JPH07293352A - Egr装置付きエンジンの空燃比制御装置 - Google Patents
Egr装置付きエンジンの空燃比制御装置Info
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- JPH07293352A JPH07293352A JP6090236A JP9023694A JPH07293352A JP H07293352 A JPH07293352 A JP H07293352A JP 6090236 A JP6090236 A JP 6090236A JP 9023694 A JP9023694 A JP 9023694A JP H07293352 A JPH07293352 A JP H07293352A
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- JP
- Japan
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- engine
- egr
- exhaust gas
- intake
- fuel ratio
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】EGR装置の故障時の排気系損傷を防止すると
ともに、HC、COの排出を増加させないようにした。 【構成】エンジン1 の排気通路6 と吸気通路5 とをEGR
管24によって接続し、EGR 管24に排気ガスの一部を吸気
通路5 に還流させるEGR バルブ25を設ける。エンジン回
転数NEを検出する回転数センサ12と、吸気通路5 に吸入
された吸入空気圧P を検出する吸気圧センサ16をエンジ
ン1 に設ける。ECU32 はエンジン回転数NE及び吸入空気
圧P に基づいてEGR バルブ25を開度制御するとともに、
吸入空気圧P に基づいて燃料噴射量TUを減量する。EGR
バルブ25がEGR 制御された状態において、吸入空気圧P
に基づき吸気通路5 に還流される排気ガスが過剰になっ
ているとECU32 が判断すると、ECU32 は排気ガスが過剰
に吸気通路5 に還流することによる空燃比のオーバーリ
ッチを防止するために燃料噴射量TUを更に減量補正す
る。
ともに、HC、COの排出を増加させないようにした。 【構成】エンジン1 の排気通路6 と吸気通路5 とをEGR
管24によって接続し、EGR 管24に排気ガスの一部を吸気
通路5 に還流させるEGR バルブ25を設ける。エンジン回
転数NEを検出する回転数センサ12と、吸気通路5 に吸入
された吸入空気圧P を検出する吸気圧センサ16をエンジ
ン1 に設ける。ECU32 はエンジン回転数NE及び吸入空気
圧P に基づいてEGR バルブ25を開度制御するとともに、
吸入空気圧P に基づいて燃料噴射量TUを減量する。EGR
バルブ25がEGR 制御された状態において、吸入空気圧P
に基づき吸気通路5 に還流される排気ガスが過剰になっ
ているとECU32 が判断すると、ECU32 は排気ガスが過剰
に吸気通路5 に還流することによる空燃比のオーバーリ
ッチを防止するために燃料噴射量TUを更に減量補正す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエンジンの排気ガスの
一部を吸気系に還流させる排気再循環装置(EGR装
置)を備えたエンジンの空燃比制御に関するものであ
る。
一部を吸気系に還流させる排気再循環装置(EGR装
置)を備えたエンジンの空燃比制御に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンには排気系から排気ガス
の一部を取出し、適当な温度、時期、流量等の制御をし
て吸気系へ再循環させるEGR装置が搭載されたものが
ある。燃焼済ガスの大部分は不活性ガス(H2 O、
N2 、CO2 等)であり、それを燃焼混合気中に入れる
と、不活性ガスがもつ熱容量により最高燃焼温度が低下
するため、排気ガスに含まれるNOx を低減することが
できる。又、EGR装置は、エンジンの吸気系と排気系
とを連結する排気再循環経路に流量制御弁(EGRバル
ブ)を設け、エンジンの運転状態に応じてEGRバルブ
を開閉し、排気ガスの再循環量(EGR流量)を制御す
る構成となっている。
の一部を取出し、適当な温度、時期、流量等の制御をし
て吸気系へ再循環させるEGR装置が搭載されたものが
ある。燃焼済ガスの大部分は不活性ガス(H2 O、
N2 、CO2 等)であり、それを燃焼混合気中に入れる
と、不活性ガスがもつ熱容量により最高燃焼温度が低下
するため、排気ガスに含まれるNOx を低減することが
できる。又、EGR装置は、エンジンの吸気系と排気系
とを連結する排気再循環経路に流量制御弁(EGRバル
ブ)を設け、エンジンの運転状態に応じてEGRバルブ
を開閉し、排気ガスの再循環量(EGR流量)を制御す
る構成となっている。
【0003】そして、EGRバルブが開閉制御(EGR
制御)されているときの燃料噴射量τは次式によって求
められる。 τ=エンジン1回転当たりの吸入空気量QN×FAF×FEGR・・・式(1) QN:総空気吸入量/エンジン回転数NEにて求められ
る吸入空気量 FAF:酸素センサからのフィードバック補正係数 FEGR:EGR補正値 ここで、吸気圧センサが検出する総空気吸入量は吸気系
から取り込まれた新たな空気と排気系から取り込まれた
排気ガスの一部の総和を検出している。又、EGR装置
によって取り込まれた排気ガスは燃焼室内にて燃焼しな
いため、吸入空気量QNに基づいて燃料噴射量τを求め
ると、燃焼可能な新規の空気に対する燃料噴射量τは多
くなる。そのため、空燃比がオーバーリッチになるの
で、EGR補正値FEGRにより燃料噴射量τを補正
し、空燃比がオーバーリッチにならないように補正して
いる。
制御)されているときの燃料噴射量τは次式によって求
められる。 τ=エンジン1回転当たりの吸入空気量QN×FAF×FEGR・・・式(1) QN:総空気吸入量/エンジン回転数NEにて求められ
る吸入空気量 FAF:酸素センサからのフィードバック補正係数 FEGR:EGR補正値 ここで、吸気圧センサが検出する総空気吸入量は吸気系
から取り込まれた新たな空気と排気系から取り込まれた
排気ガスの一部の総和を検出している。又、EGR装置
によって取り込まれた排気ガスは燃焼室内にて燃焼しな
いため、吸入空気量QNに基づいて燃料噴射量τを求め
ると、燃焼可能な新規の空気に対する燃料噴射量τは多
くなる。そのため、空燃比がオーバーリッチになるの
で、EGR補正値FEGRにより燃料噴射量τを補正
し、空燃比がオーバーリッチにならないように補正して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、EGR装置
により還流されたEGR流量が正確に制御されている場
合は、EGR補正値FEGRによって燃料噴射量τを正
確に補正して空燃比にすがオーバーリッチにならないよ
うにすることができる。しかし、EGR装置により還流
されるEGR流量を直接測定することは困難である。そ
のため、EGR流量はベルヌーイの法則を用いて次式に
て求められる。
により還流されたEGR流量が正確に制御されている場
合は、EGR補正値FEGRによって燃料噴射量τを正
確に補正して空燃比にすがオーバーリッチにならないよ
うにすることができる。しかし、EGR装置により還流
されるEGR流量を直接測定することは困難である。そ
のため、EGR流量はベルヌーイの法則を用いて次式に
て求められる。
【0005】 QEGR=A×(PE−PI)1/2 ・・・式(2) QEGR:還流される流量 A:排気再循環経路の流路抵抗係数 PE:排気圧 PI:吸気圧 EGR装置を備えたエンジンでは、通常、(2)式のう
ちPE、PIはEGR装置の状態に依存せず、ドライバ
ーの操作によるエンジンの状態によって変化する。そし
て、Aは通常EGR装置により変更制御される。これ
は、Aが一定で成り行きの(PE−PI)1/2 によって
EGR流量が導入される場合、必ずしもエンジンにとっ
て適切な流量が得られないからである。
ちPE、PIはEGR装置の状態に依存せず、ドライバ
ーの操作によるエンジンの状態によって変化する。そし
て、Aは通常EGR装置により変更制御される。これ
は、Aが一定で成り行きの(PE−PI)1/2 によって
EGR流量が導入される場合、必ずしもエンジンにとっ
て適切な流量が得られないからである。
【0006】PE(絶対圧)はPI(絶対圧)とおおま
かに比例関係を有するため、AをPIに従って変更する
ことにより所望のEGR流量に制御することができる。
又、PIに従ってEGR流量が決定されるので、PIに
従って排気空燃比を理論空燃比に維持するためのEGR
補正値FEGRを求めることが可能となる。しかし、A
の値は排気再循環経路及びEGRバルブにトラブルのな
い環境でPIと一対一に対応する。そのため、排気再循
環経路及びEGRバルブに何らかのトラブル(故障)が
