JPH07291814A - 抗菌シ−ト材 - Google Patents

抗菌シ−ト材

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JPH07291814A
JPH07291814A JP10790494A JP10790494A JPH07291814A JP H07291814 A JPH07291814 A JP H07291814A JP 10790494 A JP10790494 A JP 10790494A JP 10790494 A JP10790494 A JP 10790494A JP H07291814 A JPH07291814 A JP H07291814A
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JP
Japan
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antibacterial
silver
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antibacterial agent
sheet
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JP10790494A
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English (en)
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Zenichi Yamada
善市 山田
Satoshi Takeuchi
聡 竹内
Masaaki Maekawa
正明 前川
Susumu Minowa
晋 蓑輪
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Sintokogio Ltd
Original Assignee
Sintokogio Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種シ−ト材の透明性を損なわずに抗菌性機
能を付与できる抗菌シ−ト材を提供することを目的とす
る。 【構成】 平均粒子径が0.05〜0.5μmの範囲に
ある銀系無機抗菌剤微粒子2を0.5〜30重量%含ま
せた乾燥膜厚が0.5〜5μmの範囲にある印刷層1が
基材シ−ト3上に形成されている抗菌シ−ト材

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性機能を持った透
明なシ−ト材に関するもので、例えば医療機器,シャワ
−トイレ,OA機器などのパネルスイッチの表面シ−
ト、歯科診療時の口腔内からの飛散物などの防護用ゴ−
グルの透明プラスチックシ−トなどに利用できるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、銀イオンが抗菌・防カビ性を有し
ていることは知られており、銀イオンを各種の無機物質
に担持した銀系無機抗菌剤について種々の発明が成され
ている。例えば、特公昭63−54013号公報には、
比表面積の大きいゼオライトにイオン交換により銀イオ
ンを担持させた抗菌性ゼオライト組成物が、特開昭62
−210098号公報には、酸化銀を添加溶融した抗菌
性ガラスが、特開平1−221304号公報にはモンモ
リロナイト等の無機層状化合物の層間にアンミン銀を担
持させた抗菌剤が、特開平2−96508号公報には、
難溶性リン酸塩や縮合リン酸塩に銀イオンを担持させた
抗菌剤が、特開平3−83906号公報には、リン酸ジ
ルコニウムにイオン交換により銀イオンを担持させた抗
菌剤が、特開平3−218765号公報には、ハイドロ
キシアパタイトに銀イオンを吸着保持させた後焼成して
得た抗菌剤が、特開平5−294808号公報には、リ
ン酸複塩に銀イオンを担持させた抗菌・防カビ性リン酸
塩が、更に、特開平3−275627号公報には、マグ
ネシウムアルミノケイ酸塩に銀イオンを担持させた抗菌
剤が開示されている。そして、これら銀系無機抗菌剤を
各種基材に添加することにより、抗菌性機能をその基材
に付与することができる例えば、前述の特公昭63−5
4013号公報には、SiO2/Al23モル比が14
以下のゼオライトにイオン交換により銀イオンを担持さ
せた殺菌性ゼオライト組成物を、ナイロン、ポリエステ
ルなどのポリマ−に添加して紡糸し抗菌性繊維を製造す
る方法が開示されており、特開平3−205436号公
