JPH07297179A - 熱処理炉の排気方法および熱処理炉 - Google Patents

熱処理炉の排気方法および熱処理炉

Info

Publication number
JPH07297179A
JPH07297179A JP9101294A JP9101294A JPH07297179A JP H07297179 A JPH07297179 A JP H07297179A JP 9101294 A JP9101294 A JP 9101294A JP 9101294 A JP9101294 A JP 9101294A JP H07297179 A JPH07297179 A JP H07297179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
reaction tube
treatment furnace
boat
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9101294A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoo Fujinaga
清雄 藤永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9101294A priority Critical patent/JPH07297179A/ja
Publication of JPH07297179A publication Critical patent/JPH07297179A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウエーハへのパーティクルの付着を防止する
とともに、排気に要する処理時間を短くする。 【構成】 3つの排気口3をウエーハ7とボート6の接
触部近傍に設けたことにより、反応管1内を真空引きす
る際のウエーハ7表面の気流10は、ウエーハ7表面と
略平行で、かつウエーハ7の内側からウエーハ7の外側
に向かう方向に発生させることができ、ウエーハ7とボ
ート6との接触部近傍に多数存在するパーティクルは気
流10とともにウエーハ7の外側に飛散し、ウエーハ7
の内側には飛散しないため、ウエーハ7表面への付着を
防止することができる。また、パーティクル対策として
従来行われてきた2段階に分けてはじめに排気速度を遅
く(スローポンピング)する必要がないため、排気に要
する処理時間を短くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱処理炉の排気方法
および熱処理炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から半導体製造装置は生産性を向上
させるためにスループットの向上と同時に発生するパー
ティクルを低減して歩留りを向上させる努力がなされて
きた。また、微細化が進みルールがサブミクロン以下に
なるとサーマルバジェットの影響による短チャンネル特
性の劣化等が問題となり、特に高温下(800℃程度)
でウエーハを処理するSiO2 堆積用の減圧CVDにお
いて、この問題は深刻である。このため減圧CVD等の
熱処理炉においてウエーハを熱処理する際に、ウエーハ
を反応管内に挿入、取り出しする時間および挿入後反応
管内を真空引きするための時間の短縮化が求められてい
る。よって、サブミクロンルール以降、熱処理炉のパー
ティクル低減と処理時間の短縮化の両立がさらに重要な
課題となってきている。
【0003】従来技術において、熱処理炉はウエーハ面
内およびウエーハ間の膜厚の均一性を最重要視してき
た。その結果、膜厚の均一性向上に関しては、ウエーハ
面上の全領域にプロセスガスが均等に拡散するような反
応管の構成を実現している。一方、パーティクル低減に
関しては、反応管内を排気する際のパーティクルの巻き
上げを防止するスローポンピングが、処理時間の短縮化
に関しては、反応管の熱容量を小さくし温度リカバリー
特性を改善する方法がそれぞれなされてきたにすぎな
い。以下図面を参照しながら、従来の熱処理炉の排気方
法および熱処理炉について説明する。
【0004】図6はポリシリコン(polySi)膜を
堆積する従来の熱処理炉である縦型減圧CVDの反応管
の概略を示し、(a)はその縦断面図、(b),
(c),(d)はそれぞれ(a)のA−A’,B−
B’,C−C’線における横断面図である。図7は従来
の熱処理炉である縦型減圧CVDの排気の際のウエーハ
面上での気流の向きを示す図であり、(a)はウエーハ
の平面図、(b)はその側面図である。図8は従来の熱
処理炉である縦型減圧CVDの反応管内の温度および圧
力の変化を処理シーケンスに沿って示したものである。
【0005】まず、従来の反応管の構成とその機能に関
して図6、図7を用いて説明する。反応管41は、ウエ
