JPH07292298A - 塗料用タレ防止剤組成物及び塗料組成物 - Google Patents

塗料用タレ防止剤組成物及び塗料組成物

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JPH07292298A
JPH07292298A JP6092523A JP9252394A JPH07292298A JP H07292298 A JPH07292298 A JP H07292298A JP 6092523 A JP6092523 A JP 6092523A JP 9252394 A JP9252394 A JP 9252394A JP H07292298 A JPH07292298 A JP H07292298A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タレ膜厚を上げると同時にワキ膜厚を上げる
ことができる塗料用タレ防止剤組成物を提供する。 【構成】 分散用樹脂と、疎水性シリカと、ポリカルボ
ン酸アマイドとからなる。ポリカルボン酸アマイドを疎
水性シリカと併用したので、ワキ膜厚を上げることがで
きる。 【効果】 塗膜を容易に厚膜化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗料に添加して塗料塗布
後の塗膜のタレを防止する塗料用タレ防止剤組成物及び
タレを防止した塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車車体などの下塗り或い
は中塗り(プライマー)は、基材表面を十分に被覆する
ために、比較的厚い膜厚で施されている。また、最近、
塗装意匠性に関しては、見栄え品質、特にツヤ感や平滑
性に対する要求が高まってきており、塗膜も高膜厚化の
傾向にある。
【0003】これらの場合、塗膜の厚膜化を図るため
に、タレ防止剤を使用することが一般的である。即ち、
塗装面が水平な場合はよいが、塗装面が垂直或いは傾斜
していると、厚く塗布された塗料は重力により垂れ、塗
膜が不均一になるからである。そして、タレ防止剤は、
塗料の塗膜にチキソトロピー性を与え、このタレを防止
する。
【0004】このようなタレ防止剤としては種々のもの
が知られ、また用いられている。しかし、それらの中で
も、微粒子からなるシリカは最もよく使用されている。
なお、このシリカにはシラノール基を粒子表面に有する
親水性のものと、メチル基等で覆われた疎水性のものと
があるが、いずれのタイプもタレ防止剤として使用され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、タレ防止剤
としてそのようなシリカ等を使用する場合、ウェット塗
膜の粘度が比較的高くなるため、塗装直後において塗膜
からの泡抜けが不十分となり、ワキが発生し易くなる傾
向にある。
【0006】また、タレ防止剤を添加するとタレ膜厚は
上昇する一方、ワキ膜厚はタレ防止剤によっては一般に
上昇しないので、塗布した塗料の膜厚がワキ膜厚を越
え、焼付け時においてワキが発生し易くなる。そのた
め、ワキ防止のためにシリコン系の添加剤を添加した
り、高沸点のシンナーを選定したりしているが、ワキ防
止剤として有効なものは非常に少ない。
【0007】このような現状において、本発明者は、疎
水性シリカをタレ防止剤として用いた場合にポリカルボ
ン酸アマイドを併用することによって、ワキ膜厚も上げ
ることができることを見出した。
【0008】そこで、本発明は、タレ膜厚を上げること
ができると同時にワキ膜厚も上げることができる塗料用
タレ防止剤組成物及び塗料組成物の提供を課題とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる塗料用
タレ防止剤組成物は、分散用樹脂と、疎水性シリカと、
ポリカルボン酸アマイドとを具備するものである。
【0010】また、請求項2にかかる塗料組成物は、樹
脂バインダと、疎水性シリカと、ポリカルボン酸アマイ
ドとを必須成分とするものである。
【0011】ここで、分散用樹脂としては、塗料の樹脂
バインダと相溶性のあるものであればどのようなもので
もよく、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、或いはポリエーテル系樹脂
等の任意の樹脂を使用することができる。したがって、
樹脂バインダに関しても同様である。
【0012】また、疎水性シリカとしては、例えば、オ
クチルシラン等で表面処理することによって疎水化され
た超微粒子状のシリカを好適に使用することができる。
そして、このようなシリカは、一般に1次粒子の平均径
が3〜50nm程度であることが好ましく、また、より
好ましい平均径は7〜15nmである。
【0013】そして、塗料用タレ防止剤組成物は、分散
用樹脂100重量部に対して、疎水性シリカ5〜50重
量部とポリカルボン酸のアマイド溶液1.25〜25重
量部配合することによって一般に形成することができ
る。
【0014】また、塗料組成物において、樹脂バインダ
は、分散用樹脂と同様に任意の樹脂を使用することがで
きる。そして、この塗料組成物は、一般の塗料組成物と
同様に、顔料等の適宜な成分を含むことができる。
【0015】
【作用】請求項1においては、疎水性シリカをポリカル
ボン酸アマイドと共に使用しているので、後の実施例か
らも分かるように、疎水性シリカによってタレ膜厚を上
げることができると同時に、ポリカルボン酸アマイドに
よってワキ膜厚を向上することができる。この作用は明
らかではないが、タレ防止剤として疎水性シリカのみを
使用した場合には、塗装直後の塗膜からの泡抜けが非常
に悪くそのためにワキが発生しやすいが、ポリカルボン
酸アマイドを併用することにより泡抜けが非常によくな
ったため、ワキ膜厚が上がるのはこの泡抜けに関連する
ものと思われる。
【0016】請求項2においては、請求項1と同様に、
疎水性シリカをポリカルボン酸アマイドと共に使用して
いるので、上記と同様に、タレ膜厚を高めると同時にワ
キ膜厚も上げることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0018】〈タレ防止剤組成物の調整〉先ず、塗料に
添加するためのタレ防止剤組成物を調整した。
【0019】固形分65%のアクリル樹脂からなるディ
スモヘンA565(住友バイエルウレタン(株)製)
に、疎水性シリカをpwc15%で添加し、3本ロール
にて5μm以下で分散した。ここで、疎水性シリカはA
EROSIL R805(日本アエロジル(株)製)で
あり、オクチルシランで表面処理され、1次粒子の平均
径が約12nmである疎水性のシリカ微粒子からなる。
【0020】この疎水性シリカの分散液をスワゾール
で、固形分75%に希釈調整した。
【0021】そして、この稀釈分散液にポリカルボン酸
のアマイド溶液(BYK−405ビックケミー社)を、
疎水性シリカに対して1/4添加し、ディスパーで攪拌
してタレ防止剤組成物を得た。
【0022】したがって、このタレ防止剤組成物はアク
リル樹脂からなる分散用樹脂と、疎水性シリカと、ポリ
カルボン酸アマイドとからなる。そして、疎水性シリカ
とポリカルボン酸アマイドとの比率は、ここでは、疎水
性シリカ100部に対してポリカルボン酸アマイドの溶
液25部の比率となっている。
【0023】〈塗料の調整〉上記のタレ防止剤組成物を
使用して、実施例1〜3の塗料を調整した。
【0024】固形分65%のアクリル樹脂からなるディ
スモヘンA565(住友バイエルウレタン(株)製)
と、固形分60%のブチルエーテル化メラミン樹脂から
なるユーバン20SE−60(三井東圧化学(株)製)
とを7:3の割合で配合し、キシレンで固形分50%に
調製した。次いで、これに上記のタレ防止剤組成物を1
0%添加し、更にスワゾール(スワゾール#1000
コスモ石油(株)製)で塗装粘度Fc#4 25秒に調
整して、実施例1の塗料を調整した。
【0025】また、同様にして、上記のタレ防止剤組成
物を20%、30%添加した実施例2及び実施例3の塗
料を調整した。これらの実施例1〜3の塗料の配合を、
次の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】なお、表1において、アクリル樹脂は前述
のディスモヘンA565、メラミン樹脂はユーバン20
SE−60、スワゾールはスワゾール#1000であ
る。
【0028】また、比較のために、タレ防止剤組成物を
添加しないで、実施例と同じ配合で塗装粘度Fc#4
25秒に調整した比較例1の塗料を作成した。
【0029】更に、タレ防止剤組成物に代えて、疎水性
シリカの分散液(固形分75%)を40部添加して、同
様に調整した比較例2の塗料を作成した。
【0030】〈塗装試験、タレ膜厚及びワキ膜厚の測
定〉以上のように調整した実施例1〜3及び比較例1,
2の塗料について塗装試験を行い、塗膜にタレが生じる
ようになるタレ膜厚(μm)と、塗膜にワキが発生する
ようになるワキ膜厚(μm)とをそれぞれ測定した。塗
装条件は、それぞれ次のものである。
【0031】タレ膜厚については、テストパネルに塗料
を塗布後、直ちに垂直にし、5分間のセッティングを行
った後、そのまま垂直の状態で温度140℃で20分間
焼付けることによって行った。
【0032】また、ワキ膜厚については、テストパネル
に塗料を塗布し、そのまま水平状態で5分間セッティン
グした後、熱風循環焼付炉で温度140℃で20分間焼
付けることによって行った。
【0033】〈試験結果〉このような塗装条件で測定し
たタレ膜厚(μm)とワキ膜厚(μm)の測定結果を、
次の表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】この結果に示されるように、疎水性シリカ
のみを塗料中に添加した従来技術に相当する比較例2で
は、無添加の比較例1に比べて、タレ膜厚は上昇するが
ワキ膜厚は何等変化せず、タレ膜厚とワキ膜厚との間に
大きな差が生じている。
【0036】これに対して、疎水性シリカと共にポリカ
ルボン酸アマイドが添加された実施例1〜3では、タレ
膜厚と共にワキ膜厚も上昇している。特に、実施例2,
3ではワキ膜厚がタレ膜厚以上であるために、タレが生
じない範囲での最大限の厚膜塗装が可能となっている。
だだ、実施例1ではワキ膜厚がタレ膜厚よりも相対的に
低下している。しかし、これは、ポリカルボン酸アマイ
ドの添加量を増やすことによって容易に解決できること
が分かる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1にかかる塗料用
タレ防止剤組成物は、分散用樹脂と、疎水性シリカと、
ポリカルボン酸アマイドとを具備するものである。
【0038】したがって、このタレ防止剤組成物を塗料
に添加することによって、タレ膜厚と共にワキ膜厚も同
時に上昇させことができる。このため、塗膜の厚膜化を
容易に図ることができる。また、このタレ防止剤組成物
は塗料とは別の添加剤として形成されているため、所望
の膜厚等に応じて任意の添加量で使用することができ
る。しかも、分散用樹脂を含んで形成されているので、
塗料に容易に配合し、分散することができる。
【0039】また、請求項2にかかる塗料組成物は、樹
脂バインダと、疎水性シリカと、ポリカルボン酸アマイ
ドとを必須成分とするものである。
【0040】したがって、この塗料組成物によれば、疎
水性シリカと共にポリカルボン酸アマイドが含まれてい
るので、ワキの発生によって阻害されることなく、厚膜
の塗膜を容易に形成することができる。そして、このよ
うに厚膜化が可能な塗料組成物は、高意匠用厚膜型クリ
ヤーやプライマーとして、また各種の下塗り用プライマ
ー等として、好適に適用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散用樹脂と、 疎水性シリカと、 ポリカルボン酸アマイドとを具備することを特徴とする
    塗料用タレ防止剤組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂バインダと、 疎水性シリカと、 ポリカルボン酸アマイドとを必須成分とすることを特徴
    とする塗料組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004307685A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Nagase Chemtex Corp アンダーコート組成物
JP2010235704A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Taiyo Ink Mfg Ltd 熱硬化性樹脂組成物
JP2014032392A (ja) * 2012-07-09 2014-02-20 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd ガラス加工用感光性樹脂組成物及びガラス加工方法
CN111393896A (zh) * 2020-04-27 2020-07-10 德山化工(浙江)有限公司 表面处理二氧化硅、涂料组合物、分散液及树脂组合物
JP2022050830A (ja) * 2020-09-18 2022-03-31 ナトコ株式会社 塗料組成物、塗膜および物品

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