JPH07291469A - 板状体の移送装置 - Google Patents

板状体の移送装置

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JPH07291469A
JPH07291469A JP11032594A JP11032594A JPH07291469A JP H07291469 A JPH07291469 A JP H07291469A JP 11032594 A JP11032594 A JP 11032594A JP 11032594 A JP11032594 A JP 11032594A JP H07291469 A JPH07291469 A JP H07291469A
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JP
Japan
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suction
plate
holes
air
communication chamber
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Application number
JP11032594A
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English (en)
Inventor
Kazuya Sawada
一也 澤田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 板状体の大きさが変更されても、プリント配
線板のように孔開きの基板では孔の形成位置が各様に異
なっていても、簡単な構成でそれらに対応でき、作業工
程も簡略化できるような装置を提供する。 【構成】 複数個の吸着孔44が形成され内部に通気路34
が形設された吸着盤の内方に、吸着孔を通して外気に連
通し吸気口50を通して通気路に連通する連通室52を介設
した。連通室に、吸着孔が開放された状態で吸気口を通
して吸気したときに吸気口を閉塞するように作動する球
状弁体54を配設した。吸着盤の吸着面が板状体60、62の
表面に接触した時に吸気手段による吸気を開始するよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、板状体を吸着盤に吸
着保持して移送する装置に関し、特に吸着盤の新規な構
造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、プリント配線板の外観検査を行
なうには、プリント配線板の全面を光学的に走査し、得
られた走査データを画像処理してプリント配線板の欠陥
の有無を判別する光学式外観検査装置が使用されてい
る。この光学式外観検査装置において、検査しようとす
るプリント配線板を検査部のテーブルへ装着し検査終了
後のプリント配線板をテーブルから排出する作業を効率
良く行なうために、移載ロボットが使用される。この移
載ロボットによる作業は、載置台上に積み重ねられたプ
リント配線板を1枚ずつ最上位置のものから順次取り出
し、そのプリント配線板を検査部のテーブルへ移送して
装着し、また、検査終了後のプリント配線板をテーブル
から排出し、そのプリント配線板を載置台上に順次積み
上げる、といったものである。従って、移載ロボット
は、一般に、プリント配線板の上面に密着してそれを吸
着保持することができる吸着盤と、この吸着盤を支持し
て移動させることができるアーム機構とから構成される
ことになる。そして、前記吸着盤は、従来、同一平面内
に配置された複数個の吸着パッドを備え、それら吸着パ
ッドの各先端をプリント配線板の上面に接触又は近接さ
せた状態で、各吸着パッドに連通接続した真空ポンプを
使用して真空吸引することによりプリント配線板を吸着
パッドに吸着する、といった構成を有している。
【0003】ところで、プリント配線板に限らず種々の
板状体を吸着盤によって吸着保持し、その板状体の移送
を行なう装置では、一般に、大きさの異なる板状体を1
つの装置で取り扱わなければならない場合も多い。そこ
で、従来の吸着盤は、例えば、図7に平面図を示すよう
に、保持台1に固定パッド2を固定して取り付けるとと
