JPH07295251A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH07295251A
JPH07295251A JP20942994A JP20942994A JPH07295251A JP H07295251 A JPH07295251 A JP H07295251A JP 20942994 A JP20942994 A JP 20942994A JP 20942994 A JP20942994 A JP 20942994A JP H07295251 A JPH07295251 A JP H07295251A
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JP
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Application number
JP20942994A
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English (en)
Inventor
Ikuo Takagi
郁夫 高木
Masayo Amano
雅世 天野
Osamu Nabeta
修 鍋田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感光層に電荷輸送物質、電荷発生物質として新
しい有機材料を用いることにより、外観不良がなく画像
特性が優れた電子写真特性が良好な電子写真用感光体を
得る。 【構成】積層型感光体において、電荷輸送層6に特定ジ
スチリル誘導体と、ベンジジン誘導体およびヒドラゾン
誘導体の混合物を用い、結着剤樹脂バインダーとしてビ
スフェノールA型−ビフェニル共重合体ポリカーボネー
トを用い、さらに電荷発生層3にビスアゾ化合物または
特定フタロシアニン化合物を用いることとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子写真用感光体に係
わり、特に感光層に用いられる電荷輸送物質および電荷
発生物質に関する。
【0002】
【従来の技術】近年レーザービームプリンターや複写機
用として、有機電子写真用感光体(以下感光体と称す)
が広く用いられるようになりその感光材料として、有機
光導電性物質の研究が広く進められている。有機光導電
性物質を用いた感光材料は、従来主として用いられてい
るセレンなどの無機光導電性物質を用いた場合に比較し
て可撓性、熱安定性、膜形成性、透明性、価格など利点
が多いが、暗抵抗、光感度の点で劣っているという欠点
がある。そこで膜成形が容易である利点を生かして、感
光体の感光層を主として電荷発生に寄与する層と、暗所
で表面電荷の保持および光受容時の電荷輸送に寄与する
層とに機能分離した積層構造が考案され、それぞれ各層
の機能に適した材料の選択により全体として電子写真特
性の向上をはかる構成のものが現在主流になっている。
この種の積層型感光体は、通常導電性基体上に有機電荷
発生物質を含む電荷発生層と有機電荷輸送物質を含む電
荷輸送層を形成した構造が採用されている。この電荷発
生層はレーザービームプリンター用には赤外光領域に吸
収ピークを有するフタロシアニン化合物などを、複写機
用には可視光領域に吸収ピークを有するアゾ化合物など
を電荷発生物質として、ポリエステル、アクリルなどの
結着剤樹脂バインダー中に分散させた塗布液により塗布
形成している。一方電荷輸送層はヒドラゾンやピラゾリ
ンなどの低分子化合物を電荷輸送物質として、ポリカー
ボネートなどの結着剤樹脂バインダーと混合させた塗布
液により塗布形成している。
【0003】この積層型感光体を用いた実際の画像形成
に際してはカールソン方式が適用される。具体的には暗
所での感光体へのコロナ放電による帯電、帯電された感
光体表面への露光による原稿の文字や絵などの静電潜像
の形成、形成された静電潜像による現像、現像されたト
ナー像の紙などの支持体への転写定着により行われ、ト
ナー像転写後の除電、残留トナーの除去、光除電などを
行った後に再使用に供される。かかる積層型感光体は電
荷発生部と電荷輸送部を機能分離しているので、それぞ
れ最適に設計ができるため特性面で有利であることから
現在主流となっている。
【0004】前述のように積層型感光体は多くの利点を
持っている。しかしながら感光体として要求される電子
写真特性(帯電特性、暗減衰特性、光減衰特性、繰り返
