JPH07300598A - 油ないしロウの分離精製方法およびそれに用いる装置 - Google Patents

油ないしロウの分離精製方法およびそれに用いる装置

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JPH07300598A
JPH07300598A JP9335594A JP9335594A JPH07300598A JP H07300598 A JPH07300598 A JP H07300598A JP 9335594 A JP9335594 A JP 9335594A JP 9335594 A JP9335594 A JP 9335594A JP H07300598 A JPH07300598 A JP H07300598A
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adsorption
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油ないしロウを大量に精製することができる
精製方法および処理量が大きいカラムを用いた吸着精製
油製造装置で、吸着剤をカラムに充填したまま短時間で
加熱乾燥させることにより再生させうる装置をうるこ
と。 【構成】 カラムの横断面の形状および太さを特定の範
囲に限定し、加熱手段から吸着剤までの最大距離を特定
の範囲にすることにより、吸着剤充填量を多くし、か
つ、吸着剤をカラムに充填したまま短時間で加熱乾燥さ
せることにより再生させうる装置を用いることを特徴と
する油等の精製方法および該装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油ないしロウの分離精
製方法およびそれに用いる装置に関する。さらに詳しく
は、油ないしロウに含まれる非極性な油ないしロウと、
着色成分、有臭成分、過酸化物価の高い成分などの極性
化合物とを、吸着塔により工業的に大量に分離精製する
方法および該方法に用いる分離精製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧品、医薬品、食品の分野においては
各種の油ないしロウが使用されているが、それらには不
純物として着色成分、有臭成分、過酸化物価(POVと
もいう)の高い成分などが含まれている。したがって、
それらを除去しないで用いると、色、臭い、味および経
日酸化安定性などの面で不満足な品質のものしかえられ
ず、化粧品に用いたばあいには、皮膚刺激やアレルギー
などの原因となり(たとえばPOVが20以上のものは
皮膚に障害を起こすこともあるため好ましくないばあい
がある)、外用の医薬品に用いたばあいにも同様な欠点
を持ち、内用の医薬品に用いたばあいには経日安定性が
劣るなどの原因となり、また、食品に用いたばあいに
は、においもどりがあったり経日安定性がわるくなるな
どの原因となる。
【0003】したがって、油ないしロウ(以下、油等と
もいう)を前記のごとき用途に使用するばあい、油等を
精製して使用する必要があり、油等を精製する方法とし
て、たとえば硫酸などの酸またはカ性ソーダなどのアル
カリ水溶液で洗浄する方法、バッチ法により酸化漂白す
る方法、活性白土および(または)活性炭を添加して加
熱撹拌したのち濾別する方法、あるいは水素添加(水添
ともいう)する方法などが採用されている。
【0004】また、油等(各種の合成エステル油、動物
油脂、たとえばウールグリース、ラノリン、それらの誘
導体、馬油、オレンジラフィー油、植物油、たとえばオ
リーブ油、大豆油、ババス油、メドウフォーム油、ルリ
デサ油など)を非極性有機溶剤に溶解したものを、吸着
剤を充填した吸着塔に供給して通液し、油等中の極性化
合物を吸着剤に吸着させ、通過液から非極性の吸着精製
油類をうる方法も提案されている(特公昭54−212
07号公報、特公昭56−5799号公報、特公平4−
20037号公報、特開昭62−192308号公報、
特開昭62−205005号公報、特開昭63−399
91号公報、特開平1−216909号公報、特開平1
−272510号公報および特開平2−53706号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸化漂
白する方法や活性白土および(または)活性炭を添加し
て処理する方法などの従来の方法では、油等によっては
精製後も原油特有の臭気を有することがあり、また、経
時的に再び酸化劣化して、いわゆる“臭いもどり”現象
が起こったり、POVが短時間に再上昇するなどの問題
が起こったりし、不満足な品質のものしかえられないと
いう問題がある。
【0006】具体例をあげて説明すると、南太平洋産の
魚であるオレンジラフィーから抽出される油で高級アル
コールと高級脂肪酸とのエステルであるオレンジラフィ
ー油は、ワックス型エステルを主体とする油で不飽和性
が高く(ヨウ素価約90)、POVも高い(一例では6
0)オレンジ色の油であるが、これを微水添すると淡黄
色になり、臭いも少なくなり、POVもたとえば60が
2程度まで減少するというように改良されることが知ら
れている。
【0007】しかし、この微水添油は経日酸化安定性が
わるく、たとえば50℃で5日間保存するとPOVが4
0程度まで再上昇し、臭いもどりもおこる。したがっ
て、この微水添油を用いて化粧品などを製造したばあ
い、その化粧品などは経日により変臭、変色しやすく、
また、皮膚刺激の原因となる可能性もある。
【0008】また、米国オレゴン州から輸入される比較
的炭素数の多い不飽和脂肪酸(エイコセン酸、ドコセン
酸およびドコサジエン酸)のグリセリントリエステルを
主要成分とする植物油である粗製のメドウフォーム油
は、緑褐色を帯び、ややあおくさい臭いを有しており、
POVも高く、経日安定性もよくない油であるが、これ
を脱色、脱臭、あるいは蒸留したり、または水素添加し
て用いられている。
【0009】しかし、従来の処理方法では、色、臭いを
完全に除去することはできず、また、経日酸化安定性に
も問題があり、たとえ水素添加してPOVを低くしたと
してもPOVが再上昇し、化粧品の原料とし使用したと
き、皮膚刺激の原因になるという問題を有する。
【0010】さらに、ミツロウは一般に産地、ミツバチ
が採集した花の種類などによって品質、とくに色、臭い
に種々の差がある。たとえば南米ブラジル国産のもの
は、精製したものでも淡褐色で特有のにおいを有し、P
OVも20程度で経日酸化安定性もあまりよくない。
【0011】一方、吸着剤を充填した吸着塔をとおして
精製する方法のばあい、臭い、色調、POVなどは改良
されるが、実験室的な方法が多く、精製される量も10
0g以下と非常に少ない。
【0012】また、この方法を工業的に行なおうとする
ばあい、油等の分離精製に用いた吸着剤を充填した吸着
塔は再生して再使用されるが、再生するためには、吸着
剤に吸着させた前記極性化合物を、極性有機溶剤を通液
することによって溶離させたのち、吸着剤への吸着性の
高い極性有機溶剤をほぼ完全に吸着剤から除去すること
が必要である。このために工業的に一般に行なわれてい
る方法は、吸着剤を吸着塔から取り出して乾燥させる方
法である。
【0013】しかしながら、前記工業的な製造のばあ
い、吸着剤の再生のために必要な吸着剤の取り出し、充
填などに手数がかかり、生産性がよくない(たとえば吸
着剤100kgのばあいでも2人で約1.5日かかる)
などの問題がある。
【0014】また、カラムを加熱してチッ素ガスを流し
て乾燥させる方法についても本発明者らは検討を重ねて
きたが、実験室的な小スケールのばあい、たとえば直径
2.5cm、長さ1mというようなカラムのばあい、吸
着剤をカラムに充填したままカラム全体をリボンヒータ
ーや熱風、水蒸気、熱媒体などで加熱しながら不活性ガ
ス(チッ素、炭酸ガスなど)などを流して、吸着剤に吸
着している極性溶剤を蒸発させて吸着剤を乾燥させて再
生させる方法によって、約2〜3時間程度で乾燥させる
ことができるが、吸着分離量を増大させようとして直径
10cm、長さ2mのカラムにしたばあいには(直径
2.5cm、長さ1mの32倍の容量、吸着剤量として
約11kg)、乾燥に約8〜9時間程度を必要とし、ま
た、直径20cm、長さ2mのカラムにしたばあいには
(128倍の容量)、乾燥に約24〜30時間程度を必
要とするというように、吸着剤の乾燥に必要とする時間
が極めて長くなってしまい、吸着分離量を増大させよう
とすればするほど、生産性が低下し、前記吸着剤を取り
出し、乾燥させ、充填する方法よりも不利になる。
【0015】本発明の目的は、油等中の着色成分、有臭
成分、POVなどの高い成分を除去し、色調、臭い、経
日酸化安定性にすぐれた吸着精製した油ないしロウを工