もに、保持台1上の位置が可変である可動パッド3を設
け、板状体4、5の大きさに応じて可動パッド3を変位
させることにより、複数種類の大きさの板状体を1つの
装置で取り扱うことができるように構成されている。
【0004】また、特にプリント配線板のようにスルー
ホールが形成された基板などの移送を行なう装置では、
吸着パッドが丁度スルーホールの形成位置に当接する
と、その吸着パッドは吸着機能を全く発揮しなくなるの
で、同じ大きさの基板であってもスルーホールの形成位
置が異なるものについては、スルーホールの形成位置を
避けるように吸着パッドの位置を変える必要がある。こ
のため、従来の吸着盤では、図7に示したように吸着パ
ッドを直線的に変位させるだけでなく、円を描くように
吸着パッドを変位させる回動機構が設けられたりしてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の吸着盤
のように、複数個の吸着パッドを備え、それらのうちの
一部のものを変位可能とし、板状体の大きさに応じて、
また、プリント配線板のようにスルーホールが形成され
た基板ではスルーホールの形成位置に応じて、吸着パッ
ドの位置を変更する構成のものでは、吸着パッドの移動
機構やその制御機構などを必要とし、構成が複雑化す
る。そして、板状体の大きさが変わるごとに、また、プ
リント配線板などではスルーホールの形成位置が変わる
ごとに、吸着パッドの位置を変更する作業を行なわなけ
ればならず、作業工程が複雑となり、作業性が悪い、と
いった問題点がある。
【0006】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、移送しようとする板状体の大きさが
変更されても、また、プリント配線板のようにスルーホ
ールが形成された基板を移送しようとするときはスルー
ホールの形成位置が各様に異なっていても、簡単な構成
によってそれらに対応することができ、また、作業工程
も簡略化されて、作業性を向上することができるような
吸着盤を備えた板状体の移送装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明では、同一平面
内に複数個の吸着孔が散在して形成されそれらの吸着孔
とブロワー等の吸気手段とを流路連絡する通気路が内部
に形設された吸着盤の内方に、前記各吸着孔を通して外
気にそれぞれ連通するとともに各吸気口を通して前記通
気路にそれぞれ連通する連通室をそれぞれ介設した。通
気路に連通する吸気口を備えた前記連通室は、複数個の
吸着孔のうちの一部或いは全部について設けられる。ま
た、前記各連通室に、前記吸着孔が開放された状態で前
記吸気口を通して吸気したときにその吸気口を閉塞する
ように作動する弁体をそれぞれ配設した。さらに、前記
吸着盤の、吸着孔が形成された吸着面が、移送しようと
する板状体の表面に接触もしくは近接した時に、ブロワ
ー等の吸気手段を作動させ或いは吸着盤の通気路と吸気
手段とを連絡する流路に介挿された開閉弁を開放するな
どして、吸気手段により通気路を通して前記連通室内を
吸気する動作を開始するように制御する制御手段を設け
るようにした。
【0008】上記弁体は、例えば、連通室内を自由に移
動可能であって吸着孔から脱落しない大きさの球で構成
し、一方連通室の吸気口を円形とし、その吸気口の直径
より前記球の直径を大きくして、吸着孔が開放された状
態で吸気口を通して連通室内を吸気したときに、気流に
よって前記球が移動し、その球によって吸気口が閉塞さ
れるようにする。
【0009】また、弁体の別の構成例としては、連通室
内側に一部が固着され揺動可能であって吸気口から離間
する方向へ付勢され吸気口を完全に塞ぐ形状及び大きさ
の板ばねとし、吸着孔が開放された状態で吸気口を通し
て吸気したときに、気流によって板ばねが揺動し、その
板ばねによって吸気口が閉塞されるようにする。
【0010】移送される板状体は、例えばプリント配線
板であり、その場合に、吸着盤を、互いに直角をなすよ
うにそれぞれ一端部で連接された2本の筒体と、これら
筒体と同一平面内にかつそれら筒体で挾まれた区画内に
それら筒体に対して斜め方向に配置されるように一端部
が連接された別の1本の筒体とから構成し、前記各筒体
に、その長手方向に沿って複数個の吸着孔をそれぞれ穿
