JP2774065B2 - 塗料用タレ防止剤組成物及び塗料組成物 - Google Patents
塗料用タレ防止剤組成物及び塗料組成物Info
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- JP2774065B2 JP2774065B2 JP6092523A JP9252394A JP2774065B2 JP 2774065 B2 JP2774065 B2 JP 2774065B2 JP 6092523 A JP6092523 A JP 6092523A JP 9252394 A JP9252394 A JP 9252394A JP 2774065 B2 JP2774065 B2 JP 2774065B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗料に添加して塗料塗布
後の塗膜のタレを防止する塗料用タレ防止剤組成物及び
タレを防止した塗料組成物に関するものである。
後の塗膜のタレを防止する塗料用タレ防止剤組成物及び
タレを防止した塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車車体等の下塗り或いは
中塗り塗料(プライマー)は、基材表面を十分に被覆す
るために、比較的厚い膜厚で施されている。また、最近
では、塗装意匠性に関して、見栄え品質、特にツヤ感や
平滑性に対する要求が高まってきており、塗膜も高膜厚
化の傾向にある。
中塗り塗料(プライマー)は、基材表面を十分に被覆す
るために、比較的厚い膜厚で施されている。また、最近
では、塗装意匠性に関して、見栄え品質、特にツヤ感や
平滑性に対する要求が高まってきており、塗膜も高膜厚
化の傾向にある。
【0003】これらの場合、塗膜の厚膜化を図るため
に、塗料にはタレ防止剤を添加することが一般的であ
る。即ち、塗装面が水平な場合はよいが、塗装面が垂直
或いは傾斜していると、厚く塗布された塗料は重力によ
り垂れ、塗膜が不均一になるからである。そして、タレ
防止剤は、塗料の塗膜にチキソトロピー性を与え、この
タレを防止する。
に、塗料にはタレ防止剤を添加することが一般的であ
る。即ち、塗装面が水平な場合はよいが、塗装面が垂直
或いは傾斜していると、厚く塗布された塗料は重力によ
り垂れ、塗膜が不均一になるからである。そして、タレ
防止剤は、塗料の塗膜にチキソトロピー性を与え、この
タレを防止する。
【0004】このようなタレ防止剤としては種々のもの
が知られ、また用いられている。しかし、それらの中で
も、微粒子からなるシリカは最もよく使用されている。
なお、このシリカにはシラノール基を粒子表面に有する
親水性のものと、メチル基等で覆われた疎水性のものと
があるが、いずれのタイプもタレ防止剤として使用され
る。
が知られ、また用いられている。しかし、それらの中で
も、微粒子からなるシリカは最もよく使用されている。
なお、このシリカにはシラノール基を粒子表面に有する
親水性のものと、メチル基等で覆われた疎水性のものと
があるが、いずれのタイプもタレ防止剤として使用され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、タレ防止剤
としてそのような微粒子からなるシリカ等を使用する場
合、ウェット塗膜の粘度が比較的高くなるため、塗装直
後において塗膜からの泡抜けが不十分となり、ワキが発
生し易くなる傾向にある。
としてそのような微粒子からなるシリカ等を使用する場
合、ウェット塗膜の粘度が比較的高くなるため、塗装直
後において塗膜からの泡抜けが不十分となり、ワキが発
生し易くなる傾向にある。
【0006】また、タレ防止剤を添加するとタレ膜厚、
即ち、タレが生じるようになる限界の膜厚は上昇する一
方、ワキ膜厚、即ち、ワキが発生するようになる限界膜
厚はタレ防止剤によっては一般に上昇しないので、塗布
した塗料の膜厚がワキ膜厚を越え、焼付け時においてワ
キが発生し易くなる。そのため、ワキ防止のためにシリ
コン系の添加剤を添加したり、高沸点のシンナーを選定
したりしているが、ワキ防止剤として有効なものは非常
に少ない。
即ち、タレが生じるようになる限界の膜厚は上昇する一
方、ワキ膜厚、即ち、ワキが発生するようになる限界膜
厚はタレ防止剤によっては一般に上昇しないので、塗布
した塗料の膜厚がワキ膜厚を越え、焼付け時においてワ
キが発生し易くなる。そのため、ワキ防止のためにシリ
コン系の添加剤を添加したり、高沸点のシンナーを選定
したりしているが、ワキ防止剤として有効なものは非常
に少ない。
【0007】このような現状において、本発明者は、微
粒子からなる疎水性シリカをタレ防止剤として用いた場
合に、粘性付与剤として知られているポリカルボン酸ア
マイドを併用することによって、ワキ膜厚も上げること
ができることを見出し、また確認した。
粒子からなる疎水性シリカをタレ防止剤として用いた場
合に、粘性付与剤として知られているポリカルボン酸ア
マイドを併用することによって、ワキ膜厚も上げること
ができることを見出し、また確認した。
【0008】そこで、本発明は、タレ膜厚を上げること
ができると同時にワキ膜厚も上げることができる塗料用
タレ防止剤組成物及び塗料組成物の提供を課題とするも
のである。
ができると同時にワキ膜厚も上げることができる塗料用
タレ防止剤組成物及び塗料組成物の提供を課題とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる塗料用
タレ防止剤組成物は、分散用樹脂と、微粒子からなる疎
水性シリカと、ポリカルボン酸アマイドと、これらの成
分を溶解し、分散する溶剤とを含むものである。
タレ防止剤組成物は、分散用樹脂と、微粒子からなる疎
水性シリカと、ポリカルボン酸アマイドと、これらの成
分を溶解し、分散する溶剤とを含むものである。
【0010】また、請求項2にかかる塗料組成物は、樹
脂バインダと、微粒子からなる疎水性シリカと、ポリカ
ルボン酸アマイドとを必須成分とするものである。
脂バインダと、微粒子からなる疎水性シリカと、ポリカ
ルボン酸アマイドとを必須成分とするものである。
【0011】ここで、分散用樹脂としては、塗料の樹脂
バインダと相溶性のあるものであればどのようなもので
もよく、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、或いはポリエーテル系樹脂
等の任意の樹脂を使用することができる。したがって、
樹脂バインダに関しても同様である。
バインダと相溶性のあるものであればどのようなもので
もよく、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、或いはポリエーテル系樹脂
等の任意の樹脂を使用することができる。したがって、
樹脂バインダに関しても同様である。
【0012】また、疎水性シリカとしては、例えば、オ
クチルシラン等で表面処理することによって疎水化され
た微粒子状のシリカを好適に使用することができる。そ
して、このようなシリカは、一般に1次粒子の平均径が
3〜50nm程度であることが好ましく、また、より好
ましい平均径は7〜15nmである。
クチルシラン等で表面処理することによって疎水化され
た微粒子状のシリカを好適に使用することができる。そ
して、このようなシリカは、一般に1次粒子の平均径が
3〜50nm程度であることが好ましく、また、より好
ましい平均径は7〜15nmである。
【0013】そして、塗料用タレ防止剤組成物は、分散
用樹脂100重量部に対して、疎水性シリカ5〜50重
量部とポリカルボン酸のアマイド溶液1.25〜25重
量部配合し、これらを適当な溶剤で溶解し、分散するこ
とによって、一般に形成することができる。
用樹脂100重量部に対して、疎水性シリカ5〜50重
量部とポリカルボン酸のアマイド溶液1.25〜25重
量部配合し、これらを適当な溶剤で溶解し、分散するこ
とによって、一般に形成することができる。
【0014】また、塗料組成物において、樹脂バインダ
は、分散用樹脂と同様に任意の樹脂を使用することがで
きる。そして、この塗料組成物は、一般の塗料組成物と
同様に、顔料等の適宜な成分を含むことができる。
は、分散用樹脂と同様に任意の樹脂を使用することがで
きる。そして、この塗料組成物は、一般の塗料組成物と
同様に、顔料等の適宜な成分を含むことができる。
【0015】
【作用】請求項1においては、微粒子からなる疎水性シ
リカをポリカルボン酸アマイドと共に使用しているの
で、後の実施例からも分かるように、疎水性シリカによ
ってタレ膜厚を上げることができると同時に、ポリカル
ボン酸アマイドによってワキ膜厚を向上することができ
る。この理由は明らかではないが、タレ防止剤として疎
水性シリカのみを使用した場合には、塗装直後の塗膜か
らの泡抜けが非常に悪くそのためにワキが発生しやすい
が、ポリカルボン酸アマイドを併用することにより泡抜
けが非常によくなったため、ワキ膜厚が上がるのはこの
泡抜けに関連するものと思われる。
リカをポリカルボン酸アマイドと共に使用しているの
で、後の実施例からも分かるように、疎水性シリカによ
ってタレ膜厚を上げることができると同時に、ポリカル
ボン酸アマイドによってワキ膜厚を向上することができ
る。この理由は明らかではないが、タレ防止剤として疎
水性シリカのみを使用した場合には、塗装直後の塗膜か
らの泡抜けが非常に悪くそのためにワキが発生しやすい
が、ポリカルボン酸アマイドを併用することにより泡抜
けが非常によくなったため、ワキ膜厚が上がるのはこの
泡抜けに関連するものと思われる。
【0016】請求項2においては、請求項1と同様に、
疎水性シリカをポリカルボン酸アマイドと共に使用して
いるので、上記と同様に、タレ膜厚を高めると同時にワ
キ膜厚も上げることができる。
疎水性シリカをポリカルボン酸アマイドと共に使用して
いるので、上記と同様に、タレ膜厚を高めると同時にワ
キ膜厚も上げることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0018】〈タレ防止剤組成物の調製〉 先ず、塗料に添加するためのタレ防止剤組成物を調製し
た。
た。
【0019】固形分65%のアクリル系樹脂からなる
『ディスモヘンA565(住友バイエルウレタン(株)
製)』に、微粒子からなる疎水性シリカを不揮発分にお
ける総樹脂に対する顔料の比率をpwc(pigmen
t wate contentの略)で示すと、pwc
15%添加し、3本ロールにて5μm以下で分散した。
ここで、この疎水性シリカは『AEROSIL R80
5(日本アエロジル(株)製)』であり、オクチルシラ
ンで表面処理され、1次粒子の平均径が約12nmであ
る疎水性のシリカ微粒子からなる。
『ディスモヘンA565(住友バイエルウレタン(株)
製)』に、微粒子からなる疎水性シリカを不揮発分にお
ける総樹脂に対する顔料の比率をpwc(pigmen
t wate contentの略)で示すと、pwc
15%添加し、3本ロールにて5μm以下で分散した。
ここで、この疎水性シリカは『AEROSIL R80
5(日本アエロジル(株)製)』であり、オクチルシラ
ンで表面処理され、1次粒子の平均径が約12nmであ
る疎水性のシリカ微粒子からなる。
【0020】この疎水性シリカの分散液を芳香族系混合
溶剤であるスワゾール『スワゾール#1000(コスモ
石油(株)製)』で、固形分75%に希釈調整した。
溶剤であるスワゾール『スワゾール#1000(コスモ
石油(株)製)』で、固形分75%に希釈調整した。
【0021】そして、この稀釈分散液に、粘性付与剤と
してのダイマー酸系ポリカルボン酸のアマイド溶液『B
YK−405(ビックケミー社製)』を、疎水性シリカ
に対して1/4重量部添加し、ディスパーで攪拌してタ
レ防止剤組成物を得た。
してのダイマー酸系ポリカルボン酸のアマイド溶液『B
YK−405(ビックケミー社製)』を、疎水性シリカ
に対して1/4重量部添加し、ディスパーで攪拌してタ
レ防止剤組成物を得た。
【0022】したがって、このタレ防止剤組成物はアク
リル系樹脂からなる分散用樹脂と、微粒子からなる疎水
性シリカと、ポリカルボン酸アマイドと、これらを溶解
し、分散する溶剤とからなる。そして、疎水性シリカと
ポリカルボン酸アマイドとの比率は、ここでは、疎水性
シリカ100重量部に対してポリカルボン酸アマイドの
溶液25重量部の比率となっている。
リル系樹脂からなる分散用樹脂と、微粒子からなる疎水
性シリカと、ポリカルボン酸アマイドと、これらを溶解
し、分散する溶剤とからなる。そして、疎水性シリカと
ポリカルボン酸アマイドとの比率は、ここでは、疎水性
シリカ100重量部に対してポリカルボン酸アマイドの
溶液25重量部の比率となっている。
【0023】〈塗料の調製〉 上記のタレ防止剤組成物を使用して、実施例1乃至実施
例3の塗料を調製した。
例3の塗料を調製した。
【0024】固形分65%のアクリル系樹脂からなる上
記の『ディスモヘンA565(住友バイエルウレタン
(株)製)』と、固形分60%のブチルエーテル化メラ
ミン樹脂からなる『ユーバン20SE−60(三井東圧
化学(株)製)』とを約7:3の割合で配合し、またキ
シレンで固形分50%に調整した。次いで、これに上記
のタレ防止剤組成物を、アクリル系樹脂100重量部に
対して10重量部の割合で添加し、更に上記のスワゾー
ル『スワゾール#1000(コスモ石油(株)製)』で
塗装粘度Fc#4/25秒に調整して、実施例1の塗料
を調製した。
記の『ディスモヘンA565(住友バイエルウレタン
(株)製)』と、固形分60%のブチルエーテル化メラ
ミン樹脂からなる『ユーバン20SE−60(三井東圧
化学(株)製)』とを約7:3の割合で配合し、またキ
シレンで固形分50%に調整した。次いで、これに上記
のタレ防止剤組成物を、アクリル系樹脂100重量部に
対して10重量部の割合で添加し、更に上記のスワゾー
ル『スワゾール#1000(コスモ石油(株)製)』で
塗装粘度Fc#4/25秒に調整して、実施例1の塗料
を調製した。
【0025】また、同様にして、上記のタレ防止剤組成
物を20重量部、30重量部の割合で添加し、また粘度
を調整して実施例2及び実施例3の塗料をそれぞれ調製
した。これらの実施例1乃至実施例3の塗料の配合(重
量部)を、まとめて次の表1に示す。
物を20重量部、30重量部の割合で添加し、また粘度
を調整して実施例2及び実施例3の塗料をそれぞれ調製
した。これらの実施例1乃至実施例3の塗料の配合(重
量部)を、まとめて次の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】なお、表1において、アクリル系樹脂は前
述の『ディスモヘンA565』、メラミン樹脂は『ユー
バン20SE−60』、スワゾールは『スワゾール#1
000』である。
述の『ディスモヘンA565』、メラミン樹脂は『ユー
バン20SE−60』、スワゾールは『スワゾール#1
000』である。
【0028】また、比較のために、タレ防止剤組成物を
添加しないで、実施例と同じ配合で塗装粘度Fc#4/
25秒に調整した比較例1の塗料を作成した。
添加しないで、実施例と同じ配合で塗装粘度Fc#4/
25秒に調整した比較例1の塗料を作成した。
【0029】更に、タレ防止剤組成物に代えて、上記の
疎水性シリカのみを含む分散液(固形分75%)を40
重量部添加し、更に同様に粘度調整して、比較例2の塗
料を調製した。
疎水性シリカのみを含む分散液(固形分75%)を40
重量部添加し、更に同様に粘度調整して、比較例2の塗
料を調製した。
【0030】〈塗装試験、タレ膜厚及びワキ膜厚の測
定〉 以上のように調製した実施例1乃至実施例3と比較例1
及び比較例2の塗料について塗装試験を行い、塗膜にタ
レが生じるようになるタレ膜厚(μm)と、塗膜にワキ
が発生するようになるワキ膜厚(μm)とをそれぞれ測
定した。なお、それぞれについての塗装試験は、具体的
には次のように行った。
定〉 以上のように調製した実施例1乃至実施例3と比較例1
及び比較例2の塗料について塗装試験を行い、塗膜にタ
レが生じるようになるタレ膜厚(μm)と、塗膜にワキ
が発生するようになるワキ膜厚(μm)とをそれぞれ測
定した。なお、それぞれについての塗装試験は、具体的
には次のように行った。
【0031】即ち、タレ膜厚については、テストパネル
(ダル鋼板)に塗料を塗布後、直ちに垂直にし、5分間
のセッティングを行った後、そのまま垂直の状態で温度
140℃で20分間焼付けることによって行った。
(ダル鋼板)に塗料を塗布後、直ちに垂直にし、5分間
のセッティングを行った後、そのまま垂直の状態で温度
140℃で20分間焼付けることによって行った。
【0032】また、ワキ膜厚については、テストパネル
に塗料を塗布し、そのまま水平状態で5分間セッティン
グした後、熱風循環焼付炉で温度140℃で20分間焼
付けることによって行った。
に塗料を塗布し、そのまま水平状態で5分間セッティン
グした後、熱風循環焼付炉で温度140℃で20分間焼
付けることによって行った。
【0033】〈試験結果〉 このような塗装条件で測定したタレ膜厚(μm)とワキ
膜厚(μm)の測定結果を、次の表2に示す。
膜厚(μm)の測定結果を、次の表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】この結果に示されるように、微粒子からな
る疎水性シリカのみを塗料中に添加した従来技術に相当
する比較例2では、無添加の比較例1に比べて、タレ膜
厚は上昇するがワキ膜厚は何等変化せず、タレ膜厚とワ
キ膜厚との間に大きな差が生じている。
る疎水性シリカのみを塗料中に添加した従来技術に相当
する比較例2では、無添加の比較例1に比べて、タレ膜
厚は上昇するがワキ膜厚は何等変化せず、タレ膜厚とワ
キ膜厚との間に大きな差が生じている。
【0036】これに対して、疎水性シリカと共にポリカ
ルボン酸アマイドが添加された実施例1乃至実施例3で
は、タレ膜厚と共にワキ膜厚も上昇している。特に、実
施例2及び実施例3ではワキ膜厚がタレ膜厚以上である
ために、タレが生じない範囲での最大限の厚膜塗装が可
能となっている。だだ、実施例1ではワキ膜厚がタレ膜
厚よりも相対的に低下している。しかし、これは、ポリ
カルボン酸アマイドの添加量を増やすことによって容易
に解決できることが分かる。
ルボン酸アマイドが添加された実施例1乃至実施例3で
は、タレ膜厚と共にワキ膜厚も上昇している。特に、実
施例2及び実施例3ではワキ膜厚がタレ膜厚以上である
ために、タレが生じない範囲での最大限の厚膜塗装が可
能となっている。だだ、実施例1ではワキ膜厚がタレ膜
厚よりも相対的に低下している。しかし、これは、ポリ
カルボン酸アマイドの添加量を増やすことによって容易
に解決できることが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1にかかる塗料用
タレ防止剤組成物は、分散用樹脂と、微粒子からなる疎
水性シリカと、ポリカルボン酸アマイドと、これらの成
分を溶解し、分散する溶剤とを含むものである。
タレ防止剤組成物は、分散用樹脂と、微粒子からなる疎
水性シリカと、ポリカルボン酸アマイドと、これらの成
分を溶解し、分散する溶剤とを含むものである。
【0038】したがって、このタレ防止剤組成物を塗料
に添加することによって、タレ膜厚と共にワキ膜厚も同
時に上昇させことができる。このため、塗膜の厚膜化を
容易に図ることができる。また、このタレ防止剤組成物
は塗料とは別の添加剤として形成されているため、所望
の膜厚等に応じて任意の添加量で使用することができ
る。しかも、分散用樹脂を含んで形成されているので、
塗料に容易に配合し、分散することができる。
に添加することによって、タレ膜厚と共にワキ膜厚も同
時に上昇させことができる。このため、塗膜の厚膜化を
容易に図ることができる。また、このタレ防止剤組成物
は塗料とは別の添加剤として形成されているため、所望
の膜厚等に応じて任意の添加量で使用することができ
る。しかも、分散用樹脂を含んで形成されているので、
塗料に容易に配合し、分散することができる。
【0039】また、請求項2にかかる塗料組成物は、樹
脂バインダと、微粒子からなる疎水性シリカと、ポリカ
ルボン酸アマイドとを必須成分とするものである。
脂バインダと、微粒子からなる疎水性シリカと、ポリカ
ルボン酸アマイドとを必須成分とするものである。
【0040】したがって、この塗料組成物によれば、疎
水性シリカと共にポリカルボン酸アマイドが含まれてい
るので、ワキの発生によって阻害されることなく、厚膜
の塗膜を容易に形成することができる。そして、このよ
うに厚膜化が可能な塗料組成物は、高意匠用厚膜型クリ
ヤーやプライマーとして、また各種の下塗り用プライマ
ー等として、好適に適用することができる。
水性シリカと共にポリカルボン酸アマイドが含まれてい
るので、ワキの発生によって阻害されることなく、厚膜
の塗膜を容易に形成することができる。そして、このよ
うに厚膜化が可能な塗料組成物は、高意匠用厚膜型クリ
ヤーやプライマーとして、また各種の下塗り用プライマ
ー等として、好適に適用することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 分散用樹脂と、微粒子からなる疎水性シリカと、 ポリカルボン酸アマイドと、これらの成分を溶解し、分散する溶剤とを含むことを特
徴とする塗料用タレ防止剤組成物。 - 【請求項2】 樹脂バインダと、微粒子からなる疎水性シリカと、 ポリカルボン酸アマイドとを必須成分とすることを特徴
とする塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6092523A JP2774065B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 塗料用タレ防止剤組成物及び塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6092523A JP2774065B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 塗料用タレ防止剤組成物及び塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292298A JPH07292298A (ja) | 1995-11-07 |
JP2774065B2 true JP2774065B2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=14056707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6092523A Expired - Lifetime JP2774065B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 塗料用タレ防止剤組成物及び塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2774065B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004307685A (ja) * | 2003-04-08 | 2004-11-04 | Nagase Chemtex Corp | アンダーコート組成物 |
JP5159684B2 (ja) * | 2009-03-30 | 2013-03-06 | 太陽ホールディングス株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物 |
JP6247026B2 (ja) * | 2012-07-09 | 2017-12-13 | 東京応化工業株式会社 | ガラス加工用感光性樹脂組成物及びガラス加工方法 |
CN111393896A (zh) * | 2020-04-27 | 2020-07-10 | 德山化工(浙江)有限公司 | 表面处理二氧化硅、涂料组合物、分散液及树脂组合物 |
JP7079521B2 (ja) * | 2020-09-18 | 2022-06-02 | ナトコ株式会社 | 塗料組成物、塗膜および物品 |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP6092523A patent/JP2774065B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07292298A (ja) | 1995-11-07 |
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