JPH07296351A - 磁気ヘッドの加工方法 - Google Patents

磁気ヘッドの加工方法

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JPH07296351A
JPH07296351A JP9195894A JP9195894A JPH07296351A JP H07296351 A JPH07296351 A JP H07296351A JP 9195894 A JP9195894 A JP 9195894A JP 9195894 A JP9195894 A JP 9195894A JP H07296351 A JPH07296351 A JP H07296351A
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JP
Japan
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row
warp
magnetic head
processing
excimer laser
Prior art date
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Pending
Application number
JP9195894A
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English (en)
Inventor
Isao Koyama
勲 小山
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄膜磁気ヘッドウェーファーから、切り出
し、研磨されたRow(素子列)の反りを、効率良く高
精度に矯正する加工方法を提供する。 【構成】反りの発生したRowの片方の面に、反りの量
に見合ったエネルギーのエキシマレーザーを照射する。 【効果】 エキシマレーザー照射により反りを形成する
Rowの上面、下面の応力(引っ張り応力または圧縮応
力)のバランスをとることが出来、反りが矯正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンピューター用薄膜磁
気ヘッドスライダーのポールハイト加工前のRowの反
り矯正法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に従来の薄膜磁気ヘッドスライダー
の製造工程を示す。薄膜磁気ヘッドウェーハー1はアル
ミナチタンカーバイトなどの磁気ヘッド用セラミックス
から成り、大きさは2インチ〜5インチサイズで形状は
丸か角(この場合は3インチ角以下が多い)が一般的に
用いるられている。この薄膜磁気ヘッドウェーファー1
の基板上には薄膜技術により、素子2が多数個(一列に
複数個、多数列)形成されている。
【0003】次に、前記薄膜磁気ヘッドウェーハー1は
Row3に切断され、更に両面ラップにより平行平面に
ラップ加工される。
【0004】前記Row3は、レール溝4(スライダー
レール巾を決める為の溝)加工、表溝5(レール4とレ
ール4との間に設けられた深さ10〜40μmの溝)加
工、チャンファー6(実用時、スライダーがディスク面
から浮上し易くする為に設ける0.3〜0.6°の斜
面)加工、ポールハイト7(素子2のGap部深さ)ラ
ップ加工が成される。
【0005】次に、ピース切断により、個々のスライダ
ー8にした後、ブレンディング(図示せず)加工(ディ
スクにキズを生じさせない為にスライダー8の上面8a
の各稜線部に施す面取り加工)を行い、洗浄、検査の
後、完成となる。
【0006】薄膜磁気ヘッドの製造に於いて、ヘッドの
性能を最大限に引き出す為に、精度(形状、寸法)品質
(面質、加工歪)等、厳密な規格が設定され、実行され
ている。中でもポールハイト7の精度は磁気ヘッドの主
特性であるオーバーライト特性を左右するもので、製造
工程設計はこのポールハイトをいかに高精度に、高能率
に加工するかにポイントが置かれている。
【0007】以上、図4示した薄膜磁気ヘッドスライダ
ー製造工程の中で本発明に関わり、製造のキーポイント
となる工程を図5〜図8を用い、順次説明する。
【0008】図5(a)はRow3を素子2側から見た
図である。パッド2aは素子2と電気的なやりとりを行
う為のリード線(図示せず)接続部である。素子部2の
断面AーA'を図5(b)に示す。
【0009】ギャップ部7aは絶縁体2cで形成され厚
み1μm以下である。コイル2bはアルミ、銅等の良導
電金属から成り、絶縁体2cに埋設する形で、いずれも
薄膜技術で形成される。ポールハイト7はギャップ部2
cの深さ寸法を示し、完成時寸法はは0〜2μmで公差
は±1μm以下が必用とされている。近年高記録密度化
と共に、ギャップ部7aの厚みは薄く、ポールハイト7
の寸法はより0に近付き、公差も狭まってきている。1
回の加工で複数(通常、10個以上)のポールハイト加
工が成されるため、全数のポールハイトを公差内に入れ
る加工精度が必要とされる。
【0010】図6はRow切断を示す図である。薄膜磁
気ヘッドウェーハー1の素子2の列に沿って、ダイヤモ
ンド薄刃砥石20を用い等間隔に切断する。この時の切
断ピッチは、後工程での取り代と切断時に生じるチッピ
ングを考慮して決定する。ポールハイト精度に影響す
る、切断後のRow3の反りeは、1)切断条件(ダイ
ヤモンド薄刃砥石20の周速、切り込みスピード、研削
液供給状態、砥石の傾き)、2)砥石種類(砥粒径、ボ
ンド、砥粒集中度、等)、3)砥石摩耗(砥粒摩耗、刃
先形状の偏摩耗、目ずまり)等が絡んで発生する。
【0011】例えば、厚み2.0mmの薄膜磁気ヘッド
ウェーハー1を、Row3の厚みを0.5mmにRow
切断加工する(加工条件は#600メタルボンドのダイ
ヤモンド薄刃砥石20を用い、周速を1600m/mi
n、切り込みスピードを50mm/minにする)と、
2〜6μm/40mmの反りeが生じる(反りeの値は
前記加工条件で行っても、ダイヤモンド薄刃砥石20
の、主には上記3)の要因により常に一定にはならな
い)。
【0012】図7は両面ラップ図で、ラップ盤の上定盤
21と下定盤22がRow3をラッピングキャリア(図
示せず)を介して挟持し、ダイヤモンドスラリーの加工
液pの供給を受けながら矢印の方向に回転しRow3を
ラップ加工する。この際上定盤21の重さはエアー圧力
でコントロール出来、加工持にワークとなるRow3に
かかる加工圧力は最適値に設定される。通常この両面ラ
ップ加工後のRow3の反りは前記Row切断時と大き
くは変わらない。
【0013】上定盤21、下定盤22はダイヤモンドス
ラリーpの保持を良くするために銅、スズ等の柔らかい
金属が一般的に使用される。従って加工による自身の摩
耗も大で、熱変形も大きい。この様な状態でラップ加工
すると、Row3の両面が両方の定盤に全面接触せず部
分接触しながら加工されることになる。又、ダイヤモン
ドスラリーpは下定盤22側に多く供給され易いため、
加工ワークとなるRow3は下定盤22に接する面が上
定盤21に接する面よりも多めに加工されるという特性
を有す。
【0014】Row3の平面を保つには、Row3の表
面に働く引っ張り応力と圧縮応力を両面でうまくバラン
スさせる必用がある。しかし上記のような両面ラップの
特性を有し、かつ多数同時にラップ加工を行う生産の中
で全Rowが同一条件でラップ加工せれていることは考
え難い。
【0015】通常、両面ラップを行う際は上記両面ラッ
プの特性をうまく利用して行っている。すなわち両面ラ
ップ前のRow3の反りeの方向と量を予め知り、Ro
w3の下定盤22上への配置を決めている。更に両定盤
の溝巾(図示せず)、溝ピッチ(図示せず)を調整した
りして均一な加工進行が成されるための工夫をしてい
る。しかしこの様な方策も、多量に処理する生産の中で
は、両面ラップ加工前の反りe(図6)のバラツキを保
つレベルである(上記工夫をしない場合、両面ラップ前
の反りe(図6)は両面ラップ加工で2倍〜3倍に増え
る)。
【0016】図8はRow取付図である。Row3は金
属またはセラミックスから成る加工治具23にポールハ
イト7の反対面を接合面とし熱可塑性ワックスで接着固
定される。Row取付面23aからのRow高さ24を
一定になる用に接着固定することが重要でこの工程のポ
イントである。Row取付面23aは0.1μm以下の
平面度に仕上げられており、接着固定用の専用治具(図
示せず)を用い接着固定することにより接着固定後の前
記Rowの反りeは30%〜50%改善される。
【0017】ポールハイト加工工程(図示せず)では加
工治具23を別の治具プレート(図示せず)に固定しR
ow3のポールハイト7を所定の寸法にラップ加工で仕
上げる(この場合は片面ラップ方式で行う)。この加工
では接着固定後の前記Row3の反りeに関係なく平滑
に加工される。従ってRow3の反りeの量だけ加工後
のポールハイト7はバラつくことになる。
【0018】前述の通り、現状では接着固定前のRow
3の反りeが2μm〜6μmあるため、接着固定後の反
りeは改善されるものの1μm〜4μm以上生じてしま
う。然るにポールハイト公差±1μm以内に高歩留まり
で生産することが来ない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】現在、ポールハイト精
度は高密度化と共に公差は従来の±1μmから±0.5
μm、±0.25μmへと次第に狭められてきており、
これに対応する加工技術が要求されてきている。そこ
で、上記薄膜ヘッドスライダー製造工程で接着固定前の
Rowの反りを1μm以下(好ましくは0.5μm以
下)に保つことがポールハイト加工精度向上の最重要課
題である。
【0020】そこで接着前のRowの反り1μm以下を
保つには、従来条件に加え次のいずれかを達成せねばな
らない。1)Row切断加工によるRowの反りを1μ
m以下にする。2)両面ラップ加工後のRowの反りを
1μm以下にする。3)接着固定前のRowの反りを何
らかの手段で1μm以下に矯正する。このうち1)、
2)を達成するには大幅なコストアップが伴い(摩耗や
変形により定量化しにくいダイヤモンド砥石、ラッピン
グ定盤を加工手段として用いているため、入念な加工及
び管理を行わなくてはならない)生産的な実現が難し
い。もう一つの課題3)を解決すると1)、2)を補う
ことも出来、従来の加工精度レベルでも許されることに
なる。
【0021】上記3)の課題を解決するため、本発明は
接着固定前Rowの平面度2μm〜6μmを容易に1μ
m以下に矯正する加工方法を提供する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、検討と実験を重ねた結果、2μm以上の反り
を有した接着固定前のRowの片面(部分または全面)
に紫外線領域の波長を持つエキシマレーザーを照射し逆
方向の反りを与えることでRowを真直にする磁気ヘッ
ドの加工方法である。
【0023】
【作用】Rowに反りが生じるということは、反りを形
成する2つの面の引っ張り応力と圧縮応力のバランスが
崩れることにより生じる。然るにこれを逆に利用するこ
とで反りの生じたRowを矯正しようとするものであ
る。
【0024】図9の応力バランスを示す模式図を用いて
更に明瞭に説明する。2つの向きの矢印のうち、内方向
を向く矢印を圧縮応力、外方向を向く矢印を引っ張り応
力とすると、Row上面3aは内方向の力、即ち圧縮応
力が勝り、凹面状の反りeを発生させる。応力バランス
の崩れる要因としては、反りを構成する2面の加工面
質、加工面粗度、加工歪の差と、Row3の内部欠陥等
が挙げられるが、Row3の内部欠陥は考え難い(素材
の均質性は確認されている)。従ってRowの反りeは
Row切断、両面ラップ加工により発生させていると考
えられる。
【0025】
【実施例】図1は本発明を示す概略図で、構成はエキシ
マレーザー発振装置 (図示せず)から発振され、所定
サイズの窓を持つマスク(図示せず)を通過してきたエ
キシマレーザー25と予め反り量が把握されたRow3
からなる。
【0026】エキシマレーザー25は照射エネルギー密
度として数十mJ/cm2 〜数J/cm2 を有し、光路
中に設定されたマスク(図示せず)により所定サイズの
面積及び形状にに絞られ照射する事ができる。
【0027】両面ラップ後のRow3のいずれの面(R
ow上面3aまたは、Row下面3b)が凹になってい
るかを光学的または、機械的に測定し把握しておく。両
面ラップ後のRow3は通常きれいな弓形に反る。凹面
側にエキシマレーザー25を照射する。
【0028】図2は本発明の実施例でエキシマレーザー
照射量と反り矯正量及び面租度の関係を示す。条件設定
を、前記Row3のサイズが巾2.8mm、長さ40m
m、厚み0.46mmで、一度の照射面積は3mm×3
mmでステップ送り(Row3の長さ方向に8ステッ
プ)で行ったものである。エキシマレーザー照射量は照
射エネルギー密度と照射回数の積である。エキシマレー
ザー照射量に比例し被照射面は少しずつ面粗度が粗くな
る。これに比例しエキシマレーザー被照射面には引っ張
り応力が大の方向に働き、反り矯正量も比例的に大きく
なっている。
【0029】図3は本発明によるエキシマレーザー照射
による反り矯正の具体例を示す。(a)はRow3が全
体的に反っている場合の例(通常、この形態を示すもの
が多い)で、Row長さ全域に均一なエキシマレーザー
照射をおこなっている。(b)はRow3が部分的に反
っている場合の例で(希にある形態)、右半分(反って
いる領域)にのみエキシマレーザーを照射する。この結
果上記2形態のRow3は矢印に示すように反りeを十
分0.5μm以下に矯正することが出来る。
【0030】この他のいくつかの反りの形態があるが、
エキシマレーザー照射量と照射部位を選択することで、
いずれの形態にも対応することが出きる。
【0031】
【発明の効果】本発明の磁気ヘッドの加工方法により、
1)薄膜磁気ヘッドウェーハーからRow(素子列)切
断、研削、ラップを経てポールハイト加工に至る製造工
程から成る薄膜磁気ヘッドスライダー加工に於いて、上
記Row切断〜ラップの工程で、工程途中もしくは工程
後のRowの面(上面か下面のいずれかの面)にエキシ
マレーザーを照射することによりRowの反りを1μm
以内にすることができる。2)更にRowの反りの量に
に対応した量のエキシマレーザーを照射することで各種
の反り量のRowにフレキシブルに対応出きる。3)R
owの反りの形態に対応した部位へのエキシマレーザー
照射を施すことで各種の形態のRowにフレキシブルに
対応できる。この結果、従来の加工方式を大きく変更す
ることなく、各Rowの反り(治具接着前)を1μm以
内に容易に矯正することができ、高密度対応磁気ヘッド
のポールハイト加工実現が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における磁気ヘッドの加工方法
を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例におけるエキシマレーザー照射
量と反り矯正量及び面粗度の関係図である。
【図3】本発明の実施例におけるエキシマレーザー照射
による反り矯正の具体例を示す図である。
【図4】従来の薄膜磁気ヘッドスライダーの製造工程図
である。
【図5】素子図である。
【図6】Row切断を示す図である。
【図7】両面ラップを示す図である。
【図8】Rowの取付図である。
【図9】応力バランスを示す概略図である。
【符号の説明】
1 薄膜磁気ヘッドウェーハー 2 素子 2a パッド 2b コイル 2c 絶縁体 3 Row 3a Row上面 3b Row下面 4 レール 4a レール溝 5 表溝 6 チャンファー 7 ポールハイト 7a ギャップ部 8 スライダー 8a 上面 20 ダイヤモンド薄刃砥石 21 上定盤 22 下定盤 23 加工治具 23a Row取付面 24 Row高さ 25 エキシマレーザー e 反り p 加工液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜磁気ヘッドウェーハーからRow
    (素子列)切断、研削、ラップを経てポールハイト加工
    に至る製造工程から成る薄膜磁気ヘッドスライダー加工
    に於いて、上記Row切断からラップの工程で、工程途
    中もしくは工程後のRowの面(上面か下面のいずれか
    の面)にエキシマレーザーを照射することを特徴とする
    磁気ヘッドの加工方法。
  2. 【請求項2】 Rowの反りの量に対応した量のエキシ
    マレーザーを照射することを特徴とする請求項1の磁気
    ヘッドの加工方法。
  3. 【請求項3】 Rowの反りの形態に対応した部位への
    エキシマレーザー照射を施すことを特徴とした請求項1
    の磁気ヘッドの加工方法。
JP9195894A 1994-04-28 1994-04-28 磁気ヘッドの加工方法 Pending JPH07296351A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000060582A1 (fr) * 1999-04-02 2000-10-12 Fujitsu Limited Procede de correction de la forme superficielle d'un coulisseau de tete magnetique, et coulisseau de tete magnetique

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000060582A1 (fr) * 1999-04-02 2000-10-12 Fujitsu Limited Procede de correction de la forme superficielle d'un coulisseau de tete magnetique, et coulisseau de tete magnetique
US6552302B2 (en) 1999-04-02 2003-04-22 Fujitsu Limited Method for correcting surface shape of magnetic head slider and magnetic head slider

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