
とが難しく、そのため連続運転が困難で、バッチ運転に
なる。含有水分が多い汚泥状の物質を回分式(バッチ
式)の真空乾燥機で乾燥する場合、乾燥機に投入された
処理物は、乾燥が進むにつれて著しく減量する。例え
ば、処理前の水分が90%の場合には、乾燥後は約1/
10となる。そして乾燥機内の処理物保持量が減少する
と、処理物がジャケットなどの伝熱面に接触する機会が
減少するので、実質的には伝熱面積の減少と同じことに
なり、乾燥速度、即ち水分の蒸発速度が著しく減少す
る。つまり、乾燥能力を充分に発揮できるのは乾燥の初
期段階のみで、乾燥が進むに連れて本来持っている乾燥
能力が発揮できなくなり、熱効率が高いという真空乾燥
機の特徴を失うと共に、能力の割には一回のバッチで少
量しか処理できない結果となっていた。さらに含有水分
が多い汚泥状の物質を回分式の乾燥機で乾燥する場合に
は、乾燥の途中で処理物の性状が「べとべと」した状態
になったり、「モチ状」になるなど様々な性状に変化
し、この型の乾燥機は不向きとされていた。例えば、処
理物が澱粉質を含む場合には澱粉質がα化して「モチ
状」となり攪拌動力が著しく増大して、攪拌が不可能と
なる場合もある。本発明の第一の目的は、一回のバッチ
における処理量を増大することにある。このためには、
処理物の減少量に応じてこれとほぼ同等量の処理物を、
乾燥機内に連続的に、あるいは断続的に供給すれば良い
のであるが、その手段が問題となる。その一つの問題
は、その取扱いが非常に困難な汚泥状物質の輸送手段で
あり、乾燥機本体内部を真空に保持した状態で、この汚
泥状物質を連続的あるいは断続的に供給しなければなら
ない。もう一つの問題はこの供給量の制御手段である。
乾燥機の能力を最大に発揮させるために、まず蒸発速度
が最大となるまで処理物を供給した後、処理物の減少量
に応じてこれとほぼ同等量の処理物を供給する制御シス
テムが必要である。これらの問題が解決すれば、次のよ
うな運転を行うことができる。まず、処理物を最大供給
速度で供給しながら乾燥操作を開始する。乾燥機本体の
処理物保有量の増加に伴って次第に乾燥速度も増大して
いく。そして乾燥機本体の処理物保有量が最大に達した
ら、供給速度を落とし、以後は乾燥速度にほぼ等しい供
給速度にして乾燥操作を続ける。このとき乾燥機本体に
保有されている処理物量(固形物+水分)はほぼ一定で
あるが、次第に固形分の割合が増加し、水分の割合が減
少していく。そして、乾燥機本体3への処理物の全供給
量が所定量に達したら、処理物の供給を止め、一回のバ
ッチを終了する。このとき同時に、乾燥機本体3に保有
されている処理物の水分割合は所定の目標値まで減少
し、目的とする乾燥処理が達成されたことになる。ここ
で、乾燥機本体の最大保有量は、供給する処理物の性状
や水分によって異なるので予め試験運転によって経験的
に求めておき、運転時の確認は積算供給量から積算蒸発
量を差引いて求められる。また、終点とすべき全供給量
は最大保有量と乾燥後の目標水分とから決まるものであ
り、運転時の確認は積算供給量で求められる。これにつ
いて検討した結果、まず輸送手段としては、一軸ネジポ
ンプと管路との組合せが最適であることを確認した。一
軸ネジポンプは、汚泥状物質の輸送に適しているばかり
でなく、起動停止を簡単に行うことができる。また気密
性に優れているので、ポンプ前後の圧力変動に対して
も、回転軸の回転数が一定ならば一定の流量を保持する
特徴がある。さらに輸送途中でも回転軸の回転数を変更
することにより供給量の変更を自由に行うことが可能で
ある。従って一軸ネジポンプと管路とを組合せた場合、
乾燥機本体3内を真空に保持した状態で、処理物を供給
したり停止したり、あるいは適当な制御装置で供給量を
制御することが可能である。またこの場合、装置は簡単
でコンパクトになり、安価なものとなる。また処理物供
給量の制御は次のようにして実現できることを確認し
た。蒸発した水分は真空装置のコンデンサにおいて凝縮
されるので、コンデンサにおける交換熱量を測定するこ