し特性、光疲労特性、分光特性、応答特性、画像特性
等)のすべてを同時にかつ十分に満足するものは現在の
ところ得られていない。その原因の一つに最適な電荷輸
送物質が見出されていないことが挙げられる。具体的に
は優れた移動度を有しているが暗抵抗が低いといった材
料や、逆に暗抵抗は高いが移動度が低い材料などが多
く、これらを感光体に適用した場合感度と暗減衰特性の
両者を満足することができない。また両者を同時に満足
する材料であっても、塗布溶剤に対する溶解性に乏しい
ため必要な電子写真特性を得るに必要な量を樹脂バイン
ダー溶液中に溶解させることが困難な場合がある。この
種の難溶性材料は長時間の攪拌などによって溶解させた
としても、液保存時または塗膜作製後に液中や膜表面に
微結晶粒が析出する。特に前記一般式(I)に示すジス
チリル誘導体は優れた移動度を示し、かつ高い暗抵抗を
もつ電荷輸送物質であるが、塗布溶剤に対する溶解性が
低いため、単独で用いると前述のごとく微結晶粒の析出
がおこり、外観不良ならびに画像特性の悪化を招く。そ
こでこれらの特性を改善するために、電荷輸送物質を混
合する試みがなされている。しかし混合する材料によっ
て電荷トラップが新たに形成され、混合での移動度や暗
抵抗が個々の成分である電荷輸送物質のそれらよりも低
下する場合があることが知られている。また溶解性の乏
しいものと溶解性の優れたものを混合した場合において
も、混合する材料によっては塗布液中に必要量だけ容易
に溶解するものの、塗布液あるいは塗膜表面に微結晶粒
が析出する場合がある。特に前記一般式(I)に示すジ
スチリル誘導体のみを混合して使用した場合、かえって
感光体の電子写真特性を悪化させるとともに塗布液ある
いは塗膜表面に微結晶粒が析出して外観あるいは画像特
性の悪化を招いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように有機材料
は無機材料にない多くの長所を持つが、また同時に感光
体に要求されるすべての特性を充分に満足するものが得
られていないのが現状であり、特に外観および画像特性
に問題があった。この発明は前記の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、感光層に電荷輸送物質、電荷発生物質
として今までに用いられたことのない新しい有機材料を
用いることにより、外観不良がなく画像特性が優れた電
子写真特性が良好な電子写真用感光体を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明によれば前述の
目的は、導電性基体上に有機材料からなる感光層を設け
てなる感光体において、感光層が少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層を備えてこの順に導電性基体上に積層され
てなり、前記電荷輸送層中に下記一般式 (I)で示され
るジスチリル誘導体を含み、さらに下記一般式 (II) で
示されるベンジジン誘導体あるいは下記一般式 (III)で
示されるヒドラゾン誘導体のうち少なくとも一種を電荷
輸送物質として含有し、さらには前記電荷発生層中に下
記一般式(IV) ないし(VI)で示されるビスアゾ化合物
のうち少なくとも一種を電荷発生物質として含むか、あ
るいは前記電荷発生層中にx型無金属フタロシアニンま
たはチタニルフタロシアニンのうち少なくとも一種を電
荷発生物質として含むことにより達成される。
【0007】なお前記電荷輸送層を形成する結着剤樹脂
バインダーとして、ビスフェノールA型−ビフェニル共
重合ポリカーボネートを用い、また電荷発生物質として
用いる前記一般式 (IV) ないし(VI)で示されるA(カ
ップラー残基)は下記一般式(VII)ないし(XII)で示さ
れるものであることが有効である。
【0008】
【化5】
【0009】〔一般式 (I) ないし (III)中、R1 ない
しR12は水素原子、アルキル基、アルコキシ基を表し、
Ar1 ないしAr4 は置換もしくは無置換のアリール基
または芳香族複素環基を表す。またnは置換基の個数を
表す。〕
【0010】
【化6】
【0011】
【化7】
【0012】〔一般式 (IV) ないし(VI)中、Aはカッ
プラー残基を表す。〕
【0013】
【化8】
【0014】〔一般式 (VII)ないし(XII)中、Zはベン
ゼン環と縮合して芳香族環あるいは芳香族複素環を形成
