JPH07298719A - 移植機の苗押出装置及び苗押出方法 - Google Patents

移植機の苗押出装置及び苗押出方法

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JPH07298719A
JPH07298719A JP9453094A JP9453094A JPH07298719A JP H07298719 A JPH07298719 A JP H07298719A JP 9453094 A JP9453094 A JP 9453094A JP 9453094 A JP9453094 A JP 9453094A JP H07298719 A JPH07298719 A JP H07298719A
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pot
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seedling tray
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Kazuo Shimazumi
和夫 島隅
Junji Kurano
淳次 蔵野
Yasushi Fukutaka
恭史 福高
Motoi Nishio
基 西尾
Kenkichi Nosaka
健吉 野坂
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポット部10の通孔12を必要以上に大きく
形成しなくても、苗トレイ11の損傷や土付き苗14の
根鉢部14Aの崩壊を確実に防止できるようにする。 【構成】 底部に通孔12を有するポット部10が苗ト
レイ11の裏面側に突出して形成され、この苗トレイ1
1の裏面側に前記通孔12を通過するプッシュロッド1
8が前記ポット部10に対して出退自在に設けられ、そ
のプッシュロッド18の出退移動によって前記ポット部
10に装填されている土付き苗14を前記苗トレイ11
の表面側へ押し出すようにした移植機の苗押出装置15
において、前記苗トレイ11の裏面側に、土付き苗14
の押し出し前に前記ポット部10をその通孔12がプッ
シュロッド18と同軸心となるようにセットし直す位置
決め手段22を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜等のポット苗(土
付き苗)を移植するための移植機の苗押出装置及び苗押
出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、上記土付き苗を移植するための
畑地用の移植機では、縦横に多数のポット部が裏面側に
突出するよう配列された苗トレイがトレイ案内台に間欠
縦送り自在に設けられ、この苗トレイの裏面側に、ポッ
ト部の底に設けた通孔を通過するプッシュロッドがポッ
ト部に対して出退自在に設けられていて、このプッシュ
ロッドによってポット部に装填された土付き苗を苗トレ
イの表面側に押し出すようにしている。
【0003】そして、その押し出された土付き苗は、苗
受渡し手段を介して上下動自在に設けた移植筒に一つず
つ供給され、この移植筒を畝に対して突き刺すことによ
って畝に自動的に移植される(例えば、実開昭58−1
90303号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記苗トレイを間欠的
に縦送りする場合、ポット部の通孔がプッシュロッドと
同軸心となるよう苗トレイを一時停止させ、この一時停
止をさせている間にプッシュロッドがポット部へ出退す
るようにタイミング調整される。しかし、苗トレイを連
続して間欠的に縦送りすると、苗トレイの搬送誤差や寸
法誤差等によってポット部の通孔がプッシュロッドに対
して心ずれを生じ、プッシュロッドがポット部の通孔縁
を擦りながら出退する場合がある。
【0005】このため、このようなプッシュロッドとの
干渉によって苗トレイが損傷してしまったり、プッシュ
ロッドがポット部の通孔縁に当たるときの衝撃によって
土付き苗の根鉢部が崩れることがある。上記のような苗
トレイの間欠縦送りの際に生じるポット部の位置ずれ
