JPH07292354A - 蛍光体及びその製造方法 - Google Patents

蛍光体及びその製造方法

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JPH07292354A
JPH07292354A JP6092248A JP9224894A JPH07292354A JP H07292354 A JPH07292354 A JP H07292354A JP 6092248 A JP6092248 A JP 6092248A JP 9224894 A JP9224894 A JP 9224894A JP H07292354 A JPH07292354 A JP H07292354A
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phosphor
fluorescent substance
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carrier gas
raw material
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Hitoshi Toki
均 土岐
Noritaka Kagawa
能孝 鹿川
Fumiaki Kataoka
文昭 片岡
Shigeo Ito
茂生 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1kV以下の低い駆動電圧で駆動される蛍光表
示装置の蛍光体に適した蛍光体とその製造方法を得る。 【構成】高真空状態である管2の内部には、蛍光体原料
又は蛍光体がキャリアガスに浮遊した状態で導入され
る。管2の加熱域5を囲んで管2の外周にはRFコイル
6がある。キャリアガスに前記加熱域5を通過させ、R
Fコイル6によって加熱する。加熱域5には高温のプラ
ズマが発生する。プラズマの温度は10000 ℃から15000
℃と高く、プラズマが発生している加熱域5から外れる
と温度は急激に低下する。蛍光体又は蛍光体原料の粒子
は互いに分離した状態で急速に加熱され、急速に冷却さ
れる。得られた蛍光体は外径が1μm以下の範囲で一定
に揃った球形である。膜にした際に凝集しにくく充填密
度が高いので抵抗が小さい。結晶性が良く、十分な量の
発光中心を均一に含み、1kV以下の低い駆動電圧で駆動
される蛍光表示装置の蛍光体に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子線の射突によって
発光する蛍光体に関し、特に駆動電圧が1kV以下の蛍
光表示装置の発光部や、電界放出形陰極を電子源に用い
た表示装置の発光部に適用される微粒子の蛍光体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光体を製造する従来の方法では、蛍光
体原料が粉体の場合にはそのままで、また蛍光体原料が
液体の場合には一度分解して固化した後、それぞれるつ
ぼ等の容器に入れ、さらに発光中心となる添加物を加え
て熱合成していた。
【0003】蛍光表示管のように電子の加速電圧が1k
V以下の表示装置の発光部に用いられる蛍光体には、そ
の高い抵抗値を下げるためにIn2 3 等の導電物質を
混合していた。
【0004】最近では、特開平5−251023号に見
られるように、蛍光体の粒径を小さくすることによって
蛍光膜を構成した場合の抵抗を下げ、前述した加速電圧
が1kV以下の表示装置の発光部に用いようとする提案
もなされている。
【0005】また、上述した従来の方法以外の蛍光体の
製造方法としては、例えば特開平4−372689号に
見られるように、原料溶液を噴霧乾燥して粉末にし、こ
れをるつぼに入れてさらに加熱焼成するという方法も提
案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】蛍光表示装置の発光部
に用いる蛍光体の抵抗値を下げるため、これにIn2
3 等の導電物質を混合すると、駆動時に無効電流が増え
て信頼性が低下するという問題があった。
【0007】また、前述したように、蛍光膜の抵抗値を
下げるために蛍光体の寸法を小さくすることは有効であ
ると考えられるが、平均粒径が1μm以下で信頼性が良
く、よく光る蛍光体は本出願時点においては知られてい
ない。
【0008】さらにまた、特開平5−251023号の
記載によれば、蛍光表示装置の駆動電圧が1kV以下で
ある場合には、発光部に用いる蛍光体の粒径は0.1〜
4μmが好ましいとされているが、粒径1μm以下の蛍
光体の製造方法及びその粒子の形状については具体的な
記述がない。
【0009】さらにまた、原料溶液を噴霧乾燥して粉末
にし、これを加熱するという蛍光体の製造方法によれ
ば、特開平4−372689号に記載されているよう
に、蛍光体の平均粒径は1μm以上になる。これは、原
料の粉末をるつぼで焼成しているため、蛍光体の粒子同
志が凝集して径が大きくなってしまうためであると考え
られる。凝集とは、蛍光体の粒子の一部が溶けて互いに
接着したような状態になることを言う。仮にこれを物理
的に粉砕しても、実際には数μm程度の粒径にしかでき
ない。
【0010】このように、従来の蛍光体の製造方法で
は、原料をるつぼ中に収納して静止した状態で加熱処理
する工程があるため、原料粒子同志の凝集を避けること
ができなかった。
【0011】特に粒径が1μm以下になると、体積に対
する表面積が大きくなるために凝集を生じやすくなるも
のと考えられる。前述したように粉砕したり、エッチン
グによって表面を溶かして粒径を小さくすることも考え
られるが、実際にはこのような処理を施すと結晶性が悪
化するため後工程でアニールする必要が生じてしまい、
このアニールの時に再び凝集を生じてしまうので好まし
くない。
【0012】また、既存の蛍光体をふるいで分けること
も考えられるが、このようにして得られた蛍光体は発光
特性が悪い。これは、粒径が数μmになるような条件で
製造された蛍光体のなかから、粒径が小さいものだけを
ふるい分けても、これらは始めから結晶性が悪いと考え
られるからである。
【0013】特に、低い駆動電圧で駆動する蛍光表示装
置の発光部に用いる蛍光体としては、このような凝集の
多い蛍光体は適していない。蛍光表示装置を低い駆動電
圧で駆動する場合には、その分だけ電流が多く流れて蛍
光膜の表面での発熱も増える。凝集の多い蛍光体で蛍光
膜を形成すると、膜内に空洞が多くなって膜の充填密度
が小さくなり、熱伝導率が小さくなる。このため蛍光膜
の表面で発生した熱の散逸が不十分になり、蛍光表示装
置の初期特性及び信頼性が悪影響を受ける。なお、抵抗
の高い蛍光体では蛍光膜における電位降下が大きくな
り、初期特性は更に悪化する。
【0014】また、従来の蛍光体の製造方法では、製造
工程において降温に時間がかかるため、蛍光体の状態は
その時の温度に支配される。即ち、蛍光体は冷却される
過程で凝縮したり表面の組成が変化したり発光中心が減
少したりする。
【0015】例えば従来のように、原料を1000℃ま
で昇温した後、時間をかけて徐々に温度を下げていく
と、1000℃でドープした添加物が低温で表面に析出
してしまう。また、粒子の表面の近傍に入っていた発光
中心は数が少なくなってしまう。従って、特に1kV以
下の低い駆動電圧で駆動される蛍光表示装置の蛍光体の
ように、その表面のみを発光させる蛍光体の場合には、
このような冷却過程での変化は好ましいことではない。
【0016】本発明は、膜にした際に凝集しにくく、抵
抗が小さく、結晶性が良好であり、十分な量の発光中心
を均一に含み、1kV以下の低い駆動電圧で駆動される
蛍光表示装置の蛍光体に適した蛍光体として、外径が所
定寸法以下で球形の蛍光体を提供することを第1の目的
とし、係る蛍光体の製造方法を提供することを第2の目
的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された蛍
光体は、外径が0.05μmから2μmである球形の蛍
光体であることを特徴としている。
【0018】請求項2に記載された蛍光体は、請求項1
記載の蛍光体において、陽極電圧が0.1から1kVで
ある蛍光表示装置の陽極に設けられることを特徴として
いる。
【0019】請求項3に記載された蛍光体は、請求項1
又は2記載の蛍光体において、蛍光体の発光中心が表面
から深さ方向に均一に分布していることを特徴としてい
る。
【0020】請求項4に記載された蛍光体の製造方法
は、蛍光体原料を耐熱材料からなる管の内部で落下さ
せ、該管内の一部に設けられた加熱域において蛍光体原
料の加熱を行った後、該蛍光体原料を107 〜102
/sの冷却速度で冷却して外径が0.05μmから2μ
mである球形の蛍光体を得ることを特徴としている。
【0021】請求項5に記載された蛍光体の製造方法
は、請求項4記載の蛍光体の製造方法において、蛍光体
原料をキャリアガス中に分散させ、キャリアガスと共に
蛍光体原料を管の内部で落下させることを特徴としてい
る。
【0022】請求項6に記載された蛍光体の製造方法
は、請求項5記載の蛍光体の製造方法において、前記キ
ャリアガスがAr、N2 、O2 、H2 、H2 Sから選ば
れた少なくとも1種類のガスであることを特徴としてい
る。
【0023】請求項7に記載された蛍光体の製造方法
は、請求項4又は5又は6記載の蛍光体の製造方法にお
いて、前記加熱域の加熱手段が高周波誘導加熱であるこ
とを特徴としている。
【0024】請求項8に記載された蛍光体の製造方法
は、請求項4又は5又は6記載の蛍光体の製造方法にお
いて、前記加熱域の加熱手段が抵抗加熱であることを特
徴としている。
【0025】請求項9に記載された蛍光体の製造方法
は、請求項4記載の蛍光体の製造方法において、微粒子
の蛍光体母体材料と発光中心となる添加物が添加された
材料をキャリアガス中に分散させて前記管内で落下さ
せ、前記添加物を蛍光体母体材料にドーピングすること
を特徴としている。
【0026】
【実施例】CRT用の蛍光体をスラリー法によって1.
5〜2層に塗布して蛍光体層を形成し、300Vの加速
電圧で加速した電子をこれに射突させると、該蛍光体層
は発光する。これは、この電圧領域では2次電子放出比
が1またはそれ以上になるためと、蛍光体層の見かけ上
の抵抗が小さくなるためと考えられる。蛍光体層は薄い
方が良く発光する。これは通常高抵抗で光らないZn
S:Mnが薄膜にすることによって発光可能になる事例
等によって報告されている。
【0027】蛍光体中への荷電粒子の侵入深さは、トム
ソン−ウエディングトンの式によると加速電圧300V
の時には1nm以下となる。このことから、発光に寄与
する蛍光体の領域は蛍光体層の表面から極めて浅いこと
がわかる。従って、1kV以下の加速電圧で使用する蛍
光体に必要な条件とは、蛍光体の粒径が1μm以下であ
り、凝集が少ないことであると本発明者等は考えた。さ
らに、本発明者等の知見によれば、発光中心濃度が蛍光
体の表面から均一に分布していることや、蛍光体表面の
組成にずれが少ないことも必要な条件であると考えられ
る。
【0028】このような条件を満たす蛍光体を得るに
は、蛍光体を熱処理する時に蛍光体原料が互いに接触せ
ずにばらばらの状態にあればよいと本発明者等は考え
た。そして本発明者は、熱処理後の蛍光体を急冷すれ
ば、蛍光体の表面からの再蒸発および発光中心の減少を
押さえることができるのではないかと考えるに至った。
【0029】そして本発明者は、このような蛍光体の熱
処理方法及び蛍光体の急冷方法を実現する次のような具
体的な手法を案出した。まず、蛍光体の原料又は蛍光体
自体をガス中に浮遊させ、この状態で熱処理を行う。図
6は、この熱処理工程に用いる熱処理装置1の断面図で
ある。石英からなる管2の内部は高真空状態に設定する
ことができる。管2の上端部には導入管3が連通され、
管2の内部にキャリアガスを導入できる。管2の下端部
には吸引管4が連通され、管2の内部を真空吸引する。
【0030】管2の一部に設定された加熱域5を囲ん
で、管2の外周には高周波誘導加熱手段としてのRFコ
イル6が設けられている。蛍光体の原料又は蛍光体自体
をキャリアガスに浮遊させた状態で管2の内部にキャリ
アガスと共に導入する。そしてこのキャリアガス等に前
記加熱域5を通過させ、RFコイル6によって加熱す
る。加熱域5には高温のプラズマが発生する。
【0031】キャリアガスは蛍光体又は蛍光体の原料の
種類に応じて選択する。酸化物の場合にはAr、N2
2 の中から選択する。特に還元させたい場合には、A
r、N2 、O2 の中から選ばれたガスにH2 を加える。
【0032】プラズマを発生させて加熱する本方法によ
れば、加熱域5に発生するプラズマの温度は10000
℃から15000℃と非常に高く、またプラズマが発生
している加熱域5から外れると温度は急激に低下すると
いう熱非平衡の状態が管2内に得られる。このため、蛍
光体又は蛍光体の原料の粒子を互いに分離した状態で急
速に加熱し、急速に冷却することができる。なお、この
時の冷却速度は102℃/sから107 ℃/sである。
従来の方法では、冷却速度は高々10℃/sにすぎな
い。
【0033】本方法では、プラズマによる加熱方法を用
いたが、RFコイルの代わりに抵抗加熱手段としてのヒ
ータを設けてもよい。
【0034】本方法によれば、蛍光体又は蛍光体の原料
の表面が高温にさらされるため、蛍光体自体の粒形を球
形にし、又は球形の蛍光体を製造することができる。蛍
光体の原料が溶液の場合には、該溶液を超音波等によっ
て管内に霧状に噴霧し、加熱域に導入すればよい。
【0035】本方法によって得られた蛍光体は、外径が
1μm以下の範囲で一定に揃った球形をなしている。従
って、膜にした際に凝集しにくく充填密度が高いので抵
抗が小さく、また結晶性が良好であり、十分な量の発光
中心を均一に含み、1kV以下の低い駆動電圧で駆動さ
れる蛍光表示装置の蛍光体に適している。
【0036】蛍光体の粒径は、前記プラズマの温度と加
熱域のプラズマを通過する時間を調整することによって
制御できる。これは、高温プラズマ中では蛍光体等は瞬
間的に融解してその表面の一部が蒸発するためである。
プラズマの温度は管内に導入するガスの圧力で制御でき
る。その範囲は200Torrから大気圧である。
【0037】溶液から蛍光体を生成する場合には、溶液
中の蛍光体原料の濃度や、溶液の噴霧の状態を制御する
ことによって製造される蛍光体の粒径を制御することが
できる。例えば、噴霧される溶液粒子が微細であれば生
成する蛍光体の粒径も小さくなり、溶液粒子が大きけれ
ば生成する蛍光体の粒径も大きくなる。また、溶液中の
蛍光体原料の濃度が濃ければ生成する蛍光体の粒径は大
きくなり、薄ければ生成する蛍光体の粒径は小さくな
る。
【0038】次に、以上説明した本方法のさらに具体的
な実施例について説明する。 (1) 実施例1 原料はYにEuを4at%添加した硝酸塩の水溶液であ
り、その濃度を1wt%〜60wt%の範囲でロット毎
に変化させて用いた。キャリアガスはArにO 2 を20
%混合したものであり、前記原料をガスプラズマ中で急
加熱後、急冷却し、Y2 3 :Eu蛍光体を得た。この
蛍光体は赤色発光する。この時の冷却速度は105 ℃/
sである。得られた蛍光体の平均粒径は、プラズマの異
なる条件下で0.01〜3μmの範囲で各ロット毎に一
定であった。得られた蛍光体は各ロットとも球形であっ
た。
【0039】前記蛍光体をスラリー法で1.5層から2
層になるように基板に塗布し、空気中で450〜500
℃で焼成する。これを構成部品の一部として蛍光表示装
置を組み立て、同一の駆動条件下で発光状態を観察し
た。結果を図1に示す。平均粒径が0.05μm〜2μ
mの範囲で良好な特性が得られた。この範囲よりも粒径
が小さい場合に特性が低下するのは蛍光体の結晶性が悪
くなっているためと考えられる。
【0040】(2) 実施例2 Y2 2 S:Eu蛍光体で平均粒径3μmのものを原料
とし、高温プラズマで処理を行った。この蛍光体は赤色
発光する。本例ではArにH2 を1%添加したキャリア
ガスを用い、その速度を変化させて試料を製作した。こ
の時の冷却速度は106 ℃/sである。得られた蛍光体
は、キャリアガスの速度の異なる条件下で0.01〜3
μmの範囲で各ロット毎に一定であり、各ロットとも球
形であった。
【0041】前記蛍光体を第1実施例と同様に評価し
た。結果を図2に示す。図中×印は従来例を示す。平均
粒径が0.05μm〜2μmの範囲で良好な特性が得ら
れた。
【0042】(3) 実施例3 ZnGa2 4 :Mn蛍光体で平均粒径3μmのものを
原料とし、高温プラズマで処理を行った。この蛍光体は
緑色発光する。本例ではキャリアガスとしてArを用
い、その速度を変化させて試料を製作した。得られた蛍
光体は、キャリアガスの速度の異なる条件下で0.01
〜2μmの範囲で各ロット毎に一定であり、各ロットと
も球形であった。
【0043】前記蛍光体を第1実施例と同様に評価し
た。結果を図3に示す。平均粒径が0.05μm〜2μ
mの範囲で良好な特性が得られた。
【0044】(4) 実施例4 ZnGa2 4 :Mn蛍光体を原料とし、高温プラズマ
で処理を行った。この蛍光体は緑色発光する。本例では
キャリアガスの圧力と速度を変化させることによって冷
却速度を変化させた試料を製作した。
【0045】これを前記蛍光体を第1実施例と同様に評
価した。結果を図4(a)に示す。このように冷却速度
が遅くなると特性が悪化することがわかった。また図4
(b)に、得られた蛍光体の表面からのMnの濃度分布
を示す。この結果から、本実施例で得られた蛍光体で
は、発光中心が表面にごく近い部分から深さ方向に沿っ
てほぼ均一に分布していることがわかった。同図中に従
来例を比較のために示す。
【0046】(5) 実施例5 YにEuを4at%添加した硝酸塩の水溶液にシュウ酸
塩を加えて沈殿物を得、これをルツボに入れて1400
℃で焼成し、Y2 3 S:Eu蛍光体を得た。この蛍光
体は赤色発光する。この蛍光体の製造方法は従来から行
われている方法であり、これを比較例とする。この比較
例と前記実施例1の試料について、第1実施例で用いた
ような蛍光表示装置を作り、寿命特性を評価した。結果
を図5に示す。第1実施例の方が、連続点灯時間の増大
に対する輝度残存率の低下が低く、寿命が従来よりも長
くなっている。
【0047】本発明の方法は、上記蛍光体に限らず、Z
nS:Agの場合はキャリアガスにH2 SとArの混合
ガスを用いればよく、ZnS:Ag、Y2 SiO5 :T
b、La2 2 S:Tb等の蛍光体にも適用でき、上述
した各実施例と略同様の効果を得ることができる。
【0048】(6) 実施例6 前記実施例1乃至5と同様の手法により、各蛍光体の母
体の超微細粉末を製作する。高温の各蛍光体材料ガス組
成中において、CVD法又はMOCVD法によりこの超
微細粉末を種としてドープ材料と共に蛍光体膜をエピタ
キシャル成長させ、超微小外径の球形の蛍光体を製作す
る。
【0049】
【発明の効果】本発明の蛍光体の製造方法によれば、外
径が1μm以下の範囲で一定に揃った球形の蛍光体が得
られる。この蛍光体は、膜にした際に凝集しにくく充填
密度が高いので抵抗が小さく、また結晶性が良好であ
り、十分な量の発光中心を均一に含み、1kV以下の低
い駆動電圧で駆動される蛍光表示装置の蛍光体に適して
いるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例(1) において、粒径の異なる蛍
光体を発光させた際の相対輝度を示すグラフである。
【図2】本発明の実施例(2) において、粒径の異なる蛍
光体を発光させた際の相対輝度を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例(3) において、粒径の異なる蛍
光体を発光させた際の相対輝度を示すグラフである。
【図4】(a)は、本発明の実施例(4) において蛍光体
の冷却速度と相対輝度の関係を示すグラフである。
(b)は、本発明の実施例(4) において蛍光体の表面か
らの深さとMnの相対量を従来例と比較して示すグラフ
である。
【図5】連続点灯時間と輝度残存率の関係を実施例(1)
と従来例について比較して示したグラフである。
【図6】本発明の実施例の熱処理工程に用いる熱処理装
置の断面図である。
【符号の説明】
2 管 5 加熱域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 茂生 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径が0.05μmから2μmである球
    形の蛍光体。
  2. 【請求項2】 陽極電圧が0.1から1kVである蛍光
    表示装置の陽極に設けられる請求項1記載の蛍光体。
  3. 【請求項3】 蛍光体の発光中心が表面から深さ方向に
    均一に分布している請求項1型は2記載の蛍光体。
  4. 【請求項4】 蛍光体原料を耐熱材料からなる管の内部
    で落下させ、該管内の一部に設けられた加熱域において
    蛍光体原料の加熱を行った後、該蛍光体原料を107
    102 ℃/sの冷却速度で冷却して外径が0.05μm
    から2μmである球形の蛍光体を得る蛍光体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 蛍光体原料をキャリアガス中に分散さ
    せ、キャリアガスと共に蛍光体原料を管の内部で落下さ
    せる請求項4記載の蛍光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記キャリアガスがAr、N2 、O2
    2 、H2 Sから選ばれた少なくとも1種類のガスであ
    る請求項5記載の蛍光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記加熱域の加熱手段が高周波誘導加熱
    である請求項4又は5又は6記載の蛍光体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱域の加熱手段が抵抗加熱である
    請求項4又は5又は6記載の蛍光体の製造方法。
  9. 【請求項9】 微粒子の蛍光体母体材料と発光中心とな
    る添加物が添加された材料をキャリアガス中に分散させ
    て前記管内で落下させ、前記添加物を蛍光体母体材料に
    ドーピングする請求項4記載の蛍光体の製造方法。
JP6092248A 1994-04-28 1994-04-28 蛍光体及びその製造方法 Pending JPH07292354A (ja)

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