生じた場合には、PIとEGR流量との対応関係は崩
れ、PIとEGR補正値の対応関係も崩れてしまう。
かに比例関係を有するため、AをPIに従って変更する
ことにより所望のEGR流量に制御することができる。
又、PIに従ってEGR流量が決定されるので、PIに
従って排気空燃比を理論空燃比に維持するためのEGR
補正値FEGRを求めることが可能となる。しかし、A
の値は排気再循環経路及びEGRバルブにトラブルのな
い環境でPIと一対一に対応する。そのため、排気再循
環経路及びEGRバルブに何らかのトラブル(故障)が
生じた場合には、PIとEGR流量との対応関係は崩
れ、PIとEGR補正値の対応関係も崩れてしまう。
【0007】特に、PIに対するEGR流量が大きくな
る方向に関係が崩れた場合には、EGR流量が大きいに
も拘わらずEGR補正値はPIの値に従って求められて
大きくならないため、実際のEGR装置に対して燃料噴
射量τが多くなる。従って、空燃比はオーバーリッチに
なり、多くのHC,COが排気系に流出することにな
る。そのため、排気エミッションが悪化し、場合によっ
ては後燃え(アフターバーン)の発生により排気系を損
傷させてしまうおそれもある。
る方向に関係が崩れた場合には、EGR流量が大きいに
も拘わらずEGR補正値はPIの値に従って求められて
大きくならないため、実際のEGR装置に対して燃料噴
射量τが多くなる。従って、空燃比はオーバーリッチに
なり、多くのHC,COが排気系に流出することにな
る。そのため、排気エミッションが悪化し、場合によっ
ては後燃え(アフターバーン)の発生により排気系を損
傷させてしまうおそれもある。
【0008】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、エンジンに搭載されている
既存のセンサから出力される出力値に基づいて、排気規
制の超過或いは排気系を損傷させてしまうおそれがある
ようなEGR流量の増大を検出し、これらを抑制するの
に充分な燃料の減量を行ってEGR装置の故障時の排気
系損傷防止とHC,COの規制値超過を簡単な構成で防
止するようにしたEGR装置付きエンジンの空燃比制御
装置を提供することにある。
ものであって、その目的は、エンジンに搭載されている
既存のセンサから出力される出力値に基づいて、排気規
制の超過或いは排気系を損傷させてしまうおそれがある
ようなEGR流量の増大を検出し、これらを抑制するの
に充分な燃料の減量を行ってEGR装置の故障時の排気
系損傷防止とHC,COの規制値超過を簡単な構成で防
止するようにしたEGR装置付きエンジンの空燃比制御
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、エンジンの排気系と吸気
系とを連結する排気再循環経路に配設され、排気ガスの
一部を吸気系に還流させる流量制御弁と、エンジンの回
転数を検出する回転数検出手段と、吸気系に吸入された
吸入空気圧を検出する吸入空気圧検出手段と、エンジン
回転数及び吸入空気圧に基づいて流量制御弁を開度制御
するとともに、吸入空気圧に基づいて燃料噴射量を減量
するEGR基本制御手段とを備えたEGR装置付きエン
ジンの空燃比制御装置において、ERG基本制御手段に
より流量制御弁がEGR制御されたとき、排気再循環経
路から吸気系に還流される排気ガスが過剰になっている
か否かを吸入空気圧に基づいて判断する流量超過判断手
段と、流量超過判断手段により排気ガスが過剰に吸気系
に還流されていると判断した場合、排気ガスが過剰に吸
気系に還流することによる空燃比のオーバーリッチを防
止するために燃料噴射量を更に減量補正する減量補正手
段とを備えたことをその要旨とする。
めに、請求項1記載の発明は、エンジンの排気系と吸気
系とを連結する排気再循環経路に配設され、排気ガスの
一部を吸気系に還流させる流量制御弁と、エンジンの回
転数を検出する回転数検出手段と、吸気系に吸入された
吸入空気圧を検出する吸入空気圧検出手段と、エンジン
回転数及び吸入空気圧に基づいて流量制御弁を開度制御
するとともに、吸入空気圧に基づいて燃料噴射量を減量
するEGR基本制御手段とを備えたEGR装置付きエン
ジンの空燃比制御装置において、ERG基本制御手段に
より流量制御弁がEGR制御されたとき、排気再循環経
路から吸気系に還流される排気ガスが過剰になっている
か否かを吸入空気圧に基づいて判断する流量超過判断手
段と、流量超過判断手段により排気ガスが過剰に吸気系
に還流されていると判断した場合、排気ガスが過剰に吸
気系に還流することによる空燃比のオーバーリッチを防
止するために燃料噴射量を更に減量補正する減量補正手
段とを備えたことをその要旨とする。
【0010】請求項2記載の発明は、流量超過判断手段
は、吸入空気圧検出手段が検出する吸入空気圧の時間当
たりの変化率が大きいとき、排気ガスが過剰になってい
ると判断することをその要旨とする。
は、吸入空気圧検出手段が検出する吸入空気圧の時間当
たりの変化率が大きいとき、排気ガスが過剰になってい
ると判断することをその要旨とする。
【0011】請求項3記載の発明は、吸気系のスロット
ルバルブの開度を検出する開度検出手段を備え、エンジ
ン回転数とスロットルバルブとの開度に基づいて流量制
御弁が正常に制御されているときの基準吸入圧力と、そ
のときの吸入空気圧検出手段が検出する吸入空気圧との
圧力差に基づいて排気ガスが過剰になっているか否かを
判断する流量超過判断手段であることをその要旨とす
る。
ルバルブの開度を検出する開度検出手段を備え、エンジ
ン回転数とスロットルバルブとの開度に基づいて流量制
御弁が正常に制御されているときの基準吸入圧力と、そ
のときの吸入空気圧検出手段が検出する吸入空気圧との
圧力差に基づいて排気ガスが過剰になっているか否かを
判断する流量超過判断手段であることをその要旨とす
る。
【0012】請求項4記載の発明は、エンジンの運転状
態を検出する運転状態検出手段と、運転状態検出手段か
らの検出信号に基づいてエンジンの基本点火時期を演算
する点火時期演算手段と、流量制御弁が開度制御され、
排気ガスが過剰に吸気系に還流したとき、点火時期演算
手段により求められたエンジンの基本点火時期を遅角補
正する遅角補正手段とを備えたことをその要旨とする。
態を検出する運転状態検出手段と、運転状態検出手段か
らの検出信号に基づいてエンジンの基本点火時期を演算
する点火時期演算手段と、流量制御弁が開度制御され、
排気ガスが過剰に吸気系に還流したとき、点火時期演算
手段により求められたエンジンの基本点火時期を遅角補
正する遅角補正手段とを備えたことをその要旨とする。
【0013】請求項5記載の発明は、流量制御弁が開度
制御され、排気ガスが過剰に吸気系に還流した状態にお
いて、遅角補正手段は、運転状態検出手段からの検出信
号に基づいてエンジンが高負荷領域又は排気ガスが高温
となっていないと判断したとき、点火時期演算手段によ
り求められたエンジンの基本点火時期を遅角補正するも
のであることをその要旨とする。
制御され、排気ガスが過剰に吸気系に還流した状態にお
いて、遅角補正手段は、運転状態検出手段からの検出信
号に基づいてエンジンが高負荷領域又は排気ガスが高温
となっていないと判断したとき、点火時期演算手段によ
り求められたエンジンの基本点火時期を遅角補正するも
のであることをその要旨とする。
【0014】請求項6記載の発明は、排気系のNOx 排
出量を検出するNOx 検出手段を備え、NOx 検出手段
が検出したNOx 排出量が予め定められた所定値以下で
ある場合、遅角補正手段による基本点火時期の遅角補正
を無効化する無効化手段を備えたことをその要旨とす
る。
出量を検出するNOx 検出手段を備え、NOx 検出手段
が検出したNOx 排出量が予め定められた所定値以下で
ある場合、遅角補正手段による基本点火時期の遅角補正
を無効化する無効化手段を備えたことをその要旨とす
る。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明によれば、回転数検出手段
が検出したエンジン回転数と吸入空気圧検出手段が検出
した吸入空気圧とに基づいてEGR基本制御手段は流量
制御弁を制御(EGR制御)し、排気ガスの一部を吸気
系に還流させる。又、EGR基本制御手段は、吸入空気
圧に基づいて燃料噴射量を減量する。そのため、EGR
基本制御手段によりEGR制御が行われているとき、空
燃比がオーバーリッチとならないように制御される。
が検出したエンジン回転数と吸入空気圧検出手段が検出
した吸入空気圧とに基づいてEGR基本制御手段は流量
制御弁を制御(EGR制御)し、排気ガスの一部を吸気
系に還流させる。又、EGR基本制御手段は、吸入空気
圧に基づいて燃料噴射量を減量する。そのため、EGR
基本制御手段によりEGR制御が行われているとき、空
燃比がオーバーリッチとならないように制御される。
【0016】流量超過判断手段は、EGR制御されてい
るとき、排気ガスが吸気系に過剰に還流しているか否か
を判断する。排気ガスが吸気系に過剰に還流していると