は、苗トレイがトレイ案内台に湾曲して支持され、しか
もこの苗トレイの湾曲部にプッシュロッドを出退させる
場合(例えば、実公昭58−14833号公報)に特に
著しい。
【0006】一方、これを解決する手段として、ポット
部の通孔径をプッシュロッドの最外径よりも相当に大き
く形成し、その通孔径をかなり余裕を持って設計してお
くことが考えられる。しかし、ポット部の通孔を余り大
きくし過ぎると、苗トレイの強度が弱まるとともに、却
ってポット部に装填される土付き苗の根鉢部が崩れやす
くなるという不都合が生じる。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、ポット
部の通孔を必要以上に大きく形成しなくても、苗トレイ
の損傷や土付き苗の根鉢部の崩壊を確実に防止できるよ
うにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の技術的手段を講じた。即ち、本発明装
置は、底部に通孔を有するポット部が苗トレイの裏面側
に突出して形成され、この苗トレイの裏面側に前記通孔
を通過するプッシュロッドが前記ポット部に対して出退
自在に設けられ、そのプッシュロッドの出退移動によっ
て前記ポット部に装填されている土付き苗を前記苗トレ
イの表面側へ押し出すようにした移植機の苗押出装置に
おいて、前記苗トレイの裏面側に、土付き苗の押し出し
前に前記ポット部をその通孔がプッシュロッドと同軸心
となるようにセットし直す位置決め手段が設けられてい
るものである。
【0009】この場合、上記位置決め手段としては、ポ
ット部の外周部に嵌合してその通孔がプッシュロッドと
同軸心となるよう位置決めする押さえ部を有しかつプッ
シュロッドの中途部がその出退方向移動自在に貫通され
ている位置決め部材と、この位置決め部材をその押さえ
部がプッシュロッドの先端よりもロッド突出側に先行す
るよう同突出側に付勢する付勢部材と、プッシュロッド
の非突出時に前記押さえ部をポット部から解除する解除
機構と、を備えたものを採用できる。
【0010】また、位置決め手段は、ポット部の外周部
に嵌合してその通孔がプッシュロッドと同軸心となるよ
う位置決めする押さえ部を有しかつプッシュロッドとは
独立して同ロッドと同じ方向に出退移動自在に支持され
ている位置決め部材と、前記押さえ部が土付き苗の押し
出し前にポット部の外周部に嵌合する押さえ位置とプッ
シュロッドの非突出時に前記押さえ部がポット部から解
除する解除位置とに前記位置決め部材を切り替える伝動
機構と、を備えたものであってもよい。
【0011】また、本発明方法は、底部に通孔を有する
苗トレイのポット部に装填されている土付き苗を、その
苗トレイの裏面側に配置されかつ前記通孔を通過するよ
う出退自在に設けたプッシュロッドによって苗トレイの
表面側へ押し出すようにした移植機の苗押出方法におい
て、前記土付き苗を押し出す前に前記ポット部をその通
孔がプッシュロッドと同軸心となるようにセットし直し
たあと、前記プッシュロッドによって当該土付き苗を押
し出すものである。
【0012】
【作用】本発明では、土付き苗14を押し出す前に苗ト
レイ11のポット部10をその通孔12がプッシュロッ
ド18と同軸心となるようにセットし直すので、苗トレ
イ11の連続した間欠送り等に伴って苗トレイ11がプ
ッシュロッド18に対してずれていても、土付き苗14
の押し出し時には通孔12がプッシュロッド18の軸心
からずれることはない。
【0013】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1乃至図7は本発明の第一実施例を示してい
る。図3において、本実施例で採用した移植機3は歩行
型であり、圃場の畝1を跨いでこの畝1に沿って走行自
在とされ、この畝1にはマルチフィルムが被覆されてい
る。
【0014】この移植機3は、走行機体4の前端部の一
側に前輪5を、かつ、後部両側に後輪6を備えており、
中央部に搭載されたエンジン7の動力により後輪6を駆
動して走行するようになっており、機体4の後端中央部
側にはハンドル8が後方突出状に設けられている。9は
トレイ案内台であり、その幅方向が移植機3の走行方向