とにより、水分の蒸発速度を求めることができる。コン
デンサにおける交換熱量は、冷却水の流量と、冷却水の
入口温度および出口温度から求めることができる。そし
て処理物供給用一軸ネジポンプの回転数を調整すること
により、処理物の供給速度が、求めた水分の蒸発速度に
等しくなるように制御することができる。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の問題を有利に解決
するために、本発明の高水分含有物質の回分式真空乾燥
方法においては、加熱用ジャケット1および均一な混合
用攪拌機2を備えた乾燥機本体3と、蒸発水分を吸引し
て乾燥機本体3内を負圧にする真空ポンプ4および吸引
した蒸発水分を凝縮するためのコンデンサ5を備えた真
空装置6とからなる回分式真空乾燥装置により回分式真
空乾燥を行なう方法において、乾燥機本体3の内部の真
空を保持しつつ処理物を連続的あるいは断続的に供給
し、真空装置6のコンデンサ5における交換熱量を計測
して処理物の供給速度を制御することにより乾燥機本体
3内に保有する処理物量を最適に維持するように処理物
供給量を制御する。また請求項1の高水分含有物質の回
分式真空乾燥方法において、真空装置6のコンデンサ5
で使用する冷却水を冷却水循環装置7により循環し、液
化ガスベーパライザ8により循環冷却水を冷却すること
により低温熱源乾燥処理を可能とすることによっても、
前述の問題を有利に解決することができる。さらに、請
求項1の発明において、処理物に対して廃油などの潤滑
剤を少量添加することにより、混合用攪拌機の所要動力
を低減することができる。また処理物に対して廃油など
の可燃物を少量添加することにより、処理物の発熱量を
高め、乾燥時間を短縮することができる。また、前述の
問題を有利に解決するために、本発明の回分式真空乾燥
装置においては、加熱用ジャケット1および均一な混合
用攪拌機2を備えた乾燥機本体3と、蒸発水分を吸引し
て乾燥機本体3内を負圧にする真空ポンプ4および吸引
した蒸発水分を凝縮するためのコンデンサ5を備えた真
空装置6とからなる回分式真空乾燥装置において、乾燥
機本体3の内部の真空を保持しつつ処理物を連続的ある
いは断続的に供給する処理物供給装置10と、真空装置
6のコンデンサ5における交換熱量を計測して処理物の
供給速度を制御する制御装置11とを備え、乾燥機本体
3内に保有する処理物量を最適に維持するように処理物
供給量を制御する。さらにまた、請求項5の高水分含有
物質の回分式真空乾燥装置において、真空装置6のコン
デンサ5で使用する冷却水を循環使用するための冷却水
循環装置7と、この循環冷却水を液化ガスで冷却するた
めの液化ガスベーパライザ8とを備え、低温熱源による
乾燥処理を可能としてもよい。
【0005】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。図1
ないし図3は本発明の第1実施例を示すものであって、
加熱用ジャケット1および均一な混合用攪拌機2を備え
た乾燥機本体3とモータ28がフレーム7により固定さ
れており、混合用攪拌機2はモータ28により回転され
る。加熱用ジャケット1の上部には熱媒供給管16が接
続され、乾燥機本体3の下部に設けられた排出口22に
は開閉弁23が設けられ、その開閉弁23の下部には乾
燥品を受入れるための台車24が配置されている。また
処理物25を収容した処理物タンク26と、処理物タン
ク26の下部に設けられた一軸ネジポンプ14と、一軸
ネジポンプ14と乾燥機本体3の入口とを接続する管路
34とによって処理物供給装置10が構成されている。
乾燥機本体3の内部を負圧にするための真空装置6は、
真空ポンプ4と吸引した蒸発水分を凝縮するためのコン
デンサ5およびこの凝縮水を排出する凝縮ポンプ20と
から構成されており、コンデンサ5における冷却水9の
入口および出口には温度計19,21が設けられてい
る。また制御装置11としてはシーケンサ13が設けら