流量超過判断手段が判断した場合、減量補正手段はEG
R基本制御手段により減量補正された燃料噴射量を更に
減量補正して空燃比がオーバーリッチとならないように
する。
るとき、排気ガスが吸気系に過剰に還流しているか否か
を判断する。排気ガスが吸気系に過剰に還流していると
流量超過判断手段が判断した場合、減量補正手段はEG
R基本制御手段により減量補正された燃料噴射量を更に
減量補正して空燃比がオーバーリッチとならないように
する。
【0017】従って、流量制御弁等が故障して排気ガス
が吸気系に過剰に還流しても、減量補正手段により燃料
噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバーリ
ッチが防止される。このため、多くのHCやCOが排気
系から排出されないように防止することができる。しか
も、空燃比のオーバーリッチによる失火やアフターバー
ンの発生を抑制できる。
が吸気系に過剰に還流しても、減量補正手段により燃料
噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバーリ
ッチが防止される。このため、多くのHCやCOが排気
系から排出されないように防止することができる。しか
も、空燃比のオーバーリッチによる失火やアフターバー
ンの発生を抑制できる。
【0018】請求項2記載の発明によれば、EGR基本
制御手段により流量制御弁がEGR制御されている状態
において、流量超過判断手段は吸入空気圧検出手段が検
出する吸入空気圧の単位時間当たりの変化率が大きいと
き、排気ガスが過剰になっていると判断する。そして、
流量超過判断手段は排気ガスが過剰と判断すると、減量
補正手段はEGR基本制御手段により減量補正された燃
料噴射量を更に減量補正して空燃比がオーバーリッチと
ならないようにする。
制御手段により流量制御弁がEGR制御されている状態
において、流量超過判断手段は吸入空気圧検出手段が検
出する吸入空気圧の単位時間当たりの変化率が大きいと
き、排気ガスが過剰になっていると判断する。そして、
流量超過判断手段は排気ガスが過剰と判断すると、減量
補正手段はEGR基本制御手段により減量補正された燃
料噴射量を更に減量補正して空燃比がオーバーリッチと
ならないようにする。
【0019】従って、流量制御弁等が故障して排気ガス
が吸気系に過剰に還流しても、減量補正手段により燃料
噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバーリ
ッチが防止される。このため、多くのHCやCOが排気
系から排出されないように防止することができる。又、
排気ガスが過剰に排気系に還流しているか否かを判断す
る特別な検出手段を搭載する必要がなく、エンジンに搭
載されている既存の検出手段によって上記のような燃料
噴射量の減量補正を行うことができる。しかも、空燃比
のオーバーリッチによる失火やアフターバーンの発生を
防止できる。
が吸気系に過剰に還流しても、減量補正手段により燃料
噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバーリ
ッチが防止される。このため、多くのHCやCOが排気
系から排出されないように防止することができる。又、
排気ガスが過剰に排気系に還流しているか否かを判断す
る特別な検出手段を搭載する必要がなく、エンジンに搭
載されている既存の検出手段によって上記のような燃料
噴射量の減量補正を行うことができる。しかも、空燃比
のオーバーリッチによる失火やアフターバーンの発生を
防止できる。
【0020】請求項3記載の発明によれば、開度検出手
段はスロットルバルブの開度を検出する。そして、流量
超過判断手段はエンジン回転数とスロットルバルブの開
度に基づいて流量制御弁が正常にEGR制御されている
ときの基準吸入圧力と、そのときの吸入空気圧との圧力
差が大きくなっているとき、排気ガスが過剰となってい
ると判断する。そして、排気ガスが過剰であると判断さ
れると、減量補正手段はEGR基本制御手段により減量
補正された燃料噴射量を更に減量補正して空燃比がオー
バーリッチとならないようにする。
段はスロットルバルブの開度を検出する。そして、流量
超過判断手段はエンジン回転数とスロットルバルブの開
度に基づいて流量制御弁が正常にEGR制御されている
ときの基準吸入圧力と、そのときの吸入空気圧との圧力
差が大きくなっているとき、排気ガスが過剰となってい
ると判断する。そして、排気ガスが過剰であると判断さ
れると、減量補正手段はEGR基本制御手段により減量
補正された燃料噴射量を更に減量補正して空燃比がオー
バーリッチとならないようにする。
【0021】従って、流量制御弁等が故障して排気ガス
が吸気系に過剰に還流しても、減量補正手段により燃料
噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバーリ
ッチが防止される。このため、多くのHCやCOが排気
系から排出されないように防止することができる。又、
排気ガスが過剰に排気系に還流しているか否かを判断す
る特別な検出手段を搭載する必要がなく、エンジンに搭
載されている既存の検出手段によって上記のような空燃
比の減量補正を行うことができる。しかも、空燃比のオ
ーバーリッチによる失火やアフターバーンが発生しな
い。
が吸気系に過剰に還流しても、減量補正手段により燃料
噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバーリ
ッチが防止される。このため、多くのHCやCOが排気
系から排出されないように防止することができる。又、
排気ガスが過剰に排気系に還流しているか否かを判断す
る特別な検出手段を搭載する必要がなく、エンジンに搭
載されている既存の検出手段によって上記のような空燃
比の減量補正を行うことができる。しかも、空燃比のオ
ーバーリッチによる失火やアフターバーンが発生しな
い。
【0022】請求項4記載の発明によれば、エンジンの
運転状態を検出する運転状態検出手段からの検出信号に
基づいて点火時期演算手段は、エンジンの基本点火時期
を演算する。又、EGR基本制御手段により流量制御弁
がEGR制御された状態で、流量超過判断手段により吸
気系に排気ガスが過剰に還流していると判断されると、
減量補正手段は燃料噴射量を減量補正し、遅角補正手段
は基本点火時期を遅角補正する。そのため、燃料噴射量
の減量により空燃比が逆にリーンになっても、基本点火
時期を遅角補正して燃焼温度を上昇させているため、N
Ox の発生を抑制することができる。
運転状態を検出する運転状態検出手段からの検出信号に
基づいて点火時期演算手段は、エンジンの基本点火時期
を演算する。又、EGR基本制御手段により流量制御弁
がEGR制御された状態で、流量超過判断手段により吸
気系に排気ガスが過剰に還流していると判断されると、
減量補正手段は燃料噴射量を減量補正し、遅角補正手段
は基本点火時期を遅角補正する。そのため、燃料噴射量
の減量により空燃比が逆にリーンになっても、基本点火
時期を遅角補正して燃焼温度を上昇させているため、N
Ox の発生を抑制することができる。
【0023】請求項5記載の発明によれば、エンジンの
運転状態を検出する運転状態検出手段からの検出信号に
基づいて点火時期演算手段は、エンジンの基本点火時期
を演算する。又、EGR基本制御手段により流量制御弁
がEGR制御され、流量超過判断手段により排気ガスが
吸気系に過剰に還流していると判断されたとき、遅角補
正手段は、運転状態検出手段からの検出信号に基づいて
エンジンが高負荷領域又は排気ガスが高温となっていか
否かを判断し、エンジンが高負荷領域又は排気ガスが高
温となっていないと判断したとき、点火時期演算手段に
より求められたエンジンの基本点火時期を遅角補正す
る。従って、遅角補正することにより燃焼温度が上昇す
るため、エンジンの高負荷領域や排気ガスの温度が高温
のときまで遅角補正しないようにして排気系の熱損を防
止する。
運転状態を検出する運転状態検出手段からの検出信号に
基づいて点火時期演算手段は、エンジンの基本点火時期
を演算する。又、EGR基本制御手段により流量制御弁
がEGR制御され、流量超過判断手段により排気ガスが
吸気系に過剰に還流していると判断されたとき、遅角補
正手段は、運転状態検出手段からの検出信号に基づいて
エンジンが高負荷領域又は排気ガスが高温となっていか
否かを判断し、エンジンが高負荷領域又は排気ガスが高
温となっていないと判断したとき、点火時期演算手段に
より求められたエンジンの基本点火時期を遅角補正す
る。従って、遅角補正することにより燃焼温度が上昇す
るため、エンジンの高負荷領域や排気ガスの温度が高温
のときまで遅角補正しないようにして排気系の熱損を防
止する。
【0024】請求項6記載の発明によれば、NOx 検出
手段が排気系のNOx 排出量を検出し、このNOx 排出
量が所定値以下である場合、無効化手段は遅角補正手段
による基本点火時期の遅角補正を無効化し、基本点火時
期に基づいてエンジンの点火制御を行う。従って、NO