に向くよう機体4の左右一側に設けられている。このト
レイ案内台9は、図2に示すように断面が偏平な溝形状
を呈し、多数の土付き苗14が装填された苗トレイ11
の両縁部を縦方向に挿入可能に支持するレール部9Aを
有する。
【0015】このトレイ案内台9は、機体4の左右方向
一側に凸となるように湾曲されていて、この湾曲形状に
沿って苗トレイ11が挿入できるようになっている。ト
レイ案内台9の底板の湾曲部には、後述するプッシュロ
ッド18と位置決め部材24が挿入可能なスリット9B
が同案内台9の幅方向に延びて形成されている。苗トレ
イ11の両端縁のフランジ部11Aには被係合孔11B
が形成されており、苗トレイ11は上下揺動自在に駆動
される図外の送り爪を当該被係合孔11Bに係合するこ
とによって縦方向に間欠送りされる。この送り爪は、苗
トレイ11を横一列のポット部10の通孔12がプッシ
ュロッド18と同軸心となるように間欠送りするが、こ
の苗トレイ11は後述の位置決め手段22によってプッ
シュロッド18に対して正確に位置決めし直される。
【0016】苗トレイ11は可撓性を有する薄肉のプラ
スチック製で、その裏面側(図2の右側)に突出する多
数のポット部10が縦横に配列して形成されている。ポ
ット部10の底には円形の通孔12が形成されており、
この各ポット部10に装填されている土付き苗14は通
孔12を通過する後述のプッシュロッド18で外部に押
し出されることになる。
【0017】トレイ案内台9の湾曲部の裏側(図2の右
側)には、横一列の土付き苗14を一気に苗トレイ11
の表面側(図2の左側)へ押し出す苗押出装置15が設
けられており、この苗押出装置15はトレイ11の一間
欠縦送り毎に往復移動するようになっている。図1及び
図2に示すように、苗押出装置15は、トレイ案内台9
のスリット9Bの背後に配置されたガイド部材16と、
このガイド部材16にスライド自在に挿通された互いに
平行な複数本(本実施例では7本)のプッシュロッド1
8と、各プッシュロッド18の基端部がそれぞれボルト
締結されているスライダ17とを備え、プッシュロッド
18は苗トレイ11のポット部10の縦列数と同じ数だ
け設けられ、かつ、そのポット部11の横間隔と同じ間
隔で列設されている。
【0018】各プッシュロッド18の先端には土付き苗
14の根鉢部14Aとの接当部18Aが設けられ、この
接当部18Aは前記通孔12よりも僅かに小径の円板状
に形成されている。なお、ガイド部材16は走行機体4
側に固定されている。スライダ17には、機体4の左右
方向(図1の左右方向)に揺動する揺動アーム19の上
端部が接続され、この揺動アーム19の中途部と機体4
側に設けたクランク20との間はリンク21で連動連結
されている。クランク20はエンジン7又はバッテリー
によって回転駆動され、苗トレイ11を一回間欠送りし
てその縦送りが停止している間に一回転するよう制御さ
れている。
【0019】このクランク20の回転により、リンク2
1、揺動アーム19及びスライダ17を介してすべての
プッシュロッド18が対応する各ポット部10に向かっ
て同時に出退され、この全プッシュロッド18の突出に
よって横一列のポット部10に装填されている土付き苗
14が苗トレイ11の表面側へ一気に押し出されること
になる。
【0020】図1及び図2に示すように、苗押出装置1
5は、土付き苗14の押し出し前にポット部10をその
通孔12がプッシュロッド18と同軸心となるようにセ
ットし直す位置決め手段22を備えている。この位置決
め手段22は、ポット部10の外周部に底側から嵌合す
る押さえ部23を有する位置決め部材24と、この位置
決め部材24をロッド突出方向へ付勢する押圧ばね(付
勢部材)25と、位置決め部材24をロッド出退方向に
案内するガイド棒26と、プッシュロッド18の非突出
時に前記押さえ部23をポット部10から解除する解除
機構27を有し、位置決め部材24は、ガイド部材16
よりもロッド突出側(図1の左側)においてプッシュロ
ッド18の中途部にその出退方向移動自在に貫通されて
いる。
【0021】すなわち、位置決め部材24は、突出側が
開口された有底筒状の押さえ部23と、この押さえ部2
3の底部に同軸心状に一体形成したガイド筒28とから
