JPH07294323A - 感震器の出力判定装置 - Google Patents

感震器の出力判定装置

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Publication number
JPH07294323A
JPH07294323A JP8486694A JP8486694A JPH07294323A JP H07294323 A JPH07294323 A JP H07294323A JP 8486694 A JP8486694 A JP 8486694A JP 8486694 A JP8486694 A JP 8486694A JP H07294323 A JPH07294323 A JP H07294323A
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JP
Japan
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vibration
output
seismic
seismoscope
earthquake
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JP8486694A
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Inventor
Akio Kono
明夫 河野
Kazuo Eshita
和雄 江下
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Kansai Gas Meter Co Ltd
Original Assignee
Kansai Gas Meter Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感震器が感知した振動が地震によるものか否か
の判定精度を向上させた感震器の出力判定装置を提供す
る。 【構成】感震器1の出力波から地震振動か否かを判別す
る振動判別手段2と、感震器の初期振動を検出する初期
振動検出手段3と、初期振動検出後、一定時間が経過す
るまで、前記振動判別手段2による判別動作の開始を強
制的に阻止する阻止手段4を備える。好ましくは、振動
判別手段2が、波形の規則性を評価することにより共振
振動か否かを判別し、該共振振動を地震振動の対象から
除外するものとなされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、感震器により感知さ
れた振動が地震によるものか否かを、その出力波から判
定する感震器の出力判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地震振動を感知して各種災害を未然に防
止する目的で、例えばガスメータ、石油ストーブ、エレ
ベータ、化学プラント、鉄道等の各種機器、装置等に感
震器が取付けられている。
【0003】かかる感震器としては、例えば、ケーシン
グ内に硬球が転動自在に収納されると共に、硬球の転動
に伴って開閉作動されるスイッチ部が装備されたいわゆ
る硬球式感震器が最も一般的に使用されている。そし
て、地震等により感震器に振動が付与されると、硬球が
転動してスイッチが断続され、感震器からON、OFF
の連続した振動検知信号が出力されることから、この信
号を受領して非常装置を作動せしめ、ガス供給路の遮断
等の緊急措置が採られるものとなされている。
【0004】ところが、感震器によって感知される振動
は、地震振動に限られず、ガスメータやメータ配管等へ
のボール等の衝突による衝撃振動も存在する。また、衝
撃力が加わった後に持続する配管の共振振動も存在す
る。かかる振動の全てを地震と判断し、非常装置を作動
させたのでは実用上極めて不便である。
【0005】そこで、感震器によって感知された振動が
地震によるものか否かを、感震器の出力波から判定する
出力判定装置を設けることが行われている。その一例と
して、感震器が振動を感知したのち、一定時間内に感震
器から出力された一定周期以上の波数を計数し、計数値
が所定値以上の時に地震と判別するものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな出力判定装置は、一定時間内の一定周期以上の波数
のみをもって地震振動かそれ以外の振動かを判定してい
るため、地震振動以外の振動成分を地震と判定してしま
うことが往々にしてあり、精度の点で今一歩信頼性に欠
けるものであった。
【0007】この発明は、このような技術的背景に鑑み
てなされたものであって、感震器が感知した振動が地震
によるものか否かの判定精度を向上させた感震器の出力
判定装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、発明者は次のような実験を行った。
【0009】即ち、図5(a)(b)に示すように、短
尺の前側垂直管部(11)と水平管部(12)と長尺の後側
管部(13)とにより、下向きコ字形に折曲形成された鉄
製配管(10)(外径27.2mm、内径21.6mm)
の2本を左右平行状態に配置するとともに、各前側垂直
管部(1)の下端部にガスメータ(14)を取付けた。各
配管(10)の合計長さはそれぞれ900mm、水平管部
(12)の長さは200mmとした。
【0010】そして、図5(a)(b)に示すように、
ガスメータ(14)の側面にx軸方向(2本の配管の離間
方向)の衝撃荷重を付与したときのガスメータの振動特
性を調査した。調査はx軸方向、y軸方向(上下方
向)、z軸方向(水平管部(12)の長さ方向)のそれぞ
れについて行い、その結果を図5(c)〜(e)に示
す。同図(c)のx軸方向の振動特性図では、約15H
zの規則的な共振振動成分fに、約138Hzの衝撃振
動成分gが重畳されているが、この衝撃振動成分gは短
時間のうちに減衰していることがわかる。また、同図
(d)のy軸方向の振動特性図では約138Hzの衝撃
振動成分gが、同図(e)のz軸方向の振動特性図では
約230Hzの衝撃振動成分gがそれぞれ生じている
が、いずれも短時間のうちに減衰していることがわか
る。
【0011】また、同一の配管(10)(10)及びガスメ
ータ(14)を用いて、図6(a)(b)に示すように、
一方の前側垂直管部(11)にx軸方向の衝撃荷重を付与
したときのガスメータ(14)の振動特性を調査した。そ
のときのx軸方向、y軸方向、z軸方向の各特性を図6
(c)〜(e)に示す。同図(c)のx軸方向の振動特
性図では、約15Hzの規則的な共振振動成分fに約8
8Hzの衝撃振動成分gが重畳されているが、この衝撃
振動成分gはやはり短時間のうちに減衰していることが
わかる。また、同図(d)のy軸方向の振動特性図では
約136Hzの衝撃振動成分gが、同図(e)のz軸方
向の振動特性図では約480Hzの衝撃振動成分gがそ
れぞれ生じているが、いずれも短時間のうちに減衰して
いる。
【0012】また、同一の配管(10)(10)及びガスメ
ータ(14)を用いて、図7(a)(b)に示すように、
一方の前側垂直管部(11)にz軸方向の衝撃荷重を付与
したときのガスメータ(14)の振動特性を調査した。そ
のときのx軸方向、y軸方向、z軸方向の各特性を図7
(c)〜(e)に示す。同図(c)のx軸方向の振動特
性図では約88Hzの衝撃振動成分gが、同図(d)の
y軸方向の振動特性図では約138Hzの衝撃振動成分
gがそれぞれ生じているが、いずれも短時間のうちに減
衰している。同図(e)のz軸方向の振動特性図では、
約15Hzの規則的な共振振動成分fに、約226Hz
の衝撃振動成分gが重畳されているが、この衝撃振動成
分gはやはり短時間のうちに減衰していることがわか
る。
【0013】このように、上記の実験を通じて発明者
は、ボール等の衝突によって付与される衝撃振動は、衝
撃の瞬間の加速度は大きいが、その後の減衰が早いこと
を知見した。
【0014】この発明は、かかる知見に基いてなされた
ものであって、初期振動から一定時間待つことにより、
衝撃振動を減衰させて出力波からこれを除去したのち、
地震か否かの判定を開始するものである。
【0015】より具体的には、この発明に係る感震器の
出力判定装置は、感震器(1)の出力波から地震振動か
否かを判別する振動判別手段(2)と、感震器の初期振
動を検出する初期振動検出手段(3)と、初期振動検出
後、一定時間が経過するまで、前記振動判別手段(2)
による判別動作の開始を強制的に阻止する阻止手段
(4)とを備えたことを特徴とする。
【0016】さらに好ましくは、振動判別手段(2)
が、波形の規則性を評価することにより共振振動か否か
を判別し、該共振振動を地震振動の対象から除外するも
のとなされているのが良い。
【0017】
【作用】初期振動検出後、一定時間が経過するまで、振
動判別手段(2)による判別動作の開始が強制的に阻止
されるから、振動判別手段(2)による判別動作の開始
前に、ボール等の衝突により生ずる減衰の早い衝撃振動
や、同じく減衰の早い短尺配管の場合の共振振動等は除
去される。従って、前記衝撃振動や共振振動に対して、
これを地震であると誤判定することはなくなる。
【0018】また、振動判別手段(2)が、波形の規則
性を評価することにより共振振動か否かを判別し、該共
振振動を地震振動の対象から除外するものとなされてい
る場合には、上記に加えて、比較的長い配管等に基く共
振震動を地震震動と誤判定することもなくなる。
【0019】
【実施例】次に、この発明の一実施例を図面を参照しつ
つ説明する。
【0020】図1は、この発明の基本的構成を示すブロ
ック図である。同図において、(1)は感震器、(2)
は振動判別手段、(3)は初期振動検出手段、(4)は
阻止手段である。
【0021】前記感震器(1)は、振動を感知してその
振動に応じた信号を出力するものである。感震器(1)
の構造は特に限定されることはなく、振動付与時の硬球
の転動によってスイッチが断続する硬球式感震器を始
め、その他各種の感震器を用いることができる。この感
震器からは、必要に応じて増幅器、波形整形器等(図示
省略)を介して、スイッチの断続に対応した図3に示
すようなパルス波が出力されるものとなされている。こ
のパルス波は感震器(1)のスイッチがONのときHレ
ベル、OFFのときLレベルとなっている。
【0022】前記振動判別手段(2)は、感震器(1)
の出力波から地震振動か否かを判別するものである。こ
の振動判別手段(2)の構成も特に限定されることはな
く、従来のように、一定時間内に感震器(1)から出力
された一定周期以上の波数を計数し、計数値が所定値以
上の時に地震と判別するものでも良いし、要は地震振動
か否かを判別しうる構成のものであれば良い。しかしな
がら、振動判別手段(2)として、好ましくは波形の不
規則性を評価することによりその震動が共振振動か否か
を判別し、該共振振動を地震振動の対象から除外するも
のが良く、この実施例でも後述のようにかかるタイプの
振動判別手段を用いている。
【0023】前記初期振動検出手段(3)は、感震器
(1)の初期振動を検出するものであり、また前記阻止
手段(4)は、初期振動検出手段(3)による初期振動
の検出後、一定時間が経過するまで、前記振動判別手段
(2)による判別動作の開始を阻止するものである。判
別動作の開始阻止は、振動判別手段(2)の作動そのも
のを停止させることによって実現しても良いし、判別対
象となる感震器(1)からの出力を振動判別手段(2)
へ入力させないようにして実現しても良い。いずれによ
っても、振動判別手段(2)は、阻止手段(4)により
設定された一定時間の経過後に本来の判別動作を行うも
のとなされている。
【0024】図2は、初期振動検出手段(3)及び阻止
手段(4)をハードウェアにより構成した具体的回路の
一例を示すものである。この例では、初期振動検出手段
(3)及び阻止手段(4)を、感震器(1)の出力の最
初のパルスの立上がりにのみ同期して立上るとともに、
設定された一定時間幅のパルスを出力するワンショット
マルチバイブレータ(OSM)(5)と、このワンショ
ットマルチバイブレータ(5)の出力を反転するNOT
回路(6)と、感震器(1)の出力とNOT回路(6)
の出力を受領するAND回路(7)とによって構成して
いる。この回路によれば、感震器(1)の出力の最初の
パルスの立上がり後の一定時間、NOT回路(6)の出
力端子はLレベルとなるから、この間AND回路(7)
の出力には感震器(1)の出力が現れず、従って振動判
別手段(2)への入力が阻止され、ひいてはその作動が
阻止されるものとなされている。
【0025】なお、初期振動検出手段(3)、阻止手段
(4)は、振動判別手段(2)とともにマイクロコンピ
ュータを用いてソフトウエアにより構成しても良い。
【0026】ところで、この発明において、振動判別手
段(2)による判別動作の開始を一定時間阻止するの
は、前述のように、衝撃振動は減衰時間が早いことか
ら、振動判別手段(2)による判別動作の開始前に予め
衝撃振動成分を感震器出力から可及的に排除しておくた
めである。また、短尺の配管の場合には共振振動の減衰
が早いため、これを除去できる効果もある。
【0027】振動判別手段(2)の判別動作に対する阻
止時間は特に限定されることはないが、衝撃振動を有効
に排除するためには、図5〜図7のグラフからもわかる
ように、少なくとも0.2秒(200ms)は必要であ
り、好ましくは0.5秒以上確保するのが良い。一方、
阻止時間を長くしすぎると出力判定装置全体の応答性が
悪化するため、1秒以内とするのが良い。
【0028】図2に示す実施例では、感震器(1)に振
動が付与されると、これを感知して感震器から図3に
示すように、振動に対応してON、OFFの断続したパ
ルス波が出力される。パルス波が出力されるまでは、N
OT回路(6)の出力はHレベルであるが感震器(1)
の出力がLレベルのため、AND回路(7)の出力はL
レベルのままであり、振動判別手段(2)による判別動
作は行われない。
【0029】感震器(1)から最初のパルスが出力され
ると、その立上がりに同期してワンショットマルチバイ
ブレータ(5)から図3に示す判別動作阻止パルスが
立上がり、これが予め設定された一定時間T0 (図3に
示す)持続する。そして、ワンショットマルチバイブレ
ータ(5)の出力はNOT回路(6)で反転される結
果、判別動作阻止パルスの出力中NOT回路(6)の出
力はLレベルとなり、これがAND回路(7)に入力さ
れる。一方、AND回路(7)には感震器(1)からの
パルス波も入力されるが、NOT回路(6)の出力がL
レベルのときは感震器からのパルス波は無視され、AN
D回路(7)の出力はLレベルを維持する。つまり、感
震器(1)から振動を検知するパルスが出力されても、
最初のパルスの出力後ワンショットマルチバイブレータ
(5)から判別動作阻止パルスが出力されている一定時
間T0 は、振動判別手段(2)には感震器(1)のパル
スが入力されないことになり、振動判別手段(2)によ
る判別動作は依然として行われない。この一定時間T0
内に、感震器(1)に付与された振動のうち、衝撃振動
や短尺配管の共振振動は既に減衰しているから、これら
衝撃振動や共振振動に起因して感震器(1)から生じた
パルスも消滅している。
【0030】ワンショットマルチバイブレータ(5)か
らの判別動作阻止パルスが消滅すると、NOT回路
(6)の出力がHレベルに反転する。この時点から、A
ND回路(7)の出力には、図3に示すように感震器
(1)からのパルス波がそのまま出力され、このパルス
波を受領して振動判別手段(2)は振動判別動作を開始
する。衝撃振動や共振振動成分はもはや除去されている
から、振動判別手段(2)はこれら衝撃振動や共振振動
成分を考慮する必要がなくなり、その分高精度な振動判
別動作が行われる。
【0031】そして、振動判別手段(2)により地震と
判定された場合には、非常信号が出力され、これに基い
て非常装置が作動し、ガス供給路の遮断等の措置が採ら
れる。
【0032】ところで、前述のとおり、振動判別手段
(2)としてこの実施例では、波形の不規則性を評価す
ることにより共振振動か否かを判別し、該共振振動を地
震振動の対象から除外するものが用いられている。これ
によりさらに高精度な判別が可能となるが、その理由は
次のとおりである。
【0033】即ち、配管が短い場合の共振振動は減衰が
早いため、前述のような振動判別手段(2)に対する一
定時間の強制的な作動停止により除去できるが、配管が
長い場合は一定時間を超えて共振振動が持続する。そし
て、この共振振動は、図5〜7の振動成分fからもわか
るように規則的である。これに対し、地震振動は3次元
の振動であり、本質的には縦波、横波がある。これ自体
は規則的であるが、その発生が規則的でないことや、こ
れらが合成されること等から、実際の地震波に規則性を
見出すことは困難である。そこで、波形の不規則性を評