ーハ7面内およびウエーハ7間の膜厚の均一性を向上さ
せるために、ガス導入口45が反応管41の外壁41’
の下部に設けられ、導入されたプロセスガスを外壁4
1’と内壁41”の間を通しボート46の上部に導く間
に炉内温度まで加熱し、反応管41の下部に設けた排気
口43より排気する構成にしている。この構成によっ
て、反応管41上部の外壁41’と内壁41”の間の全
周からボート46上部へプロセスガスを導入し、全ウエ
ーハ7に均等にプロセスガスを行き渡らせている。ま
た、加熱用ヒーター(不図示)が反応管41の周りを覆
い、反応管41内を610℃に保っている。以下、動作
について図8を用いて説明する。
【0006】まず、フランジ49上の断熱部48の上に
置かれたボート46にウエーハ7をチャージする。つぎ
に、フランジ49を垂直方向にもち上げることでウエー
ハ7を固定された反応管41内にロード(a) する。ま
た、反応管41内の温度はボート46およびウエーハ7
の挿入と外気の巻き込みにより設定温度の610℃から
570℃まで低下する。
【0007】つぎに、反応管41内を真空引きするため
に、ガス導入口45につながるバルブ(不図示)を閉
じ、排気口43より反応管41内のガスを排気する。そ
の際、反応管41内のパーティクルが気流50により巻
き上がるのを抑えるために、排気を2段階に分けて行な
っている。第1段階はスローポンプ(b) で、反応管41
内の圧力が2000Paに達する10分間、徐々にガス
を排気する。第2段階はメインポンプ(c) で2000P
aから1Pa(到達圧力)まで瞬時に排気する。メイン
ポンプ(c) を40分間行った後、つぎのステップのプロ
セスガス導入(d)に進む。
【0008】プロセスガス(20%SiH4 /He希
釈)は、ガス導入口45より一定量(0.8SCCM)
供給され、反応管41内の圧力が50Paで一定となる
ように排気口43への排気量を制御しながら排気され
る。設定したプロセスガス導入(d) の時間が経過し目標
とする膜厚のポリシリコン膜の堆積が終わると、スロー
リーク(e) に移り排気口43よりガスを排気しながらガ
ス導入口45よりN2 ガスを3SCCM(排気口43か
らの排気量より多い)供給し徐々に反応管41内の圧力
を上げて行く。
【0009】さらに、5000Paに達した時点で排気
口43からの排気を止め、反応管41内の圧力を大気圧
に戻すリーク(f) を行なう。反応管41内の温度は、ス
ローポンプ(b) 、メインポンプ(c) の間に設定温度の6
10℃に安定し、アンロード(g) が始まるまで一定に保
たれる。最後に、アンロード(g) によりロード(a) と逆
の動作を行なうことでウエーハ7を取り出す。このと
き、外気が反応管41内に巻き込まれるため、反応管4
1内の温度が低下する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれ
ば、スローポンプ(b) およびメインポンプ(c) の2段階
に分ける排気方法により、反応管41内の気流50が乱
流とならないようにすることでパーティクルの巻き上げ
を防いでいる。しかし、このような2段階排気を行って
もパーティクルの巻き上げを完全に防止するのは困難で
ある。図9は従来の縦型減圧CVDを用いて処理シーケ
ンスの違いによるパーティクルの付着具合を調べる実験
を行った結果を示す図である。図9において、7aがウ
エーハ7のボートとの接触部であり、ウエーハ7面内の
黒点がパーティクルである。なお、パーティクルのウエ
ーハ7面内分布の測定はレーザー散乱型異物検査装置を
用いて行った。
【0011】図9-(1)に示すように、ロード(a) とアン
ロード(b) ではパーティクルの付着は少ないが、図9-
(2),(3)に示すように、スローポンプ(b) とメインポン
プ(c)を含む条件においては多数のパーティクルが付着
していることが分かる。また、図9-(3)では、プロセス
ガス導入(d) を行いポリシリコン膜を330nm堆積し
た条件において付着したパーティクルの断面を観察した
ところ、パーティクルは堆積膜の下であった。
【0012】この原因を解析したところ、以下のように
パーティクルがウエーハ7表面に付着することが判明し
た。ボート46にウエーハ7をチャージする時やボート
46を反応管41内に挿入する時に、ウエーハ7とボー
ト46の接触部が摺動し多数のパーティクルが発生す
る。発生したパーティクルは接触部近傍に溜まる。反応
管41内を真空引きするために排気口43よりガスを排
気するが、このときウエーハ7表面の気流50は、ウエ
ーハ7とボート46の接触部からウエーハ7の中心へ向
かう方向となる。この気流50に乗って接触部近傍に多
数溜まったパーティクルがウエーハ7表面に飛散し付着
する。付着したパーティクルの粒径は、1μm以下のも
のが大半であり、サブミクロン以下のルールのデバイス
では付着したパーティクルのほとんどがデバイスに致命
的な特性不良をもたらすキラー欠陥となる。また、3つ
の接触部のうちパーティクルの発生が顕著なのは1つの
接触部であった。これはこの接触部の慴動が最も激しい
からであることも判明した。
【0013】このような気流50によるパーティクルの
巻き上げは、スローポンプ(b) 時の排気速度をさらに小
さくすれば抑制できる。しかし、排気速度が大きければ
大きな粒径のパーティクルが巻き上げられ、排気速度を
小さくしても巻き上げられるパーティクルの粒径が小さ
くなるにすぎず本質的な解決とならない。ウエーハ7に
付着したパーティクルの粒径が小さくても工程を経るに
つれその大きさを増し、最終的にキラー欠陥となる大き
さまで成長する場合もある。また、排気速度を小さくす
ることはスローポンプ(b) 時間が長くなって余分な熱処
理を受けたりスループットの低下の原因となる。ここで
は、ポリシリコン膜の例を示しているが、SiO2 膜堆
積用の減圧CVDにおいては800℃程度の高温が必要
となり、この問題はさらに重要となる。
【0014】以上のように、スローポンプ(b) およびメ
インポンプ(c) の排気時に、ウエーハ7表面における気
流50が、ウエーハ7とボート46の接触部からウエー
ハ7の中心へ向かうため、ウエーハ7とボート46の接
触部に発生したパーティクルをウエーハ7表面に飛散さ
せることとなり、その結果、付着したパーティクルがキ
ラー欠陥を生成し、デバイス歩留りを低下させる。ま
た、スローポンプ(b) 時の排気速度を小さくすれば、あ
る程度パーティクルの巻き込みを防げるが、その分スロ
ーポンプ(b) の時間が長くなり、スループットの低下や
サーマルバジェットの影響によるデバイスの特性不良が
生じ、パーティクルの低減とスループット向上およびサ
ーマルバジェットの影響改善とを実現することは困難で
あった。
【0015】この発明の目的は、上記問題点を解決する
もので、ウエーハへのパーティクルの付着を防止すると
ともに、排気に要する処理時間を短くすることのできる
熱処理炉の排気方法および熱処理炉を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の熱処理炉
の排気方法は、周辺部をボートによって保持されたウエ
ーハを反応管内に載置してウエーハ表面に減圧気相成長
法によって薄膜を形成する熱処理炉の排気方法であっ
て、反応管内を真空引きする際に、ウエーハ表面と略平
行で、かつウエーハの内側から外側に向かう方向の気流
を発生させることを特徴とする。
【0017】請求項2記載の熱処理炉は、周辺部をボー
トによって保持されたウエーハを反応管内に載置して前
記ウエーハ表面に減圧気相成長法によって薄膜を形成す
る熱処理炉であって、反応管内を真空引きする際に、前
記ウエーハ表面と略平行で、かつ前記ウエーハの内側か
ら外側に向かう方向の気流を発生させるようにしたこと
を特徴とする。
【0018】請求項3記載の熱処理炉は、周辺部をボー
トによって保持されたウエーハを反応管内に載置してウ
エーハ表面に減圧気相成長法によって薄膜を形成する熱
処理炉であって、反応管に内部を真空引きするための排
気口を有し、排気口または排気口に通じる吸込口をウエ
ーハとボートとの接触部近傍に設けたことを特徴とす
る。
【0019】請求項4記載の熱処理炉は、請求項3記載
の熱処理炉において、ボートによって複数のウエーハが
間隔をもって層状に保持されている。請求項5記載の熱
処理炉は、請求項3または4記載の熱処理炉において、
排気口または排気口に通じる吸込口をウエーハの全周に
渡る周辺近傍に設けている。
【0020】
【作用】この発明の熱処理炉の排気方法および熱処理炉
は、反応管内を真空引きする際に、ウエーハ表面と略平
行で、かつウエーハの内側から外側に向かう方向の気流
を発生させることにより、ウエーハとボートとの接触部
近傍に多数存在するパーティクルは気流とともにウエー
ハの外側に飛散し、ウエーハの内側には飛散しないた
め、ウエーハ表面への付着を防止することができる。ま
た、パーティクル対策として従来行われてきた2段階に
分けてはじめに排気速度を遅くする必要がないため、排
気に要する処理時間を短くすることができる。
【0021】また、この発明の熱処理炉は、反応管に内
部を真空引きするための排気口を有し、排気口または排
気口に通じる吸込口をウエーハとボートとの接触部近傍
に設けたことにより、反応管内を真空引きする際のウエ
ーハ表面の気流は、ウエーハ表面と略平行で、かつウエ
ーハの内側から外側に向かう方向に発生させることがで
き、ウエーハとボートとの接触部近傍に多数存在するパ
ーティクルは気流とともにウエーハの外側に飛散し、ウ
エーハの内側には飛散しないため、ウエーハ表面への付
着を防止することができる。また、パーティクル対策と
して従来行われてきた2段階に分けてはじめに排気速度
を遅くする必要がないため、排気に要する処理時間を短
くすることができる。