する残基、X1 は水素原子もしくはCOOR1 、CON
2 3 (R1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子、
置換されてもよいアルキル基、アリール基、または複素
環基を表す)、X2 およびX5 はそれぞれ置換されても
よいアルキル基、アリール基または複素環基を表し、X
3 およびX 6 は水素原子、シアノ基、カルバモイル基、
カルボキシル基、エステル基またはアシル基を表し、X
4 およびX11は水素原子、置換されてもよいアルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、
アリール基または複素環基を表し、X7 およびX8 はそ
れぞれ水素原子、ハロゲン基、ニトロ基、置換されても
よいアルキル基またはアルコキシ基を表し、X9 は置換
されてもよいアルキル基、アリール基、カルボキシル
基、エステル基を表し、X10は置換されてもよいアリー
ル基または複素環基を表し、Yは芳香族複素環を形成す
る残基を表す。〕
【0015】
【作用】電荷輸送層中に前記一般式 (I) で示されるジ
スチリル誘導体を含み、さらに下記一般式 (II) で示さ
れるベンジジン誘導体あるいは前記一般式 (III)で示さ
れるヒドラゾン誘導体のうち少なくとも一種を電荷輸送
物質として含有し、さらには電荷発生層中に前記一般式
(IV) ないし(VI)で示されるビスアゾ化合物のうち少
なくとも一種を電荷発生物質として含むか、あるいは前
記電荷発生層中にx型無金属フタロシアニンまたはチタ
ニルフタロシアニンのうち少なくとも一種を電荷発生物
質として感光層に用いた例は知られていない。これら発
明者は、前記目的を達成するために各種有機材料につい
て鋭意検討するなかで、これら化合物について数多くの
実験を行った結果、その技術的解明はまだ充分なされて
はいないが、電子写真特性の向上に極めて有効であるこ
とを見出し、外観不良がなく画像特性が優れた電子写真
特性が良好な電子写真用感光体を得るに至ったのであ
る。
【0016】また電荷輸送層を形成する結着剤樹脂バイ
ンダーとして、ビスフェノールA型−ビフェニル共重合
ポリカーボネートを用いることで塗布液溶剤に対する溶
解性が向上しさらに微結晶粒の析出が抑えられることに
なる。
【0017】
【実施例】この発明に用いられる前記一般式(I)ない
し(III)で示される化合物の具体例を例示すると次の通
りである。
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】
【0023】この発明の感光体は前述のような化合物を
感光層中に含有させたものであり、以下にこの発明の実
施例について図面に基づいて説明する。図1はこの発明
の実施例にかかる単層型感光体を示す断面図、図2はこ
の発明の実施例にかかる負帯電の積層型感光体を示す断
面図、図3はこの発明の実施例にかかる正帯電の積層型
感光体を示す断面図である。1は導電性基体、20、2
1、22は感光層、3は電荷発生物質、4は電荷発生
層、5は電荷輸送物質、6は電荷輸送層、7は被覆層で
ある。
【0024】図1は、導電性基体1上に電荷発生物質3
と電荷輸送物質5を樹脂バインダー(結着剤)に分散し
た感光層20(通常単層型感光体と称せられる構成)が
設けられたものである。図2は導電性基体1上に電荷発
生物質3を主体とする電荷発生層4と、電荷輸送物質5
である化合物を含有する電荷輸送層6との積層からなる
感光層21(通常積層型感光体と称せられる構成)が設
けられたものである。図3は図2の逆の層構成のもので
ある。この場合には、電荷発生層4を保護するため、さ
らに被覆層7を設けるのが一般的である。
【0025】図2および図3に示す2種類の層構成とす
る理由は、負帯電方式として通常用いられる図2の層構
成で正帯電方式で用いようとしても、これに適合する電
荷輸送物質5がまだ見つかっておらず、従って正帯電方
式の感光体として現段階では図3に示した層構成とする
ことが必要なためである。図1の感光体は、電荷発生物
質3を電荷輸送物質5及び樹脂バインダーを溶解した溶
液中に分散させ、この分散液を導電性基体1上に塗布す
ることによって作製できる。
【0026】図2の感光体は、導電性基体1上に電荷発
生物質3を真空蒸着するか、あるいは電荷発生物質3の
粒子を溶剤及び樹脂バインダー中に分散して得た分散液
を塗布、乾燥しその上に電荷輸送物質5及び樹脂バイン
