JPH07300647A - 鍛造アルミニウム合金ボルト - Google Patents

鍛造アルミニウム合金ボルト

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JPH07300647A
JPH07300647A JP11439194A JP11439194A JPH07300647A JP H07300647 A JPH07300647 A JP H07300647A JP 11439194 A JP11439194 A JP 11439194A JP 11439194 A JP11439194 A JP 11439194A JP H07300647 A JPH07300647 A JP H07300647A
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JP
Japan
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aluminum alloy
bolt
forged
forged aluminum
alloy bolt
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JP11439194A
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English (en)
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Hiroya Ichida
博也 市田
Tomiharu Okita
富晴 沖田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車用部品等に用いられる製造容易な鍛造
アルミニウム合金ボルトを提供する。 【構成】 Si0.1〜3.0wt%、Fe0.1〜2.
0wt%、Cu3.0〜8.0wt%、Pb0.2〜0.6
wt%、Bi0.2〜0.6wt%を含有し、さらにCr
0.25〜2.0wt%、Zn0.35〜3.0wt%のう
ちの1種または2種以上を含有し、またさらに必要に応
じてMn0.05〜1.2wt%、Mg0.3〜1.2wt
%のうちの1種または2種を含有し、残部Alと不可避
的不純物とからなることを特徴とする鍛造アルミニウム
合金ボルト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金鋳塊
を押出加工して熱処理した後、鍛造加工および転造加工
を施すことによって製造される鍛造アルミニウム合金ボ
ルトに関し、更に詳しくはJIS B1057で区分さ
れるAL3、AL4に規格される特性を満たす鍛造アル
ミニウム合金ボルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車部品、電子機器部品、精密機械部
品、光学機器部品等に用いられる非鉄金属製ボルトに
は、アルミニウム合金製のものと、銅合金製のものが知
られており、JIS B1057に規格されている。こ
こでAL3、AL4の記号で区別されるアルミニウム合
金ボルトには、同じくJIS規格で、A6061、A2
024で表されるアルミニウム合金からなっている。
【0003】これらのアルミニウム合金ボルト(AL
3、AL4)としては、切削加工によって製造される切
削ボルトもあるが、近年、主として製造コストの観点か
ら、鍛造加工および転造加工によって製造される鍛造ボ
ルトが主流となっている。
【0004】上記鍛造ボルトの製造方法としては、所定
の合金組成を有するアルミニウム合金鋳塊を均質化処理
した後、押出加工して押出材としたものに熱処理を施し
た後、適当な長さに切断して鍛造用の素材とし、鍛造加
工および転造加工により鍛造ボルトとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記J
IS A2024合金等を鍛造ボルトの材料として用い
た場合、棒状の、熱処理した押出材を鍛造用の素材に切
断する際、切断バリが発生し、鍛造上がりのボルト表面
に巻き込まれることが多かった。この切断バリがボルト
表面に巻き込まれると、強度低下や表面形状のバラツキ
の原因となり、製造歩留りの低下を招くという問題があ
った。上記の切断バリの発生を抑制し、製造歩留りを向
上させる手段として、A2024やA6061に代え
て、PbやBiを含有するA2011合金を用いる方法
がある。しかし、A2011合金は切削性が良く切断バ
リの発生も少ないので、製造歩留りは向上するものの、
強度的にはAL3、AL4の規格を満たしにくかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような状
況に鑑み鋭意検討の結果、AL3、AL4で規格される
特性を充分満たし、かつ熱処理した押出材を鍛造用の素
材に切断する際に切断バリの発生を少なくし、歩留りよ
く製造できる鍛造アルミニウム合金ボルトを開発したも
のである。
【0007】即ち、請求項1記載の発明は、Si0.1
〜3.0wt%、Fe0.1〜2.0wt%、Cu3.0〜
8.0wt%、Pb0.2〜0.6wt%、Bi0.2〜
0.6wt%、Cr0.25〜2.0wt%を含有し、残部
Alと不可避的不純物とからなることを特徴とする鍛造
アルミニウム合金ボルトである。
【0008】また、請求項2記載の発明は、Si0.1
〜3.0wt%、Fe0.1〜2.0wt%、Cu3.0〜
8.0wt%、Pb0.2〜0.6wt%、Bi0.2〜
0.6wt%、Zn0.35〜3.0wt%を含有し、残部
Alと不可避的不純物とからなることを特徴とする鍛造
アルミニウム合金ボルトである。
【0009】そして、請求項3記載の発明は、Si0.
1〜3.0wt%、Fe0.1〜2.0wt%、Cu3.0
〜8.0wt%、Pb0.2〜0.6wt%、Bi0.2〜
0.6wt%、Cr0.25〜2.0wt%、Zn0.35
〜3.0wt%を含有し、残部Alと不可避的不純物とか
らなることを特徴とする鍛造アルミニウム合金ボルトで
ある。
【0010】更に、請求項4記載の発明は、Si0.1
〜3.0wt%、Fe0.1〜2.0wt%、Cu3.0〜
8.0wt%、Pb0.2〜0.6wt%、Bi0.2〜
0.6wt%、Cr0.25〜2.0wt%、Zn0.35
〜3.0wt%を含有し、更にMn0.05〜1.2wt
%、Mg0.3〜1.2wt%のうちの1種または2種を
含有し、残部Alと不可避的不純物とからなることを特
徴とする鍛造アルミニウム合金ボルトである。
【0011】
【作用】次に本発明アルミニウム合金ボルトの合金組成
の限定理由について説明する。Siは基地組織の強化に
寄与するとともに、切断性を良くして切断バリの発生を
防ぐ効果があるが、0.1wt%未満ではその効果が充分
ではなく、3.0wt%を超えると転造加工の際にネジ部
を粗くする。
【0012】Feは切断性を良くする効果があるが、
0.1wt%未満ではその効果が充分ではなく、2.0wt
%を超えると硬度が高くなり、鍛造性が劣化する。
【0013】CuはAl−Cuの金属間化合物を生成す
ることにより、材料の熱処理性を向上させるとともに、
基地組織の強化に寄与するが、3.0wt%未満では基地
組織の強化に対する効果が充分ではなく、8.0wt%を
超えると鋳塊の外表面品質を低下させる。
【0014】Pb、Biはいずれもその晶出粒子が押出
材の押出方向長手に分散することにより、押出材の切断
性を良くし、切断バリの発生を防ぐ効果を有するもので
あるが、それぞれ0.2wt%未満ではその効果が充分で
はなく、0.6wt%を超えると強度が低下する。
【0015】Crは基地組織の強化と切断バリの発生を
防止する効果があるが、0.25wt%未満ではその効果
が充分ではなく、2.0wt%を超えると切断バリが発生
し易くなる。
【0016】Znは基地組織の強化に効果があるが、
0.35wt%未満ではその効果が充分ではなく、2.0
wt%を超えると切断バリが発生し易くなる。
【0017】Mn、MgはいずれもAl−Mn−Fe、
あるいはAl−Mg−Cu、Al−Mg−Si等の金属
間化合物を生成することにより、基地組織の強化および
切断バリ発生の防止に効果があるが、Mnは0.05wt
%未満ではその効果が充分ではなく、1.2wt%を超え
ると硬度が高くなり、鍛造性を劣化させる。またMg
は、0.3wt%未満ではその効果が充分でなく、1.2
wt%を超えると鍛造性を劣化させる。
【0018】次に本発明アルミニウム合金ボルトの製造
方法について説明する。所定の合金組成を有するアルミ
ニウム合金鋳塊を均質化処理した後、押出加工して押出
材とした後、この押出材に熱処理を施す。熱処理の条件
は、アルミニウム合金ボルトの用途に応じて、T4処
理、T6処理、T3処理等適宜選択すれば良い。熱処理
された押出材を、鍛造加工および転造加工して、所定の
寸法の鍛造アルミニウム合金ボルトとする。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。表1〜表8に示す合金組成のアルミニウム合金鋳塊
を500℃で4時間均質化処理した後、押出温度420
℃で押出加工して直径7.1mmの丸棒状の押出材を得
た。この押出材を515℃に加熱した後、水冷して溶体
化処理した後、175℃で10時間加熱する熱処理(T
6処理相当)を施しT6材とした。このT6材を所定の
長さに剪断切断した後、鍛造加工および転造加工により
直径8mm、ピッチ1.25mmのメートル並目ボルト
を製造した。製造した鍛造アルミニウム合金ボルトにつ
き、図1に示した谷径7.90mm、有効径7.088
mm、内径6.547mmの通りリングゲージの通過試
験による歩留り検査、および引張強度試験を行った。歩
留り検査は、試料数50個中の良品の数で示した。尚、
通りリングゲージの通過試験は、引っ掛からずに滑らか
に通過したものを良品、引っ掛かり、通りずらいものを
不良品とした。引張強度試験は、鍛造ボルトを鋼製ナッ
トを使用してボルト用引張治具にネジ山が8山以上ナッ
トに引っ掛かるように固定し、万能引張試験機を用いて
有効断面積当りの引張強さを求めた。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】表1〜表8から明らかなように、本発明合
金ボルトは、いずれも従来合金ボルトよりも歩留り検査
の結果が良好で、かつ引張強さも優れている。これに対
し、合金組成が本発明の範囲を外れる比較合金ボルト
は、製品の歩留りが本発明合金ボルトより劣っているこ
とが判る。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、鍛
造アルミニウム合金ボルトが歩留り良好に得られるもの
で、工業上顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】通りリングゲージを示す斜視図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si0.1〜3.0wt%、Fe0.1〜
    2.0wt%、Cu3.0〜8.0wt%、Pb0.2〜
    0.6wt%、Bi0.2〜0.6wt%、Cr0.25〜
    2.0wt%を含有し、残部Alと不可避的不純物とから
    なることを特徴とする鍛造アルミニウム合金ボルト。
  2. 【請求項2】 Si0.1〜3.0wt%、Fe0.1〜
    2.0wt%、Cu3.0〜8.0wt%、Pb0.2〜
    0.6wt%、Bi0.2〜0.6wt%、Zn0.35〜
    3.0wt%を含有し、残部Alと不可避的不純物とから
    なることを特徴とする鍛造アルミニウム合金ボルト。
  3. 【請求項3】 Si0.1〜3.0wt%、Fe0.1〜
    2.0wt%、Cu3.0〜8.0wt%、Pb0.2〜
    0.6wt%、Bi0.2〜0.6wt%、Cr0.25〜
    2.0wt%、Zn0.35〜3.0wt%を含有し、残部
    Alと不可避的不純物とからなることを特徴とする鍛造
    アルミニウム合金ボルト。
  4. 【請求項4】 Si0.1〜3.0wt%、Fe0.1〜
    2.0wt%、Cu3.0〜8.0wt%、Pb0.2〜
    0.6wt%、Bi0.2〜0.6wt%、Cr0.25〜
    2.0wt%、Zn0.35〜3.0wt%を含有し、更に
    Mn0.05〜1.2wt%、Mg0.3〜1.2wt%の
    うちの1種または2種を含有し、残部Alと不可避的不
    純物とからなることを特徴とする鍛造アルミニウム合金
    ボルト。
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Cited By (5)

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