報には、SiO2/Al23モル比が14を越えかつ2
5未満のゼオライトにイオン交換により銀イオンを担持
させた抗菌性ゼオライトをポリアミド類、ポリエステル
類、ポリオレフィン類などのポリマ−に添加した抗菌性
繊維が開示されている。また、特公平3−48230号
公報には、銀イオンをイオン交換により担持させたゼオ
ライトを塗料に混合した防腐防カビ性の塗料組成物の製
法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのよう
に樹脂に抗菌剤を添加したり、抗菌剤を添加した塗料を
塗ると、樹脂の透明性が損なわれるため、透明性が要求
される医療機器,シャワ−トイレ,OA機器などのパネ
ルスイッチの表面のシ−ト、歯科診療時の口腔内からの
飛散物などの防護用ゴ−グルのプラスチックシ−トなど
に使用することはできなかった。本発明は、上記の問題
に鑑みて成されたもので、各種シ−ト材の透明性を損な
わずに抗菌性機能を付与できる抗菌シ−ト材を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決のための手段】上記の目的を達成するため
に、平均粒子径が0.05〜0.5μmの範囲にある銀
系無機抗菌剤微粒子2を0.5〜30重量%含ませた乾
燥膜厚が0.5〜5μmの範囲にある印刷層1が基体シ
−ト3上に形成されていることを特徴とする抗菌シ−ト
材を提供する。
【0005】以下図面により本発明を更に詳しく説明す
る。図1は、本発明による抗菌シ−ト材の一実施例を示
す断面図である。1は印刷層、2は銀系無機抗菌剤微粒
子、3は基体シ−ト、4は図柄層をそれぞれ示す。本発
明に係わる印刷層は、熱可塑性樹脂、UV硬化樹脂、天
然ゴム、合成ゴムなどを用い、グラビア印刷、シルク印
刷など0.5〜5μmの乾燥膜厚が形成可能な公知の印
刷法で形成される。印刷層は、基体シ−ト3の前面又は
必要な部分だけに形成してもよいし、あらかじめ印刷し
た図柄の上に形成しても差し支えない。透明性を損なわ
ないより望ましい乾燥膜厚は0.5〜3μmであるが、
乾燥膜厚が5μmを越えると印刷層1の透明性が損なわ
れるので好ましくない。なお、印刷層1に着色剤、帯電
防止剤など公知の樹脂添加剤を入れても差し支えない
し、基体シ−ト3に文字、記号、デザインなどの図柄層
4を形成しても差し支えない。本発明に係わる基体シ−
ト3は、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカ−ボネ−
ト、ポリ塩化ビニ−ル、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、セロハン、ナイロンなどの公知の樹脂フィルムを制
限なく使用できる。
【0006】
【実施例】本発明に係わる銀系無機抗菌剤微粒子2は、
銀イオンを各種の無機物質に担持した銀系無機抗菌剤、
例えば、抗菌・防カビ性リン酸塩、(特開平5−294
80号,特開平5−85910号)前述の殺菌性ゼオラ
イト組成物、抗菌性ガラス、モンモリロナイト等の無機
層状化合物の層間にアンミン銀を担持させた抗菌剤、難
溶性リン酸塩や縮合リン酸塩に銀イオンを担持させた抗
菌剤、リン酸ジルコニウムにイオン交換により銀イオン
を担持させた抗菌剤、ハイドロキシアパタイトに銀イオ
ンを吸着保持させた後焼成して得た抗菌剤、及びマグネ
シウムアルミノケイ酸塩に銀イオンを担持させた抗菌剤
などで平均粒子径が0.05〜0.5μmの範囲にあの
ものを用いることができ、印刷層1の透明性が特に要求
される場合には、より好ましくは平均粒子径が0.3μ
m以下のものを用いるのが良い。銀系無機抗菌剤の平均
粒子径が大きすぎる場合には、印刷層1の樹脂と馴染み
の良いトルエン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒を
用い湿式粉砕して粒度調整することが好ましい。湿式粉
砕は、粉砕媒体を用いて湿式で粉砕できる公知の媒体ミ
ル、遊星ミル、振動ボ−ルミル、ボ−ルミル、などの湿
式粉砕機を利用して行なうことができる。用いる粉砕媒
体の直径は0.1〜5mmの範囲にあるものが望ましい。
用いる粉体媒体の材質については、ガラス、アルミナ、
ジルコニアなどがあるが湿式粉砕する銀系無機抗菌剤よ
り硬い材質の粉砕媒体を用いるのが一般的である。な
お、銀系無機抗菌剤微粒子の添加量については、印刷層
1の樹脂に対し0.5〜30重量%、好ましくは2〜1
0重量%が良い。又銀系無機抗菌剤微粒子2を印刷層1
に均一に分散するために、トリスチレン化フェノ−ル
系、ポリエチレネアミン系、アルキルアミン塩系、ポリ
カルボン酸系、フッ素系などの界面活性剤、シラン系、
チタネ−ト系アルミネ−ト系などのカップリング剤など
を制限なく使用して良い。
【0007】
【作用】 本発明は上記のような構成を採用することに
より、透明性が要求されるプラスチックシ−トなどに抗
菌性機能を付与することができ医療機器、シャワ−トイ
レ、OA機器等のパネルスイッチ画面のシ−ト、歯科診
療時の口腔内からの飛散物などの防護用ゴ−グルなどに
幅広く応用できる。
【0008】
【実施例】
1.抗菌剤の調整 [参考実施例1]抗菌・防カビ性リン酸塩の調整 25%リン酸塩水溶液750mlを50℃に加熱し、撹拌
しながら酸化亜鉛(ZnO)194.7gを加えて反応
させ、更に水酸化カルシウム(Ca(OH)2)35.
4gを加えて反応させる。反応スラリ−を温室に冷却し
た後、2lボ−ルミルに移し、6時間練和してから硝酸
銀(AgNO3)25.2gを添加し、更に4時間練和を続け
た。得られた反応スラリ−を水洗いし、濾過後、250
℃で乾燥し、粉砕して粉末(以下「粉末1」という)と
した。粉末1に担持された銀イオンの含有量は、3.0
重量%であった。 [参考実施例2]ゼオライトを担持体とした抗菌剤の調
整 1/20M硝酸銀水溶液1500mlにナトリウムタイプ
のA型ゼオライト(東ソ−セ製トヨビルダ−)の乾燥物
250gを加え、温室にて、3時間撹拌してから濾過
し、水洗いして過剰で銀イオンを除去した。これを11
0℃で乾燥し、粉砕して粉末(以下「粉末2」という)
とした。粉末2に担持された銀イオンの含有量は、3.
1重量%であった。 [参考実施例3]リン酸ジルコニウムを担持体した抗菌
剤の調整 1/20M硝酸銀水溶液1500mlにリン酸ジルコニウ
ム(IXE−100;東亜合成化学製)の乾燥物250
gを加え、温室にて、3時間撹拌してから濾過し、水洗
いして過剰の銀イオンを除去した。これを110℃で乾
燥し、粉砕して粉末(以下「粉末3」という)とした。
粉末3に担持された銀イオンの含有量は、3.0重量%
であった。
【0009】2.懸濁液の調整 [比較実施例1]トルエン3kgにチタネ−ト系カップリ
ング剤(味の素(株)製、品番KR TTS)90gと実
施例1で得た「粉末1」1kgを加え、ホモジナイザ−で
10分間分散混合して懸濁液(以下「懸濁液1」とい
う)を得た。平均粒径は2.7μmであった。 [比較実施例2]トルエン3kgにチタネ−ト系カップリ
ング剤(味の素(株)製、品番KR TTS)90gと実
施例2で得た「粉末2」1kgを加え、ホモジナイザ−で
10分間分散混合して懸濁液(以下「懸濁液2」とい
う)を得た。平均粒径は3.1μmであった。 [参考実施例4]トルエン3kgにチタネ−ト系カップリ
ング剤(味の素(株)製、品番KR TTS)90gと実
施例1で得た「粉末1」1kgを加え、ホモジナイザ−で
10分間分散混合してから媒体ミル(1lパ−ルミルP
MIRL−V型、アシザワ製)を用いて湿式粉砕した。
2mm¢のアルミナ製の粉砕ビ−ズ(Vセラックス;新東
工業製)1150gを用い、1パス500ml/minの処理
スピ−ドで50パス行なって懸濁液(以下「懸濁液3」
という)を得た。平均粒子径は0.15μmであった。
【0010】[参考実施例5]トルエン3kgにチタネ−
ト系カップリング剤(味の素(株)製、品番KR TT
S)90gと実施例2で得た「粉末2」1kgを加え、ホ
モジナイザ−で10分間分散混合してから媒体ミル(1
lパ−ルミルPMIRL−V型、アシザワ製)を用いて
湿式粉砕した。1mm¢のアルミナ製の粉砕ビ−ズ(Vセ
ラックス;新東工業製)1150gを用い、1パス50
0ml/minの処理スピ−ドで100パス行なって懸濁液
(以下「懸濁液4」という)を得た。平均粒子径は0.
25μmであった。 [参考実施例6]トルエン3kgにチタネ−ト系カップリ
ング剤(味の素(株)製、品番KR TTS)90gと実
施例3で得た「粉末3」1kgを加え、ホモジナイザ−で
10分間分散混合して懸濁液(以下「懸濁液5」とい
う)を得た。平均粒径は0.72μmであった。 [参考実施例7]トルエン3kgにチタネ−ト系カップリ
ング剤(味の素(株)製、品番KR TTS)90gと実
施例3で得た「粉末3」1kgを加え、ホモジナイザ−で
10分間分散混合してから、媒体ミル(1lパ−ルミル
PMIRL−V型、アシザワ製)を用いて湿式粉砕し
た。2mm¢のアルミナ製の粉砕ビ−ズ(Vセラックス;
新東工業製)1150gを用い、1パス500ml/minの
処理スピ−ドで60パス行なって懸濁液(以下「懸濁液
6」という)を得た。平均粒子径は0.22μmであっ
た。
【0011】3.抗菌シ−ト材の調整 [実施例1] 印刷層 ポリメタルメタアクリル酸樹脂 2 0重量部 トルエン 74.5重量部 各懸濁液(銀系無機抗菌剤:25重量%) 5.5重量部 よりなる組成物を耐熱塩化ビニ−ルシ−ト(シ−ト厚
0.5mm)にスクリ−ン印刷したシ−ト材(印刷層に懸
濁液1,2,3,4,5,及び6を用いた抗菌シ−ト材
の試験片を、以下順次試験片1,2,3,4,5,及び
6とする)を得た。なお、スクリ−ンの印刷は350メ
ッシュモノフィラメントのスクリ−ンを用い、1パス印
刷した。その際の印刷膜厚は乾燥後ですべて約3μmで
あった。本発明に係わる試験片3,4及び6の印刷層は
透明性であるが、平均粒子が005μmを越える抗菌剤
の粉末を使用した試験片1,2及び5については白く濁
る現象が見られた。
【0012】4.抗菌性試験 [実施例2]実施例1で得た1,2,3,4,5,6及
びブランクの試験片について抗菌性試験を行なった。試
験片(50×50×2mm)が丁度入るようにポリエチレ
ンフィルムをヒ−トシ−ルして袋を作った。この袋に試
験片を入れて、大腸菌(IFO 3301)およびブド
ウ球菌(IFO 3060)を用い加圧密着法により抗
菌性試験を行なった。これらの試験片を入れたポリエチ
レン袋の中に抗菌を0.1ml滴下した後、テストピ−ス
の両面に菌液が隈なく行き渡るようにした後、フィルム
内部の空気を排出し密閉した。その後、重しで加圧して
ふ卵器に入れ、24時間後にリン酸緩衝液(10ml)で
袋中の生残菌を洗い出し、この洗い出し液1mlについ
て、SCDLP寒天培地を用い混釈平板培養法により生
残菌数を測定した。その結果(表1)から、本発明に係
わる抗菌シ−ト材を用いた試験片3,4,5及び6は顕
著な抗菌性が認められた。試験片1及び2は十分に抗菌
剤が印刷されなかったことによるものと考えられ、微粒
子の方が抗菌効果が顕著に出る傾向があると言える。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】平均粒子径が0.05〜0.5μmの範
囲にある銀系無機抗菌剤微粒子2を0.5〜30重量%
含ませた乾燥膜厚が0.5〜5μmの範囲にある印刷層
1が基体シ−ト3上に形成されていることにより、透明
性に優れた抗菌シ−ト材を得ることができ、各種基材シ
−トに抗菌性機能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による抗菌シ−ト材の一実施例を示す拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 印刷層 2 銀系無機抗菌剤微粒子 3 基体シ−ト 4 図柄層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が0.05〜0.5μmの範
    囲にある銀系無機抗菌剤微粒子2を0.5〜30重量%
    含ませた乾燥膜厚が0.5〜5μmの範囲にある印刷層
    1が基体シ−ト3上に形成されていることを特徴とする
    抗菌シ−ト材
JP10790494A 1994-04-22 1994-04-22 抗菌シ−ト材 Pending JPH07291814A (ja)

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JP10790494A JPH07291814A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 抗菌シ−ト材

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3275650A4 (en) * 2015-03-27 2018-03-21 FUJI-FILM Corporation Base material having antibacterial layer, and display film

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3275650A4 (en) * 2015-03-27 2018-03-21 FUJI-FILM Corporation Base material having antibacterial layer, and display film

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