ダーを溶解した溶液を塗布、乾燥することにより作製で
きる。図3の感光体は、電荷輸送物質5及び樹脂バイン
ダーを溶解した溶液を、導電性基体1上に塗布、乾燥し
その上に電荷発生物質3を真空蒸着するか、あるいは電
荷発生物質3の粒子を溶剤及び樹脂バインダー中に分散
して得た分散液を塗布、乾燥しさらに被覆層7を形成す
ることにより作製できる。
【0027】導電性基体1は、感光体の電極としての役
目と同時に他の各層の支持体となっており、円筒状、板
状、フィルム状のいずれでもよく、材質的にはアルミニ
ウム、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属、あるいはガ
ラス、樹脂などの上に導電処理をほどこしたものでもよ
い。電荷発生層4は、前述のように電荷発生物質3の粒
子を樹脂バインダー中に分散させた材料を塗布するか、
あるいは真空蒸着などの方法により形成され、光を受容
し電荷を発生する。またその電荷発生効率が高いことと
同時に発生した電荷の電荷輸送層6および被覆層7への
注入性が重要で、電場依存性が少なく低電場でも注入の
良いことが望ましい。電荷発生物質3としては前記一般
式(IV)ないし(VI)で示されるビスアゾ化合物、x型
無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの
フタロシアニン化合物などが用いられ、画像形成に使用
される露光光源の光波長領域に応じて好適な物質を選ぶ
ことができる。電荷発生層4は電荷発生機能を有すれば
よいので、その膜厚は電荷発生物質3の光吸収係数より
決まり一般的には5μm以下であり、好適には1μm以
下である。電荷発生層4は電荷発生物質3を主体として
これに電荷輸送物質5などを添加して使用することも可
能である。樹脂バインダーとしては、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、エポキシ、シリコーン樹脂、メタク
リル酸エステルの重合体および共重合体などを適宜組合
わせて使用することが可能である。
【0028】電荷輸送層6はビスフェノールA型ポリカ
ーボネートやビスフェノールA型−ビフェニル共重合体
ポリカーボネート中に電荷輸送物質5として前記一般式
(I) ないし (III)で示される誘導体のうち少なくとも
一種以上との混合物を分散させた塗膜であり、暗所では
絶縁体層として感光体の電荷を保持し、光受容時には電
荷発生層4から注入される電荷を輸送する機能を発揮す
る。
【0029】被覆層7は暗所ではコロナ放電の電荷を受
容して保持する機能を有しており、かつ電荷発生層4が
感応する光を透過する性能を有し、露光時に光を透過
し、電荷発生層4に到達させ、発生した電荷の注入を受
けて表面電荷を中和消滅させることが必要である。被覆
材料としては、ポリエステル、ポリアミドなどの有機絶
縁性皮膜形成材料が適用できる。またこれら有機材料と
ガラス樹脂、SiO2 などの無機材料さらには金属、金
属酸化物などの電気抵抗を低減せしめる材料とを混合し
て用いることもできる。被覆材料としては有機絶縁性皮
膜形成材料に限定されることはなく、SiO2 などの無
機材料さらには金属、金属酸化物などの電気抵抗を低減
させる材料とを混合して用いることができる。被覆材料
は前述の通り電荷発生物質3の光の吸収極大の波長領域
においてできるだけ透明であることが望ましい。
【0030】被覆層7自体の膜厚は被覆層7の混合組成
にも依存するが、繰り返し連続使用したとき残留電位が
増大するなどの悪影響がでない範囲で任意に設定でき
る。以下負帯電積層型感光体に適用した場合について説
明する。但しこの実施例はこの発明の請求範囲を限定す
るものではない。 〔実施例1〕導電性基体1上に電荷発生物質3として下
記構造式(XIII)に示すビスアゾ化合物60重量部と塩
化ビニル樹脂40重量部をメチルエチルケトン溶剤中に
分散させた塗液を用いて電荷発生層4を形成した。その
上に電荷輸送物質5として化合物No.(I−1)のジ
スチリル誘導体と化合物No.(II−1)および(II−
2)のベンジジン誘導体を7:1:2に混合させたもの
50重量部と、ビスフェノールA型−ビフェニル共重合
体ポリカーボネート(商品名BP−PC:出光興産製)
50重量部とを、ジクロロメタン400重量部に溶解し
た塗液で電荷輸送層6を乾燥後の膜厚が20μmとなる
ように形成し積層型感光体を作成した。
【0031】