設するように構成することができる。
【0011】
【作用】上記したように構成された板状体の移送装置で
は、移送しようとする板状体の表面に吸着盤の吸着面を
接触もしくは近接させ、その状態で吸気手段により吸着
盤の内部空間を吸引して減圧すると、負圧による吸引力
により吸着孔に板状体が吸着される。このとき、連通室
が付設されている吸着孔については、その吸着孔が板状
体によって完全に閉塞されていると、連通室内において
弁体が作動することはなく、連通室内が負圧に保たれる
ので、その吸着孔に板状体が吸着される。一方、板状体
が小さくて一部の吸着孔が板状体から外れた位置にあっ
たり、一部の吸着孔がプリント配線板のスルーホールの
位置に丁度当接したりして、その吸着孔が完全には閉塞
されずに開放された状態にあると、その吸着孔を通って
連通室内へ流入した空気が吸気口を通って通気路内へ流
れる際の気流によって連通室内の弁体が作動し、その弁
体によって吸気口が閉塞される。従って、一部の吸着孔
が板状体によって閉塞されていなくても、その吸着孔に
付設された連通室と通気路との間の流通が遮断されるた
め、通気路の気密が保たれ、板状体は、吸着盤によって
確実に保持される。
【0012】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0013】図1及び図2は、この発明の1実施例を示
し、図1は、板状体の移送装置を構成する吸着盤の平面
断面図であって図2のI−I矢視横断面図であり、図2
は、吸着盤の正面断面図であって図1のII−II矢視縦断
面図である。
【0014】この吸着盤10は、3本の角筒体12、14、16
をそれぞれの一端部で筐体18に連接して一体化すること
により構成されている。これら角筒体12、14、16及び筐
体18は、塩化ビニル樹脂等のなるべく軽量材料で形成す
るとよい。2本の角筒体12、14は、互いに直角をなすよ
うに配置され、他の1本の角筒体16は、2本の角筒体1
2、14で挾まれた区画内にそれらに対して斜め方向に配
置されている。そして、3本の角筒体12、14、16のそれ
ぞれの下面は、同一平面に形成されている。尚、吸着盤
を、外形が平板状で内部が空洞にされた箱体で形成する
ようにしてもよいが、図1に示したように3本の角筒体
12、14、16で吸着盤10を形成しているのは、全体の重量
を軽くするためである。また、中央の角筒体16の上面に
は、吸着盤10を移動させるための移送機構(図示せず)
のロボットアーム20が固着されている。
【0015】各角筒体12、14、16には、一端部付近又は
一端面にそれぞれ貫通孔22、24、26が穿設されており、
一方、筐体18には、それぞれの貫通孔22、24、26に対応
する個所に貫通孔28、30、32が穿設されていて、各角筒
体12、14、16の内部の通気路34、36、38と筐体18の内部
の連絡室40とが、それら貫通孔22、24、26と貫通孔28、
30、32とを通して互いに連通している。また、筐体18に
は、さらに別の貫通孔42が穿設されており、その貫通孔
42及びそこに連結される図示しないホースを通して筐体
18の連絡室40が吸気手段、例えばブロワーに流路連絡さ
れている。
【0016】次に、各角筒体12、14、16の内部の構造に
ついて説明するが、何れのものも同様の構造を有してい
るので、角筒体12の内部構造に関して説明する。
【0017】角筒体12の下面には、その長手方向に沿っ
て複数個、図示例では5個の吸着孔44が貫設されてい
る。各吸着孔44の形成位置には、角筒体12の内部に小筒
部材46がそれぞれ固着されるとともに、その各小筒部材
46の上端部に蓋部材48がそれぞれ冠着されており、各蓋
部材48にそれぞれ貫通孔が形成されて円形の吸気口50が
形設されている。そして、小筒部材46及び蓋部材48で囲
まれて連通室52が形成されており、その連通室52は、吸
着孔44を通して外気に連通するとともに、吸気口50を通
して通気路34と連通している。また、各連通室52内に
は、小筒部材46の内径より小径で連通室52内を自由に移
動可能であり、吸着孔44の内径より大径で吸着孔44から
脱落することがなく、かつ、吸気口50の直径より大きい
直径を有する球状弁体54が配設されている。球状弁体54
は、ガラス材、ナイロン等の樹脂材、ゴム材、鋼材など
のうちの適当な材料によって形成される。尚、図1及び
図2に示した実施例では、全部の吸着孔44について連通
室52を付設しているが、図3に示すように、板状体の大
きさの如何に拘らず常に板状体によって閉塞される吸着
孔については連通室を付設せずに、それ以外の一部の吸
着孔についてだけ連通室を付設するようにしてもよい。
【0018】次に、図3及び図4に基づいて、以上の吸
着盤10における動作を説明する。尚、図3及び図4に示
した吸着盤は、図2に示した吸着盤と多少構造が異なっ
ているが、便宜上、同一機能を有し同一作用をなす部
材、要素には図2で使用した符号と同一符号を付して、
吸着盤の動作を説明する。
【0019】まず、図示しない移送機構を駆動制御し
て、ロボットアーム20に懸吊状態で支持された吸着盤10
を移動させ、吸着盤10の下面を、載置台(図示せず)上
に積み重ねられた板状体のうちの最上に位置する板状体
60或いはテーブル上に装着された板状体60の表面に接触
させる。この状態において、図示しない制御装置により
ブロワーを駆動させ或いは駆動中のブロワーと吸着盤と
の連絡管路に介挿された開閉弁を開放させるなどして、
ブロワーにより角筒体12内部の通気路34内を吸引して減
圧する。これにより通気路34内が負圧となり、角筒体12
の下面側の吸着孔44に板状体が吸着される。
【0020】ここで、図3の(A)に示すように、板状
体60が大きくて角筒体12の吸着孔44の全部が板状体60に
よって完全に閉塞されている場合には、連通室52内にお
いては気流はほとんど発生せず、そのため球状弁体54が
作動することはなく、全ての連通室52と通気路34とがそ
れぞれ吸気口50を通して流通した状態となる。従って、
全ての連通室52内が負圧に保たれるので、全部の吸着孔
44に板状体60が吸着されることになる。一方、図3の
(B)に示すように、板状体62が小さくて角筒体12の吸
着孔44の一部が板状体62から外れた位置にあり、一部の
吸着孔44が閉塞されずに開放された状態にある場合に
は、その吸着孔44を通って連通室52内へ流入した空気が
吸気口50を通って通気路34の方へ流れる気流が生じる。
その際に、その気流によって球状弁体54が連通室52の上
方へ移動させられ、その球状弁体54が吸気口50の内周縁
に密着して吸気口50を閉塞する。従って、一部の吸着孔
44が板状体62によって閉塞されていなくても、その閉塞
されていない吸着孔44に付設された連通室52と通気路34
との間の流通が遮断されるため、通気路34の気密が保た
れ、吸着力の低下を招くことはなく、板状体62は、吸着
盤10によって確実に吸着保持される。
【0021】吸着盤10に板状体が吸着保持されると、図
示しない移送機構を駆動制御することにより、ロボット
アーム20に懸吊状態で支持された吸着盤10を移動させて
板状体を所定場所へ移送し、その後に、図示しない制御
装置によりブロワーの駆動を停止させ或いはブロワーと
吸着盤との連絡管路に介挿された開閉弁を閉塞させるな
どして、角筒体12内部の通気路34内を大気圧状態に戻
す。これにより、角筒体12の吸着孔44による板状体の吸
着が解除され、吸着盤10から板状体が離脱する。
【0022】次に、図4により、スルーホール66が形成
されたプリント配線板64を吸着盤10が吸着保持する動作
について説明する。
【0023】上記と同様にして、吸着盤10の下面をプリ
ント配線板64の表面に接触させた状態でブロワーにより
角筒体12内部の通気路34内を吸引して減圧する。このと
き、プリント配線板64の表面によって完全に閉塞された
状態にある吸着孔44については、連通室52内において球
状弁体54が作動することはなく、連通室52内が負圧に保
たれ、その吸着孔44にプリント配線板64が吸着される。
一方、プリント配線板64に形成されたスルーホール66の
位置に丁度当接した吸着孔44については、スルーホール
66を通り吸着孔44を通って連通室52内へ空気が流入し、
連通室52内へ流入した空気が吸気口50を通って通気路34
の方へ流れる。この際、その気流によって球状弁体54が
連通室52の上方へ移動させられ、球状弁体54によって吸
気口50が閉塞される。このように、一部の吸着孔44がス
ルーホール66の形成位置に当接したために閉塞されてい
なくても、その閉塞されていない吸着孔44に付設された
連通室52と通気路34との間の流通は遮断され、通気路34
の気密が保たれるので、プリント配線板64は、吸着盤10
によって確実に吸着保持されることになる。従って、吸
着盤に相当数の吸着孔を散在して形成しておくととも
に、それら全ての吸着孔について、上記したような球状
弁体を備えた連通室を付設しておくようにすることによ
り、スルーホールの形成位置がそれぞれ異なった多種類
のプリント配線板であっても、その吸着盤によってそれ
ぞれ確実に吸着保持することが可能になる。
【0024】尚、プリント配線板のように孔開きの板状
体を載置台上に積み重ねておき、その積み重ねられた孔
開き板状体を1枚ずつ最上位置のものから順次取り出す
ような場合においては、吸着盤によって最上位置の板状
体を吸着したときに、最上位置の板状体に形成された孔
を通して上から2枚目に位置している板状体まで一緒に
吸引してしまい、吸着盤によって同時に2枚の板状体を
取り出してしまう、といったことが起こる可能性も考え
られる。このような問題を解消する方法として、例え
ば、吸着盤の吸着面が最上位置の板状体の表面に接触す
る直近で吸着盤を停止させ、吸着盤の吸着面と板状体の
表面との間に僅かな隙間、例えば1〜5mm程度の隙間が
形成されている状態で、ブロワーにより通気路を通して
連通室内を吸気する動作を開始するように制御すればよ
い。このようにすれば、吸着盤は、最上位置の板状体を
吸着するのには十分な吸引力を有する一方、最上位置の
板状体に形成された孔を通して上から2枚目の板状体を
吸着するのに必要な吸引力を有しない状態で、吸着盤に
よる板状体の吸着が行なわれることになるので、2枚取
りを防止することができる。尚、この場合、吸着盤の吸
着面と板状体との間に隙間があるため、この実施例の吸
着盤を使用する場合には、最上位置の板状体を吸着する
前に球状弁体が吸気口を閉塞してしまうことのないよう
に構成する必要がある。それには、球状弁体の重量を考
慮したり、球状弁体にばねを組み合わせるなどして、吸
着盤に最上位置の板状体が吸着された後、上から2枚目
の板状体が吸着される以前に、球状弁体が作動してスル
ーホール対応部分の吸気口を閉塞してしまえるようにす
る。そのための球状弁体の重量等の具体的条件は、実験
的に決定してもよい。
【0025】図5及び図6は、それぞれ弁機構の別の構
成例を示す部分拡大断面図である。図5に示した弁機構
は、角筒体70の下面を部分的に凹状に形成して連通室72
を形設し、その連通室72側に、吸気口74から離間する方
向へ付勢され吸気口74を完全に塞ぐ形状及び大きさの板
ばね76を、その一部を固着することによって揺動可能に
取り付けた構成を有している。尚、上記した球状弁体と
異なり、板ばね76は、その一部が固着されているので、
吸着孔78は、大きく開口するように形成されている。こ
の弁機構は、吸着孔78が開放された状態で吸気口74を通
して連通室72内を吸気したときに、気流によって板ばね
76が揺動し、二点鎖線で示したように、その板ばね76に
よって吸気口74が閉塞されるように動作する。
【0026】また、図6に示した弁機構は、角筒体80の
下面に吸着孔82を穿設し、その吸着孔82の形成位置に、
上室及び下室を有する釣鐘部材84を固着し、釣鐘部材84
の上端部に形成された案内孔86に弁軸が摺動自在に支持
されたきのこ弁88を下室側で上下動自在に配設し、釣鐘
部材84の上部側に連通孔90を穿設して構成されている。
この弁機構では、釣鐘部材84の下室側が連通室92とな
り、釣鐘部材84の上室と下室との境界部の段付き部が吸
気口94となる。この弁機構では、吸着孔82が開放された
状態で吸気口94及び連通孔90を通して連通室92内を吸気
したときに、気流によってきのこ弁88が二点鎖線で示し
た位置から実線で示した位置へ移動し、そのきのこ弁88
の周縁部上面によって吸気口94が閉塞されるように動作
する。
【0027】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
かつ作用するので、この発明に係る板状体の移送装置を
使用すれば、移送しようとする板状体の大きさが変更さ
れても、また、プリント配線板のようにスルーホールが
形成された基板を移送しようとするときはスルーホール
の形成位置が各様に異なっていても、それらに対応する
ための特別な作業を何ら必要とすることが無いため、作
業工程が簡略化されて、作業性の向上が図られる。そし
て、この発明に係る装置は、構成が極めて簡単であり、
製作が容易で、製作コストも少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例を示し、板状体の移送装置
を構成する吸着盤の平面断面図であって図2のI−I矢
視横断面図である。
【図2】同じく吸着盤の正面断面図であって図1のII−
II矢視縦断面図である。
【図3】吸着盤による大小の板状体の吸着動作について
説明するための正面断面図である。
【図4】吸着盤によるプリント配線板の吸着動作につい
て説明するための正面断面図である。
【図5】弁機構の別の構成例を示す部分拡大断面図であ
る。
【図6】弁機構のさらに別の構成例を示す部分拡大断面
図である。
【図7】従来の吸着盤の構成の1例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
10 吸着盤 12、14、16、70、80 角筒体 34、36、38 通気路 44、78、82 吸着孔 50、74、94 吸気口 52、72、92 連通室 54 球状弁体 60、62 板状体 64 プリント配線板 76 板ばね 88 きのこ弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一平面内に複数個の吸着孔が散在して
    形成され、それらの吸着孔と吸気手段とを流路連絡する
    通気路が内部に形設された吸着盤を備え、その吸着盤に
    板状体を吸着保持して板状体を移送するようにした板状
    体の移送装置において、 前記吸着盤の内方に、前記各吸着孔を通して外気にそれ
    ぞれ連通するとともに各吸気口を通して前記通気路にそ
    れぞれ連通する連通室を、一部もしくは全部の吸着孔に
    ついてそれぞれ介設し、 前記各連通室に、前記吸着孔が開放された状態で前記吸
    気口を通して吸気したときにその吸気口を閉塞するよう
    に作動する弁体をそれぞれ配設し、 前記吸着盤の、前記吸着孔が形成された吸着面が、移送
    しようとする板状体の表面に接触もしくは近接した時
    に、前記吸気手段により前記通気路を通して前記連通室
    内を吸気する動作を開始するように制御する制御手段を
    設けたことを特徴とする板状体の移送装置。
  2. 【請求項2】 吸気口が円形であり、 弁体が、連通室内を自由に移動可能であって吸着孔から
    脱落しない大きさでかつ前記吸気口の直径より大きい直
    径を有する球であり、 吸着孔が開放された状態で前記吸気口を通して吸気した
    ときに気流によって前記球が移動し吸気口を閉塞する請
    求項1記載の板状体の移送装置。
  3. 【請求項3】 弁体が、連通室内側に一部が固着され揺
    動可能であって吸気口から離間する方向へ付勢され吸気
    口を完全に塞ぐ形状及び大きさを有する板ばねであり、 吸着孔が開放された状態で前記吸気口を通して吸気した
    ときに気流によって前記板ばねが揺動し吸気口を閉塞す
    る請求項1記載の板状体の移送装置。
  4. 【請求項4】 移送される板状体がプリント配線板であ
    り、 吸着盤が、互いに直角をなすようにそれぞれの一端部で
    連接された2本の筒体と、これらの筒体と同一平面内に
    かつそれら筒体で挾まれた区画内にそれら筒体に対して
    斜め方向に配置されるように一端部が連接された別の1
    本の筒体とから構成され、 前記各筒体に、その長手方向に沿って複数個の吸着孔が
    それぞれ穿設された請求項1ないし請求項3の何れかに
    記載の板状体の移送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102992087A (zh) * 2012-11-20 2013-03-27 北京华夏视科图像技术有限公司 印刷品展平装置和具有它的印刷品图像检测设备

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