れており、モータ28,一軸ネジポンプ14,真空ポン
プ4および凝縮液ポンプ20に運転停止の指令を与える
と共に、温度計19,21から送られる温度測定値から
下記に示す計算を行い、インバータ12を介して一軸ネ
ジポンプ14の流量を調整している。本装置の制御は次
のように行う。冷却水9の流量を一定にしておき、その
冷却水9の入口温度および出口温度を測定し、その測定
値を、シーケンサ13に送る。このシーケンサ13にお
いては、流量と温度差から交換熱量A(Kcal/hr)を計算
する。コンデンサ5で凝縮する水分の単位重量当りに必
要な凝縮熱量B(Kcal/kg)は物性値から予め得られてい
る。従ってシーケンサ13は、A/Bを計算して、コン
デンサでの水分凝縮速度C(kg/hr)を求めることができ
る。このCは乾燥機本体3での水分蒸発速度に等しい。
また、一軸ネジポンプ14の軸回転数と処理物供給速度
との間には比例関係があるので、前記シーケンサ13は
処理物供給速度に応じた一軸ネジポンプ14の軸回転数
を計算することができる。従って、シーケンサ13は処
理物供給速度がこのCに等しくなるように、一軸ネジポ
ンプ駆動用モータ15のインバータ12に指示を与える
ことができる。この一連の計算と指示とは一定時間(例
えば5分)ごとに行うように構成されている。表1は、
本発明の第1実施例と従来の単純バッチで処理した場合
との比較例を示している。処理物は廃水処理の生物学的
処理で発生した余剰汚泥である。水分は以下全て次式
(1)で表わしている。 水分/(固形分+水分) (wet baseの重量比) (1) 表1に示すように、処理時間は、単純バッチの1.9時
間に対して、本発明の場合は、3.3時間であるので時
間が1.8倍であるが、汚泥投入量は、単純バッチの場
合は80kgであるのに対して、本発明の場合は、240
kgであるので、3倍に増加している。これは平均蒸発速
度が、単純バッチの場合、34.3kg/hr であるのに対
して、本発明の場合は、58.1kg/hr 、と約1.7倍
に能力増強されたためである。しかも、平均攪拌動力
は、単純バッチの場合は2.4KWであるのに対して、本
発明の場合は3.1KWと約1.3倍であり、これは処理
時間の1.8倍を掛けても2.3倍であって、処理量の
3倍増加と比較すると、明らかに攪拌動力が低減されて
いる。
【表1】
【0006】本発明の第2実施例について説明する。通
常、加熱用ジャケット1には蒸気など高温の熱源を用い
ることが多いが、真空乾燥機には、低温の熱源を用いる
ことも可能である。大気圧(760mmHg)では、水は1
00℃で蒸発するが、圧力が下がると共に蒸発温度が下
がるためで、例えば圧力が18mmHgでは、約20℃で蒸
発する。従ってこの場合、例えば30℃程度の水を熱源
として用いることができる。多くの化学工場などでは、
工場排水の温度が30〜35℃となることが多いが、通
常は、熱源としての利用価値はほとんどなく、そのまま
放流されている。従ってこれを乾燥設備の加熱熱源(低
温熱源)として利用できれば、大きな資源の節約とな
る。この場合、特に問題となるのは、むしろコンデンサ
5の方で、少なくとも20℃以下、実用的には5〜10
℃の冷却水が必要となる。従って、LNG,LPG,N
2 などの液化ガスを使用している工場であれば、これら
の液化ガスを冷熱源として使用できる。即ち、液化ガス
を使用する際に用いるベーパライザー(蒸発器)の加熱
熱源として乾燥設備の冷却水を用いると、冷却水はここ
で冷却されてコンデンサ5の冷却に必要な5〜10℃の
冷却水にすることができる。従って、30℃程度の工場
排水を加熱熱源として、また液化ガスを冷熱源として用
いることができる場所においては、本発明の真空乾燥装
置は非常に経済的なプロセスとなる。
【0007】図4は本発明の第2実施例を示すもので、
第1実施例と同様に乾燥機本体3の上部から管路29お
よびコンデンサ5を介して真空ポンプ30が接続されて
いる。このコンデンサ5で用いられる冷却水は、冷却水