【化14】
【0032】〔実施例2〕電荷輸送層6において、電荷
輸送物質5として化合物No.(I−8)のジスチリル
誘導体と化合物No.(II−1)のベンジジン誘導体お
よび(III −10)のヒドラゾン誘導体を7:1:2に
混合させたものを用いる以外は実施例1と同様にして積
層型感光体を作成した。 〔実施例3〕電荷輸送層6において、電荷輸送物質5と
して化合物No.(I−4)のジスチリル誘導体と化合
物No.(II−1)のベンジジン誘導体を6:1に混合
させたものを用いる以外は実施例1と同様にして積層型
感光体を作成した。 〔比較例1〕電荷輸送層6において、電荷輸送物質5と
して化合物No.(I−1)のジスチリル誘導体を用い
る以外は実施例1と同様にして積層型感光体を作成し
た。 〔比較例2〕電荷輸送層6において、電荷輸送物質5と
して下記構造式(XIV) に示すジスチリル誘導体を用い
る以外は実施例1と同様にして積層型感光体を作成し
た。
【0033】
【化15】
【0034】このようにして得られた感光体の電子写真
特性を川口電機製静電記録紙試験装置「SP−428」
を用いて測定した。コロナ放電により感光体表面を−6
00Vに帯電させた後、5秒後の暗中での帯電保持率を
K5(%)とした。また−600Vに帯電させ照度2
(lx)の白色光を照射し表面電位を−300Vになる
までの時間を求め半減衰露光量E1/2(lx・s)とし
た。さらに目視による外観の状況および黒色原稿を実際
に印刷した場合における画像特性の評価結果をまとめ
た。測定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】 表1から判るように、帯電保持率VK5(%)と半減衰露
光量E1/2 (lx・s)は差がないが、外観と画像特性
では比較例に比べ実施例の方が優位であり、この発明の
効果が顕著に現れている。 〔実施例4〕導電性基体1上に電荷発生物質3としてx
型無金属フタロシアニン50重量部とポリエステル樹脂
50重量部をジクロロメタン中に分散させた塗布液を用
いて電荷発生層4を形成した。その上に電荷輸送物質5
として化合物No.(I−1)のジスチリル誘導体と化
合物No.(II−2)のベンジジン誘導体を8:2に混
合させたもの50重量部と、ビスフェノールA型−ビフ
ェニル共重合体ポリカーボネート(商品名BP−PC:
出光興産製)50重量部とを、ジクロロメタン400重
量部に溶解した塗布液で電荷輸送槽6を乾燥後の膜厚が
20μmとなるように形成し積層型感光体を作成した。 〔比較例3〕電荷輸送層6において、電荷輸送物質5と
して化合物No.(I−6)のジスチリル誘導体を用い
る以外は実施例4と同様にして積層型感光体を作成し
た。
【0036】このようにして得られた感光体の電子写真
特性を川口電機製静電記録紙試験装置「SP−428」
を用いて測定した。コロナ放電により感光体表面を−6
00Vに帯電させた後、5秒後の暗中での帯電保持率を
K5(%)とした。また−600Vに帯電させ照度1μ
Wの単色光(波長780nm)を照射し表面電位を−3
00Vになるまでの時間を求め半減衰露光量E1/2 (μ
J/cm2 )とした。さらに目視による外観の状況およ
び黒色原稿を実際に印刷した場合における画像特性の評
価結果をまとめた。測定結果を表2に示す。
【0037】
【表2】 表2から判るように、帯電保持率VK5(%)と半減衰露
光量E1/2 (μJ/cm2 )は差がないが、外観と画像
特性では比較例に比べ実施例の方が優位であり、この発
明の効果が顕著に現れている。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば積層型感光体におい
て、電荷輸送層に特定ジスチリル誘導体、ベンジジン誘
導体およびヒドラゾン誘導体の混合物を用い、結着剤樹
脂バインダーとしてビスフェノールA型−ビフェニル共
重合体ポリカーボネートを用いることで塗布液溶剤に対
する溶解性を向上させ、電荷発生層にビスアゾ化合物ま
たは特定フタロシアニン化合物を用いることにより、高
感度かつ暗減衰特性に優れた感光体を得るとともに電荷
輸送層用塗布液中ならびに塗膜表面に微結晶粒が発生す
ることによる外観および画像特性の悪化を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる単層型感光体を示す
断面図
【図2】この発明の実施例にかかる負帯電の積層型感光
体を示す断面図