なり、このガイド筒28にプッシュロッド18の中途部
が挿通されている。従って、位置決め部材24は、その
押さえ部23をプッシュロッド18と同軸心状態に保持
しつつ当該ロッド18に対して相対移動可能となってい
る。
【0022】押さえ部23の開口縁部内面には先端に向
かって拡径するテーパ面29が形成され、これにより、
苗トレイ11に位置ずれが生じていても押さえ部23が
ポット部10に確実に嵌合するようになっている。位置
決め部材24は、その押さえ部23がプッシュロッド1
8の先端(接当部18A)よりもロッド突出側に先行す
るよう前記押圧ばね25によって付勢され、プッシュロ
ッド18が突出していない間は押さえ部23がその押圧
ばね25によって苗トレイ11のポット部10に押し付
けられるようになっている。
【0023】すなわち、ガイド筒28の外周面に突設し
た固定ブラケット30に前記ガイド棒26の突出側端が
プッシュロッド18と平行となるよう固定され、このガ
イド棒26の中途部が前記ガイド部材16に突設した支
持ブラケット31にスライド自在に貫通され、当該ガイ
ド棒26の固定ブラケット30と支持ブラケット31と
の間の部分に前記押圧ばね25が巻装されている。
【0024】また、ガイド棒26の基端部には、プッシ
ュロッド18の突出時には前記スライダ17に係合しな
いが、同ロッド18の戻り時には当該スライダ17に引
っ掛かる係合片32が設けられ、この係合片32とガイ
ド棒26とから前記した解除機構27が構成されてい
る。すなわち、プッシュロッド18が突出していない間
は位置決め部材24の押さえ部23は上記押圧ばね25
によって苗トレイ11のポット部10に押し付けられて
いるが、揺動アーム19が非突出方向(図1の右側)に
揺動してプッシュロッド18が非突出状態に戻ると、ス
ライダ17が係合片32を介してガイド棒26を非突出
方向に引き戻し、これによって押さえ部23がポット部
10から解除するようになっている。
【0025】なお、本実施例では、押さえ部23同士の
干渉を回避すべくプッシュロッド18の一つおきに位置
決め手段22を設けているが(図2参照)、勿論、すべ
てのプッシュロッド18に設けることも二つ以上おきに
設けることも可能である。次に、トレイ案内台9の下方
には、押し出された横一列の土付き苗14を一つずつ移
植筒33に供給するための苗受渡し手段34が設けら
れ、この苗受渡し手段34は、多数の苗受具35を苗ト
レイ11の表面側に間欠移動自在に並設することによっ
て構成されている。
【0026】苗受渡し手段34は、駆動スプロケット3
6と従動スプロケット37に巻き掛けたエンドレスチェ
ーン38と、このチェーン38に上下揺動可能に設けた
苗受具35とを備えている。この苗受具35は、土付き
苗14の受取時は水平にセットされているが、駆動スプ
ロケット36に至ると下方へ傾斜運動するようになって
いて、これにより、苗受具35上の土付き苗14が一つ
ずつ滑り落とされるようになっている。
【0027】移植筒33は、図3に示す平行リンク39
によって土付き苗14が落下する位置において昇降自在
に設けられ、上死点のときに受け取った土付き苗14を
保留し、下死点において畝1に突き刺さってその土付き
苗14を移植する。なお、図3において、40は移植筒
26に先行して熱によってマルチフィルムを溶断するガ
スバーナ、41は移植苗の回りの土を押付けるためのロ
ーラを示している。また、図2に示す42は、苗押出手
段15で押出された土付き苗14が苗受具35から落下
するのを防止するためのガードであり、苗受渡し手段3
4の送り方向に沿ってフレームに立設された透明樹脂板
よりなる。
【0028】上記した移植機3の苗押出装置15によれ
ば、プッシュロッド18の突出開始時には位置決め部材
24の押さえ部23が解除機構27によってプッシュロ
ッド18とともにポット部10から解除している(図1
(a))。その後プッシュロッド18を突出していく
と、位置決め部材24の押さえ部23が同ロッド18に
先行してポット部10に嵌合し、これによってポット部
10の通孔12がプッシュロッド18と同軸心に位置決
めされる(図1(b))。
【0029】そして、さらにプッシュロッド18を突出