槽32,循環ポンプ33およびこれらを接続する液送管
31で構成される冷却水循環装置7により循環使用され
ている。そして、この循環冷却水は循環途中に設けられ
た液化ガスベーパライザ8で10°程度の低温に冷却さ
れた後コンデンサ5に導入されるように構成されてい
る。
【0008】表2は図4に示す第2実施例により処理物
を処理した例を示している。
【表2】
【0009】本発明の第3実施例について説明する。含
有水分が多い汚泥状の物質を回分式の乾燥機で乾燥する
場合、乾燥の途中で処理物の性状が「べとべと」した状
態になったり、「モチ状」になるなど様々な性状に変化
する。特に、処理物が澱粉質を含む場合には、澱粉質が
α化して「モチ状」となり、攪拌が非常に困難になる。
このような場合、処理物に対して廃油などの潤滑材を少
量添加することにより、比較的サラサラした状態を維持
することができ、処理が容易になり、攪拌動力を著しく
低減できることを確認した。また同時に、処理物が装置
へ付着するのを防止する上でも、大きな効果があること
を確認した。表3は、馬鈴薯カスの乾燥例であり、サラ
ダ油を少量添加した場合と、サラダ油を添加しない場合
の比較例を示している。
【表3】 また図5は攪拌動力の比較例を示し、平均攪拌動力は
4.0KWから1.8KWとなり、最高攪拌動力は8.5KW
から3.9KWに、共に半分以下に低減されている。ま
た、サラダ油を添加することにより、処理物が装置へ付
着するのを防止する効果も大きいことが分かった。
【0010】汚泥など含水有機物は、最終的な処理方法
として肥料化するなどの方法もあるが、焼却するのも一
つの方法である。この場合、水分の高い汚泥などを補助
燃料を用いて焼却するのは、焼却装置が非常に高価なも
のとなり、また運転や維持管理の難しい装置となる。そ
こで、この目的で本発明の乾燥をする場合、処理物に対
して廃油などの可燃物を少量添加すると処理物の発熱量
が増加するので、その分水分が多くても自燃できること
になり、水分の高い段階で乾燥操作を終了することがで
きる。水分の高い処理物が自燃できるかどうかはその発
熱量で判定され、低位発熱量が1200Kcal/kg 以上で
あれば自燃可能とされている。馬鈴薯カスにサラダ油を
添加する例では、それぞれ水分なしの発熱量は 馬鈴薯 4100 Kcal/kg サラダ油 9400 Kcal/kg である。そこで熱量の計算をすると、馬鈴薯単独の場合
には、水分が62%となるまで乾燥すると自燃可能とな
るのに対して、処理物にサラダ油を2.0%添加する
と、水分70%まで乾燥すれば自燃可能となることがわ
かる。このことは、それだけ水分が多い状態で乾燥を止
めて良いことを意味し、乾燥時間の短縮と用役の節約が
計られることになる。そこで、本発明の乾燥装置を用い
て乾燥し、処理物が補助燃料を用いることなしに自燃で
きる状態まで処理物の水分を下げた後焼却することにす
れば、非常に簡単な焼却装置で処理できることになる。
例えば、回分式乾留化焼却炉と呼ばれるものは装置の構
成が簡単であり、機械的な駆動部分がなく、自燃できる
ものであれば最初の着火操作のみで、簡単に運転できる
ものである。
【0011】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で下記の効果を奏する。少ない動力費で経済的に高水分
含有物質の回分式真空乾燥を行なうことができ、かつ処
理物に対して廃油等の潤滑材を少量添加することによ
り、比較的サラサラした状態を維持することができ、処
理が容易になり、攪拌動力を著しく低減でき、処理物が
装置へ付着するのを防止する上でも、大きな効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例において使用する高水分含
有物質の回分式真空乾燥装置を示す一部縦断側面図であ
る。
【図2】図1の中間部を拡大して示す縦断側面図であ
る。