【図3】この発明の実施例にかかる正帯電の積層型感光
体を示す断面図
【符号の説明】
1 導電性基体 3 電荷発生物質 4 電荷発生層 5 電荷輸送物質 6 電荷輸送層 7 被覆層 20 感光層 21 感光層 22 感光層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 351 B 367 371 5/05 101

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に有機材料からなる感光層を
    設けてなる電子写真用感光体において、感光層が少なく
    とも電荷発生層と電荷輸送層を備えてこの順に導電性基
    体上に積層されてなり、前記電荷輸送層中に下記一般式
    (I) で示されるジスチリル誘導体を含み、さらに下記
    一般式 (II) で示されるベンジジン誘導体あるいは下記
    一般式 (III)で示されるヒドラゾン誘導体のうち少なく
    とも一種を電荷輸送物質として含むことを特徴とする電
    子写真用感光体。 【化1】 〔一般式 (I) ないし (III)中、R1 ないしR12は水素
    原子、アルキル基、アルコキシ基を表し、Ar1 ないし
    Ar4 は置換もしくは無置換のアリール基または芳香族
    複素環基を表す。またnは置換基の個数を表す。〕
  2. 【請求項2】請求項1記載の感光体において、前記電荷
    輸送層を形成する結着剤樹脂バインダーとして、ビスフ
    ェノールA型−ビフェニル共重合ポリカーボネートを用
    いることを特徴とする電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】請求項1ないし2記載の感光体において、
    前記電荷発生層中に下記一般式 (IV) ないし(VI)で示
    されるビスアゾ化合物のうち少なくとも一種を電荷発生
    物質として含むことを特徴とする電子写真用感光体。 【化2】 〔一般式 (IV) ないし(VI)中、Aはカップラー残基を
    表す。〕
  4. 【請求項4】請求項3記載の感光体において、前記一般
    式 (IV) ないし(VI)で示されるA(カップラー残基)
    は下記一般式 (VII)ないし(XII)で示されるものである
    ことを特徴とする電子写真用感光体。 【化3】 【化4】 〔一般式 (VII)ないし(XII)中、Zはベンゼン環と縮合
    して芳香族環あるいは芳香族複素環を形成する残基、X
    1 は水素原子もしくはCOOR1 、CONR2 3 (R
    1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子、置換されても
    よいアルキル基、アリール基、または複素環基を表
    す)、X2 およびX5 はそれぞれ置換されてもよいアル
    キル基、アリール基または複素環基を表し、X3 および
    6 は水素原子、シアノ基、カルバモイル基、カルボキ
    シル基、エステル基またはアシル基を表し、X4 および
    11は水素原子、置換されてもよいアルキル基、シクロ
    アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基
    または複素環基を表し、X7 およびX8 はそれぞれ水素
    原子、ハロゲン基、ニトロ基、置換されてもよいアルキ
    ル基またはアルコキシ基を表し、X9 は置換されてもよ
    いアルキル基、アリール基、カルボキシル基、エステル
    基を表し、X10は置換されてもよいアリール基または複
    素環基を表し、Yは芳香族複素環を形成する残基を表
    す。〕
  5. 【請求項5】請求項1ないし2記載の感光体において、
    前記電荷発生層中にx型無金属フタロシアニンまたはチ
    タニルフタロシアニンのうち少なくとも一種を電荷発生
    物質として含むことを特徴とする電子写真用感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145661A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成方法及び画像形成装置

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