【0022】さらに、ボートによって複数のウエーハを
間隔をもって層状に保持するようにしたことにより、複
数のウエーハを同時に処理することができる。また、排
気口または排気口に通じる吸込口をウエーハの全周に渡
る周辺近傍に設けたことにより、ウエーハを保持するボ
ートの形状や保持する位置を自由に変更可能であり、ま
た、ウエーハ全周にわたって排気速度を均等に取り易い
ので排気速度をより一層高め真空引きの時間をさらに短
縮することができる。
【0023】
【実施例】
〔第1の実施例〕まず、この発明の第1の実施例の熱処
理炉の排気方法および熱処理炉について、図面を参照し
ながら説明する。図1はこの発明の第1の実施例の熱処
理炉の反応管の概略を示し、(a)はその横断面図、
(b)は縦断面図である。図1において、1は反応管、
3は排気口、5はガス導入口、6はボート、7はウエー
ハ、10は排気時の気流である。
【0024】この反応管1はガス導入口5と3つの排気
口3を設けている。反応管1内に、ウエーハ7のほぼ半
周の片側の3箇所をボート6で固定されたウエーハ7が
挿入されている。反応管1に設けられた3つの排気口3
と、ウエーハ7とボート6の3つの接触部との位置関係
は、図1(a)に示すように、ウエーハ7の中心と排気
口3を結んだ直線上に接触部が位置する配置となってい
る。3つの接触部には反応管1内にウエーハ7を挿入す
るときに生じたウエーハ7とボート6の慴動により多数
のパーティクルが存在している。また、加熱用のヒータ
ー(不図示)は反応管1の周りを覆い、反応管1内を設
定温度に保っている。
【0025】このように構成される熱処理炉の動作につ
いて説明する。ウエーハ7を反応管1内に挿入後、ガス
導入口5につながるバルブ(不図示)を閉じ、3つの排
気口3より反応管1内のガスを排気すると、反応管1内
で生じる気流10は、ウエーハ7表面と平行で、ウエー
ハ7の内側からウエーハ7とボート6の接触部近傍を通
ってウエーハ7の外側の排気口3に向かう。したがっ
て、ウエーハ7とボート6の接触部近傍に多数存在する
パーティクルは、この気流10と同方向に飛散するた
め、ウエーハ7表面への付着を防止できる。
【0026】真空引きが終了すると、従来例と同様、ガ
ス導入口5よりプロセスガスを導入し所定の膜を堆積
後、大気圧に戻し、ウエーハ7を取り出して一連の動作
を終える。この実施例によれば、3つの排気口3をウエ
ーハ7とボート6の接触部近傍に設けたことにより、反
応管1内を真空引きする際のウエーハ7表面の気流10
は、ウエーハ7表面と略平行で、かつウエーハ7の内側
からウエーハ7の外側に向かう方向に発生させることが
でき、ウエーハ7とボート6との接触部近傍に多数存在
するパーティクルは気流10とともにウエーハ7の外側
に飛散し、ウエーハ7の内側には飛散しないため、ウエ
ーハ7表面への付着を防止することができる。また、パ
ーティクル対策として従来行われてきた2段階に分けて
はじめに排気速度を遅く(スローポンピング)する必要
がないため、排気に要する処理時間を短くすることがで
きる。なお、排気口3は、図1に示すように、ウエーハ
7とボート6の接触部の近傍とすることが最良である
が、多少ずれていても効果はある。
【0027】なお、この実施例では、ウエーハ7とボー
ト6の接触部を3箇所としたが、ウエーハ7を保持でき
れば何箇所でも構わない。その場合に、ウエーハ7とボ
ート6の接触部の近傍に、排気口を設けてあればよい。
また、ウエーハ7の枚数は1枚としたが何枚でも構わな
い。 〔第2の実施例〕つぎに、この発明の第2の実施例の熱
処理炉の排気方法および熱処理炉について、図面を参照
しながら説明する。
【0028】図2はこの発明の第2の実施例の熱処理炉
の反応管の概略を示し、(a)はその横断面図、(b)
は縦断面図である。図2において、11は反応管、13
は排気口14に通じる吸込口、15はガス導入口、16
はボート、20は排気時の気流である。第1の実施例に
対するこの第2の実施例の主たる特徴は、3つの排気口
3(図1)の代わりに、ウエーハ7の全周に渡る周辺近
傍に、排気口14に通じる吸込口13を設けたことであ
る。なお、吸込口13に通じる排気口14は反応管11
の下部中央に設けている。また、ガス導入口15は反応
管11の上部に設けている。
【0029】この実施例によれば、排気口14に通じる
吸込口13をウエーハ7の全周に渡る周辺近傍に設けた
ことにより、反応管11内を真空引きする際のウエーハ
7表面の気流20は、ウエーハ7表面と略平行で、かつ
ウエーハ7の内側(中央)からウエーハ7の外側に向か
う方向に発生させることができ、第1の実施例と同様、
パーティクルのウエーハ7表面への付着を防止すること
ができるとともに、スローポンピングする必要がないた
め、排気に要する処理時間を短くすることができる。さ
らに、ウエーハ7を保持するボート16の形状(支持本
数)を自由に変更可能であり、また、ウエーハ7全周に
わたって排気速度を均等に取り易いので排気速度をより
一層高め真空引きの時間をさらに短縮可能となる。
【0030】なお、この実施例では、1つの吸込口13
をウエーハ7の全周に渡る周辺近傍に設けたが、例え
ば、吸込口13をいくつかに区切って数個としてもよ
い。また、ウエーハ7の枚数は1枚としたが何枚でも構
わない。 〔第3の実施例〕つぎに、この発明の第3の実施例の熱
処理炉である縦型減圧CVDの排気方法および熱処理炉
について、図面を参照しながら説明する。
【0031】図3は第3の実施例のポリシリコン膜を堆
積する縦型減圧CVDの反応管の概略を示し、(a)は
その縦断面図、(b),(c),(d)はそれぞれ
(a)のA−A’,B−B’,C−C’線における横断
面図である。図4は第3の実施例の縦型減圧CVDの排
気の際のウエーハ面上での気流の向きを示す図であり、
(a)はウエーハの平面図、(b)はその側面図であ
る。図5は第3の実施例の縦型減圧CVDの反応管内の
温度および圧力の変化を処理シーケンスに沿って示した
ものである。図3,図4において、31は反応管、32
は反応管31の内壁31”に設けた真空排気口33に通
じるスリット(吸込口)、34はガス排気口、35はガ
ス導入口、36はボート、38は断熱部、39はフラン
ジ、40は排気時の気流である。
【0032】まず、反応管の構成とその機能に関して図
3、図4を用いて説明する。反応管31の外壁31’
に、ガス導入口35と真空排気口33およびガス排気口
34とを設けている。ガス導入口35とガス排気口34
は、薄膜形成時に用いられ、ボート36最下部にチャー
ジされたウエーハ7を含めウエーハ7面内およびウエー
ハ7間の膜厚の均一性を向上させるために、反応管31
の下部に配置されている。プロセスガスは、ガス導入口
35から導入され、外壁31’と内壁31”の間を上昇
しボート36の上部に導かれる間に炉内温度まで加熱さ
れる。プロセスガスは、さらに減圧下(50Pa)にお
いて、ガス排気口34より排気されることにより全ウエ
ーハ7に均等に行き渡り、膜厚の均一性の向上を達成す
る構成となっている。
【0033】一方、真空排気口33は、反応管31内を
真空引きする際に用いられ、ウエーハ7とボート36の
接触部の近傍の内壁31”に設けられたスリット32に
通じている。スリット32は、ウエーハ7の中心からウ
エーハ7とボート36の接触部へ向かって伸ばした直線
上の近傍に位置し、ボート36の上端から下端にかけて
ボート36の縦方向長さよりも長く設けている。
【0034】なお、反応管31上部の外壁31’と内壁
31”の間の領域は、略半周が導入したプロセスガスの
加熱用として用いられ、内壁31”の上端は開放され、
残りの略半周が反応管31内の排気用として用いられ、
内壁31”の上下端は閉じている。また、加熱用ヒータ
ー(不図示)が反応管31の周りを覆い、反応管31内
を610℃に保っている。
【0035】以下、動作について図5を用いて説明す
る。まず、フランジ39上の断熱部38の上に置かれた
ボート36にウエーハ7をチャージする。このとき、ウ
エーハ7とボート36の接触部が慴動しパーティクルが
発生する。つぎに、フランジ39を垂直方向にもち上げ
ることでウエーハ7を固定された反応管31内にロード
(a) する。このときにも機構の振動が生じるとウエーハ
7とボート36の接触部が慴動しパーティクルが発生す
る。また、反応管31内の温度は、ボート36およびウ
エーハ7の挿入と外気の巻き込みにより設定温度の61
0℃から570℃まで低下する。
【0036】つぎのメインポンプ(c) では、反応管31
内を真空引きするためにガス導入口35およびガス排気
口34につながるバルブ(不図示)を閉じ、真空排気口
33より反応管31内のガスを排気する。真空排気口3
3は、ウエーハ7とボート36の接触部近傍に設けられ
たスリット32に通じているので、ウエーハ7上で発生
する気流40は、ウエーハ7表面と平行で、ウエーハ7
の内側からウエーハ7とボート36の接触部近傍を通っ
てウエーハ7の外側のスリット32に向かう。慴動によ
り発生したパーティクルは、発生した気流40と同方向
に飛散するため、ウエーハ7表面への付着を防止でき
る。メインポンプ(c) を40分間行うことで反応管31
内の圧力が1Pa(到達圧力)に達すると、真空排気口
33につながるバルブ(不図示)を閉め、つぎのステッ
プのプロセスガス導入(d) に進む。
【0037】プロセスガス(20%SiH4 /He希
釈)は、ガス導入口35より一定量(0.8SCCM)
供給され、反応管31内の圧力が50Pa一定となるよ
うに、ガス排気口34への排気量を制御しながら排気さ
れる。設定したプロセスガス導入(d) の時間が経過し目
標とする膜厚のポリシリコン膜の堆積が終わると、スロ
ーリーク(e) に移り、ガス排気口34よりガスを排気し
ながら、ガス導入口35よりN2 ガスを3SCCM(ガ
