JP2008095018A - タイヤの水性艶出し組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】均一な艶と光沢および被膜の均一性を保持することができ、被膜の耐久性に優れる、タイヤの水性艶出し組成物を提供すること。
【解決手段】両末端型ヒドロキシ変性シリコーンオイルと、界面活性剤と、水と、必要により、アミノ変性シリコーンオイルと、その他の添加物を配合して、タイヤの水性艶出し組成物を調製する。このタイヤの水性艶出し組成物は、環境負荷が低く、また、レベリング性が良好で、タイヤに良好な艶と光沢とを与えることができ、しかも、高い生産性でもって製造することができる。また、上記シリコーンオイルが極めて小さな粒径で、かつ安定して水中に分散されていることから、スプレー剤やエアゾール剤としての使用に好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤの水性艶出し組成物に関し、詳しくは、自動車などのタイヤに艶と光沢を与えるためのタイヤの水性艶出し組成物に関する。
従来、自動車などのタイヤに艶と光沢を付与する目的で、タイヤの艶出し組成物を、タイヤに塗布することが実施されている。
このようなタイヤの艶出し組成物として、例えば、MQ型レジンを主成分とするシリコーンワニスを0.1〜10重量%と、ジメチルポリシロキサン、フェニルシロキサンまたはクロロフェニルシロキサンからなるシリコーンオイルを5〜30重量%と、を主成分とするタイヤの艶出し組成物が提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−281979号公報
しかし、特許文献1に記載されるタイヤの艶出し組成物では、均一な艶が得られにくいという不具合がある。
また、近年、環境負荷の低減の観点より、有機溶剤系から水系へ転換することが求められているものの、特許文献1に記載の主成分を、水系溶媒中に分散、混合するには、特殊な設備と煩雑な作業が必要になるという不具合もある。
そこで、本発明の目的は、均一な艶と光沢および被膜の均一性を保持することができ、被膜の耐久性に優れる、タイヤの水性艶出し組成物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルと、界面活性剤と、水とを含有することを特徴としている。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、さらに、アミノ変性シリコーンオイルを含有することが好適である。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、動的光散乱法による平均粒径で0.8μm以下の前記シリコーンオイルが、前記水中に乳濁している乳濁液であることが好適である。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物では、タイヤの水性艶出し組成物の全重量に対して、前記シリコーンオイルを、10〜60重量%含有することが好適である。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物では、前記シリコーンオイルが、互いに動粘度が異なる2種の、両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルを含み、前記両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルの一方の動粘度が、4000〜100000mm2/s以下であり、他方の動粘度が、30〜1000mm2/s以下であることが好適である。
本発明のタイヤの水性艶出し組成物によれば、溶媒として水を用いることができ、しかも、短時間の攪拌処理により、両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイルが極めて小さな粒径で、かつ安定して水中に分散された乳濁液を調製することができる。
それゆえ、本発明によれば、環境負荷を低減でき、また、レベリング性が良好で、タイヤに良好な艶と光沢とを与えることができるタイヤの水性艶出し組成物を、高い生産性でもって製造することができる。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、毒性が低く、引火点がなく、非危険物であり、しかも、両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイルが極めて小さな粒径で、かつ安定して水中に分散されていることから、スプレー剤やエアゾール剤としての使用に好適である。
本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルと、界面活性剤と、水とを含有しており、さらに任意的に、アミノ変性シリコーンオイルを含有している。
両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイル(以下、「両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル」という。)は、ポリシロキサンの両方の末端にヒドロキシル基が導入され、ポリシロキサンの両方の末端がシラノール基(−SiOH)となっている変性シリコーンオイルである。
両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイルの両末端のヒドロキシル基以外の部分は、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルなどのストレートシリコーンオイルと同様である。
このような両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイルとしては、これに限定されないが、例えば、品名「PRX−413」(動粘度90mm2/s(25℃))、品名「BY−16−873」(動粘度2500mm2/s(25℃))、品名「BY−16−817」(動粘度4000mm2/s(25℃))(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、品名「WS62M」(動粘度100mm2/s(25℃))、品名「CT1000M」(動粘度1000mm2/s(25℃))、品名「CT6000M」(動粘度6000mm2/s(25℃))、品名「CT20000M」(動粘度20000mm2/s(25℃))(以上、旭化成ワッカーシリコーン(株)製)、品名「4−2737PAFLUID」(動粘度40mm2/s(25℃))、品名「Q1−3563FLUID」(動粘度70mm2/s(25℃))、品名「3−0133POLYMER」(動粘度2000mm2/s(25℃))、品名「3−0113POLYMER」(動粘度6000mm2/s(25℃))、品名「3−0135POLYMER」(動粘度12000mm2/s(25℃))、品名「3−0084POLYMER」(動粘度14000mm2/s(25℃))、品名「3−0278POLYMER」(動粘度20000mm2/s(25℃))、品名「3−0134POLYMER」(動粘度50000mm2/s(25℃))、品名「3−3602POLYMER」(動粘度80000mm2/s(25℃))(以上、ダウコーニング社製)などが挙げられる。
この両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイルは、両末端にヒドロキシル基を有していることから、タイヤに塗布した後、水の蒸発とともに、縮合反応によって、ポリシロキサンとタイヤの表面との間で結合を生成することがあり、これにより、タイヤの水性艶出し組成物の塗布により形成された被膜の耐久性が向上する。
アミノ変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの側鎖および/または末端に、アミノ基が導入されている変性シリコーンオイルであって、例えば、ポリシロキサンの側鎖、一方の末端または両方の末端に、例えば、下記一般式(1)で示されるアミノ基や下記一般式(2)で示されるアミノ基が導入された変性シリコーンオイルが挙げられる。
−R1NH2 …(1)
−R2NHR3NH2 …(2)
(一般式(1)および(2)中、R1、R2およびR3は、同一、または、互いに異なって、置換基を示し、具体的には、例えば、アルキレン基を示す。)
アミノ変性シリコーンオイルのアミノ基以外の部分は、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルなどのストレートシリコーンオイルと同様である。
本発明のタイヤの水性艶出し組成物では、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルと、さらに任意的に、アミノ変性シリコーンオイルとを用いることにより、従来のMQ型レジンを主成分とするシリコーンワニスを使用したときに比べ、均一な被膜を形成でき、長期にわたって艶と光沢を持続させることができる。
さらに、本発明のタイヤの水性艶出し組成物では、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイルを用いることにより、溶媒が水であるにもかかわらず、これらシリコーンオイルが極めて小さな粒径でかつ安定して分散された乳濁液を得ることができ、しかも、このような乳濁液を、短時間の攪拌処理により得ることができる。
それゆえ、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、レベリング性に優れ、生産性にも優れている。また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、上記乳濁液の優れた分散性と、低毒性、無引火性、非危険物などの特性とにより、スプレー剤やエアゾール剤としての使用に好適である。
両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルは、水性艶出し組成物の全重量に対して、例えば、好ましくは、10〜60重量%、より好ましくは、20〜50重量%含有される。両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルが、水性艶出し組成物の全重量に対して、10〜60重量%の範囲内で含有されると、タイヤ表面に良好な艶と光沢を付与するとともに、その性能を長期間持続させることができる。一方で、10重量%未満であると、被膜形成が不十分となって、上記性能の持続性が低下する場合があり、レベリング性も低下するおそれがある。また、60重量%を超えると、上記性能の持続性に関しては問題ないが、被膜の均一性が低下し、例えば、塗布面に艶ムラがでてしまうおそれがある。また、60重量%を超えると、水性艶出し組成物の生産性が低下する場合がある。
また、アミノ変性シリコーンオイルは、水性艶出し組成物の全重量に対して、例えば、好ましくは、10重量%以下、より好ましくは、0.1〜10重量%、さらに好ましくは、1〜5重量%含有される。アミノ変性シリコーンオイルが、水性艶出し組成物の全重量に対して、10重量%以下の範囲内で含有されると、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルのみが含有されている場合に比べて、タイヤ表面により一層良好な艶と光沢を付与するとともに、その性能をさらに長期間持続させることができる。一方で、10重量%を超えると、上記性能の持続性に関しては問題ないが、被膜の均一性が低下する場合がある。なお、アミノ変性シリコーンオイルは、本発明のタイヤの水性艶出し組成物において任意の配合成分であるため、その配合量の下限は、特に限定されないが、アミノ変性シリコーンオイルの配合による効果を得るためには、水性艶出し組成物の全重量に対して、0.1重量%以上とすることが好ましい。
また、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルとの含有量の合計量は、水性艶出し組成物の全重量に対して、例えば、好ましくは、10〜60重量%、より好ましくは、20〜50重量%である。
本発明のタイヤの水性艶出し組成物において、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルの動粘度は、特に限定されないが、例えば、好ましくは、500〜100000mm2/sであり、より好ましくは、1000〜50000mm2/sである。
また、アミノ変性シリコーンオイルの動粘度は、特に限定されないが、例えば、好ましくは、10〜10000mm2/sであり、より好ましくは、500〜5000mm2/sである。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物では、好ましくは、互いに動粘度が異なる2種の両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルを含み、上記2種の両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルの一方の動粘度が、4000〜100000mm2/s、好ましくは、4000〜50000mm2/sであり、他方の動粘度が、30〜1000mm2/s、好ましくは、50〜500mm2/sである。このように、動粘度が異なる2種の両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルを併用することにより、タイヤ表面に良好な艶と光沢を付与する性能をそのままに、レベリング性を向上させることができ、同時に、タイヤの水性艶出し組成物を用いて形成される被膜に対し、耐久性を付与することができる。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物において、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルおよびアミノ変性シリコーンオイルは、動的光散乱法による平均粒径が、好ましくは、0.8μm以下の状態で、より好ましくは、0.6μm以下の状態で、水中に乳濁している乳濁液であることが好ましい。このように、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイルの平均粒径が小さいときは、タイヤ表面に形成される被膜の均一性を向上させることができ、乳濁状態の安定性を向上させることができる。
本発明のタイヤの水性艶出し組成物については、乳濁状態の安定性の向上により、例えば、トリガー製品として調製した場合であっても、経時的に、トリガーに目詰まりを生じるのを抑制することができる。
本発明のタイヤの艶出し組成物において、界面活性剤は、特に制限されないが、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。これらのうち、好ましくは、非イオン系界面活性剤が挙げられる。
非イオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルアミンオキサイド、アルキルグルコシド、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられる。
また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、市販品としても入手可能であり、例えば、品名「ファインサーフTD−70」、品名「ファインサーフTD−75」、品名「ファインサーフTD−80」(以上、青木油脂工業(株)製)、品名「ノイゲン(登録商標)TDS−50」、品名「ノイゲン(登録商標)TDS−70」(以上、第一工業製薬(株)製)、品名「ソフタノール(登録商標)30」、品名「ソフタノール(登録商標)50」、品名「ソフタノール(登録商標)70」、品名「ソフタノール(登録商標)90」(以上、(株)日本触媒製)などが用いられる。これら界面活性剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、界面活性剤は、水性艶出し組成物の全重量に対して、例えば、好ましくは、0.2〜20重量%、より好ましくは、0.5〜10重量%含有される。界面活性剤が、水性艶出し組成物の全重量に対して、0.2〜20重量%の範囲内で含有されると、製品の保存安定性に優れ、被膜の均一性を向上させることができる。一方で、0.2重量%未満では、製品の保存安定性が不良になったり、被膜の均一性が不良になる場合があり、20重量%を超えると、艶の持続性が低下する場合がある。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、目的および用途に応じて、例えば、炭化水素系添加剤などのその他の公知の添加剤を適宜配合することができる。
炭化水素系添加剤としては、例えば、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、植物性スクワラン、地ロウ、固形パラフィン、流動パラフィン、プリスタン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリンなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、流動パラフィンが挙げられる。
これら炭化水素系添加剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、炭化水素系添加剤は、水性艶出し組成物の全重量に対して、例えば、好ましくは、0.1〜15重量%、より好ましくは、0.5〜10重量%となるように配合される。
そして、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、上記した各成分を水に配合することにより、適宜調製することができる。
なお、水は、水性艶出し組成物の全重量に対して、上記した各成分の残余の重量%として配合される。
そして、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイル、界面活性剤、および水と、必要により、例えば、アミノ変性シリコーンオイルや、例えば、炭化水素系添加剤などの公知の添加剤とを、それぞれ上記の割合となるように配合して、乳化または分散させることによって調製することができる。
また、本発明の水性艶出し組成物には、その他に作業性および性能を阻害しない範囲内で、艶出し剤として一般に慣用されている、例えば、粘度調整剤、防腐剤、防カビ剤、水溶性溶剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、一般の顔料または染料および蛍光顔料などの着色剤、香料などの成分を、必要に応じて適宜、配合してもよい。
そして、このようにして得られた本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、例えば、ハンドスプレーに詰めて使用することができ、タイヤの表面に対し、直接に、スプレーするだけで、均一で、厚みのある深い艶を得ることができる。
本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、例えば、自動車のタイヤの艶出しのために用いる場合には、タイヤの表面に対し、直接にスプレーすることにより、または、タイヤの表面を、タイヤの水性艶出し組成物を含浸させたスポンジや布で払拭することにより、塗布する。
塗布方法は、特に制限されず、上記ハンドスプレーでの使用や、スポンジ、布などによる払拭のほか、例えば、エアゾール缶に詰めた状態でスプレーする方法など、公知の各種の方法を採用することもできる。
本発明のタイヤの水性艶出し組成物を、上記した各種の方法によりタイヤ表面に塗布すると、タイヤ表面にてタイヤの水性艶出し組成物の水が蒸発し、これにより、タイヤの水性艶出し組成物に含有されている両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイルが硬化する。そのため、タイヤ表面に均一な被膜が形成されるとともに、良好な艶と光沢が付与される。
しかも、タイヤに形成された被膜は、塗布直後のみならず、自然環境下への暴露などの耐久後においても、その均一性が保持され、良好な艶と光沢が持続する。
また、本発明のタイヤの水性艶出し組成物は、自動車のタイヤだけでなく、例えば、航空機やモノレールなどのタイヤなどにも、広く用いることができる。
次に、実施例および比較例を挙げて、本発明を説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。
実施例および比較例で使用した成分を、下記に示す。
・両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度20000mm2/s):品名「CT20000M」、旭化成ワッカーシリコーン(株)製。
・両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度6000mm2/s):品名「CT6000M」、旭化成ワッカーシリコーン(株)製。
・両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度1000mm2/s):品名「CT1000M」、旭化成ワッカーシリコーン(株)製。
・両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度100mm2/s):品名「WS62M」、旭化成ワッカーシリコーン(株)製。
・界面活性剤:非イオン界面活性剤、品名「ノイゲン(登録商標)TDS−70」、トリデシルエチレンオキシド付加物、第1工業製薬社製。
・アミノ変性シリコーンオイル:(動粘度1000mm2/s):品名「WR−1600」、旭化成ワッカーシリコーン(株)社製。
・ジメチルシリコーンオイル(動粘度20000mm2/s):品名「KF−96」、信越化学工業(株)製。
・ジメチルシリコーンオイル(動粘度5000mm2/s):品名「KF−96」、信越化学工業(株)製。
・ジメチルシリコーンオイル(動粘度1000mm2/s):品名「KF−96」、信越化学工業(株)製。
・ジメチルシリコーンオイル(動粘度100mm2/s):品名「KF−96」、信越化学工業(株)製。
実施例1
両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度6000mm2/s)30重量部と、界面活性剤4重量部とを、アンカーミキサーにより、毎分500回転で攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。水は、添加する水の全量を、ほぼ均等に10回分に小分けし、5分経過する毎に、1回分ずつ(計10回)添加した。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
実施例2
両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度20000mm2/s)14重量部と、両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度100mm2/s)14重量部と、界面活性剤4重量部と、アミノ変性シリコーンオイル2重量部とを、アンカーミキサーで攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。アンカーミキサーの回転速度と、水の添加方法は、実施例1と同様にした。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
実施例3
両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度1000mm2/s)28重量部と、界面活性剤4重量部と、アミノ変性シリコーンオイル2重量部とを、アンカーミキサーで攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。アンカーミキサーの回転速度と、水の添加方法は、実施例1と同様にした。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
実施例4
両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度6000mm2/s)28重量部と、界面活性剤4重量部と、アミノ変性シリコーンオイル2重量部とを、アンカーミキサーで攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。アンカーミキサーの回転速度と、水の添加方法は、実施例1と同様にした。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
実施例5
両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度20000mm2/s)14重量部と、両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度100mm2/s)14重量部と、界面活性剤4重量部と、アミノ変性シリコーンオイル2重量部とを、アンカーミキサーにより、毎分500回転で攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。水は、添加する水の全量を、ほぼ均等に5回分に小分けし、5分経過する毎に、1回分ずつ(計5回)添加した。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
なお、実施例5は、実施例2と同じ組成であるが、両末端ヒドロキシル変性シリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイルを乳化させる手順において、水を添加するタイミングが早く、また、一度に添加する水の量が多かったため、実施例2などに比べて、各上記シリコーンオイルを水中に乳化、分散させる効果が低く、攪拌後の上記シリコーンオイルの平均粒径は、下記表1に示すように、1.0μmとなった。
実施例6
両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度6000mm2/s)14重量部と、両末端型ヒドロキシル変性シリコーンオイル(動粘度1000mm2/s)14重量部と、界面活性剤4重量部と、アミノ変性シリコーンオイル2重量部とを、アンカーミキサーで攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。アンカーミキサーの回転速度と、水の添加方法は、実施例1と同様にした。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
比較例1
ジメチルシリコーンオイル(動粘度5000mm2/s)30重量部と、界面活性剤4重量部とを、アンカーミキサーで攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。アンカーミキサーの回転速度と、水の添加方法は、実施例1と同様にした。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
比較例2
ジメチルシリコーンオイル(動粘度20000mm2/s)14重量部と、ジメチルシリコーンオイル(動粘度100mm2/s)14重量部と、界面活性剤4重量部と、アミノ変性シリコーンオイル2重量部とを、アンカーミキサーで攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。アンカーミキサーの回転速度と、水の添加方法は、実施例1と同様にした。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
比較例3
ジメチルシリコーンオイル(動粘度5000mm2/s)14重量部と、ジメチルシリコーンオイル(動粘度90mm2/s)14重量部と、界面活性剤4重量部と、アミノ変性シリコーンオイル2重量部とを、アンカーミキサーで攪拌しながら、水を徐々に加えて、全体が100重量部となるように調整した。アンカーミキサーの回転速度と、水の添加方法は、実施例1と同様にした。こうして、タイヤの水性艶出し組成物を得た。
物性評価試験
各実施例および各比較例で得られたタイヤの水性艶出し組成物を、タイヤの側面にハンドスプレーで均一に塗布した。なお、試験に使用したタイヤは、乗用自動車に装着後、3年程度経過(2万km程度走行)したものとし、その表面を市販のカーシャンプーで洗浄し、水滴を拭き取り後、使用した。また、試験に使用したタイヤは、その側面を3つの領域に分割し、1の領域にのみ、水性艶出し組成物を塗布(処理)し、その他の領域は、未処理部とした。
塗布から1時間経過後、タイヤ表面の艶(初期つや)と、被膜の均一性(レベリング性)を目視にて確認し、下記の基準で評価した。その結果を、表1に示す。
・初期つや
◎:未使用のタイヤと同等以上の、深く黒味のある艶が観察された。
○:未使用のタイヤと比べて、若干見劣りするものの、黒味のある艶が観察された。
×:未使用のタイヤと比べて、黒味および艶のいずれについても、見劣りした。
・レベリング性
◎:完全に均一で、ムラが全く観察されなかった。
○:5m以上離れて観察すると均一であるものの、至近距離で観察すると、わずかにムラが生じていることを視認できた。
△:タイヤの一部に、ムラが生じていることを視認できた。
×:タイヤの側面の50%以上に、ムラが生じていることを視認できた。
また、上記のタイヤを乗用自動車に装着した状態で、1月7日から同月21日までの2週間にわたって、公道上を約350km走行した。その後、タイヤの状態を目視で観察して、下記の基準で、タイヤの水性艶出し組成物を用いて形成された被膜の耐久性を評価した。その結果を、表1に示す。
・被膜の耐久性
◎:水性艶出し組成物の処理部全体について、未処理部よりも深い黒味が観察された。
○:処理部の表面の一部(20%未満)について、黒味がやや低下していることが観察されたが、処理部の表面の50%以上について、未処理部よりも、深い黒味が観察された。
△:処理部の表面の一部について、未処理部よりも深い黒味が観察された部分があったものの、その部分が処理部の表面の50%未満であった。
×:処理部の表面において、未処理部よりも深い黒味が観察されなかった。
また、内容量3Lのステンレス製バット内にて、各実施例および各比較例の水性艶出し組成物2kgを調製し、水を全量投入後、アンカーミキサーで1時間攪拌して、両末端型ヒドロキシ変性シリコーンオイル(またはジメチルシリコーンオイル)と、アミノ変性シリコーンオイルの平均粒径を、動的光散乱法により測定した。測定には、動的光散乱法による粒径測定装置(型式「DLS−7000」、大塚電子(株)製)を使用した。その結果を、表1に示す。
なお、比較例2と同じ組成を、内容量3Lのステンレス製バット内にて調製し、ホモミキサーで攪拌した。この場合、5時間攪拌しても、ジメチルシリコーンオイルと、アミノ変性シリコーンオイルの平均粒径を、各上記実施例の測定結果と同等のレベルにまで微細化することができなかった。
また、内容量3Lのステンレス製バット内にて調製した、各実施例および各比較例の水性艶出し組成物を、40℃の恒温槽で3ヶ月間静置後、水性艶出し組成物の状態を目視で観察し、下記の基準で、安定性を評価した。その結果を表1に示す。
・安定性
○:水性艶出し組成物の状態に変化が観察されなかった。
△:一部にクリーミングが観察された。
×:完全に2層分離し、液表面には、直径約1cm以上の油滴が観察された。
Figure 2008095018
なお、表1中の<処方>で示した値は、各成分の配合量(重量部)であって、表に示していない水の配合量と合わせて、全体で100重量部となる。
また、表1中の実施例5は、実施例2と組成が同じであるが、上記したとおり、水性艶出し組成物調製時の乳化手順が異なっている。

Claims (5)

  1. 両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルと、界面活性剤と、水とを含有することを特徴とする、タイヤの水性艶出し組成物。
  2. さらに、アミノ変性シリコーンオイルを含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤの水性艶出し組成物。
  3. 動的光散乱法による平均粒径で0.8μm以下の前記シリコーンオイルが、前記水中に乳濁している乳濁液であることを特徴とする、請求項1または2に記載のタイヤの水性艶出し組成物。
  4. タイヤの水性艶出し組成物の全重量に対して、前記シリコーンオイルを、10〜60重量%含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤの水性艶出し組成物。
  5. 前記シリコーンオイルが、互いに動粘度が異なる2種の、両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルを含み、前記両末端にヒドロキシル基を有するシリコーンオイルの一方の動粘度が、4000〜100000mm2/s以下であり、他方の動粘度が、30〜1000mm2/s以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤの水性艶出し組成物。
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