させると、押さえ部23がポット部10に嵌合されたま
ま、すなわち、押さえ部23による位置決めがされたま
まの状態でプッシュロッド18がポット部10の土付き
苗14を外部に押し出すことになる(図1(c))。こ
のように、本実施例によれば、土付き苗14の押し出し
前に押さえ部23によってポット部10の通孔12がプ
ッシュロッド18と同軸心にセットし直されるので、連
続した間欠縦送りに伴って苗トレイ11に主として縦方
向の位置ずれが生じていても、土付き苗14の押し出し
時には通孔12がプッシュロッド18の軸心からずれる
とはない。
【0030】このため、プッシュロッド18がポット部
10の通孔12縁を擦りながら出退することがなくな
り、苗トレイ11の損傷や苗14の根鉢部14Aの崩壊
を防止することができる。また、苗トレイ11が上記位
置決め手段22によって各プッシュロッド18に対して
正確に位置決めされると、通孔12を必要以上に大きく
形成する必要がなくなるため、苗トレイ11の強度低下
を防止できるとともに、この点からもポット部10内の
根鉢部14Aが崩れやすくなるのを未然に防止できる。
【0031】なお、本実施例では押さえ部23が筒部材
よりなるので、苗トレイ11の横方向の位置ずれも位置
決め部材24によって矯正されることになる。図4及び
図5は位置決め手段22の変形例を示し、この場合の位
置決め手段22はガイド棒26を備えておらず、位置決
め部材24をロッド突出側に付勢する付勢部材をプッシ
ュロッド18に直接設けている。
【0032】このうち、図4の位置決め手段22では、
ガイド筒28の基端面に形成した鍔部43とプッシュロ
ッド18の中途部に設けた止め具44との間に押圧ばね
45が介装され、この押圧ばね45によって位置決め部
材24をロッド突出側に付勢している。また、図5の位
置決め手段22では、プッシュロッド18の中途部に突
設した引掛け片46をガイド筒28の周壁に設けた長孔
47に収納し、その引掛け片46とガイド筒28の基端
部に突設した掛止め片48との間に引張りばね49が介
装され、この引張りばね49によって位置決め部材24
をロッド突出側に付勢している。
【0033】これら図4及び図5の位置決め手段22で
は、位置決め部材24はプッシュロッド18の接当部1
8Aによって抜け止めされていて、プッシュロッド18
の戻り運動によって押さえ部23がポット部10から解
除される。従って、この場合、プッシュロッド18とそ
の接当部18Aが解除機構27を兼ねていて、部品点数
を少なくできる利点がある。
【0034】しかし、位置決め部材24のガイド機能も
プッシュロッド18に依存することになるので、位置決
めの正確さは図1の位置決め手段22の方が勝る。ま
た、図1の位置決め手段22では、係合片32がスライ
ダ17から解除されると位置決め部材24がプッシュロ
ッド18に対してフリーとなるので、位置決め部材24
を常時一定の押圧力で付勢できるが、図4及び図5の位
置決め手段22では、プッシュロッド18の突出に伴っ
て押圧ばね45や引張りばね49の変形が進行するた
め、プッシュロッド18が位置決め部材24に対して突
出側に相対移動しても位置決め部材24の押圧力が過大
にならない程度の弾力性のあるばね45,49を使用す
る必要がある。
【0035】一方、図6は位置決め部材24の変形例を
示し、図6(a)の位置決め部材24では押さえ部23
に多数の切り込み50が設けられ、ポット部10への嵌
合時に押さえ部23の周壁が径外方向に弾性変形するよ
うになっている。また、図6(b)の位置決め部材24
では、押さえ部23がガイド筒28の外周から放射状に
突設した複数の脚部51よりなり、この脚部51の先端
部はポット部10を掴みやすいよう径外方向に傾斜して
屈曲されていて、この脚部51もポット部10への嵌合
時に径外方向に弾性変形する。
【0036】従って、これらの位置決め部材24の場
合、ポット部10にソフトに嵌合してポット部10を必
要以上に変形させないので、土付き苗14の根鉢部14
Aを崩すのを防止できる。また、図7はプッシュロッド
18の変形例を示し、このプッシュロッド18の接当部
18Aは、押し出し時における土付き苗14の根鉢部1