ス排気口34からの排気量より多い)供給し、徐々に反
応管31内の圧力を上げて行く。
【0038】さらに、5000Paに達した時点でガス
排気口34からの排気を止め、反応管31内の圧力を大
気圧に戻すリーク(f) を行なう。反応管31内の温度
は、メインポンプ(c) の間に設定温度の610℃に安定
し、アンロード(g) が始まるまで一定に保たれる。最後
に、アンロード(g) によりロード(a) と逆の動作を行な
うことでウエーハ7を取り出す。このとき、外気が反応
管31内に巻き込まれるため、反応管31内の温度が低
下する。
【0039】以上のようにこの第3の実施例では、多数
のウエーハ7の処理が可能であり、反応管31内を真空
引きする際の各ウエーハ7における表面の気流40は、
ウエーハ7表面と略平行で、かつウエーハ7の内側から
ウエーハ7の外側に向かう方向に発生させることがで
き、ウエーハ7とボート36との接触部近傍に多数存在
するパーティクルは気流40とともにウエーハ7の外側
に飛散し、ウエーハ7の内側には飛散しないため、ウエ
ーハ7表面への付着を防止することができる。また、パ
ーティクル対策として従来行われてきた2段階に分けて
はじめに排気速度を遅く(スローポンピング)する必要
がないため、排気に要する処理時間を短くすることがで
きる。
【0040】なお、第3の実施例において、熱処理炉を
ポリシリコン膜を堆積する縦型減圧CVDとしたが、膜
種はHTO(high temperature ox
ide)、Si3 4 、W等いずれであっても構わな
い。また、排気口を、反応管31内の真空引きに用いる
真空排気口33と、薄膜形成時に用いるガス排気口34
との2つに分けたが、共用であっても構わない。ウエー
ハ7表面に対してプロセスガスの導入方向を垂直として
いるが、平行であっても構わない。ウエーハ7とボート
36の接触部近傍の排気通路として、接触部の形に沿っ
て長方形のスリット32を設けたが、形と数に特に制限
はない。なお、スリット32は、ウエーハ7とボート3
6の接触部の近傍とすることが最良であるが、多少ずれ
ていても効果はある。
【0041】以上のように上記第1〜第3の実施例によ
れば、真空引きする際のウエーハ7表面の気流を、ウエ
ーハ7表面と略平行で、ウエーハ7の内側から外側に向
かう方向に発生させることにより、ウエーハ7表面への
パーティクルの付着を防止することができるとともに、
排気に要する処理時間を短くすることができる。その結
果、歩留り向上とスループット向上とサーマルバジエッ
トの影響改善とを実現することができる。
【0042】なお、この発明の熱処理炉は、縦型、横
型、バッチ処理、枚葉処理のいずれであっても適用でき
るものである。また、反応管内の設定温度および温度シ
ーケンスに関する制約は特にない。
【0043】
【発明の効果】この発明の熱処理炉の排気方法および熱
処理炉は、反応管内を真空引きする際に、ウエーハ表面
と略平行で、かつウエーハの内側から外側に向かう方向
の気流を発生させることにより、ウエーハとボートとの
接触部近傍に多数存在するパーティクルは気流とともに
ウエーハの外側に飛散し、ウエーハの内側には飛散しな
いため、ウエーハ表面への付着を防止することができ
る。また、パーティクル対策として従来行われてきた2
段階に分けてはじめに排気速度を遅くする必要がないた
め、排気に要する処理時間を短くすることができる。そ
の結果、歩留り向上とスループット向上とサーマルバジ
エットの影響改善とを実現することができる。
【0044】また、この発明の熱処理炉は、反応管に内
部を真空引きするための排気口を有し、排気口または排
気口に通じる吸込口をウエーハとボートとの接触部近傍
に設けたことにより、反応管内を真空引きする際のウエ
ーハ表面の気流は、ウエーハ表面と略平行で、かつウエ
ーハの内側から外側に向かう方向に発生させることがで
き、ウエーハとボートとの接触部近傍に多数存在するパ
ーティクルは気流とともにウエーハの外側に飛散し、ウ
エーハの内側には飛散しないため、ウエーハ表面への付
着を防止することができる。また、パーティクル対策と
して従来行われてきた2段階に分けてはじめに排気速度
を遅くする必要がないため、排気に要する処理時間を短
くすることができる。その結果、歩留り向上とスループ
ット向上とサーマルバジエットの影響改善とを実現する
ことができる。
【0045】さらに、ボートによって複数のウエーハを
間隔をもって層状に保持するようにしたことにより、複
数のウエーハを同時に処理することができる。また、排
気口または排気口に通じる吸込口をウエーハの全周に渡
る周辺近傍に設けたことにより、ウエーハを保持するボ
ートの形状や保持する位置を自由に変更可能であり、ま
た、ウエーハ全周にわたって排気速度を均等に取り易い
ので排気速度をより一層高め真空引きの時間をさらに短
縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例における熱処理炉の反