業的に大量に取得するのに有効な分離精製方法および装
置をうることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の酸
化漂白する方法、活性炭などを添加して処理する方法お
よび水添する方法では高品質で経日酸化安定性にすぐれ
た精製油等をうることができないという問題を解決する
ために、また、前記のごときカラムを加熱して不活性ガ
スを流して乾燥させる方法における問題を解決するため
に、油等をカラムをとおして油等中の極性化合物を吸着
させたのち、極性有機溶剤を通液することによって溶離
させる吸着塔の横断面形状・寸法を、極性有機溶剤を蒸
発させて吸着剤を乾燥させる際に行なう加熱を行ないや
すい形状・寸法にし、吸着塔の内部まですみやかに加熱
されるようにし、そのかわりに吸着塔の使用本数を増加
させれば、カラムを加熱して乾燥させる方法でも処理量
を増加させることができ、しかも乾燥時間も短かくする
ことができ、前記のごとき問題を解決しうるのではない
かと考え、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。
【0017】すなわち、本発明は、油ないしロウを非極
性有機溶剤に溶解させたものまたは油を、吸着剤を充填
した吸着塔に供給して通液し、その後非極性溶媒を通液
し、油ないしロウ中の極性化合物を吸着剤に吸着させ、
通過液から非極性の吸着精製油ないし吸着精製ロウをう
るとともに、吸着剤に吸着させた油ないしロウ中の極性
化合物を、極性有機溶剤を通液することによって溶離さ
せて回収し、ついで、吸着剤を充填した吸着塔を加熱す
ることにより吸着剤を乾燥させたのち油ないしロウの分
離精製を繰り返し行なう工業的な方法であって、前記吸
着塔が、吸着剤を充填した複数本の吸着塔が並列に連結
された吸着塔であり、充填されたすべての吸着剤からそ
れぞれの吸着塔の内表面までの最も近い距離の最大がい
ずれも1.2〜6cmであり、複数本の吸着塔の横断面
積の合計が200〜10,000cm2 であり、かつ、
吸着塔の長さが1本の吸着塔の横断面積と同面積の円の
直径の5〜50倍である吸着塔を用いることを特徴とす
る油ないしロウの分離精製方法、油ないしロウを非極性
有機溶剤に溶解させたものまたは油を、吸着剤を充填し
た吸着塔に供給して通液し、油ないしロウ中の極性化合
物を吸着剤に吸着させ、通過液から非極性の吸着精製油
ないし吸着精製ロウをうるとともに、吸着剤に吸着させ
た油ないしロウ中の極性化合物を、極性有機溶剤を通液
することによって溶離させて回収し、ついで、吸着剤を
充填した吸着塔を加熱することにより吸着剤を乾燥させ
たのち油ないしロウの分離精製を繰り返し行なう工業的
な方法であって、前記吸着剤を充填した吸着塔として吸
着塔の横断面の内側に内接する最大円の直径が10cm
以上でその横断面の内側に外接する最小円の直径が60
cm以下であり、かつ、該吸着塔の少なくとも内部に加
熱用手段が設けられており、充填されたすべての吸着剤
までの最も近い加熱用手段からの距離が最大6cmであ
り、吸着塔の横断面積のうちの吸着剤が充填される部分
の面積が60〜2800cm2 であり、吸着塔の長さが
0.5〜6mである吸着塔を用いることを特徴とする油
ないしロウの分離精製方法、油ないしロウを非極性有機
溶剤に溶解させたものまたは油を、吸着剤を充填した吸
着塔に供給して通液し、油ないしロウ中の極性化合物を
吸着剤に吸着させ、通過液から非極性の吸着精製油ない
し吸着精製ロウをうるとともに、吸着剤に吸着させた油
ないしロウ中の極性化合物を、極性有機溶剤を通液する
ことによって溶離させて回収し、ついで、吸着剤を充填
した吸着塔を加熱することにより吸着剤を乾燥させたの
ち油ないしロウの分離精製を繰り返し行なう工業的な装
置であって、前記吸着塔が、吸着剤を充填した複数本の
吸着塔が並列に連結された吸着塔であり、充填されたす
べての吸着剤からそれぞれの吸着塔の内表面までの最も
近い距離の最大がいずれも1.2〜6cmであり、複数
本の吸着塔の横断面積の合計が200〜10,000c
2 であり、かつ、吸着塔の長さが1本の吸着塔の横断
面積と同面積の円の直径の5〜50倍であることを特徴
とする油ないしロウ分離精製装置、および油ないしロウ
を非極性有機溶剤に溶解させたものまたは油を、吸着剤
を充填した吸着塔に供給して通液し、油ないしロウ中の
極性化合物を吸着剤に吸着させ、通過液から非極性の吸
着精製油ないし吸着精製ロウをうるとともに、吸着剤に
吸着させた油ないしロウ中の極性化合物を、極性有機溶
剤を通液することによって溶離させて回収し、ついで、
吸着剤を充填した吸着塔を加熱することにより吸着剤を
乾燥させたのち油ないしロウの分離精製を繰り返し行な
う工業的な装置であって、油ないしロウの分離精製を行
なう吸着剤を充填した吸着塔の横断面の内側に内接する
最大円の直径が10cm以上でその横断面の内側に外接
する最小円の直径が60cm以下であり、かつ、該吸着
塔の少なくとも内部に加熱用手段が設けられており、充
填されたすべての吸着剤までの最も近い加熱用手段から
の距離が最大6cmであり、吸着塔の横断面積のうちの
吸着剤が充填される部分の面積が60〜2800cm2
であり、吸着塔の長さが0.5〜6mであることを特徴
とする油ないしロウ分離精製装置に関する。
【0018】
【実施例】本発明の分離精製方法においては、油ないし
ロウを非極性有機溶剤に溶解させたものまたは油を、吸
着剤を充填した吸着塔に供給して通液し、油ないしロウ
中の極性化合物を吸着剤に吸着させ、通過液から非極性
の吸着精製油ないし吸着精製ロウがえられる。
【0019】前記油は、常温において液体で水にほとん
ど溶解せず、一般に水より軽く、燃焼性を有するもので
あり、化学構造的には大部分がエステルおよび炭化水素
(スクワレン、スクワレンの水素添加物であるスクワラ
ンが具体例としてあげられる)に属し、前記エステルに
は、植物油や動物油に多いグリセリンの脂肪酸エステル
や、高級アルコールの脂肪酸エステル(たとえばオレン
ジラフィー油(動物油)やホホバ油(植物油))、ラノ
リン脂肪酸エステル(たとえばオクチルドデシルラノレ
ート)、ラノリンアルコールやその主要成分であるコレ
ステロールの脂肪酸エステル(たとえばミリスチン酸コ
レステリル)のようなワックスタイプの油が含まれる。
【0020】また、前記ロウは、常温において固体で、
その他の特性は油と同様のものであるが、カルナバロウ
の一部のように水より重いものもある。化学構造的に
も、油のばあいと同様に、大部分がエステル(牛脂のよ
うなグリセリンエステルや、高級アルコールの脂肪酸エ
ステルを主とするもの、さらにはウールグリースまたは
ラノリンのような混合エステルを主とするものが具体例
としてあげられる)および炭化水素(パラフィンワック
スなどが具体例としてあげられる)に属する。
【0021】前記油等は、植物、動物、、鉱物から抽出
された天然物であってもよいが、特定の化学構造・組成
を持つ脂肪酸と特定の化学構造・組成を持つアルコール
とから合成されたエステル(ミリスチン酸ミリスチルな
ど)であってもよい。また、天然物の加水分解物からの
脂肪酸(特有の混合物)と特定のアルコールとのエステ
ル(ヤシ油脂肪酸ミリスチルなど)または逆に天然物の
加水分解物からのアルコール(特有の混合物)と特定の
脂肪酸とのエステル(ラウリン酸のホホバ油アルコール
エステルなど)のような半合成品であってもよい。さら
に、天然の油等を変成したもの(ラノリンの遊離水酸基
をアセチル化した酢酸ラノリンなど)でもよい。また、
常温でペースト状のもので、油かロウの区別が明確でな
いものがあるが、そのようなものも本発明における油等
の範疇に含まれる。
【0022】つぎに、油等の具体例とその用途を以下に
示す。
【0023】なお、食品には健康食品や食品添加剤など
も含まれ、その他には潤滑油、防錆剤、保護剤、つや出
し、防水剤なども含まれる。また、医薬品の欄に記載の
(局)は、局方品を含むことを示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】前記油等の中でも、ウールグリースまたは
ラノリン(硬質ラノリン、精製ラノリン、液状ラノリ
ン、還元ラノリン)、それらの誘導体(酢酸ラノリン、
ラノリン脂肪酸、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、脂
肪酸のコレステロールエステル、脂肪酸ラノリンアルコ
ールエステル)、ミツロウ、ミンク油、ミンク油脂肪酸
エチル、オレンジラフィー油、スクワランのような動物
由来のもの、オリーブ油、大豆油、シエアバター、ヤシ
油、ババス油などのような植物由来のもの、ミリスチン
酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、コハク酸