価することにより、規則性のある場合は共振振動であっ
て地震振動ではないと判定し、もって共振振動に対する
誤動作を回避して、高精度な判別を行うものである。
【0034】振動判別手段(2)による波形の不規則性
の評価方法は、特に限定されることはないが、最も簡易
なものとしてこの実施例では次のような方法を採用して
いる。
【0035】即ち、振動判別手段(2)に入力されるパ
ルスのON期間T1 、OFF期間T2 、ON−OFF周
期T3 (図3に示す)の少なくとも一つが、予め設定
したある条件、例えば最大値が最小値の2倍以内という
条件に適合しているか否かを調べ、適合していれば規則
性があり共振振動と判定し、適合していなければ規則性
がなく地震振動と判定する。このような判定を行うため
に、振動判別手段(2)はCPU及びON時間T1 、O
FF時間T2 、ON−OFF周期T3 の各最大値、最小
値を記憶するメモリ等を備えている。具体的な処理手順
を図4のフローチャートを用いて説明する。
【0036】まず、振動判別手段(2)への最初のパル
ス入力により、最大メモリ、最小メモリの記憶値をそれ
ぞれゼロに初期化する(ステップ102)。
【0037】続いて、パルスの0N時間T1 、0FF時
間T2 、ON−OFF周期T3 を測定する(ステップ1
03)。次に、測定値が所定値tより大であるか否かを
調べる(ステップ104)。ここに、測定値を所定値t
と比較するのは、感震器(1)のスイッチのチャタリン
グによる誤判定を防止するためであり、tの値はチャタ
リングによるON時間、OFF時間もしくは周期よりも
大きな値に設定しておく。比較の結果、測定値が所定値
tよりも大のときには、さらにその測定値が最大メモリ
の記憶値(最大値)よりも大であるか否かを判断する
(ステップ105)。最初のパルスに対しては、最大メ
モリの記憶値は初期値ゼロであるから、測定値がそまま
最大メモリに記憶される。そして、この記憶値と次の測
定値とが比較され、測定値が大のときにはその測定値が
最大メモリに記憶され、最大値が順次更新される(ステ
ップ106)。
【0038】一方、測定値が最大メモリに記憶されてい
る最大値よりも小である場合には、最小メモリに記憶さ
れている最小値がゼロか否か、または測定値が最小値よ
りも小さいか否かが判断される(ステップ107)。そ
して、最小値がゼロまたは測定値が最小値よりも小さい
場合は、その測定値が最小メモリに記憶されることによ
り最小値が更新される(ステップ108)。
【0039】次に、最大メモリまたは最小メモリにおけ
る最大値または最小値の更新後に、最大値と最小値が一
定の条件下にあるか否か、例えば最大値が最小値の2倍
以内か否かを調べる(ステップ109)。そして、2倍
以内であれば、規則性があるものとして地震でない(共
振振動である)と判断する(ステップ110)。
【0040】一方、最大値が最小値の2倍を超えた場合
は、規則性がなく地震である(共振振動でない)と判断
し(ステップ111)、判定を終了する。
【0041】また、OFF時間が5秒を超えても次のパ
ルスが入力されておらず、その時点で地震と判定されて
いない場合は地震なしと判定し(ステップ112)、地
震判定動作を終了するものとなされている。
【0042】また、ON時間が1秒を超える場合には、
配管に異常ありと判断し、やはり判定を終了する。
【0043】そして、判定が終了しなければ、ステップ
101に戻り、以下同様の動作を繰り返す。
【0044】こうして、波形の規則性が評価され、規則
性がある場合は共振震動と判定されて、地震震動の対象
から除外される。その結果、共振震動を地震震動と判定
する誤りが解消され、より高精度な判定を行うことがで
きる。
【0045】また、波形の規則性を評価する他の手法と
して、感震器からのパルスを受領後、一定時間例えば5
秒間、各パルスのON時間T1 、OFF時間T2 、ON
−OFF周期T3 の1つ以上を測定してその標準偏差を
算出し、得られた標準偏差が予め設定したしきい値を超
えるか否かにより判断する手法を採用しても良い。この
場合、標準偏差がしきい値を超えなければ、波形に規則
性があり共振振動と判定し、従って地震でないと判定す
る。一方、標準偏差がしきい値を超えた場合には、波形
に規則性がなく共振震動でないと判定し、従って地震で
あると判定する。
【0046】また、さらに高精度な判定を行うため、好
ましくは、振動判別手段(2)に一定の周波数を超える
震動を除去する機能を組み合わせることも推奨される。
その根拠を図8に示す。図8は、1967年から197
5年に日本の各地で観測された主な地震波33例につい
て、その震動周波数成分の強度の分布状況をプロットし
たものである。この図からわかるように、大きな地震の
周波数成分は8Hz以内に集中していることから、8H
zを超える震動成分を除外することにより地震震動以外
の機械的な振動成分を排除することができる。具体的に
は、8Hzの震動を付与したときの感震器(1)の出力
パルスのON時間、OFF時間あるいはON−OFF時
間を求めてメモリに記憶させておき、測定値がその記憶
値よりも小さいときは、当該パルスは地震震動によるも
のではないと判定して地震の判定対象から除外すれば良
い。
【0047】
【発明の効果】この発明は、上述の次第で、初期振動検
出後、一定時間が経過するまで、振動判別手段による判
別動作の開始を強制的に阻止するから、振動判別手段に
よる判別動作の開始前に、ボール等の衝突により生ずる
減衰の早い衝撃振動や、同じく減衰の早い短尺配管の場
合の共振振動を可及的に除去することができる。従っ
て、前記衝撃振動や共振振動成分に対して、これを地震
であると誤判定する不都合をなくしうるから、その分高
精度な振動判別動作を行わせることができる。
【0048】また、振動判別手段が、波形の規則性を評
価することにより共振振動か否かを判別し、該共振振動
を地震振動の対象から除外するものとなされている場合
には、上記に加えて、比較的長い配管等に基く共振震動
を地震震動と判定する不都合をも解消でき、さらに高精
度な判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2の各部における信号波形を示す波形図であ
る。
【図4】振動判別手段における判別動作の処理手順を示
すフローチャートである。
【図5】配管に固定されたガスメータに衝撃を付与した
ときの振動特性を調べるための実験装置と、振動特性を
示すもので、(a)は実験装置の正面図、(b)は同じ
く側面図、(c)はx軸方向の、(d)はy軸方向の、
(e)はz軸方向のそれぞれの振動特性図である。
【図6】同じく、配管に固定されたガスメータに衝撃を
付与したときの振動特性を調べるための実験装置と、振
動特性を示すもので、(a)は実験装置の正面図、
(b)は同じく側面図、(c)はx軸方向の、(d)は
y軸方向の、(e)はz軸方向のそれぞれの振動特性図
である。
【図7】同じく、配管に固定されたガスメータに衝撃を
付与したときの振動特性を調べるための実験装置と、振
動特性を示すもので、(a)は実験装置の正面図、
(b)は同じく側面図、(c)はx軸方向の、(d)は
y軸方向の、(e)はz軸方向のそれぞれの振動特性図
である。
【図8】1967年から1975年に日本の各地で観測
された主な地震波33例について、その震動周波数成分
の強度の分布状況をプロットしたグラフである。
【符号の説明】
1…感震器 2…振動判別手段 3…初期振動検出手段 4…阻止手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感震器(1)の出力波から地震振動か否
    かを判別する振動判別手段(2)と、 感震器の初期振動を検出する初期振動検出手段(3)
    と、 初期振動検出後、一定時間が経過するまで、前記振動判
    別手段(2)による判別動作の開始を強制的に阻止する
    阻止手段(4)とを備えたことを特徴とする感震器の出
    力判定装置。
  2. 【請求項2】 振動判別手段(2)が、波形の規則性を
    評価することにより共振振動か否かを判別し、該共振振
    動を地震振動の対象から除外するものとなされている請
    求項1に記載の感震器の出力判定装置。
JP8486694A 1994-04-22 1994-04-22 感震器の出力判定装置 Pending JPH07294323A (ja)

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