応管の概略断面図である。
【図2】この発明の第2の実施例における熱処理炉の反
応管の概略断面図である。
【図3】この発明の第3の実施例における熱処理炉の反
応管の概略断面図である。
【図4】同第3の実施例における熱処理炉の排気方法を
示す図である。
【図5】同第3の実施例における熱処理炉の処理シーケ
ンスを示す図である。
【図6】従来の熱処理炉の反応管の概略断面図である。
【図7】従来の熱処理炉の排気の際のウエーハ面上での
気流の向きを示す図である。
【図8】従来の熱処理炉の処理シーケンスを示す図であ
る。
【図9】従来の熱処理炉である縦型減圧CVDを用いて
処理シーケンスの違いによるパーティクルの付着具合を
調べる実験を行った結果を示す図である。
【符号の説明】
1,11,31 反応管 3,14 排気口 13 吸込口 32 スリット(吸込口) 33 真空排気口 6,16,36 ボート 7 ウエーハ 10,20,40 気流

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周辺部をボートによって保持されたウエ
    ーハを反応管内に載置して前記ウエーハ表面に減圧気相
    成長法によって薄膜を形成する熱処理炉の排気方法であ
    って、 前記反応管内を真空引きする際に、前記ウエーハ表面と
    略平行で、かつ前記ウエーハの内側から外側に向かう方
    向の気流を発生させることを特徴とする熱処理炉の排気
    方法。
  2. 【請求項2】 周辺部をボートによって保持されたウエ
    ーハを反応管内に載置して前記ウエーハ表面に減圧気相
    成長法によって薄膜を形成する熱処理炉であって、 前記反応管内を真空引きする際に、前記ウエーハ表面と
    略平行で、かつ前記ウエーハの内側から外側に向かう方
    向の気流を発生させるようにしたことを特徴とする熱処
    理炉。
  3. 【請求項3】 周辺部をボートによって保持されたウエ
    ーハを反応管内に載置して前記ウエーハ表面に減圧気相
    成長法によって薄膜を形成する熱処理炉であって、 前記反応管に内部を真空引きするための排気口を有し、
    前記排気口または前記排気口に通じる吸込口を前記ウエ
    ーハと前記ボートとの接触部近傍に設けたことを特徴と
    する熱処理炉。
  4. 【請求項4】 ボートによって複数のウエーハが間隔を
    もって層状に保持された請求項3記載の熱処理炉。
  5. 【請求項5】 排気口または排気口に通じる吸込口をウ
    エーハの全周に渡る周辺近傍に設けた請求項3または4
    記載の熱処理炉。
JP9101294A 1994-04-28 1994-04-28 熱処理炉の排気方法および熱処理炉 Pending JPH07297179A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9101294A JPH07297179A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 熱処理炉の排気方法および熱処理炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9101294A JPH07297179A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 熱処理炉の排気方法および熱処理炉

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07297179A true JPH07297179A (ja) 1995-11-10

Family

ID=14014634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9101294A Pending JPH07297179A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 熱処理炉の排気方法および熱処理炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07297179A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100407508B1 (ko) * 2001-05-18 2003-12-01 주식회사 피에스티 비회전형 박막 형성 장치
WO2004027846A1 (ja) * 2002-09-20 2004-04-01 Hitachi Kokusai Electric Inc. 基板処理装置および半導体装置の製造方法
US20180218927A1 (en) * 2015-08-04 2018-08-02 Hitachi Kokusai Electric Inc. Substrate Processing Apparatus