【図3】図1の右側部分を拡大して示す縦断側面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施例において使用する高水分含
有物質の回分式真空乾燥装置を示す縦断側面図である。
【図5】本発明の第3実施例におけるサラダ油添加した
ものと、サラダ油不添加のものとの攪拌動力および混合
時間比較図である。
【符号の説明】
1 加熱用ジャケット 2 混合用攪拌機 3 乾燥機本体 4 真空ポンプ 5 コンデンサ 6 真空装置 7 冷却水循環装置 8 液化ガスベーパライザ 9 冷却水 10 処理物供給装置 11 制御装置 12 インバータ 13 シーケンサ 14 一軸ネジポンプ 15 一軸ネジポンプ駆動用モータ 16 熱媒供給管 17 冷却水供給管 18 流量計 19 温度計 20 凝縮液ポンプ 21 温度計 22 排出口 23 開閉弁 24 台車 25 処理物 26 処理物タンク 27 フレーム 28 モータ 29 管路 30 真空ポンプ 31 送液管 32 冷却水槽 33 循環ポンプ 34 管路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱用ジャケット1および均一な混合用
    攪拌機2を備えた乾燥機本体3と、蒸発水分を吸引して
    乾燥機本体3内を負圧にする真空ポンプ4および吸引し
    た蒸発水分を凝縮するためのコンデンサ5を備えた真空
    装置6とからなる回分式真空乾燥装置により回分式真空
    乾燥を行なう方法において、乾燥機本体3の内部の真空
    を保持しつつ処理物を連続的あるいは断続的に供給し、
    真空装置6のコンデンサ5における交換熱量を計測して
    処理物の供給速度を制御することにより乾燥機本体3内
    に保有する処理物量を最適に維持するように処理物供給
    量を制御することを特徴とする高水分含有物質の回分式
    真空乾燥方法。
  2. 【請求項2】 真空装置6のコンデンサ5で使用する冷
    却水を冷却水循環装置7により循環し、液化ガスベーパ
    ライザ8により循環冷却水を冷却することにより低温熱
    源乾燥処理を可能とすることを特徴とする請求項1の高
    水分含有物質の回分式真空乾燥方法。
  3. 【請求項3】 処理物に対して廃油などの潤滑剤を少量
    添加することにより、混合用攪拌機2の所要動力を低減
    することを特徴とする請求項1または請求項2の高水分
    含有物質の回分式真空乾燥方法。
  4. 【請求項4】 処理物に対して廃油などの可燃物を少量
    添加することにより、処理物の発熱量を高め、乾燥時間
    を短縮することを特徴とする請求項1,2または3の回
    分式真空乾燥方法。
  5. 【請求項5】 加熱用ジャケット1および均一な混合用
    攪拌機2を備えた乾燥機本体3と、蒸発水分を吸引して
    乾燥機本体3内を負圧にする真空ポンプ4および吸引し
    た蒸発水分を凝縮するためのコンデンサ5を備えた真空
    装置6とからなる回分式真空乾燥装置において、乾燥機
    本体3の内部の真空を保持しつつ処理物を連続的あるい
    は断続的に供給する処理物供給装置10と、真空装置6
    のコンデンサ5における交換熱量を計測して処理物の供
    給速度を制御する制御装置11とを備え、乾燥機本体3
    内に保有する処理物量を最適に維持するように処理物供
    給量を制御することを特徴とする高水分含有物質の回分
    式真空乾燥装置。
  6. 【請求項6】 真空装置6のコンデンサ5で使用する冷
    却水を循環使用するための冷却水循環装置7と、この循
    環冷却水を液化ガスで冷却するための液化ガスベーパラ
    イザ8とを備え、低温熱源による乾燥処理を可能とする
    ことを特徴とする請求項5の高水分含有物質の回分式真
    空乾燥装置。
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