4Aへの衝撃を緩和するための緩衝部材52よりなる。
この緩衝部材52は、ウレタンゴム等の比較的柔らかい
弾性を有する樹脂材料よりなり、プッシュロッド18と
同径に形成された円柱状の本体胴部53と、この本体胴
部53の先端部に形成した吸盤状の接地部54とを備え
ている。
【0037】また、接地部54は通孔12の径よりもや
や大径に形成され、これによって土付き苗14の根鉢部
14Aへの接地面積をできるだけ大きくとっている。こ
の場合、図7に示すように、プッシュロッド18が突出
してポット部10の通孔12を通過するときには接地部
54の外周縁部54Aがポット部10の底縁に接触する
ことになるが、このさい、その外周縁部54Aが突出方
向とは反対の方向に変形し(同図仮想線A)、その後、
当該緩衝部材52がポット部10の内部に進入し(同図
仮想線B)、プッシュロッド18の出退移動に伴う苗ト
レイ11の損傷が防止される。
【0038】図8は本発明の第二実施例を示しており、
この実施例の位置決め手段56では、位置決め部材57
の押さえ部56が内部に複数の位置決め孔59を一定間
隔おきに有する横長の板材よりなり、かつ、この位置決
め部材57がプッシュロッド18を駆動する伝動機構と
は別個独立に設けた伝動機構60によってロッド出退方
向に駆動される点で第一実施例と異なる。
【0039】この位置決め部材57は、上記板材よりな
る押さえ部58にガイドロッド61の先端部を固定して
なり、このガイドロッド61はプッシュロッド18のガ
イド部材16の下方に設けた第二ガイド部材62にロッ
ド出退方向に移動自在に挿通されている。伝動機構60
は、前記押さえ部58が土付き苗14の押し出し前にポ
ット部10の外周部に嵌合する押さえ位置Pと、プッシ
ュロッド18の非突出時に前記押さえ部58がポット部
10から解除する解除位置Qとに位置決め部材57を切
り替えるもので、前記ガイドロッド61と、このロッド
61の基端部に上端が連結された出退アーム63と、こ
のアーム63の上端部をロッド出退方向に揺動させるリ
ンク64及び揺動体(ベルクランク)65と、この揺動
体65を揺動させるカムプレート66とからなる。
【0040】揺動体65は長短のアームをV字状に一体
形成してなり、その交差部に挿通した枢軸67回りに揺
動する。揺動体65の一方のアーム先端にはローラ68
が設けられ、このローラ68はコイルばね69によって
カムプレート66の外周に押し付けられ、他方のアーム
と出退アーム63の中途部間は前記リンク64で連動連
結されている。
【0041】カムプレート66は、プッシュロッド18
を駆動するクランク20のクランク軸70に固定され、
揺動体65のローラ68をそのクランク軸70から一定
の距離に保持する第一カム面71と、クランク軸70に
向かって当該ローラ68を落ち込ませる第二カム面72
を外周部に備えている。この第二カム面72は、クラン
ク20がプッシュロッド18を突出させる前に揺動体6
5のローラ68が当該第二カム面72に至るような位相
に形成されており、ローラ68が当該第二カム面72に
落ち込むと、揺動体65が枢軸67回りに揺動してリン
ク64を突出側に押し出し、これによって出退アーム6
3及びガイドロッド61を介して押さえ部58がポット
部10に向かって突出される。
【0042】しかして、押さえ部58が突出すると、そ
の位置決め孔59に苗トレイ11の各ポット部10が入
りこみ、ポット部10の通孔12がプッシュロッド18
と同軸心となる適正な位置に苗トレイ11がセットし直
されることになる。その後、揺動体65のローラ68が
第一カム面71に乗り上げると、リンク64が引っ張ら
れ、板状の押さえ部58がポット部10から解除され
る。
【0043】なお、この第二実施例においても第一実施
例の位置決め部材24を採用できる。すなわち、第一実
施例で採用した位置決め部材24(図1、図6に示すも
の)についても第二実施例の伝動機構60によってプッ
シュロッド18とは独立に制御することができる。ま
た、第二実施例の押さえ部58としては、板状部材に位
置決め孔59を形成したものに限らず、第一実施例の押
さえ部23を横一列に連結してなる部材等、要は、横一
列のポット部10のいずれかに背後から嵌合して位置決
めできるものであればよい。
【0044】図9は本発明の第三実施例を示しており、
この実施例では、第一実施例の位置決め手段22と第二
実施例の位置決め手段56の双方を一つの苗押出装置1
5に設けている。従って、位置決め手段22,56の構
成は第一及び第二実施例の場合と同様であるため、同じ
符号を図9に付してその説明を省略する。図10は本発
明の第四実施例を示しており、この実施例では、機体4
の進行方向に移動しないプッシュロッド18が一つだけ
設けられ、これとの関連でトレイ案内台9が機体4の進
行方向(図10の上下方向)に間欠横送り自在となって
いる点で上記各実施例と異なる。
【0045】この場合のトレイ案内台9は、左右の側板
74を連結軸75その他の連結部材で連結することによ
って枠組みしてなり、連結軸75はプッシュロッド18
のガイド部材16に移動自在に挿通されているととも
に、機体4に回転自在に設けたねじ軸76が側板74に
螺合されており、このねじ軸74をチェーン伝動手段7
7で回転駆動することによってトレイ案内台9を機体4
の進行方向に間欠送り自在としている。
【0046】また、トレイ案内台9の内部には、第二実
施例とほぼ同じ位置決め手段56が構成されていて、ト
レイ案内台9の背面側には、その位置決め手段56を制
御するカムプレート66が同案内台9と同期して移動自
在に設けられ、側板74の内面には、そのカムプレート
78によって駆動される伝動機構60が設けられてい
る。従って、位置決め手段56の構成は第二実施例の場
合と同様であるため、第二実施例の場合と同じ符号を図
10に付してその説明を省略する。
【0047】なお、この可動タイプのトレイ案内台9に
第一実施例の位置決め手段22を採用することもでき
る。なお、本発明は上記各実施例に限定されるものでは
なく、その他、搭乗型の移植機や歩行型又は搭乗型の田
植え機にも採用できる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
土付き苗14を押し出す前に苗トレイ11のポット部1
0をその通孔12がプッシュロッド18と同軸心となる
ようにセットし直し、苗トレイ11の連続した間欠送り
やその寸法誤差によって苗トレイ11がプッシュロッド
18に対してずれていても、土付き苗14の押し出し時
には通孔12がプッシュロッド18の軸心に正確に一致
するので、プッシュロッド18がポット部10の通孔1
2縁を擦りながら出退することがなくなり、ポット部1
0の通孔12を必要以上に大きく形成することなく、苗
トレイ11の損傷や土付き苗14の根鉢部14Aの崩壊
を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す移植機の苗押出装置
の側面断面図であり、(a)はプッシュロッドの突出開
始時、(b)はその突出途中、(c)はその突出完了時
を示す。
【図2】苗供給装置の平面断面図である。
【図3】移植機の全体側面図である。
【図4】位置決め手段の変形例を示す側面断面図であ
る。
【図5】位置決め手段の他の変形例す側面断面図であ
る。
【図6】位置決め部材の変形例を示す斜視図である。
【図7】プッシュロッドの変形例を示す側面斜視図であ
る。
【図8】本発明の第二実施例を示す移植機の苗押出装置
の側面断面図である。
【図9】本発明の第三実施例を示す移植機の苗押出装置
の側面断面図である。
【図10】本発明の第四実施例を示す移植機の苗押出装
置の平面断面図である。
【符号の説明】
10 ポット部 11 苗トレイ 12 通孔 14 土付き苗 15 苗押出装置 18 プッシュロッド 22 位置決め手段 23 押さえ部 24 位置決め部材 25 付勢部材(押圧ばね) 27 解除機構 45 付勢部材(押圧ばね) 49 付勢部材(引張りばね) 56 位置決め手段 57 位置決め部材 58 押さえ部 60 伝動機構 P 押さえ位置 Q 解除位置
フロントページの続き (72)発明者 西尾 基 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 野坂 健吉 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部に通孔(12)を有するポット部
    (10)が苗トレイ(11)の裏面側に突出して形成さ
    れ、この苗トレイ(11)の裏面側に前記通孔(12)
    を通過するプッシュロッド(18)が前記ポット部(1
    0)に対して出退自在に設けられ、そのプッシュロッド
    (18)の出退移動によって前記ポット部(10)に装
    填されている土付き苗(14)を前記苗トレイ(11)
    の表面側へ押し出すようにした移植機の苗押出装置にお
    いて、 前記苗トレイ(11)の裏面側に、土付き苗(14)の
    押し出し前に前記ポット部(10)をその通孔(12)
    がプッシュロッド(18)と同軸心となるようにセット
    し直す位置決め手段(22)(56)が設けられている
    ことを特徴とする移植機の苗押出装置。
  2. 【請求項2】 位置決め手段(22)は、ポット部(1
    0)の外周部に嵌合してその通孔(12)がプッシュロ
    ッド(18)と同軸心となるよう位置決めする押さえ部
    (23)を有しかつプッシュロッド(18)の中途部が
    その出退方向移動自在に貫通されている位置決め部材
    (24)と、この位置決め部材(24)をその押さえ部
    (23)がプッシュロッド(18)の先端よりもロッド
    突出側に先行するよう同突出側に付勢する付勢部材(2
    5)(45)(49)と、プッシュロッド(18)の非
    突出時に前記押さえ部(23)をポット部(10)から
    解除する解除機構(27)と、を備えている請求項1に
    記載の移植機の苗押出装置。
  3. 【請求項3】 位置決め手段(56)は、ポット部(1
    0)の外周部に嵌合してその通孔(12)がプッシュロ
    ッド(18)と同軸心となるよう位置決めする押さえ部
    (58)を有しかつプッシュロッド(18)とは独立し
    て同ロッド(18)と同じ方向に出退移動自在に支持さ
    れている位置決め部材(57)と、前記押さえ部(5
    8)が土付き苗(14)の押し出し前にポット部(1
    0)の外周部に嵌合する押さえ位置(P)とプッシュロ
    ッド(18)の非突出時に前記押さえ部(58)がポッ
    ト部(10)から解除する解除位置(Q)とに前記位置
    決め部材(57)を切り替える伝動機構(60)と、を
    備えている請求項1に記載の移植機の苗押出装置。
  4. 【請求項4】 底部に通孔(12)を有する苗トレイ
    (11)のポット部(10)に装填されている土付き苗
    (14)を、その苗トレイ(11)の裏面側に配置され
    かつ前記通孔(12)を通過するよう出退自在に設けた
    プッシュロッド(18)によって苗トレイ(11)の表
    面側へ押し出すようにした移植機の苗押出方法におい
    て、 前記土付き苗(14)を押し出す前に前記ポット部(1
    0)をその通孔(12)がプッシュロッド(18)と同
    軸心となるようにセットし直したあと、前記プッシュロ
    ッド(18)によって当該土付き苗(14)を押し出す
    ことを特徴とする移植機の苗押出方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010000053A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Sasaki Corporation ニンニク等の球根植え付け装置
CN102696320A (zh) * 2012-04-27 2012-10-03 东北农业大学 旱田钵苗顶出落苗机构
CN105103750A (zh) * 2015-09-11 2015-12-02 重庆市长寿区大嘉富水果种植股份合作社 一种移栽机
CN113812242A (zh) * 2021-09-24 2021-12-21 贵州省生物技术研究所(贵州省生物技术重点实验室、贵州省马铃薯研究所、贵州省食品加工研究所) 一种自动化的甘薯种植设备及其标准化操作方法

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