TWI657501B (zh) * 2017-02-15 2019-04-21 日商國際電氣股份有限公司 基板處理裝置、反應管、半導體裝置之製造方法及程式

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100407508B1 (ko) * 2001-05-18 2003-12-01 주식회사 피에스티 비회전형 박막 형성 장치
WO2004027846A1 (ja) * 2002-09-20 2004-04-01 Hitachi Kokusai Electric Inc. 基板処理装置および半導体装置の製造方法
US20180218927A1 (en) * 2015-08-04 2018-08-02 Hitachi Kokusai Electric Inc. Substrate Processing Apparatus
US10615061B2 (en) 2015-08-04 2020-04-07 Kokusai Electric Corporation Substrate processing apparatus
US11222796B2 (en) * 2015-08-04 2022-01-11 Kokusai Electric Corporation Substrate processing apparatus
US11495477B2 (en) 2015-08-04 2022-11-08 Kokusai Electric Corporation Substrate processing apparatus
TWI657501B (zh) * 2017-02-15 2019-04-21 日商國際電氣股份有限公司 基板處理裝置、反應管、半導體裝置之製造方法及程式

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5916608B2 (ja) ロードロック装置
JP6242933B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム
JP4470970B2 (ja) プラズマ処理装置
US10211110B1 (en) Method of manufacturing semiconductor device
US9816183B2 (en) Substrate processing apparatus
US20150259799A1 (en) Vertical heat treatment apparatus, method of operating vertical heat treatment apparatus, and storage medium
JP2000299287A (ja) 熱処理方法及び熱処理装置
US20130065402A1 (en) Cleaning method, method of manufacturing semiconductor device, substrate processing apparatus and recording medium
JP2005163183A (ja) 基板処理装置のクリーニング方法
US20060065194A1 (en) Diffuser and semiconductor device manufacturing equipment having the same
JP6793031B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法、ならびに基板処理システム
KR101928969B1 (ko) 성막 장치
JP4232307B2 (ja) バッチ式熱処理装置の運用方法
US20160002787A1 (en) Substrate processing apparatus
JPH07297179A (ja) 熱処理炉の排気方法および熱処理炉
JP3118737B2 (ja) 被処理体の処理方法
TWI682460B (zh) 半導體裝置的製造方法、基板處理裝置及程式
JP7079340B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置、及びプログラム
US20220238311A1 (en) Substrate processing method and substrate processing apparatus
JPH10223538A (ja) 縦型熱処理装置
JPS61266584A (ja) ドライエツチング方法
JP2002025914A (ja) 基板処理装置
JP4806127B2 (ja) 薄膜形成方法
JP4394843B2 (ja) 薄膜形成方法
JP7179962B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびプログラム