JPH0729181Y2 - 屋根ガラスを備えた出窓の結露水排出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は屋根ガラスを備えた出窓の結露水排出装置に関
するものである。

従来の技術 屋根ガラスを備えた出窓において、屋根ガラスの上端を
支持して建屋に取付けた上枠は、屋根ガラスの近傍に位
置する関係から、寒期時に結露し勝ちで、この結露水が
地板上に落下して地板を汚損することがある。

しかしながら、従来は、この結露に対策が何等講じられ
ていないのが現状である。

考案の目的 本考案は屋根ガラスの上端を支持する上枠に付着する結
露水を地板上に落下させることなく、外界に円滑に排出
する装置を得ることを目的として案出したものである。

目的を達成するための手段 屋根ガラスを支持する上枠の直下に、上部開口の溝部を
位置させた樋枠を配してこれを建屋に取り付けると共
に、樋枠の両端は竪枠上に位置させて前記溝部の末端
を、下端を外界に連通させた前記竪枠の腔部に連通させ
て構成するのである。

実施例 図面は本考案に係る屋根ガラスを備えた出窓の結露水排
出装置の一実施例を示し、実施例の出窓Ａは上枠１、上
枠１より下側に配した窓上枠２、袖上枠３、竪枠４、方
立５、袖下枠６および窓下枠７を互いに組付けて窓枠と
成し、上枠１、窓上枠２および一対の袖上枠3,3で囲ま
れた上部に屋根ガラス８を嵌殺し式に組付け、袖上枠
３、竪枠４、方立５および袖下枠６で囲まれた側部に同
じく嵌殺し式にして袖ガラス９を組付け、窓上枠２、一
対の方立5,5および窓下枠７で囲まれた前部に内外の引
違い障子10,10′を組込み、窓下枠７および一対の袖下
枠6,6で囲まれた下部に地板11を組付けて構成したもの
である。

図示12は上枠１の直下に溝部13を位置させて上枠１の下
側に配して建屋Ｈに取付けた樋枠で、樋枠12の溝部13は
前記上枠１の突出量より大きくして出窓Ａの内部に突出
して配され、溝部13の末端は竪枠４上に位置させてあ
る。

竪枠４は袖ガラス９の係合溝14において袖ガラス９を挾
持した水気密材15とで構成した腔部16を備え、この腔部
16の開口上端を前記溝部13の末端に連通させ、腔部16の
下端は図示省略してあるが外界に連通させてある。

図示17は屋根ガラス８の下端を係合する窓上枠２の係合
溝で、該係合溝17の下構成部片18の直下には下構成部片
18より突出量を大にして建屋方向に突出させた溝部19を
前記窓上枠２に設け、この溝部19の屋外側の壁部20に透
孔21を設けて窓上枠２の空洞部22に連通せしめ、空洞部
22の下部片23の外障子10′より外側の適所には透孔24を
設けて外界と連通させてある。

しかして、前記実施例にあって、上枠１に付着した結露
水は樋枠12の溝部13に落下し、これが竪枠４の腔部16を
経て外界に排出され、また、屋根ガラス８に付着した結
露水は傾斜した屋根ガラス８を伝わって窓上枠２の溝部
19に落下して透孔21、空洞部22および透孔24を順次経て
外界に排出されるのである。

第５図で示すものは引違い障子10,10′に代えて、嵌殺
しガラス26を窓上枠２、方立５および窓下枠７で囲まれ
た部分に配した第二実施例を示し、この第二実施例のも
のは、方立５に竪枠４に設けた腔部16と同様の腔部27を
設け、この腔部の開口上端上に前記透孔24を位置させて
腔部27を経て屋根ガラス８に付着した結露水を外界に排
出するようにしたものである。

考案の効果 本考案は前記の通りの構成であるから、屋根ガラスの上
端を支持して建屋に取付けた上枠に結露しても、結露水
は上枠の直下に位置する樋枠の溝部に落下し、これが竪
枠の腔部を経て外界に排出され、従って、上枠に付着し
た結露水は地板上に落下して地板を汚損することがな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る屋根ガラスを備えた出窓の結露初排
出装置の実施例を示し、第１図は縦断面図、第２図は横
断面図、第３図は第１図Ｉ−Ｉ′線断面図、第４図は同
II-II′線断面図、第５図は第二実施例の縦断面図、第
６図は第５図III-III′線断面図、第７図は出窓の斜視
図である。 １……上枠、４……竪枠、８……屋根ガラス、12……樋
枠、13……樋枠の溝部、16……腔部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】屋根ガラスの上端を支持して建屋に取付け
   た上枠の直下に、上端開口の溝部を位置させた樋枠を配
   してこれを前記建屋に取り付けると共に、樋枠の両端は
   竪枠上に位置させて前記溝部の末端を、下端が外界と連
   通する前記竪枠の腔部に連通させた屋根ガラスを備えた
   出窓の結露水排出装置。