ジオクチル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸
オレイル、オクタン酸ミリスチルのような合成油が、従
来の精製法では大量にかつ所望の高品質に精製すること
ができないという理由から本発明に好ましく用いられ
る。また、しいていえば、一般に除去したい特有の臭気
を有する動物由来の油等からの脱臭効果が大きいという
理由から動物由来のものが本発明に好ましく用いられ
る。
【0031】なお、前記ウールグリースは、羊毛に付着
した茶褐色の獣臭のある油脂状物質を原毛洗浄廃液より
分離回収したものであり、ウールグリースの他に、通
常、タンパク質、毛片、塵埃、土砂などの夾雑物、およ
びウールグリース成分としての遊離ラノリンアルコー
ル、遊離ラノリン脂肪酸などが含まれている。前記成分
のうちの遊離のラノリン脂肪酸、ラノリンアルコールな
どの極性化合物が、ウールグリース独特のベタツキ感
や、におい、化粧品原料として使用したばあいの皮膚刺
激の原因などになることが知られている。
【0032】また、前記ラノリンは、ウールグリースを
濾過、酸処理、アルカリ処理、水洗、脱色、水蒸気脱臭
などの処理のうちのどれかあるいは適当な組み合わせを
行なうことによってえられた黄色〜黄褐色の強粘性の軟
膏様の物質であり、医薬品、化粧品原料として市販され
ているものも含まれる。
【0033】吸着剤を充填した吸着塔に油等を供給して
通液するばあい、通常は油等を非極性有機溶剤に溶解さ
せたものを吸着塔に供給して通液するが、油のばあいに
は、非極性有機溶剤に溶解させず、油をそのまま吸着塔
に供給して通液し、そののち非極性有機溶剤を流すこと
も可能である。
【0034】油をそのまま吸着塔に供給しうる油として
は、吸着塔に供給されたときその通液する温度で流動性
のあるものであることが必要である。そのような油の具
体例としては、たとえばオレンジラフィー油、オリーブ
油、スクワランなどがあげられる。
【0035】前記油等を溶解させるのに使用する非極性
有機溶剤としては、油等に含まれる夾雑物(タンパク
質、毛片、塵埃、土砂など)以外の成分を溶解し、好ま
しくは沸点40〜120℃程度の非極性有機溶剤があげ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0036】このような非極性有機溶剤(以下、非極性
溶剤ともいう)の具体例としては、たとえば石油ベンジ
ン、石油エーテル、n−ヘキサン、3−メチルペンタ
ン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ンのような脂肪族または芳香族炭化水素類、クロロホル
ム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類、それら
の混合物などがあげられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらのうちでは、n−ヘキサン、石油エー
テル、シクロヘキサンなどが人体に対する安全性、留去
のしやすさなどの点から好ましい。
【0037】前記油等と共に使用する非極性溶媒は、吸
着塔に油等を先にそれだけで通液し、その後非極性溶媒
を通液することもできる(ただし、流動性のある油等の
ばあい)。また、非極性溶媒の一部に油等を溶解して通
液し、その後残部の非極性溶媒を通液してもよい。油等
が吸着塔の温度で固型であるばあいには、一部の非極性
溶媒で溶解し流動性をもたせてから通液しなければなら
ない。
【0038】そして、油等1部(重量部、以下同様)
(kg)に対して必要な非極性溶媒の容量部(リット
ル)は約1〜10で油等の融点、溶解性、溶解時の粘度
等によって増減する。
【0039】なお、前記溶液中に夾雑物が不溶物として
含まれているばあいには、不溶物を濾過(フィルタープ
レスなど)、デカンテーションなどの方法で除去したの
ち吸着剤を充填した吸着塔に供給するのが好ましい。
【0040】前記吸着剤としては、極性物質と非極性物
質とに対する吸着性に差のあるものであれば使用しうる
が、具体例としては、たとえば活性白土、酸性白土、ベ
ントナイト、活性アルミナ、シリカゲル、ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸マグネシウム、ゼオライト、それらの混
合物などがあげられる。これらの吸着剤の粒度は16〜
200メッシュであるのが、吸着塔内で所望の強度を有
し、均一に充填させやすいなどの点から好ましく、さら
には30〜200メッシュであるのが好ましい。
【0041】前記のごとき吸着剤の見かけの比重は一般
に0.4〜1.2程度であり、同じ吸着剤でも粒度およ
びその分布により異なる。
【0042】吸着塔に充填する吸着剤の使用量として
は、通常、室温で、油等1部に対して吸着剤の量が0.
2〜10部である。
【0043】なお、吸着剤の量は、対象とする油等の着
色度、臭いの強さ、POVの大きさおよび吸着精製後に
要求される精製度および吸着塔の形によっても異なる
が、一般的に魚油などの動物油、たとえばラノリンや、
水酸基の含有量の多いもの、たとえばオキシステアリン
酸オクチルなどから精製度の高い吸着精製油を製造する
ばあい、油等1部に対して吸着剤の量が2〜10部程度
になることが多く、また合成油(ただし、オキシステア
リン酸オクチルのように、水酸基などの極性基を有する
ものを除く)のばあいには使用する吸着剤の量が一般に
少なくてすみ、油等1部に対して0.2〜5部になるば
あいが多い。
【0044】油等を溶解した非極性溶剤の溶液は、液が
5〜30分間程度吸着剤と接触するように通液するのが
好ましい。
【0045】前記溶液を通液後、吸着剤1部に対して1
〜15容量部程度の非極性溶剤で洗浄し、前記通液と洗
液とをあわせて非極性溶剤を留去させることにより、非
極性の吸着精製油等がえられる。なお、油等を溶剤に溶
解させずにそのまま吸着塔に流したばあいにも、流した
のち吸着剤1部に対して1〜3容量部程度の非極性溶剤
を通液し、非極性溶剤を留去させることにより、非極性
の吸着精製油等がえられる。
【0046】一方、吸着剤に吸着した油等中の極性化合
物は、洗液を通液後、極性有機溶剤を通液して溶離せし
められる。えられた溶離液から溶剤を留去することによ
って油等中の極性化合物が回収される。
【0047】なお、前記油等中の極性化合物は、不純物
である着色成分、有臭成分、POVの高い成分などであ
り、これらは別途使用または廃棄される。
【0048】前記極性有機溶剤(以下、極性溶剤ともい
う)としては、たとえばメタノール、エタノール、イソ
プロパノールのごときアルカノール類、酢酸エチルのよ
うなそれらのエステル類、それらの混合物など沸点60
〜120℃程度の極性溶剤があげられるが、これらに限
定されるものではない。
【0049】前記極性溶剤の使用量は、吸着剤1部に対
し1〜15容量部程度である。極性溶剤の使用量がすく
なすぎると充分極性化合物を溶離させることができず、
次回の吸着精製油等の精製度が低下したり、精製処理量
が少なくなったりする。
【0050】なお、油等がウールグリース等のばあい、
前記極性溶剤の使用量は、ウールグリース等1部に対し
2.5〜15容量部程度、好ましくは5〜10容量部が
適当であることが多い。
【0051】本発明の工程の原料として使用する油等に
極性物質が多量に含まれているものは、吸着剤1部によ
って精製できる量が少なくなり、油等に極性物質が少し
しか含まれていないばあいには、吸着剤1部によって精
製できる量が多くなる。したがって、吸着剤に吸着され
ている極性物質の量は、油等の極性物質の含有量だけで
きまるのではなく、極性物質の種類と吸着剤の種類との
組合わせできまる。たとえばオリブ油をケイ酸マグネシ
ウムを吸着剤として吸着精製するばあい、吸着剤1部に
対し非極性溶媒の量は3〜6倍位が適当である。
【0052】極性溶剤を通液するときの温度を高くする
と(たとえば40℃、さらには50℃以上)、極性化合
物を溶離させやすくなる。
【0053】吸着剤に吸着した油等中の極性化合物の溶
離、さらには吸着剤を再生させるために流す極性溶剤の
極性が高くなるほど前記極性化合物の残留率は低下する
が、そののち行なわれる乾燥に時間がかかる。極性溶剤
の極性をあげる1つの方法は、極性溶剤の含水率をあげ
ることであるが、乾燥に時間がかかることを考慮すると
5%程度以下の含水率にすることが好ましい。
【0054】吸着剤に吸着した油等中の極性化合物を溶
離、回収したのちの吸着剤には極性溶剤が吸着している
が、要すれば吸着塔に不活性気体などの気体を通気しな
がらまたは吸着塔内を減圧にしながら、さらには気体の
通気と塔内の減圧とを併用しながら、たとえば吸着塔に
付設してあるスチームジャケットなどの加熱用手段によ
り100〜150℃に加熱し、乾燥させることによって
油等の分離精製に使用しうる吸着塔に再生することがで
きる。この乾燥時間が短いほど精製の効率がよくなる
が、工業的生産のばあい、10時間以下程度であること
が望ましい。
【0055】吸着塔を再生する際、必要なばあいに行な
われるチッ素ガスあるいは二酸化炭素などの不活性気体
を通しながらまたは吸着塔内を減圧にしながら、加熱し
て乾燥させるときに目詰まり、乾燥むらなどがないよう
にするためには、できるだけ均一に吸着剤を充填するの
が好ましい。
【0056】本発明において前記吸着剤を充填する吸着
塔は、たとえば図1に示されているように、複数の吸着
塔1a〜1bが並列に設けられている吸着塔である。
【0057】なお、図1における2、3は吸着塔固定部
材兼シール部材、4は吸着剤、5は加熱用ジャケット、
6は油等を溶解させた溶液用タンク、7は非極性溶剤用
タンク、8は極性溶剤用タンク、9、10は加熱用水蒸
気または媒体導入ラインまたは排出ライン、11は装置
蓋部材、12は装置底部材、13は供給液用ライン、1
4は回収液用ライン、15は要すれば使用される乾燥用
気体供給または減圧用ラインである。また、図2は図1
におけるA−A断面説明図であり、3本の横断面が円形
の吸着塔が加熱用ジャケット5内に配置されている状態
を説明するためのものである。さらに、図1の装置蓋部
材11から装置底部材12にかけての断面説明図は、お
よそ図2中のB−B断面説明図にあたるものである。
【0058】図1に示すように吸着塔を複数本並列に設
けるのは、つぎの理由による。
【0059】すなわち、油等の分離精製を工業的に行な
い、吸着剤をカラムの加熱により乾燥させる方法による
ばあいの主要工程 (1)吸着剤を充填した吸着塔に原料の油等と非極性溶
剤との溶液または原料の油等を流し、ついで非極性溶剤
を流し、流出液を集める (2)極性溶剤を流して極性化合物を洗い出す (3)吸着剤を加熱乾燥させる のうち、(3)の吸着剤の加熱乾燥工程が最も長い時間
を要し、それが全工程の所要時間に大きく影響する。そ
して、この乾燥時間は吸着塔の横断面積が大きく、形状
が円に近いほど長くなる。したがって、吸着塔が細くて
乾燥時の加熱が中心部まですみやかに行なわれるばあい
を除き、たとえば図3(b)〜(e)に示すような吸着
塔の中心部が加熱されやすい横断面形状、太さのものが
有利である。
【0060】前記吸着塔の中心部まで加熱されやすい横
断面形状としては、外部から加熱されるため、充填され
たすべての吸着剤から吸着塔の内表面までの最も近い距
離の最大が短いほど(吸着塔を構成する材料として熱伝
導率の大きい鉄、ステンレスなどが使用されるため塔壁
の厚さは考慮しなくてよい)、たとえば図3に示すよう
に、充填されたすべての吸着剤から吸着塔の内表面まで
の最も近い距離の最大r(以下、最大距離rともいう)
が6cm以下であるのが好ましい。また、最大距離r
は、吸着塔1本あたりに充填される吸着剤の量が多くな
り、精製処理量が多くなるという点から1.2cm以上
であるのが好ましい。
【0061】前記最大距離rは、吸着塔の断面形状が円
形のばあい、すべての吸着塔の内表面から最大距離rの
点までの距離は同一であり、すべての吸着塔の内表面か
らの熱がつたわるため6cm付近まで加熱されやすい
が、たとえば正三角形のばあいに最大距離rとして6c
m付近の値をえらぶと、辺の中点の3点からの熱がつた
わりやすいため、主としてこの3点付近からの熱によっ
て最大距離rの点が加熱されることになる。しかし、同
じrのばあいでも正三角形の方が円より横断面積が大き
く吸着剤の充填量が多くなるかわりに、やや乾燥時間は
長く設定する必要がある。
【0062】また、乾燥させやすくするために吸着塔の
断面形状にあまり細い部分が含まれるようにすると、原
料の油等を非極性油等と極性化合物に分離するときの分
離効率(わかれやすさ)が低下する。一方、最大距離r
をある程度の寸法にし、かつ断面積を大きくしようとし
て短冊のようにしようとしても、実用性、吸着塔を製造
するための材料費、加工費が高くなり、管の耐圧性も低
下するなどの点から自ずから限界がある。通常、短冊状
のばあい、長辺/短辺の値が2〜10程度が好ましい。
横断面が円のときは既製の管が販売されているが、それ
以外のばあいには管も注文生産になるので製造費が高
く、また、管の耐圧性にも問題が出るばあいがある。
【0063】分離効率がよいかわるいかは、たとえば一
定量の原料の油等から所定の非極性油等をうるのに必要
な非極性溶剤の量の差になってあらわれ、分離効率がよ
いばあいほど非極性溶剤の使用量が減少する。これは、
吸着塔の横断面の部分部分における液の流速の差が小さ
いばあい、比較的均一に流れるので流出時間の差が少な
く、分離効率がよくなるが、横断面にせまい部分がある
ばあいには、この部分の流速が小さくなり、流速の差が
大きくなるためと考えられる。
【0064】原料の油等を非極性油等と極性化合物とに
分離するときの効率と吸着塔の横断面の形状との関係
は、横断面の面積が同じばあい、円形のものの分離効率
がよく、円形から楕円形に変形するにしたがって、ま
た、正方形から長方形に変形するにしたがって、また、
正三角形からその他の三角形に変形するにしたがって分
離効率は低下する。そのかわり同じ横断面積なら乾燥時
間が低下する。また、乾燥時間と吸着塔の横断面の形状
との関係は、横断面の面積が同じばあい、円形のものの
乾燥時間が短く、円形から楕円形に変形するにしたがっ
て、また正方形から長方形に変形するにしたがって、ま
た正三角形からその他の三角形に変形するにしたがって
乾燥時間は長くなる。
【0065】以上のことを総合すると、吸着塔の最大距
離rはある程度以下におさえ、乾燥工程における加熱を
行ないやすくしながら、一方、処理量を多くするために
吸着塔の横断面積を大きくし、かつ、分離効率をよく
し、実用性のある寸法にするという要件を満足させるこ
とが必要になる。
【0066】図1に記載の装置においては、これらの要
件を満足させるために、特定の横断面を有する吸着塔を
複数本設け、乾燥時間の短縮と処理量の増大などを、実
用性のある寸法の装置の範囲で実現しているのである。
【0067】図1に記載の吸着塔の横断面は、図2にも
示すように円形であるが、円形でないばあいも含めて詳
細に説明すると、各吸着塔の横断面形状に細くしてとが
った部分、具体的にはとがった部分の角度として20°
以上、さらには30°以上であることが、非極性油等と
極性化合物との分離性をよくし、溶剤の使用量を少なく
し、また、極性化合物の溶出工程をできるだけ短時間に
おわらせるとともに、乾燥工程を短時間におわらせるな
どの点から好ましい。
【0068】前記吸着塔の横断面形状の具体例として
は、図3に示すごとき横断面形状、たとえば図2に記載
のごとき円形を基調とするもの(たとえば図3(a)の
ごとき形状)、正方形や長方形などの四角形の相対する
辺が円形のような形状になっているもの(たとえば図3
(b)のごとき形状)、楕円形を基調とするもの(たと
えば図3(c)のごとき形状)、三角形を基調とするも
の(たとえば図3(d)のごとき形状)、星形を基調と
するもの(たとえば図3(e)のごとき形状)などがあ
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0069】さらに、乾燥工程を短時間にし(すなわ
ち、外側から加熱するばあいに、最大距離rが6cm以
下になり、加熱がされやすい形状で)、分離効率をよく
し(すなわち、横断面に狭い部分がなく)、吸着塔1本
あたりの処理量を多くし(すなわち、横断面積が大き
く)、かつ、吸着塔を容易に製造することができるなど
の点から好ましいのは、rが1.2〜6cmで吸着塔の
横断面形状に存在する細くてとがった部分の角度が20
°以上、さらには30°以上で、1本当りの横断面積が
4.7〜720cm2 のものである。
【0070】吸着塔の長さ(有効長さ)(吸着剤が充填
される長さ)は0.3〜6mであるのが実用的な長さで
あり、1〜5mであるのがその吸着塔の架台や収能する
建屋を作りやすい、吸着剤の充填抜取作業が行ないやす
いなどの点から好ましい。また、横断面積の合計は20
0〜5000cm2 であることが、したがって、複数の
吸着塔の本数としては2〜500本さらには5〜200
本程度であることが、1回の油等の処理量が10〜50
0kgになるという点から好ましい。また、吸着塔の長
さが吸着塔の横断面積と同面積の円の直径の5〜50倍
である吸着塔を用いることが、分離効果を上げるのに必
要な長さ以上で運転し難い程長くしないという点から好
ましい。
【0071】具体例に基づいて説明すると、たとえばウ
ールグリース等10kgを処理する吸着剤の使用量とし
ては約30〜60kg程度になるが、見かけ比重が0.
7のばあい吸着塔所望容積は約43〜86リットル程度
になる。
【0072】なお、水酸基の含有量の多いもの、たとえ
ばオキシステアリン酸オクチルなどを処理するばあいも
ほぼ同じになる。また一般の合成油(ただし、オキシス
テアリン酸オクチルのように水酸基などの極性基を有す
るものを除く)を処理するばあいは、吸着剤の使用量が
油等10kgあたり2〜30kg程度に減少する。
【0073】以下の説明はウールグリース等を対象とし
て行なう。他の油等については、それぞれの油等10k
gに対する吸着剤をあてはめて換算すればよい。
【0074】この割合にしたがうと、ウールグリース等
100kgを1度に処理するには吸着剤充填容積として
約430〜860リットルが必要となり、たとえば後述
する実施例8の横断面が楕円で、その面積が75.8c
2 で、長さが4mであるとすれば1本の容積は約3
0.3リットルになるから、約500リットルの容積に
するには17本の吸着塔を並列に設けることが必要にな
る。
【0075】なお、本発明における工業的とは1回に一
連の吸着塔系で少なくとも10kg以上の油等を処理で
きるものである。その量が100kg以上、さらには1
000kg以上であってもよいが、あまり大きくなり、
たとえば10,000kgになると装置が大きくなり過
ぎ、かえって運転が困難になる。
【0076】図1において、装置蓋部材11および装置
底部材12は開閉または取りはずし可能であり、吸着剤
を取りかえるばあいなどには開くまたは取りはずすこと
により作業性が向上する。吸着剤を交換するときには、
吸着剤は流出しないようにとめるが流体は通過するよう
に設けられた部材を外し、吸着剤を拭き取り、そののち
その部材を取り付けてから吸着剤を充填すればよい。
【0077】となりあう吸着塔1a〜1bの間隔は、加
熱に使用する水蒸気や熱媒体などが通過しほぼ均一に各
吸着塔を加熱しうるかぎりとくに限定はないが、少なく
とも通常1〜3cmの間隙を有するようにするのが好ま
しい。
【0078】図1に示す装置の一例として、たとえば内
径9cm、管厚約2.5mm、長さ4mの吸着塔を3本
(合計内容積約76.3リットル)、吸着塔の中心の間
隔がすべて11.5cm、吸着塔ととなりの吸着塔との
間隔が約2cm、加熱ジャケットとこれととなりあう吸
着塔との間隔が約3cmになるように、内径28.3c
m、管厚約5mmの加熱用ジャケット内に図2に示すよ
うに配置したもの(吸着塔の底部には、吸着剤は流出し
ないようにとめるが流体は通過するように設けられた部
材が取り付けられている)に、装置底部材を取り付け、
ケイ酸マグネシウムからなる粒径16〜100メッシュ
の吸着剤(見かけ比重0.7)を約53.4kg/3本
充填したのち、装置蓋部材を取り付けた装置があげられ
る。この装置のばあい、1回の処理で約12kgのウー
ルグリース等を処理することができ、再生工程も含めて
1サイクルを約12時間で行なうことができる。
【0079】吸着塔を複数本並列に連結させた吸着精製
油等の製造装置の別の例として、図4、図5に示すごと
き装置をあげることができる。
【0080】図4は、装置蓋部材11から装置底部材1
2にかけての縦断面説明図を含む図面であり、図5は図
4のC−C断面説明図にあたるものである。なお、図4
の断面説明図における加熱用水蒸気または熱媒体導入ラ
イン9、10(図4、図5に示すごとき装置のばあい、
実際に加熱に用いられるのは熱媒体であり、水蒸気を用
いることは困難である)をともに図中に記載しているの
は、理解しやすくするためである。
【0081】図5における1c〜1fは、内側寸法が一
辺10.35cm、となりあう角度が30°と150°
(横断面の内側に内接する最大円の直径dが5.18c
m、外接する最小円の直径Dが20cmになる、なお、
図5中の角度、寸法は説明図であるため正確には30°
と150°の菱形にはなっていない)で管厚が2mm
で、長さ2.3mの吸着塔を4本、図5のように配置し
たもの(底部には吸着塔に対応するように菱形の、吸着
剤は流出しないようにとめるが流体は通過するようにし
た部材が4個取り付けられている)の外周に図5に示し
たような菱形(一辺26.7cm、となりあう角度が3
0°、150°)の断面をもつ管厚3mmの加熱用ジャ
ケット5を設け、装置底部材12を取り付けたものにケ
イ酸アルミニウムからなる粒径30〜100メッシュの
吸着剤(見かけ比重0.7)4を約35kg/4本充填
したのち、装置蓋部材11を取り付けた装置があげられ
る。この装置のばあい、1回の処理で約10kg/4本
のウールグリース等を処理することができ、再生工程も
含めて1サイクルを約12時間で行なうことができる。
【0082】本発明において吸着剤を充填する他の形式
の吸着塔としては、たとえば図6に示されているよう
に、外周の加熱用ジャケットをかねる太い吸着塔16の
内部に加熱用水蒸気または媒体導入管17a〜17eを
設けた吸着塔があげられる。なお、図6における18、
19は内部からの加熱用水蒸気または媒体導入ラインま
たは排出ラインである。
【0083】図6に示す装置の内部に設置する加熱用水
蒸気または媒体導入管17a〜17eは、たとえば図7
に示すごとき形状のものである。該加熱用水蒸気または
媒体導入管を設置する位置は、吸着剤の乾燥時の加熱が
なるべく均一に行なわれるように、また、吸着剤の入れ
かえ時に妨げにならないように、さらに、溶液や溶剤の
流れをみださないようにする限り、とくに限定はない
が、図6に示すように設置することが多い。
【0084】図6に示すごとき吸着塔は1本で用いても
よく、複数本を並列に設置して用いてもよい。
【0085】図6に示すように、太い吸着塔兼加熱用ジ
ャケット16の内部にも加熱用水蒸気または媒体導入管
17a〜17eを設け、吸着塔の外側からのみならず内
部からも加熱できるようにすることにより、乾燥時間を
短くすることができる。
【0086】図6に示す吸着塔のばあい、吸着塔の太さ
を太くしても乾燥時間を短くしうるため、処理量を多く
することができ、また分離効率も高くすることができ、
本発明の目的が達成される。
【0087】吸着塔の太さは横断面の内側に内接する最
大円の直径が10cm以上であることが、吸着塔の外部
のみならず内部にも加熱用手段を設けることによる充分
な効果をうるという点から必要であり、内接する最大円
の直径が60cm以下であることが、流す液の分離状態
をよくするために好ましい。内接する最大円の直径が太
すぎると内部で乱流がおこったり、流速が不均一になる
からである。
【0088】また、吸着塔の有効長さとしては0.5〜
6mが一般的であり、1〜4mであるのが吸着塔の架
台、建屋の大きさおよび運転のしやすさなどからみて好
ましい。また、吸着塔の横断面積のうちの吸着剤が充填
される部分の面積が60〜2800cm2 であることが
油等を工業的規模で吸着精製できる大きさであり、液の
偏流がおこって精製効率がおちる程大きくないという点
から好ましい。
【0089】図6に示す吸着塔は、横断面がたとえば図
8(a)、(b)に示すような形式のものであってもよ
いが、図7における加熱用水蒸気または媒体導入管のか
わりに、たとえば図10に示すように、加熱用水蒸気ま
たは媒体導入管をコイル状にしたものを使用してもよ
い。
【0090】図6に示すごとき吸着塔における吸着剤と
加熱用ジャケットおよび加熱用水蒸気または媒体導入管
との関係は、充填されたすべての吸着剤までの最も近い
加熱手段からの距離が最大6cm以下であるのが吸着剤
全体を短時間に加熱し、乾燥時間を短かくするという点
から好ましい。一方、加熱手段からの距離の最大値が2
cm以上であることが、吸着剤量を多くするという点か
ら好ましい。
【0091】図6に示す装置の一例として、たとえば内
径46cmで長さ(有効長さ)3mの横断面形状が図8
(a)に示すごとき円形の吸着塔であって、底部に吸着
剤は通過させないが溶剤などは通過させる部材を設けた
吸着塔16内に、外径2cm、管厚2mmの加熱用水蒸
気または媒体導入管を7本設置し(図8参照、7本の管
は46cmの横断面の中心、横断面の中心を中心とする
直径24cmの円を6等分する6点の位置に設置す
る)、吸着剤として活性白土からなる粒径16〜100
メッシュの吸着剤を300kg充填した装置があげられ
る。なお、吸着塔の外壁は加熱用ジャケットをかねてお
り、この加熱用ジャケットは内側の管壁、外側の管壁が
ともに4mmの厚さを有し、2つの管壁の間隔は3cm
である。この装置のばあい、1回の処理で約60kgの
ウールグリース等を処理することができ、再生工程も含
めて1サイクルを約13時間で行なうことができる。
【0092】なお、図6〜9に基づく説明では、太い吸
着塔として加熱用ジャケット兼用のものを用いている
が、単なる太い吸着塔のみのものであってもよい。
【0093】また、図1〜2、4〜5における説明と重
複する説明は、図6〜7における説明では省略してい
る。
【0094】本発明に使用する吸着塔はとくに鉛直方向
に長い塔状のものだけを意味しているのではなく、水平
方向、斜方向に設置されていても、また、直線状でなく
曲がっていてもよい。
【0095】前記のごとき装置を用いることにより、カ
ラムを加熱して要すれば気体を流しながらまたは吸着塔
内を減圧にしながら、さらにはこれらを併用しながら乾
燥させる方法でも短時間でカラムを乾燥させることがで
き、したがって容易に分離精製を繰り返し行なうことが
できる。また、一度の処理による処理量も多くすること
ができる。さらに、本発明の装置を用いた本発明の方法
によりえられる非極性の吸着精製油等は、従来法による
吸着精製油等と、色相、臭い、経日酸化安定性および皮
膚刺激性、アレルギー性などの点において同等以上のも
のであり、化粧品用、医薬品用、食品用などに好適に使
用される。また、溶離によりえられる極性化合物も、従
来品と同等のものであり、工業用原料として好適に使用
しうる。
【0096】なお、繰り返しとは、通常2〜50回程度
のことをいうが、本発明においては、その回数を限定す
るものではない。
【0097】以下、本発明の精製方法および製造装置を
実施例および比較例に基づきさらに具体的に説明する。
【0098】はじめに経日酸化安定性および色調(AP
HA法)の試験法を下に示す。
【0099】(経日酸化安定性の試験法)試料50gを
100mlのガラスビーカーにとり50±2℃の恒温器
内に放置し、所定日数経過後POVを測定した。POV
の測定は日本油化学協会基準油脂分析試験法2・4・1
2−86の規格にもとづいて行なった。
【0100】(色調(APHA法)の試験法)日本油化
学協会基準油脂分析試験法2・3・1・5−71の規格
にもとづいて行なった。
【0101】製造例1 原材料として橙色透明で強い魚油臭をもつオレンジラフ
ィー油を用いた。このオレンジラフィー油を微水添して
微水添オレンジラフィー油をえた。
【0102】えられた微水添オレンジラフィー油は、色
調が淡黄色透明、POVが2.1、経日酸化安定性が5
0℃、5日経過後のPOVが40であった。
【0103】実施例1 図1および図2に示すごとき装置であって、図1に示す
装置の一例としてあげた装置(内径9cm、管厚約2.
5mm、長さ4mの横断面形状が円形の吸着塔を3本
(合計内容積約76.3リットル)を吸着塔の中心の間
隔がすべて11.5cm、吸着塔ととなりの吸着塔との
間隙が約2cm、加熱ジャケットとこれととなりあう吸
着塔との間隙が約3cmになるように、内径28.3c
m、管厚約4mmの加熱用ジャケット内に図2に示すよ
うに配置したもので、吸着剤として粒径16〜100メ
ッシュ、見かけ比重0.7のケイ酸マグネシウム50k
g/3本充填した装置)に、粗精製ラノリン(クローダ
ジャパン(株)製、水酸基価35)12kgをシクロヘ
キサン30リットルに溶解させたものを流し、さらにシ
クロヘキサン70リットルを流した。
【0104】流出液から溶剤を蒸発させ、水酸基価0.
5の吸着精製ラノリン6.4kgをえた。
【0105】シクロヘキサンを流したカラムにエタノー
ル85リットルを流し、吸着している極性ラノリンを洗
い出した。
【0106】洗液から溶剤を除去し、極性ラノリン5.
3kgをえた。
【0107】エタノールを流したのち、吸着塔内に約1
10℃に予熱したチッ素ガスを流しながら、加熱用ジャ
ケットに4kg/cm2 ・Gの水蒸気を通し、吸着剤を
乾燥させた。流出ガスのエタノール臭がなくなるまで乾
燥させるのに約8時間要した。
【0108】乾燥後冷却させたのち、前記操作を繰り返
した。極性ラノリンの収量が約5.5kgにふえた以外
はほぼ同じ結果がえられた。
【0109】さらに、20回同じ操作を繰り返したが、
ほぼ同様の結果であった。
【0110】実施例2〜10および比較例1〜3 図1に示すタイプの装置であって、吸着塔の横断面形
状、最大距離r、吸着塔の内側の1本あたり横断面積、
吸着塔の長さ、吸着塔1本に充填される吸着剤(30〜
100メッシュの活性アルミナ)の容積、吸着塔の本
数、吸着塔合計横断面積が表7に記載(なお、数値はお
およその値である)のごとき装置(合計吸着剤容積がす
べて約50リットルになるようにした装置)を用い、粗
精製ラノリン(クローダジャパン(株)製)10kg
(吸着塔1本あたり表8に記載の量)を非極性溶剤であ
るシクロヘキサンに溶解したもの(粗精製ラノリン1k
gあたり2.5リットル使用)を常温で流した。そのの
ち、シクロヘキサンのみを吸着塔1本あたり表8に記載
の量流したのち、極性溶剤である25℃のエタノールを
粗精製ラノリン1kgあたり12リットル(必要量より
過剰量)流した。
【0111】吸着塔に付設してある加熱用ジャケットに
120℃の熱媒体油を流し、加熱しながら少量のチッ素
ガスを吸着塔の上部から表8に記載の時間流し、揮発分
がほとんどなくなる(流出ガスのにおいで確認)まで乾
燥させたのち、室温に冷却後同一条件で再使用し、問題
なく再使用しうることを確認した。
【0112】比較例1は、吸着管1本での基礎テストで
吸着管を鉛直にし、吸着剤を上から落し込むとき均一に
充填できず空間を生じた。そのため設計上108本にな
るがこれを製造しなかった。
【0113】なお、表7中の菱形は30°と150°と
の角度を有する菱形であり、楕円は長径21cm、短径
4.6cmの楕円である。また、使用した活性アルミナ
は見かけ比重が0.7で吸着剤1リットルあたり粗精製
ラノリン200gを処理できるものである。
【0114】さらに、表8に記載のシクロヘキサンの使
用量は、粗精製ラノリン1kgから非極性ラノリン54
0gが流出するのに必要とする容量(リットル)であ
り、流出液を定期的に濃度分析して求めた値である。な
お、この条件でえられる非極性ラノリンの水酸基価は
1.0以下になる。
【0115】
【表7】
【0116】
【表8】
【0117】実施例11 図6に記載のごとき装置であって、図6に示す装置の一
例としてあげた装置(横断面が円形で内側直径が46c
m、長さが3mの吸着塔で、その横断面の中心とそれを
中心とする直径24cmの円を6等分する点の合計7点
に外径2cm、管厚2mmの円形の横断面を有する図7
に示すような内部加熱用水蒸気導入管が7本設けられて
おり(したがって、吸着剤充填部分の面積は約1640
cm2 であり、吸着剤充填量は約492リットルであ
る)、また、吸着塔の外周にも吸着塔の外壁をかねる加
熱用ジャケットが設けられている装置(したがって、こ
の吸着塔に充填されている吸着剤の加熱手段からの距離
は最大5cmになる)に、吸着剤として粒径16〜10
0メッシュの活性白土300kgを充填した装置)に、
粗精製ラノリン(クローダジャパン(株)製、水酸基価
35)60kgをn−ヘキサン140リットルに溶解し
たものを通液し、さらにn−ヘキサン300リットルを
流し、流出した液から溶剤を蒸発させ、32kgのほぼ
無色無臭で水酸基価が0.60の吸着精製ラノリンをえ
た。
【0118】そののちメタノール400リットルを流
し、極性ラノリンを洗い出し、洗液からメタノールを蒸
発させて27kgの極性ラノリンをえた。
【0119】極性ラノリンを洗い出したのち、吸着塔内
に少量のチッ素ガスを流しつつ150mmHg程度の減
圧にしながら吸着塔をかねる加熱用ジャケットおよび7
本の内部加熱用水蒸気導入管に120℃の水蒸気を別々
に流して約8時間加熱して吸着剤の乾燥を行なった。
【0120】冷却後、流出ガスのにおいをかいでにおい
がほとんどしなくなり、吸着剤が乾燥していることを確
認したのち、2回目の吸着分離処理を1回目と同様に行
なったところ、ほぼ1回目と同じ結果がえられた。ただ
し、極性ラノリンの量は約28kgであった。
【0121】比較例4 実施例11で使用したのと同じ装置を使用して実施例1
1と同様にして粗精製ラノリンの吸着分離処理を行な
い、実施例11と同様に吸着精製ラノリンおよび極性ラ
ノリンをえた。
【0122】吸着剤を乾燥させるとき、中心の内部加熱
用水蒸気導入管でない内部加熱用水蒸気導入管の1本に
水蒸気を通さなかった他は、実施例11と同様にして吸
着剤を乾燥させたところ、16時間乾燥させてもメタノ
ールのにおいがし、充分乾燥しなかった。
【0123】内部加熱用水蒸気導入管の1本に水蒸気を
通さなかったため、吸着塔をかねる加熱用ジャケットお
よび内部加熱用水蒸気導入管からの距離が10cmをこ
える吸着剤があったためである。
【0124】実施例11および比較例4の結果から、吸
着塔に充填された吸着剤と加熱手段との距離が最大5c
mのばあい、約8時間で吸着剤を再使用しうる段階まで
乾燥させうるが、10cmをこえるばあいには約16時
間乾燥させても再使用しうるまで乾燥させることはでき
ず、実用的でないことがわかる。
【0125】実施例12 図1および図2に示すごとき装置であって、図1に示す
装置の一例としてあげた装置(内径9cm、管厚約2.
5mm、長さ4mの横断面形状が円形の吸着塔を3本
(合計内容積約76.3リットル)を吸着塔の中心の間
隔がすべて11.5cm、吸着塔ととなりの吸着塔との
間隙が約2cm、加熱ジャケットとこれととなりあう吸
着塔との間隙が約3cmになるように、内径28.3c
m、管厚約4mmの加熱用ジャケット内に図2に示すよ
うに配置したもので、吸着剤として粒径16〜100メ
ッシュ、見かけ比重0.7のケイ酸マグネシウム50k
g/3本充填した装置)に、製造例1でえられた微水添
オレンジラフィー油30kgをシクロヘキサン50リッ
トルに溶解させたものを流し、さらにシクロヘキサン1
00リットルを流した。
【0126】流出液から溶剤を蒸発させ、吸着精製オレ
ンジラフィー油28kgをえた。この精製油は実質的に
は無色透明(APHA 10)、無臭でPOVもほぼ0
であった。また酸化安定性は50℃、30日経過後でP
OVが約15(室温であれば数年間安定と考えられる
値)であった。この経日酸化安定性は吸着精製油を化粧
品などに用いたときの安全性(皮膚刺激性、アレルギー
性)につながる。このように後述する比較例1の水添法
にくらべて本発明の精製方法が高度に精製できることが
わかる。
【0127】さらにシクロヘキサンを流したカラムにエ
タノール90リットルを流し、吸着している極性化合物
を洗い出した。
【0128】洗液から溶剤を除去し、極性化合物1.6
kgをえた。
【0129】エタノールを流したのち、吸着塔内に約1
10℃に予熱したチッ素ガスを流しながら、加熱用ジャ
ケットに4kg/cm2 ・Gの水蒸気を通し、吸着剤を
乾燥させた。流出ガスのエタノール臭がなくなるまで乾
燥させるのに約8時間要した。
【0130】乾燥後冷却させたのち、微水添オレンジラ
フィー油を用いて前記精製操作を繰り返し、吸着精製オ
レンジラフィー油28.1kgをえた。この精製油は実
質的に無色透明、無臭でPOVもほぼ0であった。また
酸化安定性は50℃、30日経過後でPOVが約13
(室温であれば数年間安定と考えられる値)であった。
なお極性化合物の収量は約2kgであった。
【0131】さらに、20回同じ操作を繰り返したが、
ほぼ同様の結果であった。
【0132】このように吸着精製油が大量に、繰り返し
取得することが可能となった。
【0133】比較例5 製造例1でえられた微水添オレンジラフィー油30kg
をシクロヘキサン150kgに溶解させたものに、吸着
剤として粒径16〜100メッシュ、見かけ比重0.7
のケイ酸マグネシウム50kgを加え、20℃で1時間
撹拌したのち、濾過した。
【0134】えられたオレンジラフィー油は色調がAP
HA 30、POVが2.5、経日酸化安定性が50
℃、5日経過後のPOVが35であった。
【0135】実施例13〜21および比較例6〜8 図1に示すタイプの装置であって、吸着塔の横断面形
状、最大距離r、吸着塔の内側の1本あたり横断面積、
吸着塔の長さ、吸着塔1本に充填される吸着剤(30〜
100メッシュの活性アルミナ)の容積、吸着塔の本
数、吸着塔合計横断面積が表9に記載のごとき装置(合
計吸着剤容積がすべて約50リットルになるようにした
装置)を用い、粗精製メドウフォーム油40kg(吸着
塔1本あたり表10に記載の量)を非極性溶剤であるシ
クロヘキサンに溶解したもの(粗精製メドウフォーム油
1kgあたり2.5リットル使用)を常温で流した。そ
ののち、シクロヘキサンのみを吸着塔1本あたり表10
に記載の量流し、流出液から溶剤を蒸発させ精製油をえ
た。精製油の取得量および性状はいずれも36.8k
g、無色、無臭で酸化安定性は50℃、30日経過後で
POVが約10であった。ついで極性溶剤である25℃
のメタノールをメドウフォーム油1kgあたり12リッ
トル(必要量より過剰量)流した。洗液から溶剤を除去
し、極性化合物をえた。
【0136】吸着塔に付設してある加熱用ジャケットに
120℃の熱媒体油を流し、加熱しながら少量のチッ素
ガスを吸着塔の上部から表10に記載の時間流し、揮発
分がほとんどなくなる(流出ガスのにおいで確認)まで
乾燥させたのち、室温に冷却後同一条件で再使用した。
えられた精製油の取得量および性状は前記とほぼ同じ結
果で、問題なく再使用しうることを確認した。
【0137】以上のごとく本発明の精製方法は、後述す
る比較例9でえられたメドウフォーム油の性状に比べて
高度に精製できることがわかる。さらに本発明の方法は
大量にしかも繰り返し行なうことが可能であることがわ
かる。
【0138】比較例6は、吸着管1本での基礎テストで
吸着管を鉛直にし、吸着剤を上から落し込むとき均一に
充填できず空間を生じた。そのため設計上108本にな
るがこれを製造しなかった。
【0139】なお、表9中の菱形は30°と150°と
の角度を有する菱形であり、楕円は長径21cm、短径
4.6cmの楕円である。また、使用した活性アルミナ
は見かけ比重が0.7で吸着剤1リットルあたりメドウ
フォーム油200gを処理できるものである。
【0140】さらに、表10に記載のシクロヘキサンの
使用量は、メドウフォーム油1kgから吸着精製メドウ
フォーム油940gが流出するのに必要とする容量(リ
ットル)であり、流出液を定期的に濃度分析して求めた
値である。
【0141】
【表9】
【0142】
【表10】
【0143】比較例9 実施例13に使用した粗精製メドウフォーム油100g
に活性白土5gを投入し撹拌し、吸着処理し、濾過後水
蒸気を吹き込んで脱臭処理をした精製油はややあおくさ
い臭いを持ち、わずかに褐色(APHA300)でPO
Vが5.0であった。経日酸化安定性は50℃、30日
経過後でPOVが50であった。
【0144】実施例22 図6に記載のごとき装置であって、図6に示す装置の一
例としてあげた装置(横断面が円形で内側直径が46c
m、長さが3mの吸着塔で、その横断面の中心とそれを
中心とする直径24cmの円を6等分する点の合計7点
に外径2cm、管厚2mmの円形の横断面を有する図8
に示すような内部加熱用水蒸気導入管が7本設けられて
おり(したがって、吸着剤充填部分の面積は約1640
cm2 であり、吸着剤充填量は約492リットルであ
る)、また、吸着塔の外周にも吸着塔の外壁をかねる加
熱用ジャケットが設けられている装置(したがって、こ
の吸着塔に充填されている吸着剤の加熱手段からの距離
は最大5cmになる)に、吸着剤として粒径16〜10
0メッシュの活性白土300kgを充填した装置)に、
市販のミツロウ320kgをn−ヘキサン320リット
ルに溶解したものを供給して通液し、さらにn−ヘキサ
ン300リットルを流し、流出した液から溶剤を蒸発さ
せ、275kgのほぼ無色無臭でPOVが1以下の吸着
精製ミツロウをえた。常温、1年経過後のPOVは約2
で経日酸化安定性にもすぐれ、化粧品とくにクリームと
乳液の原料としてすぐれていた。
【0145】なお本実施例に用いた市販のミツロウはブ
ラジル国産のもので淡褐色で特有の臭いを有し、POV
も20で経日酸化安定性は常温、1年経過後でPOVが
38であった。
【0146】さらにメタノール400リットルを流し、
極性化合物を洗い出し、洗液からメタノールを蒸発させ
て43kgの極性化合物をえた。
【0147】極性化合物を洗い出したのち、吸着塔内に
少量のチッ素ガスを流しつつ150mmHg程度の減圧
にしながら吸着塔をかねる加熱用ジャケットおよび7本
の内部加熱用水蒸気導入管に120℃の水蒸気を別々に
流して約8時間加熱して吸着剤の乾燥を行なった。
【0148】冷却後、流出ガスのにおいをかいでにおい
がほとんどしなくなり、吸着剤が乾燥していることを確
認したのち、2回目の吸着分離処理を1回目と同様に行
なったところ、ほぼ1回目と同じ結果がえられた。ただ
し、極性化合物の量は約45kgであった。
【0149】比較例10 実施例22で使用したのと同じ装置を使用して実施例2
2と同様にしてミツロウの吸着分離処理を行ない、実施
例22と同様に吸着精製ミツロウをえた。
【0150】吸着剤を乾燥させるとき、中心の内部加熱
用水蒸気導入管でない内部加熱用水蒸気導入管の1本に
水蒸気を通さなかった他は、実施例22と同様にして吸
着剤を乾燥させたところ、16時間乾燥させてもメタノ
ールのにおいがし、充分乾燥しなかった。
【0151】内部加熱用水蒸気導入管の1本に水蒸気を
通さなかったため、吸着塔をかねる加熱用ジャケットお
よび内部加熱用水蒸気導入管からの距離が10cmをこ
える吸着剤があったためである。
【0152】実施例22および比較例10の結果から、
吸着塔に充填された吸着剤と加熱手段との距離が最大5
cmのばあい、約8時間で吸着剤を再使用しうる段階ま
で乾燥させうるが、10cmをこえるばあいには約16
時間乾燥させても再使用しうるまで乾燥させることはで
きず、実用的でないことがわかる。
【0153】
【発明の効果】本発明の精製方法によれば、油ないしロ
ウを医薬品、化粧品、食品に用いても問題が生じない程
度に高度に精製することができ、しかも分離精製を繰り
返し行なうことができるようになり、工業的に大量に精
製することが可能となる。
【0154】また本発明の装置を用いると、カラムに気
体を流しながらまたは減圧にしながら加熱して吸着剤に
吸着した極性溶剤を蒸発させてカラムを再生する方法に
おいて、乾燥時間を短かくたもちながら吸着分離処理量
を多くするという相反する要望を満足させることがで
き、油ないしロウの分離精製を繰り返し行なえるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項3記載の本発明の装置の一例を示す一部
断面説明図である。
【図2】図1のA−A断面説明図である。
【図3】請求項3記載の装置に使用する1本1本の吸着
塔の横断面形状の具体例を表わす5つの説明図である。
【図4】請求項3記載の本発明の装置の別の一例を示す
一部断面説明図である。
【図5】図4のC−C断面説明図である。
【図6】請求項4記載の本発明の装置の一例を示す一部
断面説明図である。
【図7】図6に記載の内部加熱用水蒸気または媒体導入
管の形状についての説明図である。
【図8】図7に記載の装置における吸着塔の横断面の具
体例を表わす2つの説明図である。
【図9】請求項4記載の本発明の装置に設ける内部加熱
用水蒸気または媒体導入管の異なった実施形態の1つを
示す説明図である。
【符号の説明】
1a〜1f 吸着塔 4 吸着剤 5 加熱用ジャケット 16 太い吸着塔兼加熱用ジャケット 17a〜17e 内部加熱用水蒸気または媒体導入管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油ないしロウを非極性有機溶剤に溶解さ
    せたものまたは油を、吸着剤を充填した吸着塔に供給し
    て通液し、油ないしロウ中の極性化合物を吸着剤に吸着
    させ、通過液から非極性の吸着精製油ないし吸着精製ロ
    ウをうるとともに、吸着剤に吸着させた油ないしロウ中
    の極性化合物を、極性有機溶剤を通液することによって
    溶離させて回収し、ついで、吸着剤を充填した吸着塔を
    加熱することにより吸着剤を乾燥させたのち油ないしロ
    ウの分離精製を繰り返し行なう工業的な方法であって、
    前記吸着塔が、吸着剤を充填した複数本の吸着塔が並列
    に連結された吸着塔であり、充填されたすべての吸着剤
    からそれぞれの吸着塔の内表面までの最も近い距離の最
    大がいずれも1.2〜6cmであり、複数本の吸着塔の
    横断面積の合計が200〜10,000cm2 であり、
    かつ、吸着塔の長さが1本の吸着塔の横断面積と同面積
    の円の直径の5〜50倍である吸着塔を用いることを特
    徴とする油ないしロウの分離精製方法。
  2. 【請求項2】 油ないしロウを非極性有機溶剤に溶解さ
    せたものまたは油を、吸着剤を充填した吸着塔に供給し
    て通液し、油ないしロウ中の極性化合物を吸着剤に吸着
    させ、通過液から非極性の吸着精製油ないし吸着精製ロ
    ウをうるとともに、吸着剤に吸着させた油ないしロウ中
    の極性化合物を、極性有機溶剤を通液することによって
    溶離させて回収し、ついで、吸着剤を充填した吸着塔を
    加熱することにより吸着剤を乾燥させたのち油ないしロ
    ウの分離精製を繰り返し行なう工業的な方法であって、
    前記吸着剤を充填した吸着塔として吸着塔の横断面の内
    側に内接する最大円の直径が10cm以上でその横断面
    の内側に外接する最小円の直径が60cm以下であり、
    かつ、該吸着塔の少なくとも内部に加熱用手段が設けら
    れており、充填されたすべての吸着剤までの最も近い加
    熱用手段からの距離が最大6cmであり、吸着塔の横断
    面積のうちの吸着剤が充填される部分の面積が60〜2
    800cm2 であり、吸着塔の長さが0.5〜6mであ
    る吸着塔を用いることを特徴とする油ないしロウの分離
    精製方法。
  3. 【請求項3】 油ないしロウを非極性有機溶剤に溶解さ
    せたものまたは油を、吸着剤を充填した吸着塔に供給し
    て通液し、油ないしロウ中の極性化合物を吸着剤に吸着
    させ、通過液から非極性の吸着精製油ないし吸着精製ロ
    ウをうるとともに、吸着剤に吸着させた油ないしロウ中
    の極性化合物を、極性有機溶剤を通液することによって
    溶離させて回収し、ついで、吸着剤を充填した吸着塔を
    加熱することにより吸着剤を乾燥させたのち油ないしロ
    ウの分離精製を繰り返し行なう工業的な装置であって、
    前記吸着塔が、吸着剤を充填した複数本の吸着塔が並列
    に連結された吸着塔であり、充填されたすべての吸着剤
    からそれぞれの吸着塔の内表面までの最も近い距離の最
    大がいずれも1.2〜6cmであり、複数本の吸着塔の
    横断面積の合計が200〜10,000cm2 であり、
    かつ、吸着塔の長さが1本の吸着塔の横断面積と同面積
    の円の直径の5〜50倍であることを特徴とする油ない
    しロウ分離精製装置。
  4. 【請求項4】 油ないしロウを非極性有機溶剤に溶解さ
    せたものまたは油を、吸着剤を充填した吸着塔に供給し
    て通液し、油ないしロウ中の極性化合物を吸着剤に吸着
    させ、通過液から非極性の吸着精製油ないし吸着精製ロ
    ウをうるとともに、吸着剤に吸着させた油ないしロウ中
    の極性化合物を、極性有機溶剤を通液することによって
    溶離させて回収し、ついで、吸着剤を充填した吸着塔を
    加熱することにより吸着剤を乾燥させたのち油ないしロ
    ウの分離精製を繰り返し行なう工業的な装置であって、
    油ないしロウの分離精製を行なう吸着剤を充填した吸着
    塔の横断面の内側に内接する最大円の直径が10cm以
    上でその横断面の内側に外接する最小円の直径が60c
    m以下であり、かつ、該吸着塔の少なくとも内部に加熱
    用手段が設けられており、充填されたすべての吸着剤ま
    での最も近い加熱用手段からの距離が最大6cmであ
    り、吸着塔の横断面積のうちの吸着剤が充填される部分
    の面積が60〜2800cm2 であり、吸着塔の長さが
    0.5〜6mであることを特徴とする油ないしロウ分離
    精製装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018534049A (ja) * 2015-11-06 2018-11-22 フラボロジック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 吸着システム及び吸着システムの運転方法
CN114570223A (zh) * 2020-11-30 2022-06-03 台湾聚合化学品股份有限公司 制程中衍生低聚物循环再生处理方法

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