JPH07297646A - デジタル/アナログ変換回路 - Google Patents

デジタル/アナログ変換回路

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JPH07297646A
JPH07297646A JP6088837A JP8883794A JPH07297646A JP H07297646 A JPH07297646 A JP H07297646A JP 6088837 A JP6088837 A JP 6088837A JP 8883794 A JP8883794 A JP 8883794A JP H07297646 A JPH07297646 A JP H07297646A
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JP
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digital
audio data
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digital audio
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JP6088837A
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English (en)
Inventor
Kenji Shiba
健治 芝
Toshihiko Masuda
稔彦 増田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミュート動作時にクリック音などのノイズの
発生をより完全に防止できる1ビット方式のデジタル/
アナログ変換回路を提供する。 【構成】 デジタルオーディオデータをデジタルフィル
タ2によりオーバーサンプリングした後ノイズシェーパ
4によりビット圧縮し、ビット圧縮されたデータをパル
ス変換部6で出力パルスの数又は幅が変化する1ビット
データに変換するデジタル/アナログ変換回路であっ
て、ノイズシェーパ4の前段で、所定レベルの直流オフ
セット成分が重畳されて、この直流オフセット成分によ
りノイズシェーパの動作を安定させるようにしたデジタ
ル/アナログ変換回路において、デジタルオーディオデ
ータを、直前のデジタルオーディオデータが所定範囲内
の状態になったとき、所定レベルの直流オフセット成分
に相当するデータに置き換えて、出力データをミュート
状態にさせるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1ビット方式のデジタ
ル/アナログ変換器と称されるデジタル/アナログ変換
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタルオーディオ信号をアナロ
グオーディオ信号に変換するデジタル/アナログ変換回
路として、1ビット方式のデジタル/アナログ変換回路
が実用化されている。この1ビット方式のデジタル/ア
ナログ変換回路は、変換された出力として、数又は幅が
変化する1ビット系列のパルス信号が得られるもので、
このパルス信号の数又は幅が変化する出力を、ローパス
フィルタに供給して平均化することで、アナログオーデ
ィオ信号が得られる。この場合、デジタル/アナログ変
換回路が出力するパルス波形は、レベルがハイレベル又
はローレベルの2値の何れかであり、入力デジタルデー
タに応じてパルス波形の数が変化するものがパルス数変
調(PNM)と称され、パルス波形の幅が変化するもの
がパルス幅変調(PWM)と称される。このような方式
のデジタル/アナログ変換回路によると、変換時に発生
する歪みを最小限に抑えることができ、歪みのない良好
なアナログオーディオ信号に変換することができる。
【0003】この種の1ビット方式のデジタル/アナロ
グ変換回路の実際の構成について図5を参照して説明す
ると、図中1はコンパクトディスク(CD)から再生し
たデジタルオーディオデータなどが供給されるデジタル
オーディオデータ入力端子を示し、この入力端子1に得
られる所定ビット数(ここでは1サンプルを16ビット
とする)のデジタルオーディオデータを、オーバーサン
プリングデジタルフィルタ2に供給する。このデジタル
フィルタ2では、供給されるデジタルオーディオデータ
のオーバサンプリングを行い、サンプリング周波数を整
数倍に高くする。そして、デジタルフィルタ2でオーバ
サンプリングされたデジタルオーディオデータを、加算
器3を介してノイズシェーパ4に供給し、ノイズシェー
パ4で1サンプル当たりのビット数を圧縮する処理を行
う。ここでは、ノイズシェーパ4で16ビットを4ビッ
ト〜1ビット程度にビット圧縮する処理が行われ、ビッ
ト圧縮されたデータの量子化ステップは、例えば0,±
1,±2,±3,±4の9値のデータとする。
【0004】ここで加算器3では、オーバサンプリング
されたデジタルオーディオデータに、端子5に得られる
一定の直流成分を加算させる処理が行われる。この直流
成分の加算処理は、ノイズシェーパ4でのビット圧縮処
理を安定して行うために行われるもので、小レベルの直
流成分が常時加算される。
【0005】そして、この直流オフセット成分が加算さ
れたデジタルオーディオデータを、ノイズシェーパ4で
ビット圧縮した後、パルス変換部6に供給し、1ビット
(2値)のパルスデータに変換する。この変換により、
パルス波形の数が変化するパルス数変調又はパルス波形
の幅が変化するパルス幅変調を行い、変換されたパルス
データを出力端子7に供給する。そして、この出力端子
7に得られるパルスデータを、ローパスフィルタ(図示
せず)で平均化し、アナログオーディオ信号とする。
【0006】なお、パルス変換部6での変換処理によ
り、入力データが0データである場合(即ち無音状態で
ある場合)に、デューティ50%のパルスが出力される
ようにしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、オーディオ機器
においては、出力されるオーディオ信号を強制的に無音
状態にするミュート動作が可能なものがある。ここで、
アナログオーディオ信号処理によりミュート動作を行う
場合には、単にレベルを0Vレベルに低下させるだけで
良い。これに対し、1ビット方式のデジタル/アナログ
変換回路を使用した機器でのデジタル信号処理によりミ
ュート動作を行う場合には、ノイズシェーパの出力を強
制的に0データにさせて、パルス変換部からデューティ
50%のパルスが出力されるように制御させていた。
【0008】ところで、このような強制的な制御でデュ
ーティ50%のパルスを出力させるように切換えると、
切換え時に出力されるオーディオ信号にクリック音など
のノイズが含まれてしまう不都合があった。この切換え
時のクリック音などのノイズは、ノイズシェーパでのビ
ット圧縮処理を安定して行うために加算された直流オフ
セット成分の影響によるもので、ノイズシェーパの出力
が強制的に0データに切換わると、直流オフセット成分
が切換え時を境にして瞬時に除去されたことになり、過
渡応答としてクリック音となってしまう。
【0009】このミュート時にクリック音の発生を防止
するために、本出願人は先に、ミュート時にデジタルオ
ーディオデータを直流オフセット成分に相当するデータ
に置き換えるようにした1ビット方式のデジタル/アナ
ログ変換回路を提案した(特願平4−44100号)。
このデジタル/アナログ変換回路によると、直流オフセ
ット成分がミュート中も加わっていることになり、クリ
ック音の発生が緩和される。
【0010】ところが、このようにミュート時にデジタ
ルオーディオデータを直流オフセット成分に相当するデ
ータに置き換えた場合であっても、依然として若干のク
リック音が発生する場合があった。
【0011】図6及び図7は、1ビット方式のデジタル
/アナログ変換回路を使用してミュート処理したとき
の、この変換回路が出力するアナログ信号波形を示す図
で、例えば図6に示すように、タイミングtでミュート
状態に切換えたとき、クリック音を生じさせる波形s1
が発生してしまう。或いは図7に示すように、タイミン
グtでミュート状態に切換えたとき、−側の波形s2が
生じて、クリック音が発生する場合もある。
【0012】また、このような方式で設定したミュート
状態を解除するときにも、同様にクリック音が発生する
場合があった。
【0013】本発明はかかる点に鑑み、ミュート動作時
にクリック音などのノイズの発生をより完全に防止でき
る1ビット方式のデジタル/アナログ変換回路を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1に
示すように、デジタルオーディオデータをデジタルフィ
ルタ2によりオーバーサンプリングし、このオーバーサ
ンプリングされたデータをノイズシェーパ4によりビッ
ト圧縮し、このビット圧縮されたデータをパルス変換部
6で出力パルスの数又は幅が変化する1ビットデータに
変換するデジタル/アナログ変換回路であって、ノイズ
シェーパ4の前段で、所定レベルの直流オフセット成分
が重畳されて、この直流オフセット成分によりノイズシ
ェーパの動作を安定させるようにしたデジタル/アナロ
グ変換回路において、デジタルオーディオデータを、直
前のデジタルオーディオデータが所定範囲内の状態にな
ったとき、所定レベルの直流オフセット成分に相当する
データに置き換えて、出力データをミュート状態にさせ
るようにしたものである。
【0015】また、この場合にミュート状態となって所
定レベルの直流オフセット成分に相当するデータを出力
している状態から、ミュート状態を解除するとき、デジ
タルオーディオデータが所定範囲内の状態になったとき
に、デジタルオーディオデータに置き換えるようにした
ものである。
【0016】また、それぞれの場合に直前のデジタルオ
ーディオデータの移動平均が、所定レベルの直流オフセ
ット成分に相当するデータの移動平均とほぼ等しくなっ
たとき、デジタルオーディオデータと、所定レベルの直
流オフセット成分に相当するデータとの置き換えを行う
ようにしたものである。
【0017】さらに、それぞれの場合にパルス変換部6
の前段で、デジタルオーディオデータを、直流オフセッ
ト成分に相当するデータに置き換えるようにしたもので
ある。
【0018】
【作用】本発明によると、ミュート動作が行われる場合
には、直前のデジタルオーディオデータにクリック音が
発生しない状態を検出したときに、ミュート状態に切換
えることで、クリック音などのノイズのないスムーズな
ミュート状態への切換わりが行われる。
【0019】また、ミュート状態を解除する場合にも、
同じように直前のデジタルオーディオデータにクリック
音が発生しない状態を検出したときに、ミュート状態の
データからデジタルオーディオデータに切換えること
で、クリック音などのノイズのないスムーズなミュート
状態の解除が行われる。
【0020】この場合、直前のデジタルオーディオデー
タの移動平均が、所定レベルの直流オフセット成分に相
当するデータの移動平均とほぼ等しくなったとき、デジ
タルオーディオデータと、所定レベルの直流オフセット
成分に相当するデータとを置き換えるようにしたこと
で、クリック音の発生をほぼ完全に防止することができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図4を参
照して説明する。この図1〜図4において、図5〜図7
に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省
略する。
【0022】本例においては、上述した1ビット方式の
デジタル/アナログ変換回路に適用したもので、図1に
示すように構成する。即ち、本例においてはノイズシェ
ーパ4が出力するビット圧縮されたデータをタイミング
制御回路20の一方の入力部に供給する。そして、タイ
ミング制御回路20では、通常時はこのノイズシェーパ
4から供給されるビットデータを出力して、パルス変換
部6に供給する。また、タイミング制御回路20の他方
の入力部には、オフセットデータ発生器10が出力する
オフセットデータを供給する。このタイミング制御回路
20は、ミュートコントロール信号入力端子9から供給
されるミュートコントロール信号で、ミュート状態に切
換えることが指示されたとき、ノイズシェーパ4から供
給されるデジタルオーディオデータの状態を判断して、
適正なタイミングになったとき、パルス変換部6に供給
するデータを、オフセットデータ発生器10が出力する
オフセットデータに切換える処理を行う。なお、ミュー
トコントロール信号は、このデジタル/アナログ変換回
路が組み込まれたオーディオ装置の中央制御装置(図示
せず)から出力される信号である。
【0023】ここで、オフセットデータ発生器10が出
力するオフセットデータとしては、端子5に得られる直
流オフセット成分をデジタルデータ化したもので、加算
器3での加算による直流オフセット量を+10%とする
と、例えば図2に示す回路で作成される。即ち、図2に
おいて、11はノイズシェーパ4が出力するデジタルデ
ータのサンプリングパルスと同じ周期のクロックパルス
の入力端子を示し、この入力端子11に得られるクロッ
クパルスをカウンタ12に供給する。このカウンタ12
は例えば10進カウンタとし、この10進カウンタ12
の4ビットのカウント出力QA,B,C,D の内の2出
力QB,C を、NORゲート13に供給する。そして、
このNORゲート13の論理出力と、カウンタ12のカ
ウント出力QA,D を、3入力ANDゲート14に供給
する。そして、このANDゲート14の論理出力を、オ
フセットデータ発生器10の出力端子15を介してタイ
ミング制御回路20に供給する。
【0024】このように構成されるオフセットデータ発
生器10によると、10進カウンタ12のカウント出力
A,D がローレベル信号“0”で、カウント出力QB,
Cがハイレベル信号“1”であるときだけ(即ち10
に相当するカウント値1001になったときだけ)、出
力端子15からハイレベル信号“1”が出力される。従
って、端子1に供給されるデジタルデータの10サンプ
ルに1回だけ、ハイレベル信号“1”が出力端子15か
ら出力されるようになる。
【0025】次に、タイミング制御回路20の構成につ
いて説明すると、図3はタイミング制御回路20の構成
を示し、図中21はマルチプレクサを示し、このマルチ
プレクサ21の一方の入力Aには、ノイズシェーパ4か
ら端子4aを介してビット圧縮されたデジタルオーディ
オデータが供給され、他方の入力Bには、オフセットデ
ータ発生器10から端子10aを介して上述したオフセ
ットデータが供給される。
【0026】また、端子4aに得られるビット圧縮され
たデジタルオーディオデータを、10段に直列接続され
たDフリップフロップ21a,21b,‥‥21jに供
給する。そして、各Dフリップフロップ21a,21
b,‥‥21jにラッチされたデータを、それぞれ別の
係数乗算器22a,22b,‥‥22jに供給する。こ
の10個の係数乗算器22a,22b,‥‥22jに
は、順に×10,×9,×8,‥‥×1の乗算係数が設
定されている。そして、加算器23a,23b,‥‥2
3iを使用して、各係数乗算器22a,22b,‥‥2
2jの出力を加算処理する。そして、各係数乗算器22
a,22b,‥‥22jの加算出力を、比較器24の一
方の入力端に供給する。また、移動平均基準値入力端子
25に得られる移動平均の基準値(ここでは10とす
る)を、比較器24の他方の入力端に供給する。この移
動平均については後述する。
【0027】そして、比較器24では各係数乗算器22
a,22b,‥‥22jの加算出力と入力端子25に基
準値とを比較し、加算出力が基準値に近似した値(例え
ば±3以内の値)であるとき、ハイレベル信号“1”を
出力する。例えば基準値が10であるとき、加算出力が
7〜13の範囲であるとき、ハイレベル信号“1”を出
力する。
【0028】そして、この比較器24の出力をORゲー
ト26の一方の入力端に供給する。そして、このORゲ
ート26の論理出力を、ANDゲート27の一方の入力
端に供給する。また、入力端子9に得られるミュートコ
ントロール信号を、ANDゲート27の他方の入力端に
供給する。そして、このANDゲート27の論理出力
を、ORゲート26の他方の入力端とマルチプレクサ2
1の制御データ入力部に供給する。
【0029】その他の部分は、図5に示した従来の1ビ
ット方式のデジタル/アナログ変換回路と同様に構成す
る。
【0030】次に、本例のデジタル/アナログ変換回路
でミュート状態を設定する場合の動作を説明する。本例
のタイミング検出回路20は、入力端子9に得られるミ
ュートコントロール信号がハイレベルになってミュート
状態にすることが指示された場合には、Dフリップフロ
ップ21a〜21jと係数乗算器22a〜22jと加算
器23a〜23iで構成される移動平均検出部20aの
出力が、基準となる移動平均に近似した値になったとき
に、マルチプレクサ21の制御データ入力部にハイレベ
ル信号が供給され、端子6aに出力されるデータが、A
入力からB入力(即ちオフセットデータ)に切換わり、
ミュート状態になる。
【0031】次に、このタイミング検出回路20で検出
される移動平均について説明すると、まず上述したオフ
セットデータ発生器10から出力されるオフセットデー
タは、10サンプルに1回だけハイレベル信号“1”が
出力されるデータであるので、次に示すビットデータの
連続になる。 ‥‥00000000010000000001‥‥
【0032】ミュート状態に移行したときには、このビ
ットデータが連続的にマルチプレクサ21から出力され
て、パルス変換部6に供給されることになる。この10
サンプルに1回だけハイレベルになる出力を平均するこ
とで、平均化された直流オフセット量が+10%にな
り、加算器3での加算による直流オフセット量と等しい
直流オフセットを実現できる。
【0033】ところで、この10サンプルに1回だけハ
イレベルになるオフセットデータは、何度かに一度0で
ないパルスを出力する動作を行うものであるため、直流
成分の他に交流成分も含まれることになる。この交流成
分は、微小レベルの高周波であり、ミュート状態が安定
しているときには、後段のアナログフィルタ(図示せ
ず)で充分に減衰されるため、問題がない。ところが、
ノイズシェーパ4から供給されるデジタルオーディオデ
ータをオフセットデータに切換えるタイミングによって
は、ノイズが発生してしまう。
【0034】このノイズの発生を防止するためには、マ
ルチプレクサ21でオフセットデータに切換える直前の
デジタルオーディオデータが、オフセットデータに類似
したデータである時点を検出し、この検出したタイミン
グで切換えれば良い。ここで、タイミング検出回路20
内の移動平均検出部20aでは、このタイミングを移動
平均として検出する処理を行っている。
【0035】ここで、オフセットデータの移動平均につ
いて説明すると、10サンプルに1回だけハイレベル信
号“1”になるデータであるため、連続した10個のビ
ットデータの和は、必ず“1”になる。そして、連続し
た10個の出力データの和の移動平均の分子、即ち移動
和は以下の式により計算される。
【0036】
【数1】
【0037】この値は定常状態では常に一定値である。
ミュート状態に移行した直後は0が9個続くため、ミュ
ート状態のオフセットデータに切換わる直前の10個の
ノイズシェーパ4の出力データをa10〜a1 (a1 の次
からミュートオンになる)とすると、データ列は次のよ
うに示される。 ‥‥a109 8 7 6 5 4 3 2 1 000
0000001000000000100000000
01000‥‥ a1 と0との間がミュート状態に切換わるタイミングで
ある。ここで、オフセットデータに切換わる瞬間の移動
和Sは、次式で示される。
【0038】
【数2】
【0039】この〔数2〕式より移動和Sが次式のよう
に求まる。
【0040】
【数3】S= a10+ 2a9 + 3a8 + 4a7 + 5a6 + 6a5 + 7a
4 + 8a3 + 9a2 +10a1
【0041】図3に示すタイミング検出回路20内の移
動平均検出部20aは、この移動和Sを求めるようにし
た回路で、この移動和Sが10となる時点でオフセット
データに切換えることで、完全にクリック音の発生を防
止することができる。実際には、移動和Sが10±3
(即ち7〜13の範囲)となる範囲であれば実用上問題
となるクリック音は発生しない。比較器24での比較で
は、この移動和Sが7〜13の範囲か否かの判別が行わ
れていて、入力端子9に得られるミュートコントロール
信号がハイレベルに変化してミュート状態とする指示が
なされたときには、この移動和Sが7〜13の範囲内に
なるまでマルチプレクサ21での切換えが一時的に待た
され、7〜13の範囲内になった時点でマルチプレクサ
21でオフセットデータ(即ちミュート状態になるデー
タ)に切換わる。
【0042】例えば(a10,a9,8,7,6,5,4,
3,2,1 )が(0,1,0,−1,0,0,−1,
1,−1,2)のときは移動和S=10となり、ミュー
ト状態への切換わりが行われる。また、(a10,a9,
8,7,6,5,4,3,2,1 )が(1,0,−1,
0,0,−1,1,−1,2,−1)のときは移動和S
=−1となり、ミュート状態への切換わりが阻止され
る。
【0043】このようにミュート状態になるオフセット
データへの切換わりが行われるタイミングが、検出した
移動平均に基づいて制御されることで、ミュート状態へ
の切換え時にクリック音が発生するのを阻止することが
出来、クリック音などのノイズのないスムーズなミュー
ト状態への切換わりが行われる。図4は、本例の回路を
使用してミュート状態に切換えたときに、パルス変換部
6から出力されるアナログ信号波形を示した図で、タイ
ミングtでミュート状態に切換えた場合を示し、クリッ
ク音を発生させるようなノイズ成分はなく、図6,図7
に示したような切換え時のノイズ発生がないことが判
る。
【0044】そして、このように切換えられてミュート
動作時にパルス変換部6から出力されるパルスデータ
は、デューティ50%のパルスにはならないが、オフセ
ットデータは10サンプルに1回だけハイレベル信号
“1”になるだけであり、ノイズシェーパ4が出力する
デジタルデータのサンプリング周波数は通常1MHz〜
10MHz程度の非常に高い周波数であるので、人間の
可聴周波数帯域を大きく越える周波数成分が含まれるだ
けであり、例えパルス変換部6で1ビットのパルスデー
タへの変換が行われて、出力端子7に得られるこのパル
スデータをローパスフィルタで平均化しても、人間の可
聴周波数帯域よりも上の周波数成分を持つだけであると
共に、実際には後段の回路のアナログフィルタで減衰さ
せられてしまい、完全な無音信号の場合と実質的に変化
がない。
【0045】なお、ここまではミュート状態に切換える
場合について説明したが、ミュート状態を解除して、マ
ルチプレクサ21での選択をオフセットデータからデジ
タルオーディオデータに切換える場合にも、同様に切換
える直前にノイズシェーパ4が出力するデジタルオーデ
ィオデータ(このデータはミュートされているのでパル
ス変換部6側には出力されない)の移動平均を検出し
て、オフセットデータの移動平均とほぼ等しくなったと
き、デジタルオーディオデータに切換えるようにしても
良い。このようにすることで、ミュート解除時において
も、クリック音などのノイズが発生するのを阻止するこ
とができる。
【0046】また、上述実施例ではパルス変換部6での
1チャンネルあたりの出力部が1出力として説明した
が、1チャンネルあたり2出力以上あるデジタル/アナ
ログ変換回路の場合には、各出力から10サンプルに1
回ハイレベルになるオフセットデータに基づいたアナロ
グ信号を出力させる代わりに、何れかの出力からだけ数
サンプルに1回ハイレベルになるオフセットデータに基
づいたアナログ信号を出力させるようにしても良い。例
えば、出力1と出力2の2組の出力部があるとしたと
き、出力1からは5サンプルに1回ハイレベルになるオ
フセットデータに基づいたアナログ信号を出力させ、出
力2からは常に0データに基づいたアナログ信号を出力
させることで、同様のクリック音防止処理が可能にな
る。
【0047】このような処理を行うことで、ミュート状
態で出力される信号の交流成分を、より高域の信号とす
ることができ、可聴帯域からより離れた帯域の信号とす
ることができる。
【0048】また、直流オフセット量やノイズシェーパ
の最小量子化値が上述実施例と異なる回路に適用する場
合には、オフセットデータ発生器10やタイミング検出
回路20内の移動平均検出部20aの構成を変えること
で対処できる。
【0049】さらに上述実施例においては、ノイズシェ
ーパの出力をタイミング検出回路20内のマルチプレク
サでオフセットデータに切換えるようにしたが、パルス
変換部にオフセットデータが供給されれば、デジタル/
アナログ変換回路内のどの回路の前段で、デジタルオー
ディオデータをオフセットデータに切換えるようにして
も良い。また、パルス変換部自体で、このようなオフセ
ットデータを生成させるようにして、パルス変換部内の
処理で切換わるようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】本発明によると、ミュート動作が行われ
る場合には、クリック音が発生しない状態の移動平均の
デジタルオーディオデータを検出したときに、ミュート
状態に切換えることで、クリック音などのノイズのない
スムーズなミュート状態への切換わりが行われる効果を
有する。
【0051】また、ミュート状態を解除する場合にも、
同じように直前のデジタルオーディオデータにクリック
音が発生しない状態を検出したときに、ミュート状態の
データからデジタルオーディオデータに切換えること
で、クリック音などのノイズのないスムーズなミュート
状態の解除が行われる効果を有する。
【0052】この場合、直前のデジタルオーディオデー
タの移動平均が、所定レベルの直流オフセット成分に相
当するデータの移動平均とほぼ等しくなったとき、デジ
タルオーディオデータと、所定レベルの直流オフセット
成分に相当するデータとを置き換えるようにしたこと
で、簡単な構成の回路で、クリック音の発生をほぼ完全
に防止することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】一実施例のオフセットデータ発生器を示す構成
図である。
【図3】一実施例のタイミング検出回路を示す構成図で
ある。
【図4】一実施例によるミュートオン時の出力波形変化
を示す波形図である。
【図5】従来の1ビット方式のデジタル/アナログ変換
回路を示す構成図である。
【図6】従来のミュートオン時の出力波形変化を示す波
形図である。
【図7】従来のミュートオン時の出力波形変化を示す波
形図である。
【符号の説明】
1 デジタルオーディオデータ入力端子 2 オーバーサンプリングデジタルフィルタ 3 加算器 4 ノイズシェーパ 5 直流オフセット信号入力端子 6 パルス変換部 7 出力端子 9 ミュートコントロール信号入力端子 10 オフセットデータ発生器 20 タイミング制御回路 20a 移動平均検出部 21 マルチプレクサ 25 移動平均基準値入力端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタルオーディオデータをデジタルフ
    ィルタによりオーバーサンプリングし、該オーバーサン
    プリングされたデータをノイズシェーパによりビット圧
    縮し、該ビット圧縮されたデータをパルス変換部で出力
    パルスの数又は幅が変化する1ビットデータに変換する
    デジタル/アナログ変換回路であって、 上記ノイズシェーパの前段で、所定レベルの直流オフセ
    ット成分が重畳されて、該直流オフセット成分により上
    記ノイズシェーパの動作を安定させるようにしたデジタ
    ル/アナログ変換回路において、 上記デジタルオーディオデータを、直前のデジタルオー
    ディオデータが所定範囲内の状態になったとき、上記所
    定レベルの直流オフセット成分に相当するデータに置き
    換えて、出力データをミュート状態にさせるようにした
    デジタル/アナログ変換回路。
  2. 【請求項2】 ミュート状態となって上記所定レベルの
    直流オフセット成分に相当するデータを出力している状
    態から、ミュート状態を解除するとき、上記デジタルオ
    ーディオデータが所定範囲内の状態になったときに、上
    記デジタルオーディオデータに置き換えるようにした請
    求項1記載のデジタル/アナログ変換回路。
  3. 【請求項3】 直前のデジタルオーディオデータの移動
    平均が、上記所定レベルの直流オフセット成分に相当す
    るデータの移動平均とほぼ等しくなったとき、上記デジ
    タルオーディオデータと、上記所定レベルの直流オフセ
    ット成分に相当するデータとの置き換えを行うようにし
    た請求項1又は請求項2記載のデジタル/アナログ変換
    回路。
  4. 【請求項4】 上記パルス変換部の前段で、デジタルオ
    ーディオデータを、直流オフセット成分に相当するデー
    タに置き換えるようにしたようにした請求項1,2,3
    のいずれか1項に記載のデジタル/アナログ変換回路。
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