x 排出量が多いときだけ基本点火時期を遅角させるの
で、NOx の浄化の必要のないときまで排気ガスの温度
を上昇させない。従って、排気系の熱損の防止を行うこ
とができる。
手段が排気系のNOx 排出量を検出し、このNOx 排出
量が所定値以下である場合、無効化手段は遅角補正手段
による基本点火時期の遅角補正を無効化し、基本点火時
期に基づいてエンジンの点火制御を行う。従って、NO
x 排出量が多いときだけ基本点火時期を遅角させるの
で、NOx の浄化の必要のないときまで排気ガスの温度
を上昇させない。従って、排気系の熱損の防止を行うこ
とができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図4に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、エ
ンジン1はシリンダ2内にピストン3を備えており、こ
のピストン3の上方に形成された燃焼室4には、吸気系
の一部を構成する吸気通路5及び排気系の一部を構成す
る排気通路6とが連通している。燃焼室4と吸気通路5
との連通部分及び燃焼室4と排気通路6との連通部分
は、吸気バルブ7及び排気バルブ8によって開閉され
る。
図4に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、エ
ンジン1はシリンダ2内にピストン3を備えており、こ
のピストン3の上方に形成された燃焼室4には、吸気系
の一部を構成する吸気通路5及び排気系の一部を構成す
る排気通路6とが連通している。燃焼室4と吸気通路5
との連通部分及び燃焼室4と排気通路6との連通部分
は、吸気バルブ7及び排気バルブ8によって開閉され
る。
【0026】前記エンジン1は、吸気通路5からの吸入
空気と、燃料噴射弁9から噴射される燃料とからなる混
合気を、吸気バルブ7を介して燃焼室4内へ導入する。
エンジン1には点火プラグ11が装着されており、点火
プラグ11には、ディストリビュータ12で分配された
点火電圧が印加される。ディストリビュータ12は、イ
グナイタ13から出力される高電圧を、エンジン1のク
ランク角に同期して各点火プラグ11に分配するための
ものであり、各点火プラグ11の点火タイミングはイグ
ナイタ13からの高電圧出力タイミングにより決定され
る。そして、エンジン1は点火プラグ11により混合気
を燃焼室4内で爆発させて駆動力を得た後、その排気ガ
スを排気バルブ8を介して排気通路6へ排出する。
空気と、燃料噴射弁9から噴射される燃料とからなる混
合気を、吸気バルブ7を介して燃焼室4内へ導入する。
エンジン1には点火プラグ11が装着されており、点火
プラグ11には、ディストリビュータ12で分配された
点火電圧が印加される。ディストリビュータ12は、イ
グナイタ13から出力される高電圧を、エンジン1のク
ランク角に同期して各点火プラグ11に分配するための
ものであり、各点火プラグ11の点火タイミングはイグ
ナイタ13からの高電圧出力タイミングにより決定され
る。そして、エンジン1は点火プラグ11により混合気
を燃焼室4内で爆発させて駆動力を得た後、その排気ガ
スを排気バルブ8を介して排気通路6へ排出する。
【0027】吸気通路5の一部には、吸気の脈動を抑え
るためのサージタンク14が設けられている。このサー
ジタンク14には、吸気通路5の吸入空気圧としての内
部圧力Pを検出する運転状態検出手段及び吸入空気圧検
出手段としての吸気圧センサ16が設けられている。サ
ージタンク14の上流側には、アクセルペダル(図示し
ない)の操作に連動して開閉されるスロットルバルブ1
7が設けられており、このスロットルバルブ17の開閉
により吸気通路5への吸入空気量が調整される。スロッ
トルバルブ17の近傍には、その開度を検出する開度検
出手段としてのスロットルセンサ18が設けられてい
る。又、スロットルバルブ17の上流側には、エアクリ
ーナ19が設けられている。
るためのサージタンク14が設けられている。このサー
ジタンク14には、吸気通路5の吸入空気圧としての内
部圧力Pを検出する運転状態検出手段及び吸入空気圧検
出手段としての吸気圧センサ16が設けられている。サ
ージタンク14の上流側には、アクセルペダル(図示し
ない)の操作に連動して開閉されるスロットルバルブ1
7が設けられており、このスロットルバルブ17の開閉
により吸気通路5への吸入空気量が調整される。スロッ
トルバルブ17の近傍には、その開度を検出する開度検
出手段としてのスロットルセンサ18が設けられてい
る。又、スロットルバルブ17の上流側には、エアクリ
ーナ19が設けられている。
【0028】一方、排気通路6には、排気ガス中の酸素
濃度を検出する運転状態検出手段としての酸素センサ2
0や、排気ガスを浄化するための三元触媒コンバータ2
1が取り付けられている。排気通路6と吸気通路5との
間には、該排気通路6内の排気ガスを吸気通路5へ還流
して排気再循環を行うためのEGR装置23が設けられ
ている。即ち、排気通路6からは排気再循環経路として
のEGR管24が分岐し、その他端が、サージタンク1
4とスロットルバルブ17との間の吸気通路5に接続さ
れている。このEGR管24の途中には流量制御弁とし
てのEGRバルブ25が配設されている。
濃度を検出する運転状態検出手段としての酸素センサ2
0や、排気ガスを浄化するための三元触媒コンバータ2
1が取り付けられている。排気通路6と吸気通路5との
間には、該排気通路6内の排気ガスを吸気通路5へ還流
して排気再循環を行うためのEGR装置23が設けられ
ている。即ち、排気通路6からは排気再循環経路として
のEGR管24が分岐し、その他端が、サージタンク1
4とスロットルバルブ17との間の吸気通路5に接続さ
れている。このEGR管24の途中には流量制御弁とし
てのEGRバルブ25が配設されている。
【0029】EGRバルブ25は、パルス信号に応じて
ステップモータ26のロータ27が回転し、これにより
弁体28のリフト量が変化しバルブの開口面積が変化す
るいわゆるステップモータ式のもので、このEGRバル
ブ25の開度を制御することによって吸気通路5へ還流
される排気ガス量(EGR流量)が制御される。又、E
GRバルブ25の開度はエンジン1の運転状態、例え
ば、吸入空気圧Pとエンジン回転数NEに基づいて制御
される。又、エンジン回転数NEとスロットルバルブ1
7の開度とに基づいてEGRバルブ25の開度が制御さ
れる場合もある。
ステップモータ26のロータ27が回転し、これにより
弁体28のリフト量が変化しバルブの開口面積が変化す
るいわゆるステップモータ式のもので、このEGRバル
ブ25の開度を制御することによって吸気通路5へ還流
される排気ガス量(EGR流量)が制御される。又、E
GRバルブ25の開度はエンジン1の運転状態、例え
ば、吸入空気圧Pとエンジン回転数NEに基づいて制御
される。又、エンジン回転数NEとスロットルバルブ1
7の開度とに基づいてEGRバルブ25の開度が制御さ
れる場合もある。
【0030】エンジン1には、その運転状態を検出する
ために、上述の吸気圧センサ16、スロットルセンサ1
8、酸素センサ20の外に、ディストリビュータ12の
ロータ12aの回転からエンジン1のエンジン回転数N
Eを検出する運転状態検出手段及び回転数検出手段とし
ての回転数センサ29、エンジン1の冷却水温TWHを
検出する運転状態検出手段としての水温センサ30が設
けられている。
ために、上述の吸気圧センサ16、スロットルセンサ1
8、酸素センサ20の外に、ディストリビュータ12の
ロータ12aの回転からエンジン1のエンジン回転数N
Eを検出する運転状態検出手段及び回転数検出手段とし
ての回転数センサ29、エンジン1の冷却水温TWHを
検出する運転状態検出手段としての水温センサ30が設
けられている。
【0031】各種センサはEGR基本制御手段、減量補
正手段、流量超過判断手段、遅角補正手段、点火時期演
算手段及び無効化手段としての電子制御装置(以下、単
に「ECU」という)32の入力側に電気的に接続され
ている。又、各燃料噴射弁9,イグナイタ13及びEG
Rバルブ25はECU32の出力側に電気的に接続され
ている。
正手段、流量超過判断手段、遅角補正手段、点火時期演
算手段及び無効化手段としての電子制御装置(以下、単
に「ECU」という)32の入力側に電気的に接続され
ている。又、各燃料噴射弁9,イグナイタ13及びEG
Rバルブ25はECU32の出力側に電気的に接続され
ている。
【0032】ECU32は、中央処理装置(以下、CP
U)33と、読み出し専用メモリ(以下、ROM)34
と、ランダムアクセスメモリ(以下、RAM)35と入
力ポート37と、出力ポート38とを備え、これらは互
いにバス39によって接続されている。CPU33は、
予め設定された制御プログラムに従って各種演算処理を
実行し、ROM34にはCPU33で演算処理を実行す
るために必要な制御プログラムやデータが予め記憶され
ている。又、RAM35はCPU33の演算結果を一時
記憶する。
U)33と、読み出し専用メモリ(以下、ROM)34
と、ランダムアクセスメモリ(以下、RAM)35と入
力ポート37と、出力ポート38とを備え、これらは互
いにバス39によって接続されている。CPU33は、
予め設定された制御プログラムに従って各種演算処理を
実行し、ROM34にはCPU33で演算処理を実行す
るために必要な制御プログラムやデータが予め記憶され
ている。又、RAM35はCPU33の演算結果を一時
記憶する。
【0033】次に、上記のように構成された空燃比制御
装置のROM34に記憶されている空燃比制御プログラ
ムに基づいた作用を図3,図4に示すフローチャートに
基づいて説明する。
装置のROM34に記憶されている空燃比制御プログラ
ムに基づいた作用を図3,図4に示すフローチャートに
基づいて説明する。
【0034】まず、図3に示すように、ステップ100
において、CPU33は水温センサ30からの検出信号
に基づいて冷却水温TWHが35°C以上か否かを判断
する。冷却水温TWHが35°C以上とCPU33が判
断すると、エンジン1が冷間状態でないとしてステップ
101に進む。又、冷却水温TWHが35°C未満であ
るとCPU33が判断すると、エンジン1が冷間状態で
あるとしてステップ102に進む。
において、CPU33は水温センサ30からの検出信号
に基づいて冷却水温TWHが35°C以上か否かを判断
する。冷却水温TWHが35°C以上とCPU33が判
断すると、エンジン1が冷間状態でないとしてステップ
101に進む。又、冷却水温TWHが35°C未満であ
るとCPU33が判断すると、エンジン1が冷間状態で
あるとしてステップ102に進む。
【0035】次に、ステップ101において、CPU3
3は吸気圧センサ16からの検出信号に基づいてエンジ
ン1の吸入空気圧Pが35kPa以上か否かを判断す
る。吸入空気圧Pが35kPa以上とCPU33が判断
すると、CPU33はエンジン1の排気通路6から吸気
通路5へ排気ガスの一部を還流させるEGR制御を行っ
てもよい所定の領域にあるものとしてステップ103に
進む。又、吸入空気圧Pが35kPa未満であるとCP
U33が判断すると、CPU33はエンジン1がアイド
リング等のEGR制御を行ってはいけない領域にあるも
のとしてステップ102に進む。
3は吸気圧センサ16からの検出信号に基づいてエンジ
ン1の吸入空気圧Pが35kPa以上か否かを判断す
る。吸入空気圧Pが35kPa以上とCPU33が判断
すると、CPU33はエンジン1の排気通路6から吸気
通路5へ排気ガスの一部を還流させるEGR制御を行っ
てもよい所定の領域にあるものとしてステップ103に
進む。又、吸入空気圧Pが35kPa未満であるとCP
U33が判断すると、CPU33はエンジン1がアイド
リング等のEGR制御を行ってはいけない領域にあるも
のとしてステップ102に進む。
【0036】上記ステップ100,101の条件を満た
すと、ステップ103において、EGR制御を行うべ
く、CPU33はそのときの吸入空気圧Pとエンジン回
転数NEとに基づいたEGRバルブ25の最適開度デー
タをROM34から読み出す。吸気管負圧P(負荷)と
エンジン回転数NEとに基づいたEGRバルブ25の最
適開度は予め試験等により求められ、最適開度データと
してROM34に記憶されている。ROM34から読み
出された最適開度データに基づいてCPU33はEGR
バルブ25を制御してステップ104に進む。
すと、ステップ103において、EGR制御を行うべ
く、CPU33はそのときの吸入空気圧Pとエンジン回
転数NEとに基づいたEGRバルブ25の最適開度デー
タをROM34から読み出す。吸気管負圧P(負荷)と
エンジン回転数NEとに基づいたEGRバルブ25の最
適開度は予め試験等により求められ、最適開度データと
してROM34に記憶されている。ROM34から読み
出された最適開度データに基づいてCPU33はEGR
バルブ25を制御してステップ104に進む。
【0037】ステップ104において、CPU33はE
GR制御の実行により燃料噴射量TUを算出するための
EGR補正値FEGRを求める。即ち、CPU33はR
OM34に予め記憶されている吸入空気圧Pに対応する
EGR補正値FEGRのマップからそのときに対応する
EGR補正値FEGRを読み出し、ステップ105に進
む。
GR制御の実行により燃料噴射量TUを算出するための
EGR補正値FEGRを求める。即ち、CPU33はR
OM34に予め記憶されている吸入空気圧Pに対応する
EGR補正値FEGRのマップからそのときに対応する
EGR補正値FEGRを読み出し、ステップ105に進
む。
【0038】ステップ105において、CPU33はE
GR制御によりEGR流量が吸気通路5に大量に還流
(超過)しているか否かを判断する。この判断は次のよ
うにして行われる。EGRバルブ25のEGR制御が所
期の制御状態を継続しているのなら、新しく吸気通路5
に吸入された空気とEGR流量との関係は比較的安定し
た状態に保たれて急激に変化することなはい。又、EG
R制御が行われているときの吸入空気圧Pの変動は通常
アクセル操作することによる変化の程度で収まる。ここ
で、EGRバルブ25が故障して全開状態となった場
合、新しく吸気通路5に吸入された新たな空気とEGR
流量との比率は不安定になる。そのため、吸入空気圧P
もEGR流量の超過の影響を受けて通常時にはないよう
な急激な変化をする。従って、CPU33は時間当たり
の吸入空気圧Pの変化率を監視し、変化率が大きく変化
したとき、EGR流量が超過していると判断する。
GR制御によりEGR流量が吸気通路5に大量に還流
(超過)しているか否かを判断する。この判断は次のよ
うにして行われる。EGRバルブ25のEGR制御が所
期の制御状態を継続しているのなら、新しく吸気通路5
に吸入された空気とEGR流量との関係は比較的安定し
た状態に保たれて急激に変化することなはい。又、EG
R制御が行われているときの吸入空気圧Pの変動は通常
アクセル操作することによる変化の程度で収まる。ここ
で、EGRバルブ25が故障して全開状態となった場
合、新しく吸気通路5に吸入された新たな空気とEGR
流量との比率は不安定になる。そのため、吸入空気圧P
もEGR流量の超過の影響を受けて通常時にはないよう
な急激な変化をする。従って、CPU33は時間当たり
の吸入空気圧Pの変化率を監視し、変化率が大きく変化
したとき、EGR流量が超過していると判断する。
【0039】この他の判断として、次のような方法もあ
る。EGRバルブ25のEGR制御が所期の制御状態を
継続しているのなら、スロットルバルブ17とエンジン
回転数NEが明らかな場合にエンジン1の設計仕様に合
わせてどの程度の吸入空気圧Pが発生しているかをエン
ジン1の吸気系モデルに基づいて公知の手法により演算
することができる。そのため、EGR流量が超過した状
態となった場合には、吸気通路5に影響を与える吸入空
気圧Pが所期の値を大きく外れる。従って、スロットル
バルブ17の開度とエンジン回転数NEからEGRバル
ブ25の正常制御時の吸入空気圧を予め試験的に測定
し、そのデータを基準吸入空気圧Pref としてROM3
4に予め記憶しておく。そして、CPU33は基準吸入
空気圧Pref と検出された吸入空気圧Pとを比較し、そ
の圧力差が大きいときにはEGR流量が超過していると
判断する。 ここで、EGR流量が超過しているとCP
U33が判断すると、ステップ107に進む。そして、
CPU33は次式に基づいて減量補正値KEGRを演算
する。
る。EGRバルブ25のEGR制御が所期の制御状態を
継続しているのなら、スロットルバルブ17とエンジン
回転数NEが明らかな場合にエンジン1の設計仕様に合
わせてどの程度の吸入空気圧Pが発生しているかをエン
ジン1の吸気系モデルに基づいて公知の手法により演算
することができる。そのため、EGR流量が超過した状
態となった場合には、吸気通路5に影響を与える吸入空
気圧Pが所期の値を大きく外れる。従って、スロットル
バルブ17の開度とエンジン回転数NEからEGRバル
ブ25の正常制御時の吸入空気圧を予め試験的に測定
し、そのデータを基準吸入空気圧Pref としてROM3
4に予め記憶しておく。そして、CPU33は基準吸入
空気圧Pref と検出された吸入空気圧Pとを比較し、そ
の圧力差が大きいときにはEGR流量が超過していると
判断する。 ここで、EGR流量が超過しているとCP
U33が判断すると、ステップ107に進む。そして、
CPU33は次式に基づいて減量補正値KEGRを演算
する。
【0040】 KEGR=KFEGR×FEGR・・・式(3) KEGR:最終的に燃料噴射量を補正する減量補正値 KFEGR:EGR流量が超過時にEGR補正値FEG
Rより更に大きな減量を実行するための係数。1より小
さい値となっており、予めEGR流量超過の判断基準値
を設定した上で、オーバーリッチが発生しないように試
験的に求められたデータでROM34に記憶されてい
る。
Rより更に大きな減量を実行するための係数。1より小
さい値となっており、予めEGR流量超過の判断基準値
を設定した上で、オーバーリッチが発生しないように試
験的に求められたデータでROM34に記憶されてい
る。
【0041】FEGR:EGR補正値 そして、減量補正値KEGRを式(3)に基づいてCP
U33が求めると、ステップ108に進む。ステップ1
08において、CPU33はROM34に予め記憶され
ている燃料噴射量TUを求める次式に各パラメータを代
入して燃料噴射量TUを演算してこの処理を一旦終了す
る。
U33が求めると、ステップ108に進む。ステップ1
08において、CPU33はROM34に予め記憶され
ている燃料噴射量TUを求める次式に各パラメータを代
入して燃料噴射量TUを演算してこの処理を一旦終了す
る。
【0042】 TU=QN×FAF×KEGR・・・式(4) QN:吸入空気圧Pに基づいてCPU33が求める総空
気吸入量/エンジン回転数NEにて求められる吸入空気
量 FAF:酸素センサからのフィードバック補正係数 KEGR:減量補正値 又、ステップ105において、EGR流量が超過してい
ないとCPU33が判断すると、ステップ106に進
む。ステップ106において、CPU33はKEGR=
FEGRとする。
気吸入量/エンジン回転数NEにて求められる吸入空気
量 FAF:酸素センサからのフィードバック補正係数 KEGR:減量補正値 又、ステップ105において、EGR流量が超過してい
ないとCPU33が判断すると、ステップ106に進
む。ステップ106において、CPU33はKEGR=
FEGRとする。
【0043】その後、上記と同様に、CPU33はステ
ップ108に進み、燃料噴射量TUを演算してこの処理
を一旦終了する。又、ステップ100及びステップ10
1の条件が満たされない場合、EGR制御を行わないと
CPU33が判断する。そして、CPU33はEGRバ
ルブ25を閉塞するとともに、減量補正値KEGR=1
とする。その後、CPU33はステップ108に進み、
上記と同様の処理を行う。
ップ108に進み、燃料噴射量TUを演算してこの処理
を一旦終了する。又、ステップ100及びステップ10
1の条件が満たされない場合、EGR制御を行わないと
CPU33が判断する。そして、CPU33はEGRバ
ルブ25を閉塞するとともに、減量補正値KEGR=1
とする。その後、CPU33はステップ108に進み、
上記と同様の処理を行う。
【0044】従って、EGRバルブ25等が故障して排
気ガスが吸気通路6に過剰に還流しても、通常のEGR
制御時に求められた燃料噴射量TUが更に減量補正され
るため、空燃比のオーバーリッチが防止される。この結
果、多くのHCやCOが排気通路6から排出されないよ
うに防止することができる。しかも、空燃比のオーバー
リッチによる失火やアフターバーンが発生しないように
抑制することができるので、排気通路6や三元触媒21
等の熱損を防止することができる。
気ガスが吸気通路6に過剰に還流しても、通常のEGR
制御時に求められた燃料噴射量TUが更に減量補正され
るため、空燃比のオーバーリッチが防止される。この結
果、多くのHCやCOが排気通路6から排出されないよ
うに防止することができる。しかも、空燃比のオーバー
リッチによる失火やアフターバーンが発生しないように
抑制することができるので、排気通路6や三元触媒21
等の熱損を防止することができる。
【0045】又、EGR流量が吸気通路5に過剰に還流
しているか否かを直接測定することができないが、吸入
空気圧Pの時間当たりの変化率や、スロットルバルブ1
7の開度及びエンジン回転数NEに基づいた基準吸入圧
力Pref と吸入空気圧Pとの圧力差に基づいてEGR流
量が過剰(超過)しているか否かを判断している。この
結果、通常、エンジン1に搭載されている既存のセンサ
等によって燃料噴射量TUの減量補正を行うことができ
る。
しているか否かを直接測定することができないが、吸入
空気圧Pの時間当たりの変化率や、スロットルバルブ1
7の開度及びエンジン回転数NEに基づいた基準吸入圧
力Pref と吸入空気圧Pとの圧力差に基づいてEGR流
量が過剰(超過)しているか否かを判断している。この
結果、通常、エンジン1に搭載されている既存のセンサ
等によって燃料噴射量TUの減量補正を行うことができ
る。
【0046】次に、図4のフローチャートに基づいて、
図3のフローチャートに基づいたEGR制御と同時に行
う点火時期制御について説明する。まず、ステップ20
0において、CPU33は例えばエンジン1回転当たり
の吸入空気量QNと、エンジン回転数NEとに基づいて
予めROM34に記憶された基本点火時期マップからそ
のときの吸入空気量QNとエンジン回転数NEにに基づ
いて基本点火時期ABSEを求め、ステップ201に進
む。ステップ201において、CPU33はEGR制御
を行っているか否かを判断する。EGR制御を行ってい
るとCPU33が判断すると、ステップ202に進む。
ステップ202において、CPU33はEGR流量が超
過しているか否かを判断する。EGR流量が超過してい
るとCPU33が判断すると、ステップ203に進む。
ステップ203において、CPU33が点火時期を遅ら
せることができる遅角可能領域か否かを判断する。CP
U33は、エンジン回転数NEや水温センサ30の水温
等に基づいてもともと排気温度が高い高負荷領域や、中
領域でも直前に長時間高負荷領域で運転していたとき
や、実際に排気系の温度が高温であるときには遅角可能
領域でないと判断する。そして、前述した条件を満たし
ている場合、CPU33は遅角可能領域であると判断し
てステップ204に進む。
図3のフローチャートに基づいたEGR制御と同時に行
う点火時期制御について説明する。まず、ステップ20
0において、CPU33は例えばエンジン1回転当たり
の吸入空気量QNと、エンジン回転数NEとに基づいて
予めROM34に記憶された基本点火時期マップからそ
のときの吸入空気量QNとエンジン回転数NEにに基づ
いて基本点火時期ABSEを求め、ステップ201に進
む。ステップ201において、CPU33はEGR制御
を行っているか否かを判断する。EGR制御を行ってい
るとCPU33が判断すると、ステップ202に進む。
ステップ202において、CPU33はEGR流量が超
過しているか否かを判断する。EGR流量が超過してい
るとCPU33が判断すると、ステップ203に進む。
ステップ203において、CPU33が点火時期を遅ら
せることができる遅角可能領域か否かを判断する。CP
U33は、エンジン回転数NEや水温センサ30の水温
等に基づいてもともと排気温度が高い高負荷領域や、中
領域でも直前に長時間高負荷領域で運転していたとき
や、実際に排気系の温度が高温であるときには遅角可能
領域でないと判断する。そして、前述した条件を満たし
ている場合、CPU33は遅角可能領域であると判断し
てステップ204に進む。
【0047】これは、EGR制御が行われ、かつ、EG
R流量が超過しているときは、図3のフローチャートに
基づいた制御により、一律の大幅な燃料噴射量TUの減
量が行われており、空燃比のオーバーリッチによる失火
は発生しない。ところが、代わりにEGR流量の超過の
程度によって燃料噴射量TUの減量による空燃比のリー
ン化の為にNOx が多く発生する。これを防止するた
め、点火時期ACALを基本点火時期ABSEより遅ら
せ、NOx の発生量を低下させることが考えられる。し
かし、遅角制御により排気温度が上昇するため、特に、
もともとの排気温度が高く、排気系に熱損が心配な領域
では遅角制御を行わないようにしている。
R流量が超過しているときは、図3のフローチャートに
基づいた制御により、一律の大幅な燃料噴射量TUの減
量が行われており、空燃比のオーバーリッチによる失火
は発生しない。ところが、代わりにEGR流量の超過の
程度によって燃料噴射量TUの減量による空燃比のリー
ン化の為にNOx が多く発生する。これを防止するた
め、点火時期ACALを基本点火時期ABSEより遅ら
せ、NOx の発生量を低下させることが考えられる。し
かし、遅角制御により排気温度が上昇するため、特に、
もともとの排気温度が高く、排気系に熱損が心配な領域
では遅角制御を行わないようにしている。
【0048】ステップ204において、CPU33は遅
角制御を行うべく、予め遅角量とNOx 抑制度合い、排
気温度上昇度合い等を試験的に求め、両者の兼ね合いか
ら適当な値に定めた遅角補正値AEGRをROM34か
ら読み出し、ステップ205に進む。ステップ205に
おいて、CPU33はステップ200にて求められた基
本点火時期ABSEと遅角補正値AEGRとを加算処理
して点火時期ACALとし、ステップ206に進む。ス
テップ206において、CPU33は点火時期ACAL
に基づいた点火制御を行う。
角制御を行うべく、予め遅角量とNOx 抑制度合い、排
気温度上昇度合い等を試験的に求め、両者の兼ね合いか
ら適当な値に定めた遅角補正値AEGRをROM34か
ら読み出し、ステップ205に進む。ステップ205に
おいて、CPU33はステップ200にて求められた基
本点火時期ABSEと遅角補正値AEGRとを加算処理
して点火時期ACALとし、ステップ206に進む。ス
テップ206において、CPU33は点火時期ACAL
に基づいた点火制御を行う。
【0049】一方、ステップ201、202、203の
条件が満たされていない場合、ステップ207に進み、
CPU33は遅角補正値AEGRを0に設定した後、ス
テップ205に進む。そして、上記と同様の処理を行
う。この場合、遅角補正値AEGRが0になっているた
め、ステップ200によって得られた基本点火時期AB
SEに基づいて点火制御され、遅角制御が行われない。
条件が満たされていない場合、ステップ207に進み、
CPU33は遅角補正値AEGRを0に設定した後、ス
テップ205に進む。そして、上記と同様の処理を行
う。この場合、遅角補正値AEGRが0になっているた
め、ステップ200によって得られた基本点火時期AB
SEに基づいて点火制御され、遅角制御が行われない。
【0050】従って、ECU32のCPU33により燃
料噴射量TUが減量補正されて空燃比が逆にリーンにな
っても、基本点火時期を遅角補正してNOx の発生を抑
制することができる。
料噴射量TUが減量補正されて空燃比が逆にリーンにな
っても、基本点火時期を遅角補正してNOx の発生を抑
制することができる。
【0051】しかも、点火時期を遅角することにより燃
焼温度が上昇するため、エンジン1の高負荷領域や排気
ガスの温度が高温のときまでは点火時期を遅角しないよ
うにしているので、排気ガスの高温化を防止することが
できるとともに、排気通路6や三元触媒21の熱損を確
実に防止することができる。
焼温度が上昇するため、エンジン1の高負荷領域や排気
ガスの温度が高温のときまでは点火時期を遅角しないよ
うにしているので、排気ガスの高温化を防止することが
できるとともに、排気通路6や三元触媒21の熱損を確
実に防止することができる。
【0052】又、この他に、図1に示すように、排気通
路6にNOx 検出手段としてのNOx 検出センサ50を
設け、このNOx 検出センサ50をECU32の入力ポ
ート37に接続する。そして、NOx 検出センサ50が
検出するNOx 排出量と、ROM34に予め記憶されて
いる所定値とをCPU33が比較し、ステップ201〜
ステップ203の条件が成立し、NOx 排出量が所定値
以上となったときCPU33が基本点火時期を遅角させ
る。又、ステップ200〜203の条件が成立してもN
Ox 排出量が所定以下のときは、基本点火時期に基づい
て点火制御を行うように構成してもよい。
路6にNOx 検出手段としてのNOx 検出センサ50を
設け、このNOx 検出センサ50をECU32の入力ポ
ート37に接続する。そして、NOx 検出センサ50が
検出するNOx 排出量と、ROM34に予め記憶されて
いる所定値とをCPU33が比較し、ステップ201〜
ステップ203の条件が成立し、NOx 排出量が所定値
以上となったときCPU33が基本点火時期を遅角させ
る。又、ステップ200〜203の条件が成立してもN
Ox 排出量が所定以下のときは、基本点火時期に基づい
て点火制御を行うように構成してもよい。
【0053】この場合、NOx 排出量が多いときだけC
PU33が基本点火時期を遅角させるので、NOx の浄
化の必要のないときまで排気ガスの温度を上昇させない
ようにすることができ、しかも、排気通路6や三元触媒
21の熱損の防止を確実に行うことができる。
PU33が基本点火時期を遅角させるので、NOx の浄
化の必要のないときまで排気ガスの温度を上昇させない
ようにすることができ、しかも、排気通路6や三元触媒
21の熱損の防止を確実に行うことができる。
【0054】本実施例においては、ステッピングモータ
26によりEGR装置23を構成し、排気ガスを吸気通
路5に還流させる構成とした。この他に、ダイヤフラム
式の調圧弁、EGRバルブ及びEGR許可バルブ30を
複数組み合わせて構成し(例えば、特開昭63−100
247号公報の図2に示す26,28,30)、EGR
許可バルブ30の切換制御により吸気通路5の負圧を利
用して排気ガスの一部を吸気通路5に還流するように構
成することも可能である。
26によりEGR装置23を構成し、排気ガスを吸気通
路5に還流させる構成とした。この他に、ダイヤフラム
式の調圧弁、EGRバルブ及びEGR許可バルブ30を
複数組み合わせて構成し(例えば、特開昭63−100
247号公報の図2に示す26,28,30)、EGR
許可バルブ30の切換制御により吸気通路5の負圧を利
用して排気ガスの一部を吸気通路5に還流するように構
成することも可能である。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、流量制御弁等が故障して排気ガスが吸気系
に過剰に還流しても、通常のEGR制御時に求められた
燃料噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバ
ーリッチが防止される。この結果、多くのHCやCOが
排気系から排出されないように防止することができ、し
かも、空燃比のオーバーリッチによる失火やアフターバ
ーンが発生しないように抑制することができる。
明によれば、流量制御弁等が故障して排気ガスが吸気系
に過剰に還流しても、通常のEGR制御時に求められた
燃料噴射量が更に減量補正されるため、空燃比のオーバ
ーリッチが防止される。この結果、多くのHCやCOが
排気系から排出されないように防止することができ、し
かも、空燃比のオーバーリッチによる失火やアフターバ
ーンが発生しないように抑制することができる。
【0056】請求項2記載の発明によれば、流量制御弁
等が故障して排気ガスが吸気系に過剰に還流しても、通
常のEGR制御時に求められた燃料噴射量が更に減量補
正されるため、空燃比のオーバーリッチが防止される。
この結果、多くのHCやCOが排気系から排出されない
ように防止することができ、しかも、排気ガスが過剰に
排気系に還流しているか否かを判断する特別な検出手段
を搭載する必要がなく、エンジンに搭載されている既存
の検出手段によって燃料噴射量の減量補正を行うことが
できる。更には、空燃比のオーバーリッチによる失火や
アフターバーンが発生しないように抑制することができ
る。
等が故障して排気ガスが吸気系に過剰に還流しても、通
常のEGR制御時に求められた燃料噴射量が更に減量補
正されるため、空燃比のオーバーリッチが防止される。
この結果、多くのHCやCOが排気系から排出されない
ように防止することができ、しかも、排気ガスが過剰に
排気系に還流しているか否かを判断する特別な検出手段
を搭載する必要がなく、エンジンに搭載されている既存
の検出手段によって燃料噴射量の減量補正を行うことが
できる。更には、空燃比のオーバーリッチによる失火や
アフターバーンが発生しないように抑制することができ
る。
【0057】請求項3記載の発明によれば、流量制御弁
等が故障して排気ガスが吸気系に過剰に還流しても、通
常のEGR制御時に求められた燃料噴射量が更に減量補
正されるため、空燃比のオーバーリッチが防止される。
このため、多くのHCやCOが排気系から排出されない
ように防止することができ、しかも、排気ガスが過剰に
排気系に還流しているか否かを判断する特別な検出手段
を搭載する必要がなく、エンジンに搭載されている既存
の検出手段によって上記のような空燃比の減量補正を行
うことができる。更には、空燃比のオーバーリッチによ
る失火やアフターバーンが発生しないように抑制するこ
とができる。
等が故障して排気ガスが吸気系に過剰に還流しても、通
常のEGR制御時に求められた燃料噴射量が更に減量補
正されるため、空燃比のオーバーリッチが防止される。
このため、多くのHCやCOが排気系から排出されない
ように防止することができ、しかも、排気ガスが過剰に
排気系に還流しているか否かを判断する特別な検出手段
を搭載する必要がなく、エンジンに搭載されている既存
の検出手段によって上記のような空燃比の減量補正を行
うことができる。更には、空燃比のオーバーリッチによ
る失火やアフターバーンが発生しないように抑制するこ
とができる。
【0058】請求項4記載の発明によれば、遅角補正手
段により更に燃料噴射量が減量補正されて空燃比が逆に
リーンになっても、基本点火時期を遅角補正して燃焼温
度を上昇させているため、NOx の発生を抑制すること
ができる。
段により更に燃料噴射量が減量補正されて空燃比が逆に
リーンになっても、基本点火時期を遅角補正して燃焼温
度を上昇させているため、NOx の発生を抑制すること
ができる。
【0059】請求項5記載の発明によれば、遅角補正す
ることにより燃焼温度が上昇するため、エンジンの高負
荷領域や排気ガスの温度が高温のときまで遅角補正しな
いようにして排気系の熱損を防止することができる。
ることにより燃焼温度が上昇するため、エンジンの高負
荷領域や排気ガスの温度が高温のときまで遅角補正しな
いようにして排気系の熱損を防止することができる。
【0060】請求項6記載の発明によれば、NOx 排出
量が多いときだけ基本点火時期を遅角させるので、NO
x の浄化の必要のないときまで排気ガスの温度を上昇さ
せないようにして、排気系の熱損の防止を確実に行うこ
とができる。
量が多いときだけ基本点火時期を遅角させるので、NO
x の浄化の必要のないときまで排気ガスの温度を上昇さ
せないようにして、排気系の熱損の防止を確実に行うこ
とができる。
【図1】本発明に係るEGR装置付きエンジンの空燃比
制御装置を示す概略図である。
制御装置を示す概略図である。
【図2】吸入空気圧に対するEGR補正係数FEGRを
求めるマップを示す特性図である。
求めるマップを示す特性図である。
【図3】EGRバルブのEGR制御を行っているとき、
EGR流量が超過したときの制御を行うフローチャート
図である。
EGR流量が超過したときの制御を行うフローチャート
図である。
【図4】排気ガスが超過した状態で、点火時期を遅角で
きる場合、点火時期の制御を行うフローチャート図であ
る。
きる場合、点火時期の制御を行うフローチャート図であ
る。
1…エンジン、5…吸気系を構成する吸気通路、6…排
気系を構成する排気通路、12…運転状態検出手段及び
回転検出手段としての回転数センサ、16…運転状態検
出手段及び吸入空気圧検出手段としての吸気圧センサ、
18…運転状態検出手段としてのスロットルセンサ、2
0…運転状態検出手段としての酸素センサ、24…排気
再循環経路としてのEGR管、25…流量制御弁として
のRGRバルブ、30…運転状態検出手段としての水温
センサ、32…EGR基本制御手段、第減量補正制御手
段、流量超過判断手段、遅角補正手段、点火時期演算手
段及び無効化手段としてのECU、TU…燃料噴射量、
P…吸入空気圧、NE…エンジン回転数、Pref …基準
吸入空気圧
気系を構成する排気通路、12…運転状態検出手段及び
回転検出手段としての回転数センサ、16…運転状態検
出手段及び吸入空気圧検出手段としての吸気圧センサ、
18…運転状態検出手段としてのスロットルセンサ、2
0…運転状態検出手段としての酸素センサ、24…排気
再循環経路としてのEGR管、25…流量制御弁として
のRGRバルブ、30…運転状態検出手段としての水温
センサ、32…EGR基本制御手段、第減量補正制御手
段、流量超過判断手段、遅角補正手段、点火時期演算手
段及び無効化手段としてのECU、TU…燃料噴射量、
P…吸入空気圧、NE…エンジン回転数、Pref …基準
吸入空気圧
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 43/00 H B 45/00 314 Z 368 Z F02P 5/15
Claims (6)
- 【請求項1】 エンジンの排気系と吸気系とを連結する
排気再循環経路に配設され、排気ガスの一部を吸気系に
還流させる流量制御弁と、 エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、 吸気系に吸入された吸入空気圧を検出する吸入空気圧検
出手段と、 エンジン回転数及び吸入空気圧に基づいて流量制御弁を
開度制御するとともに、吸入空気圧に基づいて燃料噴射
量を減量するEGR基本制御手段とを備えたEGR装置
付きエンジンの空燃比制御装置において、 ERG基本制御手段により流量制御弁がEGR制御され
たとき、排気再循環経路から吸気系に還流される排気ガ
スが過剰になっているか否かを吸入空気圧に基づいて判
断する流量超過判断手段と、 流量超過判断手段により排気ガスが過剰に吸気系に還流
されていると判断した場合、排気ガスが過剰に吸気系に
還流することによる空燃比のオーバーリッチを防止する
ために燃料噴射量を更に減量補正する減量補正手段とを
備えたことを特徴とするEGR装置付きエンジンの空燃
比制御装置。 - 【請求項2】 流量超過判断手段は、吸入空気圧検出手
段が検出する吸入空気圧の時間当たりの変化率が大きい
とき、排気ガスが過剰になっていると判断することを特
徴とする請求項1記載のEGR装置付きエンジンの空燃
比制御装置。 - 【請求項3】 吸気系のスロットルバルブの開度を検出
する開度検出手段を備え、 エンジン回転数とスロットルバルブとの開度に基づいて
流量制御弁が正常に制御されているときの基準吸入圧力
と、そのときの吸入空気圧検出手段が検出する吸入空気
圧との圧力差に基づいて排気ガスが過剰になっているか
否かを判断する流量超過判断手段であることを特徴とす
る請求項1記載のEGR装置付きエンジンの空燃比制御
装置。 - 【請求項4】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
検出手段と、 運転状態検出手段からの検出信号に基づいてエンジンの
基本点火時期を演算する点火時期演算手段と、 流量制御弁が開度制御され、排気ガスが過剰に吸気系に
還流したとき、点火時期演算手段により求められたエン
ジンの基本点火時期を遅角補正する遅角補正手段とを備
えたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のEGR
装置付きエンジンの空燃比制御装置。 - 【請求項5】 流量制御弁が開度制御され、排気ガスが
過剰に吸気系に還流した状態において、 遅角補正手段は、運転状態検出手段からの検出信号に基
づいてエンジンが高負荷領域又は排気ガスが高温となっ
ていないと判断したとき、点火時期演算手段により求め
られたエンジンの基本点火時期を遅角補正するものであ
る請求項4記載のEGR装置付きエンジンの空燃比制御
装置。 - 【請求項6】 排気系のNOx 排出量を検出するNOx
検出手段を備え、 NOx 検出手段が検出したNOx 排出量が予め定められ
た所定値以下である場合、遅角補正手段による基本点火
時期の遅角補正を無効化する無効化手段を備えたことを
特徴とする請求項4又は5記載のEGR装置付きエンジ
ンの空燃比制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06090236A JP3129082B2 (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | Egr装置付きエンジンの空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06090236A JP3129082B2 (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | Egr装置付きエンジンの空燃比制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07293352A true JPH07293352A (ja) | 1995-11-07 |
JP3129082B2 JP3129082B2 (ja) | 2001-01-29 |
Family
ID=13992868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06090236A Expired - Fee Related JP3129082B2 (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | Egr装置付きエンジンの空燃比制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3129082B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114352419A (zh) * | 2022-01-25 | 2022-04-15 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种车辆排放控制方法及车辆 |
CN115585070A (zh) * | 2022-09-30 | 2023-01-10 | 东风汽车集团股份有限公司 | 最小egr率的调节方法、装置、设备及存储介质 |
-
1994
- 1994-04-27 JP JP06090236A patent/JP3129082B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114352419A (zh) * | 2022-01-25 | 2022-04-15 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种车辆排放控制方法及车辆 |
CN115585070A (zh) * | 2022-09-30 | 2023-01-10 | 东风汽车集团股份有限公司 | 最小egr率的调节方法、装置、设备及存储介质 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3129082B2 (ja) | 2001-01-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |